JPH10225146A - 積層ユニモルフ型圧電アクチュエータ - Google Patents

積層ユニモルフ型圧電アクチュエータ

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Publication number
JPH10225146A
JPH10225146A JP9031393A JP3139397A JPH10225146A JP H10225146 A JPH10225146 A JP H10225146A JP 9031393 A JP9031393 A JP 9031393A JP 3139397 A JP3139397 A JP 3139397A JP H10225146 A JPH10225146 A JP H10225146A
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JP
Japan
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piezoelectric actuator
piezoelectric
laminated
shim
shim material
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Application number
JP9031393A
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English (en)
Inventor
Chiharu Watanabe
千晴 渡辺
Takashi Enomoto
隆 榎本
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Wac Data Service Co Ltd
Original Assignee
Wac Data Service Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 バイモルフ型素子に比較して、変位量は小さ
いが、応答速度が格段に速く、発生力、変換効率、共振
周波数が大きく、コストの低減された、バイモルフ素子
的な使用が可能な圧電アクチュエータを提供する。 【解決手段】 シム材32の片面側に複数の圧電セラミ
クスの層2を積層してなると共に、当該積層された圧電
セラミクスの層2の厚み、圧電定数d31、印加電圧をシ
ム材32から外側に向かって次第に薄く又は大きく構成
してなり、シム材32を無分極の圧電不活性層とした屈
曲変位が可能な積層ユニモルフ型圧電アクチュエータ2
0。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、屈曲変位が可能な
積層ユニモルフ型圧電アクチュエータに関し、特に、繊
維機械用に、就中、靴下編み機の選針装置、機織り機の
縦糸制御装置において好適に使用できる圧電アクチュエ
ータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、ジルコン酸鉛(PbZr
3)、チタン酸鉛(PbTiO3)、チタン酸バリウム
(BaTiO3)、リン酸バリウム等の圧電物質(結
晶)は、圧力や引っ張り等の機械的なエネルギー(力)
が加わると、その結晶の表面に静電気(チャージ)が現
れて、プラス側、マイナス側というように、電気的に分
れる(分極、帯電)ことが知られている。このような機
械的な歪みによって分極、帯電する現象は、圧電気直接
効果といい、反対に電圧を加えると変形する現象は、圧
電気逆効果と称されている。この場合、加える電圧の極
性によって結晶に働く力が異なる。分極方向と力の方向
との関係において、その分極の方向と力の方向とが同じ
場合(同一軸線上)を、圧電気縦効果といい、その分極
の方向と力の方向とが直角の関係にある時は、圧電気横
効果という。
【0003】上記のような圧電セラミクスを利用した製
品は多岐にわたり広く各分野で利用されており、圧電現
象を介して発生する変位や力を機械的駆動源として利用
する圧電アクチュエータは、従来の磁性体にコイルを巻
いた電磁式のものと比較して、消費電力が少ない、応答
速度が速い、変位量が大きい、発熱が少ない、サイズ重
量が小さい等という優れた特徴を持っている。
【0004】圧電アクチュエータにおいて電気エネルギ
ーと機械的エネルギー相互の変換を行なう変換素子に
は、主に、バイモルフ型素子と積層型素子とがある。バ
イモルフ型素子は、一般に、例えば、図7(A)に示す
ように、金属のシム材1に伸縮特性の異なる2枚の圧電
セラミクス2を接着剤により接着したもので、当該バイ
モルフ型素子3に、電極(図示せず)を介して電圧を印
加すると、一方の圧電板2が伸び、他方の圧電板2が縮
み、同図に示すように、全体として屈曲変位を起こすよ
うになっている。尚、符号4は、分極の方向を示す。当
該バイモルフ型素子3は、変位量が大きいという利点が
ある一方で、電界に対する分極の関係から材料固有の履
歴特性、発生力、機械的強度、疲労特性に問題があり、
また、共振周波数を高くでき難い等の欠点がある。一
方、積層型素子5は、例えば、図7(B)に示すよう
に、一般に、圧電セラミクス2の薄板を数枚〜数100
枚積層したもので、一枚一枚は厚み方向の分極4が逆に
なるように交互に積層固定したものである。尚、同図に
て、6は内部電極、7は外部電極である。当該積層型素
子5における電極の引き出しは、一般に、分極4のプラ
ス極同士、マイナス極同士を並列接続する。これにより
印加電圧の向きに対し、全電圧セラミクスの分極の向き
が同じになり、積層方向に変位するようになっている。
当該積層型素子5は、上記のようなバイモルフ型素子に
比較して、変位量は小さいが、応答速度が格段に速く、
発生力、変換効率、共振周波数が大きいという利点を有
している。図8(A)に示す積層型圧電アクチュエータ
5は、縦型効果を利用した構造のもので、表裏面にメタ
ル電極膜を設け厚み方向に分極した圧電セラミクス板2
とメタルシート8を交互に積み重ねて接着剤等で一体化
されている。そして、各メタルシート8は、一層おきに
リードワイヤ9により外部で電気的に並列接続され、電
気端子10が取り出されている。電気端子10に電圧を
印加すれば、このアクチュエータ5は矢標の高さ方向に
伸縮運動を行なう。一方、図8(B)に示すようなグリ
ンシート法と呼ばれる積層セラミックコンデンサの技法
を用いた縦型効果を利用した構造の積層型圧電アクチュ
エータ5も提案されている。このものは、圧電セラミク
ス2の内部に層状に多数のメタル内部電極層11が埋め
込まれ、接着剤を用いずに、内部電極11とセラミクス
2が一体化されている。そして、各内部電極11は一層
おきに並列接続されている。この構造のものは積層コン
デンサと類似の製造方法が適用できるために、生産の自
動化ができ、大量かつ安価に製造できる。図8(C)
に、当該積層型圧電アクチュエータ5と積層セラミック
コンデンサとを対比するために、積層セラミックコンデ
ンサの断面図を示す。これらの対比から、当該積層型圧
電アクチュエータ5では、各内部電極層11の面積がセ
ラミクス2の断面積と等しいのに対し、コンデンサ12
の場合は小さくなっている等の構造上の違いがある。ま
た、当該コンデンサ12の場合、接続する上下の内部電
極13の重ならない部分が圧電的に不活性になり、応力
発生の元になり、これをアクチュエータとした場合に
は、長時間繰り返し電圧を印加すると機械的に破壊す
る。尚、圧電アクチュエータにおける変換素子として、
シムと称される金属板にセラミクス単板を貼合せたユニ
モルフ型素子やセラミクス単板で屈曲させるようにした
モノモルフ型素子もある。
【0005】ところで、上記したことからも分るよう
に、セラミクスは、強誘電体であり、その圧電性を利用
するためには、分極しなければならない。分極は、前記
のようなバイモルフ型素子3の場合、2枚の圧電セラミ
クス2、2の各々に対し電界を加えて行なわれる。ま
た、積層型素子5の場合、積層体全体を通して、電界を
加えることにより行なわれ、例えば、一旦加熱後、電界
を印加したまま冷却する等の方法により、積層体全体を
通して、全電圧セラミクスを分極させ、その分極の向き
が同じになるように分極している。そして、分極による
素子の動きという面では、前記のようなバイモルフ型素
子3の場合には、そのバイモルフ変位素子3に、電極を
介して電圧を印加すると、一方の圧電板2が伸び、他方
の圧電板2が縮み、全体として屈曲変位を起こすように
なっているのに対し、積層型素子5の場合には、図8
(A)、(B)および(C)にも示すように、積層方向
に変位し、高さ方向に伸縮運動を行なうだけであり、バ
イモルフ型素子のような形態の屈曲変位を起こすように
はなっていないという相違もある。従って、こうした積
層型素子を圧電アクチュエータとして使用するような場
合、積層方向への変位を利用した用途向きにはそれはそ
れとして使用できることは確かであるが、積層型素子で
あって、しかも、バイモルフ型素子のような屈曲変位を
起こすようなベンデング型の積層型素子としての利用は
できないことになる。又、積層型素子であって、しか
も、ユニモルフ(単一形態)型素子にあっても、ベンデ
ング型の積層型素子としての利用はでき難い。圧電アク
チュエータが、例えば、後で述べるような靴下編み機の
選針装置や機織り機の縦糸制御装置として使用される場
合、当該圧電アクチュエータが、バイモルフ型素子のよ
うに、屈曲変位し、ベンデングすることにより、編み針
の選択や縦糸の制御が高速度になし得るようにすること
が好ましい。尚、圧電積層型アクチュエータについて述
べた文献の例としては、日本特開昭60−211176
号、特開昭61−15383号、特開昭55−1041
49号、および特開昭54−133124号公報が挙げ
られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
技術に鑑み、バイモルフ型素子に比較して、変位量は小
さいが、応答速度が格段に速く、発生力、変換効率、共
振周波数が大きいという利点を有する積層型素子であっ
て、屈曲変位が可能なベンデング型の積層型圧電アクチ
ュエータを提供することを目的とする。又、本発明は、
ユニモルフ型素子ではあるが、圧電セラミクスとしては
複数の積層構造を有する積層ユニモルフ型素子であっ
て、屈曲変位が可能なベンデング型の積層型圧電アクチ
ュエータを提供することを目的とする。更に、本発明
は、特に、繊維機械用に、就中、靴下編み機の選針装
置、機織り機の縦糸制御装置において好適に使用出来る
圧電アクチュエータを提供することを目的としたもので
ある。本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特
徴は、本明細書全体の記述からもあきらかになるであろ
う。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、シム材の片面
側に複数の圧電セラミクスの層を積層してなると共に、
当該積層された圧電セラミクスの層の厚みを当該シム材
から外側に向かって次第に薄く構成してなることを特徴
とする屈曲変位が可能な積層ユニモルフ型圧電アクチュ
エータ(以下、厚み変換積層型圧電アクチュエータとい
う)に係るものである。本発明は、シム材の片面側に複
数の圧電セラミクスの層を積層してなると共に、当該積
層圧電セラミクスの圧電定数d31を当該シム材から外側
に向かって順次大きく構成してなる屈曲変位が可能な積
層ユニモルフ型圧電アクチュエータ(以下、圧電定数変
換積層型圧電アクチュエータという)に係るものであ
る。本発明は、シム材の片面側に複数の圧電セラミクス
の層を積層してなると共に、当該積層された圧電セラミ
クスの層への印加電圧を当該シム材から外側に向かって
順次大きく構成してなる屈曲変位が可能な積層ユニモル
フ型圧電アクチュエータ(以下、電圧変換積層型圧電ア
クチュエータという)に係るものである。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施例を図面を参
照しつつ説明する。図1(A)は、本発明の実施例を示
す厚み変換積層型圧電アクチュエータの要部断面図、図
1(B)は、本発明の実施例を示す厚み変換積層型圧電
アクチュエータの圧電動作説明図、図1(C)は、本発
明の他の実施例を示す積層型圧電アクチュエータの要部
断面図である。図2は、本発明の実施例を示す当該圧電
アクチュエータが使用される靴下編み機の選針装置の断
面図である。図3(A)、(B)は、それぞれ、当該靴
下編み機の選針装置における圧電アクチュエータの選針
動作説明図である。図4は、靴下編み機の説明図であ
る。図5(A)は、本発明の実施例を示す当該圧電アク
チュエータが使用される機織り機の縦糸制御装置の平面
図、図5(B)は、本発明の実施例を示す当該圧電アク
チュエータが使用される機織り機の縦糸制御装置の断面
図である。図6(A)、(B)は、それぞれ、当該機織
り機の縦糸制御装置における圧電アクチュエータの制御
動作説明図である。
【0009】図4に示すように、柄編み丸編機や柄編み
横編機等の靴下柄編み機において、フロッピーディスク
等の記憶装置に記憶された柄編成手順を編成針の上下動
に伝達するために選針装置(選針圧電アクチュエータ)
が用いられる。編成針14の上下動をつかさどる選針装
置15を、編成シリンダ−16の周囲に多数配設し、当
該選針装置15を、柄出しコントローラ17に接続し、
当該柄出しコントローラ17から柄編成手順を送り込
み、編成針14の上下動を行って、靴下の柄編み編成を
行う。ここでは図示していないが、編成針の下部には、
バットを突設した選針ジャックを多数配設し、当該ジャ
ックの上部に編成針14を多数当接し、編成シリンダ−
16に編み糸18をボビン19から供給し、選針装置1
5を選針ジャックに作用させて上記のような編成針14
の上下動を行って靴下の柄編み編成を行う。尚、選針装
置15を、直接、編成針14に作用させてもよい。
【0010】当該選針装置15の一例は、図2に示すよ
うに、圧電アクチュエータ20を多段に支持体(ハウジ
ング)21に支持させ、圧電アクチュエータ20の端部
にフィンガ22を取り付け、フィンガ22の先端部を支
持体21のストッパ−部23の開口部24から外部に突
き出しさせて、柄出しコントローラ17からリード線2
5を介して当該圧電アクチュエータ20を動作させ、さ
らに、フィンガ22の作動により、前記のように、編成
針14の上下動を行って、靴下の柄編み編成を行う。
【0011】当該選針動作の一例を、圧電式のプレス方
式について説明するに、図3(B)に示すように、前記
柄出しコントローラ17からリード線25を介して圧電
アクチュエータ20に電圧を印加した時(あるいは正の
パルスを印加した時)には、圧電アクチュエータ20を
湾曲させ、フィンガ22を例えば下向きにし、選針ジャ
ック26のバット27をプレスせず、その為、選針ジャ
ック26は、垂直位置を保ち、その結果、選針ジャック
26の下端の上げカム用バット28が上げカム29に係
合し、選針ジャック26およびその上方に当接する編成
針14を上昇運動させ、その結果、編成針14による編
み目の形成が行われる。一方、図3(A)に示すよう
に、電圧を印加しない時(あるいは負のパルスを印加し
た時)には、圧電アクチュエータ20が湾曲せず、した
がって、選針ジャック26のバット27をプレスし、そ
の為、選針ジャック26の下端の上げカム用バット28
が上げカム29に係合せず、選針ジャック26の上方に
当接した網成針14に編成作動を与えないようになって
いる。
【0012】次に、図5および図6に従い、機織り機の
たて糸制御装置における圧電アクチュエータについて説
明する。織機の一般的な原理は、平織の場合、たて糸を
ヘルド(綜こう)に通し、該ヘルドの上下によって二つ
のグル−プに分け、開口を形成し、横糸をシャトルによ
って開口内に入れ、織前に押し付け、次いで、たて糸の
別の組み合わせを作り、これに横糸を入れ織り進んでい
く。当該ヘルド(綜こう)の制御、延ては、たて糸の制
御に、圧電アクチュエータが用いられる。図5および図
6に示すように、圧電アクチュエータ20の端部にフィ
ンガ22を取り付け、図示が省略されているが、当該圧
電アクチュエータ20と綜こう制御装置とを電気的に接
続し、当該圧電アクチュエータ20を動作させ、フィン
ガ22の作動により、制御棒31の下部に接続したヘル
ド(綜こう)(図示せず)の制御をし、延ては、たて糸
の制御を行う。その動作は、圧電アクチュエータ20に
電圧(パルス)を印加すると、圧電アクチュエータ20
は、屈曲変位し、当該圧電アクチュエータ20にはフィ
ンガ22が連結されているので、このフィンガ22も圧
電アクチュエータ20の屈曲変位(湾曲運動)に追従し
て動く。フィンガ22には、フック部30(フック穴で
もよい。)が設けられているので、同様にフック部また
は穴310が設けられている制御棒31を、当該フィン
ガ22により、係合し、一方、圧電アクチュエータ20
に電圧(パルス)が印加されていないときには、フィン
ガ22は、制御棒31と係合せず、離れた位置を保持
し、かくて、フィンガ22は、制御棒31を選択的に係
合保持することができる。上記のように、制御棒31
は、その図示が省略されているが、そのフック部または
穴310下部においてヘルド(綜こう)に接続されてい
る。制御棒31は、ヘルドに作動的に連動し、当該ヘル
ドを制御し、たて糸の制御を行なう。
【0013】厚み変換積層型圧電アクチュエータ 本発明の積層型圧電アクチュエータは、上記したような
繊維機械における圧電アクチュエータ20として使用す
ることができる。図1(A)に示すように、圧電アクチ
ュエータ(厚み変換積層型圧電アクチュエータ)20
は、積層型で、シム材32の片面側に複数の圧電セラミ
クスの層2・・・を積層してなると共に、当該各々積層
された圧電セラミクスの層2・・・の厚みを当該シム材
32から外側に向かって次第に薄く構成してなる。
【0014】シム材32に各々積層された圧電セラミク
スの層2・・・の厚みは、図示のように、当該シム材3
2から外側に向かって次第に薄く構成する必要がある。
図1(A)および(B)の図示の上から見ると、当該シ
ム材32の上部側に積層された圧電セラミクスの層2・
・・においては、その下層から上層にかけて順次それら
厚みが、次第に薄く構成されている。上記の場合、シム
材32に接した圧電セラミクスの層2の厚みを、仮に、
厚みtとすれば、その外側の圧電セラミクスの層2の厚
みはt−χ1、t−χ2、t−χ3・・・t−χn(但し、
χ1<χ2<χ3<χn)となるように、順次それら厚みを
薄くする。
【0015】上記圧電セラミクス2を構成する圧電物質
(結晶)には、各種圧電物質(結晶)を用いることがで
きる。例えば、その具体例としては、PZTと称される
ジルコン酸鉛(PbZrO3)とチタン酸鉛(PbTi
3)との固溶体、ジルコン酸鉛(PbZrO3)、チタ
ン酸鉛(PbTiO3)、チタン酸バリウム(BaTI
3)、リン酸バリウム等が挙げられる。当該圧電物質
には、Nb、Co、Mn等の添加物を添加することがで
きる。高分子物質との複合体等でもよい。
【0016】シム材32の例には、セラミクス、金属材
等が挙げられる。シム材32には、上記した圧電物質を
用いることが好ましい。すなわち、当該シム材上に各々
積層された圧電セラミクスの層2・・・を構成するセラ
ミクスと同一材料とすることが好ましい。同一材料とす
ることにより、熱膨張係数をマッチングさせ、当該シム
材32と圧電セラミクス層2との界面における剥離を防
止できる。
【0017】圧電定数変換積層型圧電アクチュエータ 本発明の積層型圧電アクチュエータは、他の実施例で
は、圧電定数変換積層型圧電アクチュエータに構成して
なり、当該シム材32の片面側に各々積層された圧電セ
ラミクスの層2・・・における当該圧電セラミクスの圧
電定数d31を、当該シム材32から外側に向かって順次
大きく構成してなる。これにより、前記実施例と同様
に、屈曲変位が可能な積層型圧電アクチュエータとす
る。上記圧電定数d31について説明するに、これは、圧
電セラミクスの評価、測定における圧電定数(圧電歪定
数)を基にしたものである。圧電現象を記述する基本式
には、各種あるが、本発明では、上記のように、d形式
を採用する。この圧電セラミクスにおける材料定数の求
め方としてのd形式は、機械的変数(S歪)及び電気的
変数(D電気変位)を次の基本式(1)にて表したもの
である。
【0018】
【数1】 但し、上記式(1)において、D、Eは、圧電セラミク
スがその結晶構造に高次の対称性を持っているものとし
てのベクトル量を示し、また、T、Sは、対称テルソル
量を示す。更に、dは、圧電歪定数、sEは、E=0の
ときの弾性コンプライアンス、εTは、T=0のときの
誘電率である。これらベクトル量D、Eおよび対称テル
ソル量T、Sによる係数マトリクスにおいて、0でない
独立の係数の一つにd31係数がある。圧電体を振動子と
して扱い、所謂共振法による評価測定法は、米国では、
IEEE Standard 176−1978、我が
国では、電子材料工業会規格EMAS−6001〜60
06、国際的には、IEC Standard Pub
lication 483 1st editionと
して制定されている。圧電定数d31は、次の式(2)か
ら導き出される。
【0019】
【数2】 但し、上記式(2)において、κは、電気機械結合係数
であり、矩形板の長さ振動をκ31としてある。尚、圧電
定数d31の単位は、C/N(m/V)である。円柱の縦
振動における次式(3)より求めた圧電定数d33は、積
層型全体についての数値であり、本発明では、積層され
た個々の圧電セラミクスについての圧電定数d31が上記
を満たしていることが必要である。
【0020】
【数3】 但し、上記式において、κは、電気機械結合係数であ
り、円柱の縦振動をκ33としてある。
【0021】積層された個々の圧電セラミクスについて
の圧電定数d31は、前記で例示したような圧電物質、例
えば、PZTと称されるジルコン酸鉛(PbZrO3
とチタン酸鉛(PbTiO3)との固溶体、ジルコン酸
鉛(PbZrO3)、チタン酸鉛(PbTiO3)、チタ
ン酸バリウム(BaTIO3)、リン酸バリウム等の組
成、材料を適宜選択することにより調整することができ
る。
【0022】電圧変換積層型圧電アクチュエータ 本発明の積層型圧電アクチュエータは、更に他の実施例
では、電圧変換積層型圧電アクチュエータに構成してな
り、シム材32の片面側に各々積層された圧電セラミク
スの層2・・・への印加電圧を当該シム材32から外側
に向かって順次大きく構成してなる。当該構成の一例
は、印加電圧を制御できる機器を接続構成して、圧電セ
ラミクスの層2・・・への印加電圧を各層において変え
るようにすればよい。又、電圧制御の抵抗を付設する等
の構成も可能である。これにより、前記実施例と同様
に、屈曲変位が可能な積層型圧電アクチュエータとす
る。
【0023】本発明において屈曲変位が可能な積層型圧
電アクチュエータを得るには、シム材32上の積層体に
ついては、分極33を行なっても、シム材32は、分極
せず、無分極の圧電不活性の層とすることが好ましい。
シム材32を分極せず、無分極の圧電不活性の層とする
ことにより、ベンディングを助長し、より屈曲変位が可
能な積層型圧電アクチュエータを得ることができる。シ
ム材32としてセラミクスを使用するような場合、それ
に積層されるセラミクスについては上記のように分極形
態33をとっても、当該シム材32を構成するセラミク
スについては分極せず、無分極の圧電不活性とする。
【0024】本発明における圧電定数変換積層型圧電ア
クチュエータおよび電圧変換積層型圧電アクチュエータ
は、図1(C)に示すような同じ厚みの圧電セラミクス
の層2・・・を有する積層型圧電アクチュエータに適用
して屈曲変位が可能な積層型圧電アクチュエータを得る
ことができるが、厚み変換と併用して行なえば、より一
層好ましい屈曲変位が可能な積層型圧電アクチュエータ
とすることができ、また、上記のように、シム材32を
無分極の圧電不活性の層とすると、更に好ましい屈曲変
位が可能な積層型圧電アクチュエータを得ることができ
る。
【0025】本発明におけるこれら厚み変換積層型圧電
アクチュエータ、圧電定数変換積層型圧電アクチュエー
タおよび電圧変換積層型圧電アクチュエータは、シム材
32の片面側に複数の圧電セラミクスの層2・・・が積
層された単一形態のユニモルフ型素子であって、しか
も、積層型である。シム材32の片面側に複数の圧電セ
ラミクスの層2・・・を積層すると共に、当該シム材3
2のもう一方の片面側にも複数の圧電セラミクスの層2
・・・を積層してバイモルフ型素子とすることもできる
が、上記ユニモルフ積層型素子の場合、それに比較し
て、コストの低減されたものが得られるし、減極(消
極)による変位量の低下が少なく、長寿命のものとな
り、又、印加電圧のプラス、ナイナスを適宜切り換える
ことにより、上側にも下側にも屈曲させ、バイモルフ素
子的な使用が可能となる等の利点がある。
【0026】本発明による積層型圧電アクチュエータ
は、例えば、次のようにして得ることができる。圧電セ
ラミクスの仮焼粉末に有機溶剤、バインダ、可塑剤およ
び分散剤等を添加し、混合し、グリンシートを製造し、
適当な大きさに打ち抜き、Ag−Pd、Pd等よりなる
内部電極用導体ペーストをスクリーン印刷し、これらグ
リーンシートを必要枚数積層し、プレス成形し、一体化
させる。グリーンシートは、プレスにて加熱(通常50
0〜600℃)後、例えば1200℃程度で焼成し、セ
ラミクス積層体を得る。当該積層体を切断後、絶縁、外
部電極付けをする。内部電極を一層おきに電気的に並列
接続する。他、当該積層型圧電アクチュエータの製造に
は、前記グリンシート法と呼ばれる積層セラミックコン
デンサの技法を用いることができる。
【0027】得られた積層体は、その圧電性を利用する
ために、分極させる。分極は、例えば、空気中またはシ
リコンオイル中で行なうことができる。一旦、キューリ
点以上に加熱した後電界を印加したまま徐々に冷却する
電界冷却法等を用いてもよい。その際に、シム材32
は、分極せず、無分極の圧電不活性の層とするとよい。
【0028】上記ベンデング型の積層型圧電アクチュエ
ータの製造は、接着剤により、一体化して行なってもよ
いが、上記のように、接着剤を用いずに、かつ、全体を
通して同一材料で構成して、それらを、内部電極用導体
ペーストを介在させて一体化することが好ましい。接着
剤を用いずに、かつ、同一材料で構成して、一体化すれ
ば、接着強度が向上し、接着工程を省略でき、コストを
安くでき、しかも、同一材料で構成すれば、熱膨張係数
を合わせることができる。
【0029】当該圧電アクチュエータを前記のような機
織り機の縦糸制御装置や靴下編み機の選針装置に使用す
る場合、前記実施例に示すように、当該圧電アクチュエ
ータ20の湾曲運動を阻害しないような形態にすること
が好ましい。その方法は、靴下編み機の選針装置15の
例で言えば、圧電アクチュエータ20の後端部に球状体
34を取り付け、この球状体34を取付けた圧電アクチ
ュエータ20の当該後端部を、支持体21の圧電アクチ
ュエータ取付部35の溝部36内に嵌挿し、当該球状体
34の球状部が当該圧電アクチュエータ取付部35の溝
部36内で可動できるようにし、それに伴い、圧電アク
チュエータ20の後端部を可動可能とする。また、圧電
アクチュエータ20の先端部にも、上記と同様の球状体
34を取り付け、当該球状体34が当該フィンガ22の
後端部37内で可動することができるようにし、それに
より、圧電アクチュエータ20の先端部も可動可能とす
る。さらに、圧電アクチュエータ20の後端部と先端部
との中途位置に回転体38を固着して取付け、当該回転
体38の両端部を支持体21の回転体取付部(途中支点
部)39に回転可能に架設して、当該回転体38の回転
に伴い、圧電アクチュエータ20の後端部と先端部との
中途位置の動きを止めないようにする。この方式および
装置によれば、圧電アクチュエータ20が自由に可動
し、その動きを妨げず、途中支点が形成されので、格段
に選針スピードが早くすることができ、圧電アクチュエ
ータ20が長寿命のものとなるなどの優れた利点があ
る。この点、機織り機の縦糸制御装置についても同様で
あり、圧電アクチュエータ20の上端部に球状体34を
取り付け、当該球状体34を支持体(制御棒保持器)2
1に設けた溝部36に当該溝部36内において可動可能
に支持させるとともに、その下端部をフィンガ22に可
動可能に連結させ、かつ、圧電アクチュエータ20の上
端部と下端部との中途位置を、当該制御棒保持器21に
回転可能に付設した回転体38に固定させ、圧電アクチ
ュエータ20の上端部や下端部およびそれらの中途位置
を、圧電アクチュエータ20の湾曲運動に追従して可動
し得るようにし、圧電アクチュエータ20の湾曲運動を
阻害しないようにすると、制御棒31の制御動作、ヘル
ド、更には、たて糸の選択制御動作のスピードを向上さ
せることができ、また、圧電アクチュエータ20の寿命
も長くすることができ、印加電圧もより一層低くするこ
とができるなどの利点を有しさせることができる。
【0030】以上本発明によってなされた発明を実施例
にもとづき具体的に説明したが、本発明は上記実施例に
限定されるのもではなく、その要旨を逸脱しない範囲で
種々変更可能であることはいうまでもない。本発明の機
織り機の縦糸制御装置は、ジャガ−ドにより提唱された
紋様に応じて孔の開けられたカ−ドを用い、カ−ドの孔
に対応する位置の竪針だけを引上げ、通糸を介して、そ
の竪針に連結されている経糸だけを引上げ、引上げた経
糸と原位置にとどまる経糸との間にひぐちを作るように
したジャガ−ド装置において主に用いられる。本発明
は、靴下編み機の選針装置において、前記プレス方式に
代えてすくい上げ方式の圧電アクチュエータとしても適
用できる。上記実施例では、本発明を繊維機械に適用し
た例を示したが、本発明は、当該繊維機械以外の各種分
野の圧電アクチュエータとしても適用でき、例えば、ポ
ジショナ(位置決め装置)、プリンタヘッド、超音波モ
ータ、圧電リレー、圧電バルブ、電子計算機、関連機器
(パソコン、プリンタ)、民生用電子機器(TV、ラジ
オ、VTR)、事務機器、事務用品(複写機、タイプラ
イター)、精密機器(カメラ、時計)をはじめ各種分野
で使用出来る。
【0031】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記のとおりである。すなわち、本発明によれば、バイモ
ルフ型素子に比較して、変位量は小さいが、応答速度が
格段に速く、発生力、変換効率、共振周波数が大きいと
いう利点を有する積層型素子であって、屈曲変位が可能
なベンデング型の積層型圧電アクチュエータを提供する
ことができ、特に、繊維機械用に、就中、機織り機の縦
糸制御装置、靴下編み機の選針装置において好適に使用
出来る圧電アクチュエータを提供することができる。本
発明におけるこれら厚み変換積層型圧電アクチュエー
タ、圧電定数変換積層型圧電アクチュエータおよび電圧
変換積層型圧電アクチュエータは、シム材の片面側に複
数の圧電セラミクスの層が積層された単一形態のユニモ
ルフ型素子であって、しかも、積層型である。バイモル
フ型素子に比較して、コストの低減されたものが得られ
るし、減極(消極)による変位量の低下が少なく、長寿
命のものとなり、又、印加電圧のプラス、マイナスを適
宜切り換えることにより、上側にも下側にも屈曲させ、
バイモルフ素子的な使用が可能となる等の利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(A)は、本発明の実施例を示す厚み変換
積層型圧電アクチュエータの要部断面図、図1(B)
は、本発明の実施例を示す厚み変換積層型圧電アクチュ
エータの圧電動作説明図、図1(C)は、本発明の他の
実施例を示す積層型圧電アクチュエータの要部断面図で
ある。
【図2】図2は、本発明の実施例を示す当該圧電アクチ
ュエータが使用される靴下編み機の選針装置の断面図で
ある。
【図3】図3(A)、(B)は、それぞれ、当該靴下編
み機の選針装置における圧電アクチュエータの選針動作
説明図である。
【図4】図4は、靴下編み機の説明図である。
【図5】図5(A)は、本発明の実施例を示す当該圧電
アクチュエータが使用される機織り機の縦糸制御装置の
平面図、図5(B)は、本発明の実施例を示す当該圧電
アクチュエータが使用される機織り機の縦糸制御装置の
断面図である。
【図6】図6(A)、(B)は、それぞれ、当該機織り
機の縦糸制御装置における圧電アクチュエータの制御動
作説明図である。
【図7】図7(A)は、従来例のバイモルフ型圧電素子
の構成図、図7(B)は、従来例の積層型圧電素子の構
成図である。
【図8】図8(A)、(B)および(C)は、それぞれ
従来例の積層型圧電素子の構成図である。
【符号の説明】
1…金属のシム材 2…圧電セラミクス 3…バイモルフ型素子 4…分極の方向 5…積層型素子 6…内部電極 7…外部電極 8…メタルシート 9…リードワイヤ 10…電気端子 11…メタル内部電極層 12…積層セラミックコンデンサ 13…内部電極 14…編成針 15…選針装置 16…編成シリンダ− 17…柄出しコントローラ 18…編み糸 19…ボビン 20…圧電アクチュエータ 21…支持体(ハウジング) 22…フィンガ 23…ストッパ−部 24…開口部 25…リード線 26…選針ジャック 27…バット 28…上げカム用バット 29…上げカム 30…フック部 31…制御棒 32…コア材 33…分極形態 34…球状体 35…圧電アクチュエータ取付部 36…溝部 37…フィンガ22の後端部 38…回転体 39…回転体取付部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シム材の片面側に複数の圧電セラミクス
    の層を積層してなると共に、当該積層された圧電セラミ
    クスの層の厚みを当該シム材から外側に向かって次第に
    薄く構成してなることを特徴とする屈曲変位が可能な積
    層ユニモルフ型圧電アクチュエータ。
  2. 【請求項2】 シム材の片面側に複数の圧電セラミクス
    の層を積層してなると共に、当該積層圧電セラミクスの
    圧電定数d31を当該シム材から外側に向かって順次大き
    く構成してなる屈曲変位が可能な積層ユニモルフ型圧電
    アクチュエータ。
  3. 【請求項3】 シム材の片面側に複数の圧電セラミクス
    の層を積層してなると共に、当該積層された圧電セラミ
    クスの層への印加電圧を当該シム材から外側に向かって
    順次大きく構成してなる屈曲変位が可能な積層ユニモル
    フ型圧電アクチュエータ。
  4. 【請求項4】シム材が、無分極の圧電不活性の層よりな
    る、請求項1〜3いずれか一項に記載の積層ユニモルフ
    型圧電アクチュエータ。
  5. 【請求項5】シム材が、セラミクスよりなる、請求項4
    に記載の積層ユニモルフ型圧電アクチュエータ。
  6. 【請求項6】シム材が、金属よりなる、請求項4に記載
    の積層ユニモルフ型圧電アクチュエータ。
  7. 【請求項7】積層ユニモルフ型圧電アクチュエータが、
    繊維機械用積層型圧電アクチュエータであることを特徴
    とする、請求項1〜6いずれか一項に記載の積層ユニモ
    ルフ型圧電アクチュエータ。
  8. 【請求項8】繊維機械用積層型圧電アクチュエータが、
    靴下編み機の選針装置における圧電アクチュエータであ
    ることを特徴とする、請求項7に記載の積層ユニモルフ
    型圧電アクチュエータ。
  9. 【請求項9】繊維機械用積層型圧電アクチュエータが、
    機織り機の縦糸制御装置における圧電アクチュエータで
    あることを特徴とする、請求項7に記載の積層ユニモル
    フ型圧電アクチュエータ。
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