JPH1022573A - 多重量子井戸半導体光デバイス - Google Patents

多重量子井戸半導体光デバイス

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JPH1022573A
JPH1022573A JP19707896A JP19707896A JPH1022573A JP H1022573 A JPH1022573 A JP H1022573A JP 19707896 A JP19707896 A JP 19707896A JP 19707896 A JP19707896 A JP 19707896A JP H1022573 A JPH1022573 A JP H1022573A
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layer
polarization
semiconductor
quantum well
substrate
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JP19707896A
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Yoshinobu Sekiguchi
芳信 関口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】偏波変調レーザや偏波無依存増幅器などの活性
層として最適な井戸幅、井戸数を用いることができる構
成を有する半導体デバイスである。 【解決手段】量子井戸層を、2原子層以下のInAs層
3、5、7、及びこの層を挟み且つ基板より格子定数の
小さい半導体層2、4、6、8で構成する。この量子井
戸層を均一組成層と見なしたときの格子定数を基板の格
子定数より小さくする。これで、TM利得を得る半導体
デバイスが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、TE/TM両モー
ドでほぼ等しい利得を必要とする出力光の偏波をスイッ
チングできる偏波変調半導体レーザ、偏波無依存半導体
光増幅器、TMモードで発振するレーザ等の半導体デバ
イス、それを用いた通信システム等に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、偏波変調半導体レーザや偏波無
依存の半導体光増幅器では、TEモードとTMモードの
利得をほぼ等しくする必要がある。これに関して、TE
利得が優勢な圧縮歪量子井戸と、TM利得が優勢な引っ
張り歪量子井戸との積層構造でほぼ1.3μm帯の偏波
無依存の半導体光増幅器を構成した例が、アプライド・
フィジックス・レターズ(Appl.Phys.Let
t.)Vol.62,826(1993)に記載されて
いる。
【0003】この例では、TE利得構造を圧縮歪1%、
ウェル幅4.5nmのInGaAsP層で構成し、TM
利得構造を引っ張り歪1%、ウェル幅11nmのInG
aAsP層で構成している。TM利得ピーク波長をTE
の利得ピーク波長に一致させるためには次の様にしてい
る。すなわち、TM利得を優勢にする為には、量子井戸
層となるInGaAsPのGa組成を増大させて引っ張
り歪を導入する必要があるが、同時にInGaAsPの
バンド端エネルギーも増大してしまう。したがって、T
EとTMの利得ピーク波長をほぼ一致させるために、T
M利得構造の井戸幅を広く設定してある(上記の如く1
1nmとなっている)。
【0004】更に、TEとTMの利得を拮抗させるため
に、TE利得用ウェルを4層、TM利得用ウェルを3層
にして、偏波無依存の活性層を構成している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】つまり、TEとTMの
利得ピーク波長をほぼ一致させ、且つ両モードの利得を
拮抗させるためには、それぞれの井戸幅と井戸数が制限
されてしまう。したがって、偏波変調レーザや偏波無依
存増幅器の活性層として最適な井戸幅、井戸数を用いる
ことが不可能である。
【0006】また、井戸層に引っ張り歪を導入するため
に量子井戸層のGa組成を増大させると井戸層のバンド
端エネルギーが大きくなるので、井戸層と障壁層の伝導
帯のエネルギー差が小さくなり、注入された電子が井戸
層から溢れ出し、無効電流が増大してしまうという問題
もあった。
【0007】
【課題を解決するための手段】従って、本発明の目的
は、上記の課題に鑑み、偏波変調レーザや偏波無依存増
幅器などの活性層として最適な井戸幅、井戸数を用いる
ことができる構成を有する半導体デバイス、これを用い
た通信システム等を提供することにある。
【0008】まず、本発明の原理を説明する。超格子構
造を2原子層以下のInAsとGaAsで構成した例
が、ジャパニーズ・ジャーナル・オブ・アプライド・フ
ィジックス(Japanese Journal of
Applied Physics)Vo1.23,L
521(1984)に記載されており、図6は、前記構
造のバンド端エネルギーとInAs、GaAsの層数
(n)の関係を表わす概略図である。同図において、I
nAsとGaAsの層数は同じであるので、平均組成は
層数によらずIn0.5Ga0.5Asとなるため、平均化さ
れた歪はInPに対してほぼ−0.2%の引っ張り歪と
なる。一方、バンド端エネルギーは、InAsが1原子
層(n≧1.0)以上の厚さになると急激に減少する傾
向が顕著に表われている。したがって、1原子層程度の
薄いInAsを挿入することで平均歪量は同じであって
も、バンド端エネルギーの低減が可能である。
【0009】以上の原理に基づいた上記の目的を達成す
る本発明の各構成を、各請求項に対応して述べる。
【0010】本発明の第1の構成(請求項1に対応)
は、量子井戸層を、2原子層以下(好適には1原子層前
後)のInAs層とこの層を挟み且つ基板より格子定数
の小さい半導体層で構成し、更に、この量子井戸層を均
一組成層と見なしたときの格子定数を基板の格子定数よ
り小さくすることによりTM利得が優勢な半導体デバイ
スであることを特徴とする。即ち、半導体基板上に形成
された多重量子井戸構造を活性層とする半導体デバイス
において、少なくとも1つの量子井戸層が、2原子層以
下のInAs層とこの層を挟み且つ該基板より格子定数
の小さい半導体層で構成され、更に、この量子井戸層を
均一組成層と見なしたときの格子定数が基板の格子定数
より小さいことを特徴とする半導体デバイスである。
【0011】ここで、InAs層の厚さは1原子層の整
数倍である必要はなく、1.2や0.8のようにInA
s層が部分的に厚さが異なる状態や部分的に被覆されて
いない状態であってもよい(これは材料の供給量で制御
する)。
【0012】この構成により、量子井戸層の平均組成や
歪の状態はほぼ同じで、バンド端エネルギーのみ小さく
することが可能となり、比較的狭い井戸幅で所望のTM
利得を得られる。これによって、TM発振レーザの高出
力化や高温動作の安定化、偏波変調レーザの製造歩留り
の向上やスイッチング特性の安定化、偏波無依存光増幅
器のバイアス条件に依存しない偏光無依存特性を得るも
のである。
【0013】本発明の第2の構成(請求項2に対応)
は、基板をInPとし2原子層以下のInAs層を挟む
半導体層をInGaAsまたはInGaAsPとするこ
とにより、光通信等で使用される波長帯の半導体デバイ
スを実現するものである。
【0014】本発明の第3の構成(請求項3に対応)
は、InGaAsまたはInGaAsP層中に2原子層
以下のInAs層を周期的に挿入することにより、必要
に応じて任意の井戸幅を使用可能としたものである。即
ち、前記2原子層以下のInAs層を挟む半導体層内
に、前記2原子層以下のInAs層が周期的に挿入され
ていることを特徴とする半導体光デバイスである。
【0015】本発明の第4の構成(請求項4に対応)
は、TE利得が優勢な量子井戸層を無歪み或は圧縮歪ウ
ェルで構成し、TM利得が優勢な量子井戸層と組み合わ
せてデバイスの特性を向上させるものである。TE利得
を優勢とする為に、他の少なくとも1つの量子井戸層
が、基板の格子定数とほぼ等しいか、又は大きい格子定
数を持つ半導体層で構成されていることを特徴とする。
【0016】本発明の第5の構成(請求項5に対応)
は、前記2種類の量子井戸層が積層方向に分離層を挟ん
で夫々複数配置されていることを特徴とする半導体光デ
バイスである。これにより、好適な偏波変調レーザが構
成される。
【0017】本発明の第6の構成(請求項6に対応)
は、前記2種類の量子井戸層が積層方向に交互に配置さ
れていることを特徴とする半導体光デバイスである。こ
れにより、好適な偏波無依存光増幅器が構成される。
【0018】本発明の第7の構成(請求項7に対応)
は、共振器方向にTM利得が優位な領域とTE利得が優
位な領域を配置し、それぞれの領域に独立に注入される
電流を制御することにより偏波変調および偏波無依存の
特性を更に向上させるものである。即ち、多重量子井戸
を活性層とする半導体デバイスの光の伝搬方向が、第
1、第2領域で構成されており、第1領域の量子井戸活
性層の少なくとも1つの量子井戸層が、2原子層以下の
InAs層、及びこの層を挟み且つ該基板より格子定数
の小さい半導体層で構成され、更に、この量子井戸層を
均一組成層と見なしたときの格子定数が基板の格子定数
より小さくなるように構成されており、第2領域の量子
井戸活性層の少なくとも1つの量子井戸層が、基板の格
子定数とほぼ等しいか、又は大きい格子定数を持つ半導
体層で構成されていることを特徴とする半導体光デバイ
スである。
【0019】本発明の第8の構成(請求項8に対応)
は、デバイスの量子井戸活性層の障壁層に井戸層とは逆
の歪みを導入することにより井戸層の歪みを補償し、大
きな歪や厚い歪ウェルの利用を可能とするものである。
これにより、量子井戸活性層の厚みを大きくできモード
利得制御等ができる。即ち、前記多重量子井戸層を構成
する障壁層に歪が導入されて歪み補償構造となっている
ことを特徴とする半導体光デバイスである。
【0020】本発明の第9の構成(請求項9に対応)
は、前記半導体光デバイスが、注入電流によってレーザ
発振の偏光状態がTE、TM間でスイッチングする偏波
変調レーザである。
【0021】本発明の第10の構成(請求項10に対
応)は、偏波変調半導体レーザと該偏波変調半導体レー
ザから出射する光の内、TEとTMの2つの偏波モード
の一方の発振による光のみを取り出す偏光子などの偏光
選択手段とから成ることを特徴とする光源装置である。
これにより、高速変調時でもチャーピングの少ない強度
変調信号が得られる。
【0022】本発明の第11の構成(請求項11に対
応)は、偏波変調半導体レーザと該偏波変調半導体レー
ザから出射する光の内、TEとTMの2つの偏波モード
の一方の発振による光のみを取り出す偏光子などの偏光
選択手段とから成る光源装置を備えた光送信機、前記偏
光選択手段によって取り出された光を伝送する伝送手
段、及び前記伝送手段によって伝送された光を受信する
光受信機から成ることを特徴とする光通信システムであ
る。
【0023】本発明の第12の構成(請求項12に対
応)は、前記光受信機が上記の偏波無依存光増幅器とし
て構成された半導体デバイスを含むことを特徴とする。
【0024】本発明の第13の構成(請求項13に対
応)は、偏波変調半導体レーザと該偏波変調半導体レー
ザから出射する光の内、TEとTMの2つの偏波モード
の一方の発振による光のみを取り出す偏光子などの偏光
選択手段とから成る光源装置を用い、所定のバイアス電
流に送信信号に応じて変調された電流を重畳して前記半
導体レーザに供給することによって、前記偏光選択手段
から送信信号に応じて強度変調された信号光を取り出
し、この信号光を光受信機に向けて送信することを特徴
とする光通信方法である。
【0025】
【発明の実施の形態】
第1実施例 図1は、本発明の第1実施例であるTMモードで発振す
るレーザの量子井戸活性層であり、井戸層が、InP基
板より小さな格子定数を持つIn0.25Ga0.75As層を
有し、この層中に1原子層のInAs層が周期的に3層
挿入されで構成されている。
【0026】同図において、1、9は障壁層であるバン
ド端波長ほぼ1.15μm、厚さ10nmのInGaA
sP、2、8は2原子層のIn0.25Ga0.75As、3、
5、7は1原子層のInAs、4、6は4原子層のIn
0.25Ga0.75Asである。井戸層全体はIn0.25Ga
0.75As12原子層とInAs3原子層で構成されるの
で、井戸幅はおよそ4.5nm、平均組成はIn0.4
0.6Asとなり、InPに対して約1%の引っ張り歪
となる。
【0027】一方、バンド端エネルギーは、1原子層の
InAs3、5、7の挿入により、平均組成のIn0.4
Ga0.6Asよりほぼ30meV程度小さくなるので、
ほぼ1.55μmの発振波長が得られる。
【0028】今までは、約1%の引っ張り歪の井戸層を
平均組成のIn0.4Ga0.6Asで形成し、発振波長1.
55μmを得るためには、10nm以上の井戸幅が必要
となり、臨界膜厚の制限から単一量子井戸構造とならざ
るを得なかった。
【0029】しかし、本実施例によれば1%の引っ張り
歪をおよそ4.5nmの井戸幅で実現できるので、臨界
膜厚の制限内で多重量子井戸構造が実現でき、高出力化
が可能となる。また、井戸層のバンド端エネルギーが増
大しないので、引っ張り歪が導入されていても、井戸層
と障壁層の伝導帯のエネルギー差はほとんど変化せず、
注入電子の井戸層からの溢れ出しが抑制されるので、し
きい電流値の低減や高温における使用が可能なる。
【0030】本実施例の活性層以外の構造は、通常の半
導体レーザと同じであり、例えば、2電極構造のDFB
型であれば、図2に示した様なものとなる。
【0031】第2実施例 図2は、本発明の量子井戸を活性層とする偏波変調レー
ザの共振器方向における断面斜視図である。
【0032】同図において、21は下部共通電極、22
はn−InP基板及びn−InP下部クラッド層、23
は高抵抗InP埋込み層、24は光導波層となるバンド
端波長ほぼ1.15μmのInGaAsP層、25はT
M利得量子井戸とTE利得量子井戸から成る多重量子井
戸活性層であり、その構成を図4に示す。
【0033】図4において、TE/TM分離層411
は、障壁層410と同じバンド端波長ほぼ1.15μ
m、厚さ50nmのInGaAsP層であり、TM利得
の量子井戸412は、図1に記載された構成で、前述し
てある通りおよそ1%の引っ張り歪となっている。一
方、TE利得量子井戸413の構成は、図3に記載され
た構成であり、31、33は障壁層(バンド端波長ほぼ
1.15μm、厚さ10nmのInGaAsP)、32
は井戸層となる厚さ4.5nmのIn0.68Ga0.32As
で、およそ1%の圧縮歪が導入されている。
【0034】更に、26は上部光導波層となるバンド端
波長ほぼ1.15μmのInGaAsP層、211は上
部光導波層26に形成されたピッチほぼ240nmの回
折格子、27はp−InP上部クラッド層、28はp−
InGaAsコンタクト層、29、210は電流注入の
ための電極である。また、図2には記載されていないが
両端面には、へき開端面からの戻り光を低減するため
に、SiNの低反射膜が形成されている。
【0035】上記構成において、電極21、29間に電
流を流し活性層25にキャリヤを注入すると、低注入領
域では、電子のエネルギが小さいので、TE利得の井戸
413(n−InP基板22に近い方に積層されてい
る)に多く注入されTEモードの利得が増大する。注入
レベルをあげると、電子のエネルギが大きくなるので、
TE利得井戸413への注入が減少し、TM利得の井戸
412への注入が増大する。
【0036】電極21、29間の注入電流を、TEとT
Mの利得がほぼ均衡する状態に保持し、他方の電極2
1、210間に電流を流すと低注入(I2)でTE利得
が増大し(上記の理由による)、電極29側の利得と合
わせてTEモードのレーザ発振が生じる。更に、電流を
注入すると(I2+△I)、TE利得の減少、TM利得
の増大にともない、TEモードのレーザ発振が停止し、
TMモードのレーザ発振にスイッチングする。
【0037】したがって、適当なバイアス電流(I2
の下で小さな変調電流(△I)でレーザ発振がTE/T
Mモード間でスイッチングし、高速変調においてもスペ
クトル線幅の狭い偏波変調レーザが得られる。
【0038】本実施例では、TM利得の井戸412の幅
は、TE利得井戸413と同じ4.5nmであるので、
量子効果もほぼ同程度となり、TEとTMの利得がほぼ
同じとなるので、偏波変調レーザの製造歩留りが大幅に
向上するとともに、レーザ発振のTE/TMモード間の
スイッチング特性の安定性が増大した。
【0039】第3実施例 図5は、本発明の量子井戸を使用した偏波無依存光増幅
器の活性層部分の構成図であり、障壁層511はバンド
端波長ほぼ1.15μm、厚さ10nmのInGaAs
Pで構成され、TM利得量子井戸4層とTE利得量子井
戸3層を交互に積層している。
【0040】TM利得の量子井戸512は、図1に記載
された構成であり、およそ1%の引っ張り歪となってい
る。一方、TE利得の量子井戸513は、図3に記載さ
れた構成であり、井戸層は厚さ4.5nmのIn0.68
0.32Asで、およそ1%の圧縮歪となっている。
【0041】図5では、同じ井戸幅を持つTE利得の量
子井戸513とTM利得の量子井戸512がほぼ対称に
配置されるので、電子のエネルギが小さい低注入状態か
ら電子のエネルギの大きい高注入状態(発振しきい値以
下)まで、TE/TM両方の井戸513、512に注入
される電子の割合がほぼ一定なるので、バイアス条件に
よってTEモードとTMモードの利得関係が変化せず、
偏波無依存光増幅器の偏波無依存性が向上された。
【0042】第4実施例 本発明の第4実施例は、共振器方向に直列的にTM利得
が優位な領域(例えば、図1に示す井戸を複数含む活性
層を持つ領域)とTE利得が優位な領域(例えば、図2
に示す井戸を複数含む活性層を持つ領域)を配置し、そ
れぞれの領域に独立に電流注入できる様に電極を設け
る。これらの注入電流を制御することにより、偏波変調
(偏波変調レーザとして動作させる場合。TM利得が優
位な領域に、より多く電流注入すればTM発振となり、
TE利得が優位な領域に、より多く電流注入すればTE
発振となる。)および偏波無依存(偏波無依存光増幅器
として動作させる場合。TE/TM両方の活性層の井戸
に注入される電子の割合がほぼ一定なる様にする。)の
特性を更に向上させるものである。
【0043】第5実施例 図7に、本発明による半導体レーザを波長多重光LAN
システムに応用する場合の各端末に接続される光−電気
変換部(ノード)の構成例を示し、図8、図9にそのノ
ード701を用いた光LANシステムの構成例を示す。
【0044】外部に接続された光ファイバ700を媒体
として光信号がノード701に取り込まれ、分岐部70
2によりその一部が波長可変光フィルタ等を備えた受信
装置703に入射する。この受信器703により所望の
波長の光信号だけ取り出して信号検波を行う。これを制
御回路で適当な方法で処理して端末に送る。この受信器
703は、ブースタアンプとして上記実施例の偏波無依
存光増幅器を使用することにより、弱い信号光の受信が
可能となる。一方、ノード701から光信号を送信する
場合には、上記実施例の偏波変調半導体レーザ704を
信号に従って制御回路で適当な方法で駆動し、偏波変調
して、偏光板707(これにより偏波変調信号が振幅強
度変調信号に変換される)を通して(更にアイソレータ
を入れてもよい)出力光を合流部706を介して光伝送
路700に入射せしめる。また、半導体レーザ及び波長
可変光フィルタを2つ以上の複数設けて、波長可変範囲
を広げることもできる。また、偏光子707をなくし、
レーザ704に第1実施例のTM発振レーザを用いても
よい。
【0045】光LANシステムのネットワークとして、
図8に示すものはバス型であり、AおよびBの方向にノ
ード801〜805を接続しネットワーク化された多数
の端末及びセンタ811〜815を設置することができ
る。ただし、多数のノードを接続するためには、光の減
衰を補償するために光増幅器を伝送路800上に直列に
配することが必要となる。また、各端末811〜815
にノード801〜805を2つ接続し伝送路を2本にす
ることでDQDB方式による双方向の伝送が可能とな
る。また、ネットワークの方式として、図8のAとBを
つなげたループ型(図9に示す)やスター型あるいはそ
れらを複合した形態等のものでも良い。
【0046】図9において、900は光伝送路、901
〜906は光ノード、911〜914は端末である。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
以下の様な効果が奏される。
【0048】TM利得を有する量子井戸層を、2原子層
以下のInAs層と、この層を挟み且つ基板より小さな
格子定数を持つ半導体層で構成し、更に、この量子井戸
層を均一組成層と見なしたときの格子定数を基板の格子
定数より小さくすることにより、平均組成が同じ半導体
層で量子井戸層を形成する場合と歪の状態はほぼ同じ
で、バンド端エネルギーのみ小さくなり、比較的狭い井
戸幅で所望のTM利得を得ることが可能となった。
【0049】この量子井戸層をTM発振レーザの活性層
とすることにより、高出力化や高温動作が可能となっ
た。また、偏波変調レーザにおいて、活性層のTM利得
層として使用することにより、製造の歩留りの向上、ス
イッチング特性の安定化が得られる。更に、半導体光増
幅器において、活性層のTM利得層として使用すること
により、バイアス条件によってTEモードとTMモード
の利得関係が変化しない偏波無依存化が可能となった。
【0050】また、上記の偏波変調半導体レーザと偏光
選択手段を用いて、強度変調信号を扱う通信システムに
適したチャーピングの小さい光源装置を容易に実現でき
る。
【0051】また、上記の光源装置を備えた光送信機、
伝送手段、及び伝送手段によって伝送された光を受信す
る光受信機(ここに本発明の偏波無依存光増幅器を用い
てもよい)から成る強度変調信号を扱う高性能の光通信
システムを実現できる。
【0052】また、上記の光源装置を用い、送信信号に
応じて前記の偏波変調半導体レーザを制御することによ
って、前記偏光選択手段から送信信号に応じて強度変調
された信号光を取り出し、この信号光を光受信機(ここ
に本発明の偏波無依存光増幅器を用いてもよい)に向け
て送信する光通信方法が確実に達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のTM利得を有する量子井戸構
造の図。
【図2】図2は、本発明を適用した偏波変調レーザの断
面斜視図。
【図3】図3は、従来のTE利得を有する量子井戸構造
の図。
【図4】図4は、本発明を適用した偏波変調レーザの活
性層構造の図。
【図5】図5は、本発明を適用した偏波無依存光増幅器
の活性層構造の図。
【図6】図6は、本発明の元となった(InAs)
n(GaAs)n構造のバンド端エネルギの変化の様子を
示す図。
【図7】図7は図8、図9のシステムにおけるノードの
構成例を示す模式図。
【図8】図8は本発明の半導体デバイスを用いたバス型
光LANシステムの構成例を示す模式図。
【図9】図9は本発明の半導体デバイスを用いたループ
型光LANシステムの構成例を示す模式図。
【符号の説明】
1、9、31、33、410、511 障壁層である
InGaAsP 2、8 2原子層の引っ張り歪InGaAs 4、6 4原子層の引っ張り歪InGaAs 3、5、7 1原子層のInAs 32 圧縮歪InGaAs 21、29、210 電極 22 InP基板およびInPクラッド層 23 高抵抗InP埋込み層 25 量子井戸活性層 24、26 光ガイド層のInGaAsP 27 InPクラッド層 28 コンタクト層 211 回折格子 700、800、900 光伝送路 701、801〜805、901〜906 ノード 702 光分岐部 703 受信器 704 本発明の半導体レーザ 706 合流部 707 偏光子 811〜815、911〜916 端末

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体基板上に形成された多重量子井戸構
    造を活性層とする半導体デバイスにおいて、少なくとも
    1つの量子井戸層が、2原子層以下のInAs層とこの
    層を挟み且つ該基板より格子定数の小さい半導体層で構
    成されており、且つ、この量子井戸層を均一組成層と見
    なしたときの格子定数が基板の格子定数より小さいこと
    を特徴とする半導体光デバイス。
  2. 【請求項2】前記半導体基板がInP基板であり、且つ
    前記2原子層以下のInAs層を挟む半導体層がInG
    aAsまたはInGaAsPであることを特徴とする請
    求項1記載の半導体光デバイス。
  3. 【請求項3】前記2原子層以下のInAs層を挟む半導
    体層内に、前記2原子層以下のInAs層が周期的に挿
    入されていることを特徴とする請求項1または2記載の
    半導体光デバイス。
  4. 【請求項4】多重量子井戸構造の活性層として、前記量
    子井戸層以外の少なくとも1つの量子井戸層が、基板の
    格子定数とほぼ等しいか、又は大きい格子定数を持つ半
    導体層で構成されていることを特徴とする請求項1記載
    の半導体光デバイス。
  5. 【請求項5】前記2種類の量子井戸層が積層方向に分離
    層を挟んで夫々複数配置されていることを特徴とする請
    求項4記載の半導体光デバイス。
  6. 【請求項6】前記2種類の量子井戸層が積層方向に交互
    に配置されていることを特徴とする請求項4記載の半導
    体光デバイス。
  7. 【請求項7】多重量子井戸を活性層とする半導体デバイ
    スの光の伝搬方向が、第1、第2領域で構成されてお
    り、第1領域の量子井戸活性層の少なくとも1つの量子
    井戸層が、2原子層以下のInAs層とこの層を挟み且
    つ該基板より格子定数の小さい半導体層で構成され、更
    に、この量子井戸層を均一組成層と見なしたときの格子
    定数が基板の格子定数より小さくなるように構成されて
    おり、第2領域の量子井戸活性層の少なくとも1つの量
    子井戸層が、基板の格子定数とほぼ等しいか、又は大き
    い格子定数を持つ半導体層で構成されていることを特徴
    とする半導体光デバイス。
  8. 【請求項8】前記多重量子井戸層を構成する障壁層に歪
    が導入されて歪み補償構造となっていることを特徴とす
    る請求項1乃至7の何れかに記載の半導体光デバイス。
  9. 【請求項9】注入電流によってレーザ発振の偏光状態が
    TE、TM間でスイッチングする偏波変調レーザとして
    機能することを特徴とする請求項1乃至8の何れかに記
    載の半導体光デバイス。
  10. 【請求項10】請求項9記載の偏波変調半導体レーザ
    と、該偏波変調半導体レーザから出射する光の内、TE
    とTMの2つの偏波モードの一方の発振による光のみを
    取り出す偏光子などの偏光選択手段とから成ることを特
    徴とする光源装置。
  11. 【請求項11】請求項9記載の偏波変調半導体レーザ
    と、該偏波変調半導体レーザから出射する光の内、TE
    とTMの2つの偏波モードの一方の発振による光のみを
    取り出す偏光子などの偏光選択手段とから成る光源装置
    を備えた光送信機、前記偏光選択手段によって取り出さ
    れた光を伝送する伝送手段、及び前記伝送手段によって
    伝送された光を受信する光受信機から成ることを特徴と
    する光通信システム。
  12. 【請求項12】前記光受信機が請求項6記載の偏波無依
    存光増幅器として構成された半導体光デバイスを含むこ
    とを特徴とする請求項11記載の光通信システム。
  13. 【請求項13】請求項9記載の偏波変調半導体レーザ
    と、該偏波変調半導体レーザから出射する光の内、TE
    とTMの2つの偏波モードの一方の発振による光のみを
    取り出す偏光子などの偏光選択手段とから成る光源装置
    を用い、所定のバイアス電流に送信信号に応じて変調さ
    れた電流を重畳して前記半導体レーザに供給することに
    よって、前記偏光選択手段から送信信号に応じて強度変
    調された信号光を取り出し、この信号光を光受信機に向
    けて送信することを特徴とする光通信方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005268809A (ja) * 2004-03-19 2005-09-29 Lumileds Lighting Us Llc 面内発光層を含む半導体発光素子
CN100354701C (zh) * 2003-11-21 2007-12-12 中国科学院半导体研究所 偏振不灵敏半导体光放大器的制作方法

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