JPH10234865A - 低周波治療用粘着シート及びこれを用いた低周波治療器 - Google Patents

低周波治療用粘着シート及びこれを用いた低周波治療器

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JPH10234865A
JPH10234865A JP9062060A JP6206097A JPH10234865A JP H10234865 A JPH10234865 A JP H10234865A JP 9062060 A JP9062060 A JP 9062060A JP 6206097 A JP6206097 A JP 6206097A JP H10234865 A JPH10234865 A JP H10234865A
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JP
Japan
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adhesive layer
electrode
pressure
low frequency
frequency treatment
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JP9062060A
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Inventor
Keizo Oda
桂蔵 織田
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OOSHIN SEIYAKU KK
Original Assignee
OOSHIN SEIYAKU KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、低周波治療器の電極を体表面に固
定するために積層された粘着層には、湿布剤、経皮吸収
性薬剤、磁石或いは遠赤外線放射体のうちの少なくとも
1つが含有又は担持されていることにより、低周波治療
効果のみならず、湿布剤による湿布効果、経皮吸収性薬
剤による薬効、磁石による磁気治療効果又は遠赤外線放
射体による温熱効果のうちの少なくとも1つを得ること
ができる結果、低周波治療効果に加えて、この湿布効
果、薬効、磁気治療効果又は温熱効果のうちの少なくと
も1つと低周波治療効果とが相乗して治療効果を一層高
めることができる上、取扱性を著しく向上させた低周波
治療用粘着シートを提供することを目的とする。 【構成】 本発明は、低周波治療器の電極を体表面に固
定するために少なくとも周縁部又は端縁部に積層された
粘着層には、湿布剤、経皮吸収性薬剤、磁石或いは遠赤
外線放射体のうちの少なくとも1つが含有又は担持され
ていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低周波治療効果に
加えて、優れた湿布効果、薬理効果、磁気治療効果、遠
赤外線による温熱効果などが得られる上、特に、取扱性
を著しく向上させた低周波治療用粘着シート及びこれを
用いた低周波治療器に関する。
【0002】
【従来の技術】電気の神経及び筋肉に対する刺激或いは
鎮静効果を利用して、運動麻痺や神経痛を起こしている
人に、その中枢部或いは末梢部に通電して治療する電気
療法の中で、低周波電流を利用する低周波治療法は、頭
部通電による催眠作用、運動麻痺及び神経通に卓効があ
ると言われている。
【0003】この低周波治療法には、低周波直角脈波電
流(提唱者に因んでルデュク電流と呼ばれている。)を
発生する低周波発生装置と、この電流を人体に伝えるた
めの1対の電極を備えた低周波治療器が用いられる。こ
の電極はこれを保持する電極ホルダーの上から被せた粘
着テープで電極ホルダーごと体表面に止着されたり、電
極ホルダーと電極との間に挟持させた粘着テープで体表
面に止着されたり、例えば特開平6−339531号公
報に記載されているように電極の施用面側に付着させた
粘着ゲルを介して人体に貼着されたりしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
低周波治療に用いられる粘着テープは単に電極を皮膚に
貼り付けるためだけのものに過ぎず、又、電極と皮膚と
の間に介在させる粘着ゲルとしては低周波電流の皮膚へ
の伝達を容易にするために導電性を与えたものがあるに
過ぎない。
【0005】このため、従来の低周波治療においては、
特に他の治療法による治療効果が同時に得られることは
なく、増して他の治療法の併用による相乗的な治療効果
を得ることはできなかった。
【0006】又、従来のものは、電極が粘着テープに固
着されているから、電極を取り外すことができず、簡便
に使用できないだけでなく、取扱性が悪いなどの問題が
あった。
【0007】本発明は、前記技術的課題を解決されるた
めに完成されたものであって、低周波治療器の電極を体
表面に固定するために積層された粘着層には、湿布剤、
経皮吸収性薬剤、磁石或いは遠赤外線放射体のうちの少
なくとも1つが含有又は担持されていることにより、低
周波治療効果のみならず、湿布剤による湿布効果、経皮
吸収性薬剤による薬効、磁石による磁気治療効果又は遠
赤外線放射体による温熱効果のうちの少なくとも1つを
得ることができる結果、低周波治療効果に加えて、この
湿布効果、薬効、磁気治療効果又は温熱効果のうちの少
なくとも1つと低周波治療効果とが相乗して治療効果を
一層高めることができる上、取扱性を著しく向上させた
低周波治療用粘着シート及びこれを用いた低周波治療器
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る低周波治療
用粘着シートは、前記目的を達成するために、低周波治
療器の電極を体表面に固定するために少なくとも周縁部
又は端縁部に積層された粘着層には、湿布剤、経皮吸収
性薬剤、磁石或いは遠赤外線放射体のうちの少なくとも
1つが含有又は担持されていることを特徴とするもので
ある。
【0009】これにより、低周波治療時に湿布効果、経
皮投薬による薬効、磁石による磁気治療効果、遠赤外線
による温熱効果を低周波治療効果と同時に得ることがで
き、更に、これらの効果が相乗して一層高い治療効果を
得ることができる。
【0010】以下、本発明を更に詳細に説明する。本発
明の粘着層の構造としては、粘着剤からなる単一層構
造、体表面に粘着させる皮膚粘着層と電極に粘着させる
電極粘着層との2層構造、基材とこの片面に積層された
皮膚粘着層との2層構造、基材と、これの片面に積層さ
れ、且つ体表面に粘着される皮膚粘着層と、その反対面
に積層され、且つ電極に粘着させる電極粘着層との3層
構造などが挙げられる。
【0011】もちろん、皮膚粘着層、皮膚粘着層と基材
との間、基材或いは基材と電極粘着層との間に湿布剤、
経皮吸収性薬剤、磁石又は遠赤外線放射体のうちの少な
くとも1つを含有又は担持する1層又は複数層の担持層
を配置した4層以上の多層構造の粘着層を形成すること
は可能であるが、経済性を考慮すれば、3層以下とする
ことが好ましい。
【0012】単一層構造の粘着層、又は皮膚粘着剤と電
極粘着層との2層構造の粘着層、もしくは基材と皮膚粘
着剤と電極粘着層との3層構造の粘着層を有する本発明
の粘着シートの使用方法としては、電極とこれを保持す
る電極ホルダーの上から被せてその周縁部又は端縁部を
体表面に止着する方法、電極と電極ホルダーとの間に挟
み、その周縁部又は端縁部を体表面に止着する方法、電
極と体表面との間に挟み、電極及び体表面に粘着させる
方法がある。基材と皮膚粘着層との2層構造の粘着層を
有する本発明の粘着シートの使用方法としては、電極と
これを保持する電極ホルダーの上から被せてその周縁部
又は端縁部を体表面に止着する方法、電極と電極ホルダ
ーとの間に挟み、その周縁部又は端縁部を体表面に止着
する方法とがある。
【0013】この粘着層に用いられる粘着剤としては、
一般に粘着剤として使用されているものであれば特に限
定されるものではないが、単一層構造のもの、或いは積
層構造の粘着層における皮膚粘着層は体表面に貼着され
ることを考慮して皮膚刺激性のないものを選択すること
が好ましい。又、剥離時において、体表面に残留しない
非転移性のものや傷みを伴わないものを用いることが好
ましく、更に、体表面になじみ易いように柔軟性を有す
るものが好ましい。
【0014】又、粘着層や基材が、体表面の動きに追従
し易いように伸長性ないし伸縮性を有することが好まし
く、加えて、使用時に不快感を与えないように不快臭の
ないものであることが好ましい。
【0015】本発明においては、粘着層に、湿布剤、経
皮吸収性薬剤、磁石又は遠赤外線放射体のうちの少なく
とも1つが含有又は担持されていればよく、もちろん、
これらの中の2つ以上が粘着層に含有又は担持されてい
てもよいのである。これらの中の2つ以上が粘着層に担
持されている場合には、それぞれを粘着層に担持させる
場合に得られる効果が得られるのみならず、これらの効
果が相乗して優れた治療効果を発現させることができ
る。
【0016】ここで、湿布剤、経皮吸収性薬剤、磁石又
は遠赤外線放射体のうちの少なくとも1つが含有されて
いるとは、粘着層を構成する粘着剤に湿布剤、経皮吸収
性薬剤、磁石又は遠赤外線放射体のうちの少なくとも1
つが配合されていることをいうのであり、粘着層が2層
以上の複数層構造の場合には、少なくともそのうちの1
層に湿布剤、経皮吸収性薬剤、磁石又は遠赤外線放射体
のうちの少なくとも1つが配合されていることを意味し
ている。
【0017】又、湿布剤、経皮吸収性薬剤、磁石又は遠
赤外線放射体のうちの少なくとも1つが担持されている
とは、粘着層を構成する粘着剤に湿布剤、経皮吸収性薬
剤、磁石又は遠赤外線放射体のうちの少なくとも1つを
含浸させたり、分散させたり、溶解させたりする他、粘
着層が複数層構造のものである場合には、その層間に挟
入することも含まれる。
【0018】即ち、粘着層に湿布剤、経皮吸収性薬剤、
磁石又は遠赤外線放射体のうちの少なくとも1つを担持
させる方法としては、スプレー、ブラシ、ローラなどを
用いる塗布や印刷などによって、粘着層の露出表面に付
着させる方法、浸漬により粘着層の露出表面に含浸させ
る方法、粘着層を複数の層に分けて形成し、その層間に
湿布剤、経皮吸収性薬剤、磁石或いは遠赤外線放射体の
うちの少なくとも1つからなる層を形成してその両側の
層で挟む方法、粘着層を3層以上の多層構造とし、中間
の層に浸漬により含浸させる方法などをその例として挙
げることができる。
【0019】ところで、本発明において、使用される湿
布剤としては、一般に湿布剤として使用されている2%
ホウ酸水、生理的食塩水、硫苦水、アルコール水、亜麻
仁油石灰水、肝油、オリーブ油、リバノール水、過マン
ガン酸カリ(5000倍希釈)液、メンタ水、クレオソ
ート、カラシなどが用いられる。又、これらが水分を含
むことは本発明に必須のことではなく、これらの有効成
分を微粉末ないし顆粒に形成した固形のものも含まれ
る。
【0020】又、本発明に使用される経皮吸収性薬剤と
は、一般に皮膚から体内に吸収させて施用箇所及びその
近傍で局所的治療効果を得たり、血液やリンパ液などの
全身を循環する体液にのせて全身に供給することにより
全身治療効果を得たりする治療システム、即ち、経皮吸
収システムに使用される薬剤のことである。
【0021】この経皮吸収性薬剤としては、一般に経皮
吸収性の薬剤であれば特に限定されるものではないが、
具体的には、例えば皮膚刺激剤、鎮痛消炎剤、中枢神経
作用剤(睡眠鎮静剤、抗てんかん剤、精神神経用剤な
ど)、利尿剤、血圧降下剤、冠血管拡張剤、鎮咳去痰
剤、抗ヒスタミン剤、不整脈用剤、強心剤、副腎皮質ホ
ルモン剤又は局所麻酔剤などがその例として挙げられ
る。もちろん、この経皮吸収性薬剤は単独で用いても良
く、或いは処方により2種類以上の経皮吸収性薬剤を用
いても良い。
【0022】本発明に用いる磁石とは、その周囲に磁界
を形成し、体表面に施用することにより、いわゆる治療
効果が得られるものであれば特に限定されず、例えば磁
石粉末や磁石粒或いは磁石粉末の成形体などが挙げられ
る。
【0023】遠赤外線放射体とは、例えば体温などによ
って加熱されることにより励起されて波長4〜16μm
の遠赤外線を放射する物質をいい、この遠赤外線エネル
ギーを吸収した体内の水分などが励起して発熱し、この
発熱による温熱効果が得られるのである。
【0024】本発明に用いる遠赤外線放射体としては、
人の体温によって波長4〜16μm程度の遠赤外線を放
射するものが好ましく、例えばFe2O、FeO 、Fe2O3 、Si
O2、Al2O3 、ZrO 、ZrO2、BeO 、V2O3、V2O5、Y2O3、Co
O 、CuO 、Cu2O、NiO 、Ni2O3 、MnO 、MnO2、MgO 、Ti
O 、TiO2、ZnO 、ThO2、Na2O、K2O 、CaO 、BaO などの
無機質酸化物を組み合わせて前記波長の遠赤外線が発生
するように設計すればよい。
【0025】具体的には、2MgO・2Al2O3・5SiO2 ・Fe2O
3 を主成分とする複合体、Li2O・CuO ・Al2O3 ・4SiO2
を主成分とする複合体、Al2O3 ・TiO2を主成分とする複
合体などが挙げられる。ここにおいて、主成分とすると
は、この化学組成物のもののみからなる場合の他、これ
らの成分に他の成分が含まれる場合でもよいという趣旨
である。
【0026】これら湿布剤、経皮吸収性薬剤、磁石又は
遠赤外線放射体において、その最少配合量はそれぞれの
有効量であり、又、最大配合量は医学的見地から安全で
ある範囲内とされるが、その範囲内で経済性をも考慮す
ることが望ましい。又、これら湿布剤、経皮吸収性薬
剤、磁石又は遠赤外線放射体は本来粘着性を有しないの
で、これらを粘着層に含有させると粘着層の粘着力が低
下することを考慮しなければならない。従って、これら
すべてを考慮に入れて、これら湿布剤、経皮吸収性薬
剤、磁石又は遠赤外線放射体の使用量は、単味であれ、
複合物ないし混合物であれ、全体として粘着層の粘着剤
(固形分)100重量部に対して0.01〜25重量部
とすることが好ましく、特に0.5〜15重量部とする
ことが好ましい。
【0027】粘着層の粘着剤に対するこれら湿布剤、経
皮吸収性薬剤、磁石或いは遠赤外線放射体、或いはこれ
らのうちの2つ以上の混合物ないし複合物の配合比が、
粘着層の粘着剤(固形分)100重量部に対して、0.
01重量部未満になると、湿布剤等を配合する意味がな
く、所要の効果が得られないので好ましくなく、一方、
25重量部を超えると、効果に限界が生じ、配合する意
味がないばかりでなく、経済的に不利になったり、粘着
層の粘着力が著しく低下するおそれがあるので好ましく
ない。
【0028】又、これら湿布剤、経皮吸収性薬剤、磁石
又は遠赤外線放射体、或いはこれらのうちの2つ以上の
混合物ないし複合物は、その効果をより顕著にするため
に、粘着層における体表面側の表面部に担持させること
が好ましい。
【0029】粘着層の体表面側の表面部に湿布剤、経皮
吸収性薬剤、磁石又は遠赤外線放射体、或いはこれらの
うちの2つ以上の混合物ないし複合物を担持させる場合
には、これら湿布剤等によって粘着層の体表面への粘着
力が低下することを考慮しなければならない。従って、
この場合には、湿布剤等を粘着層の表面部のどの部分に
配置するかは粘着層の粘着力、粘着層の面積などを考慮
に入れて自由に選択することができる。
【0030】ここで、これら湿布剤、経皮吸収性薬剤、
磁石又は遠赤外線放射体、或いはこれらのうちの2つ以
上の混合物ないし複合物を線状ないし帯状にして、その
表面全体にわたって縞状或いは格子状に配置したり、点
状ないし島状にしてマトリックス状に配置すると、粘着
層の粘着力を全面にわたった平均化できるので好まし
い。
【0031】又、粘着層が全面的に体表面に貼着される
場合には、これら湿布剤、経皮吸収性薬剤、磁石又は遠
赤外線放射体、或いはこれらのうちの2つ以上の混合物
ないし複合物をその表面の中央部に配置すると、粘着層
の周縁部が粘着剤によって確実に体表面に粘着され、使
用中に粘着層の周縁部が捲れ上がり、やがて粘着層全体
が体表面から剥離することを防止できるので好ましい。
もちろん、この場合には、粘着層の中央部に隙間なく配
置してもよく、その中央部内で縞状、格子状或いはマト
リックス状に分散して配置してもよい。中央部に分散し
てこれら湿布剤、経皮吸収性薬剤、磁石又は遠赤外線放
射体、或いはこれらのうちの2つ以上の混合物ないし複
合物をその表面部の中央部に配置することは、粘着層を
その中央部でも体表面に粘着させることができるので一
層好ましい。
【0032】これに対して、粘着層の使用方法として、
電極或いはこれと共に電極ホルダーに被せてその周縁部
又は端縁部を体表面に止着する方法を採る場合には、中
央の一定の範囲内に湿布剤、経皮吸収性薬剤、磁石又は
遠赤外線放射体、或いはこれらのうちの2つ以上の混合
物ないし複合物を配置することは経済性の観点から好ま
しくない。従って、この使用方法の場合には、中央部と
周縁部との中間の部分に湿布剤、経皮吸収性薬剤、磁石
又は遠赤外線放射体、或いはこれらのうちの2つ以上の
混合物ないし複合物を配置することが好ましいのであ
る。
【0033】湿布剤、経皮吸収性薬剤、磁石又は遠赤外
線放射体、或いはこれらのうちの2つ以上の混合物ない
し複合物を電極側の表面に担持させる場合には、これら
の配置について電極と粘着層との粘着力を確保するため
に同様のことがいえるのであり、又、粘着層を複数の層
に分けて形成し、この層間に湿布剤、経皮吸収性薬剤、
磁石又は遠赤外線放射体、或いはこれらのうちの2つ以
上の混合物ないし複合物を挟み込む場合には、これらの
配置について層間の粘着力を確保するために同様のこと
がいえる。
【0034】次に、本発明の粘着層は、低周波治療器の
電極を体表面に固定するために少なくとも周縁部又は端
縁部に積層されたものであれば特に限定されるものでは
なく、上述したように、粘着剤からなる単一の層であっ
ても、或いは基材の片面又は両面に粘着剤を積層したも
のであってもよいのである。
【0035】この粘着層としては特に限定されるもので
はないが、以下の理由により吸水性を有するものが望ま
しい。
【0036】即ち、粘着層が吸水性を有する場合には、
生体から分泌された汗などの体液を吸収して体表面と粘
着層との間や、粘着層と電極との間に水分が溜まること
を防止できる結果、水分による粘着層の粘着力が低下し
て粘着層が体表面や電極から剥離することを長時間にわ
たって防止できる。
【0037】粘着層に吸水性を与える方法としては、粘
着層を多孔質にしたり、有機系の吸水剤を用いる方法
と、無機系の吸水剤を用いる方法と、有機系の吸水剤と
無機系の吸水剤を併用する方法とを挙げることができ
る。これらの方法の中では、粘着層の組織を吸水性を有
する組織にする方法と吸水剤を用いる方法とを併用する
方法が最も効果的である。
【0038】粘着層を無数の微細な空孔を備える多孔質
層にすると、その微細孔に体液が吸収されるので望まし
い。
【0039】この粘着剤からなる多孔質の粘着層を形成
する方法としては、シート状に形成された粘着層にニー
ドリング、パンチングなどにより機械的に空孔を形成す
る方法や、発泡剤を用いて発泡させる方法、予め配合し
た特定成分を抽出する方法、ループ状に回転しながら移
動するノズルから繊維状の粘着剤を剥離シート上に落下
させて多孔質の層状に形成したり、粘着剤を剥離シート
上に噴射して多孔質の層状にした後、これを電極に転写
すれば良いのである。
【0040】本発明において、粘着層が皮膚粘着層と電
極粘着層との2層構造である場合には、少なくとも皮膚
に接する皮膚粘着層が多数の微細な空孔を備えることが
好ましく、皮膚粘着層と電極粘着層とが共に多数の微細
な空孔を備えることが更に好ましい。
【0041】皮膚粘着層のみが多数の微細な空孔を備え
る場合には、前述のようにしてこの皮膚粘着層を多孔質
シートに形成した後、電極粘着層と積層する方法の他
に、ループ状に回転しながら移動するノズルから繊維状
の粘着剤を電極粘着層の上に落下させたり、液状の粘着
剤を高圧で電極粘着層の上に噴射し、噴射時の空中にお
ける分散を利用して内部に多数の微細な空孔を形成させ
たりすることにより積層構造の粘着層を形成することが
できる。
【0042】基材の片面又は両面に粘着剤を層状に含浸
ないし付着させた2層構造又は3層構造の粘着層の場合
には、少なくとも皮膚粘着層が多数の微細な空孔を有す
ることが好ましく、皮膚粘着層及び基材が多数の微細な
空孔を有することが更に好ましい。又、3層構造の場合
には更に電極粘着層が多数の微細な空孔を有することが
好ましい。
【0043】このような吸水性を有する組織を備える基
材としては、粘着剤の層と同様にして形成した多孔質シ
ートを用いればよいが、この他に、多数の微細な空孔を
有する織布、編布、フェルト、不織布などの布を用いて
もよい。これらの中では、均質性という観点から、全体
的に大きさが平均化した空孔が平均して分散している不
織布を用いることが好ましい。
【0044】前記吸水剤としては、水や各種の水溶液に
溶解ないし分散するものであれば特に限定されず、例え
ばデキストリン、α化澱粉、加工用澱粉などの澱粉系吸
水剤、アルギン酸ナトリウム、イソプレン−無水マレイ
ン酸共重合体、カラギーナン、寒天などの多糖類系吸水
剤、カルボキシ−メチルセルロース(CMC)、酢酸エ
チルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどの
セルロース誘導体系吸水剤、アクリル樹脂系吸水剤、ポ
リビニルアルコール系吸水剤、ユリア樹脂系吸水剤、ポ
リ酢酸ビニルエマルジョン、ポリブタジエン系エマルジ
ョンなどの水分散エマルジョン系吸水剤などを用いるこ
とができる他、アクリル酸ソーダ等が挙げられる。
【0045】ところで、本発明の粘着層は当然のことな
がら使用することにより汗などの分泌物によって汚染さ
れるが、このような汚染された粘着層を他の患者に使用
することは衛生上好ましいことではない。従って、不特
定多数の患者の治療が行われる場合には本発明の粘着層
を使い捨てにすることが最も好ましいのであるが、個人
で低周波治療器を使用している場合などには、粘着層の
汚れを落としてある程度繰り返し使用できることが好ま
しい。
【0046】いずれにしても、本発明の粘着層が電極に
粘着される場合には、電極に剥離可能に貼着できること
が好ましい。
【0047】粘着層の電極に粘着される粘着面(電極側
の粘着面)を剥離可能にするためには、粘着層の電極側
の粘着面と電極の表面との一方又は両方に粘着力を低下
させる粘着力調整剤を分散或いは散布させたり、粘着層
の電極側の粘着面と電極との一方又は両方を凹凸名に形
成することが挙げられる。
【0048】この粘着力調整剤としては、非粘着性で、
好ましくはブルーム性を有する物質、例えばシリコー
ン、ポリエチレンワックス、界面活性剤、パラフィンな
どをその例として挙げることができる。
【0049】ところで、この粘着層の表面の粘着力は、
施用の繰り返しにより、人体からの老廃物、塵埃などの
異物が付着することにより低下し、再使用することを躊
躇させるおそれがある。そこで、本発明では、このよう
な躊躇からユーザーを解放するため、水洗などによって
簡単に洗浄でき、又、洗浄後に乾燥させれば粘着力を回
復する粘着剤を用いることが好ましい。
【0050】粘着層を基材とその片面又は両面に含浸又
は付着させた粘着剤の層とで構成する場合、この基材は
発泡又は非発泡のシート状あるいは布状であれば良く、
又、その素材は特に限定されないが、ある程度の繰り返
し使用に耐える耐久性を有することが好ましい。具体的
には、天然又は合成のゴムシート、合成樹脂シート、天
然繊維、合成繊維あるいはこれらの混紡物の不織布、織
布、編布などの布、紙などを用いることができる。
【0051】合成樹脂としては、具体的には、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエステル、ポ
リ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリウレタン、ポ
リスチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体鹸化物又は
エチレン−酢酸ビニル共重合体などの高分子材料がその
例として挙げられる。
【0052】又、この粘着層の基材は、体表面へのなじ
み性を高めるためには、伸長性或いは柔軟性を有するこ
とが好ましく、更に体表面の変動に対する追従性を高め
るためには伸縮性を有することが好ましい。加えて、こ
の粘着層の基材は、吸水性を高めるために、多数の微細
な空孔を有することが好ましく、又、人肌に施用する場
合に人肌にアレルギー性の炎症が発生することを防止す
るために、無皮膚刺激性を有することが好ましい。これ
らの観点から、前記合成樹脂の中でもポリウレタンなど
を用いるのが好ましい。
【0053】粘着剤のみからなるフィルム状ないしシー
ト状の粘着層は、ゴム状弾性を有するので、施用面への
なじみ性及び追従性を高める上で好ましく、又、人肌に
アレルギー性の炎症が発生することを防止するために無
皮膚刺激性であることが好ましい。
【0054】粘着層に用いられる粘着剤は、室温、無溶
剤の状態において優れた粘着性(タック性)を示し、単
に指で軽く押さえるだけで、体表面や電極に対し、優れ
た粘着力及び保持力を示す上、十分な凝集力と弾性的な
性質を有していて、指先で取り扱うことができるのであ
り、又、平滑な被着体からは粘着剤の残留を見ることな
しに剥離することができるものが望ましい。
【0055】又、本発明で用いられる粘着剤としては、
以下のものが挙げられる。ジエン系弾性体を用いる粘着
剤はゴム系粘着剤と呼ばれ、ゴム成分と粘着付与剤(タ
ッキファイヤ)を1:0.5〜2の割合に混合したもの
が用いられる。
【0056】前記ゴム成分としては天然ゴム(NR)、
イソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム(SB
R)、ブチルゴム(BR)、スチレン−イソプレン−ス
チレン(SIS)やスチレン−ブタジエン−スチレン
(SBS)などのブロック共重合体、再生ゴム、熱可塑
性ゴムなどが主に使用される。
【0057】エチレニック系弾性体を用いる粘着剤はア
クリル系ポリマーであり、アクリル系粘着剤とも呼ばれ
る。アクリル系粘着剤のベースとなるアクリル系ポリマ
ーは、一般にそれ自身で粘着性を発現し、粘着付与剤を
必要としない。
【0058】粘着成分はアルキル基の炭素数が4〜10
のアルキル酸アルキルエステルが適し、Tgが−20〜−
70℃程度の低いものであり、エチルアクリレート、ブ
チルアクリレート、オクチルアクリレート、2−エチル
ヘキシルアクリレート、n−ブチルアクリレートなどの
2 以上のアルキルエステルが代表的である。
【0059】この粘着成分は主成分として用いられ、且
つ粘着性に富んでいるが、凝集性に欠けるために凝集成
分が必要になる。凝集成分としては、例えばC1 〜C2
の低級アルキル基のアクリル酸エステル(メチルアクリ
レート、エチルアクリレート、メチルメタクリレートな
ど)、メタクリル酸アルキルエステル(C2 〜C8 のア
ルキルメタクリレートなど)、C1 〜C3 のビニルエス
テル(酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなど)、アクリ
ルニトリル、スチレン、ビニルモノマー(塩化ビニリデ
ンなど)など、共重合可能でTgが高くなるようなモノマ
ーが用いられる。この凝集成分は、凝集性を高めるだけ
でなく、ときには接着性の向上、耐水性の向上、透明性
の向上などの性能の向上に役立ち、粘着剤の特殊性を出
すのに用いられている。
【0060】改質成分は、一般にこれら粘着成分及び凝
集成分と共重合可能な官能基が上げられるのであり、不
飽和カルボン酸(アクリル酸、メタクリル酸、無水マレ
イン酸など)、不飽和カルボン酸アミド及び変性体(ア
クリルアミド、アクリルアミド誘導体など)、水酸基含
有モノマー、アクリルニトリル、ヒドロキシエチルアク
リレート、グリシジルアクリレートをその例として挙げ
ることができる。この改質成分は、架橋を施すのに役立
つことはもちろんであるが、凝集性を高めたり、接着性
を向上させるのにも有用であり、又、重合中の反応速度
を促進させるのにも役立っている。
【0061】なお、アクリル系粘着剤は基本的には前記
の3成分を含むが、場合によっては1成分あるいは2成
分で構成されることもある。又、アクリル系粘着剤は単
一成分から成るため透明性が高く、耐久性がすぐれてお
り、主にエマルジョン型及び溶液型の粘着剤として使用
されている。
【0062】エチレニック系弾性体には、前記のアクリ
ル系ポリマーの他にビニルエーテル系弾性体が用いられ
ることがある。このビニルエーテル系弾性体を使用する
粘着剤はビニル系粘着剤と呼ばれ、C2 〜C4 のアルキ
ルビニルエーテル重合物で構成される。ビニル系粘着剤
では、高分子量物と低分子量物とを混合して粘着力と保
持力、タックのバランスを保つようにしているが、タッ
クや粘着力の増強に他の樹脂を併用する場合もある。
【0063】縮合系弾性体を用いる粘着剤はシリコーン
系粘着剤と呼ばれ、このシリコーン系粘着剤はポリジメ
チルシロキサンゴムを主成分とし、このポリジメチルシ
ロキサンにジメチルシロキサンを含む低分子量のシリコ
ーン樹脂が添加されている。このシリコーン粘着剤は広
い温度範囲で使用可能で、耐熱性、耐久性ともに優れて
いる。
【0064】前記粘着性付与剤としては、粘着性付与樹
脂、可塑剤、油脂類、高分子低重合物、架橋剤、接着改
良剤、充填剤、その他の配合剤に分類することができる
のであり、これらは公知のものが挙げられる。
【0065】これらゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤又
はシリコーン系粘着剤としては水洗することにより表面
に付着したゴミなどの異物を洗い落とすことができ、乾
燥させれば再び粘着力を回復するものが好ましく、特に
水洗により粘着性が低下し、乾燥すると粘着性が回復す
る特性が顕著なアクリル系粘着剤を用いることが好まし
く、アクリル系粘着剤の中でも、ポリアクリル酸ゲルを
層状に形成したものを用いることが好ましい。
【0066】粘着剤は基本的には凝集力を与える高分子
弾性体と粘着付与剤の2成分を骨格とし、いろいろな耐
性を付与する目的で必要に応じて粘着力調整剤、接着改
良剤、安定剤、着色剤、防カビ剤、消泡剤、増粘剤、老
化防止剤などが添加される。
【0067】前記粘着層が皮膚粘着層と電極粘着層との
2層構造、或いは、基材の片面に皮膚粘着層を他面に電
極粘着層を有する3層構造である場合には、上述したよ
うに、電極粘着層の粘着剤に、電極からの剥離を容易に
すると共に、水洗を更に容易にするために、粘着剤に非
粘着性で、好ましくはブルーム性を有する物質、例えば
シリコーン、ポリエチレンワックス、界面活性剤、パラ
フィンなどを含ませてもよいのである。
【0068】このようなシリコーンやポリエチレンワッ
クス等の配合物の添加、粘着面の表面処理などによっ
て、粘着層どうしが粘着しても剥離可能なものを作るこ
とができるのであり、この場合、例えば粘着層を折り畳
んで互いに粘着させた状態で保管したり、粘着層を多数
重ねて保管したりすることができる上、施用時に誤って
粘着層が折り畳まれて付着しても簡単に引き剥がして拡
げることができる。
【0069】又、本発明に係る低周波治療用粘着シート
においては、粘着層が電極に剥離可能に貼着されたり、
或いは粘着層の周縁部の少なくとも1箇所に耳部が延出
され、この耳部を介して電極が着脱自在に接続されてい
ることにより、電極から粘着層を取り外すことができる
結果、通電する事なく、粘着層によって、簡便に湿布効
果、薬理効果、磁気治療効果、遠赤外線による温熱効果
を得ることができる上、取扱性や使用感が良好になるの
である。
【0070】この場合、粘着層が下着に付着して当該下
着を汚損するのを防止したり、湿布剤、経皮吸収性薬
剤、磁石或いは遠赤外線放射体が下着に付着するのを防
止するために、当該粘着層の表面を保護シートで覆うよ
うに構成するのが望ましい。
【0071】即ち、本発明においては、前述の低周波治
療用粘着シートと、この低周波治療用粘着シートにおけ
る粘着層の表面を覆う保護シートからなるものが望まし
いのである。
【0072】本発明に係る低周波治療器は、前記目的を
達成するために、前述の低周波治療用粘着シートを備え
ることを特徴とするものであり、これによって、低周波
治療効果のみならず、湿布剤による湿布効果、経皮吸収
性薬剤による薬効、磁石による磁気治療効果又は遠赤外
線放射体による温熱効果のうちの少なくとも1つを得る
ことができる結果、この湿布効果、薬効、磁気治療効果
又は温熱効果のうちの少なくとも1つと低周波治療効果
とが相乗して治療効果を一層高めることができるのであ
る。
【0073】
【発明の実施の形態】本発明の実施例に係る低周波治療
器用粘着シートを図面に基づいて具体的に説明すれは、
以下の通りである。
【0074】実施例1 図1の斜視図に示す本発明の一実施例に係る低周波治療
器用粘着シート1は、単一の粘着剤からなる層、即ち、
粘着層2からなり、この粘着層2は、市販されているア
クリル系粘着剤86.5重量%に、非イオン性水溶性セ
ルロースエーテルからなる吸水剤(信越化学製メトロー
ズ60SH)3.5重量%及び電解質として塩水(2%
塩化ナトリウム水溶液)10重量%を配合し、充分に混
合した後、ノズルから高圧で剥離紙に向かって噴出さ
せ、空気中での分散(空気の巻き込み)によって多数の
微細な空孔が形成された状態で前記剥離紙に単一の粘着
層2を形成し、適当な粘度になるまで乾燥させることに
より形成されたものである。
【0075】次いで、粘着層2の露出面の中央部、つま
り粘着層2における剥離紙側と反対側の中央部に円形状
に塩酸リドカインゼリーを塗り着けて塩酸リドカイン担
持層3(粘着剤の固形分に対する塩酸リドカインの外添
量は2重量%)を形成している。
【0076】なお、この粘着層2の両面は使用前まで例
えば剥離紙を貼って汚染や劣化から保護することが好ま
しい。これらの剥離紙は使用前に剥離されるので、図1
では省略している。
【0077】この低周波治療器用粘着シート1は、図2
に示すように、塩酸リドカインゼリーを塗着した面(皮
膚粘着面)を皮膚側に向けて、電極4を保持する電極ホ
ルダー5の上から被せて、その周縁部を皮膚に貼着する
ことにより電極4を体表面固定したり、図3に示すよう
に、電極ホルダー5と、これと電極4とにわたって設け
られた導電性を有するスナップファスナの雄型部6を挿
通する小孔7を形成し、電極ホルダー5と電極4との間
に挟んで、電極ホルダー5及び電極4の互いに対向する
面に粘着させると共に、その周縁部を皮膚に貼着するこ
とにより電極4を体表面に固定したり、図4に示すよう
に、電極ホルダー5に保持された電極4と皮膚の間に挿
入して、全面的に体表面に粘着させると共にその反対側
の中央部に電極4が粘着されることにより当該電極4を
体表面に固定したりする。
【0078】なお、図2ないし図4において、符号8は
電極4を図示しない低周波発生装置に接続するリード線
である。
【0079】又、図1に示すように、この低周波治療器
用粘着シート1の両面は斜格子状に交差する多数の溝9
を形成することにより凹凸面に形成され、これにより、
粘着シート1を体表面から簡単に引き剥がせるように構
成されている。
【0080】実施例2 図5の斜視図に示す本発明の他の実施例に係る低周波治
療器用粘着シート1は前例の粘着層2と同様にして形成
された粘着層2にパンチングにより多数の小孔10を適
当な間隔を置いて形成したものである。
【0081】その他の構成、つまり粘着層2や塩酸リド
カイン担持層3などの形成方法は、実施例1の場合と同
様なので、重複説明を避けるために省略する。
【0082】実施例3 図6の斜視図に示す本発明の又他の実施例に係る低周波
治療器用粘着シート1は、基材11と皮膚粘着層12と
からなり、この基材11はポリエチレン不織布(坪量4
0g/m2)で構成され、中央に小孔7を有する円形に形
成されている。又、皮膚粘着層12は市販されているア
クリル系粘着剤95重量%に、非イオン性水溶性セルロ
ースエーテルからなる吸水剤(信越化学製メトローズ6
0SH)5重量%を配合し、溶剤(酢酸エチルとエチル
エーテルの混合溶媒、重量比85対15)に溶解ないし
分散して希釈した後、ノズルから高圧で基材11に向か
って噴出させ、空気中での分散(空気の巻き込み)によっ
て多数の微細な空孔が形成された状態で前記基材11に
単一の層として塗着され、乾燥させるという手順で形成
される。この後、皮膚粘着層12における露出面に塩酸
リドカインゼリーをドーナツ状に塗り着けて塩酸リドカ
イン担持層13を形成している。
【0083】この低周波治療器用粘着シート1は、例え
ば図3に示すように、電極ホルダー5と電極4との間に
挟んで、その中央部を電極4の電極ホルダー5に対向す
る面に粘着させると共に、その周囲部を皮膚に貼着する
ことにより電極4を皮膚に固定する。
【0084】なお、この場合、電極5と体表面の間に
は、従来と同様に、中央の小孔7箇所と塩酸リドカイン
ゼリーの塗着箇所に対応させて導電性ゲルを介在させて
電極から体表面への通電が可能に形成される。
【0085】又、この低周波治療器用粘着シート1の周
縁部には適当な間隔を置いて1対の切込み線14が設け
られ、体表面(皮膚)に粘着させた当該粘着シート1の切
込み線14の間に形成される耳部15の部分をまず剥が
し起こし、この耳部15を持って粘着シート1全体を剥
がすことにより、簡単に粘着シート1全体と電極4及び
電極ホルダー5を皮膚から剥がせるように構成してい
る。
【0086】なお、図示はしないが、この皮膚粘着層1
2の皮膚粘着面12には上記一実施例と同様の斜格子状
の溝が形成され、これにより、皮膚に貼着された粘着シ
ート1を皮膚から一層簡単に引き剥がせるように構成さ
れている。
【0087】実施例4 図7の斜視図に示す本発明の更に他の実施例に係る低周
波治療器用粘着シート1は、ポリエチレン不織布からな
る基材11の片面全面に皮膚粘着層12を付着させ、そ
の反対面の中央部に電極粘着層16を付着させてある。
この粘着シート1は、図4に示した場合と同様に、電極
ホルダー5に固定された電極4を電極粘着層14に粘着
させ、更に皮膚粘着層12を全面的に体表面に貼着する
ことにより電極4を皮膚に固定する。
【0088】前記皮膚粘着層12及び塩酸リドカイン担
持層13は前記一実施例の粘着層と同様に市販されてい
るアクリル系粘着剤85重量%に、非イオン性水溶性セ
ルロースエーテルからなる吸水剤(信越化学製メトロー
ズ60SH)5重量%及び電解質として塩水(2%塩化
ナトリウム水溶液)10重量%を配合し、充分に混合し
た後、ノズルから高圧で基材11に向かって噴出させ、
空気中での分散(空気の巻き込み)によって多数の微細
な空孔が形成された状態で前記基材11の片面に層とし
て形成され、これを適当な粘度になるまで乾燥させた
後、皮膚粘着層12における露出面の中央部に円形状に
塗り着けて塩酸リドカイン担持層13が形成される。
【0089】又、電極粘着層16はマスクを用いてその
配置範囲を制限しても設けられる他は皮膚粘着層12と
同様にして形成される。
【0090】更に、上記の各実施例において、耳部15
は粘着シート1の輪郭内に2本の切込み線9を入れてそ
の間に形成するようにしているが、この実施例では粘着
シート1の輪郭の一部分を外方に突出させて耳部10を
形成している。
【0091】前記実施例4では、中央に電極を着脱自在
に接続できるように構成されているが、耳部15を介し
て電極を着脱自在に接続できるように構成しても良いの
である。
【0092】実施例1・3のものと、比較例として市販
されている低周波治療器を用い、腰痛のパネラー15人
(女性 年令45〜53歳)を5人1群の3群に分け、そ
れぞれ腰に粘着シート1を張り付け、通電したところ、
実施例1・3のものは、それぞれ通電後10分程度で腰
痛は解消されたが、比較例のものは通電後20分経過し
ても腰痛は解消されなかった。ただ、比較例のものは、
通電して20分経過後には、腰痛の緩解は認められた。
【0093】又、実施例1・3のものは10分間通電後
電極を取り外し、粘着シート1だけを残し、その表面に
ポリエチレンフィルムからなる保護シートを張り合わせ
て6時間通常の生活を行った後、粘着シート1を取り外
し、通常の生活を行った。その結果、7日経過しても腰
痛は発生しなかった。
【0094】一方、比較例のものは、通電して20分経
過後に粘着シート1を取り外し、通常の生活を行った。
その結果、1〜2日で腰痛の発生が認められた。
【0095】
【発明の効果】本発明は、低周波治療器の電極を体表面
に固定する粘着層には、湿布剤、経皮吸収性薬剤、磁石
又は遠赤外線放射体のうちの少なくとも1つを含有また
は担持させているので、低周波治療効果のみならず、湿
布剤による湿布効果、経皮吸収性薬剤による薬効、磁石
による磁気治療効果又は遠赤外線放射体による温熱効果
のうちの少なくとも1つを得ることができる結果、この
湿布効果、薬効、磁気治療効果又は温熱効果のうちの少
なくとも1つと低周波治療効果とが相乗して治療効果を
一層高めることができる効果が得られる。
【0096】ところで、この場合、低周波治療効果とし
ては、末梢神経麻痺、運動麻痺、筋肉痛或いは神経痛の
治療や緩解、筋肉のこりをほぐしたり、疲労回復や血行
の促進等が挙げられるのである。
【0097】又、本発明においては、粘着層が電極に剥
離可能に貼着されたり、或いは粘着層の周縁部の少なく
とも1箇所に耳部が延出され、この耳部を介して電極が
着脱自在に接続されていることにより、電極から粘着層
を取り外すことができる結果、通電する事なく、粘着層
によって、簡便に湿布効果、薬理効果、磁気治療効果、
遠赤外線による温熱効果を得ることができる上、取扱性
や使用感が一層良好になる効果が得られるのである。
【0098】この場合、粘着層が下着に付着して当該下
着を汚損するのを防止したり、湿布剤、経皮吸収性薬
剤、磁石或いは遠赤外線放射体が下着に付着するのを防
止するために、当該粘着層の表面を保護シートで被覆す
れば良いのである。
【0099】本発明に係る低周波治療器は、本発明に係
る低周波治療用粘着シートを備えることを特徴とするも
のであり、これによって、低周波治療効果のみならず、
湿布剤による湿布効果、経皮吸収性薬剤による薬効、磁
石による磁気治療効果又は遠赤外線放射体による温熱効
果のうちの少なくとも1つを得ることができる結果、こ
の湿布効果、薬効、磁気治療効果又は温熱効果のうちの
少なくとも1つと低周波治療効果とが相乗して治療効果
を一層高めることができる効果を有するのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施例の斜視図である。
【図2】図2は、本発明の一実施例の使用例を示す斜視
図である。
【図3】図3は、本発明の一実施例の他の使用例を示す
斜視図である。
【図4】図4は、本発明の一実施例の又他の使用例を示
す斜視図である。
【図5】図5は、本発明の他の実施例の斜視図である。
【図6】図6は、本発明の又他の実施例の斜視図であ
る。
【図7】図7は、本発明の更に他の実施例の斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 粘着シート 2 粘着層 3 塩酸リドカイン担持層 4 電極 5 電極ホルダー 11 基材 12 皮膚粘着層 13 塩酸リドカイン担持層 15 耳部 16 電極粘着層

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低周波治療器の電極を体表面に固定する
    ために少なくとも周縁部又は端縁部に積層された粘着層
    には、湿布剤、経皮吸収性薬剤、磁石或いは遠赤外線放
    射体のうちの少なくとも1つが含有又は担持されている
    ことを特徴とする低周波治療用粘着シート。
  2. 【請求項2】 粘着層が吸水性を有する請求項1に記載
    の低周波治療用粘着シート。
  3. 【請求項3】 粘着層が粘着剤からなり、多数の微細な
    空孔を有する単一の層である請求項1又は2に記載の低
    周波治療用粘着シート。
  4. 【請求項4】 粘着層に吸水剤が含有又は担持されてい
    る請求項2又は3に記載の低周波治療用粘着シート。
  5. 【請求項5】 粘着層が粘着剤からなり体表面に貼着さ
    れる皮膚粘着層と、この粘着層と同質又は異質の粘着剤
    からなり電極に貼着される電極粘着層とからなる2層構
    造を備える請求項1ないし4のいずれか1項に記載の低
    周波治療用粘着シート。
  6. 【請求項6】 皮膚粘着層が多数の微細な空孔を有する
    請求項5に記載の低周波治療用粘着シート。
  7. 【請求項7】 皮膚粘着層及び/又は電極粘着層に吸水
    剤が含有又は担持されている請求項5又は6に記載の低
    周波治療用粘着シート。
  8. 【請求項8】 粘着層が基材と、その体表面側に積層さ
    れた皮膚粘着層とを備える請求項5ないし7のいずれか
    1項に記載の低周波治療用粘着シート。
  9. 【請求項9】 基材が多数の微細な空孔を有する請求項
    8に記載の低周波治療用粘着シート。
  10. 【請求項10】 皮膚粘着層には吸水剤が含有又は担持
    されている請求項8又は9に記載の低周波治療用粘着シ
    ート。
  11. 【請求項11】 基材の電極側面に電極粘着層を備える
    請求項8ないし10のいずれか1項に記載の低周波治療
    用粘着シート。
  12. 【請求項12】 粘着層が電極に剥離可能に貼着されて
    いる請求項1ないし11のいずれか1項に記載の低周波
    治療用粘着シート。
  13. 【請求項13】 粘着層の周縁部の少なくとも1箇所に
    耳部が延出され、この耳部を介して電極が着脱自在に接
    続される請求項1ないし11のいずれか1項に記載の低
    周波治療用粘着シート。
  14. 【請求項14】 請求項12又は13に記載の低周波治
    療用粘着シートと、当該低周波治療用粘着シートにおけ
    る粘着層の表面を覆う保護シートからなる低周波治療用
    粘着シート。
  15. 【請求項15】 請求項1ないし14のいずれか1項に
    記載の低周波治療用粘着シートを備える低周波治療器。
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