JPH10234868A - 植込形デバイス及びバッテリ駆動式デバイス等に用いるデータ圧縮及び非線形サンプリングのためのシステム及び方法 - Google Patents

植込形デバイス及びバッテリ駆動式デバイス等に用いるデータ圧縮及び非線形サンプリングのためのシステム及び方法

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JPH10234868A
JPH10234868A JP10037176A JP3717698A JPH10234868A JP H10234868 A JPH10234868 A JP H10234868A JP 10037176 A JP10037176 A JP 10037176A JP 3717698 A JP3717698 A JP 3717698A JP H10234868 A JPH10234868 A JP H10234868A
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sampling
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Muellenberg Lambert
ランバート・ミューレンバーグ
Vejant Kohn
コーン・ヴェイヤント
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 植込形ペースメーカ等のバッテリ駆動式デバ
イスで生成されるアナログ信号をディジタル化して圧縮
するシステム及び方法において、圧縮率を向上させ、信
号処理量を低減し、電力消費量を低減する。 【解決手段】 時間と共に変化するスレショルド信号を
発生させ、サンプル・クロックが発生するごとにアナロ
グ信号とスレショルド信号とを比較し、アナログ信号が
スレショルド信号を超えていなければサンプルを取り込
まずに見送ることで非線形サンプリングを行う。スレシ
ョルド信号は、アナログ・レベル信号と、複数の離散レ
ベルの信号とのいずれとすることもできる。非線形サン
プリングしたデータに圧縮処理を施し、このとき、振幅
値データと見送ったサンプルの個数を表すデータとの両
方を圧縮する。こうして得られたデータが後に圧縮解除
される。ペースメーカにおいては、その圧縮データに、
マーカ・チャネル事象の発生時刻及び種別を表すデータ
を付加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アナログ信号の、
また特に心電信号等をはじめとする生理的信号の圧縮及
びサンプリングを行うためのシステムであって、データ
損失量が比較的少ない上にデータ処理量自体も非常に少
ない効率的なデータ圧縮を行えるようにしたシステムに
関する。
【0002】
【従来の技術】この10年ほどの間の大幅な技術の進歩
により、バッテリ駆動式の植込形デバイスに、ディジタ
ル化した生理的信号のエピソードを格納するための処理
回路及びメモリを内蔵することが可能になった。例えば
ペースメーカの場合には、心内膜信号を検出してディジ
タル化した上で、そのディジタル・データを格納してお
き、後刻その格納データを体外装置へアップロードでき
るように構成することが可能になっている。更に、この
ように構成したペースメーカ・システムでは、心電信号
をデータとして収集するばかりでなく、例えば血圧セン
サ信号等のセンサ信号を検出してディジタル化した上で
格納することも可能である。それら信号のサンプリング
は、一般的に、高いサンプリング・レートで連続的に行
われ、それは、例えば心臓が実際に収縮する際に発生す
る、大振幅で高い周波数の成分を捕捉するためにはその
ようなサンプリングが必要だからである。このように、
生理的信号を検出及びディジタル化して格納する機能を
備えた、既に実用化されているシステムの具体例として
は、ペースメーカとカーディオバータとデフィブリレー
タの3種類の装置の機能を兼ね備えたペースメーカ/カ
ーディオバータ/デフィブリレータ装置(PCD)や、
植込形血流モニタ装置等がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これらのシステムにお
いては、また特にバッテリ駆動式の植込形システムにお
いては、データをディジタル化して格納しておく処理
や、格納しておいたデータを体外受信装置へ送信する処
理に関する困難が増大しつつある。その原因は、それら
処理を行うために充分なデータ処理時間を確保しなけれ
ばならず、また、ひいてはそのために多くの電力を消費
することになるからである。一般的には、システムに搭
載しているメモリ容量が制約となるが、メモリ容量に関
する制約がたいしたものではない場合でも、データ処理
及びテレメトリの実行に伴う電力消費量を低減するため
に何らかのデータ圧縮方式を用いることが望ましいとさ
れている。データ圧縮方式を採用することによって、シ
ステムに搭載しているメモリに格納可能な信号情報量を
増大させることができる。これについて説明したものと
しては、1995年11月22日付出願の米国特許出願
第08/561738号(ケース番号:Pー3432、
発明の名称:バッテリ駆動式の植込形デバイスにおける
ディジタル信号の圧縮のためのシステム及び方法)があ
る。
【0004】信号処理のための資源にも、またバッテリ
電力にも、使用可能な量にはおのずから限界があり、そ
のため、上述のような植込形システムに用いる圧縮方式
にとっては、情報喪失量が許容範囲内に収まるようにし
つつデータ圧縮率をできるだけ大きくするということが
重要である。即ち、上述のような植込形システムの環境
においては、有損失圧縮方式(圧縮に際して情報の幾分
かが失われ、元の信号を完全には復元できない圧縮方
式)を採用することで、多少の信号歪みが発生する替わ
りに高い圧縮比が得られるようにすることが考えられ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は以上の技術的背
景に鑑みて成されたものであり、本発明にかかるシステ
ム及び方法は、生理的信号をディジタル化した信号を圧
縮する従来の無損失圧縮方式(圧縮に際して情報が失わ
れず、元の信号を完全に復元できる圧縮方式)に改良を
加えたものであり、この従来の無損失圧縮方式は、約
2:1の圧縮率を達成する圧縮方式である。本発明にか
かる圧縮方式は、この従来の圧縮方式を改良して強化
し、多少の信号歪みが生じるのを甘受する替わりに、更
に大きな圧縮率を達成できるようにしたものであり、従
って、一種の有損失圧縮方式であるといえる。本発明に
かかる有損失圧縮方式の基本概念は、信号のうちの重要
度が低い部分、即ち、僅かな量の情報しか含んでいない
部分では、多少の信号歪みを許容するようにし、一方、
実際の心電信号のうちのQRS群が発生している部分の
ように重要度の高い部分では、信号歪みをできる限り小
さく抑えるというものである。従来の圧縮方式をこのよ
うに改良して強化した結果、信号の活性度に応じてその
信号のサンプルの廃棄がなされるようになっており、即
ち、その信号のうちの重要度の低い部分のサンプルが廃
棄されるようになっている。また、これによってサンプ
ル間隔が一定ではなくなっている。更にこの非線形サン
プリング方式では、取り込んだサンプルのうち、信号の
うちのデータ的に重要な部分を表しているサンプルは、
本発明の元となった従来の無損失圧縮方式で圧縮して格
納すればよく、そうすることによって、データ的に重要
な部分を表しているサンプルが取り込まれる期間、即ち
部分では、元の信号を正確に復元することが可能にな
る。
【0006】更に加えて、本発明のシステムは、ペース
メーカ環境に適用した場合には、圧縮データ・ストリー
ムにペースメーカのマーカを付加することによって、注
釈付圧縮信号を生成する方式をも提供するものである。
【0007】本発明はまた、その別の局面においては、
次のようなシステム及び方法を提供するものであり、そ
のシステム及び方法とは、A/D変換を伴うディジタル
・サンプリングを実際に実行する前に、ハードウェアに
よって非線形サンプリングを実行するというものであ
る。以下に好適な実施の形態に即して説明するように、
サンプルの廃棄を行わない従来のシステムにおいて必要
とされるサンプル個数の僅か20%〜25%のサンプル
だけで、高品質のECG信号ないしEGM信号を得るこ
とができる。これによって、格納せねばならないデータ
量が低減されるのみならず、バッテリ電力消費量も低減
される。なぜならば、これによって、植込形デバイスが
処理せねばならないサンプル、即ち、それについて動作
する必要のあるサンプルの個数が、例えば200個/秒
であったものが、平均して約50個/秒になるからであ
る。また本発明は、以上に説明した非線形サンプリング
を実行して更にA/D変換を実行した後に行う、後続の
処理方法も提供するものであり、この処理方法は、非線
形サンプリングA/Dコンバータが送出するデータを更
に圧縮するための方法である。
【0008】本発明の目的は、バッテリ駆動式の植込形
デバイスをはじめとする、電力消費量に制約のあるデバ
イスに使用するシステムであって、データのサンプリン
グ及び圧縮処理を改良して、圧縮比と信号喪失量との兼
ね合いを最適化し、更にそれによって、システムの信号
ディジタル化のための処理容量及び信号格納容量を最適
化することにある。そして、この総合的目標を達成する
ため、サンプリングとデータ圧縮との両方の面で改良し
たシステムを提供するものである。また更に、信号損失
量を最小限に抑えた非線形サンプリング方法を提供する
ものであり、このサンプリング方法においては、入力信
号のうちの僅かしかデータを含んでいない部分を表すサ
ンプルを取り込まずに見送り、一方、入力信号のうちの
データ的に重要な部分については、最大個数のサンプル
を取り込むことで、信号歪みを最小限に抑えるようにす
る。この非線形サンプリング方法は、実効サンプリング
・レートを低下させるものである。取り込んだサンプル
に対しては線形圧縮を施すようにしており、このよう
に、非線形サンプリングと線形圧縮とを組み合わせるこ
とによって、必要データ処理量と必要格納容量とを全体
として大幅に低減できるようにしている。
【0009】本発明の1つの実施の形態では、初期サン
プリング及びA/D変換の後に非線形サンプリングを実
行するようにしており、それによって、情報量の少ない
サンプルを廃棄して、効果的なデータ圧縮を行えるよう
にしている。別の好適な実施の形態では、A/D変換の
前に非線形サンプリングを実行するようにしており、そ
れによって、データ処理に必要な電力消費量を更に低減
させている。また、取り込んだサンプルを表すディジタ
ル・データを、取り込まずに見送ったサンプルの個数を
表すデータと組み合わせて、それら2種類のデータの両
方を線形圧縮することにより、その信号を圧縮解除した
ときには、幾つかのサンプルを見送ったことに起因する
データ損失が最小限に抑えられて元の信号が復元される
ようにしている。
【0010】本発明のシステムの更に別の特徴の1つ
に、植込形ペースメーカに適用可能な特徴があり、その
特徴とは、ペーシング・パルスの送出等のペースメーカ
事象を表すマーカ・チャネル情報を求め、それをサンプ
ル・データの中に分散させて圧縮し格納するというもの
である。
【0011】
【発明の実施の形態】これより図面を参照しつつ本発明
の実施の形態について説明して行く。
【0012】先ず図1のAについて説明する。同図は、
本発明にかかる装置及び方法の環境を模式的に表したも
のである。本発明は、ペースメーカ30等の植込形デバ
イスに適用することができ、図にはペースメーカ30が
患者の体内に植込まれている状態を示した。ペースメー
カ30にはリード31が接続されており、このリード3
1は患者の心臓の内部へ引き込まれている。リード31
はその先端部分に1つまたは複数の電極を備えており、
このリード31の電極を介して、刺激パルスの送出と、
心内膜信号または心外膜信号の検出とが行われる。ペー
スメーカの分野では周知の如く、このペースメーカは、
検出信号を受け取ってディジタル化し、そのディジタル
化した信号をメモリ内に格納する機能を備えており、メ
モリ内に格納した信号は後刻、体外装置37へ送信され
る。また、これとは異なった別の動作の仕方として、検
出信号をディジタル化したものを、直接、体外装置であ
るプログラミング装置へダウンロードすることも可能で
ある。同様に、リード31にセンサが取り付けられてい
たり、ペースメーカ30にセンサが内蔵されていたりす
る場合には、それらセンサが送出する信号もディジタル
化して格納することができる。図示の如く、送受信装置
37は、例えば、ペースメーカの分野で一般に用いられ
ているプログラミング装置である。プログラミング装置
は、ペースメーカからデータを受信したならば、そのデ
ータをプロセッサ38へ転送することができ、更にプロ
セッサ38は入出力装置39へデータを出力することが
でき、これらはいずれも公知の方式で行われる。周知の
如く、ペースメーカ等の植込形デバイスは、そのデータ
処理能力に限界があるため、莫大な量のデータを取り扱
うことが困難であった。また、そのデータ処理能力の限
界は、電力消費量及びメモリ容量に関する制約によるも
のであった。
【0013】図1のAには更に、身体表面装着形デバイ
ス32が、装着バンドによって患者の腕に装着された状
態で示されている。この種のデバイス32は、例えば、
電極33と組み合わせて、患者のECGを検出するため
に使用されている。植込形デバイスと同様に、このバッ
テリ駆動式のデバイス32でも、収集したデータを別の
装置へダウンロードし、その装置においてデータに更に
処理を施した上で、処理したデータをその装置から出力
できるようにしてある。このようなバッテリ駆動式の身
体表面装着形デバイスも、上述した利用可能な処理容量
及びメモリ容量に関する制約を受けるものである。尚、
図1のAには2種類のデバイスを図示したが、本発明は
特定の種類のデバイスに限定されるものではない。
【0014】次に図1のBについて説明すると、同図に
示したのは、本発明にかかる、植込形デバイス30ない
し身体表面装着形デバイス32の主要構成要素を表した
簡単なブロック図である。バッテリ25は1個または複
数個のセンサ26へ電力を供給しており、センサ26は
リード31ないし33を備えている。センサのブロック
26には更に、一般的な構成の増幅回路やディジタル化
回路が含まれていることもある。ディジタル化されたデ
ータはプロセッサのブロック34へ送信され、このブロ
ック34には、マイクロプロセッサが適当な構成で組み
込まれている。尚、本発明に包含される処理ステップ
は、専用ハードウェアやソフトウェアを適宜に組み合わ
せて実行し得るものである。マイクロプロセッサは、メ
モリ(即ち、格納装置)35と通信可能であり、更にメ
モリ35は送受信回路36と通信可能である。これらに
よって、外部の装置へデータを送信することと、外部の
装置からデータや命令を受信することとを可能にしてい
る。
【0015】次に図2について説明する。同図に示した
のは、本発明にかかる、データの圧縮、送信、及び圧縮
解除において実行される主要なステップを表した簡単な
フローチャートである。ステップ40では、信号(この
信号は例えば、EKG信号等の生理的信号である)を、
アナログ信号の形でピックアップする。次のステップ4
1では、このアナログ信号のサンプリングと、アナログ
・データからディジタル・データへの変換(A/D変
換)とを行う。後に詳述するように、これらを行う手順
としては、先にA/D変換を行い、その後にサンプルの
うちのあるものを廃棄することで、結果的に非線形サン
プリングが行われるようにすることもでき、また、サン
プルのうちのあるものを取り込まずに見送るようにし、
取り込んだサンプルだけをA/D変換するようにするこ
ともできる。こうして取り込んだディジタル・データ
を、ステップ42に示すように、バッファ・メモリの中
に格納する。ステップ44では、本発明にかかる幾つか
の方法のうちのいずれか1つの方法を用いてディジタル
・データに対して圧縮を施し、続くステップ45ではそ
の圧縮データを格納する。ステップ46では、データ送
信を命じるコマンドを外部の装置から受け取っており、
このコマンドは、外部の装置が格納データを受信可能な
状態にあることを示すものである。ステップ47では、
圧縮データの送信を行っており、このデータ送信は、ペ
ースメーカの分野では周知の一般的な方式で行われる。
続くステップ48では、外部の装置においてデータの圧
縮解除が行われており、これによって元の信号がディジ
タル形式で復元される。続くステップ49では、その復
元された信号データが格納されるかまたはディスプレイ
上に表示される。
【0016】次に図3について説明する。同図に示した
のは、先願である米国特許出願第08/561738号
に開示されている無損失圧縮方式において実行されるス
テップを表したフローチャートである。一般的に、この
圧縮方法によれば、約2:1の圧縮率が達成され、必要
とされるデータ処理量は非常に少ない。そのためこの圧
縮方式は、植込形デバイスをはじめとする電力量に制約
のある種々のデバイスに用いるのに適している。この圧
縮方式のアルゴリズムの基本技法は、前回のサンプルの
値(LastSample)と今回のサンプルの値(S
ample)との間の差分値であるデルタ値(Delt
a、大きさと符号とを含む)を、必要最小限のビット個
数をもって格納するというものである。第0番目のサン
プルの値は未知であるため、その値を、0ボルト入力信
号に対応した値であるものと仮定し、更に、その値を、
信号を復元する際の積分定数として使用するようにして
いる。更に詳しく説明すると、先ず、ステップ51に示
したように、変数LastSampleの値を「0」に
セットする。ステップ53〜57は、複数のデルタ値を
包含する1つのデータ・ブロックアセンブルするための
ループを形成している。このデータ・ブロックの最適な
サイズは、サンプル5個〜12個を包含する大きさであ
る。ステップ52では、変数#Samplesの値を
「0」にセットし、また、変数MaxDeltaの値を
「0」にセットする。ステップ53において、このルー
チンはサンプル・クロックが発生するのを待つ。サンプ
ル・クロックは予め定められた一定のクロック・レート
で送出されている。サンプル・クロックを受け取ったな
らば、ステップ54に示した諸動作を実行する。即ち、
1つのデルタ値(Delta)を、変数#Sample
sによって指示されている現在サンプル個数に対応した
バッファ(Buffer[#Samples})に格納
する。続いてステップ55では、そのデルタ値の絶対値
(|Delta|)が、現在格納されている変数Max
Deltaの値より大きいか否かを判定する。もしそう
であったならば、変数MaxDeltaの値をその絶対
値に等しくセットし直し、そうでなかったならば、変数
MaxDeltaの値を変更せずにそのまま保持する。
ステップ57では、変数#Samplesの値が変数B
ufferSize(この変数はバッファ・サイズを表
している)の値と等しくなったか否かを判定し、これ
は、現在データ・ブロックに包含させる全てのサンプル
について以上の処理が完了したか否かを判定するもので
ある。この判定結果が否定(No)であったならば、こ
のルーチンはステップ53へ戻り、以上に説明したルー
プを再度実行する。一方、ステップ57における判定結
果が肯定(Yes)であったならば、このルーチンは続
いてステップ58へ進み、そこで変数NBitsの値を
決定する。変数NBitsは、変数MaxDeltaの
値の有効ビット桁数を表すものであり、この有効ビット
桁数は、例えば3ビットまたは4ビットである。この変
数(パラメータ)NBitsは、優先順位エンコーダを
備えたハードウェアを用いて決定することもでき、或い
は、ソフトウェアによって決定することもできる。ソフ
トウェアによる場合には、例えば、変数MaxDelt
aの値を「0」にするために必要な右方シフトの回数を
カウントするようにすればよい。続く次のステップ59
では、現在データ・ブロックに包含させるデータを、信
号を格納するためのデバイスのメインメモリに書き込ん
で行く。このデータ書き込みの際には、先ず、有効ビッ
ト桁数の値をブロック・ヘッダとして書き込み、それに
続いて、以上のようにしてアセンブルしたデルタ値を次
々と書き込んで行く。また、デルタ値を書込む際には、
各デルタ値のうち、最下位桁ビットから変数NBits
の値によって表されている個数までのビットだけを使用
し、それらビットに、そのデルタ値が正か負かを表す符
号ビットを加えたものを書き込むようにする。
【0017】5通りの具体的な心電信号に対して以上の
圧縮方法に従って処理を施し、それらの結果を解析した
ところ、それら5通りの信号の全てが、平均して2:1
以上の圧縮率で圧縮されたことが判明した。また、それ
ら5通りの信号の平均圧縮率は約55%であった。信号
の復元も個々のデータ・ブロックごとに行い、この信号
の復元については米国特許出願第08/561738号
に詳細に開示されている。即ち、先ず、変数NBits
の値を読み取り、続いて、そのデータ・ブロックに含ま
れている全てのデルタ値の復元を行い、この場合、各デ
ルタ値の最下位桁ビットからNBits個までのビット
に符号ビットを加えたものが読み取られる。そして、先
行するサンプルの値にデルタ値を加算することによっ
て、元の信号が復元される。
【0018】次に図4について説明する。同図は、図3
の無損失圧縮アルゴリズムより更に大きな圧縮率が得ら
れるようにした、有損失圧縮アルゴリズムを示したもの
である。図3に示した無損失信号圧縮方式に改良を加え
た無損失信号圧縮方式が、既に幾つか提案されており、
それら圧縮方式について実験を行ったところ、それら圧
縮方式によって得られる圧縮率の向上は約10%程度に
過ぎず、しかも、その程度の圧縮率の向上を達成するた
めにすら、処理資源やメモリ資源を著しく増強しなけれ
ばならないことが分かった。従って、圧縮率を大幅に向
上させるためには、復元した信号に多少の歪みが生じる
ことを許容しなければならない。ただし、復元した信号
が、医用目的に利用可能なほど高い品質を有するものと
なるようにするためには、その歪みをできる限り小さく
抑える必要がある。ECG等の生理的信号のサンプリン
グ・レートは一般的にかなり高いが、それは、その信号
中の最も高速で変化する成分を正確に捕捉するためには
そうする必要があるからである。呼吸信号のサンプリン
グ・レートは、運動をしているときの信号を正確に捕捉
するためには高いレートにしなければならないが、安静
中ないし睡眠中にはサンプリング・レートを低下させて
も構わない。心電信号のサンプリング・レートは、QR
S群を捕捉するためには最低でも200Hzとせねばな
らないが、P波及びT波を捕捉するだけでよければこれ
より低いレートにすることができ、なぜなら、それら波
形は比較的大きく広がっているからである。また、1つ
のQRS群が終了してから次のQRS群が発生し始める
までの期間は、サンプリング・レートを更に低下させて
も情報喪失量は大して大きくならない。これらのことを
考慮するならば、個々のデータ・ブロックにおける信号
の活性度に応じて、個々のデータ・ブロックごとに効果
的なサンプリング・レートとなるように適合性をもって
サンプリング・レートを調節するアルゴリズムを採用す
ることによって、先に説明した無損失圧縮方法を改良し
得ることが理解されよう。この場合、あるデータ・ブロ
ックにおける信号の活性度が低ければ低いほど、より多
くのサンプルを廃棄するようにすればよく、一方、信号
の活性度が高いデータ・ブロックではサンプルを全く廃
棄しないか、或いは僅かしか廃棄しないようにすればよ
い。そうすることによって、アナログ信号のうちの信号
活性度が高い部分では歪みが非常に小さくなるような有
損失圧縮方式が得られる。
【0019】次に図4のフローチャートについて説明す
る。図示のフローチャートから明らかなように、ステッ
プ61〜69において実行するこのアルゴリズムの最初
の部分、即ち、1個のデータ・ブロックに包含させる複
数のサンプルを取り込んでそれらサンプルの各々に対応
したデルタ値を表すデータを格納する部分は、図3に示
したアルゴリズムの最初の部分とよく似ている。ただ
し、図4のアルゴリズムでは、各々のデータ・ブロック
ごとに変数MaxDeltaの値を求めるという点では
図3のアルゴリズムと同一であるが、ブロック62及び
64に示したように、バッファに格納する値はデルタ値
ではなく、実際のサンプル値をそのまま格納するように
している。これ以外の点では、図4のステップ61〜6
8は図3のステップ51〜58に対応している。ステッ
プ69では、変数NBitsの値をデータ・ブロックに
書き込み、この点も図3のアルゴリズムと同じである。
続くステップ71〜77では、どのような圧縮データと
するかを決定している。この実施の形態では、変数NB
itsの値をもって、データ・ブロックにおける信号の
活性度を表す指標値としている。そして、この変数NB
itsの値を比較するためのスレショルド値として、4
つのスレショルド値を格納してあり、それらはステップ
70、72、74、及び76に示されている。変数NB
itsの値とそれら4つのスレショルド値との比較結果
に応じて、実際にデータを格納するサンプルの個数が決
定される。即ち、先ず、ステップ71において、変数N
Bitsの値が、最も大きなスレショルド値(第1スレ
ショルド値)以上であったならば、このルーチンはステ
ップ71へ進み、そこでは、図3の無損失圧縮アルゴリ
ズムの場合と同様にして全てのデルタ値をデータ・ブロ
ックに書き込む。一方、変数NBitsの値が第1スレ
ショルド値より小さかったならば、このアルゴリズムは
ステップ72へ進み、そこでは、変数NBitsの値を
第1スレショルド値より小さい第2スレショルド値と比
較する。変数NBitsの値が第2スレショルド値以上
であったならば、1つおきのサンプルの間のデルタ値
(差分値)を格納して行く。この場合にはデルタ値(差
分値)の桁数が、最大では、2×MaxDeltaにな
る可能性があるため、ここで差分値を書き込む際には、
その差分値の最下位桁ビットから(NBits+1)個
までのビットを書込む必要がある。一方、変数NBit
sの値が第2スレショルド値より小さかったならば、ス
テップ74に示したように、変数NBitsの値を第2
スレショルド値より更に小さい第3スレショルド値と比
較する。信号の活性度が比較的高く、変数NBitsの
値が第3スレショルド値以上であったならば、4個目ご
とのサンプルの間の差分値を格納して行く。この場合に
は、その差分値の最下位桁ビットから(NBits+
2)個までのビットを書き込むようにし、なぜならば、
この場合にはデルタ値(差分値)の有効ビット桁数が、
最大で、4×MaxDeltaになる可能性があるから
である。一方、変数NBitsの値が第3スレショルド
値より更に小さかったならば、続いてステップ76にお
いて、それを最も小さいスレショルド値である第4スレ
ショルド値と比較する。そしてその比較結果に応じて、
8個目ごとのサンプルの間のデルタ値(差分値)を格納
して行くか、それとも格納すべきサンプルが全く存在し
ていないと見なすかを判定する。ステップ77に示した
ように、8個目ごとのサンプルの間の差分値を格納する
場合には、その差分値の最下位桁ビットから(NBit
s+3)個までのビットを書き込むようにする。また、
以上のいずれの場合にも、デルタ値(差分値)を書き込
む際には、それが正の値かそれとも負の値かを表す正負
符号ビットを1個加えて書き込むようにする。こうして
バッファ内のサンプルをデータ・ブロックに書き込んだ
ならば、このルーチンはステップ62へ戻り、そして以
上のループを反復することで、次のデータ・ブロックに
ついての処理を実行する。
【0020】図4のアルゴリズムには、ブロック・サイ
ズに関する制約が付随しており、それは、ブロック・サ
イズが「8」の倍数でなければならないということであ
る。圧縮解除(この圧縮解除のフローチャートは図示し
ない)を行う際には、その圧縮解除ルーチンにおいて、
先ず、データ・ブロックに書き込まれている変数NBi
tsの値を既知の複数のスレショルド値と比較すること
で、サンプルの値どうしの間の差分値(デルタ値)が書
き込まれたときに、各々のデルタ値が何個のビットで書
き込まれたかを判定する。更に、書き込まれずに廃棄さ
れたサンプルの値を、この圧縮解除の際に内挿法によっ
て復元するようにしてもよい。以上に説明した有損失圧
縮方式を、実際に4通りの異なった心電信号に適用して
得た圧縮結果を解析したところ、圧縮率は、約3.5:
1〜約5.5:1の範囲内にあった。更にその解析によ
って、複数のスレショルド値を大きな値に設定するほど
大きな圧縮率が得られることも判明した。
【0021】次に図5について説明する。同図に示した
のは更に別のアルゴリズムのフローチャートであり、こ
のアルゴリズムは、圧縮信号にペースメーカのマーカ・
チャネルを付加するように設計したものである。この図
5のアルゴリズムは、先に説明した無損失圧縮方式と有
損失圧縮方式とのどちらにも適用することができる。図
5から分かるように、このアルゴリズムが先に説明した
無損失圧縮方式のルーチンと比べて異なっている点は、
ステップ83及び84が追加されていること、それに、
ステップ90において、信号レコードが後に続くことを
表示する信号ビットを書き込むようにしたことである。
より詳しく説明すると、ステップ80〜82は、サンプ
ルのデータを収集するための準備ステップである。次の
ステップ83では、マーカが発生しているか否かがペー
スメーカによって判定される。即ち、ペースメーカは、
サンプル・クロックが発生した直後に、マーカが発生し
ているか否かを判定するための調査を行う。もしマーカ
が発生していなかったならば、ブロック85〜89に示
すように、先に説明したアルゴリズムと同様にしてその
新たなサンプル・クロックの発生に伴う処理を実行す
る。一方、マーカが発生していたならば、ステップ84
においてデータの書き込みを行う。マーカ・レコードに
関するデータの書き込みは、デルタ値を導出するための
データ収集の実行中に行われ、従って、ステップ90で
実行するデータ・ブロックへの全てのデータの書き込み
より前に行われる。
【0022】このステップ84について更に詳しく説明
すると、先ず、マーカが発生していた場合には、「マー
カ・レコード」が後に続くことを表示する1個のビット
(例えば、2進数の「1」を表すビット)をデータ・ブ
ロックに書き込む。続いて、変数#Samplesの値
(この値は、3ビットまたは4ビットである)を書き込
む。この変数#Samplesの値は、そのデータ・ブ
ロックの中のどの位置でマーカ・レコードを受け取った
かについての情報を与えるものである。これによって、
生理的信号の中のどの位置でマーカが発生したかの記録
が保存される。続いて、実際のマーカに関するデータで
あるマーカ値を書き込む。
【0023】更にこのアルゴリズムは、バッファの全体
の解析を行った後に、ステップ90において再び1個の
ビット(例えば、2進数の「0」を表すビット)を書き
込むことで、実際の信号レコードが後に続くことを表示
する。これに続いて、変数NBitsの値をデータ・ブ
ロックに書き込み、更に、バッファの内容を書き込むこ
とでデータ・ブロックにデルタ値を表すデータを包含さ
せ、これらは先に説明したアルゴリズムの場合と同様に
して行われる。尚、マーカ・レコードを包含しているデ
ータ・ブロックの場合には、そのデータ・ブロックの先
頭の部分はステップ84で書込まれたデータで構成され
ており、その次に、信号レコードが後に続くことを表示
する上述のビットが位置し、更にその次に、そのデータ
・ブロックの内容を表すデータが続く構成となる。一
方、そのデータ・ブロックに対応した期間中にマーカが
発生していないようなデータ・ブロックでは、このアル
ゴリズムを採用することによって生じる唯一の相違は、
信号レコードが後に続くことを表示する1個のビットが
先頭に付加されることだけである。従って、以上のよう
にして圧縮データにマーカ・チャネルを付加した場合に
は、信号レコードが後に続くことを表示するビットが追
加されるために圧縮率が僅かに低下するが、しかしなが
らこの圧縮率の低下は、マーカ・チャネル・データが付
加ができる利点と比べれば些細なものである。
【0024】次に図6のAについて説明する。同図に示
したのは、非線形サンプリング及びそれに続くA/D変
換を実行するための好適な実施の形態である。図4の実
施の形態に関連して上で説明したように、信号の活性度
の瞬時値に応じて実効サンプリング・レートが変化する
ようにすれば、設定されているサンプリング・レートに
対応したサンプル個数より少ないサンプルで生理的信号
をディジタル化することができる。例えば、設定されて
いるサンプリング・レートが200個/秒であるとき
に、実効サンプリング・レートの平均値を約50個/秒
にして、高品質のECG信号及びEGM信号を発生させ
ることができる。また、サンプルがA/Dコンバータに
送り込まれる前に、個々のサンプルを廃棄すべきか否か
の判定を行うようにすれば、バッテリ電力消費量を大幅
に低減することができる。また、このようにA/D変換
より前に非線形サンプリングを行うならば、電力消費量
を低減できるばかりでなく、更に、格納ないし処理しな
ければならないデータ量も低減することができる。尚、
ここで使用している「非線形」という用語は、サンプリ
ングの時間的間隔における非線形を意味するものであ
り、A/D変換の分解能の非線形性のことではないの
で、混同されないように注意されたい。
【0025】図6のAにおいて、信号源から図中の91
へ入力してくる入力信号は、それをディジタル化するた
めにA/Dコンバータ96に直接接続してあるが、ただ
し、このコンバータ96は常時イネーブルされてはいな
い。即ち、入力信号を調べて、最後にサンプルを取り込
んで以後、入力信号が十分に大きな変動を生じたと判定
されたときにだけ、このコンバータ96をイネーブルす
るようにしている。これについて更に詳しく説明する
と、図中に「変換要求」と記した入力端子に供給されて
いるサンプル・クロックは、コンバータ96に直接接続
しておらず、入力信号に充分に大きな変動が生じたため
サンプルを取り込むべきであると判定されたときにだ
け、ゲートを通過してコンバータ96へ供給される。あ
るサンプルを取り込まずに見送るか、それとも取り込む
かについては、入力信号とサンプル・アンド・ホールド
回路92に格納されている信号との間の差分値に基づい
て判定され、この差分値は信号発生回路94からの出力
信号と比較される。サンプル・アンド・ホールド回路9
2は、実際に変換されたサンプルのうちで最も新しいサ
ンプルのアナログ値をホールドしており、このホールド
されている値が、ウィンドウ比較回路95へ入力して中
央値として用いられる。このサンプル・アンド・ホール
ド回路92の出力はスイッチ93を介して、ウィンドウ
比較回路95の3つの入力のうちの1つへ供給されてい
る。ウィンドウ比較回路95の第2入力は、図中にVi
nと記したアナログ信号入力である。ウィンドウ比較回
路95の第3入力は、信号発生回路94から送出されて
いる信号である。最新に取り込まれたサンプルの変換が
完了したときに「変換完了」信号が送出され、この信号
は、サンプル・アンド・ホールド回路92と信号発生回
路94との両方に供給されている。ある1つのサンプル
の変換が完了したならば、その変換されたばかりの値が
サンプル・アンド・ホールド回路92にホールドされ、
また、信号発生回路94がスレショルド信号を送出開始
する。このスレショルド信号は、送出開始時には所定レ
ベルにあり、時間の経過と共にそのレベルがゼロへ向か
って低下して行くようにした信号であり、ウィンドウ比
較回路95の3つの入力のうちの1つに接続されてい
る。信号発生回路94が送出するこのウィンドウ信号
は、本質的に、時間と共に変化するスレショルド信号で
あり、図4のアルゴリズムで用いられている離散した複
数のスレショルド値と同様の機能を果たすアナログ信号
である。ウィンドウ比較回路95は、このスレショルド
信号と入力信号の差分値とを比較して、入力信号の差分
値がスレショルド信号の値より大きい場合にだけサンプ
ル・クロック信号を通過させてA/Dコンバータ96の
変換開始端子へ供給する。従って、信号発生回路94の
出力信号の値が、最新に取り込まれたサンプルの値を中
心値としたときのアナログ信号の絶対値より小さな値に
まで減衰する時間が長くかかればかかるほど、より多く
のサンプル・クロック信号が見送られることになる。そ
して、入力信号の差分値がスレショルド信号の値を超え
る(即ち、入力信号の値がウィンドウ幅の外へはみ出
す)ようになったならば、サンプル・クロック信号が取
り込まれてA/Dコンバータ96による変換が開始され
る。この変換の際には、図中の91から入力してくる入
力信号が通常の分解能で変換されてディジタル出力が生
成される。このとき同時に変換完了信号が送出され、こ
の変換完了信号の送出によって、信号発生回路94がリ
セットされると共に、サンプル・アンド・ホールド回路
92がトリガされて、ホールドされる値が最新の信号の
値に更新される。
【0026】図6のBのチャートは、以上のスレショル
ド・ウィンドウの機能を説明するためのものであり、変
動する入力信号に対するウィンドウの包絡線の関係を図
示したものである。サンプルが取り込まれた時刻を図中
に四角印で示してあり、サンプルが取り込まれたなら
ば、信号発生回路94が、二相ウィンドウを提供するた
めの信号を送出開始する。この信号は正と負の包絡線を
有し、入力信号がそれら包絡線と比較される。図から分
かるように、このウィンドウ信号は送出開始時には所定
値を有し、その値がゼロに向かって減衰して行く。この
ウィンドウ信号は最新に取り込まれたアナログ入力信号
の値をもって中心値としている。ただし、入力信号が正
と負のいずれの値も取り得る双極性信号であって、しか
も基本サンプリング周波数が例えば200Hz程度の比
較的低い周波数であるペースメーカの動作に関しては、
この比較ウィンドウの中心値を、最新に変換された入力
信号の値に設定するよりも、むしろ0ボルトに設定する
方が回路性能が向上することが判明している。このよう
な場合に対応するために、アナログ信号スイッチ93を
装備してあり、このスイッチ93を操作することで比較
ウィンドウの中心値を強制的に0ボルトにすることがで
きる。更に図6のBについて説明すると、図中の曲線の
先頭部分の実際に取り込まれたサンプルの後に、黒丸印
で示したサンプル・クロックが6回発生しているが、そ
れらサンプル・クロックの発生時には、入力信号は最新
のサンプル値と比べて僅かしか変化しておらず、ウィン
ドウ幅内にとどまっている。そのため、それらサンプル
・クロックの発生時にはサンプルは取り込まれずに見送
られている。最新にサンプルを取り込んでから7個目の
サンプル・クロックが発生した時点では、スレショルド
・ウィンドウ即ち包絡線の値が非常に小さな値にまで低
下しているため、入力信号がウィンドウ幅の外へはみ出
している。そのため、変換開始信号が、ウィンドウ比較
回路95からA/Dコンバータ96へ供給される。スレ
ショルド信号の値は、所定個数のサンプル・クロックが
発生するだけの時間が経過したならばゼロになるように
してあり、これは、少なくとも許容最低サンプリング・
レートでサンプルが取り込まれるようにするために重要
である。更に、これも図6のBから明らかなように、信
号の活性度が上昇したときには、サンプリング・レート
が大幅に上昇して、毎回のサンプル・クロックの発生時
に入力信号のサンプルが実際に取り込まれるようなサン
プリング・レートになっている。これによって、実際の
サンプリングが非線形サンプリングとなっており、即
ち、実効サンプリング・レートが生理的信号の相対的な
情報内容に応じて適合性をもって調節されるようになっ
ている。
【0027】図6のBから分かるように、先頭のサンプ
ルから第47番目のサンプルまでの47個のサンプルの
うち、実際に取り込まれるサンプルの個数は13個に減
数されており、この減数率は72%に相当する。一方、
QRS群が発生している期間中は、大部分のサンプルが
実際に取り込まれており、この場合にはサンプリング・
レートが、事実上、無損失サンプリングが行われている
のと同じほど高いレートになっている。いうまでもな
く、実際に取り込むサンプルの減数率は、またひいては
復元した信号の歪みの大きさは、スレショルド信号(ウ
ィンドウ信号)の形状(減少の仕方)に影響される。従
って、ウィンドウ信号の形状及びタイムアウト時間は、
設計上の選択事項であり、サンプリングしようとする信
号(例えば、特定の生理的信号等)の特性に適合するよ
うに選定ないし調節すべきである。図示の実施の形態に
おいて、スレショルド信号発生回路94に手を加えるだ
けで、信号の歪みの大きさと、電力消費量ないしデータ
減数率との兼ね合いを調節することができる。
【0028】スレショルド信号の設定を変更した場合の
影響を例示するために、図6のCに2種類のスレショル
ド信号を表す夫々の曲線を示した。それらスレショルド
信号はいずれも、初期値から減衰してゼロになるまでの
期間を、クロック・サイクル7個分に設定したものであ
る。以下の表は、それら2つの曲線(曲線1及び曲線
2)の各々について、取り込まれずに見送られたサンプ
ルの個数と、それに対応したスレショルド値との関係を
示したものである。
【0029】
【表1】
【0030】ペースメーカ等のデバイスでは、状況に合
わせてスレショルド・ウィンドウ信号を変更できるよう
にしておくことが望ましい。この場合、プログラミング
によってその変更がなされるように予め設定しておいて
もよく、或いは、蓄積したデータに基づいて調節が行わ
れることでその変更がなされるようにしてもよい。例え
ば、信号の振幅が小さい期間はスレショルド信号の初期
値を小さくするようにしておけば、信号の振幅が小さい
ために歪みが多少増大するという事態を避けることがで
きる。また、図6のAにおいて、メモリ98には、信号
発生回路94に関する様々なパラメータ値が格納されて
おり、それらパラメータ値は、例えば、スレショルド信
号の初期値、減衰速度、取り込まずに見送ることが許さ
れる最大の心拍回数等である。スレショルド信号に関す
るこれらパラメータのデータは、プロセッサ34を介し
て信号発生回路94へ供給される。これらパラメータの
データを、体外装置であるプログラミング装置から送受
信回路36を介して供給するようにしてもよく、或い
は、マイクロプロセッサが信号データをモニタして蓄積
し、その蓄積した信号データによって表される信号履歴
に基づいて、スレショルド曲線の最適化に関する論理判
定を行うように、マイクロプロセッサをプログラミング
しておいてもよい。このようなスレショルド曲線の調節
は、図示のアナログ構成とした実施の形態においても行
え、また、それに対応したディジタル構成とした実施の
形態においても行うことができる。
【0031】ペースメーカに組み込む場合には、図6の
Aに示した非線形サンプリングA/Dコンバータから直
接にテレメトリ送信することで、リアルタイムのアナロ
グ・アップリンク・テレメトリを行うようにしてもよ
い。更にその場合に、サンプル値がアップリンク・テレ
メトリによってプログラミング装置へ転送されたなら
ば、ペースメーカ側で廃棄されたサンプル値をプログラ
ミング装置内で内挿法を用いて復元した上で、その信号
をユーザにディスプレイするようにしてもよい。以上の
方式の全体によって、A/Dコンバータにおける電力消
費量とアップリンク・テレメトリ回路における電力消費
量との両方が大幅に低減される。尚、以上に説明した好
適な実施の形態にかかる非線形サンプリングA/Dコン
バータはアナログ・コンバータであったが、これと同等
のディジタル・コンバータを用いたものも本発明の範囲
に含まれる。
【0032】非線形サンプリング回路を用いて、ペース
メーカ内におけるデータの格納や、そのデータに対する
更なる処理を行う場合には、サンプルの振幅値と間隔値
との両方を考慮しなければならない。そのために、入力
信号の値(振幅値)がウィンドウ幅内にあるときには、
見送られているサンプル・クロック・パルスが、比較回
路95からカウンタ97へ供給されており、これによっ
て、見送られたサンプルの個数の記録が残されるように
している。信号のデータを正確に格納するためには、サ
ンプルの振幅値を表しているディジタル・データと、こ
のカウンタ情報とを組み合わせる必要がある。見送るこ
とを許されるサンプルの最大個数が7個となるようにス
レショルド信号が設定されているとき、A/D変換され
た値(振幅値)が8ビットであれば、1個のサンプルを
表すサンプル・ワードは11ビット・ワードになり、な
ぜならば、8ビットの振幅値に、経過時間(即ち、最新
にサンプルを取り込んでから後に見送ったサンプル・ク
ロックの個数)を表す3ビットの数値が付加されるから
である。更にこのことは、サンプルを1個取り込むこと
に3ビット分のオーバーヘッドが付加されるということ
に他ならないが、しかしながら全体としてみれば、信号
を格納するために必要なメモリ容量も少なくて済み、バ
ッテリ電力の消費量も低減されることになる。
【0033】以上に説明したようにして図6のAの回路
が発生する11ビットのサンプル・ワードのストリーム
は、振幅値を圧縮するための無損失圧縮方式と、経過時
間値を圧縮するための固定ハフマン符号化方式とを組み
合わせて用いることによって、更に圧縮することができ
る。これに関して、上述の非線形サンプリング方式を用
いて様々な生理的信号をサンプリングし、そのサンプリ
ングに際して取り込まれずに見送られたサンプルの個数
(即ち、経過時間)の分布を調べたところ、サンプリン
グした信号が異なれば、それら信号どうしの間では、そ
の分布についての強い相関ないし類似性は存在しないこ
とが判明した。これは、取り込まずに見送ったサンプル
の個数を表すデータが、そのままでは圧縮することが困
難であることを意味している。ところが、あるサンプル
を取り込むまでに見送ったサンプルの個数とその次にサ
ンプルを取り込むまでに見送ったサンプルの個数との個
数差(デルタ値)を調べてみると、元の信号が異なって
いても、見送ったサンプルの個数のデルタ値について
は、それら信号どうしの間に強い相関が存在することが
判明した。これは、そのデルタ値(見送ったサンプルの
個数差)が圧縮可能なパラメータであることを意味して
いる。ただしこのパラメータを使用する場合に不利であ
るのは、このパラメータの取り得る値の範囲が「−7」
から「+7」までと広く、そのため、見送ったサンプル
の個数をそのまま表しているパラメータを格納する場合
には3ビットで足りるのに対して、このデルタ値を格納
するには4ビットが必要なことである。しかるに、この
デルタ値を「8」で整除した剰余(modulo8)を
用いれば、その値の範囲を再び「0」から「7」まで戻
すことができ、しかもそのようにしても、見送ったサン
プルの個数を表す個々の値を再現することができる。こ
の値の変更を行えば、負のデルタ値が「8−(そのデル
タ値の絶対値)」という計算式に従って正の値に変換さ
れる。そのため、例えば、見送ったサンプルの個数が6
個から3個へ変化した場合(即ち、デルタ値=−3)
と、デルタ値が+5である場合とでは、同じ結果が得ら
れ、後者の場合には次式のようになる。 (6+5)MOD8=11MOD8=3
【0034】こうして最終的に導出したパラメータであ
る「デルタ値(見送ったサンプルの個数差)を「8」で
整除した剰余(modulo8)」の値には、やはり強
い相関が存在することが判明している。従って、この分
布に基づいて、経過時間(即ち、見送ったサンプルの個
数)というパラメータをより効率的に表す固定ハフマン
符号を作成することができる。任意の確率分布に基づい
てハフマン符号ツリーを作成するための具体的な方法に
は様々なものがあり、それらは種々の文献に記載されて
いる。表1及び図6のCに示したようなスレショルド信
号を用いて生理的信号のサンプリングを行ったならば、
その結果から「デルタ値(見送ったサンプルの個数差)
を「8」で整除した剰余(modulo8)」の値の分
布を求めればよく、その分布に基づいてハフマン符号化
ツリーを作成することができ、結果的に得られる符号は
例えば以下の表2に示すような値を取る。
【0035】
【表2】
【0036】この表2に示したハフマン符号化を利用す
ることで、第1スレショルド設定値に関しては約17.
5%のビット個数の低減が達成され、第2スレショルド
設定値に関しては約14.5%のビット個数の低減が達
成された。固定ハフマン符号を使用しているため、この
符号化は、非常に小さなルックアップ・テーブルから各
パラメータに対応した符号を読み出すことで行われ、殆
ど処理というものを必要としていない。
【0037】次に図7について説明すると、同図は、非
線形サンプリング方式によってサンプリングした信号を
処理する圧縮アルゴリズムの全体を示したフローチャー
トである。ステップ101では、最新に取り込んだサン
プルの値を表す変数LastSampleの値を「0」
に設定すると共に、その最新のサンプルを取り込むまで
に見送ったサンプルの個数を表す変数LastSkip
pedの値を「0」に設定する。ステップ103〜10
7は、非線形サンプリング方式によってサンプリングし
たデータをアセンブルしてデータ・ブロックを形成する
ためのステップであり、このデータ・ブロックの形成は
先に説明した無損失圧縮方式の場合と同様にして行う。
また、ステップ106では、デルタ値の絶対値の最大値
を表す変数MaxDeltaの値を設定する。ステップ
103は、図6のAに示した回路が実行する非線形サン
プリングのための動作を表している。ステップ104に
は、図7のアルゴリズムが図3に示した本発明の前提と
なる従来の方式と相違している主たる相違点が示されて
おり、それは、図7のアルゴリズムでは、サンプルの振
幅値の差分を表すデルタ値ADeltaを変数#Sam
plesの値に対応した振幅値用バッファABuf[#
Samples]に格納し、また、経過時間値の差分を
表すデルタ値TDeltaを(正確には、そのデルタ値
を「8」で整除した剰余(modulo8)を)変数#
Samplesの値に対応した時間値用バッファTBu
f[#Samples]に格納するようにしていること
である。ステップ108〜112は、圧縮処理のステッ
プであり、これらのステップでは先ず、変数MaxDe
ltaの値の有効ビット桁数を判定し、続いて、ステッ
プ109において、その有効ビット桁数を表す変数NB
itsの値をブロック・ヘッダとして書き込む。更に続
いて、ステップ110、111、及び112では、サン
プルの経過時間値を表すデータ及びサンプルの振幅値を
表すデータを全てデータ・ブロックに書き込む。より詳
しくは、変数#Samplesの値が変数Buffer
Sizeの値に等しくなったか否かをステップ110で
判定するようにしており、それらが等しくなるまで、ス
テップ111で変数#Samplesの値を「1」ずつ
インクリメントする。更に詳しく説明すると、先ず、
「デルタ値(見送ったサンプルの個数差)を「8」で整
除した剰余(modulo8)」を表すハフマン符号を
書き込み、続いて、振幅値の差分を表すデルタ値のビッ
トのうちの最下位桁ビットからNBits個までのビッ
ト(それに加えて1個の符号ビット)を書き込む。続い
て、変数#Samplesの値を変数BufferSi
zeの値と比較し、変数#Samplesの値を「1」
だけインクリメントし、更にサンプルの書き込みを反復
して、現在データ・ブロックに対応した経過時間値デー
タ及び振幅値データの全てを書き込み終わったならば、
このルーチンはステップ110からステップ102へ戻
り、次のデータ・ブロックについての作業を開始する。
【0038】データ・ブロックから情報を取り出すに
は、最初に変数NBitsの値を読み出す。続いて、各
々が経過時間値情報(経過時間値データ)と振幅値情報
(振幅値データ)とから成る複数のサンプル値の全てを
取り出す。経過時間値情報を取り出す際には、経過時間
値を表しているデータのビットを1個読み出すたびにそ
れをハフマン符号ツリーに対して照合し、この操作をツ
リーの中のいずれかのリーフ・ノードに到達するまで反
復する。リーフ・ノードの内容は、デルタ値(見送った
サンプルの個数差)を「8」で整除した剰余(modu
lo8)の値を圧縮解除した値となっている。こうして
得られた値を、先行するサンプルの経過時間値に加算
し、その和の値を「8」で整除した剰余(modulo
8)を取ることによって現在サンプルの経過時間値が得
られる。振幅値情報を取り出すには、現在デルタ値につ
いての、正負符号ビットと、最下位桁ビットからNBi
ts個までのビットとを読み出し、読み出した値を先行
するサンプルの振幅値に加えるようにする。そして最後
に、以上のようにして取り出したサンプルの値に対して
内挿法を適用し、廃棄されたサンプルを復元することに
よって、元の信号の全体を再生する。この方法を用いれ
ば、非線形サンプリングA/Dコンバータが送出するデ
ータを更に約25%圧縮することができ、全体としての
圧縮率は元の信号に対して4:1〜5:1になる。
【0039】以上の説明においては、心電信号等の生理
的信号を取り扱う場合に即して本発明を開示したが、本
発明はそのような生理信号を取り扱うものに限定される
ず、例えば、気象学や地震学等のように、これと大きく
異なった応用分野においてもセンサ信号等の様々な信号
を処理するために利用可能である。特に、バッテリ駆動
式デバイスの環境においては、本発明のシステムは比較
的少ない情報損失量で非常に大きな圧縮率を達成すると
いう点で極めて有用なものである。本発明にかかる非線
形サンプリングA/Dコンバータによれば、ディジタル
化のプロセスにおける消費電力量が低減されるのみなら
ず、一連の処理手順中におけるディジタル化のプロセス
に連なるその他のプロセスの消費電力量も低減される。
更に、本発明にかかる非線形サンプリングは、ディジタ
ル構成の実施の形態でも実行し得るものであり、従っ
て、以上に開示したアナログ構成の実施の形態に限定さ
れるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】Aは本発明を適用可能なデバイスの2つの具体
例としてペースメーカ等の植込形デバイスと駆動式の患
者の身体表面に装着するバッテリ駆動式のホルター型デ
バイスとを示した模式図であり、BはAに示した植込形
デバイスまたは身体表面装着形デバイスの主要構成要素
を示した簡単なブロック図である。
【図2】本発明に従ってデータの圧縮、転送、及び圧縮
解除を行う際に実行する主要なステップを表した簡単な
フローチャートである。
【図3】従来例にかかるデータの無損失圧縮方式の具体
例を示したフローチャートである。
【図4】所定スレショルド値の関数としての非線形サン
プリングを行うようにした有損失圧縮のアルゴリズムの
フローチャートである。
【図5】ペースメーカのマーカ・チャネル・データを本
発明に従って圧縮されるデータ・ストリームに付加する
ためのアルゴリズムのフローチャートである。
【図6】Aは非線形サンプリング及びA/D変換のため
のアナログ構成の実施の形態の回路図であり、BはAの
非線形A/Dコンバータの動作を例示したチャートであ
り、CはAの非線形A/Dコンバータに用いることので
きる2種類のスレショルド値曲線を例示したグラフであ
る。
【図7】非線形サンプル・データの圧縮を行って非線形
サンプリングとデータ圧縮との両方の利点を得られるよ
うにした本発明にかかるアルゴリズムのフローチャート
である。
【符号の説明】
15 バッテリ 30 植込形デバイス 32 身体表面装着形デバイス 34 プロセッサ(マイクロプロセッサ) 35 メモリ 92 サンプル・アンド・ホールド回路 94 信号発生回路 95 ウィンドウ比較回路 96 A/Dコンバータ 98 メモリ
フロントページの続き (72)発明者 コーン・ヴェイヤント オランダ王国エヌエル−6431 エーヴェー ホーンズブローク,ホンメルターヴェー ク 217

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アナログ信号を非線形サンプリング方式
    でサンプリングしてそのアナログ信号を表す圧縮ディジ
    タル・データを生成するシステムにおいて、 所定のクロック・レートでサンプル・クロック信号を送
    出するクロック信号源と、 前記サンプル・クロック信号の発生時に前記アナログ信
    号をサンプリングすることにより、前記アナログ信号を
    表すディジタル・データを生成するサンプリング手段
    と、 前記アナログ信号の各々のサンプル値をホールドするホ
    ールド手段と、 前記アナログ信号のサンプリングが行われるたびに、前
    記ホールドされたサンプル値に対する動的に減少する差
    分を表す差分スレショルド信号を発生するスレショルド
    手段と、 前記サンプリングが行われた後に、各サンプル・クロッ
    ク信号が送出されるたびに、前記アナログ信号と前記ホ
    ールドされたサンプル値との差分が前記スレショルド値
    より大きいか否かを判定してその差分が前記スレショル
    ド値より大きかったならばサンプル取込許可信号を送出
    するサンプル取込許可手段と、 前記サンプル取込許可信号が送出されているときにの
    み、前記サンプル・クロック信号が送出されるたびに前
    記サンプリング手段をイネーブルして該サンプリング手
    段に前記アナログ信号をサンプリングさせるようにし、
    それによって、サンプルのうちのあるもの取り込ませず
    に見送らせ、更にそれによって、前記アナログ信号の時
    間差分と前記スレショルド値の減少の仕方とに応じてサ
    ンプル個数が減数される非線形サンプリング・レートで
    サンプリングが行われるようにする、イネーブル手段
    と、を備えたことを特徴とするシステム。
  2. 【請求項2】 前記サンプリングを実行してからその次
    の前記サンプリングを実行するまでの間に取り込まずに
    見送ったサンプルの個数を判定し、その見送ったサンプ
    ルの個数を表すディジタル・データを生成する手段を更
    に備えたことを特徴とする請求項1記載のシステム。
  3. 【請求項3】 各々のサンプルごとに、前記アナログ信
    号を表すディジタル・データと経過時間を表すディジタ
    ル・データとを互いに関連付けて格納する格納手段を更
    に備えたことを特徴とする請求項2記載のシステム。
  4. 【請求項4】 前記スレショルド手段が信号発生手段を
    含んでおり、該信号発生手段が発生する信号は、その振
    幅が所定初期振幅から減少して、最新のサンプリングを
    行ってから所定個数のサンプル・クロックが発生するま
    での時間に対応した所定時間内に略々ゼロにまで減少す
    る信号であることを特徴とする請求項1記載のシステ
    ム。
  5. 【請求項5】 アナログ信号の実効サンプリング・レー
    トをそのアナログ信号の変動度の関数として適合性をも
    って調節するようにした圧縮システムにおいて、 前記アナログ信号を所定サンプリング・レートでサンプ
    リングするサンプリング手段と、 前記サンプリングによって得られたサンプルを所定個数
    保持するブロック手段と、 前記保持された各々のサンプルの値と、そのサンプルに
    先行して保持されたサンプルの値との差分を表すデルタ
    値を生成するデルタ手段と、 前記ブロックの各々ごとに、そのブロックにおける最大
    デルタ値を求める最大値手段と、 所定個数の異なったデルタ値に対応した複数のスレショ
    ルド値を設定するスレショルド手段と、 前記最大デルタ値と前記複数のスレショルド値とを比較
    し、その比較結果に基づいて前記デルタ値のうちのある
    ものを維持しその他のものを廃棄する比較手段と、 前記ブロックの各々ごとに、前記最大デルタ値と前記維
    持されたデルタ値とから成る圧縮データの書き込みを行
    う書込手段と、を備えたことを特徴とする圧縮システ
    ム。
  6. 【請求項6】 前記書込手段が、前記圧縮データを直接
    的にテレメトリによって送出するテレメトリ手段を含ん
    でいることを特徴とする請求項5記載の圧縮システム。
  7. 【請求項7】 前記書込手段が、前記圧縮データを格納
    する格納手段を含んでいることを特徴とする請求項5記
    載の圧縮システム。
  8. 【請求項8】 前記スレショルド手段が、離散した複数
    のスレショルド値を格納する手段を備えており、前記比
    較手段が、前記最大デルタ値が前記複数のスレショルド
    値のうちのどの2つのスレショルド値の間にあるかを判
    定してその判定結果の関数としてデルタ値の廃棄を行う
    手段を含んでいることを特徴とする請求項5記載の圧縮
    システム。
  9. 【請求項9】 前記書込手段が、ビット個数決定手段を
    含んでおり、該ビット個数決定手段は、前記維持された
    デルタ値の各々を書き込む際に書き込むビットの個数を
    前記判定結果の関数として決定する手段であることを特
    徴とする請求項8記載の圧縮システム。
  10. 【請求項10】 前記圧縮システムがペースメーカに内
    蔵されており、前記ブロックの期間中にマーカ事象が発
    生したならばペースメーカ・マーカ・データを前記圧縮
    データの中に書き込む手段を更に備えたことを特徴とす
    る請求項5記載の圧縮システム。
  11. 【請求項11】 患者に対してペーシングを施すための
    ペーシング手段と、生理的信号であるアナログ信号を検
    出する検出手段と、前記アナログ信号から該アナログ信
    号を表す圧縮ディジタル・データを生成するデータ手段
    とを有する植込形ペースメーカ・システムにおいて、 前記データ手段が、 前記アナログ信号の変動度指標値を判定する変動度判定
    手段と、 前記アナログ信号から非線形サンプリング・レートでサ
    ンプル・データを抽出する非線形手段であって、前記非
    線形サンプリング・レートを前記変動度指標値の関数と
    して決定する非線形サンプリング・レート決定手段を含
    んでいる前記非線形手段と、 前記非線形サンプリング・レートを表すデータ及び前記
    抽出されたサンプル・データの書き込みを行う書込手段
    と、を含むものであることを特徴とする植込形ペースメ
    ーカ・システム。
  12. 【請求項12】 前記非線形手段が、クロック信号を発
    生するクロック手段と、前記クロック信号が発生するた
    びに前記アナログ信号のサンプリングを行うサンプリン
    グ手段と、夫々のサンプルをディジタル・データに変換
    するコンバータ手段と、サンプル見送り手段とを備えて
    おり、前記サンプル見送り手段は、前記アナログ信号の
    うちの前記変動度指標値に関して小さな変動しか含んで
    いない部分に対応して、前記サンプリング手段にサンプ
    リング動作を行わせずにサンプルを見送らせるように
    し、それによって、サンプリング動作の回数を前記サン
    プル・クロックの発生回数以下に低減する手段であるこ
    とを特徴とする請求項11記載の植込形ペースメーカ・
    システム。
  13. 【請求項13】 取り込まずに見送ったサンプルの個数
    を表すデータを生成する手段と、そのデータを圧縮する
    見送りサンプル個数圧縮手段とを更に備えたことを特徴
    とする請求項12記載の植込形ペースメーカ・システ
    ム。
  14. 【請求項14】 前記見送りサンプル個数圧縮手段が、
    あるサンプルを取り込むまでに見送ったサンプルの個数
    とその次にサンプルを取り込むまでに見送ったサンプル
    の個数との差を表す見送りデルタ・データを生成するデ
    ルタ手段を含んでいることを特徴とする請求項13記載
    の植込形ペースメーカ・システム。
  15. 【請求項15】 前記サンプル・ディジタル・データを
    圧縮する無損失圧縮手段と、前記見送りデルタ・データ
    を符号化する符号化手段とを更に備えたことを特徴とす
    る請求項13記載の植込形ペースメーカ・システム。
  16. 【請求項16】 アナログ信号を表す圧縮データを生成
    する方法において、 前記アナログ信号の予測値に関連したスレショルド・デ
    ータを設定し、 前記アナログ信号を非線形の実効サンプリング・レート
    でサンプリングして非線形サンプル・データを生成し、
    その際に、前記アナログ信号と前記スレショルド・デー
    タとを比較してその比較結果に基づいて前記非線形サン
    プリング・レートを決定するようにし、 各サンプルに対応した前記非線形サンプリング・レート
    を表す指標値を導出してその指標値をレート・データに
    変換し、 前記サンプル・データを無損失圧縮方式で圧縮し、 前記レート・データ及び前記サンプル・データの書き込
    みを行う、ことを特徴とする方法。
  17. 【請求項17】 アナログ・スレショルド・データを設
    定し、前記アナログ信号のサンプリングを行う前に前記
    非線形サンプリング・レートを決定することを特徴とす
    る請求項16記載の方法。
  18. 【請求項18】 離散した複数のスレショルド・データ
    ・ポイントを設定し、先に前記アナログ信号を一定のサ
    ンプリング・レートでサンプリングして第1サンプル・
    データを抽出し、前記第1サンプル・データを前記複数
    のスレショルド・データ・ポイントと比較し、その比較
    結果の関数として前記第1サンプル・データを非線形サ
    ンプリング・レートでサンプリングすることを特徴とす
    る請求項16記載の方法。
  19. 【請求項19】 所定のクロック・レートでサンプル・
    クロックを発生し、前記サンプル・クロックの各々が発
    生するたびにサンプルを取り込まずに見送るべきかそれ
    とも取り込むべきかの判定を行い、取り込まずに見送っ
    たサンプルの個数を判定することによって前記非線形サ
    ンプリング・レートを表す前記指標値を導出することを
    特徴とする請求項16記載の方法。
  20. 【請求項20】 あるサンプルを取り込むまでに見送っ
    たサンプルの個数とその次にサンプルを取り込むまでに
    見送ったサンプルの個数との個数差を求めてその個数差
    を符号化することによって、前記レート・データを圧縮
    することを特徴とする請求項19記載の方法。
  21. 【請求項21】 生理的信号をアナログ信号として生成
    する信号手段と、 前記アナログ信号を表す圧縮ディジタル・データ・スト
    リームを生成するデータ手段とを備え、 前記データ手段が、非線形サンプル間隔で前記アナログ
    信号のサンプルを取り込む非線形手段と、前記サンプル
    を表す圧縮データを生成する第1圧縮手段と、前記サン
    プルのサンプル間隔を表す圧縮データを生成する第2圧
    縮手段とを有しており、それらによって、前記アナログ
    信号を表すデータ・ストリームを生成するようにした、
    ことを特徴とする植込形医用デバイス・システム。
  22. 【請求項22】 前記植込形医用デバイス・システムは
    ペースメーカであり、該ペースメーカは、マーカ・チャ
    ネル・データを取り込むマーカ手段と、前記マーカ・チ
    ャネル・データを前記データ・ストリームに挿入する挿
    入手段とを有することを特徴とする請求項21記載の植
    込形医用デバイス・システム。
  23. 【請求項23】 前記非線形手段が、A/D変換を実行
    する前にサンプリング・レートを決定するアナログ非線
    形サンプリングA/Dコンバータを含んでいることを特
    徴とする請求項21記載の植込形医用デバイス・システ
    ム。
  24. 【請求項24】 前記非線形手段が、前記アナログ信号
    を表す複数のディジタル・サンプルを生成するA/Dサ
    ンプリング手段と、前記アナログ信号の変動レートの関
    数として前記複数のディジタル・サンプルのうちのある
    ものを取り込まずに見送るサンプル見送り手段とを含ん
    でいることを特徴とする請求項21記載の植込形医用デ
    バイス・システム。
  25. 【請求項25】 前記非線形手段が、スレショルド信号
    を発生するスレショルド信号手段を備えており、前記ス
    レショルド信号手段は、前記サンプルの取り込みが行わ
    れるたびに前記スレショルド信号を発生開始することを
    特徴とする請求項21記載の植込形医用デバイス・シス
    テム。
  26. 【請求項26】 クロック信号を発生するクロック手段
    と、前記クロック信号が発生するたびに前記スレショル
    ド信号と前記アナログ信号とを比較するように動作する
    比較手段とを更に備えたことを特徴とする請求項25記
    載の植込形医用デバイス・システム。
  27. 【請求項27】 信号履歴の関数として前記スレショル
    ド信号を調節する手段を更に備えたことを特徴とする請
    求項25記載の植込形医用デバイス・システム。
  28. 【請求項28】 プログラムされたデータの関数として
    前記スレショルド信号を調節するプログラム手段を更に
    備えたことを特徴とする請求項25記載の植込形医用デ
    バイス・システム。
  29. 【請求項29】 前記スレショルド信号は初期値と長さ
    とを有し、それら初期値と長さとの少なくとも一方を調
    節する調節手段を更に備えたことを特徴とする請求項2
    5記載の植込形医用デバイス・システム。
  30. 【請求項30】 前記調節手段が、前記アナログ信号を
    表すデータを蓄積してその蓄積したデータの関数として
    前記スレショルド信号を調節する蓄積手段を含んでいる
    ことを特徴とする請求項29記載の植込形医用デバイス
    ・システム。
JP10037176A 1997-02-19 1998-02-19 植込形デバイス及びバッテリ駆動式デバイス等に用いるデータ圧縮及び非線形サンプリングのためのシステム及び方法 Pending JPH10234868A (ja)

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