JPH10235143A - 湿式排煙脱硫装置 - Google Patents

湿式排煙脱硫装置

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JPH10235143A
JPH10235143A JP9042061A JP4206197A JPH10235143A JP H10235143 A JPH10235143 A JP H10235143A JP 9042061 A JP9042061 A JP 9042061A JP 4206197 A JP4206197 A JP 4206197A JP H10235143 A JPH10235143 A JP H10235143A
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absorption tower
circulation tank
gas
tower
slurry
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Hajime Okura
一 大倉
Yasuki Hashimoto
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸収塔の被処理ガスの処理量を従来通りまた
はそれ以上としながら、できるだけそのサイズを小さく
し、しかも被処理ガス入口部などを構造強度的に丈夫な
吸収塔と該吸収塔を備えた排煙脱硫装置を提供するこ
と。 【解決手段】 自立式角形箱状の吸収塔1と循環タンク
4において、矩形状開口部を有するガス入口部2の下部
に設けた循環タンク4を吸収塔1の缶壁より張り出した
形状とすることで塔高Hを低くする。ガス入口部2の開
口部の補強は吸収塔の断面が矩形形状なので、平面的な
2次元の補強が吸収塔の水平方向の幅AL方向や奥行き
W方向で簡単に行え、構造強度的に安定させることが
できる。また、タンク4の張り出し部の天井にスラリ用
縦型撹拌機8a、8bを設置し、張り出し部の側壁に酸
化用横型撹拌機9およびスラリ用横型撹拌機8c、8d
を設置してスラリ液を均一撹拌と空気酸化が効果的に行
える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボイラ等の燃焼排
ガスの脱硫装置に係り、特に排ガス中の硫黄酸化物を除
去するのに好適なスプレ式吸収塔を備えた排煙脱硫装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】大気汚染防止のための排ガス中の硫黄酸
化物の除去装置として、湿式石灰石−石膏法脱硫装置が
広く実用化されている。この脱硫装置の主要機器である
従来技術のスプレ方式自立円筒型脱硫装置を図6〜図8
に示す。
【0003】火力発電所等から発生した硫黄酸化物(S
2)および煤じんを含む未処理排ガスg1は脱硫装置の
スプレ式吸収塔1にガス入口部2から導入される。吸収
塔1内では多数のスプレノズル11を備えた吸収液スプ
レ配管7がガス流れと直交する方向に少なくとも2段以
上設置されており、スプレノズル11から微細な液滴と
して噴霧される硫黄酸化物吸収剤(石灰石:CaCO3
など)を含む吸収液と、未処理排ガスg1を対向流ある
いは並行流で気液接触させることで、排ガス中の硫黄酸
化物は吸収液の噴霧液の滴表面から吸収除去され、煤じ
んは前記液滴との衝突により物理的に除去される。ま
た、排ガス流れに同伴する微小な液滴は吸収塔1の上部
に設置されたミストエリミネータ13で除去され、浄化
された処理排ガスg2はガス出口3から排出され、必要
に応じて吸収塔後流側に設置された図示していない再加
熱設備により昇温されて、煙突より排出される。
【0004】一方、スプレノズル11から噴霧された大
部分の液滴は硫黄酸化物を吸収した後、吸収塔1の下部
に設けられた吸収塔循環タンク4に落下する。吸収液に
吸収された硫黄酸化物は、吸収剤供給配管10を通して
吸収塔循環タンク4に供給される石灰石(CaCO3
と反応して、同時に酸化用撹拌機9から供給される酸化
用空気12によって酸化されて石膏(CaSO4・2H2
O)となる。また吸収塔循環タンク4内の吸収液中には
固形物としての石膏が存在するため、スラリ用撹拌機8
で沈澱防止が図られている。また、吸収液は循環ポンプ
5により循環配管6で再び吸収液スプレ配管7に導かれ
て繰り返し使用される。
【0005】従来は、脱硫装置の塔高Hは(a)吸収液
スプレ配管の段数、(b)吸収塔ガス入口部2の高さ及
び(c)吸収塔循環タンク高さの合計で決定されてい
た。しかし、ボイラの大容量化に伴って吸収塔の直径D
が大きくなるだけでなく、塔高Hも高くなってきた。そ
こで、コスト的に有利な脱硫装置を提供するため、つま
り吸収塔径Dと塔高Hを必要以上に大きくしないため
に、次のような対策が採られていた。 (a)吸収塔ガス入口部2の開口の水平方向長さBL
長くし、ガス入口部2の開口の鉛直方向高さBHを低く
する(図6、図7)。 (b)吸収塔循環タンク4の直径DTを吸収塔径Dより
大きくする(図8)。
【0006】しかし、ガス入口部2の開口の水平方向長
さBLが塔径Dに近づくと、ガス入口部2の大きな開口
の影響でガス入口部2の開口の周辺の強度が大幅に低下
することから、この部分を強固に補強することを余儀な
くされていた。
【0007】吸収塔循環タンク4の容量は吸収したSO
2の中和あるいは石膏の晶析のために必要な液の滞留時
間で決まるが、この容量が大きくなるにつれて吸収塔循
環タンク4の直径DTを大きくしても塔高Hも必然的に
高くなった。
【0008】また、吸収液は10〜20%濃度の吸収剤
を含むスラリ液であることから、吸収塔循環タンク4の
直径DTが20数mと大きくなる場合は、スラリ用撹拌
機8の配置箇所によってはスラリ液が十分撹拌されず、
吸収塔循環タンク4の底面に沈降堆積する現象が見られ
た。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、ボイ
ラの大容量化に伴うスプレ式脱硫装置の大型化(例え
ば、塔径20数m〜30mクラス)を図る際に、次に述
べるような種々の解決すべき課題があった。 (a)ガス入口部2の開口の水平方向長さBLが塔径D
に近づくと、ガス入口部2の断面の大きな開口の影響で
吸収塔ガス入口部2の開口部周辺の缶体(シェル)強度
が大幅に低下する。 (b)特に、未処理排ガスg1を図9(脱硫装置縦断面
図)および図10(図9のI−I線矢視図)に示すよう
に、吸収塔1の左右2箇所のガス入口部2a、2bの開
口から流入させると、吸収塔1の缶体(シェル)全周に
わたって大きな穴が開くようになり、構造的に吸収塔1
の缶体自体の成立が極めて困難になる可能性がある。
【0010】(c)吸収塔シェルの構造強度面から、ガ
ス入口部2a、2bの開口の水平方向長さBLを短くす
れば、ガス流速の最大値が決められているため、ガス入
口部2の開口の垂直方向高さBHを大きくする必要があ
る。そのため塔高Hが高くなり、それに比例して吸収液
スプレ配管7の設置レベルが上昇し、循環ポンプ5の揚
程も大きくなり、前記ポンプ5の電動機の設置費および
運転維持費が上がる。 (d)吸収塔循環タンク4の直径DTを大きくすると、
スラリ用撹拌機8の配置の仕方によっては、吸収塔循環
タンク4底面中央部付近へスラリ液中の固形物が堆積
し、堆積物の山が形成される場合が生じる。
【0011】(e)上記(d)に述べた堆積物の山が形
成される場合、この堆積物の量は循環タンク4の有効容
積を減少させるため、その分だけ、さらにタンク4を大
きくする必要がある。また、この結果、ますます塔高H
を高くする必要が生じ、設備費がかさむことになる。 (f)タンク4の容量を大きくすると酸化用空気の撹拌
混合効率も低下するため、酸化性能も悪くなる。
【0012】また、図11、図12(図11の脱硫装置
の部分を示す数字に対応した部分の分割されたパネル群
を示す))は従来型の自立式円筒形の吸収塔の製作・据
え付け方法を示したものだが、形状が円筒形なので製作
時には次のような問題点があった。 (a)半円筒あるいは完全な円筒にするためには、広い
敷地を有した工場や、輸送を考慮すると道路幅で制限さ
れるため海上輸送が可能な岸壁に近い工場で製作を余儀
なくされていた。 (b)陸上輸送で行う場合には、上記道路幅の制限よ
り、各半割リングの脱硫装置をさらに小さく細切れにす
る必要が生じる。細かくしても円弧状のパネルなのでか
さ張る容積を有していることから、輸送トラックの台数
が多く必要であった。
【0013】そこで、本発明の課題は吸収塔の被処理ガ
スの処理量を従来通りまたはそれ以上としながら、でき
るだけそのサイズを小さくし、しかも被処理ガス入口部
などを構造強度的に丈夫な吸収塔と該吸収塔を備えた排
煙脱硫装置を提供することである。
【0014】また、本発明の課題は吸収塔の被処理ガス
の処理量を従来通りとしながら、できるだけその大きさ
を小さくし、しかも排煙脱硫装置の初期投資設備費、運
転中の維持費、そして定期検査時のメンテナンス費等を
低減すると共に長期間安定した脱硫性能やスラリ撹拌/
酸化性能が維持でき、かつ、より低廉型のスプレ式吸収
塔と該吸収塔を備えた排煙脱硫装置を提供することであ
る。さらに、本発明の課題は建設用用地が狭くて良く、
また構成部品の輸送が比較的低廉なスプレ式吸収塔と該
吸収塔を備えた排煙脱硫装置を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は、次
の構成によって解決される。すなわち、被処理ガスと吸
収剤を含む吸収液とを接触させ、該ガス中の硫黄酸化物
を除去する吸収塔と吸収塔下部に吸収液循環タンクを備
えた湿式排煙脱硫装置において、吸収塔は円筒形または
角形の箱状とし、吸収液循環タンクは角形の箱状とし、
吸収液循環タンクは吸収塔の下部の缶壁より張り出した
張り出し部を有する湿式排煙脱硫装置である。
【0016】前記被処理ガスの入口部は矩形状開口部を
有するようにすると、前記開口部は構造強度的に安定で
ある。また、被処理ガスの入口部の矩形状開口部の水平
方向の長さを高さ方向の長さより長くすることで、従来
技術に比して吸収液スプレ配管群の設置レベルを下げる
ことができ、吸収塔循環ポンプの揚程も小さくなり、循
環ポンプ運転用の電動機の設備費や運転維持費を下げる
ことができる。
【0017】本発明の湿式排煙脱硫装置において、吸収
液循環タンクの張り出し部は設置場所の地形、他の装置
との配置の関係などに応じて、吸収塔における被処理ガ
ス流入方向と略直交する方向、ガス流入方向と同じ方向
または所定の角度を有する方向に張り出して設けること
ができるだけでなく、吸収塔循環タンクの高さを著しく
低くすることができ、かつ、吸収塔循環タンクの前記張
り出し部の天井にはスラリ沈澱防止用の縦型撹拌機が容
易に設置でき、スラリの撹拌性能が従来技術に比して一
層向上する。
【0018】また、このとき吸収液循環タンクの張り出
し部の側壁に酸化用横型撹拌機を設置し、余裕があれば
さらに前記側壁にスラリ用横型撹拌機を設置すること
で、従来技術に比してスラリの撹拌性能を維持、向上さ
せた上にスラリ内部の亜硫酸塩の酸化性能も向上させる
ことができる。
【0019】本発明の湿式排煙脱硫装置は吸収塔の吸収
液循環タンクとの接続部の近傍には被処理ガスの少なく
とも1つの入口部を設け、吸収塔の頂部には少なくとも
1つの出口部を設けた構成とすることができる。そし
て、吸収液循環タンクは角形の箱状であるので、吸収液
循環タンクは自立式であり、その上部の吸収塔も自立式
のものとすることができる。
【0020】また、角形の箱状の吸収塔と循環タンクを
用いる場合は、吸収塔の塔高を低くできるためにガス入
口部の開口部の水平方向長さを吸収塔の水平方向の長さ
に一致させても、ガス入口部の開口部の補強は吸収塔の
断面が矩形形状なので、平面的な2次元の補強が吸収塔
の水平方向の幅方向や奥行き方向で簡単に行え、構造強
度的に安定させることができ、さらに、当該構成部品を
主に平板状に近い形のものを組み立てることができ、円
筒形のものに比較して狭い建設用用地を確保するだけで
良く、また重層状にして輸送できるので輸送費用が廉価
となる。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を分かり易く
するため図面で説明すると、例えば図1(本図では、大
容量のスプレ式吸収塔を備えた脱硫装置を想定し、ガス
入口部と出口部がそれぞれ2箇所ある。)に示すよう
に、第1に角形の箱状をした吸収塔では、塔高を低くす
るためにガス入口部2a、2bの開口の水平方向長さB
Lを吸収塔の水平方向の長さALに一致させても、ガス入
口部2の開口部の補強は吸収塔の断面が矩形形状なの
で、平面的な2次元の補強が吸収塔の水平方向の幅AL
方向や奥行きAW方向で簡単に行え、構造強度的に安定
させることができる。
【0022】第2に、ガス入口部2の開口の鉛直方向高
さBHを小さくすることにより、吸収液スプレ配管7の
設置レベルが図6に示す従来技術に比べて下がり、吸収
塔循環ポンプ5の揚程も図6に示す従来技術に比べて小
さくなり、循環ポンプ5運転用の電動機の設備費や運転
維持費を下げることができる。
【0023】第3に、ガス入口部2a、2bの下部に設
置される吸収塔循環タンク4の形状を(a)ガス流入方
向と直角方向、図示していないが(b)ガス流入方向と
同じ方向または(c)ガス流入方向と所定の角度で吸収
塔缶壁より張り出した張り出し部を設けることにより、
吸収塔循環タンク4の高さを著しく低くすることがで
き、かつ、吸収塔循環タンク4の前記張り出し部の天井
にはスラリ沈澱防止用の縦型撹拌機8a、8bが容易に
設置できる。前記撹拌機8a、8bにより循環タンク4
内のスラリ液を均一に撹拌できることから、スラリ撹拌
性能がより一層向上する。そして吸収塔循環タンク4の
側面には、循環タンク4内のスラリ液を均一に撹拌され
るという状態を維持したまま酸化用の横型撹拌機9a〜
9fを設置することができ、酸化性能も最大限に発揮す
ることができる。
【0024】なお、スラリ用撹拌機8および酸化用撹拌
機9の台数は、それぞれスラリ撹拌および酸化性能が最
大限に発揮できる範囲で決め、また吸収塔の奥行きAW
そして吸収塔の幅ALを任意に変化させて前記形状寸法
を決定すればよい。
【0025】吸収塔の幅ALの大きさ、または循環タン
ク4の大きさによっては、循環タンク4の側壁面にスラ
リ用横型撹拌機8を追加設置することができる。
【0026】このように、本発明の脱硫装置は、その塔
高を著しく低くすることができ、吸収塔循環ポンプ用電
動機の小型化や運転維持費の低減ができ、そして循環タ
ンク底面中央部付近にスラリ液中の固形物の堆積の山が
生じないため循環タンク内の有効容積の安定維持が図
れ、またスラリ撹拌効率が高いため酸化用空気の利用率
向上が図れることから必要空気量の低減、つまり空気ブ
ロワ動力費低減も図れ、長期間安定した脱硫性能および
酸化性能を維持供給することができると共に、最初に述
べた塔高低減ができることから、より低廉型のスプレ式
吸収塔を備えた脱硫装置を提供することができる。
【0027】また、本発明の吸収塔循環タンクは、角形
箱状であるので補助の支持構造体を用いることなく自立
型のものとすることができる。 実施例1 本発明の一実施例のスプレ式吸収塔を備えた脱硫装置の
概略図を図1に示す。図1に示す大容量の自立型で、角
形の箱状の吸収塔は、断面矩形のガス入口部2と出口部
3をそれぞれ2箇所づつ設けてあるが、被処理ガス量に
応じてガス入口部2と出口部3の設置数を決めることが
でき、それぞれ1箇所つづ設けても良い。以下全体の構
成について詳述する。
【0028】硫黄酸化物および煤じんを含む未処理排ガ
スg1は脱硫装置のスプレ式吸収塔1のガス入口部2
a、2bに導かれる。吸収塔1内では多数のスプレノズ
ル11を備えた吸収液スプレ配管7がガス流れと直交す
る方向に少なくとも2段以上設置されており、スプレノ
ズル11から微細な液滴として噴霧される吸収液と未処
理排ガスg1を対向流あるいは並行流で気液接触させる
ことで、排ガス中の硫黄酸化物は吸収液滴表面から吸収
液に吸収除去され、また排ガス中の煤じんは吸収液滴と
の衝突により物理的に除去される。排ガス流れに同伴さ
れる微小な液滴は吸収塔1の上部に設置されたミストエ
リミネータ13a、13bで除去され、浄化された排ガ
スg2は必要により吸収塔後流側に設置される図示しな
い再加熱設備により昇温されて、煙突より排出される。
【0029】一方、スプレノズル11から噴霧された大
部分の吸収液の液滴は硫黄酸化物(SO2)を吸収した
のち吸収塔1の下部に設けられた吸収塔循環タンク4に
落下する。
【0030】吸収液に吸収された硫黄酸化物(SO2
は、吸収剤供給配管10を通して吸収塔循環タンク4に
供給される石灰石(CaCO3)と反応し、同時に酸化
用撹拌機9a〜9fから供給される酸化用空気12によ
って酸化されて石膏(CaSO4・2H2O)となる。
【0031】循環タンク4内の吸収液は循環ポンプ5に
より循環配管6で再び吸収液スプレ配管7に導かれ、繰
り返し使用される。また、吸収塔1で除去された煤じん
は吸収液とともに吸収塔循環タンク4に落下する。
【0032】本実施例では、ガス入口部2a、2bの下
部に設けられる吸収塔循環タンク4はガス流入方向に直
交する方向に吸収塔缶壁から張り出した形状をしてい
る。そして、循環タンク4の前記張り出し部分の天井に
スラリ撹拌用縦型撹拌機8a、8bおよび循環タンク4
の側壁面に空気を吹き込む酸化用横型撹拌機9a〜9f
および/またはスラリ撹拌用横型撹拌機8c、8dを設
置している。
【0033】図1に示す角形の箱状の吸収塔は、塔高を
低くするために断面矩形のガス入口部2a、2bの開口
の水平方向の長さBLを吸収塔1の水平方向の幅ALに一
致させている。ガス入口部2の開口の補強は吸収塔1の
縦断面が矩形形状なので、平面的な2次元の補強が吸収
塔1の幅AL方向や奥行きAW方向で容易に構築でき、構
造強度的に安定させることができる。
【0034】そして、ガス入口部2の開口の鉛直方向高
さBHを図6などに示す従来技術のそれより小さくする
ことができるので、吸収液スプレ配管群7の設置レベル
も従来のものよりも下げることができる。そのため、吸
収液スプレ配管群7の設置位置と循環タンク4内の液面
との間の距離も短くなる。このことから、吸収塔循環ポ
ンプ5の揚程も小さくなり、吸収塔循環ポンプ5用の電
動機の設備費や運転維持費を下げることができる。
【0035】次に、ガス入口部2a、2bの下部に設置
される吸収塔循環タンク4をガス流入方向と直交する方
向に吸収塔缶壁から張り出した形状としたことにより、
吸収塔循環タンク4の天井には、スラリ沈澱防止用の縦
型撹拌機8a、8bが容易に設置でき、スラリ撹拌性能
が図6などに示す従来の循環タンク4に比べて一段と向
上する。また、吸収塔循環タンク4の側面には、前記撹
拌条件で酸化用の横型撹拌機9a〜9fを設置すること
から、常に循環タンク4のスラリ用撹拌機8a〜8dの
撹拌効果を最大限に引き出し、吸収塔循環タンク4の底
面中央部付近にスラリ液中の固形物の堆積の山を形成さ
せない。
【0036】従って、吸収塔循環タンク4の有効容積を
所定の値に安定維持させることができる。また、吸収塔
循環タンク4の吸収液の撹拌効率が最大限に発揮されて
いるため、空気による酸化作用も向上し、酸化用空気の
利用率向上が図られる。また高圧の空気を不必要に供給
することがなく、空気ブロワ動力低減が図れる。
【0037】また、ガス入口部2の下部にある循環タン
ク4に張り出し部を設けたことから、必要保有液量に対
して脱硫装置の塔高Hが著しく低くでき、またガス入口
部2の開口の水平方向長さBLを吸収塔1の幅ALあるい
は奥行きAWと同じにするとガス入口部2の鉛直方向高
さBHを低くできるので、吸収塔1の塔高Hも低くでき
る。このため、吸収塔全体として、初期設備投資費、運
転維持費および定期検査時のメンテナンス費等が低減で
きる。
【0038】スラリ用撹拌機8および酸化用撹拌機9の
台数は、それぞれスラリ撹拌および酸化性能が最大限に
発揮できる範囲で吸収塔1の奥行きAWそして吸収塔1
の幅ALを任意に変化させて、その大きさに合致するよ
うに決めれば良い。吸収塔の幅ALによっては、循環タ
ンク4の側面にスラリ用撹拌機8c、8d他を追加設置
し、撹拌効果を上げることもできる。例えば、吸収塔1
の幅ALが長いとき、酸化用撹拌機9a、9cの間にス
ラリ用撹拌機8cを1台設置するだけではなく2台にす
るなどして、スラリ撹拌性能を発揮するために必要な台
数の撹拌機8cを設置する(酸化用撹拌機9d〜9f間
に設置するスラリ用撹拌機8dも同様)。
【0039】本実施例ではこのように、図6などに示す
従来技術に比較して脱硫装置の塔高Hを著しく下げるこ
とができると同時に、吸収塔循環ポンプ5の揚程も従来
技術に比べて低くすることができるので前記電動機も小
型化が可能となり、そして運転維持費も低減できる。
【0040】また、スラリ用撹拌機8および酸化用撹拌
機9を数多く設置できるので、スラリ撹拌効率が高くな
り、酸化用空気の利用率向上も図られることから、必要
空気量の低減、つまり空気ブロワ動力費低減も図れ、長
期間安定して脱硫性能および酸化性能を維持供給するこ
とができ、よりコンパクトで経済的にもさらに低廉化な
吸収塔が提供できる。
【0041】波及効果として塔高Hが比較的小さくなれ
ば、吸収塔1周辺の出入口ダクトを補強支持するための
図示しない支持鉄骨等の高さも下げることができるた
め、脱硫装置の初期設備投資費、定期検査時のメンテナ
ンス費(足場等)が低減できる。
【0042】図1に示す実施例ではガス入口部2と出口
部3とをそれぞれ2箇所設けた事例で説明したが、本発
明はこれに限定されるものではない。また図1には吸収
塔循環タンク4の吸収塔缶壁からの張り出した部分の張
り出し方向をガス流入と直角方向に設けた例で説明した
が、ガス流入方向と同じ方向にあるいはその他の任意の
方向に前記張り出し部を設けても良く、張り出し部の張
り出し方向は特に限定されるものではない。
【0043】また、図11、図12は従来型の自立式円
筒形の吸収塔と循環タンク一体型の脱硫装置の製作・据
え付け方法を示したものだが、形状が円筒形なので製作
時には次のような問題点があった。 (a)脱硫装置の建設に際して、半円筒あるいは完全な
円筒にするためには、広い敷地を有した工場や輸送を考
慮すると道路幅で制限されるため、海上輸送が可能な岸
壁に近い工場で製作を余儀なくされていた。 (b)陸上輸送で行う場合には、上記道路幅の制限よ
り、各半割リングの吸収塔をさらに小さく細切れにする
必要が生じる。細かくしても、円弧状のパネルなのでか
さ張る容積を有していることから、輸送トラックの台数
が多く必要であった。
【0044】一方、本実施例の脱硫装置では、図2に示
すようにその断面形状が矩形であることから次のような
利点がある。 (a)全てのブロックは平たいパネルで製作できる。 (b)工場の製作能力や現地までの輸送形態(陸送、海
上輸送)を考慮しながら図2、図3(図2の脱硫装置の
部分を示す数字に対応した部分の分割されたパネル群を
示す)に示すように任意の大きさのパネルに分割でき
る。 (c)輸送時、高さや長さの制限内で何段にでも図3に
示す分割された長いパネルを積み重ねることができ、輸
送効率がよい。 つまり、製作・輸送・据え付け面でも、より低廉型の脱
硫装置が提供できる。
【0045】本発明の他の実施例を図4に示す。本実施
例は図1で示したガス入口部2の下部に設けた角形箱状
の吸収塔循環タンク4を(a)ガス流入方向に対して直
角方向に吸収塔缶壁からの張り出し部を設けたものと同
じ考え方を適用したものまたは(b)図示していないが
ガス流入方向と同じ方向に吸収塔缶壁からの張り出し部
を設けたものと同じ考え方を適用した脱硫装置の構造で
あるが、吸収塔循環タンク4内のスラリ用撹拌機8およ
び酸化用撹拌機9を全て吸収塔循環タンク4の側面に設
置される横型の撹拌機として用いたものである。図4の
事例も、スラリ用横型撹拌機8で保有スラリ液が均一に
撹拌できる範囲で本特許と同じ効果が得られる。
【0046】本発明のさらに他の実施例を図5に示す。
本実施例は図1で示したガス入口部2の上部に従来の丸
型スプレー式吸収塔1を設置したもので、吸収塔1の下
部に図1に示す循環タンク4と同じ角形箱状のものを適
用したものである。以上、本発明では吸収塔1をスプレ
方式を例に取り説明したが、吸収部での脱硫方式は、例
えば濡れ壁方式やバブリング方式等限定するものではな
い。
【0047】また、上記本発明の各実施例において、吸
収塔循環タンク4の吸収塔缶壁からの張り出し部は地上
に設置するだけのものに限定することはなく、張り出し
部を地下に設置しても上記本発明の各実施例と同じ効果
が得られる。
【0048】なお、本発明は吸収液スプレノズル配管
7の方式や構造仕様、吸収塔1および循環タンク4の
補強形状や補強構造仕様、撹拌機8、9の型式、台
数、構造等の仕様は上記実施例に限定されるものではな
い。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、吸収塔の吸収液スプレ
配管下部にガス入口を取り付け、そしてガス入口下部に
角形箱状の吸収塔循環タンク部を吸収塔下部の缶体より
張り出して設けることにより、 (a)脱硫装置吸収塔の大きさに影響されず、塔高Hを
低くするため、ガス入口部の開口の水平方向の長さBL
を吸収塔の幅ALあるいは奥行きAWに一致させ、また、
ガス入口部の開口が吸収塔の左右、前後、あるいは、そ
の組合せの2箇所になっても構造強度面で安定した吸収
塔が提供できる。 (b)ガス入口部の開口の鉛直方向の高さBHを下げる
ことにより、吸収塔循環ポンプの揚程が小さくなり、前
記電動機の設備費や運転維持費を下げることができる。
【0050】(c)吸収塔循環タンクにおいては、常に
スラリ用撹拌機の撹拌効果を最大限に引き出し、吸収塔
循環タンク底面中央部付近にスラリ液中の固形物の堆積
の山を形成させない。 (d)従って、吸収塔循環タンクの有効容積を所定の値
に安定維持させることができる。
【0051】(e)吸収塔循環タンク内のスラリの撹拌
効率が最大限に発揮されているため、空気による酸化作
用も向上し、酸化用空気の利用率向上が図られる。また
高圧の空気を不必要に供給することがなく、空気ブロワ
動力低減が図れる。 (f)ガス入口部の下部の循環タンクに張り出し部を設
けたことから、必要保有液量に対して吸収塔の塔高が著
しく低くでき、またガス入口部の開口の水平方向長さは
吸収塔の幅あるいは奥行きと同じにできるためガス入口
部の高さが、つまり塔高が、この循環タンク部でもさら
に低くでき、吸収塔全体として、初期設備投資費、運転
維持費および定期検査時のメンテナンス費等が低減でき
る。 (g)角形箱状の吸収塔および/または吸収塔循環タン
クの場合は、その構成部品は平たいパネルで製作でき、
設置面積の低減と輸送効率が良くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例のスプレ式自立型角形箱状
の吸収塔の立体図である。
【図2】 本発明一実施例のスプレ式自立型角形箱状の
吸収塔の製作、輸送、据え付け時の分割要領例である。
【図3】 本発明一実施例のスプレ式自立型角形箱状の
吸収塔の製作、輸送、据え付け時の分割要領例である。
【図4】 本発明の一実施例のスプレ式自立型角形箱状
の吸収塔の立体図である。
【図5】 本発明の一実施例のスプレ式自立型円筒形と
角形箱状を組み合わせた吸収塔の立体図である。
【図6】 従来技術のスプレ式自立型円筒形吸収塔の側
面図である。
【図7】 従来技術のスプレ式自立型円筒形吸収塔の立
体図である(吸収塔径Dと循環タンク径DTが同じタイ
プ)。
【図8】 従来技術のスプレ式自立型円筒形吸収塔の立
体図である。(循環タンク径DTが吸収塔径Dより大き
いタイプ)。
【図9】 従来技術の大容量スプレ式自立型円筒形吸収
塔の側面図である。
【図10】 図9のI−I線矢視図である。
【図11】 従来技術のスプレ式自立型円筒形吸収塔の
製作、輸送、据え付け時の分割要領例である。
【図12】 従来技術のスプレ式自立型円筒形吸収塔の
製作、輸送、据え付け時の分割要領例である。
【符号の説明】
1 スプレ式吸収塔 2 ガス入口部 3 ガス出口部 4 循環タンク 5 吸収液循環ポンプ 6 循環配管 7 吸収液スプレ配管 8 スラリ撹拌機 9 酸化用撹拌機 10 吸収剤供給
配管 11 スプレノズル 12 酸化用空気 13 ミストエリミネータ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理ガスと吸収剤を含む吸収液とを接
    触させ、該ガス中の硫黄酸化物を除去する吸収塔と吸収
    塔下部に吸収液循環タンクを備えた湿式排煙脱硫装置に
    おいて、 吸収塔は円筒形または角形の箱状とし、吸収液循環タン
    クは角形の箱状とし、吸収液循環タンクは吸収塔の下部
    の缶壁より張り出した張り出し部を有することを特徴と
    する湿式排煙脱硫装置。
  2. 【請求項2】 被処理ガスの入口部には矩形状開口部が
    設けられていることを特徴とする請求項1記載の湿式排
    煙脱硫装置。
  3. 【請求項3】 被処理ガスの入口部の矩形状開口部はそ
    の水平方向の長さが高さ方向の長さより長いことを特徴
    とする請求項2記載の湿式排煙脱硫装置。
  4. 【請求項4】 吸収液循環タンクの張り出し部は吸収塔
    における被処理ガス流入方向と略直交する方向、ガス流
    入方向と同じ方向または所定の角度を有する方向に張り
    出したことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに
    記載の湿式排煙脱硫装置。
  5. 【請求項5】 吸収液循環タンクの張り出し部の天井に
    スラリ用縦型撹拌機を設置したことを特徴とする請求項
    1ないし4のいずれかに記載の湿式排煙脱硫装置。
  6. 【請求項6】 吸収液循環タンクの張り出し部の側壁に
    酸化用横型撹拌機およびスラリ用横型撹拌機を設置した
    ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の
    湿式排煙脱硫装置。
  7. 【請求項7】 吸収塔の吸収液循環タンクとの接続部の
    近傍には被処理ガスの少なくとも1つの入口部が設けら
    れ、吸収塔の頂部には少なくとも1つの出口部が設けら
    れていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか
    に記載の湿式排煙脱硫装置。
  8. 【請求項8】 吸収塔と吸収液循環タンクは自立式であ
    ることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載
    の湿式排煙脱硫装置。
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