JPH10236296A - ブレーキ装置 - Google Patents

ブレーキ装置

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JPH10236296A
JPH10236296A JP30291097A JP30291097A JPH10236296A JP H10236296 A JPH10236296 A JP H10236296A JP 30291097 A JP30291097 A JP 30291097A JP 30291097 A JP30291097 A JP 30291097A JP H10236296 A JPH10236296 A JP H10236296A
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brake fluid
pressure
wheel
brake
chamber
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一哉 牧
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洋章 新野
Masaki Tate
正樹 楯
Yuzo Imoto
井本  雄三
Mamoru Sawada
護 沢田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 横滑り防止制御に対する応答性が良く、かつ
横滑り防止制御時においてマスタリザーバから吸引され
た余剰のブレーキ液による不具合を解消する。 【解決手段】 マスタシリンダ2から管路Aを通じて、
各車輪に制動力を発生させるホイールシリンダ4と、ブ
レーキ液を貯留するマスタリザーバ3とを備え、横滑り
防止制御時に、制御輪に対応したホイールシリンダ4に
マスタシリンダ2からブレーキ液を供給して制御輪に制
動力を発生させる横滑り防止装置を備えたブレーキ装置
において、マスタリザーバ3からホイールシリンダ4に
ブレーキ液を供給するための管路D2と、この管路D2
を連通・遮断状態に切り替える前輪用第2制御弁15を
備える。そして、車両制動時に横滑り状態を検出したと
きには前輪用第1制御弁15を遮断状態にしてマスタリ
ザーバ3からホイールシリンダ4へのブレーキ液の供給
を禁止する

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、横滑り防止装置を
備える車両用ブレーキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、横滑り防止装置を備えたブレーキ
装置において、特開平7−117654号公報に示され
るブレーキ装置が知られている。この従来におけるブレ
ーキ装置について説明する。このブレーキ装置は、乗員
が踏み込んだブレーキペダルの踏力(以下、ペダル踏力
という)に基づきブレーキ液圧を発生させるマスタシリ
ンダ及び自吸式ポンプの吸引先である実質的に大気圧で
ある低圧のリザーバを備えている。
【0003】また、このブレーキ装置は、マスタシリン
ダに発生したマスタシリンダ圧を各ホイールシリンダに
伝達する複数の主管路を有しており、これらの主管路ご
とに、各ホイールシリンダに伝達されるマスタシリンダ
圧の増圧を制御する増圧制御弁や、増圧されたホイール
シリンダ圧の減圧を制御する減圧制御弁が設けられてい
る。
【0004】さらに、このブレーキ装置は、増圧制御弁
と減圧制御弁との間に接続され、この間をポンプの吐出
先とする管路と、前記ポンプがブレーキ液を吸引・吐出
する際にマスタシリンダとポンプ吐出先を遮断する制御
弁を備えている。そして、非制動時における横滑り防止
制御(トレース性向上制御)においては、自吸式ポンプ
がリザーバから直接ブレーキ液を吸引して、吸引したブ
レーキ液をホイールシリンダに向けて吐出し、ホイール
シリンダ圧を発生させている。
【0005】また、横滑り防止制御が行われている状態
でブレーキペダル操作による制動が行われた場合には、
まずペダル操作によるマスタシリンダ圧をホイールシリ
ンダに加え、その後マスタシリンダとポンプ吐出先を遮
断してホイールシリンダ側の管路中にマスタシリンダ圧
を封じ込めつつ、制御対象輪のホイールシリンダに向け
てポンプ吐出を行うようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のブレー
キ装置では、リザーバから吸引したブレーキ液によって
ホイールシリンダ側の管路に形成されたブレーキ液圧
は、マスタシリンダのポートから供給されたブレーキ液
によって形成された圧力よりも大きくなることがある。
例えば、ペダルによる制動状態から横滑り制御が行われ
た際には、ペダル操作により発生したマスタシリンダ圧
に加えてリザーバからのブレーキ液量による圧力が付加
されるため、上記のようになる。
【0007】このような場合において、制御終了後にリ
ザーバからのブレーキ液を伴うブレーキ液の返流が一挙
に行われると、大きなブレーキ液圧がマスタシリンダの
ポート或いはシール部にかかる。このため、マスタシリ
ンダのシール性等の性能が悪化するという問題がある。
また、返流されるブレーキ液によってマスタシリンダ内
のブレーキ液圧が上昇している状態と、乗員がブレーキ
を踏み込もうとする状態が同期した場合には、ブレーキ
が容易に踏み込めない場合が生じる可能性がある。
【0008】本発明は上記点に鑑みて成され、横滑り防
止制御を行うに際し、横滑り防止制御に対する応答性が
良く、かつ横滑り防止制御時においてリザーバから吸引
された余剰のブレーキ液による不具合を解消できるブレ
ーキ装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、以下に示す技術的手段を採用する。請求項1に記載
の発明においては、ブレーキ液圧発生源から主管路を通
じて、各車輪に制動力を発生させる車輪制動力発生手段
と、ブレーキ液を貯留する低圧源のリザーバと、車両の
横滑り状態を検出したとき、制御輪に対応した車輪制動
力発生手段にブレーキ液圧発生源からブレーキ液を供給
して制御輪に制動力を発生させる横滑り防止手段とを備
えたブレーキ装置において、リザーバから車輪制動力発
生手段にブレーキ液を供給するための第1管路と、この
第1管路を連通状態と遮断状態に切り替える第1弁手段
を備える。
【0010】そして、横滑り防止手段は、車両非制動時
に横滑り状態を検出したときには、第1弁手段を連通状
態にして第1管路を通じリザーバから制御輪に対応した
車輪制動力発生手段にブレーキ液の供給を行うように
し、車両制動時に横滑り状態を検出したときには、第1
弁手段を遮断状態にしてリザーバから制御輪に対応した
車両制動力発生手段へのブレーキ液の供給を禁止するこ
とを特徴とする。
【0011】このように、横滑り防止制御において応答
性を良好にするためにリザーバからブレーキ液を吸引す
ることができるようにすると共に、ブレーキ液圧発生源
にブレーキ液圧が発生する車両制動時においてはリザー
バからのブレーキ液の吸引を禁止できるようにして、余
剰のブレーキ液をリザーバから吸引することを防止す
る。 これにより、余剰のブレーキ液がブレーキ液圧発
生源へ返流されることを防止できるため、ブレーキ液圧
発生源の保護が図れると共に、乗員によるブレーキペダ
ルの踏み込みを容易にすることができる。
【0012】請求項2に記載の発明においては、ブレー
キ液圧発生源におけるブレーキ液圧を検出する圧力検出
手段を有し、横滑り防止手段は、車輪制動時に横滑り状
態を検出したときであっても、圧力発生手段により検出
された圧力が所定圧力よりも小さい場合には、第1弁手
段を連通状態にして第1管路を通じてブレーキ液の供給
を行うことを特徴とする。
【0013】このように、ブレーキ液圧発生源における
圧力が所定圧力より小さい場合には、ブレーキ液圧発生
源からのみでは十分にブレーキ液を吸引することができ
ないため、車両制動時であってもこのような状態の場合
には、リザーバ側からもブレーキ液を吸引するようにす
ることで、横滑り防止制御における応答性を良好にする
ことができる。
【0014】請求項4に記載の発明においては、ブレー
キ液圧発生源から車輪制動力発生手段にブレーキ液を供
給するための第2管路と、第1管路及び第2管路から供
給されたブレーキ液を車輪制動力発生手段に向けて吐出
するポンプ手段を有することを特徴とする。このよう
に、第1管路及び第2管路から供給されたブレーキ液を
共に車両制動力発生手段に向けて吐出することができる
ポンプ手段を設けるこにより、これらそれぞれからブレ
ーキ液を吸引するために必要とされるポンプ手段を共用
することができるため、コスト低減を図ることができ
る。
【0015】請求項7に記載の発明においては、車両非
制動時における車両の加速スリップ状態を検出したと
き、駆動輪に制動力を発生させる加速スリップ防止手段
を備え、この加速スリップ防止手段は、第1弁手段およ
び第2弁手段を連通状態にし、第1管路を通じてリザー
バから供給されるブレーキ液をポンプ手段から第2弁手
段を介して前記ブレーキ液圧発生源に供給することを特
徴とする。
【0016】つまり、ブレーキ液圧発生源におけるブレ
ーキ液圧が小さい場合には、このブレーキ液圧発生源か
らブレーキ液を吸引することは容易ではない。従って、
このように、ポンプ手段によってリザーバ内のブレーキ
液をブレーキ液圧発生源に供給することにより、ブレー
キ液圧発生源におけるブレーキ液圧を増圧させることが
できる。これにより、ブレーキ液圧発生源からのブレー
キ液の吸引を容易にすることができる。
【0017】請求項8に記載の発明においては、ポンプ
が吐出したブレーキ液を第1室に供給し、このブレーキ
液に基づいて第1室における第1のブレーキ液圧を調圧
するようになっていることを特徴としている。このよう
に、ポンプが吐出するブレーキ液をブレーキ液圧発生源
の第1室に供給することにより、第1室の第1のブレー
キ液圧を調圧することができる。
【0018】これにより、例えば請求項9に示すよう
に、第2室にも第1のブレーキ液圧と同等の第2のブレ
ーキ液圧を発生させ、この第2のブレーキ液圧に基づい
て第2の管路を通じて第2のホイールシリンダにブレー
キ液圧を発生させるようにすることができる。この場
合、乗員によるブレーキペダルの踏み込みがない場合に
も、第2のホイールシリンダにブレーキ液圧を発生させ
ることができるため、非制動時における自動ブレーキを
実行することができる。
【0019】また、請求項10に示すように、乗員がブ
レーキペダルの踏み込むペダル踏力に比して第1のブレ
ーキ液圧が低いときには第1のオリフィスが遮断状態に
なり、ペダル踏力に比して第1のブレーキ液圧が高いと
きには第1のオリフィスが連通状態になるようにすれ
ば、ペダル踏力と第1のブレーキ液との調圧を行うよう
にすることが可能である。
【0020】この場合、乗員のブレーキペダル1の踏み
込みが小さくても第1室における第1のブレーキ液圧に
よって第1、第2のホイールシリンダにブレーキ液圧を
発生させることができるため、ペダルストローク量の短
縮化を図ることができる。なお、ブレーキ液圧発生源と
してマスタシリンダを用いた場合には、マスタシリンダ
におけるマスタピストンによってオリフィスの連通遮断
が行われることとなる。
【0021】請求項11に記載の発明においては、ブレ
ーキ液圧発生源におけるブレーキ液圧を検出する圧力検
出手段を有し、この圧力検出手段の検出結果に基づいて
第1室へ供給するブレーキ液の量をデューティー制御す
ることを特徴としている。このように、圧力検出手段の
検出結果に基づいて第1室へ供給するブレーキ液の量を
デューティー制御すれば、車両の状態等に基づいて良好
なブレーキ動作を行うことができる。
【0022】請求項12、13に記載の発明において
は、特に自動ブレーキ時すなわち乗員による制動操作が
行われていない際において、第1油圧室および/あるい
は第2油圧室にポンプ等によるブレーキ液供給手段によ
りブレーキ液を供給する。と同時に、ホイールシリンダ
側にもブレーキ液圧を与えて車輪制動力をかける。この
際第1油圧室および第2油圧室が略同ーブレーキ液圧に
なるように調圧作用を行うため、第1および第2ホイー
ルシリンダには略同等のブレーキ液圧を加えることがで
きる。なお、第1油圧室および第2油圧室は、マスタシ
リンダに例えるとすれば、プライマリ室、セカンダリ室
に相当する。
【0023】請求項14、15に記載の発明において
は、第1、第2の各ブレーキ配管系統毎にマスタシリン
ダのプライマリ室、セカンダリ室が分けられて、乗員の
ブレーキ操作に応じた車両制動に伴って、ポンプからブ
レーキ液を吸引し、プライマリ室を含め第1ブレーキ配
管系統にブレーキ液を圧送する。これによりプライマリ
室のブレーキ液圧が増大し、乗員のペダル踏力とプライ
マリ室の圧力とが釣り合う状態となるようにプライマリ
室が拡大する。このプライマリ室の拡大に伴って、マス
タリザーバの方へ通路を通ってブレーキ液が逃がされる
か否かという作動が発生する。この際プライマリ室とセ
カンダリ室とは略同圧となり、第2ブレーキ配管系統に
も第1ブレーキ配管系統と同等のブレーキ液圧が与えら
れる。なお、プライマリ室の拡大に伴って、乗員のペダ
ル踏み込みのストロークが短縮する。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示す実施形態
について説明する。図1は、ブレーキ装置におけるブレ
ーキ配管概略図であり、このブレーキ装置は、横滑り防
止装置、アンチロックブレーキ装置(以下、ABSとい
う)、トラクションコントロール装置(以下、TRCと
いう)を備えている。
【0025】本実施形態に示すブレーキ装置の基本構成
を、図1に基づいて説明する。本実施形態においては、
後輪駆動の4輪車において、左右前輪のブレーキを制御
する前輪配管系統と、左右後輪のブレーキを制御する後
輪配管系統の2配管系(前後配管)を備える車両に本発
明によるブレーキ装置を適用している。図1に示すよう
に、車両に制動力を加える際に乗員によって踏み込まれ
るブレーキペダル1は、ブレーキ液圧発生源となるマス
タシリンダ2に接続されており、乗員がブレーキペダル
1を踏み込むと、マスタシリンダ2に配設されたマスタ
ピストン2a、2bを押圧する。これらマスタピストン
2a,2bとマスタシリンダ2の内壁との間は、各々図
示しないシール部材によって接触しており、マスタシリ
ンダ2のプライマリ室2Aとセカンダリ室2Bとは液密
性をもって隔離されている。各マスタピストン2a、2
bは弾性体を成すスプリングによって結合されており、
マスタシリンダ2のプライマリ室2Aとセカンダリ室2
Bの両室に同圧のマスタシリンダ圧(以下、M/C圧と
いう)を発生させる。なお、ブレーキペダル1から遠い
方のマスタピストン2bとマスタシリンダ2の内端部と
の間にも弾性体を成すスプリングが配置されており、ブ
レーキペダルの戻し操作に伴って素早くペダル位置を回
復するように作用する。
【0026】また、マスタシリンダ2と連通する通路を
有するマスタリザーバ(リザーバ)3が備えられてい
る。具体的には、マスタシリンダ2とマスタリザーバ3
とを連通する通路は、マスタシリンダ2のプライマリ室
とセカンダリ室の両室のそれぞれとマスタリザーバ3と
を接続するように、2つ設けられている。そして、マス
タリザーバ3は、この通路を通じてマスタシリンダ2内
にブレーキ液を供給したり、マスタシリンダ2内の余剰
のブレーキ液を貯留したりする。なお、各通路は、プラ
イマリ室2Aおよびセカンダリ室2Bから延びる各主管
路の管路直径よりも非常に小さい直径に形成されるた
め、マスタシリンダ2のプライマリ室2Aおよびセカン
ダリ室2B側からマスタリザーバ3へのブレーキ液の流
入の際にはオリフィス効果を発揮する。
【0027】M/C圧は、前輪配管系統、後輪配管系統
に伝達される。ここで、前輪配管系統と後輪配管系統と
は、略同様の構成であるため、前輪配管系統について説
明し、後輪配管系統については、前輪配管系統と異なる
構成についてのみ説明する。前輪配管系統は、上述した
M/C圧を各車輪制動力発生手段、つまり右前輪用の第
1ホイールシリンダ4及び左前輪用の第2ホイールシリ
ンダ5に伝達する主管路となる管路Aを有している。こ
れにより、各ホイールシリンダ4、5にホイールシリン
ダ圧(以下、W/C圧という)を発生させる。
【0028】また、管路Aには、連通・差圧状態の2位
置を制御できる第2弁手段となる前輪用差圧制御弁6が
備えられている。通常ブレーキ状態では弁位置は連通状
態とされており、この前輪用差圧制御弁6の図示しない
ソレノイドコイルに電力が供給された際には弁位置が差
圧状態になる。前輪用差圧制御弁6における差圧状態の
弁位置では、ホイールシリンダ側のブレーキ圧力がM/
C圧よりも所定以上高くなった際に、ホイールシリンダ
側からM/C側へのみブレーキ液の流動を許可する。こ
れにより常時ホイールシリンダ4、5側がマスタシリン
ダ2側よりも所定圧力以上高くならないように維持する
ことにより、それぞれの管路の保護を可能にしている。
【0029】そして、管路Aは、この前輪用差圧制御弁
6よりもホイールシリンダ側の下流において、2つの管
路A1、A2に分岐する。また、2つの管路において、
一方には第1ホイールシリンダ4へのブレーキ液圧の増
圧を制御する第1増圧制御弁7が備えられ、他方には第
2ホイールシリンダ5へのブレーキ液圧の増圧を制御す
る第2増圧制御弁8が備えられている。
【0030】これら、第1、第2増圧制御弁7、8は、
連通、遮断状態を制御できる2位置弁として構成されて
いる。そして、これら第1、第2増圧制御弁7、8が連
通状態に制御されているときには、M/C圧あるいは、
後述する前輪用ポンプ(ポンプ手段)9のブレーキ液の
吐出によるブレーキ液圧を第1、第2ホイールシリンダ
4、5に加えることができる。
【0031】なお、乗員が行うブレーキペダル1の操作
による通常のブレーキ時においては、前輪用差圧制御弁
6及び第1、第2増圧制御弁7、8は、常時連通状態に
制御されている。また、前輪用差圧制御弁6及び第1、
第2増圧制御弁7、8には、それぞれ安全弁6a、7
a、8aが並列に設けられている。前輪用差圧制御弁6
に並列に設けられた安全弁6aは、前輪用差圧制御弁6
の弁位置が差圧状態である際に乗員によりブレーキペダ
ルが踏み込まれた場合に、M/C圧を左右前輪のホイー
ルシリンダに流動可能とするために設けられている。ま
た、各増圧制御弁7、8に設けられた安全弁7a、8a
は、特にアンチスキッド制御時において各増圧制御弁
7、8が遮断状態に制御されている際に、乗員によりブ
レーキペダルが戻された場合において、この戻し操作に
対応して左右前輪のホイールシリンダ圧を減圧可能とす
るために設けられている。
【0032】また、第1、第2増圧制御弁7、8及び各
ホイールシリンダ4、5の間における管路AとABS制
御用リザーバ10のリザーバ孔10aとを結ぶ管路Bに
は、ECUにより連通・遮断状態を制御できる2位置弁
として、第1減圧制御弁11と第2減圧制御弁12とが
それぞれ配設されている。そして、これら第1、第2減
圧制御弁11、12は、通常ブレーキ時には、常時遮断
状態とされている。
【0033】管路Cは、ABS制御用リザーバ10と主
管路である管路Aとの間を結ぶように配設されており、
この管路CにはABS制御用リザーバ10からマスタシ
リンダ側あるいはホイールシリンダ4、5に向けてブレ
ーキ液を吸引吐出するように、自吸式の前輪用ポンプ9
が設けられている。なお、前輪用ポンプ9は一方向吸引
吐出が可能なように安全弁9a、9bを備えている。ま
た、前輪用ポンプ9が吐出したブレーキ液の脈動を緩和
するために管路Cの前輪用ポンプ9の吐出側には固定容
量ダンパ13が配設されている。なお、ABS制御用リ
ザーバ10は、ABS制御時にかかわらず、各ホイール
シリンダから流出した余剰ブレーキ液を貯留するために
設けられている。
【0034】ABS制御用リザーバ10と前輪用ポンプ
9の間における管路Cには、管路Dが接続されている。
この管路Dは2つに分岐していて、一方の管路(第1管
路)D1はマスタシリンダ2のプライマリ室2Aへ接続
されており、他方の管路(第2管路)D2はマスタリザ
ーバ3に接続されている。そして、管路D1、D2に
は、それぞれ遮断・連通状態を制御できる前輪用第1制
御弁14と第2制御弁(第1弁手段)15が備えられて
いる。また、管路D2には、マスタリザーバ3方向にブ
レーキ液が移動するのを防止するための逆止弁15aが
備えられている。
【0035】また、前輪用ポンプ9は、管路Dを介し
て、マスタシリンダ2やマスタリザーバ3からブレーキ
液を汲み取り、管路Aに吐出することができる。つま
り、この1つの前輪用ポンプ9により、TRC制御時、
ABS制御時及び横滑り防止制御時において、マスタシ
リンダ2やマスタリザーバ3からのブレーキ液の汲み取
りを可能にしている。
【0036】後輪配管系統は、前輪配管系統における構
成と略同様である。つまり、前輪用差圧制御弁6は、後
輪用差圧制御弁36に対応する。第1、第2増圧制御弁
7、8は、それぞれ第3、第4増圧制御弁37、38に
対応し、第1、第2減圧制御弁11、12は、それぞれ
第3、第4減圧制御弁41、42に対応する。前輪用第
1、第2制御弁14、15は、後輪用第1、第2制御弁
44、45に対応する。前輪用ポンプ9は、後輪用ポン
プ39に対応する。また、管路A、管路B、管路C、管
路Dは、それぞれ管路E、管路F、管路G、管路Hに対
応する。
【0037】但し、後輪配管系統には、ABS制御用リ
ザーバ40と後輪用ポンプ39の間における管路Gとマ
スタリザーバ3とを接続する管路(前輪配管系統におけ
る第2管路D2に相当)は設けられていない。これは、
この管路分のコスト低減と、フェールセーフの向上のた
めである。フェールセーフに関しては、たとえば、前輪
配管系統では、マスタリザーバ3に繋がる第2管路D2
が構成されているため、第2制御弁15および逆止弁1
5aが連通故障する可能性がある。しかし、前輪側と後
輪側と2つの配管系統の内片方の配管系統において第2
管路D2に相当する管路を設けないようにすれば、こち
らの配管系統では前述の連通故障がおこる可能性はなく
フェールセーフ性が向上する。
【0038】また、管路Hのうちマスタシリンダ2の近
傍には、実質的にM/C圧を検出する圧力センサ(圧力
検出手段)50が配設されている。また、図2にブレー
キ装置用の電子制御装置(以下、ECUという)60に
は、各種センサ50、61〜64から送られてくる信号
に基づき、前・後輪用配管系統にそれぞれ設けられた制
御弁を制御する。
【0039】次に、図3に示すECU60により行われ
るTRC制御、横滑り防止制御、ABS制御それぞれの
処理をフローチャートに基づき説明する。以下のフロー
チャートは、各車輪毎に演算される。まず、図3に示さ
れるフローチャートに基づき、TRC制御、横滑り防止
制御、ABS制御のいずれかの制御開始条件が成立して
いるか又は制御中であるか否かについての判断を行う。
【0040】つまり、ステップ101では、TRC制御
開始条件が成立しているか否かを判定し、成立していれ
ばステップ103に進み、TRC制御を行った後、ステ
ップ104に進む。なお、TRC制御開始条件を満たし
た場合には、フラグを立てる等して、TRC制御中で有
ることを記憶しておく。このTRC制御開始条件には、
加速スリップ率が25%以上であること等を条件にして
おり、また、この加速スリップ率は、車両加速度を検出
する加速度センサ61や各車輪に対応して取りつけられ
た車輪速センサ62によって検出された車両加速度、車
輪速度により演算される。
【0041】また、ステップ101で、TRC制御開始
条件が成立していなければステップ102に進む。ステ
ップ102では、TRC制御中か否かを判定し、TRC
制御中であれば、ステップ103に進み、TRC制御を
続ける。また、ステップ102で、TRC制御中でなけ
れば、ステップ104に進む。ステップ104では、横
滑り防止制御開始条件が成立しているか否かを判断し、
成立していればステップ105に進み、横滑り防止制御
を行った後、ステップ106に進む。また、ステップ1
04で、横滑り防止制御開始条件が成立していなけれ
ば、ステップ106に進む。この横滑り防止制御とは、
たとえば車両の旋回時のトレース性を向上させる制御で
ある。
【0042】なお、この横滑り防止制御開始条件には、
ヨーレイトセンサ63によって検出されるヨーレイトに
より求められる実際の車両旋回角度が、ステアリングセ
ンサ64により検出されるステアリング角度と車輪速セ
ンサ62により検出される車速度から設定される目標旋
回角度と所定値ずれている場合等を条件にしている。ま
た、車両の実横加速度と推定横加速度に基づき制御開始
を行ってもよい。なお、実際の車両旋回角度と目標旋回
角度とに基づいて、制御対象輪を定める。
【0043】ステップ106では、ABS制御開始条件
が成立しているか否かを判定し、成立していればステッ
プ108に進み、ABS制御を行った後、処理を終了す
る。なお、このABS開始条件は、制動スリップ率が2
0%以上であること等を条件にしている。この制動スリ
ップ率は、上述した加速スリップ率と同様に求められ
る。
【0044】また、ステップ106で、ABS制御開始
条件が成立していなければ、ステップ107に進む。ス
テップ107では、ABS制御中か否かを判定し、AB
S制御中であれば、ステップ108に進み、ABS制御
を続ける。また、ステップ107で、ABS制御中でな
ければ、ステップ109に進む。ステップ109ではT
RC制御、横滑り防止制御、ABS制御のいずれかが制
御中であるか否かについて判定する。そして、いずれか
が制御中であればステップ110に進みポンプ9、39
を駆動する。また、いずれも制御中でなければステップ
111に進みポンプ9、39を停止する。
【0045】上述した、ステップ103、ステップ10
5及びステップ108における処理はそれぞれ図4、図
6、図9におけるフローチャートに対応し、ブレーキ装
置用ECU60は、これらの処理に基づき、各制御弁に
設けられたソレノイドを駆動して、各制御弁における弁
位置の移動を行う。なお、このソレノイド駆動処理を図
5、図8、図10に示したが、これらの図におけるオン
・オフは、通常ブレーキ時における弁位置(図1の状態
を示す)から移動がないときにはオフで示してあり、逆
に、弁位置を移動させる場合にはオンで示してある。
【0046】以下、TRC制御、横滑り防止制御、AB
S制御について、それぞれ説明する。 〔TRC制御における処理〕ステップ103のTRC制
御処理を図4に示す。この処理は、駆動輪毎に行われ、
例えば、左後輪について判断が終了すると右後輪につい
て判断を行い駆動輪すべて終了したのち処理を終了す
る。
【0047】まず、ステップ201では、スリップ率が
第1所定値、例えば20%よりも大きいか否かを判断
し、大きければステップ202に進み、パルス増出力を
設定する。パルス増出力が設定されると、各制御弁の弁
位置を、図5に示すソレノイド駆動パターン(A)の位
置にする。つまり、前輪用差圧制御弁6はオフ状態(連
通状態)、前輪用第1制御弁14をオフ状態(遮断状
態)、前輪用第2制御弁15はオン状態(連通状態)、
後輪用差圧制御弁36をオン状態(差圧状態)、後輪用
制御弁44をオン状態(連通状態)、第1、第2増圧制
御弁7、8を遮断状態にする。
【0048】また、TRC制御中はステップ110の処
理により前輪用ポンプ9及び後輪用ポンプ39は駆動状
態になるため、後輪用制御弁44が連通状態となると、
マスタシリンダ2と後輪用ポンプ39が連通状態とな
り、管路Hを通じてマスタシリンダ2からブレーキ液が
吸引される。そして、その時の加速スリップ率に応じ
て、第3、第4増圧制御弁37、38についてデューテ
ィー制御を行い、これらの弁位置を適宜変化させること
で吸引されたブレーキ液のうち必要とされる分のブレー
キ液が、第3、第4ホイールシリンダ34、35に供給
される。このようにして駆動輪である両後輪にブレーキ
がかかる。
【0049】なお、前輪用第2制御弁15が連通状態に
されているため、前輪用ポンプ9を駆動させると管路D
を通じてマスタリザーバ3からブレーキ液が吸引され
る。そして、第1、第2増圧制御弁7、8が遮断状態に
されているので、吸引されたブレーキ液は、連通状態と
なっている前輪用差圧制御弁6を通じて、マスタシリン
ダ2のプライマリ室2A(図1に示すマスタシリンダ2
のペダル側のシリンダ室)に供給され、マスタリザーバ
3とプライマリ室2A、セカンダリ室2Bとの間の通路
のオリフィス効果に伴いM/C圧(例えば、2〜5気
圧)を発生する。このようにプライマリ室2A側に前輪
用ポンプ9においてマスタリザーバ3からブレーキ液を
吸引すると、マスタリザーバ3は実質的に大気圧に開放
されているため負圧による吸引抵抗が少ない。すなわ
ち、後輪配管系統における後輪用ポンプ39がマスタシ
リンダ2のセカンダリ室2Bからブレーキ液を吸引する
際に、プライマリ室2A側からセカンダリ室2B側への
押圧力が無いとすると、セカンダリ室2Bに負圧が発生
して吸引抵抗が大きくなり、ホイールシリンダ圧の増圧
勾配が低下してしまうが、吸引抵抗が低く応答性の良い
前輪用ポンプ9の吐出によりM/C圧がプライマリ室に
発生し、セカンダリ室にも同等の圧力が発生されるた
め、この圧力によって後輪用ポンプの吸引吐出の応答性
を向上できる。
【0050】なお、後輪用ポンプ39には、自吸式ポン
プを用いるようにしてもよいが、前述の如くマスタシリ
ンダ2で発生した圧力が、制御弁44を介して後輪用ポ
ンプ39の吸入口に加わるため、後輪用ポンプ39に非
自吸式のポンプを採用することも可能である。また、マ
スタリザーバ3から吸引されるブレーキ液量は、実質的
に後輪用のポンプ39に背圧を加えるために必要とされ
るブレーキ液量であるため、吸引されたブレーキ液によ
ってマスタシリンダ2に不具合は生じない。すなわち、
マスタシリンダ3のプライマリ室における必要以上のブ
レーキ液量およびブレーキ液圧はオリフィス効果を備え
る通路を介してマスタリザーバ3に返還されるためであ
る。
【0051】さらに、後輪側は、マスタシリンダ2から
のブレーキ液によりポンプ背圧を受けているのみであ
り、元々セカンダリ室2Bに存在したブレーキ液量が後
輪用ポンプ39によって吸引されてホイールシリンダ側
に吐出されているため、W/C圧を発生させたブレーキ
液をマスタシリンダ2へ戻す時にはセカンダリ室2Bか
ら吸引されたブレーキ液量がセカンダリ室2Bに戻され
るのみである。このため、マスタシリンダ2のシール等
に過剰な負担がかからないようになっている。
【0052】また、ステップ201で、加速スリップ率
が第1所定値よりも小さければステップ203に進む。
ステップ203では、加速スリップ率が第2所定値、例
えば10%よりも小さいか否かを判断し、大きければス
テップ204に進み、保持出力を設定する。保持出力が
設定されると、各制御弁の弁位置を、図5に示すソレノ
イド駆動パターン(B)の位置にする。つまり、第3、
第4増圧制御弁37、38を遮断状態にし、前述のよう
に増圧されたW/C圧を保持する。
【0053】また、ステップ203で、加速スリップ率
が第2所定値よりも小さければ、パルス減出力を設定す
る。パルス減出力が設定されると、各制御弁の弁位置
を、図5に示すソレノイド駆動パターン(C)の位置に
する。つまり、第3、第4減圧制御弁41、42をデュ
ーティー制御して、ABS制御用リザーバ40にブレー
キ液を逃がし、前述のように保持されたW/C圧を減圧
する。
【0054】なお、このパルス減出力が設定されたの
ち、保持出力やパルス増出力に設定変更されないまま所
定時間が経過するとTRC制御中であるというフラグを
リセットする。 〔横滑り防止制御についての処理〕ステップ105の横
滑り防止制御処理を図6に示す。この処理は各車輪並行
して行われ、4輪すべて終了したのち処理を終了する。
【0055】この横滑り防止制御においては、車両の旋
回中にオーバーステアが発生したとき、旋回方向に応じ
て左右前輪のいずれかに制動力を与えるような制御を行
うことにより、オーバーステア状態を回避する。例え
ば、図7に示すように、車両が左に旋回しオーバーステ
アが発生したとき、図7の斜線部で示したように、右前
輪51に制動力を与えるように制御する。また、図示し
ないが車両がアンダーステア状態になった場合には、両
後輪53、54に制動力を与えてアンダーステアを回避
する制御を行う。
【0056】なお、以下の説明においては、図7に示す
ようなオーバーステアが発生し、右前輪51に制動力を
与える横滑り防止制御を行う場合について説明する。ま
た、車両の非制動時、制動時に分けて説明する。 (a)非制動時における処理 図6に示す処理は、横滑り防止制御を行う制御輪と、横
滑り防止制御を行わない非制御輪と並行して行われる。
なお、横滑り防止制御される車輪で有るか否かは、前述
のステップ104で行われた判断において、実際の車両
旋回角が目標旋回角に対していずれの方向にずれている
かによって判断する。
【0057】図7に示すオーバーステア状態のときに
は、横滑り防止制御される車輪は右前輪51であるた
め、右前輪51に対してはステップ301に進む処理を
実行する。ステップ301では、現在のスリップ角の状
態に応じた車輪速度として予め設定されている目標の車
輪速度と、右前輪51における実際の車輪速度とを比較
する。つまり、制御されている右前輪51の速度が目標
の車輪速度に達しているか否かを判断し、実際の車輪速
度が目標の車輪速度に達していなければ、ステップ30
2に進み、パルス増出力を設定する。
【0058】パルス増出力が設定されると、ブレーキ装
置用ECU60は、各制御弁について、各ソレノイドを
駆動して、図8に示すソレノイド駆動パターン(A)の
弁位置に移動させる。つまり、パルス増出力が設定され
ると、前・後輪用差圧制御弁6、36をオン状態(差圧
状態)、前輪用第1制御弁14、後輪用制御弁44、前
輪用第2制御弁15をオン状態(連通状態)、第1減圧
制御弁11をオフ状態(遮断状態)にする。そして、制
御輪となる右前輪51に係る第1増圧制御弁7につい
て、デューティー制御を行う。
【0059】また、横滑り防止制御中はステップ110
の処理により前輪用ポンプ9及び後輪用ポンプ39が駆
動状態になる。このため、上記処理により前輪用第2制
御弁15が連通状態になると、連通した管路Dを通じて
マスタリザーバ3内のブレーキ液が吸引され、その吸引
されたブレーキ液が管路Aに吐出される。また、前輪用
第1制御弁14も連通状態となっているため、マスタシ
リンダ2内のブレーキ液も吸引される。そして、管路A
に吐出されたブレーキ液は、デューティー制御が行われ
る第1増圧制御弁7を介して第1ホイールシリンダ4に
供給され、W/C圧を増圧する。
【0060】このように、非制動時においてM/C圧が
発生していない際には、マスタシリンダ2のみではなく
マスタリザーバ3から直接ブレーキ液を吸引しているた
め流動抵抗を小さくでき、特に流動抵抗の大きくなる低
温時等においても横滑り防止制御における応答性を良好
にすることができる。また、ステップ301で、実際の
車輪速度が目標の車輪速度に達していればステップ30
3に進みパルス減出力を設定する。パルス減出力が設定
されると、各制御弁について、各ソレノイドを駆動し
て、図8に示すソレノイド駆動パターン(B)の弁位置
に移動させる。つまり、制動輪となる右前輪51に係る
第1増圧制御弁7をオン状態(遮断状態)として、第1
減圧制御弁11についてデューティー制御を行う。そし
て、管路Bを通じて、ABS制御用リザーバ40にブレ
ーキ液を逃がし、W/C圧を減圧する。
【0061】また、非制動輪に対してはステップ304
に進む処理を実行する。ステップ304では、M/C圧
導入判定(その詳細については後述する)を行ったの
ち、ステップ305に進み、先のM/C圧導入判定によ
って行われた指示に従って、ソレノイド駆動パターンの
選択を行う。図10にソレノイド駆動パターンの詳細な
処理を示す。まず、ステップ501では、前輪のいずれ
かが横滑り防止制御中であるか否かを判断する。この説
明においては、右前輪51について横滑り防止制御を行
うとしているので、その判定がYESになり、ステップ
502に進む。
【0062】ステップ502では、現在、制動中か否か
を判断する。この制動中か否かの判断は、ストロークセ
ンサ65によって、ブレーキペダル1が移動状態にある
か否かで判断する。この場合、非制動時であるため、図
10に示すソレノイド駆動パターン(A)を選択する。
つまり、非制御輪における増圧制御弁をオン状態(遮断
状態)、減圧制御弁をオフ状態(遮断状態)にする。ま
た、この他の制御弁についての弁位置は、制御輪につい
ての処理の際に選択された弁位置と同様である。
【0063】従って、非制御輪については、増圧制御弁
を遮断状態にしているため、非制動輪には制動力を発生
させない。 (b)制動時における処理 次に、図7に示すオーバーステア状態において乗員がブ
レーキペダル1を踏み込んで車両に制動力を与えている
制動時における処理について説明する。なお、この制動
時における処理は、非制動時にオーバーステア状態とな
った後にブレーキペダルの踏み込みがあった場合と、ブ
レーキペダルの踏み込み状態において始めてオーバース
テア状態となった際の双方を含む。
【0064】この制動時において、制御輪である右前輪
51については、ステップ301〜304の処理によ
り、上述したように、右前輪51の車輪速度を目標車輪
速度に近づけるように制御する。また、非制動輪の各々
に対しては、適当なW/C圧を与えるように、それぞれ
のW/C圧を増圧、保持、減圧させる。このため、ステ
ップ304のM/C圧導入判定にて、非制動輪の各々に
対するW/C圧の増圧、保持、減圧の指令を行う。図9
にステップ304の詳細な処理を示す。
【0065】まず、ステップ401では、圧力センサ5
0で検出された今回のM/C圧と、前回の判定時に圧力
センサ50で検出されたM/C圧との偏差(今回のM/
C圧−前回のM/C圧)が基準となる正の所定値(例え
ば、5気圧)よりも大きいか否かについて判定する。つ
まり、前回のM/C圧導入判定において、その時のM/
C圧を記憶しており、その記憶したM/C圧と今回の処
理時におけるM/C圧とを比較する。なお、初回時のM
/C圧導入判定においては、M/C圧が零に設定されて
おり、この値と初回のM/C圧との比較を行う。そし
て、前回と今回の偏差が正の所定値以上であれば、ステ
ップ402に進み、増圧指令を行う。
【0066】また、ステップ401の判定がNOのとき
は、ステップ403に進み、今回のM/C圧と、前回の
M/C圧との偏差が基準となる負の所定値(例えば、−
5気圧)よりも小さいか否かについて判定する。そし
て、前回と今回の偏差が負の所定値以上であれば、ステ
ップ404にて保持指令を行い、前回と今回の偏差が負
の所定値より小さければ、ステップ405にて減圧指令
を行う。
【0067】ここで、制動時においては乗員がブレーキ
ペダル1を前回よりも更に踏み込んでいる場合(以下、
ブレーキ踏み込み時という)には、上記した処理により
増圧指令が出され、またブレーキペダル1の位置がほと
んど変化していない場合(以下、ブレーキ保持時とい
う)には、上記した処理により保持指令が出され、また
ブレーキペダル1を踏む力を弱めている場合(以下、ブ
レーキ抜き時という)には上記した処理により減圧指令
が出される。
【0068】以下、ブレーキ踏み込み時、ブレーキ保持
時、ブレーキ抜き時に分けて作動説明する。 ブレーキ踏み込み時 ブレーキ踏み込み時においては、上述したように、M/
C圧導入判定時において、W/C圧増圧指令が出されて
いる。従って、ステップ305に示すソレノイド駆動パ
ターンにおける処理においてステップ502に到来した
とき、制動中であるため、その判定がYESになり、ス
テップ503に進んでW/C圧増圧指令が出されている
ため、図10に示すソレノイド駆動パターン(B)を選
択する。なお、制動時における処理で非制動輪について
ソレノイド駆動パターンが選択されると、制御輪につい
て選択されたソレノイド駆動パターンより優先される
(後述する保持、減圧の場合も同じ)。
【0069】つまり、これらの選択が成されたのちに、
図6に示したように制御輪においてソレノイド駆動パタ
ーンが選択されても、これらの選択に従って前輪用及び
後輪用差圧制御弁6、36、前輪用第1、第2制御弁1
4、15、後輪用制御弁44の弁位置は、先に選択され
ている図10のW/C圧増圧指令に基づくソレノイド駆
動パターンにおける位置にされる。
【0070】従って、選択されたソレノイド駆動パター
ンに基づき、前輪用及び後輪用差圧制御弁6、36をオ
ン状態(差圧状態)、前輪用第2制御弁15をオフ状態
(遮断状態)、前輪用第1制御弁14、後輪用制御弁4
4をオン状態(連通状態)にする。また、非制動輪のう
ち、W/C圧増圧指令が行われている車輪に係る増圧制
御弁についてデューティー制御を行う。
【0071】例えば、W/C増圧指令が行われている車
輪が左前輪52であると、左前輪52に係る増圧制御弁
8についてデューティー制御を行う。この場合、前輪用
ポンプ9によりブレーキ液が管路D1から管路Aへ吐出
され、左前輪52におけるW/C圧が増圧される。な
お、この増圧指令により、非制御輪である右前輪以外の
ホイールシリンダには(減圧制御が実行されていなけれ
ば)ほぼM/C圧と同圧のブレーキ液圧が加えられると
ともに、制御対象輪である右前輪にはM/C圧よりも制
御油圧分だけ高い圧力が加えられるようになる。
【0072】また、このとき、管路D2は遮断状態にさ
れているため、マスタリザーバ3からブレーキ液は吸引
されず、余剰のブレーキ液が一挙にマスタシリンダ2へ
返流されることがない。これにより、マスタシリンダ2
の保護を図ることができると共に、乗員がブレーキペダ
ル1を踏み込めないという状態を回避することができ
る。
【0073】ブレーキ保持時 ブレーキ保持時においては、ステップ503を介してス
テップ504に到来したときその判定がYESになり、
図10に示すソレノイド駆動パターン(C)を選択す
る。従って、選択されたソレノイド駆動パターンに基づ
き、前輪用及び後輪用差圧制御弁6、36をオン状態
(差圧状態)、前輪用第2制御弁15をオフ状態(遮断
状態)、前輪用第1制御弁14、後輪用制御弁44をオ
ン状態(連通状態)にする。また、非制動輪のうち、W
/C圧保持指令が行われている車輪に係る増圧制御弁に
ついてはオフ状態(遮断状態)、減圧制御弁については
オフ状態(遮断状態)にする。
【0074】このように、W/C圧保持指令が行われて
いる車輪に係る増圧制御弁は遮断状態にされるため、そ
のW/C圧は保持される。 ブレーキ抜き時 ブレーキ抜き時においては、ステップ504の判定がN
Oになり、ソレノイド駆動パターン(D)を選択する。
従って、選択されたソレノイド駆動パターンに基づき、
前輪用及び後輪用差圧制御弁6、36をオン状態(差圧
状態)、前輪用第2制御弁15をオフ状態(遮断状
態)、前輪用第1制御弁14、後輪用制御弁44をオン
状態(連通状態)にする。また、非制動輪のうち、W/
C圧減圧指令が行われている車輪に係る増圧制御弁につ
いてはオン状態(遮断状態)、減圧制御弁についてはデ
ューティー制御を行う。
【0075】これに基づき、非制御輪のうち、W/C圧
減圧指令が行われている車輪が、例えば左前輪52であ
るとすると、その左前輪52に係る第2減圧制御弁12
についてデューティー制御を行い、遮断された第2増圧
制御弁8とホイールシリンダ5の間の管路A内における
ブレーキ液を、ABS制御用リザーバ10にて適宜逃が
し、左前輪52におけるW/C圧を減圧する。
【0076】なお、これらのW/C圧増圧指令、W/C
圧減圧指令、W/C保持指令においては、前輪用第1制
御弁14及び前輪用第2制御弁15を適宜、オン状態又
はオフ状態にしたり、デューティー制御を行うこともで
きる。例えば、M/C圧が5気圧以下になった場合にお
いては、前輪用第2制御弁15をオン状態にしてもよ
い。前輪用第2制御弁15をオン状態にして、前輪用ポ
ンプ9によってマスタリザーバ3からブレーキ液を吸引
し、そのブレーキ液をマスタシリンダ2側に吐出してM
/C圧を発生させている。これにより、後輪用ポンプ3
9がマスタシリンダ2内におけるブレーキ液を容易に吸
引することができる。
【0077】また、W/C圧増圧指令が出された場合に
おいて、この横滑り防止制御を始める直前に、ABS制
御を行っていたとき等には、前輪用第1制御弁14につ
いてデューティー制御を行って、管路Cにおけるブレー
キ液量を少なめにすることにより、ABS制御用リザー
バ10内に貯留されたブレーキ液を吸入し易くすること
ができる。
【0078】また、図11に、横滑り防止制御における
タイミングチャートを示す。このタイミングチャート
は、乗員が左にハンドルを回転させた場合におけるシミ
ュレーションである。つまり、図11(a)、(b)に
示すように、ハンドルを移動させ、横滑り防止制御開始
条件が成立すると、これに伴い横滑り防止制御における
処理を開始する(図11におけるt1時点)。つまり、
パルス増出力が設定されて図11(f)〜(k)に示す
ように、各制御弁の弁位置を移動させる信号が送信され
ると共に、図示しないモータを駆動させて、前・後輪用
ポンプ9、39を駆動させる。これにより、図11
(d)に示すように、横滑り防止制御輪に制動力が発生
する。
【0079】次に、乗員がブレーキペダル1を踏み込ん
だ場合、図11(c)に示すように、M/C圧が増加す
る。そして、M/C圧導入判定では、これに伴った処理
が行われる。即ち、M/C圧増加に伴なって、W/C圧
増圧指令(図11(e)参照)が設定され、W/C圧を
適宜増加させる(図11におけるt2時点)。そして、
増圧が終了した場合には、W/C圧保持指令(図11
(e)参照)が設定され、W/C圧を維持する。
【0080】そして、乗員がブレーキペダル2を踏むの
をやめるとM/C圧が減少する。このM/C圧の減少に
伴って、W/C減圧指令(図11(e)参照)が設定さ
れ、W/C圧を適宜減少させる(図11におけるt3の
時点)。このように横滑り防止制御を行うと以下のよう
な効果を奏する。第1に、非制動時のM/C圧が発生し
ていない際には、前輪用ポンプ9は前輪用第1制御弁1
4のみではなく前輪用第2制御弁15を介してマスタリ
ザーバ3からブレーキ液を吸引するため、吸引抵抗が少
なくW/C圧の増圧勾配を大きくすることができ、応答
性を向上できる。
【0081】また、制動時における横滑り防止制御で
は、ブレーキペダル踏み込みによるM/C圧が存在して
いるため、マスタシリンダ2からポンプ吸引したとして
もそれほどの吸引抵抗はないため、W/C圧の増圧時に
おいても前輪用第2制御弁15はデューティー制御し
て、極力余分なブレーキ液量をマスタシリンダ2からホ
イールシリンダ4、5までの間に追加しないようにして
いる。これによりホイールシリンダ4、5側のブレーキ
液のマスタシリンダ2への返還時に、元々マスタシリン
ダ2からホイールシリンダ4、5側へ流出したブレーキ
液量よりもはるかに多いブレーキ液量がー度にマスタシ
リンダ2に戻されることがなくマスタシリンダ2のシー
ル部の保護およびブレーキ液返還に伴うマスタシリンダ
2への大きな油撃防止が可能である。
【0082】なお、横滑り防止制御において、上述の説
明では、左右前輪側のホイールシリンダ4、5にのみブ
レーキ液圧を加えることにして図10(b)に示したよ
うに、前輪用差圧状態とされたが、後輪側のホイールシ
リンダ34、35に対してもブレーキ液圧を加えるよう
にしてもよい。この際には、トラクション制御にて説明
したように、前輪用差圧制御弁6を連通状態のままと
し、マスタシリンダ2のプライマリ室2A、セカンダリ
室2Bの順にマスタシリンダ2を介して後輪側にブレー
キ液圧を伝達するようにしてもよい。
【0083】〔ABS制御における処理〕図12に基づ
き、ステップ108のABS制御における処理について
説明する。このABS制御における処理は、各車輪毎に
行う。まず、ステップ601では、現在処理を行ってい
る車輪が、横滑り防止制御輪であるか否かについて判断
する。現在処理が行われている車輪が右前輪51であれ
ば、ステップ601で、横滑り防止制御輪であると判断
され、そのまま処理を終了する。つまり、横滑り防止制
御輪に対しては、ABS制御処理よりも横滑り防止制御
処理の方が優先される。そして、現在処理が行われてい
る車輪が、例えば、右前輪51以外の左前輪であれば、
ステップ601で、横滑り防止制御輪でないと判断さ
れ、ステップ602に進む。
【0084】ステップ602では、現在処理が行われて
いる左前輪52における減速スリップ率が所定値、例え
ば10%よりも大きいか否かを判断し、小さければステ
ップ603に進みパルス増出力を設定し、処理を終了す
る。なお、このパルス増出力が設定されたのち、保持出
力や減圧出力に設定変更がされないまま所定時間が経過
すると、ABS制御中のフラグをリセットする。
【0085】このパルス増出力は、ABS制御する必要
がない程度の減速スリップしかない場合に設定される。
そして、パルス増出力が設定されると、各制御弁の弁位
置は、図13に示すソレノイド駆動パターン(A)の位
置にする。つまり、前輪用第1、第2制御弁14、1
5、前輪用差圧制御弁6、後輪用制御弁36、後輪用第
1制御弁44を全てオフ状態にしておき、ABS制御の
対象となる左前輪52に係る第2増圧制御弁8について
デューティー制御を行って、左前輪52におけるW/C
圧を、適宜増圧する。
【0086】また、ステップ602で、左前輪52にお
る減速スリップ率が所定値よりも大きければステップ6
04に進む。ステップ604では、左前輪52における
車輪速度が復帰中か否かを判断する。そして、左前輪5
2における車輪速度が復帰中であれば、ステップ605
に進みパルス保持出力を設定したのち、処理を終了す
る。この車輪速度の復帰中か否かについては、車輪加速
度が正か負かによって判断すればよい。
【0087】パルス保持出力が設定されると、各制御弁
の弁位置は、図13に示すソレノイド駆動パターン
(B)の位置とされる。つまり、前輪用第1、第2制御
弁14、15、前輪用差圧制御弁6、後輪用制御弁3
6、後輪用第1制御弁44を全てオフ状態にしておき、
第2増圧制御弁8を遮断状態にすることで、左前輪52
にかかるW/C圧を保持する。
【0088】また、ステップ604で、左前輪52にお
ける車輪速度が復帰中でなければ、パルス減圧出力を設
定する。パルス減圧出力が設定されると、各制御弁の弁
位置は、図13に示すソレノイド駆動パターン(C)の
位置とされる。つまり、第2増圧制御弁8を遮断状態に
し、第2減圧制御弁12を連通状態にして、管路Bを通
じて、ABS制御用リザーバ10にてブレーキ液を吸引
することで、W/C圧を減圧して、左前輪52における
車輪速度の復帰を促す。そして、ABS制御用リザーバ
10に溜まったブレーキ液を前輪用ポンプ9で吸引し、
そのブレーキ液を管路Aに返流する。
【0089】なお、今回処理の行われた車輪についての
処理を終了すると、続いて他の車輪の処理を行う。これ
らに示したように、TRC制御、横滑り防止制御及びA
BS制御それぞれの処理において、油圧回路内のブレー
キ液の吸引を行うポンプを、前・後輪用配管系統それぞ
れ1つづつにすることができる。これにより、ブレーキ
装置のコストを低減することができる。
【0090】本実施形態では、前後配管におけるブレー
キ装置を示したが、これに限らず、例えば、X配管を適
用しても良い。また、本実施形態では後輪駆動の車両に
本発明を適用したが、これに限らず前輪駆動車や4輪駆
動車に適用してもよい。なお、X配管形式のブレーキ装
置や前輪駆動車や4輪駆動車を適用する場合には、前述
した各制御弁の制御形態を変えれば良い。
【0091】例えば、前輪駆動車に図1のブレーキ装置
を適用した場合におけるTRC制御は、当然駆動輪であ
る前輪に制動力をかける必要がある。従って、前輪用差
圧制御弁6をオン状態(差圧状態)、前輪用第1、第2
制御弁14、15をオン状態(連通状態)、第1、第2
増圧制御弁7、8をオフ状態(連通状態)にする。そし
て、管路Dを介してマスタシリンダ2やマスタリザーバ
3からブレーキ液を吸引し、吸引したブレーキ液を管路
Aに吐出して両前輪に制動力を発生させる。また、この
他横滑り防止制御やABS制御においても各制御弁の制
御形態を変えることで対応することができる。
【0092】ところで、本実施形態におけるブレーキ装
置によると、ポンプ9の吐出でマスタシリンダ2のプラ
イマリ室2A側にブレーキ液を送ることによってマスタ
シリンダ2を調圧手段(レギュレータ)として用いてお
り、マスタシリンダ2にて、前輪配管系統におけるブレ
ーキ液圧と後輪配管系統におけるブレーキ液圧とを略同
圧にする役割を果たしている。このため、以下のような
ブレーキ作動を行うことも可能である。
【0093】第1に、非制動時においてマスタシリンダ
2を調圧手段として用いる例を挙げる。例えば、前述の
横滑り防止制御において、非制動時に前輪側だけでなく
後輪側にもブレーキ液圧を発生させる際に、マスタシリ
ンダ2を介して前輪側のブレーキ液圧を後輪側に伝達す
る際のマスタシリンダ2の作用を挙げることができる
が、この際にはプライマリ室にブレーキ液を送ってプラ
イマリ室とセカンダリ室に同圧が発生するようにしてい
るため、前輪用配管系統と後輪用配管系統の両系統を同
時に同圧にすることができる。
【0094】また、たとえば、非制動時に、車間距離を
略ー定に保つために用いられる自動ブレーキや、坂道等
においても定速走行を実現する定速走行装置に用いられ
る自動ブレーキにおいても有用である。一例として、こ
れらの装置において自動ブレーキが掛けられる場合に前
輪用ポンプのみが駆動され後輪用ポンプは駆動しない際
を考慮する。この際前輪用第1制御弁14は遮断状態、
前輪用第2制御弁は連通状態にし、その他の弁は通常ブ
レーキ状態における弁位置(図1の弁位置)とする。
【0095】このようにすれば、マスタリザーバ3から
前輪用ポンプ9がポンプ吸引したブレーキ液はプライマ
リ室2Aおよび左右前輪のホイールシリンダに対して吐
出され、プライマリ室2Aとマスタリザーバ3とを結ぶ
通路のオリフィス効果により所定ブレーキ液圧P1を発
生する。そしてこの所定ブレーキ液圧P1は、マスタシ
リンダ2のセカンダリ室2Bにも伝達され、セカンダリ
室2Bの圧力も所定ブレーキ液圧P1となる。
【0096】よって、前輪用ポンプ9を駆動するのみで
全輪に略同ーブレーキ圧力を加えることが可能である。
この際、余剰ブレーキ液はマスタリザーバ3へオリフィ
スの通路を介して逃げるため、各ホイールシリンダ圧
(マスタシリンダにて発生する圧力)を略10kgf/
mm2 以下の大きくない圧力に抑えることができる。な
お、前後制動力配分を考慮して、前輪側のホイールシリ
ンダ断面積よりも後輪側のホイールシリンダ断面積が小
さく設定されている車両や後輪側に圧力減衰してM/C
圧を伝達するプロポーショニングバルブが配置されてい
る車両においては、前後輪に同等のブレーキ液圧が加え
られても前輪先行ロックを満足することができる。
【0097】また、非制動時におけるマスタシリンダ2
の調圧作用として以下のことも考えられる。たとえば、
図1に示した配管構成において、図1では前輪側のみに
第2管路D2を設けていたが、この第2管路D2および
前輪用第2制御弁15に相当するものを後輪にも設ける
ようにし前輪用ポンプ9および後輪用ポンプ39の双方
を自吸式ポンプとする。
【0098】このような配管構成をした際に、たとえば
非制動時の自動ブレーキにおいて、前輪用および後輪用
ポンプ9、39の双方を駆動して且つ前輪用第2制御弁
15およびこれに相当する後輪用の第2制御弁を連通状
態にして、全輪のホイールシリンダにブレーキ液圧を加
えるとする。この際、たとえば前輪用差圧制御弁6およ
び後輪用差圧制御弁36を差圧状態にして実質的にマス
タシリンダ2と前輪側の各ホイールシリンダおよび後輪
側の各ホイールシリンダとを遮断して全輪にホイールシ
リンダ圧を加えるとする。
【0099】このようにした場合には、例えば組付け制
動等の要因による前輪用ポンプ9と後輪用ポンプ39の
吸引吐出性能の差異等によって、必ずしも前輪側のホイ
ールシリンダ圧と後輪側のホイールシリンダ圧とが略同
圧となる可能性がない。よって、もし後輪側のポンプの
吐出能力が大きかったりすれば後輪先行ロックが起きる
可能性も存在する。
【0100】しかしながら、本願発明の主旨の如く、非
制動時の自動ブレーキにおいて、前輪用および後輪用ポ
ンプ9、39の双方を駆動して且つ前輪用第2制御弁1
5およびこれに相当する後輪用の第2制御弁を連通状態
にして、全輪のホイールシリンダにブレーキ液圧を加え
る際に、前輪用差圧制御弁6および後輪用差圧制御弁3
6の双方とも連通状態のままとし、マスタシリンダ2の
プライマリ室2Aおよびセカンダリ室2Bと前輪側のホ
イールシリンダまでの主管路D1および後輪側のホイー
ルシリンダまでの主管路とを連通状態とすれば、マスタ
シリンダ2が調圧手段の役割を果たし、前輪側と後輪側
のホイールシリンダに略同等のブレーキ液圧を加えるこ
とが可能である。
【0101】すなわち、マスタシリンダ2におけるプラ
イマリ室2Aとセカンダリ室2Bとにおいて、前輪側お
よび後輪側の配管系統のブレーキ液圧を同等とすること
ができる。なお、全輪に略同等のブレーキ液圧を加える
ことを必要とする場合のみでなく、マスタシリンダ2を
調圧手段として用いれば、前輪側のホイールシリンダの
少なくとも1つと、後輪側のホイールシリンダの少なく
とも1つを略同圧にすることが可能である。
【0102】なお、非制動時の自動ブレーキ時のW/C
圧を圧力センサ50で検出し、この検出結果に基づいて
ポンプ9や第2制御弁15のオン・オフをデューティー
制御すれば、自動ブレーキ時におけるW/C圧の調整を
行うことも可能である。第2に、制動時にマスタシリン
ダ2を調圧手段として用いる例を挙げる。この制動時の
マスタシリンダ2の調圧作用としては、図1を例にとる
と、前輪用ポンプ9のマスタリザーバ3からの吸引ブレ
ーキ液量によるプライマリ室2Aに発生したM/C圧
と、運転者によるブレーキペダルへの踏力との調圧を行
うことができる。この前輪用ポンプ9の吐出圧とブレー
キ踏力との調圧を図14に示すマスタシリンダ2の動作
図に基づいて説明する。なお、図面中に示した×印は運
転者によるペダル操作量(ペダル踏み込みストローク)
を表している。
【0103】まず、非制動時のように運転者によるブレ
ーキペダル1の踏み込みがない場合、図14(a)に示
されるようにプライマリ室2Aとセカンダリ室2Bの圧
力は略同等でマスタリザーバ3が大気圧開放であるた
め、略1気圧になっている。次に、制動時において運転
者によるブレーキペダル1の踏み込みに応じて前輪用ポ
ンプ9を作動させるようにすれば、前輪用ポンプ9から
吐出されたブレーキ液がプライマリ室内に流入する。こ
の流入したブレーキ液量によって圧力が発生し、図14
(b)、(c)に示されるようにプライマリ室を形成す
るマスタピストン2a、2bが相互に開く。なお、前輪
用ポンプ9のマスタリザーバ3からの吸引吐出量は時間
経過に対して略ー定であるとする。
【0104】このとき、前輪用ポンプ9の吸引吐出量に
対してブレーキペダルの踏み込み踏力が大きい場合、ペ
ダル踏力によって押し込まれたペダル側のマスタピスト
ン2aによって、マスタシリンダ2とマスタリザーバ3
とを連通する通路が遮断されるため、プライマリ室2A
に送られるブレーキ液量に応じたM/C圧を発生させ
る。なお、プライマリ室2Aのブレーキ液圧とセカンダ
リ室2Bのブレーキ液圧は同等の圧力となる。
【0105】一方、ペダル踏力に比してプライマリ室2
Aの圧力が比較的大きい場合、つまりポンプ9の吸引吐
出量が比較的多い場合には、高圧なM/C圧によってブ
レーキペダルが戻されるようにマスタピストン2aがブ
レーキペダル1側に移動し、マスタシリンダ2とマスタ
リザーバ3とを連通する通路が連通状態となって余剰の
ブレーキ液が逃がされる。このため、プライマリ室2A
のブレーキ液圧はペダル踏力に応じた圧力に調圧され
る。よって、同時にセカンダリ室2Bもペダル踏力に応
じた圧力に調圧される。
【0106】このように、マスタシリンダ2とマスタリ
ザーバ3とを連通する通路とマスタピストン2aによっ
て、プライマリ室2Aに送られたブレーキ液量を調節す
ることによってブレーキ踏力とM/C圧との調圧を行う
ことができる。また、参考として図14(d)に従来の
ブレーキ装置におけるマスタシリンダの動作を表す図を
示す。この図は運転者のブレーキペダルの踏み込みによ
ってマスタピストンが移動した時の図である。この図1
4(d)に示される従来のブレーキ装置のペダルストロ
ーク量を上記図14(b)、(c)に示される本実施形
態におけるブレーキ装置の場合と比較すると、従来のブ
レーキ装置の方がペダルストローク量が大きいことが分
かる。
【0107】これは、プライマリ室2Aに送られるブレ
ーキ液によってプライマリ室2Aの体積が大きくされる
ためであり、マスタピストン2a、2bが広がり、ブレ
ーキペダル1側のマスタピストン2aがブレーキペダル
1に近づく方向に移動するためである。このように、上
記したようにプライマリ室2Aにブレーキ液を送り、ペ
ダル踏力とポンプ吸引吐出量との調圧をマスタシリンダ
2のプライマリ室2Aにおいて行えば、ペダルストロー
ク量が少なくてもペダル踏力に応じたM/C圧を発生さ
せることができ、ペダルストローク量を少なくすること
ができる。なお、この際にも前輪側の配管系統に対する
ブレーキ液圧と後輪側の配管系統に対するブレーキ液圧
とは略同等とすることができる。
【0108】すなわち、制動時には所望のM/C圧を発
生させるために、運転者はブレーキペダル1を踏み込む
ことになるが、従来のブレーキ装置においては単にペダ
ルストローク量に応じてM/C圧を発生させているた
め、高いM/C圧を発生させるためには長いペダルスト
ロークが必要となる。このため、ペダルストロークが短
くても高いのM/C圧を発生させたいという要望を従来
のブレーキ装置では満足させることができなかったが、
本実施形態におけるブレーキ装置ではこのような要望も
満足させることができる。
【0109】さらに、前輪用ポンプ9の吐出口とプライ
マリ室2Aとが直接連通されて、前輪用ポンプ9の吐出
したブレーキ液がプライマリ室2Aに送られるようにな
っているため、余剰なブレーキ液がプライマリ室2Aに
送られたとしても、そのブレーキ液がマスタシリンダ2
とマスタリザーバ3とを連通する通路のオリフィスを介
してマスタリザーバ3に返流される。このため、横滑り
防止制御等にてポンプが吸引したブレーキ液のマスタリ
ザーバ3への返流の際に、M/C圧の増減が緩やかに行
われるようにすることができる。
【0110】なお、マスタシリンダ2を調圧手段として
用いる際の調圧制御フローの一例を図15に示す。この
調圧制御は、前述の如く、高圧のM/C圧を発生する際
においてもブレーキペダルのストロークを短縮すること
を目的とするため、ABS制御、横滑り防止制御あるい
はTRC制御の各制御と独立して、以下の制御を行うよ
うにしてもよい。
【0111】図15に示すように、ステップ701にお
いて、図示していないブレーキスイッチのONに基づ
き、乗員によりブレーキペダル1が踏み込まれて、実質
的に車両制動状態になったか否かを判定する。ここで肯
定判定されて、ブレーキ踏み込み状態であると判定され
ると、ステップ702において、前輪用ポンプ9を駆動
する。また、ステップ703において前輪用第2制御弁
15を連通状態にする。なお、ステップ701において
否定判定された場合にはステップ704においてポンプ
駆動および前輪用第2制御弁15の駆動を止める。これ
により、乗員によるブレーキペダルによる制動中は、前
輪用ポンプ9によるマスタリザーバ3からの吸引吐出ブ
レーキ液量とペダル踏力がプライマリ室2Aにて調圧さ
れ、実質的にセカンダリ室2Bの体積のみがマスタピス
トン2bがストロークし、ペダル踏力の増大分はプライ
マリ室2Aにおいてマスタリザーバ3から吸引吐出され
たブレーキ液量にて相応の圧力が発生される。
【0112】なお、この制動時のマスタシリンダ2によ
る調圧作用においても、図1に示した配管構成におい
て、図1では前輪側のみに第2管路D2を設けていた
が、この第2管路D2および前輪用第2制御弁15に相
当するものを後輪にも設けるようにし前輪用ポンプ9お
よび後輪用ポンプ39の双方を自吸式ポンプとしてもよ
い。この際には、ステップ701のブレーキスイッチの
ONに伴い、前輪用ポンプ9と後輪用ポンプ39の双方
を駆動し、且つ前輪用第2制御弁15と後輪における前
輪用第2制御弁15に相当するものの双方を連通状態と
する。このようにすれば、プライマリ室2Aとセカンダ
リ室2Bとの双方において通路を用いてペダル踏力と双
方のポンプの吸引吐出量を調圧することができる。
【0113】よって、図1に示したように前輪側の配管
系統のみにおいて第2管路D2を設けてプライマリ室2
Aのみで調圧する際と比べてさらにペダルストロークを
短縮できる。なお、この際においてもマスタシリンダ2
を調圧手段として媒介しているため、前輪側の配管系統
と後輪側の配管系統とは略同圧にすることができる。な
お、本実施形態においては、プライマリ室2Aとセカン
ダリ室2Bの2室からなるマスタシリンダ2を備えたブ
レーキ装置に本発明を適用したものについて説明した
が、ハイドロブースタのようにレギュレータと1室のマ
スタシリンダからなるものを備えたブレーキ装置に本発
明を適用してもよい。この場合、レギュレータとリザー
バとを連通する通路の絞りを利用し、レギュレータ系統
に油圧を送るようにすれば上記実施形態と同様の効果を
得ることができる。
【0114】また、前後配管のブレーキ配管系統にかか
わらず、X配管のブレーキ配管系統のものに適用しても
よい。また、乗員によるブレーキペダル操作がない非制
動時において、自動ブレーキにより各ホイールシリンダ
にブレーキ液圧を与える際のフローチャートとしては、
前述の図15に示したフローチャートのステップ701
においてブレーキスイッチのONか否かを判定するのに
代えて、非制動時の横滑り防止制御あるいは定速走行制
御等における自動ブレーキが実行されたか否かを判定
し、肯定範手員され場合にステップ702へ、否定判定
された場合に、ステップ704へ進ようにしてもよい。
なお、当然ながら前述の横滑り防止制御における制動時
の制御に適用してもよい。また、上述の実施形態では、
乗員によるペダル踏み込み踏力がブレーキペダルと連結
されたロッドを介して倍力装置を経由して機械的に伝達
されるブレーキシステムに適用していたが、これにかか
わらず乗員によるペダル踏み込み踏力もしくはストロー
クを電気的信号に変換して、この電気的信号を受けたア
クチュエータ(具体的にはポンプあるいはハイドロブー
スタ等)が乗員によるペダル踏み込み踏力分もしくはス
トローク分と同等の圧力をマスタシリンダに発生させ
る、いわゆるブレーキバイワイヤーのシステムにおいて
も適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態におけるブレーキ装置の油
圧回路図である。
【図2】ブレーキ装置用電子制御装置における模式図で
ある。
【図3】図1に示す油圧回路図において行う処理につい
てのフローチャートである。
【図4】TRC制御処理におけるフローチャートであ
る。
【図5】TRC制御処理において選択されるソレノイド
駆動パターンを示す図である。
【図6】横滑り防止制御処理におけるフローチャートで
ある。
【図7】横滑り防止制御処理において、各車輪の制御を
説明するための説明図である。
【図8】横滑り防止制御処理において選択されるソレノ
イド駆動パターンを示す図である。
【図9】横滑り防止制御処理中のM/C圧導入判定にお
けるフローチャートである。
【図10】横滑り防止制御処理中のソレノイド駆動パタ
ーン選択におけるフローチャートである。
【図11】横滑り防止制御処理を行った場合におけるタ
イムチャートである。
【図12】ABS制御処理におけるフローチャートであ
る。
【図13】ABS制御処理において選択されるソレノイ
ド駆動パターンを示す図である。
【図14】マスタシリンダの動作を説明するための模式
図である。
【図15】調圧作用を実行する際のフローチャートであ
る。
【符号の説明】
1…ブレーキペダル、2…マスタシリンダ、2a、2b
…マスタピストン、2A…プライマリ室、2B…セカン
ダリ室、3…マスタリザーバ、4、5、34、35…ホ
イールシリンダ、6…前輪用差圧制御弁、7…第1増圧
制御弁、8…第2増圧制御弁、9…前輪用ポンプ、11
…第1減圧制御弁、12…第2減圧制御弁、14…前輪
用第1制御弁、15…前輪用第2制御弁、36…後輪用
差圧制御弁、37…第3増圧制御弁、38…第4増圧制
御弁、39…後輪用ポンプ、41…第3減圧制御弁、4
2…第4減圧制御弁。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井本 雄三 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 沢田 護 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブレーキ液圧を発生するブレーキ液圧発
    生源と、 ブレーキ液を貯留する低圧源のリザーバと、 前記ブレーキ液圧発生源からのブレーキ液圧を受けて、
    各車輪それぞれに制動力を発生させる車輪制動力発生手
    段と、 車両の横滑り状態を検出したとき、その横滑り状態に応
    じて前記車輪のうちの制御輪に対応した車輪制動力発生
    手段に前記ブレーキ液圧発生源からブレーキ液を供給し
    て前記制御輪に制動力を発生させる横滑り防止手段とを
    備えたブレーキ装置において、 前記リザーバから前記車輪制動力発生手段にブレーキ液
    を供給するための第1管路と、 前記第1管路を連通状態と遮断状態に切り替える第1弁
    手段を備え、 前記横滑り防止手段は、車両非制動時に前記横滑り状態
    を検出したときには、前記第1弁手段を連通状態にして
    前記第1管路を通じ前記リザーバから前記制御輪に対応
    した車輪制動力発生手段にブレーキ液の供給を行うよう
    にし、車両制動時に前記横滑り状態を検出したときに
    は、前記第1弁手段を遮断状態にして前記リザーバから
    前記制御輪に対応した車両制動力発生手段へのブレーキ
    液の供給を禁止することを特徴とするブレーキ装置。
  2. 【請求項2】 前記ブレーキ液圧発生源におけるブレー
    キ液圧を検出する圧力検出手段を有し、 前記横滑り防止手段は、車輪制動時に前記横滑り状態を
    検出したときであっても、前記圧力発生手段により検出
    された圧力が所定圧力よりも小さい場合には、前記第1
    弁手段を連通状態にして前記第1管路を通じて前記ブレ
    ーキ液の供給を行うことを特徴とする請求項1に記載の
    ブレーキ装置。
  3. 【請求項3】 前記第1弁手段は、前記連通状態にある
    時に、前記リザーバから前記車輪制動力発生手段の方向
    にのみブレーキ液の供給を行うものであることを特徴と
    する請求項1又は2に記載のブレーキ装置。
  4. 【請求項4】 前記ブレーキ液圧発生源から前記車輪制
    動力発生手段にブレーキ液を供給するための第2管路
    と、前記第1配管および前記第2管路から供給されたブ
    レーキ液を前記車輪制動力発生手段に向けて吐出するポ
    ンプ手段を有することを特徴とする請求項1乃至3のい
    ずれか1つに記載のブレーキ装置。
  5. 【請求項5】 前記ブレーキ液圧発生源と前記車輪制動
    力発生手段とを連通する主管路を備え、この主管路には
    連通状態と遮断状態を切り替える第2弁手段が設けられ
    ており、前記ポンプ手段は前記主管路における前記制御
    弁より下流側に前記第1配管および前記第2管路から供
    給されたブレーキ液を吐出するように構成されており、
    前記横滑り防止手段は、前記横滑り状態を検出したとき
    には前記第2弁手段を遮断状態にすることを特徴とする
    請求項4に記載のブレーキ装置。
  6. 【請求項6】 前記第2弁手段は、下流側の圧力を上流
    側圧力よりも一定圧力以下に制限する差圧状態にして前
    記遮断状態とすることを特徴とする請求項5に記載のブ
    レーキ装置。
  7. 【請求項7】 車両非制動時における車両の加速スリッ
    プ状態を検出したとき、前記車輪のうちの駆動輪に対応
    した車輪制動力発生手段に前記ブレーキ液圧発生源から
    ブレーキ液を供給して前記駆動輪に制動力を発生させる
    加速スリップ防止手段を備え、この加速スリップ防止手
    段は、前記第1弁手段および前記第2弁手段を連通状態
    にし、前記第1管路を通じて前記リザーバから供給され
    るブレーキ液を前記ポンプ手段から前記第2弁手段を介
    して前記ブレーキ液圧発生源に供給して前記ポンプ手段
    の吸入側に圧力をかけることを特徴とする請求項5又は
    6に記載のブレーキ装置。
  8. 【請求項8】 乗員により踏み込み操作されるブレーキ
    ペダルと、 第1室、第2室の2室を備えてなり、前記ブレーキペダ
    ルへの踏力を受けてブレーキ液圧を発生するブレーキ液
    圧発生源と、 前記ブレーキ液圧発生源の余剰のブレーキ液をオリフィ
    スを介して収容するリザーバと、 前記ブレーキ液圧発生源からのブレーキ液圧を受けてホ
    イールシリンダ圧を発生する第1、第2のホイールシリ
    ンダと、 前記第1室と前記第1のホイールシリンダとを連通する
    第1の管路と、 前記第2室と前記第2のホイールシリンダとを連通する
    第2の管路と、 前記ブレーキ液圧発生源に対してブレーキ液を供給する
    ポンプとを備え、 前記オリフィスは、第1、第2のオリフィスを有してお
    り、それぞれ前記第1室と前記リザーバとを連通する通
    路と、前記第2室の前記リザーバとを連通する通路に備
    えられており、 前記ポンプが吐出したブレーキ液を前記第1室に供給
    し、このブレーキ液に基づいて前記第1室における第1
    のブレーキ液圧を調圧するようになっていることを特徴
    とするブレーキ装置。
  9. 【請求項9】 前記第1のブレーキ液圧を調圧すること
    により、前記第2室にも前記第1のブレーキ液圧と同等
    の第2のブレーキ液圧を発生させると共に、この第2の
    ブレーキ液圧に基づいて前記第2の管路を通じて前記第
    2のホイールシリンダにブレーキ液圧を発生させるよう
    になっていることを特徴とする請求項8に記載のブレー
    キ装置。
  10. 【請求項10】 前記乗員がブレーキペダルの踏み込む
    ペダル踏力に比して前記第1のブレーキ液圧が低いとき
    には前記第1のオリフィスが遮断状態になり、前記ペダ
    ル踏力に比して前記第1のブレーキ液圧が高いときには
    前記第1のオリフィスが連通状態になって前記踏力と前
    記第1のブレーキ液との調圧を行うようになっているこ
    とを特徴とする請求項8又は9に記載のブレーキ装置。
  11. 【請求項11】 前記ブレーキ液圧発生源におけるブレ
    ーキ液圧を検出する圧力検出手段を有し、 前記圧力検出手段の検出結果に基づいて、前記第1室へ
    供給するブレーキ液の量をデューティー制御することを
    特徴とする請求項8乃至10のいずれか1つに記載のブ
    レーキ装置。
  12. 【請求項12】 各車輪にそれぞれ車輪制動力を発生さ
    せるように各車輪に設けられた第1および第2のホイー
    ルシリンダと、 前記第1のホイールシリンダに油圧を圧送する第1油圧
    室と、 前記第2のホイールシリンダに油圧を圧送する第2油圧
    室と、 前記第1油圧室および第2油圧室へブレーキ液を供給し
    たり、あるいは前記第1あるいは第2油圧室中の余剰ブ
    レーキ液を収容するために設けられたリザーバと、 前記リザーバと前記第1および第2油圧室とを連通する
    ように各々設けられ、前記第1油圧室と前記第1ホイー
    ルシリンダとを結ぶ第1管路および前記第1油圧室と前
    記第2ホイールシリンダとを結ぶ第2管路の管路径と比
    較して小さく、前記第1油圧室あるいは第2油圧室から
    前記リザーバへのブレーキ液の流動の際にはオリフィス
    効果を発揮する第1および第2の通路と、 前記第1油圧室および第2油圧室から前記第1および第
    2ホイールシリンダに対して流入したブレーキ液量に加
    えて、前記第1管路および/あるいは第2管路中にブレ
    ーキ液を圧送供給するブレーキ液供給手段と、 を備え、 前記ブレーキ液供給手段によって、第1および第2の少
    なくとも一方の管路中にブレーキ液を圧送供給する際に
    は、この圧送供給したブレーキ液が前記第1および/あ
    るいは第2油圧室に流入するようにして前記オリフィス
    効果にて前記第1および/あるいは第2油圧室にてブレ
    ーキ液圧を発生させるようにし、且つ第1および第2油
    圧室を形成する第1、第2の可動ピストンを弾性体にて
    結合したことによって前記第1油圧室およぶ第2油圧室
    のブレーキ液圧を略同等とすることを特徴とする車両用
    のブレーキ装置。
  13. 【請求項13】 前記ブレーキ液供給手段は、自動ブレ
    ーキ制御の開始とともに駆動されることを特徴とする請
    求項12に記載のブレーキ装置。
  14. 【請求項14】 乗員により踏み込み操作されるブレー
    キペダルと、 前記ブレーキペダルの踏み込み操作に伴いマスタシリン
    ダ圧を発生するマスタシリンダと、 前記マスタシリンダに設けられて前記ブレーキペダル側
    に形成されたプライマリ室と、 前記マスタシリンダに前記プライマリ室と液密に設けら
    れるとともに前記マスタシリンダの端壁側に設けられた
    セカンダリ室と、 前記プライマリ室から第1ブレーキ配管系統にブレーキ
    液を供給するための第1管路と、 前記セカンダリ室から第2ブレーキ配管系統にブレーキ
    液を供給するための第2管路と、 前記プライマリ室およびセカンダリ室へのブレーキ液の
    供給あるいは前記プライマリ室およびセカンダリ室から
    余剰ブレーキ液の収容を行うマスタリザーバと、 前記プライマリ室および前記セカンダリ室とマスタリザ
    ーバとを連通するように設けられ、前記第1管路および
    第2管路の管路径よりも小さい径に形成されて、前記プ
    ライマリ室および前記セカンダリ室から前記マスタリザ
    ーバへブレーキ液が流動する際にはオリフィス効果を発
    揮する第1、第2の通路と、 前記プライマリ室を含め前記第1ブレーキ配管系統に対
    してブレーキ液を供給するポンプと前記ブレーキペダル
    への踏み込み状態を検出して、車両制動状態であると判
    断すると、前記ポンプを駆動制御する制御手段と、 を備えることを特徴とするブレーキ装置。
  15. 【請求項15】 前記ポンプは前記マスタリザーバから
    ブレーキ液を吸引するように吸引管路が構成されてお
    り、 前記吸引管路には、この吸引管路を連通遮断する弁が設
    けられ、前記制御手段は、前記車両制動状態であると判
    断した際に、前記弁を遮断状態から連通状態にすること
    を特徴とする請求項14に記載のブレーキ装置。
  16. 【請求項16】 乗員によりブレーキ操作がなされてい
    ない際における自動ブレーキ時には、ポンプによってマ
    スタシリンダ内の第1室にブレーキ液を供給してマスタ
    ピストンを移動し、前記マスタシリンダ内の第2室にブ
    レーキ液圧を発生させ、 乗員のブレーキ操作に応じたブレーキ液圧を前記マスタ
    シリンダに発生させて各車輪に車輪制動力を発生させる
    時には、ポンプによって前記マスタシリンダ内以外の部
    位からブレーキ液を吸引して前記第1および第2室の少
    なくとも一方に吐出し、このブレーキ液の吐出により発
    生したマスタシリンダ内のブレーキ液圧と前記乗員のブ
    レーキ操作力とが釣り合うようにするとともに、前記第
    1室と第2室とのブレーキ液圧を略同等にするように、
    前記マスタシリンダ内にて調圧作用を行い、このように
    調圧されたブレーキ液圧に基づいて各車輪に車輪制動力
    を発生させることを特徴とするブレーキ装置。
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