JPH10236841A - ガラスファイバの製造方法 - Google Patents

ガラスファイバの製造方法

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JPH10236841A
JPH10236841A JP9346797A JP34679797A JPH10236841A JP H10236841 A JPH10236841 A JP H10236841A JP 9346797 A JP9346797 A JP 9346797A JP 34679797 A JP34679797 A JP 34679797A JP H10236841 A JPH10236841 A JP H10236841A
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glass
sulfur
preform
atmosphere
fiber
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JP9346797A
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Katsuhisa Ito
勝久 伊東
Hiromasa Tawarayama
博匡 俵山
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Hoya Corp
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B37/00Manufacture or treatment of flakes, fibres, or filaments from softened glass, minerals, or slags
    • C03B37/01Manufacture of glass fibres or filaments
    • C03B37/02Manufacture of glass fibres or filaments by drawing or extruding, e.g. direct drawing of molten glass from nozzles; Cooling fins therefor
    • C03B37/025Manufacture of glass fibres or filaments by drawing or extruding, e.g. direct drawing of molten glass from nozzles; Cooling fins therefor from reheated softened tubes, rods, fibres or filaments, e.g. drawing fibres from preforms
    • C03B37/027Fibres composed of different sorts of glass, e.g. glass optical fibres
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B2201/00Type of glass produced
    • C03B2201/80Non-oxide glasses or glass-type compositions
    • C03B2201/86Chalcogenide glasses, i.e. S, Se or Te glasses

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  • Manufacture, Treatment Of Glass Fibers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 一部又は全部がカルコゲナイドガラスまたは
オキシカルコゲナイドガラスからなるガラスファイバ母
材を表面結晶化を起こすことなく線引きしてガラスファ
イバを製造する方法を提供すること。 【解決手段】 一部又は全部がカルコゲナイドガラスま
たはオキシカルコゲナイドガラスからなるガラスファイ
バ母材、例えば、プリフォームロッド、ロッドインチュ
ーブ又はジャケッティングチューブを線引きしてガラス
ファイバを製造する方法であって、前記線引きを硫黄含
有雰囲気下で行い、かつ前記雰囲気中の硫黄濃度を線引
き時のガラスの最高温度におけるガラス表面近傍の硫黄
蒸気圧以上とすることを特徴とするガラスファイバの製
造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一部又は全部がカ
ルコゲナイドガラスまたはオキシカルコゲナイドからな
るガラスファイバの製造方法に関する。光増幅用ファイ
バに用いられる発光物質をコアに含む光ファイバとして
有用な上記ガラスファイバの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光通信技術分野においては、安価
で高効率の1.3ミクロン帯光増幅器の提供が望まれてい
る。現在用いられつつある1.3ミクロン帯光増幅媒体
は、Pr3+イオンを発光物質としてコア部に添加した光
ファイバである。また、Pr3+イオンを添加するホスト
ガラスとしては、カルコゲナイドガラスが用いられてい
る。カルコゲナイドガラスを用いることで非常に効率の
高い増幅器を作製できる。しかし、さらに高い効率の増
幅器を得るためには、より多量の発光物質をコア部に含
ませることが望ましい。しかし、一般にカルコゲナイド
ガラスは発光物質となるイオン性の物質を溶解しにくい
という性質を有している。そこで、イオン性の物質をよ
り多く溶解させることのできるホストガラスとして、本
発明者らは、主として硫黄をカルコゲン元素として構成
される硫化物ガラスに注目した。一方、上記ガラスを光
増幅媒体として使用するには、上記ガラスを単一モード
光ファイバの形態に加工する必要がある。カルコゲナイ
ドガラスをファイバ化する方法は、例えば、特開昭64
−3031号に開示されている。この方法は、るつぼ法
を基本とする方法である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開昭
64−3031号に開示された方法は、るつぼ法である
ために、単一モードファイバ特有の直径十数ミクロン以
下のコアを持つファイバを作製することは困難である。
単一モードファイバを作製する一般的な方法は、ロッド
インチューブ、押し出し成形法等でクラッド径/コア径
の比の大きなプリフォームを作製し、このプリフォーム
の一部を加熱・軟化させ引き伸ばすことによるプリフォ
ーム法である。しかし、カルコゲナイドガラスはガラス
の安定性に乏しく、従来のプリフォーム法をそのまま適
用して光ファイバを作製することは事実上不可能であっ
た。このような状況下、本発明者らは、多くの発光物質
を添加可能な硫化物系のカルコゲナイドガラスから単一
モードファイバをプリフォーム法により作製することを
試みた。
【0004】ところが、プリフォーム法では線引きの
際、直接気相雰囲気に晒されるプリフォームロッドまた
はジャケッティングチューブの側面から、硫黄等のカル
コゲン元素が揮発する。特に、硫化物系のカルコゲナイ
ドにおいては、硫黄の揮発が顕著であった。硫黄等のカ
ルコゲン元素が揮発してしまうとプリフォームロッドま
たはジャケッティングチューブの表面の組成が内部と比
べてずれてしまう。一般に硫化物系の金属カルコゲナイ
ドガラスは、カルコゲナイドガラスとして現在多く用い
られているヒ素−硫黄系ガラスに比べてガラス化範囲が
狭く、結晶化に対する安定性に欠ける。そのため、過剰
にプリフォームロッドまたはジャケッティングチューブ
の表面から硫黄等のカルコゲン元素が揮発してしまう
と、そのことによって引き起こされる表面部分の組成ず
れが原因して表面が非常に結晶化しやすくなる。実際に
も、結晶の析出のためにファイバーの強度が低くなっ
た。また、場合によっては、表面結晶化が著しく、その
ため線引きそのものも不可能となる場合もあった。そこ
で本発明の目的は、一部又は全部がカルコゲナイドガラ
スまたはオキシカルコゲナイドガラスからなるガラスフ
ァイバ母材を表面結晶化を起こすことなく線引きしてガ
ラスファイバを製造する方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成できる本
発明は、以下のとおりである。 〔請求項1〕 一部又は全部がカルコゲナイドガラスま
たはオキシカルコゲナイドガラスからなるガラスファイ
バ母材を線引きしてガラスファイバを製造する方法であ
って、前記線引きを硫黄含有雰囲気下で行い、かつ前記
雰囲気中の硫黄濃度を線引き時のガラスの最高温度にお
けるガラス表面近傍の硫黄蒸気圧以上とすることを特徴
とするガラスファイバの製造方法。 〔請求項2〕 雰囲気が硫化水素を含むことを特徴とす
る請求項1に記載の製造方法。 〔請求項3〕 雰囲気として硫化水素と酸化性ガスを含
むことを特徴とする請求項2に記載の製造方法。 〔請求項4〕 400℃以上に加熱した硫化水素を雰囲
気として導入することを特徴とする請求項2または3に
記載の製造方法。 〔請求項5〕 雰囲気が不活性ガスを含むことを特徴と
する請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法。 〔請求項6〕 ガラスファイバ母材がプリフォームロッ
ド、ロッドインチューブ又はジャケッティングチューブ
であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に
記載の製造方法。 〔請求項7〕 ガラスファイバ母材を構成するコアが発
光物質を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか
1項に記載の製造方法。
【0006】
【発明の実施の態様】本発明の製造方法において用いる
ガラスファイバ母材は、その一部又は全部がカルコゲナ
イドガラスまたはオキシカルコゲナイドガラスからな
る。カルコゲナイドガラス及びオキシカルコゲナイドガ
ラスは、イオン性物質の溶解度の高い硫化物系ガラスで
ある。カルコゲナイドガラスは、例えば、一般式A3+
2+−E+ −Sで表され、AはGa、Al及びInから選ばれ
る一種又は2種以上の元素であり、DはCd、Ca、Sr、B
a、Pb、Zn及びHgから選ばれる一種又は2種以上の元素
であり、EはLi、Na、K 、Co、Rb及びTlから選ばれる一
種又は2種以上の元素である。より具体的には、例え
ば、Ga−Na−S、Ga−Na−Cd−S、Ga−Ge−S、Ga−La
−S、B−Na−S、Ga−Ge−La−S、Al−La−S、Ge−
Na−S等のガラスを挙げることができる。オキシカルコ
ゲナイドガラスは、上記カルコゲナイドガラスにさらに
酸素を含むガラスであり、例えば、Ga−Na−S−O、Ga
−La−S−O、Ga−Ge−La−S−O、Al−La−S−O等
のガラスを挙げることができる。
【0007】本発明の製造方法において、その一部又は
全部がカルコゲナイドガラスまたはオキシカルコゲナイ
ドガラスからなるガラスファイバ母材の構造や製法、さ
らにはガラスファイバ母材の線引き法に用いられる装置
や条件は、従来の物や方法をそのまま使用できる。ガラ
スファイバ母材としては、例えば、プリフォームロッ
ド、ロッドインチューブ、ジャケッティングチューブを
挙げることができる。プリフォームロッドとは、コアガ
ラスとクラッドガラスとを一体としたロッドである。ロ
ッドインチューブは、コアガラスのロッドがクラッドガ
ラスのチューブの中空内に挿入されているもので、母材
の段階では一体化されておらず、線引きの過程でコアガ
ラスとクラッドガラスが一体化される。ジャケッティン
グチューブは、プリフォームロッドがジャケッティング
チューブの中空内に挿入されているもので、母材の段階
では一体化されておらず、線引きの過程でプリフォーム
ロッドとジャケッティングチューブが一体化される。上
記ガラスファイバ母材を、一部加熱、軟化し、引き伸ば
してガラスファイバを作製することができる。具体的に
は、ガラスファイバ母材の一部をガラスの粘度が、例え
ば、1×105 〜1×108 ポイズとなるように加熱して引
き伸ばすことで行うことができる。
【0008】本発明の方法において線引きは、線引き時
のガラスの最高温度におけるガラス表面近傍の硫黄蒸気
圧以上の濃度の硫黄を含有する雰囲気下で行う。ガラス
表面からの硫黄の揮発の速度は、ガラスの表面に接して
いる気相中の硫黄蒸気圧が高まるとともに遅くなり、揮
発しにくくなる。したがって、線引き時にガラスファイ
バ母材が受ける最高温度におけるガラスの表面付近の硫
黄蒸気圧以上に雰囲気の硫黄蒸気圧を調節すれば実質上
のガラス表面からの硫黄の揮発を抑えるることができ
る。尚、硫黄蒸気圧に上限はないが、硫黄の揮発を抑制
するためには、硫黄蒸気圧を過剰に高くする必要もな
し、硫黄蒸気圧が高くなるとそれだけハンドリングも難
しくなる。従って、実用的には、硫黄蒸気圧以上で硫黄
蒸気圧に近い圧とするのが適当である。硫黄の供給源と
しては、例えば、硫黄や硫化水素のような分解して硫黄
を発生する硫黄含有化合物を用いることができる。但
し、雰囲気の硫黄蒸気圧(濃度)を制御しやすいという
観点から、硫黄や硫化水素を用いることが望ましい。硫
黄を用いる場合、線引き時にプリフォームが受ける最高
温度を勘案して、硫黄を不活性ガス等で適宜希釈して雰
囲気の硫黄蒸気圧(濃度)を調節することができる。0.
01〜100%の硫黄蒸気(ガス)または硫黄蒸気(ガ
ス)と不活性ガス(希ガスと窒素ガス)との混合ガスを
用いることができる。
【0009】また硫化水素濃度を用いる場合、硫化水素
は、約400℃から熱分解を起こし、温度に応じた硫黄
蒸気圧を与えるので、線引き時にプリフォームが受ける
最高温度を勘案して供給する硫化水素濃度を制御する。
それにより、雰囲気の硫黄蒸気圧(濃度)を所望の値に
制御することができる。従って、雰囲気に供給する硫化
水素濃度は、温度を勘案して適宜決定できる。例えば、
0.01〜100%の硫化水素ガスまたは硫化水素と不活
性ガス(希ガスと窒素ガス)との混合ガスを用いること
ができる。さらに、硫化水素と硫黄と不活性ガスの混合
ガスを雰囲気ガスとして用いることもできる。また、雰
囲気ガス中に硫化水素を使用または混合させる場合、予
め400℃以上の温度にして硫化水素の一部を分解させ
ておくことが好ましい。
【0010】また、硫黄供給源として硫化水素を使用ま
たは混合させる場合、硫化水素の分解による硫黄の供給
を促進し、かつ分解により発生する水素ガス(強い還元
性を示し、ガラスを結晶化させる場合がある)をトラッ
プする目的で、酸化性のガスを共添加することができ
る。酸化性のガスとしては、例えば、酸素または二酸化
硫黄、三酸化硫黄、POCl3 、SOCl3 、ハロゲンガス、6
フッ化硫黄、二酸化窒素、一酸化窒素などを挙げること
ができる。酸化性のガスは、供給するガスの50%以下
とすることが適当である。硫化水素ガスは単独であって
もガラス表面と反応またはガラス表面付近で次式のよう
に分解してガラス表面に硫黄元素を供給し続ける。 H2S −> H2+S しかし、ガラス種によっては上記反応で発生する水素ガ
スの強い還元力によりガラス構成元素のうちの還元され
やすい金属イオンが還元される。その結果、ガラスの構
成イオンが変化することによって結晶化に対する安定性
が急激に落ちて、結晶化を起こす場合がある。そこで、
上記のように、雰囲気ガスに酸化性のガスを共存させ
て、水素を不活性な化合物(水)にしてしまうことが好
ましい。
【0011】本発明においては、雰囲気ガスに前述のよ
うに雰囲気中の硫黄濃度を線引き時のガラスの最高温度
におけるガラス表面近傍の硫黄蒸気圧以上とするように
するため、プリフォームロッドまたはジャケッティング
チューブのガラス表面から硫黄元素の揮発を押さえるこ
とができる。したがって、硫黄元素が抜けるために引き
起こされるガラスの組成のずれが起こらなくなるので表
面に結晶を析出させることなくファイバを作製すること
ができる。
【0012】ガラス種によっては硫化水素が分解し、十
分に硫黄元素を供給できるまで温度に達しない、すなわ
ち線引き温度が比較的低いものもあるので、これらにつ
いては常温付近で硫化水素を酸化できる酸化性のガス、
例えば二酸化硫黄等を予め混合するか、硫化水素自身を
予め熱して十分分解させるかしておくことが望ましい。
二酸化硫黄等の酸化性のガスは、硫化水素中例えば、1
00ppm〜50モル%(硫化水素と当量)の濃度とす
ることが適当である。また、硫化水素自身を予め熱して
分解させる場合、400℃以上の温度で行う。
【0013】本発明の製造方法は、少なくとも内部が雰
囲気制御のできる加熱炉と、加熱し軟化させたガラスを
引き取る部分とを基本的に有する装置で実施できる。例
えば、図1に示すように、プリフォームチャック部1に
固定されたプリフォーム2の先端部を線引き炉3で加熱
する。キャプスタン5によりプリフォーム2の先端部か
ら光ファイバ4を引くとともに、線引きされた光ファイ
バ4を巻き取りボビン(図示せず)により巻き取ること
で光ファイバ4を作製することができる。尚、図示して
いないが、線引き炉3は内部の雰囲気を制御できる構造
となっている。
【0014】
【実施例】以下、実施例によりさらに本発明を説明す
る。 実施例1 クラッド組成Ga2S3 :67mol %、Na2S:33mol %の
組成、外径6mmφの、コア−クラッド一体型硫黄系カル
コゲナイドガラスプリフォームロッドを押し出し成形法
で作製した。そして、このプリフォームロッドを雰囲気
制御のできる線引き炉内に設置し、体積比で10%の硫
化水素を含む窒素ガスをプリフォームの上部から0.5 l
/min の流量で流した。その後、混合ガスを流したまま
線引き炉を昇温しておよそ545℃の温度で線引きを行
ったところ、表面に結晶化することなくファイバを線引
きすることができた。なお、この例と同じ組成のカルコ
ゲナイドガラスファイバ用プリフォームロッドを窒素の
みの雰囲気中で線引きしたところ、表面の結晶化が激し
く、ファイバを得ることができなかった。
【0015】実施例2 ガラス組成Ga2S3 :65mol %、Na2S:35mol %で、
外径10mmφ内径7mmの硫黄系カルコゲナイドガラスチ
ューブをローテーショナルキャスティング法で作製し、
外側面を無水研磨し、さらにエッチングを施した。ま
た、ガラス組成Ga2S3 :67mol %、Na2S:33mol %
で、外径6.8mm φの硫黄系カルコゲナイドガラスのコア
用ロッドをキャスティング成形法で作製し、外周面を無
水研磨し、さらにエッチングを施した。前記チューブに
このコア用ロッドを挿入し、得られたロッドインチュー
ブを雰囲気制御のできる線引き炉内に設置し、体積比で
20%の硫化水素を含む窒素ガスをチューブとロッドの
組の上部から0.5 l/min の流量で流した。その後、混
合ガスを流したまま線引き炉を昇温しておよそ545℃
の温度で線引きを行ったところ、表面に結晶化すること
なくファイバを線引きすることができた。なお、この例
と同様のロッドインチューブを窒素のみの雰囲気中で線
引きしたところ、表面の結晶化が激しく、ファイバを得
ることができなかった。
【0016】実施例3 クラッドガラス組成Ga2S3 :70mol %、La2S3 :30
mol %で、外径6mmφのコア−クラッド一体型硫黄系カ
ルコゲナイドガラスプリフォームロッドを押し出し成形
法で作製した。そして、このプリフォームロッドを雰囲
気制御のできる線引き炉内に設置し、体積比で20%の
硫化水素を含む窒素ガスに体積比で1%の2酸化硫黄を
含む窒素ガスを1:1の割合でプリフォーム直上で混合
し、1 l/min の流量で流した。その後、混合ガスを流
したまま線引き炉を昇温しておよそ660℃で温度で線
引きを行ったところ、表面に結晶化することなくファイ
バを線引きすることができた。なお、この例と同じ組成
のカルコゲナイドガラスファイバ用プリフォームロッド
を窒素のみの雰囲気中で線引きしたところ、表面の結晶
化が激しく、ファイバを得ることができなかった。
【0017】実施例4 クラッドガラス組成Ga:5mol %、Ge:25mol %、
S:70mol %で、外径6mmφのコア−クラッド一体型
硫黄系カルコゲナイドガラスプリフォームロッドを押し
出し成形法で作製した。次に、このプリフォームロッド
を雰囲気制御のできる線引き炉内に設置し、体積比で5
0%の硫化水素を含む窒素ガスに体積比で10%の2酸
化硫黄を含む窒素ガスを1:1の割合でプリフォーム直
上で混合し、1 l/min の流量で流した。その後、混合
ガスを流したまま線引き炉を昇温しておよそ475℃の
温度で線引きを行ったところ、表面に結晶化することな
くファイバを線引きすることができた。なお、この例と
同じ組成のカルコゲナイドガラスファイバ用プリフォー
ムロッドを窒素のみの雰囲気中で線引きしたところ、表
面の結晶化が激しく、ファイバを得ることができなっ
た。
【0018】実施例5 クラッド組成Ga2S3 :64mol %、Ga2O3 :3mol %、
Na2S:33mol %の組成、外径6mmφの、コア−クラッ
ド一体型硫黄系オキシカルコゲナイドガラスプリフォー
ムロッドを押し出し成形法で作製した。そして、このプ
リフォームロッドを雰囲気制御のできる線引き炉内に設
置し、体積比で10%の硫化水素を含む窒素ガスをプリ
フォームの上部から0.5 l/min の流量で流した。その
後、混合ガスを流したまま線引き炉を昇温しておよそ5
50℃の温度で線引きを行ったところ、表面に結晶化す
ることなくファイバを線引きすることができた。なお、
この例と同じ組成のオキシカルコゲナイドガラスファイ
バ用プリフォームロッドを窒素のみの雰囲気中で線引き
したところ、表面の結晶化が激しく、ファイバを得るこ
とができなかった。
【0019】実施例6 クラッド組成Ga2S3 :64mol %、Na2S:32mol %、
CdS :4mol %、の組成、外径6mmφの、コア−クラッ
ド一体型硫黄系オキシカルコゲナイドガラスプリフォー
ムロッドを押し出し成形法で作製した。そして、このプ
リフォームロッドを雰囲気制御のできる線引き炉内に設
置し、体積比で50%の硫化水素を含む窒素ガスに体積
比で10%の酸化硫黄を含む窒素ガスを1:1の割合で
プリフォーム直上で混合し、1リットル/min の流量で
流した。その後、混合ガスを流したまま線引き炉を昇温
しておよそ535℃の温度で線引きを行ったところ、表
面に結晶化することなくファイバを線引きすることがで
きた。なお、この例と同じ組成のオキシカルコゲナイド
ガラスファイバ用プリフォームロッドを窒素のみの雰囲
気中で線引きしたところ、表面の結晶化が激しく、ファ
イバを得ることができなかった。
【0020】実施例7 クラッド組成Ga2S3 :67mol %、Na2S:33mol %の
組成、外径6mmφの、コア−クラッド一体型硫黄系カル
コゲナイドガラスプリフォームロッドを押し出し成形法
で作製し、さらにエッチングを施した。得られたプリフ
ォームロッドを雰囲気制御のできる線引き炉内に設置
し、既に450℃以上に昇温された線引き炉のヒーター
部直上よりエバポレーターで気化させた約50%の硫黄
を含む約450℃の窒素ガスを炉内に導入した。その
後、雰囲気炉の上部より流される窒素ガスと硫黄を含む
混合ガスが合流し、結果として20%の硫黄を含む混合
ガスとなったガスを流したまま、およそ545℃の温度
で線引きを行ったところ、表面に結晶化することなくフ
ァイバを線引きすることができた。なお、この例と同じ
組成のカルコゲナイドガラスファイバ用プリフォームロ
ッドを窒素のみの雰囲気中で線引きしたところ、表面の
結晶化が激しく、ファイバを得ることができなかった。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、カルコゲナイドガラス
やオキシカルコゲナイドガラス、特にイオン性物質の溶
解度の高い硫化物系ガラスについてそのプリフォームま
たはチューブ等のガラスファイバ母材表面からのカルコ
ゲン元素(特に硫黄)の揮発を抑制し、表面の組成ずれ
をなくすることによって表面に結晶を生じさせることな
くファイバの作製が可能となる。したがって、これまで
線引き温度でのガラス表面からの揮発が大きくてファイ
バ化できなかったガラス組成でもファイバを作製するこ
とができるようになるので、より低損失でレーザー活性
物質の発光効率の高いガラス組成を探索する領域が広が
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の製造方法を実施するための光ファイ
バの線引き装置の概略図。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一部又は全部がカルコゲナイドガラスま
    たはオキシカルコゲナイドガラスからなるガラスファイ
    バ母材を線引きしてガラスファイバを製造する方法であ
    って、 前記線引きを硫黄含有雰囲気下で行い、かつ前記雰囲気
    中の硫黄濃度を線引き時のガラスの最高温度におけるガ
    ラス表面近傍の硫黄蒸気圧以上とすることを特徴とする
    ガラスファイバの製造方法。
  2. 【請求項2】 雰囲気が硫化水素を含むことを特徴とす
    る請求項1に記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 雰囲気として硫化水素と酸化性ガスを含
    むことを特徴とする請求項2に記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 400℃以上に加熱した硫化水素を雰囲
    気として導入することを特徴とする請求項2または3に
    記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 雰囲気が不活性ガスを含むことを特徴と
    する請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 ガラスファイバ母材がプリフォームロッ
    ド、ロッドインチューブ又はジャケッティングチューブ
    であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に
    記載の製造方法。
  7. 【請求項7】 ガラスファイバ母材を構成するコアが発
    光物質を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか
    1項に記載の製造方法。
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