JPH1023690A - 電動機 - Google Patents

電動機

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JPH1023690A
JPH1023690A JP18863996A JP18863996A JPH1023690A JP H1023690 A JPH1023690 A JP H1023690A JP 18863996 A JP18863996 A JP 18863996A JP 18863996 A JP18863996 A JP 18863996A JP H1023690 A JPH1023690 A JP H1023690A
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JP
Japan
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rotor
stator
coil member
facing
electric motor
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Withdrawn
Application number
JP18863996A
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English (en)
Inventor
Shigeru Nishida
茂 西田
Yukinobu Yumita
行宣 弓田
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Nidec Instruments Corp
Original Assignee
Sankyo Seiki Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ディテントトルクを小さくし、ロータが起動
し易い電動機を提供すること。 【解決手段】 ロータ3とステータ2の対向している磁
性材の部位を、周方向の位置によって磁束の流れが異な
るように、周方向において左右非対称にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロータもしくはス
テータの一方を永久磁石で構成するとともに他方を励磁
して、ロータとステータとの磁力の吸引力及び反発力を
利用して、ロータを回転させる電動機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ロータもしくはステータの一
方を励磁して、ロータを回転させる電動機が種々提案さ
れている。例えば、図7は、従来技術の電動機31を示
しており、この電動機31は、内側に空間を有するステ
ータ組32と、このステータ組32の空間内に配置さ
れ、図示しない軸受装置によって回転自在に支承される
ロータ組33とから主に構成されている。ステータ組3
2は、ヨーク34と、突極部35と、コイルボビン36
及び巻線コイル37を有している。ヨーク34は、矩形
の金属枠体で形成されており、このヨーク34の内側の
空間に突出するように複数の突極部35,35が一体的
に連結されている。
【0003】また、この突極部35の先端部分は、中心
部分より周方向に延出されるように形成されており、ロ
ータ組33の外周に対向するように形成されたロータ対
向部38となっている。このロータ対向部38は、図8
に示すように周方向における中央部分に段部39を有し
ており、この段部39を境界として周方向の位置によっ
て異なる形状を有している。すなわちロータ対向部38
は、ラジアル方向の肉厚を厚く形成している肉厚部40
と、ラジアル方向の肉厚を薄く形成している肉薄部41
とを有している。このように、ロータ対向部38が段部
39を境界として左右に非対称な形状、すなわちロータ
組33との間隔が狭い肉厚部40と広い肉薄部41とを
備えた形状を有することによって、電動機31はステー
タ組32が励磁されたときに、その励磁トルクとディテ
ントトルクの各中心が不一致となり、ロータ組33が回
転し易いように形成されている。
【0004】なお、それぞれの突極部35,35のラジ
アル方向の中間部分の外周には、筒状体で形成されたコ
イルボビン36の内周側が嵌合するように固定されてい
る。このコイルボビン36は、合成樹脂等の非磁性体で
形成されており、筒状で形成された巻胴部42と、この
巻胴部42の両端部より外側に突出してなるフランジ部
43,43とからなっている。巻胴部42の外周面に
は、巻線コイル37が所定回数巻回されており、この巻
線コイル37の両端は図示しない駆動回路に接続されて
いて、外部からの電流を供給されるようになっている。
【0005】一方、ロータ組33は、回転軸部44と、
この回転軸部44の外周に固着された環状マグネット4
5とから主に構成される。環状マグネット45には、周
方向の位置によって異なる複数の極、例えばS極及びN
極の2極が着磁されている。そして、ロータ組33は、
ステータ組32の空間内に、環状マグネット45が突極
部35のロータ対向部38の対向面と対向するように配
置されている。このように構成された電動機31のロー
タ組33の環状マグネット45からは、常にステータ組
32の突極部35に対して磁束が流れている。この磁束
は、ロータ組33を、ステータ組32に対して安定的に
静止させる力、すなわちディテントトルクとなってい
る。またステータ組32の巻線コイル37に、外部より
電流が供給されて突極部35が励磁されると、環状マグ
ネット45と突極部35とが、反発及び吸引しあってロ
ータ組33が回転する。この励磁動作によって発生した
磁界、すなわち励磁トルクが、ディテントトルクを上回
ると、ロータ組33は、磁界にしたがって回転すること
となる。なお、ステータ組32の段部39によって、ロ
ータ組33の回転をし易くしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したように構成さ
れた従来の電動機31は、中央部の段部39を境界とし
て左右にロータ組33との隙間距離(エアギャップ)が
狭い肉厚部40と広い肉薄部41とをそれぞれ備えた、
左右非対称な形状を有するロータ対向部38をロータ組
33に対向させている。したがって、ロータ組33の環
状マグネット45からの磁束が、ステータ組32の突極
部35に流れるときに、隙間距離(エアギャップ)の狭
い肉厚部40に磁束が集中して磁束密度が高まってしま
いディテントトルクが大きくなる。このディテントトル
クが大きくなると、ロータ組33を静止させる力が大き
くなり、ステータ組32を励磁してロータ組33を起動
させる場合、ロータ組33が起動しにくくなるという問
題が生じている。さらに、ディテントトルクの大きさが
励磁トルクより大きくなると、ロータ組33が全く回転
しないという問題も生じる。
【0007】本発明の目的は、上述した問題に鑑みて、
ロータが容易に起動するとともに、ロータとステータと
の間に流れる磁束を集中させず、ディテントトルクを小
さくできる電動機を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
ロータと、該ロータと対向するステータと、ロータまた
はステータを励磁する巻線が巻回されたコイル部材とを
有し、ロータまたはステータのうち、コイル部材が装着
された側が永久磁石以外の磁性材で形成され、コイル部
材が装着されていない側が永久磁石で形成されている電
動機において、ロータとステータの対向している磁性材
の部位を、周方向の位置によって磁束の流れが異なるよ
うに構成している。したがって、ロータとステータの対
向している磁性材の部位を、ロータが回転し易い形状、
すなわちロータとステータ間に発生するディテントトル
クを低く抑える形状に構成にするのが容易となる。
【0009】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の発明に加えて、ロータとステータの対向している部
位は、ロータとステータとの間隔が周方向に均一になる
ように形成されている。したがって、請求項1記載の発
明に加えて、磁束が一部に集中することなく、全体とし
てのディテントトルクを小さく抑えることができる。
【0010】さらに、請求項3記載の発明は、請求項1
または2記載の発明に加えて、ロータは、周方向に複数
の極が着磁された環状マグネットを有し、ステータは、
環状マグネットに対向してラジアル方向に突出する突極
を有するとともに、この突極にコイル部材を装填し、か
つこの突極をロータの回転方向に関し非対称として、周
方向の位置によって磁束の流れを異ならせ易くしてい
る。
【0011】また、請求項4記載の発明は、請求項3記
載の発明に加えて、環状マグネットに着磁された極数と
ステータの突極数とを同数とし、AC駆動で発生させた
交番磁界に同期するようにしている。このため、ロータ
が、周波数に応じた所定の回転数を得ることができる。
【0012】またさらに、請求項5記載の発明は、請求
項3または4記載の発明に加えて、突極は、コイル部材
を装填するコイル部材装填部と、コイル部材装填部から
周方向両側に延出し、ロータと対向するロータ対向部と
を有し、ロータ対向部のラジアル方向の厚さを、コイル
部材装填部を中心とした両側で非対称としている。この
ため、厚さの薄いロータ対向部の磁束が飽和するように
コイル部材を励磁すれば、その励磁トルクとディテント
トルクの各中心が不一致となり、ロータが回転し易くな
る。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の第1から第3の実施の形
態を図1から図4を用いて説明する。図1には、本発明
の実施の形態の電動機1が示されており、この電動機1
は、内側に空間部を有するステータ2と、このステータ
2内の空間部内に配置されてステータ2に対向し、かつ
図示しない軸受装置によって回転自在に支承されるロー
タ3とから主に構成されている。
【0014】ステータ2は、ロータ3の外周に対向する
ように配置されており、磁石以外の磁性金属材で形成さ
れたヨーク4と、このヨーク4に嵌合支持された複数
の、具体的には2つの突極5,5及びコイル部材6,6
から構成される。ヨーク4は、内側に空間部を有する矩
形筒状の金属枠体で形成されており、一方の端面から内
周面中央にかけて、突極5を嵌合させるための嵌合溝7
が設けられている。なお、ヨーク4と突極5は、共に複
数の薄い金属板が積層された積層体となっている。図2
等に示されている小さい丸印の部分に金属棒が入り、一
端をカシメすることにより一体化される構造となってい
る。なお、ヨーク4と突極5は、金属板に凹凸をつけて
積層しながらカシメる、所謂積層カシメで形成されても
よい。
【0015】図2に示されているように、各突極5は、
ヨーク4と同様の材料、すなわち磁石以外の磁性材から
形成されていると共に、根元部分となる嵌合部8と、中
間部分となるコイル部材装填部としての胴部9と、先端
部分となるロータ対向部10からなっている。突極5
は、ヨーク4に対して嵌合部8をヨーク4の一方の端面
より嵌合溝7の奥までスライドさせることによって、ヨ
ーク4の内周面中央に嵌合されている。つまり、突極5
はヨーク4の内周面の略中央にラジアル方向に突出され
るように配置されている。なお、突極5の嵌合部8は、
胴部9側から根元側に向かって幅が徐々に広がる形状を
有しており、突極5のヨーク4の空間部側への抜けを防
止する形状となっている。
【0016】また突極5のコイル部材装填部としての胴
部9の外周には、コイル部材6が装填されている。この
コイル部材6は、円筒状の巻胴部11と、この巻胴部1
1の両端部から全周にわたって外側に突出するように形
成されたフランジ部12,12とからなっており、巻胴
部11の内周面が胴部9の外周に当接している。また、
巻胴部11の外周面には巻線13が所定の回数巻回され
ている。なお、巻線13は、銅線等の導電性金属を線状
に形成したワイヤーで構成されていると共に、両端部が
図示しない駆動回路に接続されている。そして、この巻
線13に駆動回路より交流電流(AC)が流されること
によって、ステータ2に交番磁界が発生する。
【0017】またさらに、突極5の先端部分であるロー
タ対向部10は、胴部9を中心とした、周方向両側に同
じ長さで延出された形状を有している。各ロータ対向部
10は、後述する環状マグネット15の外周面に対向す
る円弧形状の対向面10aを有していて、この対向面1
0a同志によって、環状マグネット15を囲むようにロ
ータ3に対向させて設けられている。さらにロータ対向
部10は、周方向の位置によって磁界の流れが異なる、
すなわち磁束密度が周方向の両側で異なるように、図2
中のA点(=胴部9の中心とロータ3の中心を結ぶ線と
交わる点)を中心に左右で非対称の形状を有する円弧形
状で形成されている。すなわち、図2においてロータ対
向部10の左方は、ラジアル方向の肉厚の厚い厚肉部1
0bで形成されていると共に、ロータ対向部10の右方
は、切欠き部10cが設けられたラジアル方向の肉厚の
薄い薄肉部10dで形成されている。
【0018】また、図2に示すように、ロータ対向部1
0の円弧状の対向面10aは、ロータ3の回転中心を基
準とした角度Cが、90〜170°の円弧面になるよう
に形成するのが好ましい。この対向面10aの角度を小
さく設定すると、ステータ2とロータ3との間の磁束密
度がより高まり、ステータ2とロータ3との間に発生す
るディテントトルクがより大きくなってしまう。逆に対
向面10aの角度を大きく設定すると、ステータ2を励
磁する場合に、ステータ2からの磁束が対向面10a間
で通ってしまい、ロータ3に通わずに励磁トルクが低下
してしまう。そのため、本実施の形態では、図2から図
4に示すように、上述した範囲内でロータ対向部10の
対向面10aを円弧状に形成している。すなわち、図2
においては角度Cを125°に、図3に示す第2の実施
の形態の突極5では、角度Cを130°にしている。ま
た、図4に示す第3の実施の形態の突極5では、角度C
を170°にしている。ここで、ディテントトルクと磁
束漏れの双方の観点からいえば、角度Cは、100°か
ら150°がより好ましく、110°から140°の間
が最も好ましい。
【0019】なお、第1から第3の各実施の形態におい
て、環状磁石15の外周と対向面10aとの隙間距離
(エアギャップ)、つまりロータ3とステータ2との間
隔は、対向面10aのどの位置においても、均一に形成
されている。また、ロータ対向部10は、厚肉部10b
のラジアル方向の厚さxが、薄肉部10dのラジアル方
向の厚さyの2倍に設定されている。
【0020】一方、ロータ3は、回転軸14と、この回
転軸14の外周に固着された希土類系の永久磁石で形成
された円環状の環状マグネット15から主に構成され
る。なお、この環状マグネット15は、酸化鉄系等の他
の磁石を用いてもよい。そして、ロータ3は、回転軸1
4の軸方向がステータ2の突極5の突出方向に直交する
と共に、環状マグネット15の外周が突極5のロータ対
向部10に対向するように、ステータ2の空間部内に配
置される。環状マグネット15には、複数の極、この実
施の形態ではS極及びN極が周方向に交互に1極づつ2
極着磁されている。また、ロータ3は、図示しない軸受
装置に回転軸14の両端が回転自在に支承されている。
【0021】このように構成された電動機1は、図示さ
れない駆動回路によって交流電流(AC)を供給され、
ステータ2が励磁されるようになっている。この電動機
1に交流電流が流されていない状態、すなわち無励磁の
状態のときは、ロータ3の環状マグネット15から突極
5のロータ対向部10に対して磁束が流れている。この
環状マグネット15からロータ対向部10に対しての磁
束は、ロータ対向部10の対向面10aの各部に平等に
分散するように流れている。このため、磁束が集中せ
ず、ステータ2とロータ3との間に発生するディテント
トルクは、全体として小さくなり、ロータ3が回転し易
くなる。
【0022】また、駆動回路からは、コイル部材6に巻
回された巻線13に所定量の交流電流が流れて、ステー
タ2が励磁され、励磁トルクが発生する。この励磁トル
クは、ロータ3を静止安定させておく力であるディテン
トトルクより大きくしているので、ロータ3は励磁トル
クの周波数に応じた回転を得られる。上述したように、
ロータ対向部10は、図2においてA点を中心として左
右が非対称に形成されており、薄肉部10dは厚肉部1
0bよりラジアル方向の肉厚が薄く形成されているの
で、薄肉部10dは、巻線13に通電することによりロ
ータ3で発生した磁束にコイル部材6で発生した磁束が
加わり、磁気的に飽和する。その結果、突極5の磁束は
まだ磁気的に飽和していない厚肉部10b側に流れるこ
ととなる。このように通電の有無によって、突極5の対
向面10aは周方向の位置によって磁束の流れが異なる
こととなる。そして、この結果、突極5の磁束の流れの
変化により、ディテントトルクの中心位置と、巻線13
の通電により発生した励磁トルクの中心位置とが異なっ
て、回転トルクが発生し、ロータ3は、周方向に回転し
易くなる。
【0023】このように構成されたステータ2の突極5
の一方がN極に、他方がS極に励磁されると、この突極
5のロータ対向部10に対向している環状マグネット1
5のN極がロータ対向部10に反発もしくは吸引され、
ロータ3が矢示Bのように左右どちらかの周方向に回転
する。ロータ3は、その後、交番磁界により吸引、反発
を繰り返し、連続的に周方向に回転し続ける。なお、対
向する突極5,5は、励磁時、互いに異なる磁極に励磁
される。
【0024】なお、先に示した第2および第3の実施の
形態は、突極5のロータ対向部10の構成が第1の実施
の形態と異なるのみで、他の構成は、第1の実施の形態
と同様となっている。図3に示す第2の実施の形態は、
厚肉部10bのA点からの長さより、薄肉部10dのA
点からの長さをより長くしているものとなっている。こ
のため、ディテントトルクが一層分散して小さくなり、
かつディテントトルクの中心と励磁トルクの中心との差
が大きくなり、起動トルクを小さくできるのでロータ3
の起動をし易いものとしている。また、図4に示す第3
の実施の形態は、厚肉部10bと薄肉部10dのA点か
らの長さを共に長くしているものである。このため、デ
ィテントトルクが更に小さくなり、起動トルクを非常に
小さくできるものとなる。
【0025】このように構成した本発明は、上述した各
実施の形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内
において種々変更実施可能である。図5を用いて本発明
の第4の実施の形態を説明する。図5に示されているの
は、本発明の第4の実施の形態の電動機16で、この電
動機16は、内側に空間部を有すると共に一部を切り欠
いた切欠き部18を有する略矩形状、すなわち馬蹄型の
ステータ17と、このステータ17内の切欠き部18内
に配置され図示しない軸受装置によって回転自在に支承
されるロータ19とから主に構成されている。
【0026】ステータ17は、磁石以外の磁性金属材で
略U字型形状に形成されたヨーク20と、このヨーク2
0の先端部分内側に嵌合支持された2つの突極21,2
1及びコイル部材22,22から構成される。ヨーク2
0の先端部分内側には、一方の端面から内周面中央にか
けて、突極21を嵌合させるための嵌合溝23が設けら
れている。なお、ヨーク20と突極21は、共に複数の
薄い金属板が積層された積層体となっているなお、ヨー
ク20と突極21は、金属板に凹凸をつけ、積層しなが
らカシメる、所謂積層カシメで形成されている。。
【0027】各突極21は、ヨーク20と同様の材料、
すなわち磁石以外の磁性材から形成されていると共に、
根元部分となる嵌合部24と、先端部分となるロータ対
向部25からなっている。突極21は、ヨーク20に対
して嵌合部24をヨーク20の一方の端面より嵌合溝2
3の奥までスライドさせることによって、ヨーク20の
内周面中央に嵌合されている。つまり、突極21はヨー
ク20の先端部分内側の内周面の略中央に、後述するロ
ータ19のラジアル方向に突出されるように配置され
る。なお、突極21の嵌合部24は、ロータ対向部25
の根元から外側に向かって幅が徐々に広がる形状を有し
ており、突極21のヨーク20の切欠き部18側への抜
けを防止する形状となっている。
【0028】またヨーク20の一部の外周には、コイル
部材22,22が2箇所に装填されている。このコイル
部材22は、円筒状の巻胴部26と、この巻胴部26の
両端部から全周にわたって外側に突出するように形成さ
れたフランジ部27,27とからなっており、巻胴部2
6の内周面がヨーク20の外周に当接している。また、
巻胴部27の外周面には、巻線28が所定の回数巻回さ
れている。なお、巻線28は、銅線等の導電性金属を線
状に形成したワイヤーで構成されていると共に、両端部
が図示しない駆動回路に接続されている。そして、この
巻線28に駆動回路より交流電流が流されることによっ
て、ステータ17は励磁されることとなる。
【0029】またさらに、各突極21の先端部分である
ロータ対向部25は、嵌合部24の端部よりさらにステ
ータ17の切欠き部18側に形成されている。各ロータ
対向部25は、後述する環状マグネット29の外周面に
対向する円弧形状の対向面25aを有していて、この対
向面25a同志によって、環状マグネット29を囲むよ
うにロータ19に対向させて設けられている。さらに上
下1対のロータ対向部25,25は、図5中のD点、E
点を中心にそれぞれ左右で非対称の形状を有する円弧形
状で形成されている。すなわち、図5において上側のロ
ータ対向部25の左方は、ラジアル方向の肉厚の厚い厚
肉部25bで形成されていると共に、右方は、切欠き部
25c及びラジアル方向の肉厚の薄い薄肉部25dで形
成されている。そして、下側のロータ対向部25の左方
は、切欠き部25c’及びラジアル方向の肉厚の薄い薄
肉部25d’で形成されていると共に、右方は、ラジア
ル方向の肉厚の厚い厚肉部25b’で形成されている。
なお、対向面25aと環状磁石29の外周との隙間距離
(エアギャップ)は、対向面25aのどの位置において
も、均一に形成されている。
【0030】一方、ロータ19は、回転軸30と、この
回転軸30の外周に固着された希土類系の永久磁石で形
成された円環状の環状マグネット29から主に構成され
る。なお、この環状マグネット15は、酸化鉄系等の他
の磁石を用いてもよい。そして、ロータ19は、回転軸
30の軸方向がステータ17の突極21の突出方向に直
交すると共に、環状マグネット29の外周が突極21の
ロータ対向部25に対向するように、ステータ17の切
欠き部18内に配置される。環状マグネット29には、
複数の極、すなわちS極及びN極が周方向に交互に1極
づつ2極着磁されている。またロータ19は、図示しな
い軸受装置に回転軸30の両端が回転自在に支承されて
いる。
【0031】このように構成された馬蹄型の電動機16
は、図示されない駆動回路によって交流電流を供給さ
れ、ステータ17が励磁されるようになっている。この
電動機16に交流電流が流されていない状態、すなわち
無励磁の状態のときは、ロータ19の環状マグネット2
9から突極21のロータ対向部25に対して磁束が流れ
ている。この環状マグネット29からロータ対向部25
に対しての磁束は、ロータ対向部25の対向面25aの
各部に平等に分散するように流れている。このため、磁
束が一部に集中せず、ステータ17とロータ19との間
に発生するディテントトルクは、全体として小さくな
り、ロータ19が回転し易くなる。
【0032】また、駆動回路からは、コイル部材22に
巻回された巻線28に所定量の交流電流が流れて、ステ
ータ17が励磁され、励磁トルクが発生する。この励磁
トルクはロータ19を静止安定させておく力であるディ
テントトルクより大きくしているので、ロータ19は励
磁トルクの周波数に応じた回転を得るように構成されて
いる。上述したように、ロータ対向部25は、図5にお
いてD点、E点を中心としてそれぞれ左右が非対称に形
成されており、薄肉部25dは厚肉部25bよりラジア
ル方向の肉厚が薄く形成されているので、薄肉部25d
は、巻線28に通電することにより、ロータ19で発生
した磁束にコイル部材22で発生した磁束が加わり磁気
的に飽和する。その結果、突極21の磁束は、まだ磁気
的に飽和していない厚肉部25b側に流れることとな
る。このように巻線28への通電の有無により、突極2
1の対向面25aは周方向の位置によって磁束の流れが
異なることとなる。そして、この結果、突極21の磁束
の流れの変化によりディテントトルクの中心位置と、巻
線28の通電により発生した励磁トルクの中心位置が異
なり、回転トルクが発生し、ロータ19は周方向に回転
し易くなる。
【0033】このように構成した本発明は、上述した各
実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の
範囲内において種々変更実施可能である。例えば、第1
から第4の実施の形態では、第2の実施の形態の場合を
除き、突極5,21の対向面10a,25aは、中心部
分より周方向に同じ長さで延出された形状を有している
が、図6に示すように、角度Cを150°とし、ロータ
3,19の中心とA点を結ぶ線に対し薄肉部10d,2
5d側を80°とし他側を70°とするようにしてもよ
い。また、本発明の第4の実施の形態に使用される突極
21の対向面25aを、角度Cに関し90°から170
°の範囲の値であれば、種々の値を採用出来ると共にD
点,E点の両側の長さが異なるようにしてもよい。また
さらに、例えば、本実施の形態では、突極5,21のロ
ータ対向部10,25の対向面10a,25aと環状マ
グネット15,29の外周面との隙間距離を均一に構成
しているが、特に厳密に均一でなくともよい。つまり、
環状マグネット15,29からの磁束が対向面10a,
25aの限定された位置に集中しないという効果を有し
ていればよい。
【0034】さらにまた、上述した各実施の形態では、
環状マグネット15,29に着磁された極であるS極及
びN極が、それぞれ1極づつで、かつ突極5,21は2
つとなっており、電動機1,16は、環状マグネット1
5,29に着磁された極と突極5,21とが同じ数だけ
配置されたAC同期駆動で構成されているが、特にこれ
に限定されるものではない。また、さらに上述した各実
施の形態では、巻線13,28に交流電流を流してステ
ータ2,17を励磁しているが、ステータ2,17側を
永久磁石とし、ロータ3,19を励磁するように構成し
てもよい。なお、切欠き部10cは、胴部9からさらに
内方に切りかかれているが、胴部9の部分までの切欠き
としてもよいし、胴部9までにも届かない切欠きとして
もよい。薄肉部10dが形成されるように構成できれ
ば、その手段は各種の手段を採用することが出来る。
【0035】なお、上述の各実施の形態は、通常の永久
磁石型のAC同期電動機では構成されることがない程、
大きな形状となっている。すなわち、図2等に示す突極
5の胴部9とロータ対向部10を合わせた突極5の突出
量は、2.5cmから3.1cm程度となっている。ま
た胴部9のロータ3の周方向厚さ及びロータ3の軸方向
の厚さが、共に約2cmとなっている。ただし、このよ
うな寸法のほかに他の寸法のものにも本発明は適用でき
る。
【0036】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、ロータと
ステータの対向している磁性材の部位を、周方向の位置
によって磁束の流れが異なるように構成したので、ロー
タとステータの対向している磁性材の部位を、ロータが
回転し易いように、ロータとステータ間に発生するディ
テントトルクを低く抑える形状に構成し易い。このた
め、ロータが容易に回転する信頼性の高い電動機を簡単
に提供することが可能となる。
【0037】また請求項2記載の発明によれば、請求項
1記載の発明に加えて、ロータとステータとの間隔が周
方向に均一になるように形成されているので、電動機の
励磁トルク、すなわち回転トルクが低下せずパワーのあ
る電動機を提供することができる。
【0038】さらに、請求項3記載の発明では、突極を
非対称にすることで磁束の流れを周方向の位置によって
異ならせ易くしているので、周方向の位置によって異な
る磁束の流れとすることが容易に達成できる。
【0039】またさらに、請求項4記載の発明によれ
ば、環状マグネットに着磁された極数とステータの突極
数とを、同数としたAC駆動でかつ同期駆動としたた
め、ロータを一定の回転数に設定することができ、用途
の広いモータとすることができる。
【0040】さらに請求項5記載の発明によれば、ロー
タ対向部のラジアル方向の厚さをコイル装填部を中心と
した両側で非対称としたので、ステータを励磁する場合
と励磁しない場合とで、磁束の流れが周方向の位置によ
って異なるようにしたため、回転トルクの発生が容易と
なる。したがって、起動時にロータが回転できない、い
わゆるデットポイント(磁気的安定点)がなくなり、ロ
ータが周方向に容易に回転する信頼性の高い電動機を提
供することができる。しかも、ロータ対向部以外は対称
とすることが出来るので、コイル装填や突極自体の組み
付けは従来どおり簡単に行うことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の電動機を表した斜
視図である。
【図2】図1に示した電動機をA−A’線で切断した断
面図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態の突極とロータとを
表した断面図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態の突極とロータとを
表した断面図である。
【図5】本発明の第4の実施の形態の電動機を表した断
面図である。
【図6】本発明の第1から第3の実施の形態の電動機に
使用する突極の変形例を示した断面図である。
【図7】従来の電動機を表した斜視図である。
【図8】図7に示した電動機をH−H’線で切断した断
面図である。
【符号の説明】
1 電動機 2 ステータ 3 ロータ 4 ヨーク 5 突極 6 コイル部材 7 嵌合溝 9 胴部(コイル部材装填部) 10 ロータ対向部 13 巻線 15 環状マグネット

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロータと、該ロータと対向するステータ
    と、上記ロータまたは上記ステータを励磁する巻線が巻
    回されたコイル部材とを有し、上記ロータまたは上記ス
    テータのうち、上記コイル部材が装着された側が永久磁
    石以外の磁性材で形成され、上記コイル部材が装着され
    ていない側が永久磁石で形成されている電動機におい
    て、 上記ロータと上記ステータの対向している上記磁性材の
    部位を、周方向の位置によって磁束の流れが異なるよう
    に構成したことを特徴とする電動機。
  2. 【請求項2】 前記ロータと前記ステータの対向してい
    る部位は、上記ロータと上記ステータとの間隔が周方向
    に均一になるように形成されていることを特徴とする請
    求項1記載の電動機。
  3. 【請求項3】 前記ロータは、周方向に複数の極が着磁
    された環状マグネットを有し、前記ステータは、上記環
    状マグネットに対向してラジアル方向に突出する突極を
    有するとともに、この突極に前記コイル部材を装填し、
    かつこの突極を前記ロータの回転方向に関し非対称とし
    て、前記周方向の位置によって磁束の流れを異ならせ易
    くしたことを特徴とする請求項1または2記載の電動
    機。
  4. 【請求項4】 前記環状マグネットに着磁された極数
    と、前記ステータの突極数とを同数とし、AC駆動でか
    つ同期駆動を行うようにしたことを特徴とする請求項3
    記載の電動機。
  5. 【請求項5】 前記突極は、前記コイル部材を装填する
    コイル部材装填部と、該コイル部材装填部から周方向両
    側に延出し、前記ロータと対向するロータ対向部とを有
    し、該ロータ対向部のラジアル方向の厚さを上記コイル
    部材装填部を中心とした両側で非対称としたことを特徴
    とする請求項3または4記載の電動機。
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