JPH10238607A - 動力伝達装置 - Google Patents

動力伝達装置

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JPH10238607A
JPH10238607A JP4263397A JP4263397A JPH10238607A JP H10238607 A JPH10238607 A JP H10238607A JP 4263397 A JP4263397 A JP 4263397A JP 4263397 A JP4263397 A JP 4263397A JP H10238607 A JPH10238607 A JP H10238607A
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昭 岸淵
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H55/00Elements with teeth or friction surfaces for conveying motion; Worms, pulleys or sheaves for gearing mechanisms
    • F16H55/32Friction members
    • F16H55/36Pulleys
    • F16H2055/366Pulleys with means providing resilience or vibration damping

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  • Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)
  • Pulleys (AREA)
  • Transmission Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 トルク変動吸収機能を持った過負荷時トルク
リミッター機構を構成するとともに、弾性部材の噛み込
み現象を防止して、所期の作動トルクにてトルクリミッ
ター機能を良好に発揮できるようにする。 【構成】 圧縮機4の正常運転時には、エンジンからの
回転力がプーリ1、ロータ2、第2の保持部材13、ゴ
ム製の弾性部材15、第1の保持部材12、ハブ10、
7を経て、圧縮機4の回転軸6に伝達される。一方、圧
縮機4のロック時のような過負荷時には、弾性部材15
が変形して、弾性部材15の外周面が第1の保持部材1
2の内周面に対して滑り、動力伝達を遮断する。弾性部
材15の軸方向一端と第1の保持部材12の内周折り曲
げ部12Eとの間に所定間隔の空隙Yを形成する突起1
5Dを弾性部材15に成形する。これにより、弾性部材
15に加わるねじれ力を低減して、弾性部材15の軸方
向へのねじれ変形分を空隙Y内にて吸収することが可能
となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は異常時のトルクリミ
ッターとしての機能および従動側機器のトルク変動吸収
機能を併せ備えた動力伝達装置に関するもので、自動車
用空調装置の冷凍サイクルの圧縮機駆動用動力伝達装置
として好適なものである。
【0002】
【従来の技術】本発明者は先に、特開平8−13575
2号公報において、異常時のトルクリミッターとしての
機能および従動側機器のトルク変動吸収機能を併せ備え
た動力伝達装置を提案している。この従来装置は、自動
車のエンジン等の駆動源から動力が伝達されて回転する
駆動側側回転部材と、圧縮機等の従動側機器に連結され
た従動側回転部材とを備えるとともに、この両回転部材
の間を連結する連結機構を、弾性変形可能なゴム製の弾
性部材、およびこの弾性部材を保持する保持部材にて構
成して、駆動源からの回転力が所定値以内であるとき
は、弾性部材と保持部材とを回転方向に係止しながら圧
着させることにより、弾性部材が保持部材に一体に保持
されて、両回転部材の間を一体に連結する。
【0003】これに対し、駆動源からの回転力が所定値
以上に上昇する過負荷時には、弾性部材を変形させて、
弾性部材表面と保持部材との間で滑りを発生させて、従
動側回転部材と駆動側回転部材との間の連結を遮断させ
ることができる。このように、過負荷時には、弾性部材
自身の変形により弾性部材と保持部材との一体保持関係
が解除されることにより、駆動源と従動側機器との間の
動力伝達を遮断して、過負荷時のトルクリミッター機能
を発揮することにより、過負荷運転の継続による種々の
機器の損傷を未然に防止できる。
【0004】しかも、トルクリミッター機能を発揮する
ための機構を、ゴムからなる弾性部材と保持部材との組
合せで構成しているから、ゴムの衝撃吸収特性を活用し
て、圧縮機等の従動側機器のトルク変動を吸収すること
ができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記従
来装置の製品化に向けて実際に試作して種々な観点から
トルクリミッター機能の評価を行ったところ、次のごと
き問題が生じることが判明した。すなわち、トルクリミ
ッター機能の作動メカニズムとしては、過負荷時にゴム
からなる弾性部材に大きな変形を生ぜしめ、これを起点
として弾性部材表面と保持部材との間で滑りを発生させ
て弾性部材を磨耗させ、動力伝達を遮断するというもの
である。
【0006】一方、装置全体の組付の簡略化を図るため
に、ゴム製弾性部材として略円筒状に一体に繋がったも
のを用い、この略円筒状の弾性部材を、その内周側およ
ひ外周側に位置する2つの円筒状の保持部材の間に、非
接着にて、挟み込み固定させる構成のものについて試作
検討してみた。その際、略円筒状の弾性部材の軸方向へ
の移動を阻止するために、弾性部材の軸方向の端面を、
上記2つの円筒状の保持部材にてほぼ全面的に支持する
構成のものを試作してみた。この試作品のトルクリミッ
ター作動特性を評価したところ、略円筒状の弾性部材と
両保持部材との間の軸方向での接触面積が大きいため、
弾性部材に対して大きなねじれ力が作用して、その結
果、弾性部材の軸方向の端部が大きくねじれて両保持部
材の間に噛み込むという現象が発生する場合があった。
【0007】この噛み込み現象が発生すると、弾性部材
のうち、内外周面に形成される凹凸係止形状からなるト
ルクリミッター作動部位の変形が抑制されて、トルクリ
ミッター作動トルクが設定値よりも大きくなってしまう
ということが分かった。本発明は上記点に鑑みてなされ
たもので、トルク変動吸収作用を持ったゴム製の弾性部
材を用いた連結機構で、過負荷時のトルクリミッター機
能を発揮する動力伝達装置において、弾性部材の噛み込
み現象を防止して、所期の作動トルクにてトルクリミッ
ター機能を良好に発揮できるようにすることを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記したように、弾性部
材の噛み込み現象が略円筒状の弾性部材の軸方向の端面
と両保持部材との間の接触面積が大きいことに起因して
いる点に着目して、本発明では、略円筒状の弾性部材の
軸方向の端面と両保持部材との間に、上記接触面積を低
減するための空隙を確保することにより、上記目的を達
成しようとするものである。
【0009】すなわち、請求項1記載の発明では、従動
側回転部材(7、10)に連結された第1の保持部材
(12)と、駆動側回転部材(1、2)に連結された第
2の保持部材(13)と、この両保持部材(12、1
3)間に保持され、略円筒状に成形されたゴム製の弾性
部材(15)とから構成される連結機構を備え、この連
結機構は、回転力が所定値以内であるとき、弾性部材
(15)と両保持部材(12、13)とを回転方向に係
止しながら圧着させることにより、弾性部材(15)が
両保持部材(12、13)の間に一体に保持されて両回
転部材(1、2)、(7、10)の間を一体に連結し、
これに対し、回転力が所定値以上に上昇する過負荷時に
は、弾性部材(15)の外周側および内周側のいずれか
一方の面を変形させて、弾性部材(15)表面と両保持
部材(12、13)のいずれか一方との間で滑りを発生
させて、従動側回転部材(7、10)と駆動側回転部材
(1、2)との間の連結を遮断するようになっており、
さらに、弾性部材(15)の軸方向の一端と第1の保持
部材(12)との間、および弾性部材(15)の軸方向
の他端と前記第2の保持部材(12)との間の少なくと
も一方に、所定間隔の空隙(Y)を形成する間隔設定手
段(15D、15G)を備えていることを特徴としてい
る。
【0010】これによると、通常運転時にはゴムの衝撃
吸収特性を活用して、圧縮機等の従動側機器(4)のト
ルク変動を良好に吸収することができるとともに、過負
荷時には、弾性部材(15)自身の変形により駆動源と
従動側機器(4)との間の動力伝達を遮断して、過負荷
時のトルクリミッター機能を発揮できる。しかも、過負
荷時のトルクリミッター作動時に、間隔設定手段(15
D、15G)による空隙(Y)の形成により、弾性部材
(15)の軸方向端面と両保持部材(12、13)の少
なくとも一方との間の接触面積を減らして、弾性部材
(15)に加わるねじれ力を低減でき、弾性部材(1
5)のねじれ変形量を減少できる。そのため、空隙
(Y)の容積にて弾性部材の軸方向へのねじれ変形分を
吸収することが可能となる。
【0011】この結果、弾性部材(15)が両保持部材
(12、13)に対して圧着しているだけで、接着され
ていない構成であっても、弾性部材(15)の軸方向端
部がねじれ変形して、両保持部材(12、13)の間に
噛み込むという現象を確実に防止できる。これにより、
トルクリミッター作動トルクが設定値よりも大きくなっ
てしまうのを防止して、トルクリミッター機能を初期の
設定値通りに良好に発揮できる。
【0012】本発明の間隔設定手段は、請求項2のよう
に、弾性部材(15)の軸方向の一端面に一体成形され
た突起(15D、15G)で構成することができる。こ
れによれば、ゴムの一体成形で間隔設定手段を簡単に作
ることができる。そして、請求項2の突起は、具体的に
は、請求項3に記載のように、弾性部材(15)の軸方
向の一端面において円周方向の複数箇所に成形された円
柱状の突起(15D)で構成したり、請求項4に記載の
ように弾性部材(15)の軸方向の一端面において円周
方向に連続して成形されたビード状の突起(15G)で
構成することができる。
【0013】また、本発明では、間隔設定手段は、請求
項5に記載のように両保持部材(12、13)の少なく
とも一方において、弾性部材(15)の軸方向の端面に
対向する部位に一体成形された突起で構成することもで
きる。そして、本発明は請求項6に記載のように、従動
側機器として、自動車用空調装置の冷凍サイクルの圧縮
機(4)を用いる動力伝達装置において好適に実施でき
る。
【0014】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すもの
である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示す実施形態
について説明する。 (第1実施形態)図1〜図6は本発明を自動車空調用圧
縮機の動力伝達装置に適用した第1実施形態を示すもの
であり、図1、2において、1は駆動側プーリで、図示
しないベルトを介して自動車エンジンから回転力を受け
て回転するものである。このプーリ1は多重Vベルトが
係合される多重V溝を持ったプーリ部1aが一体形成さ
れており、鉄系金属で製作されている。
【0016】2は円筒形状に形成された駆動側ロータ
で、鉄系金属で製作されており、その円筒外周面にプー
リ1が溶接等の接合手段で一体に接合されている。本例
では、駆動側プーリ1および駆動側ロータ2により駆動
側回転部材を構成している。上記ロータ2の内周部に
は、ベアリング3が配置され、このベアリング3により
ロータ2は圧縮機(従動側機器)4のフロントハウジン
グ5の円筒突出部5a上に回転自在に支持されている。
【0017】6は圧縮機4の回転軸、7は第1のハブ
で、鉄系金属にてフランジ部7aを有する円筒状に形成
されている。この第1のハブ7は回転軸6に対してスプ
ライン結合により回り止めして結合されており、そし
て、ボルト8により押さえプレート9を介して第1のハ
ブ7は回転軸6にねじ止め固定されている。押さえプレ
ート9は第1のハブ7に溶接により接合されている。こ
のようにして、第1のハブ7と回転軸6は一体に回転可
能に結合されている。
【0018】10は第2のハブで、鉄系金属にてリング
状の板形状(図2参照)に形成されており、リベット1
1により複数箇所(例えば、4箇所)にて第1のハブ7
のフランジ部7aに一体に結合されている。12は略円
筒状に形成された第1の保持部材で、本例では鉄系金属
にて第2のハブ10の外周側をプレス加工により断面L
字状に折り曲げることにより、第2のハブ10に一体成
形してある。
【0019】この第1の保持部材12の円筒形状はプー
リ1、ロータ2および第1のハブ7と同心状に配置され
ており、その円筒状部分には、回転方向に交互に繰り返
し形成された複数の凸部12Aと凹部12Bとから構成
された花びら状の係止形状部(図2参照)が形成されて
いる。上記第1の保持部材12の内周側には、所定の間
隔を介して同心状に略円筒状の第2の保持部材13が配
置されている。この第2の保持部材13も鉄系金属をプ
レス加工して成形したものである。図3に示すように、
この第2の保持部材13の円筒状部分には、回転方向に
交互に繰り返し形成された複数の凸部13Aと凹部13
Bとから構成された花びら状の係止形状部が形成されて
いる。
【0020】また、第2の保持部材13の円筒状部分の
軸方向一端側(図1の右側)には外周側へ折り曲げられ
た外周折り曲げ部13Cが形成されている。この外周折
り曲げ部13Cには、図3に示すようにリベット14が
配置される複数箇所(本例では、4箇所)の部位におい
てプーリ1側へ膨出した膨出部13Dが一体成形されて
いる。
【0021】この膨出部13Dにはリベット14の挿入
穴13Eが開けられており、この挿入穴13Eと同一円
周上に位置する挿入穴1b(図1、5参照)がプーリ1
にも設けられている。そして、この両挿入穴1b、13
Eにリベット14を挿入してかしめることにより第2の
保持部材13がプーリ1に一体に結合されている。一
方、15はゴム製の弾性部材で、上記した略円筒状に成
形された第1の保持部材12の内周面と、第2の保持部
材13の外周面との間に非接着で、圧着した状態にて保
持されるものである。この弾性部材15は本例では、図
4に示すとともに図2に細点を付して外形状を示すよう
に、ゴムにて略円筒状に一体に連結された形状に成形さ
れている。
【0022】この弾性部材15にも第1、第2の保持部
材12、13の前記係止形状部に対応した花びら状の係
止形状部が形成されている。すなわち、弾性部材15の
円筒円周面には、回転方向に交互に繰り返し形成された
複数の凸部15Aと凹部15Bとから構成される花びら
状の係止形状部が形成されている。この弾性部材15の
半径方向の厚さは第1、第2の保持部材12、13間の
間隔より所定量大きく設定してあるので、弾性部材15
は第1、第2の保持部材12、13の間に圧着するよう
にして嵌入されている。この嵌入状態では、図2に示す
ように弾性部材15の複数の凸部15A、凹部15B
と、第1、第2の保持部材12、13の複数の凸部12
A、13A、凹部12B、13Bとが相互に嵌合し、係
止されるので、弾性部材15と、第1、第2の保持部材
12、13との間の回転方向の係止力を高めることがで
きる。
【0023】また、本例では、後で詳述するように、ト
ルクリミッタ機能を発揮するとき、すなわち、圧縮機4
のロック時のような過負荷時にプーリ1側からの回転力
が所定値以上に上昇するときは、弾性部材15の外周側
部位を変形させて、この弾性部材外周側の表面を第1保
持部材12の内周面に対して滑動させ、プーリ1と第2
のハブ10との間の連結を遮断するようにしてある。つ
まり、本例では、弾性部材15の外周側の凸部15Aが
トルクリミッタ作動部位として構成されている。
【0024】そこで、弾性部材15の外周側の凸部15
Aの中間位置に凹形状からなる逃げ溝(凹状部)15C
を設けて、この逃げ溝15Cと第1の保持部材12の凸
部12Aの内壁面との間に空隙X(図1、5参照)を形
成している。このように、逃げ溝15Cによる空隙Xの
形成によって、圧縮機4のロック時のような過負荷時に
弾性部材15の凸部15Aの弾性変形が容易に行われる
ようにしてある。この逃げ溝15Cの寸法、形状の選択
により、トルク伝達を遮断するときの作動トルクを容易
に調整でき、設計上の自由度が増す。
【0025】なお、上記弾性部材15のゴム材質として
は、自動車の使用環境温度範囲(−30°C〜120
°)に対して、トルク伝達およびトルク変動吸収の面で
優れた特性を発揮するゴムを用いることが好ましく、具
体的には、塩素化ブチルゴム、アクリロニトリルブタジ
エンゴム、エチレンプロピレンゴム等のゴムがよい。と
ころで、弾性部材15の軸方向の一端(図1の右端部)
は第2の保持部材13の外周折り曲げ部13Cに当接し
ているが、弾性部材15の軸方向の他端(図1の左端
部)には、円柱状の突起15Dを円周方向の複数箇所
(図2の例では8箇所)に等間隔で一体成形し、この円
柱状の突起15Dの頂部が第1の保持部材12の内周折
り曲げ部12Cと当接するようにしてある。
【0026】これにより、弾性部材15の軸方向両端を
押さえて、弾性部材15の軸方向の位置決めをするとと
もに、円柱状の突起15Dの周囲に、弾性部材15の接
触面積を低減するとともに、弾性部材15のねじれ変形
を吸収する空隙Yを形成している。図5はこの円柱状の
突起15Dを有する弾性部材15周辺を拡大図示してお
り、この円柱状の突起15Dは、弾性部材15の軸方向
の一端面と第1の保持部材12の内周折り曲げ部12C
との間に所定間隔の空隙Yを形成する間隔設定手段を構
成している。
【0027】ここで、円柱状の突起15Dの配設位置
は、図2、4に示すように、弾性部材15のうち凹部1
5Bの形成部位に対応して設けられている。また、円柱
状の突起15Dの具体的設計例として、その高さは1m
m程度で、外径は4mm程度である。なお、10Aは第
2のハブ10の補強用リブである。
【0028】次に、本実施形態における組付方法を説明
すると、まず最初に、プーリ1、ロータ2、ベアリング
3および第2の保持部材13からなる組付体を圧縮機4
のフロントハウジング5に組付ける。次に、第2の保持
部材13上に円筒状の弾性部材15を組み付ける。次
に、この弾性部材15および圧縮機4の回転軸6に対し
て、第1のハブ7、および第2のハブ10、これと一体
の第1の保持部材12からなる組付体を組付け、最後に
ボルト8の締めつけ作業を行えばよい。
【0029】以上の組付を完了することにより、第1、
第2の保持部材12、13の間(換言すれば、プーリ
1、ロータ2側と、ハブ7、10側との間)を弾性部材
15を介して一体に連結することができる。図6は自動
車エンジンによる補機駆動系統を示すもので、20は自
動車エンジンのクランクプーリであり、このクランクプ
ーリ20の回転をベルト21を介して、圧縮機用動力伝
達装置のプーリ1に伝達するようになっている。22は
エンジン冷却装置の冷却水循環用ウォータポンプの駆動
用プーリ、23はバッテリ充電用発電機(オルタネー
タ)の駆動用プーリ、24はパワーステアリング装置の
油圧ポンプの駆動用プーリであり、これらのプーリ22
〜24も圧縮機駆動用プーリ1とともにベルト21によ
り回転力を受けて回転する。
【0030】25、26、27はベルト21に所定の張
力を与えるためのアイドルプーリである。なお、図1で
は圧縮機4の具体的的構造の図示を省略しているが、圧
縮機4は一般に連続可変容量タイプとして知られている
もので、例えば斜板型、ワッブル型のように往復動ピス
トンのストロークをピストン駆動機構の斜板の傾斜角度
を変化させて、圧縮機吐出容量を0%〜100%の間で
連続的に可変するものである。
【0031】このような連続可変容量タイプの圧縮機4
を使用することにより、圧縮機4に動力の伝達を断続す
るための電磁クラッチを装備する必要がなくなる。次
に、上記構成において本実施形態の作動を説明する。ま
ず、圧縮機4の正常運転時について述べると、自動車エ
ンジンのクランクプーリ20の回転はベルト21により
プーリ1に伝達され、このプーリ1と一体にロータ2お
よび第2の保持部材13が回転する。
【0032】そして、弾性部材15が第1、第2の保持
部材12、13の間において半径方向に圧縮され、第
1、第2の保持部材12、13に圧着することにより、
第1、第2の保持部材12、13間が弾性部材15を介
して一体に連結されている。その結果、圧縮機4の正常
運転時には、プーリ1、ロータ2の回転が、第2の保持
部材13から、弾性部材15、および第1の保持部材1
2を経てハブ10、7に伝達され、圧縮機4の回転軸6
を回転させることができる。つまり、プーリ1の回転が
圧縮機4の回転軸6に伝達され、圧縮機4が作動する。
【0033】ここで、圧縮機4の正常運転時には、ゴム
製の弾性部材15は圧縮機4の作動による捩じり振動を
吸収しているため、通常20Nm程度の負荷トルクが弾
性部材15に作用しているが、その際、弾性部材15は
上記程度の負荷トルクでは小変形を起こすのみであり、
第1、第2の保持部材12、13間の連結状態は維持さ
れる。
【0034】従って、駆動側プーリ1から圧縮機4の回
転軸6への動力伝達に支障はない。しかも、圧縮機4へ
の動力伝達系にゴム製の弾性部材15を介在することに
より、圧縮機4の正常運転時におけるトルク変動吸収効
果を良好に発揮でき、その結果、圧縮機振動の低減等の
効果を発揮でき、圧縮機周囲の環境への騒音低減を図る
ことができる。
【0035】一方、圧縮機4がロックすると、過大な負
荷トルクが第1の保持部材12、弾性部材15、および
第2の保持部材13からなる連結機構に加わり、負荷ト
ルクが予め設定した所定値(トルクリミッター作動トル
ク:例えば、70Nm)に到達すると、弾性部材15が
所定量以上の大きな変形を起こす。この際、弾性部材1
5において、その外周側の面には、変形を容易にする逃
げ溝15Cが形成してあるので、弾性部材15の外周側
の凸部15Aが逃げ溝15Cによる空隙Xを埋めるよう
に大きく変形する。
【0036】これにより、弾性部材15の外周側の面と
第1の保持部材12との係止状態が解除され、弾性部材
15の外周側の面が第1の保持部材12の内周面に対し
て滑りを起こす。この結果、第1の保持部材12と弾性
部材15との間の連結状態が遮断されるので、圧縮機4
への動力伝達が遮断される。ここで、圧縮機4が焼きつ
き等の重大故障による継続的なロックを生じた場合に
は、弾性部材15が磨耗、破損して、圧縮機4への動力
伝達が完全に遮断され、トルクリミッターの機能を果た
す。そのため、図5に示すエンジンの補機駆動システム
において、ベルト21の損傷や圧縮機以外の他の補機
(22、23、24)の作動不能といった重大故障の発
生を未然に防止できる。
【0037】ところで、弾性部材15の軸方向の一端
(図1の左端部)に円柱状の突起15Dを一体成形し
て、円柱状の突起15Dの周囲に所定間隔の空隙Yを形
成している。これにより、上記したトルクリミッター機
能をより一層適切に行うことができる。以下、この点に
ついて、本発明者が試作検討した従来装置との対比によ
り詳述する。図7はこの従来装置の試作品を示すもの
で、前述の図5に対応する図であり、図7の試作品で
は、弾性部材15には突起15Dを形成していないの
で、弾性部材15の軸方向の両端はいずれも第1の保持
部材12の内周折り曲げ部12Cおよび第2の保持部材
13の外周折り曲げ部13Cに当接している。
【0038】従って、この試作品では弾性部材15の軸
方向の両端面が広い面積でもって両保持部材12、13
に当接している。そのため、過負荷時に弾性部材15が
図8の実線形状から破線形状に変形して、トルクリミッ
ター機能を果たそうとするときに次のような現象が発生
する。すなわち、略円筒状の弾性部材15と両保持部材
12、13との間の軸方向での接触面積が大きいため、
弾性部材15に対して大きなねじれ力が作用する。この
際、弾性部材15が非接着にて両保持部材12、13間
に保持されているので、弾性部材15の軸方向の端部が
図9の15E、15Fに示すように大きくねじれて、第
1の保持部材12が前方(矢印Z方向)へ破線で示すよ
うに押される。
【0039】その結果、上記弾性部材15のねじれ変形
部15E、15Fが両保持部材12、13の間に噛み込
むという現象が発生する場合があった。この噛み込み現
象が発生すると、弾性部材15のうち、外周面に形成さ
れる凹凸係止形状(15A、15B)からなるトルクリ
ミッター作動部位の変形が抑制されて、トルクリミッタ
ー作動トルクが設定値よりも大きくなってしまう。
【0040】これに対して、本実施形態によると、弾性
部材15の軸方向の一端(図1の左端部)に円柱状の突
起15Dを一体成形して、円柱状の突起15Dの周囲に
空隙Yを形成しているため、弾性部材15の軸方向の左
側端面と第1の保持部材12との間の軸方向での接触面
積を著しく低減できる。従って、弾性部材15の軸方向
の左側端部に作用するねじれ力を大幅に低減でき、弾性
部材15のねじれ変形を減少できる。そのため、上記空
隙Yの容積内において、弾性部材15のねじれ変形を吸
収することが可能となる。
【0041】その結果、弾性部材15の軸方向端部が図
9の15E、15F部のように大きくねじれて、両保持
部材12、13の間に噛み込むという現象が発生しな
い。これにより、過負荷時には、弾性部材15の外周面
に形成される凹凸係止形状(15A、15B)からなる
トルクリミッター作動部位を初期の設計通り変形させ
て、予め設定した作動トルクにてトルクリミッター機能
を適切に果たすことができる。
【0042】(第2実施形態)図10は第2実施形態を
示すものであり、第1実施形態では、弾性部材15の軸
方向の一端に円柱状の突起15Dを所定間隔おいて複数
一体成形しているが、第2実施形態では、弾性部材15
の軸方向の一端に円周方向に連続してビード状(堤状)
の突起15Gを一体成形し、このビード状の突起15G
の頂部が第1の保持部材12の内周折り曲げ部12Cと
当接するようにしたものである。
【0043】このようにしても、第1実施形態と同じ作
用効果を発揮できる。なお、ビード状の突起15Gの具
体的設計例として、高さは1mm程度で、幅は4mm程
度である。 (他の実施形態)なお、上記実施形態では、弾性部材1
5の軸方向の端面のうち、第1の保持部材12の内周折
り曲げ部12Cに対向する左側端面に突起15D、15
Gを形成しているが、この突起15D、15Gを第2の
保持部材13の外周折り曲げ部13Cに対向する、弾性
部材15の右側端面に形成してもよい。
【0044】また、弾性部材15の軸方向の左右の端面
に両方とも突起15D、15Gを形成してもよい。ま
た、弾性部材15の軸方向の左右の端面に突起15D、
15Gを形成せず、その代わりに、第1の保持部材12
の内周折り曲げ部12Cおよび第2の保持部材13の外
周折り曲げ部13Cのいずれか一方または両方に、弾性
部材15の軸方向の左右の端面に向かって突出する突起
を形成して、この突起により所定間隔の空隙Yを形成し
てもよい。
【0045】また、上記実施形態では、弾性部材15の
外周側と、弾性部材15の外周側に位置する第1の保持
部材12との係止形状部にてトルクリミッター作動部位
を構成しているが、これとは逆に、弾性部材15の内周
側と、弾性部材15の内周側に位置する第2の保持部材
13との係止形状部にてトルクリミッター作動部位を構
成することもできる。
【0046】また、上記した実施形態では、プーリー1
側の第2の保持部材13を弾性部材15の内周側に配置
し、ハブ7、10側の第1の保持部材12を弾性部材1
5の外周側に配置しているが、これとは逆に、プーリー
1側の第2の保持部材13を弾性部材15の外周側に配
置し、ハブ7、10側の第1の保持部材12を弾性部材
15の内周側に配置することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す縦断面図である。
【図2】図1の半切断正面図である。
【図3】(a)は第1実施形態における第2の保持部材
13単体の正面図、(b)は(a)のA−O−A断面図
である。
【図4】第1実施形態におけるゴム製弾性部材単体の正
面図である。
【図5】図1の要部拡大断面図である。
【図6】本発明を適用する自動車用エンジンの補機駆動
系統図である。
【図7】従来装置に基づいて試作した試作品の要部拡大
断面図である。
【図8】図7の試作品におけるゴム製弾性部材の変形を
説明する説明図である。
【図9】図7の試作品におけるゴム製弾性部材の変形を
説明する要部拡大断面図である。
【図10】(a)は本発明の第2実施形態を示すゴム製
弾性部材の部分正面図、(b)は(a)の断面図であ
る。
【符号の説明】
1、2…プーリ、ロータ(駆動側回転部材)、4…圧縮
機、6…回転軸、7、10…第1、第2のハブ(従動側
回転部材)、12、13…第1、第2の保持部材、15
…弾性部材、15D…突起。Y…空隙。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転駆動源からの回転力を受けて回転す
    る駆動側回転部材(1、2)と、 従動側機器(4)の回転軸(6)に連結された従動側回
    転部材(7、10)と、 前記両回転部材(1、2)、(7、10)の間を連結す
    るように配設され、弾性変形可能なゴム製の弾性部材
    (15)、およびこの弾性部材(15)を保持する保持
    部材(12、13)からなる連結機構とを備え、 前記弾性部材(15)は、略円筒状に成形され、前記従
    動側回転部材(7、10)および前記駆動側回転部材
    (1、2)と同心状に配設されており、 前記保持部材は、前記従動側回転部材(7、10)と連
    結された第1の保持部材(12)と、前記駆動側回転部
    材(1、2)と連結された第2の保持部材(13)とか
    ら構成されており、 前記第1の保持部材(12)は、前記弾性部材(15)
    の外周側および内周側のいずれか一方の面を保持し、 前記第2の保持部材(13)は、前記弾性部材(15)
    の外周側および内周側の他方の面を保持し、 前記連結機構は、前記回転力が所定値以内であるとき、
    前記弾性部材(15)と前記両保持部材(12、13)
    とを回転方向に係止しながら圧着させることにより、前
    記弾性部材(15)が前記両保持部材(12、13)の
    間に一体に保持されて前記両回転部材(1、2)、
    (7、10)の間を一体に連結し、 前記回転力が所定値以上に上昇する過負荷時には、前記
    弾性部材(15)の外周側および内周側のいずれか一方
    の面を変形させて、前記弾性部材(15)表面と前記両
    保持部材(12、13)のいずれか一方との間で滑りを
    発生させて、前記従動側回転部材(7、10)と前記駆
    動側回転部材(1、2)との間の連結を遮断するように
    なっており、 さらに、前記弾性部材(15)の軸方向の一端と前記第
    1の保持部材(12)との間、および前記弾性部材(1
    5)の軸方向の他端と前記第2の保持部材(12)との
    間の少なくとも一方に、所定間隔の空隙(Y)を形成す
    る間隔設定手段(15D、15G)を備えていることを
    特徴とする動力伝達装置。
  2. 【請求項2】 前記間隔設定手段は、前記弾性部材(1
    5)の軸方向の一端面に一体成形された突起(15D、
    15G)であることを特徴とする請求項1に記載の動力
    伝達装置。
  3. 【請求項3】 前記突起は前記弾性部材(15)の軸方
    向の一端面において円周方向の複数箇所に成形された円
    柱状の突起(15D)からなることを特徴とする請求項
    2に記載の動力伝達装置。
  4. 【請求項4】 前記突起は前記弾性部材(15)の軸方
    向の一端面において円周方向に連続して成形されたビー
    ド状の突起(15G)からなることを特徴とする請求項
    2に記載の動力伝達装置。
  5. 【請求項5】 前記間隔設定手段は、前記両保持部材
    (12、13)の少なくとも一方において、前記弾性部
    材(15)の軸方向の端面に対向する部位に一体成形さ
    れた突起であることを特徴とする請求項1に記載の動力
    伝達装置。
  6. 【請求項6】 前記従動側機器は自動車用空調装置の冷
    凍サイクルの圧縮機(4)であることを特徴とする請求
    項1ないし5のいずれか1つに記載の動力伝達装置。
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