JPH10243602A - 小型モータ - Google Patents

小型モータ

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JPH10243602A
JPH10243602A JP5407597A JP5407597A JPH10243602A JP H10243602 A JPH10243602 A JP H10243602A JP 5407597 A JP5407597 A JP 5407597A JP 5407597 A JP5407597 A JP 5407597A JP H10243602 A JPH10243602 A JP H10243602A
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JP
Japan
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washer
rotor
motor
rotating shaft
small
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JP5407597A
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English (en)
Inventor
Ryuichi Mabuchi
隆一 馬渕
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Mabuchi Motor Co Ltd
Original Assignee
Mabuchi Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 モータの組立作業時にはワッシャが回転軸か
ら脱落せず、モータの運転中はモータ騒音を防止又は低
減することのできる小型モータが求められていた。 【解決手段】 ケーシング23の内周面に取付けられた
固定子22と、ケーシング23の内部に設けられた回転
子24とを備え、ケーシング23に設けられた二つのす
べり軸受部26,27により回転子24の回転軸25を
回転自在に支持する小型モータ20であって、回転子2
4と一方のすべり軸受部26との間に配設されるととも
に回転軸25に挿着される緩衝用板材50を備え、弾力
性を有する緩衝用板材50には回転軸25の外径より大
きな所定の内径を有する複数の貫通孔を穿設し、緩衝用
板材50を復元力をもたせて折り曲げることにより一直
線状に並ぶ複数の貫通孔に回転軸25を挿通した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は小型モータに係り、
特に、自動車用空調装置など自動車用電装機器,VTR
など音響・映像機器,小型カメラなど光学精密機器など
に使用される小型モータに関する。
【0002】
【従来の技術】小型モータは、前記機器のほかあらゆる
分野で従来から広く使用されており、モータ騒音の防止
又は低減,及び製造工程における組立作業性の改善など
が求められている。
【0003】図5は従来の小型モータの一部を示す断面
図である。図示するように、小型モータ1においては、
ケーシング2の内周面に固定子3を取付け、ケーシング
2の内部に回転子4を配設し、ケーシング2に取付けら
れた一方のすべり軸受5と他方のすべり軸受により、回
転子4の回転軸7を回転自在に軸支している。
【0004】すべり軸受5を使用するモータ1は、その
性質上、すべり軸受5と回転子4との間に隙間が必要で
あり、回転子4に装着されている支持部材8がすべり軸
受5に直接接触しないように、平板円環状のワッシャ9
が回転軸7に取付けられている。ワッシャ9は支持部材
8とすべり軸受5との間に介在しており、回転子4にス
ラスト方向の荷重が加わった時の、すべり軸受5と支持
部材8との摺動抵抗を緩和している。
【0005】また、ワッシャ9とすべり軸受5との間に
僅かな間隙部11を設けて、回転子4にスラスト方向の
遊びを持たせている。即ち、モータ1の回転に伴う温度
上昇により回転子4の全体が熱膨張を起こした場合に、
回転子4に遊びがないとワッシャ9がすべり軸受5と支
持部材8とに強く圧接した状態で挟まれるので、摩擦抵
抗により軸受損失が大きくなって電流値が上がり、場合
によっては、回転子4が止まってモータを損傷する可能
性がある。これを防止するために、回転子4にはスラス
ト方向の遊びがある。この回転子4の遊び量は、モータ
の機能上重要な寸法なので、モータの組立の際には、ワ
ッシャ9の使用枚数又は厚み等を加減して、所定の許容
寸法になるように微調整している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】減速機構を構成するウ
ォーム10を回転軸7の出力側に取付けているモータの
場合には、回転子4にスラスト方向の荷重が加わる。例
えば、回転開始時や負荷変動時に、回転子4がスラスト
方向に急激に移動して出力側のすべり軸受5に衝突する
と、衝突音(いわゆる、コツ音)が生じる場合がある。
また、何らかの原因で回転子4がスラスト方向に振動す
る時も、回転子4がすべり軸受5に反復接触して騒音を
発生する場合がある。
【0007】これらのモータ騒音の防止又は低減のため
に、ワッシャ9にゴム系材料を使用すると、摺動時の摩
擦抵抗が大きくなってトルク損失が発生する。また、摩
耗や熱等によりワッシャ9が劣化現象を起こすと、次第
に防音効果が減少する。特に、薄型モータの場合には、
ワッシャ9の厚みも薄いので、厚み方向(即ち、回転子
4のスラスト方向)のみの弾性によるエネルギの吸収で
は十分にその防音の機能が発揮できない。
【0008】さらに、ワッシャ9の平面部に凹凸を形成
する場合や(実開昭62−119157号公報参照)、
ばね性のある材料で形成された波形ワッシャを使用する
場合がある(実開平3−117360号公報参照)。し
かしながら、このようなワッシャは、その厚み方向に関
する撓み代が小さいので、回転子の遊び量が大きな場合
には、一枚のワッシャでエネルギの吸収を十分に行うの
は困難である。また、ワッシャの構造が複雑で、その製
造コストも高くなる。
【0009】ところで、モータを組み立てる際には、あ
らかじめワッシャを回転軸に挿着した状態で、回転軸を
すべり軸受に挿通して回転子をケーシング内に組み込
む。かかるワッシャには、その内径を回転軸の外径より
若干小さく形成して回転軸に圧入により挿着されるいわ
ゆる「圧入ワッシャ」と、ワッシャの内径を回転軸の外
径より大きくして、回転軸がワッシャ内を自在に回転す
るようにしたいわゆる「空転ワッシャ」とがある。
【0010】圧入ワッシャは、回転子の組み込み作業時
に回転軸にしっかりと保持されるので、ワッシャが脱落
することがなく、モータの組立作業は容易である。とこ
ろが、この圧力ワッシャはモータの運転時には回転軸と
一体的に回転するので、ワッシャが金属製の場合にはす
べり軸受に反復接触して摺動音が発生したりすべり軸受
を摩耗させる恐れがある。
【0011】一方、空転ワッシャは、回転軸に保持され
ないので、回転子の前記組み込み作業時に回転軸から脱
落する恐れがある。回転子の遊び量を微調整するため
に、一旦組み込んだ回転子を引き抜いたのち再び組み込
む場合にも、同じようにワッシャの脱落の恐れがある。
ワッシャは極めて小さな部品なので、回転軸からケーシ
ング内に脱落してすべり軸受の含浸油などによってすべ
り軸受に貼り着いてしまうと、このワッシャを除去する
作業が必要であった。
【0012】本発明は、斯かる課題を解決するためにな
されたもので、モータの組立作業時には回転軸から脱落
せず、モータの運転中はスプリング機能を発揮してモー
タ騒音を防止又は低減することのできる緩衝用板材を有
する小型モータを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明に係る小型モータは、ケーシングの内周面に
取付けられた固定子と、この固定子に対向して前記ケー
シングの内部に設けられた回転子とを備え、前記ケーシ
ングに設けられた二つのすべり軸受部により前記回転子
の回転軸を回転自在に支持する小型モータであって、前
記回転子と一方の前記すべり軸受部との間に配設される
とともに前記回転軸に挿着される緩衝用板材を備え、弾
力性を有する前記緩衝用板材には前記回転軸の外径より
大きな所定の内径を有する複数の貫通孔を穿設し、前記
緩衝用板材を復元力をもたせて折り曲げることにより一
直線状に並ぶ前記複数の貫通孔に前記回転軸を挿通して
いる。
【0014】なお、好ましくは、前記緩衝用板材は、前
記回転軸に取付けられた状態で全体的にほぼV形,U
形,N形及びW形のいずれかの形状をなしている。
【0015】
【発明の実施の形態】小型モータは、例えば、自動車用
空調装置,パワーウィンドやドアロック機構のアクチュ
エータ,電動ミラー,燃料ポンプ,ウォッシャーポンプ
など自動車用電装機器や、音響・映像機器などに使用さ
れる。
【0016】小型モータ及びその周辺の機器の静音化が
求められている現在、特にモータ外部に音が反響するメ
カニカル構造や、音響・映像分野で使用される小型モー
タにとっては、モータ騒音の発生は好ましくない。そこ
で、本発明では、回転軸に緩衝用板材を取付けることに
より、従来、すべり軸受と回転子が衝突又は反復接触す
ることにより発生していたモータ騒音を防止又は低減す
るようにした。これに加えて、回転子の組み込み作業時
における前記緩衝用板材の脱落を防止してこの作業性を
改善するようにした。
【0017】以下、本発明における実施の形態の一例を
図1乃至図4を参照して説明する。図1は本発明に係る
小型モータの正面断面図である。図示するように、小型
モータとしての小型直流モータ20は、内周面21に固
定子22が取付けられたケーシング23と、固定子22
に対向してケーシング23の内部に設けられた回転子2
4とを備えている。
【0018】回転子24は、回転中心となる中心軸線の
方向に延びる回転軸25を有しており、回転軸25は、
ケーシング23に設けられた二つのすべり軸受部26,
27により回転自在に支持されている。ケーシング23
は、ハウジング28と、ハウジング28に取付けられた
蓋部材30とを備えている。すべり軸受部26,27
は、ケーシング23の両端部にそれぞれ設けられてい
る。出力側のすべり軸受部26はハウジング28に、反
出力側のすべり軸受部27は蓋部材30にそれぞれ取付
けられている。
【0019】固定子としての一対の永久磁石22は、ハ
ウジング28の内周面21に固着されている。ハウジン
グ28の出力側の面37の中央部には、円筒状の突出部
38が一体的に形成されており、突出部38の内周面に
すべり軸受部26が圧入固定されている。一方のすべり
軸受部26は、出力部39側の回転軸25を回転自在に
軸支しており、回転軸25の出力部39には、減速機構
を構成するウォーム44が取付けられている。他方のす
べり軸受部27は、回転軸25の反出力部側を回転自在
に軸支している。
【0020】回転子24の回転軸25には、板状の金属
製の支持部材42が圧入固定されており、支持部材42
は、出力側のすべり軸受部26の近傍に位置している。
すべり軸受部26と支持部材42との間には、緩衝用板
材としてのワッシャ50が配設されている。こうして、
ワッシャ50は回転子24と一方のすべり軸受部26と
の間に配設されるとともに回転軸25に挿着されてお
り、このワッシャ50により、回転子24のスラスト方
向の遊び量を吸収しかつ回転子24とすべり軸受部26
との間でスプリングとしての機能を果たす。
【0021】図2はワッシャ50の構成及び動作を示す
説明図である。図中(A)は回転軸25に挿着される以
前のワッシャ50の構成を示し、図中(B)は、ワッシ
ャ50を回転軸25に挿着して回転子24をハウジング
28内に組み込む作業時の状態を示し、図中(C)は組
み込み完了後の状態を示している。
【0022】図2に示すように、ワッシャ50は弾力性
を有する平板状をなしている。ワッシャ50には、回転
軸25の外径dより大きな所定の内径Dを有する複数
(本実施形態では、二つ)の貫通孔51が穿設されてい
る。ワッシャ50を元の形に戻ろうとする復元力をもた
せて折り曲げることにより一直線状に並ぶ複数の貫通孔
51に、回転軸25を挿通するようにしている。貫通孔
51の内径Dは回転軸25の外径dより大きいので、折
り曲げられたワッシャ50の一方の貫通孔51から他方
の貫通孔51に、回転軸25を容易に差し込むことがで
きる。
【0023】ワッシャ50は弾力性があり且つ折り曲げ
により破断しない材料が用いられており、使用される状
態や環境及びすべり軸受部26の材質などに対応させ
て、樹脂,ゴム系材料,金属などの材料が使用される。
ワッシャ50の材質としては、例えば、ポリエステルな
どポリエステル系樹脂が好ましいが、ばね性のある金属
材料、例えば、ばね用リン青銅,ベリリウム銅,ステン
レス鋼,鋼材などであってもよい。
【0024】ワッシャ50は、回転軸25を貫通させる
ための対称形に配置された二つの貫通孔51が打ち抜き
され、外周面は、外径寸法Lの二つの円を一部重ね合わ
せたような形状になっている。その結果、二つの貫通孔
51の間には、幅(幅寸法b)の狭いくびれ部52が形
成されるので、折り曲げやすくなっている。くびれ部5
2でワッシャ50を折り曲げて、両方の貫通孔51に回
転軸25を貫通させると、ワッシャ50は、横方向から
見ると全体的にほぼV形状をなしている。
【0025】回転子24の質量や回転子24に加わるス
ラスト荷重Pなどに応じて、ワッシャ50の板厚とくび
れ部52の幅寸法bとを適切な値にすることにより、折
り曲げられたワッシャ50の復元力が適正な値になるよ
うに微調整できる。また、ワッシャ50の外径寸法Lは
必要に応じて調整する。
【0026】次に、回転子24をハウジング28の内部
に組み込む作業の手順について説明する。全体的にフラ
ット状のワッシャ50,又はくびれ部52であらかじめ
少し折り曲げられたワッシャ50を、図2(B)に示す
ように、復元力を持たせてほぼV形状に折り曲げる。
【0027】次に、支持部材42と絶縁用板材43とが
取付けられた回転軸25の出力部39側からワッシャ5
0を取付ける。即ち、ほぼV形状に折り曲げられたワッ
シャ50の両方の貫通孔51内に回転軸25を貫通させ
る。この時、ワッシャ50は、元の形に戻ろうとする復
元力Fにより両方に拡がったV形状になるので、貫通孔
51の内周縁が回転軸25に圧接している。その結果、
ワッシャ50は、そのスプリング機能によりあたかも上
述の「圧入ワッシャ」と同じように回転軸25にしっか
りと保持される。
【0028】次いで、回転軸25を出力側のすべり軸受
部26内に差し込んで、回転子24をハウジング28内
に組み込む。この組み込み作業時に、ワッシャ50は、
その復元力Fにより圧入ワッシャと同じように回転軸2
5に保持されているので、回転軸25から脱落すること
はなくなり、作業性が改善される。その結果、図2
(C)に示すように、ワッシャ50は支持部材42とす
べり軸受部26との間に挟まれた状態で位置決めされ
る。こうして、回転軸25に挿着されたワッシャ50に
より、回転子24のスラスト方向の遊び量は吸収され
る。
【0029】組み込み完了後のワッシャ50は、組み込
み作業時の形状と比べてさらに折り曲げられて狭まった
V形状になっている。貫通孔51の内径Dは回転軸25
の外径dより大きいので、ワッシャ50は回転軸25に
緩くはまった状態になる。その結果、ワッシャ50は回
転軸25と一緒には回転せず非回転状態になるが、これ
は即ち、上述の「空転ワッシャ」を取付けた場合と同じ
状態である。
【0030】こうして、回転子24とすべり軸受部26
との間に介在するワッシャ50のスプリング機能によ
り、回転子24は支持部材42を介して反出力側に付勢
される。かかるモータの運転時には、回転子24が非回
転状態のワッシャ50に対して摺動するので、従来のよ
うなワッシャの回転による摺動音の発生やすべり軸受部
26の摩耗は生じない。
【0031】次に、動作について説明する。図1に示す
ように、モータ20において、ブラシ(図示せず)及び
整流子(図示せず)を介して回転子24に電流を流せ
ば、一対の永久磁石22の内方で回転子24が回転運動
をする。これにより、回転軸25が回転して、ウォーム
44を含む減速機構を介して自動車用電装機器(図示せ
ず)などを回転駆動する。
【0032】すべり軸受部26と回転子24との間に折
り曲げられた形状で介在するワッシャ50は、元の形に
戻ろうとするのでスプリング機能を発揮する。このよう
に、復元力を有するワッシャ50がスプリング機能を発
揮するので、モータ20の回転開始時や負荷変動時等
に、回転子24がウォーム44によるスラスト荷重Pに
より出力側に急激に引っ張られても、回転子24とすべ
り軸受部26との衝突や反復接触等のショックを緩和す
ることができる。これにより、衝突音(コツ音)や反復
接触音などのモータ騒音を防止又は低減することができ
る。
【0033】回転子24がすべり軸受部26に直接接触
しないので、ケーシング23の振動を防止して、モータ
20が取付けられる機器やその周辺に音が反響すること
を抑制することができる。本発明のワッシャ50は、回
転軸の出力部39にウォーム44が取付けられているモ
ータのコツ音の対策に特に有効である。
【0034】ワッシャ50が、押し潰されるまで両側か
ら押さえ付けられた場合でも、ワッシャ50の両面の接
触による音はかなり低いレベルである。特に、ワッシャ
50を樹脂製にすれば、音はほとんど発生しない。ま
た、従来の波形状のワッシャや凹凸を形成したワッシャ
等と比べて、本発明のワッシャ50は、打ち抜き加工で
簡単に製造できるので、その製造コストを低減できる。
ワッシャ50の打ち抜き端面にバリが生じている場合に
は、バリのある方の面が互いに内側を向くようにワッシ
ャ50を折り曲げれば、バリによるモータ騒音を防止で
きる。
【0035】従来使用されていた一枚の平板状のワッシ
ャではスプリング機能が発揮できず、また、従来の凹凸
のあるワッシャや波状ワッシャの場合も撓み代が極めて
少ないので、回転子がスラスト方向に動いて軸受に衝
突,反復接触する時の騒音を防止又は低減するのが困難
であった。これに対して、本発明のワッシャ50には大
きな撓み代があるので、スプリング機能を十分に発揮し
てモータ騒音を防止又は低減することができ、また、回
転子24のスラスト方向の遊びを大きくとることができ
る。
【0036】図3は、本発明の他の実施形態に係る緩衝
用板材としてのワッシャの構成を示す説明図である。な
お、前記実施形態と同一又は相当部分には同一符号を付
してその説明を省略する。図3に示すように、ワッシャ
には、隣り合う貫通孔と貫通孔との間に位置する幅の狭
いくびれ部を形成するのが好ましく、ワッシャは、この
くびれ部で折り曲げて回転軸に取付けられた状態で全体
的にほぼV形,U形,N形又はW形をなしている。
【0037】図示するいずれのワッシャも平板により形
成されており、図中(A),(B)に示すワッシャ6
0,61は、全体が細長いほぼ矩形状をなしている。二
つの貫通孔51,51の間には、湾曲状の切欠き67に
よるくびれ部62,又は、ほぼ矩形の切欠き68による
くびれ部63が形成されている。なお、図中(C)に示
すように、ワッシャ64の全体を長円形に形成してもよ
く、くびれ部がない場合であってもよい。これらのワッ
シャ60,61,64は、折り曲げられるとほぼV形又
はU形をなす。
【0038】図中(D)に示すワッシャ65では、貫通
孔51を一直線状に同一ピッチで三つ並べて穿設し、隣
り合う貫通孔51,51の間には、それぞれくびれ部5
2が形成されている。このワッシャ65をくびれ部52
で順次折り曲げて回転軸25に取付けると、図中(E)
に示すように、ワッシャ65は全体的にほぼN形をな
す。
【0039】図中(F)に示すワッシャ66では、四つ
の貫通孔51を同一ピッチで一直線状に並べて穿設し、
隣り合う貫通孔51,51の間には、それぞれくびれ部
52が形成されている。したがって、図中(G)に示す
ように、ワッシャ66は、くびれ部52で順次折り曲げ
て回転軸25に取付けた状態では全体的にほぼW形状を
なしている。
【0040】このようなN形やW形のワッシャ65,6
6によれば、撓み代を極めて大きく且つ自在にとること
ができるので、遊び量の大きなモータに適用すれば有効
である。なお、ワッシャに形成するくびれ部は、前記各
切欠きに代えて線状の切り込みにより形成された場合で
もよい。
【0041】次に、本発明者が行なった騒音の測定実験
について説明する。図4は実験装置の概略説明図であ
る。図示するように、スポンジ製の基台70の上に共鳴
箱71を載せ、共鳴箱71の上面にゴム材73を介して
モータMを固定した。モータから水平方向に10cm離
れた位置に測定器72を設置してモータMの騒音を測定
した。
【0042】10台のモータに、図5に示す従来の平板
状のワッシャ9をそれぞれ取付けた場合(即ち、従来
品)と、このワッシャを図1及び図2に示す本発明のワ
ッシャ50に交換した場合(即ち、図1に示すモータ2
0:本発明品)とについて比較実験を行なった。いずれ
のワッシャ9,50も、材質はポリエステルである。モ
ータを回転させた状態で、回転軸に所定のスラスト荷重
Pをかけて出力側に引っ張った時に、回転子が出力側の
すべり軸受部に衝突する際に発生する衝突音(いわゆ
る、コツ音)を測定した。10台のモータについて、M
ax Holdモードにて三回の騒音測定をし、その最
大値を表1の一覧表に示している。
【0043】
【表1】
【0044】表1から分かるように、コツ音によるモー
タ騒音の平均値が、従来品では73.65〔デシベル
〔dB〕〕であるのに対して、本発明品では50.14
〔dB〕に低減することが確認できた。
【0045】上述のように、本発明のワッシャを回転軸
に取付ければ、回転子の組み込み作業時には、ワッシャ
はその復元力により上述の圧入ワッシャと同じ機能を発
揮するので、回転軸から脱落しない。その結果、モータ
の組立作業が改善される。組み込み完了後は、ワッシャ
は、上述の空転ワッシャと同じように非回転状態になる
とともにスプリング機能を発揮して、回転子がすべり軸
受部に衝突又は接触するのを防止している。その結果、
モータ騒音の防止又は低減ができる。このように、本発
明では、一つのワッシャが、脱落防止の機能と騒音の防
止等の機能とを経時的に順次発揮している。
【0046】回転子の遊び量の管理はモータの製造上重
要な寸法管理であるが、本発明によれば、ワッシャがス
プリング機能を有しているので、遊び量の微調整を従来
ほど厳密に行う必要がなくなる。したがって、モータの
製造工程において、回転子の遊び量の寸法管理が容易に
なる。本発明は、上述の整流子付きモータの他、ブラシ
レスモータ,ステッピングモータなどすべり軸受を用い
た小型モータにも適用できる。なお、各図中同一符号は
同一又は相当部分を示す。
【0047】
【発明の効果】本発明は上述のように構成したので、モ
ータの組立作業時には緩衝用板材がその復元力により回
転軸から脱落しないので回転子の組み込み作業が容易に
なり、モータの運転中は、前記緩衝用板材がスプリング
機能を発揮してモータ騒音を防止又は低減する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1乃至図4は本発明の一実施形態を示す図
で、図1は小型モータの正面断面図である。
【図2】図1に示す小型モータに取付けられる緩衝用板
材の構成及び動作の説明図である。
【図3】他の実施形態に係る緩衝用板材の構成を示す説
明図である。
【図4】実験装置の概略説明図である。
【図5】従来の小型モータの一部を示す断面図である。
【符号の説明】
20 小型直流モータ(小型モータ) 21 内周面 22 永久磁石(固定子) 23 ケーシング 24 回転子 25 回転軸 26 一方のすべり軸受部 27 すべり軸受部 50,60,61,64乃至66 ワッシャ(緩衝用板
材) 51 貫通孔 d 回転軸の外径 D 貫通孔の内径

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシング(23)の内周面に取付けら
    れた固定子(22)と、この固定子に対向して前記ケー
    シングの内部に設けられた回転子(24)とを備え、前
    記ケーシングに設けられた二つのすべり軸受部(26,
    27)により前記回転子の回転軸(25)を回転自在に
    支持する小型モータであって、 前記回転子と一方の前記すべり軸受部(26)との間に
    配設されるとともに前記回転軸に挿着される緩衝用板材
    を備え、 弾力性を有する前記緩衝用板材(50,60,61,6
    4乃至66)には前記回転軸の外径(d)より大きな所
    定の内径(D)を有する複数の貫通孔を穿設し、 前記緩衝用板材を復元力をもたせて折り曲げることによ
    り一直線状に並ぶ前記複数の貫通孔に前記回転軸を挿通
    したことを特徴とする小型モータ。
  2. 【請求項2】 前記緩衝用板材は、前記回転軸に取付け
    られた状態で全体的にほぼV形,U形,N形及びW形の
    いずれかの形状をなすことを特徴とする請求項1に記載
    の小型モータ。
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