JPH10245522A - コーティング組成物及び光学部材 - Google Patents

コーティング組成物及び光学部材

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JPH10245522A
JPH10245522A JP9047833A JP4783397A JPH10245522A JP H10245522 A JPH10245522 A JP H10245522A JP 9047833 A JP9047833 A JP 9047833A JP 4783397 A JP4783397 A JP 4783397A JP H10245522 A JPH10245522 A JP H10245522A
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淑胤 渡部
Keitaro Suzuki
啓太郎 鈴木
Kinya Koyama
欣也 小山
Motoko Iijima
根子 飯島
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 眼鏡レンズ、カメラ用レンズ、自動車用
窓ガラス、液晶ディスプレイや、プラズマディスプレイ
等に付設する光学フィルター等の光学部材に耐擦傷性、
表面硬度、耐摩耗性、透明性、耐熱性、耐光性、耐候
性、耐水性に優れたコーティング膜を得るためのコーテ
ィング組成物及び、そのコーティング組成物を利用した
光学部材に関する。 【解決手段】 下記(A)成分及び(B)成分;(A)
成分:(R1)a(R3)bSi(OR2)4-(a+b)及び、
〔(R4)cSi(OX)3-c〕2Yで表される有機ケイ素
化合物、並びにその加水分解物からなる群より選ばれた
少なくとも1種のケイ素含有物質、(B)成分:2〜2
0nmの一次粒子径を有する酸化チタン−酸化スズ複合
コロイド粒子、を含有するコーティング組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、眼鏡レンズ、カ
メラ用レンズ、自動車用窓ガラス、液晶ディスプレイ
や、プラズマディスプレイ等に付設する光学フィルター
等の光学部材に耐擦傷性、表面硬度、耐摩耗性、透明
性、耐熱性、耐光性、耐候性、耐水性に優れたコーティ
ング膜を得るためのコーティング組成物及び、そのコー
ティング組成物を利用した光学部材に関する。
【0002】本願発明は、形成された被覆物が耐温水性
に優れ、更にこの被覆物上に無機酸化物の蒸着膜(反射
防止膜など)を施した場合でも被覆物の耐候性、耐光性
が低下しないコーティング組成物及び光学部材に関す
る。
【0003】
【従来の技術】プラスチック成形物は、軽量、易加工
性、耐衝撃性等の長所を生かして多量に使用されている
が、反面、硬度が不十分で傷が付きやすい、溶媒に侵さ
れやすい、帯電してほこりを吸着する、耐熱性が不十分
等の欠点があり、眼鏡レンズ、窓材等として使用するに
は、無機ガラス成形体に比べ実用上不十分であった。
【0004】そこでプラスチック成形体に保護コートを
施すことが提案されている。コートに使用されるコーテ
ィング組成物は、実に多数の種類が提案されており、例
えば有機ケイ素化合物又はその加水分解物を主成分(樹
脂成分又は塗膜形成成分)とするコーティング組成物が
眼鏡レンズのハードコートに使用されている。しかし、
このコーティング剤は、耐擦傷性が十分ではない。更に
特開昭53−111336号公報には、シリカゾルを添
加してコロイド状シリカ粒子を含有したコーティング剤
を眼鏡レンズ用ハードコートに使用することが開示され
ている。
【0005】従来、プラスチック製眼鏡レンズは、大半
がジエチレングリコールビスアリルカーボネートをモノ
マーの状態で注型重合することによって製造されてい
た。この様に製造されたレンズは屈折率が約1.50で
あり、ガラスレンズの屈折率の1.52に比べて低いこ
とから、近視用レンズの場合は縁の厚みが増すという問
題がある。そのために近年、ジエチレングリコールビス
アリルカーボネートより屈折率の高いモノマーの開発が
進められている。それらの高屈折率樹脂材料は例えば、
特開昭55−13747号公報、特開昭56−1662
14号公報、特開昭57−23611号公報、特開昭5
7−54901号公報、特開昭59−133211号公
報、特開昭60−199016号公報、特開昭64−5
4021号公報に開示されている。
【0006】上記の高屈折率樹脂材料を用いた高屈折率
レンズに対して、特開昭62−151801号公報や特
開昭63−275682号公報では、SbやTiの金属
酸化物微粒子のコロイド分散体を含有したコーティング
剤が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】シリカゾルを添加する
ことによってコロイド状シリカを含有したコーティング
剤は、そのコーティング剤の塗布と硬化によって得られ
る膜が干渉縞を発生し、レンズの外観が好ましくないと
いう問題がある。また、レンズでは、塗膜の上に反射防
止膜(光学干渉理論に基づく無機酸化物薄膜の多層構造
膜からなる)を形成することが多い。この場合、反射防
止膜が例えば、極薄い緑色の反射色を呈するが、この反
射色がレンズ表面の位置に応じて変わり、むらがあると
いう問題点もあった。
【0008】酸化スズゾルを添加することによってコロ
イド状酸化スズを含有したコーティング剤は、酸化スズ
ゾルがシランカップリング剤等の有機ケイ素化合物やそ
の加水分解物等のケイ素含有物質との相溶性が低く安定
性が低下するために、そのコーティング剤の塗布と硬化
によって得られる膜は耐水性が十分ではない。酸化チタ
ンゾルを添加することによってコロイド状酸化チタンを
含有したコーティング剤は、やはり、酸化チタンゾルが
シランカップリング剤等の有機ケイ素化合物やその加水
分解物等のケイ素含有物質との相溶性が低く安定性が低
下するために、そのコーティング剤の塗布と硬化によっ
て得られる膜は耐水性が十分ではない。また、紫外線照
射により青色に変色するという問題があった。
【0009】酸化アンチモンゾルを添加することによっ
てコロイド状酸化アンチモンを含有したコーティング剤
は、酸化アンチモンゾルとシランカップリング剤等の有
機ケイ素化合物やその加水分解物等のケイ素含有物質と
の相溶性は高く安定性は向上するが、そのコーティング
剤の塗布と硬化によって得られる膜は屈折率が十分に高
くないという問題がある。
【0010】本願発明は、nd=1.54〜1.70の
高い屈折率を有する高屈折率樹脂材料を用いた高屈折率
光学部材に対して、コーティング剤の塗布と硬化によっ
て得られる膜に干渉縞が見えず、且つ反射色に斑のない
膜を与えるコーティング組成物及びそのコーティング組
成物を利用した光学部材を提供することにある。また、
本願発明は、耐擦傷性、表面硬度、耐摩耗性、可とう
性、透明性、帯電防止性、染色性、耐熱性、耐水性、耐
薬品性等に優れたプラスチック用コーティング組成物及
びそのコーティング組成物を利用した光学部材を提供す
ることにある。特に、本願発明は、耐擦傷性、密着性、
耐水性、透明性、耐光性に優れ、干渉縞の発生がない膜
を与えるコーティング剤を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本願発明は、下記(A)
成分及び(B)成分; (A)成分:一般式(I) (R1)a(R3)bSi(OR2)4-(a+b) (I) (但し、R1及びR3は、それぞれアルキル基、アリール
基、ハロゲン化アルキル基、ハロゲン化アリール基、ア
ルケニル基、又はエポキシ基、アクリロイル基、メタク
リロイル基、メルカプト基、アミノ基、もしくはシアノ
基を有する有機基で且つSi−C結合によりケイ素原子
と結合しているものであり、R2は炭素数1〜8のアル
キル基、アルコキシアルキル基、又はアシル基であり、
a及びbはそれぞれ0、1、又は2の整数であり、a+
bは0、1、又は2の整数である。)及び、一般式(I
I) 〔(R4)cSi(OX)3-c〕2Y (II) (但し、R4は炭素数1〜5のアルキル基を示し、Xは炭
素数1〜4のアルキル基又はアシル基を示し、Yはメチ
レン基又は炭素数2〜20のアルキレン基を示し、cは
0又は1の整数である。)で表される有機ケイ素化合
物、並びにその加水分解物からなる群より選ばれた少な
くとも1種のケイ素含有物質、 (B)成分:2〜20nmの一次粒子径を有する酸化チ
タン−酸化スズ複合コロイド粒子、を含有するコーティ
ング組成物である。
【0012】
【発明の実施の形態】本願発明のコーティング組成物に
使用される(A)成分中の一般式(I)、 (R1)a(R3)bSi(OR2)4-(a+b) (I) においては、R1とR3が同一の有機基又は異なる有機基
である場合や、aとbが同一の整数又は異なる整数であ
る場合の有機ケイ素化合物を含む。上記(A)成分中の
一般式(I)で示される有機ケイ素化合物は、例えば、
テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ
n−プロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、
テトラn−ブトキシシラン、テトラアセトキシシラン、
メチルトリメトキシシラン、メチルトリプロポキシシラ
ン、メチルトリアセチキシシラン、メチルトリブトキシ
シラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリアミ
ロキシシラン、メチルトリフェノキシシラン、メチルト
リベンジルオキシシラン、メチルトリフェネチルオキシ
シラン、グリシドキシメチルトリメトキシシラン、グリ
シドキシメチルトリエトキシシラン、αーグリシドキシ
エチルトリメトキシシラン、α−グリシドキシエチルト
リエトキシシラン、β−グリシドキシエチルトリメトキ
シシラン、β−グリシドキシエチルトリエトキシシラ
ン、α−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、α
−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−グリ
シドキシプロピルトリメトキシシラン、β−グリシドキ
シプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロ
ピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルト
リエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリプロ
ポキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリブトキシ
シラン、γ−グリシドキシプロピルトリフェノキシシラ
ン、α−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、α−
グリシドキシブチルトリエトキシシラン、β−グリシド
キシブチルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシブチ
ルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシブチルトリエ
トキシシラン、δ−グリシドキシブチルトリメトキシシ
ラン、δ−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、
(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリメトキ
シシラン、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル
トリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘ
キシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エ
ポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、β
−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリプロ
ポキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシ
ル)エチルトリブトキシシラン、β−(3,4−エポキ
シシクロヘキシル)エチルトリフェノキシシラン、γ−
(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリメト
キシシラン、γ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)
プロピルトリエトキシシラン、δ−(3,4−エポキシ
シクロヘキシル)ブチルトリメトキシシラン、δ−
(3,4−エポキシシクロヘキシル)ブチルトリエトキ
シシラン、グリシドキシメチルメチルジメトキシシラ
ン、グリシドキシメチルメチルジエトキシシラン、α−
グリシドキシエチルメチルジメトキシシラン、α−グリ
シドキシエチルメチルジエトキシシラン、β−グリシド
キシエチルメチルジメトキシシラン、β−グリシドキシ
エチルエチルジメトキシシラン、α−グリシドキシプロ
ピルメチルジメトキシシラン、α−グリシドキシプロピ
ルメチルジエトキシシラン、β−グリシドキシプロピル
メチルジメトキシシラン、β−グリシドキシプロピルエ
チルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチ
ルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチル
ジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジ
プロポキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジ
ブトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジフ
ェノキシシラン、γ−グリシドキシプロピルエチルジメ
トキシシラン、γ−グリシドキシプロピルエチルジエト
キシシラン、γ−グリシドキシプロピルビニルジメトキ
シシラン、γ−グリシドキシプロピルビニルジエトキシ
シラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキ
シシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエト
キシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、フェニルト
リメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェ
ニルトリアセトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメ
トキシシラン、γ−クロロプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−クロロプロピルトリアセトキシシラン、3、
3、3−トリフロロプロピルトリメトキシシラン、γ−
メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メ
ルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプト
プロピルトリエトキシシラン、β−シアノエチルトリエ
トキシシラン、クロロメチルトリメトキシシラン、クロ
ロメチルトリエトキシシラン、N−(β−アミノエチ
ル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β
−アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシ
シラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、
N−(β−アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエト
キシシラン、N−(β−アミノエチル)γ−アミノプロ
ピルメチルジエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラ
ン、フェニルメチルジメトキシシラン、ジメチルジエト
キシシラン、フェニルメチルジエトキシシラン、γ−ク
ロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ−クロロプロ
ピルメチルジエトキシシラン、ジメチルジアセトキシシ
ラン、γ−メタクリルオキシプロピルメチルジメトキシ
シラン、γ−メタクリルオキシプロピルメチルジエトキ
シシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシ
ラン、γ−メルカプトメチルジエトキシシラン、メチル
ビニルジメトキシシラン、メチルビニルジエトキシシラ
ン等が挙げられ、これらを単独で又は2種以上組み合わ
せて使用することが出来る。
【0013】また、本願発明のコーティング組成物に使
用される(A)成分中の一般式(I)の有機ケイ素化合
物の加水分解物は、上記一般式(I)の有機ケイ素化合
物が加水分解される事により、上記R2の一部又は全部
が水素原子に置換された化合物となる。これらの一般式
(I)の有機ケイ素化合物の加水分解物は、単独で又は
2種以上組み合わせて使用する事が出来る。加水分解
は、上記の有機ケイ素化合物中に、塩酸水溶液、硫酸水
溶液、酢酸水溶液等の酸性水溶液を添加し撹拌すること
により行われる。
【0014】本願発明のコーティング組成物に使用され
る(A)成分中の一般式(II)、 〔(R4)cSi(OX)3-c〕2Y (II) 表される有機ケイ素化合物は、例えば、メチレンビスメ
チルジメトキシシラン、エチレンビスエチルジメトキシ
シラン、プロピレンビスエチルジエトキシシラン、ブチ
レンビスメチルジエトキシシラン等が挙げられ、これら
を単独で又は2種以上組み合わせて使用することが出来
る。
【0015】また、本願発明のコーティング組成物に使
用される(A)成分中の一般式(II)の有機ケイ素化
合物の加水分解物は、上記一般式(II)の有機ケイ素
化合物が加水分解される事により、上記Xの一部又は全
部が水素原子に置換された化合物となる。これらの一般
式(II)の有機ケイ素化合物の加水分解物は、単独で
又は2種以上組み合わせて使用することが出来る。加水
分解は、上記の有機ケイ素化合物中に、塩酸水溶液、硫
酸水溶液、酢酸水溶液等の酸性水溶液を添加し撹拌する
ことにより行われる。
【0016】本願発明のコーティング組成物に使用され
る(A)成分は、一般式(I)及び一般式(II)で表
される有機ケイ素化合物、並びにその加水分解物から成
る群より選ばれた少なくとも1種のケイ素含有物質であ
る。本願発明のコーティング組成物に使用される(A)
成分は、好ましくは一般式(I)で表される有機ケイ素
化合物、及びその加水分解物から成る群より選ばれた少
なくとも1種のケイ素含有物質である。特に、R1及び
R3のいずれか一方がエポキシ基を有する有機基であ
り、R2がアルキル基であり、且つa及びbがそれぞれ
0又は1であり、a+bが1又は2の条件を満たす一般
式(I)の有機ケイ素化合物及びその加水分解物が好ま
しく、その好ましい有機ケイ素化合物の例としては、グ
リシドキシメチルトリメトキシシラン、グリシドキシメ
チルトリエトキシシラン、αーグリシドキシエチルトリ
メトキシシラン、α−グリシドキシエチルトリエトキシ
シラン、β−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、
β−グリシドキシエチルトリエトキシシラン、α−グリ
シドキシプロピルトリメトキシシラン、α−グリシドキ
シプロピルトリエトキシシラン、β−グリシドキシプロ
ピルトリメトキシシラン、β−グリシドキシプロピルト
リエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメト
キシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシ
ラン、γ−グリシドキシプロピルトリプロポキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルトリブトキシシラン、γ
−グリシドキシプロピルトリフェノキシシラン、α−グ
リシドキシブチルトリメトキシシラン、α−グリシドキ
シブチルトリエトキシシラン、β−グリシドキシブチル
トリエトキシシラン、γ−グリシドキシブチルトリメト
キシシラン、γ−グリシドキシブチルトリエトキシシラ
ン、δ−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、δ−
グリシドキシブチルトリエトキシシラン、グリシドキシ
メチルメチルジメトキシシラン、グリシドキシメチルメ
チルジエトキシシラン、α−グリシドキシエチルメチル
ジメトキシシラン、α−グリシドキシエチルメチルジエ
トキシシラン、β−グリシドキシエチルメチルジメトキ
シシラン、β−グリシドキシエチルエチルジメトキシシ
ラン、α−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラ
ン、α−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラ
ン、β−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラ
ン、β−グリシドキシプロピルエチルジメトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルメチルジプロポキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルメチルジブトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルメチルジフェノキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルエチルジメトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルエチルジエトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルビニルジメトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルビニルジエトキシシラン
である。
【0017】更に、好ましくはγ−グリシドキシプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチ
ルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチル
ジメトキシシラン及びこれらの加水分解物であり、これ
らを単独で又は混合物として使用する事が出来る。ま
た、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ
−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−
グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン又はこれ
らの加水分解物は、更に、一般式(I)においてa+b
=0に相当する4官能の化合物を併用する事が出来る。
4官能に相当する化合物の例としては、テトラメトキシ
シラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシ
シラン、テトラn−プロポキシシラン、テトラn−ブト
キシシラン、テトラtert-ブトキシシラン、テトラsec-
ブトキシシラン等が挙げられる。
【0018】本願発明のコーティング組成物に使用され
る(B)成分は、2〜20nmの一次粒子径を有する酸
化チタン−酸化スズ複合コロイド粒子である。上記の酸
化チタン−酸化スズ複合コロイド粒子は、酸化チタン−
酸化スズ複合コロイド粒子を液状媒体に分散させたゾル
として利用することが好ましい。上記の酸化チタン−酸
化スズ複合コロイド粒子を分散させる液状媒体として
は、水性媒体や、メタノール、エタノール、イソプロパ
ノール等の親水性有機溶媒が好ましい。酸化チタン−酸
化スズ複合コロイド粒子は、一次粒子径が2〜20nm
(ナノメートル)である。ここで、一次粒子径とは凝集
形態にある酸化チタン−酸化スズ複合コロイド粒子の直
径ではなく、個々に分離した時の1個の酸化チタン−酸
化スズ複合コロイド粒子の直径であり、電子顕微鏡によ
って測定する事が出来る。
【0019】本願発明に用いる酸化チタン−酸化スズ複
合コロイド粒子を含有するゾルは、如何なる方法で製造
されたものを使用することが出来る。この酸化チタン−
酸化スズ複合コロイド粒子を含有するゾルは、特に以下
の方法によって製造されたものが好ましい。即ち、酸化
チタン−酸化スズ複合ゾルは、チタン塩及び金属スズを
過酸化水素の存在下に水性媒体中で反応させる方法によ
り製造することが出来る。
【0020】更に詳しくは、下記(a)工程、(b)工
程及び(c)工程; (a):過酸化水素水及び金属スズを、2〜3のH2O2
/Snモル比に保持しつつ同時に又は交互にチタン塩水
溶液に添加して、チタン成分とスズ成分がTiO 2とS
nO2に換算して0.25〜10のTiO2/SnO2モ
ル比と、TiO2とSnO2に換算した総濃度が5〜50
重量%となるチタン−スズの塩基性塩水溶液を生成する
工程、 (b):(a)工程で得られたチタン−スズの塩基性塩
水溶液を0.1〜100時間かけて50〜100℃の温
度で保持して酸化チタン−酸化スズ複合コロイドの凝集
体を生成させる工程、及び (c):(b)工程で生成した酸化チタン−酸化スズ複
合コロイドの凝集体スラリー中の電解質を除去する工
程、より成る酸化チタン−酸化スズ複合水性ゾルの製造
方法が挙げられる。
【0021】上記の(a)工程で使用されるチタン塩と
しては四塩化チタン、硫酸チタン、硝酸チタン等が挙げ
られる。これらのチタン塩は水溶液で用いる事が好まし
い。金属スズは粉末状又は粒状で用いることが出来る。
例えばインゴットを溶融し噴霧凝固させて得られるアト
マイゼーション法による金属スズ粉末や、インゴットを
旋盤やヤスリ等により切削し製造されたフレーク状金属
スズ粉末を用いる事が出来る。
【0022】過酸化水素は、市販の35重量%濃度の水
溶液を所望の濃度で用いる事が出来る。(a)工程では
チタン塩水溶液に過酸化水素水と金属スズを、同時に又
は交互に添加してチタン−スズの塩基性塩水溶液を得る
工程である。撹拌機を備えた反応容器にチタン塩水溶液
を入れ、撹拌下に過酸化水素水と金属スズを各々、別々
の添加口から同時に又は交互に添加する。(a)工程の
塩基性塩水溶液、及び以下に続く(b)工程の酸化チタ
ン−酸化スズ複合コロイドの凝集体を含むスラリーは酸
性であるため、それら工程で使用される反応装置はガラ
ス製反応装置やグラスライニング(ホウロウ)製反応装
置を用いる事が好ましい。
【0023】過酸化水素水と金属スズのH2O2/Snモ
ル比は2〜3に保持しつつチタン塩水溶液中に添加す
る。より詳しくは、過酸化水素水及び金属スズの添加す
べき全重量部に対して1/3〜1/30重量部をそれぞ
れ分収して、チタン塩水溶液への過酸化水素水の添加と
それに続く金属スズの添加そして2〜20分間反応を行
う一連の工程を、3〜30回繰り返す分割添加の方法が
挙げられる。また、過酸化水素水及び金属スズの添加す
べき全重量部に対して1/3〜1/30重量部をそれぞ
れ分収して、チタン塩水溶液への金属スズの添加とそれ
に続く過酸化水素水の添加そして2〜20分間反応を行
う一連の工程を、3〜30回繰り返す分割添加の方法も
挙げられる。この時、初めに全量の過酸化水素を酸性の
チタン塩水溶液に加え、これに金属スズを加えると過酸
化水素の大部分が反応の初期に分解してしまい過酸化水
素の量が不足し、また過酸化水素の分解反応は発熱反応
のため危険であり好ましくない。H2O2/Snモル比が
3を少し越えても反応は可能であるが、大幅に越えるこ
とは上記理由から好ましくない。H2O2/Snモル比が
2未満では酸化不充分となるため好ましくない。過酸化
水素水と金属スズの添加時間は、例えばチタン塩1モル
が溶存するチタン塩水溶液を用いた場合に0.4〜10
時間、好ましくは0.4〜5時間をかけて添加すること
が出来る。この添加時間が0.4時間以下では発熱反応
が激しくコントロールが出来なくなり、また未反応の金
属スズが残存し易くなるため好ましくない。また、10
時間以上でも良いが経済的ではないので好ましくない。
【0024】(a)工程において生成するチタン−スズ
の塩基性塩は、チタン成分とスズ成分を酸化チタン(T
iO2)と酸化スズ(SnO2)に換算したTiO2/S
nO2モル比が0.25〜10、好ましくは0.4〜
4.0とする事が出来る。このモル比が0.25未満で
もチタン−スズの塩基性塩水溶液を作成できるが、カウ
ンターアニオンのモル比が低下しコロイドが生成しやす
く、また屈折率も低下するため好ましくない。また、こ
のモル比が10を越えてもチタン−スズの塩基性塩水溶
液を作成できるが、これを用いて製造した酸化チタン−
酸化スズ複合ゾルの紫外線による変色の抑制効果が低下
するため好ましくない。(a)工程のチタン−スズの塩
基性塩水溶液中の(TiO2+SnO2)に換算した総濃
度は5〜50重量%が好ましい。5重量%未満でも可能
であるが、効率が悪く経済的でない。また50重量%を
越える事も可能であるが、粘度が高く、撹拌しにくくな
り、反応が不均一になるために好ましくない。
【0025】(a)工程において、水性媒体中でのチタ
ン塩、金属スズ及び過酸化水素水の反応は30〜95
℃、好ましくは40〜85℃で行われる。過酸化水素と
金属スズとの反応は酸化反応であるため発熱反応とな
り、また過酸化水素の分解反応も同時に起こりこの反応
も発熱反応であるため反応時の温度コントロールには注
意が必要であり、必要に応じて冷却する事が出来る。反
応温度は30℃未満でもよいが、発熱反応であるために
過剰の冷却が必要となり、反応に時間が懸かり過ぎ、経
済的でない。反応温度が95℃以上の沸騰状態では
(a)工程で粗大なコロイド粒子が生成してしまうため
好ましくない。
【0026】(b)工程では、(a)工程で得られたチ
タン−スズの塩基性塩を加水分解することによって、酸
化チタン−酸化スズ複合コロイドの凝集体を得る工程で
ある。(b)工程においてチタン−スズの塩基性塩水溶
液は、酸化チタン(TiO2)と酸化スズ(SnO2)に
換算した総濃度(TiO2+SnO2)が2〜15重量%
に調製する事が好ましい。2重量%未満でも可能である
が、効率が悪く経済的でない。また15重量%を越える
事も可能であるが、粘度が高く、撹拌しにくくなり、加
水分解反応が不均一になるために好ましくない。また粒
子径をコントロールするために予め塩基性物質を添加し
pH調整してから加水分解を行うことが出来る。上記の
塩基性物質は例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、アンモニア、及びエチルアミン、n−プロピルアミ
ン、イソプロピルアミン等のアルキルアミン、トリエタ
ノールアミン等のアルカノールアミン、及び第4級アン
モニウム水酸化物等が挙げられ、そしてpHは1〜2に
調製する事が好ましい。
【0027】(b)工程において加水分解の温度は50
〜100℃の温度が好ましい。50℃未満でもよいが加
水分解に時間が懸かりすぎるために好ましくない。10
0℃を越えて行ってもよいが、オートクレーブなどの特
殊な水熱処理装置が必要となり、また水熱処理により生
成したコロイドの二次凝集体が強固になり、得られる酸
化チタン−酸化スズ複合ゾルの透明性が低下するために
好ましくない。
【0028】(b)工程において加水分解に要する時間
は0.1〜100時間が好ましい。0.1時間未満では
加水分解が不充分となり好ましくない。また100時間
を越えた場合は、一次粒子径が大きくなりまた強固な二
次凝集体が形成されるために好ましくない。この(b)
工程により得られる酸化チタン−酸化スズ複合コロイド
粒子の一次粒子径は2〜20nm(ナノメートル)であ
る。一次粒子径は電子顕微鏡で観測することが出来る。
【0029】(c)工程は、(b)工程で得られた酸化
チタン−酸化スズ複合コロイドの凝集体スラリー中から
過剰な電解質(主にアニオン)を除去して、酸化チタン
−酸化スズ複合コロイド粒子を解膠させてゾルを得る工
程である。過剰な電解質を除去することにより酸化チタ
ン−酸化スズ複合コロイド粒子が一次粒子に近い状態で
分散したゾルを得ることが出来る。この洗浄は凝集沈降
させ、上澄みをデカンテーションする方法、限外濾過
法、イオン交換法などにより行うことができるが、多量
の電解質を含む場合は限外濾過→注水→限外濾過の繰り
返しによる洗浄方法が特に好ましい。
【0030】(c)工程を経て酸化チタン−酸化スズ複
合水性ゾルが得られる。この(c)工程で得られるゾル
中の酸化チタン−酸化スズ複合コロイド粒子の一次粒子
径は2〜20nmである。この一次粒子径が2nm未満
であると、これを用いて製造した酸化チタン−酸化スズ
複合ゾルの粘度が高くなり、耐水性も低下するので好ま
しくない。また一次粒子径が20nm以上の場合は、こ
れを用いて製造した酸化チタン−酸化スズ複合ゾルの透
明性が低下するために好ましくない。
【0031】(d)工程として、(c)工程で得られた
酸化チタン−酸化スズ複合水性ゾルを陰イオン交換する
工程を付加する事が出来る。この陰イオン交換処理によ
り高濃度でも安定なゾルを得ることが出来る。(d)工
程における陰イオン交換は市販の陰イオン交換樹脂を用
いることができ、陰イオン交換樹脂は水酸基型に調整後
に使用する。陰イオン交換樹脂を充填したカラムに酸化
チタン−酸化スズ複合水性ゾルを通液することにより容
易に陰イオン交換できる。通液温度は0〜60℃,通液
速度は空間速度SV1〜10時間が好ましい。(d)工
程では陰イオン交換処理の前及び/又は後に、塩基性物
質を酸化チタン−酸化スズ複合水性ゾルに添加して安定
性を増大させることが出来る。(d)工程において用い
られる塩基性物質としては有機塩基が好ましく、例えば
エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミ
ンなどのアルキルアミン、トリエタノールアミンなどの
アルカノールアミン、及び第4級アンモニウム水酸化物
等が用いられる。
【0032】(d)工程で得たアルカリ性の酸化チタン
−酸化スズ複合ゾルはそのままでも安定であるが、必要
に応じて限外濾過法や蒸発法により濃縮し、高濃度で安
定なゾルを得ることが出来る。(e)工程として、
(c)工程又は(d)工程で得られた酸化チタン−酸化
スズ複合水性ゾルの水性媒体を有機溶媒に置換する工程
を付加する事が出来る。
【0033】(e)工程の溶媒置換の際、安定化剤とし
て少量の有機塩基及び/又は有機酸等が添加される事に
より溶媒置換を安定に行うことができる。この有機塩基
としては例えば、エチルアミン、n−プロピルアミン、
イソプロピルアミン等のアルキルアミン、トリエタノー
ルアミン等のアルカノールアミン、及び第4級アンモニ
ウム水酸化物等が挙げられ、有機酸としては例えば、グ
リコール酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸等のオキシカ
ルボン酸、及びフェニルホスホン酸等が挙げられる。こ
の溶媒置換は蒸留法、限外濾過法などの通常に用いられ
る方法により行うことができる。この有機溶媒としては
メタノール、エタノール、イソプロパノール等の低級ア
ルコール;ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルア
セトアミド等の直鎖アミド類;N−メチル−2−ピロリ
ドン等の環状アミド類;エチルセロソルブ等のグリコー
ルエーテル類;エチレングリコール等が挙げられる。
【0034】(d)工程及び(e)工程を経て得られる
ゾル中の酸化チタン−酸化スズ複合コロイド粒子の一次
粒子径は、やはり2〜20nmである。酸化チタン(T
iO2)は、紫外線吸収能を有しているため耐紫外線顔
料やフィラーとして各種プラスチックス、繊維などに
0.1〜10μm程度の粒子径のパウダーが添加され、
使用されている。また、光学関連用途、例えば光学部材
や透明性フィルムなどに塗布されるコ−ティング組成物
にマイクロフィラーとして使用される酸化チタンは、一
次粒子径が100nm以下、好ましくは20nm以下の
ゾルとして用いられている。一次粒子径が小さな酸化チ
タンは紫外線に対して非常に敏感になるため紫外線吸収
効果が向上する反面、酸化チタンが紫外線により部分的
にTiO2→TiOへの還元反応が起こり、濃青色に呈
するという欠点を持っている。酸化第二スズ(Sn
O2)も一次粒子径が100nm以下、特に30nm以
下のゾルになると紫外線により部分的にSnO2→Sn
Oへの還元反応が起こるため褐色あるいは青緑色を呈す
るという欠点を持っている。
【0035】本願発明に用いられる酸化チタン−酸化ス
ズ複合ゾルは、予めチタン塩水溶液に過酸化水素と金属
スズをH2O2/Snモル比が2〜3の範囲に保持しつつ
添加、反応させてチタン−スズの塩基性塩水溶液を作成
し、これを加水分解することより酸化チタン−酸化スズ
複合コロイド水溶液が形成される。従って、
【0036】
【化1】
【0037】という結合が生成すると考えられるため
に、紫外線照射によってもそれぞれ単独の酸化物の時、
又はそれぞれの酸化物が混合された時に比べてTiOや
SnOへの還元が著しく抑制され、ほとんど変色しなく
なる。また、本願発明に用いられるゾルは、(c)工
程、(d)工程及び(e)工程で電解質の除去、イオン
交換、溶媒置換等の操作を行った後でもTiO2粒子や
SnO2粒子に分離する様な事はないので、原子レベル
で
【0038】
【化2】
【0039】の結合が生成しているものと考えられる。
また本願発明に用いられる酸化チタン−酸化スズ複合ゾ
ルは原子レベルで均一に複合(固溶)されているため、
各種セラミックス用材料として用いた場合、焼結温度の
低減や、酸化チタン−酸化スズ系のより均一な材料特性
を供与することができる。
【0040】本願発明のコーティング組成物は、(C)
成分として金属塩、金属アルコキシド及び金属キレート
から成る群より選ばれた少なくとも1種の金属化合物を
硬化触媒として含有する事が出来る。上記の(C)成分
を添加することにより、本願発明のコーティング組成物
を光学基材表面に塗布して硬化させる時に、硬化反応を
促進させ、短時間に十分に硬化させた膜を得ることが出
来る。
【0041】上記の(C)成分は、有機カルボン酸、ク
ロム酸、次亜塩素酸、ほう酸、過塩素酸、臭素酸、亜セ
レン酸、チオ硫酸、オルトケイ酸、チオシアン酸、亜硝
酸、アルミン酸、炭酸などのアルカリ金属塩、アルカリ
土類金属塩、及び多価金属塩、更にアルミニウム、ジル
コニウム、チタニウムを有する金属アルコキシド及びこ
れらの金属キレート化合物があげられる。特に上記の
(C)成分は金属キレート化合物が好ましい。この金属
キレート化合物としては、アセチルアセトナト錯体が挙
げられ、例えば、アルミニウムアセチルアセトネートが
挙げられる。アセチルアセトンCH3COCH2COCH
3のCH2基からプロトンが1個解離した陰イオンはアセ
チルアセトナト配位子(略号acac)であって、アルミニ
ウムアセチルアセトネートは、Al(acac)3の構造を有
する。
【0042】また、上記(C)成分は、アリルアミン、
エチルアミン等のアミン類、またルイス酸やルイス塩基
を含む各種酸や塩基を使用することも出来る。本願発明
のコーティング組成物は、種々の光学部材、例えばレン
ズとの屈折率に合わせるために微粒子状金属酸化物を含
有することが出来る。これらの微粒子状金属酸化物とし
ては、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化アンチモ
ン、酸化ジルコニウム、酸化ケイ素、酸化セリウム等が
挙げられる。
【0043】また、本願発明のコーティング組成物は、
光学部材の表面に塗布する時の濡れ性向上と、硬化して
得られる膜の平滑性を向上させるために各種の界面活性
剤を含有する事が出来る。更に、紫外線吸収剤、酸化防
止剤等も得られる膜の物性に影響を与えない限り添加す
ることが出来る。本願発明のコーティング組成物は、
(A)成分のケイ素含有物質100重量部に対して、酸
化チタン−酸化スズ複合コロイド粒子を1〜500重量
部、好ましくは100〜300重量部の割合で含有する
ことが出来る。酸化チタン−酸化スズ複合コロイド粒子
が、1重量部未満では得られる膜の屈折率が低くなり、
基材への応用範囲が著しく限定される。また、500重
量部を越えると硬化膜と基板との間にクラック等が生じ
やすくなり、さらに透明性の低下を起こす可能性が大き
くなるために好ましくない。
【0044】本願発明では、上記のコーティング組成物
から成る硬化膜を表面に有する光学部材が得られる。本
願発明のコーティング組成物よりなる硬化膜を光学部材
上に形成する方法としては、上述したコーティング組成
物を光学部材に塗布し、その後硬化する方法があげられ
る。塗布手段としてはディッピング法、スピン法、スプ
レー法等の通常行われる方法が適用できるが、得られる
膜の表面平滑性の点からディッピング法、スピン法が特
に好ましい。
【0045】さらに上述したコーティング組成物を光学
部材に塗布する前に、酸、アルカリ、各種有機溶媒によ
る化学処理、プラズマ、紫外線等による物理的処理、各
種洗剤を用いる洗剤処理、さらには、各種樹脂を用いた
プライマー処理を用いることによって光学部材と硬化膜
との密着性を向上させることができる。本願発明のコー
ティング組成物は、光学部材上に塗布し、その後に硬化
する事によって硬化膜とすることができる。本願発明の
コーティング組成物の硬化は、熱風乾燥または活性エネ
ルギー線照射によって行うことが出来る。熱風乾燥を用
いる場合は、70〜200℃の熱風中で行うことがよ
く、特に好ましくは90〜150℃が好ましい。また、
活性エネルギー線としては、遠赤外線を用いる事がで
き、熱による損傷を低く抑えることができる。
【0046】本願発明では、上記のコーティング組成物
から成る硬化膜と反射防止膜とを積層した膜を表面に有
する光学部材を得ることが出来る。この反射防止膜は、
本願発明のコーティング組成物から成る硬化膜の上に設
けることが出来る。この反射防止膜は、多層膜とするこ
とが好ましく、低屈折率膜と高屈折率膜とを交互に積層
して得られる。この反射防止膜に用いる高屈折率膜とし
ては、酸化ジルコニウム蒸着膜、又は酸化ジルコニウム
に酸化タンタル及び酸化イットリウムを含む金属酸化物
の混合蒸着膜があり、また、この反射防止膜に用いる低
屈折率膜としてはシリカの蒸着膜が挙げられる。上記の
酸化ジルコニウム蒸着膜、又は酸化ジルコニウムに酸化
タンタル及び酸化イットリウムを含む金属酸化物の混合
蒸着膜は、酸化ジルコニウム粉末を単独で、又は酸化ジ
ルコニウム粉末に酸化タンタル粉末、酸化イットリウム
粉末を混合し、加圧プレス、焼結等によりペレット状に
したものを電子ビーム加熱法により、本願発明のコーテ
ィング組成物から成る膜上に蒸着させることにより反射
防止膜を設けることが出来る。
【0047】また、本願発明のコーティング組成物より
なる硬化膜は、高い屈折率を有する為にそれ自体で反射
防止膜として使用する事ができ、更に、防曇、フォトク
ロミック、防汚等の機能成分を加えることにより、多機
能膜として使用することもできる。本願発明に用いられ
る光学部材は、透明性プラスチック成形体が好ましく、
その透明性プラスチックとしては、例えば眼鏡レンズの
ほか、カメラ用レンズ、自動車の窓ガラス、液晶ディス
プレイやプラズマディスプレイなどに付設する光学フィ
ルターなどが挙げられる。
【0048】本願発明のコーティング組成物は、(A)
成分として一般式(I)及び一般式(II)で表される
有機ケイ素化合物、並びにその加水分解物から成る群よ
り選ばれた少なくとも1種のケイ素含有物質と、(B)
成分として酸化チタン−酸化スズ複合コロイド粒子を含
有する。本願発明のコーティング組成物は、(A)成分
の有機ケイ素化合物を酸性水溶液で加水分解し、(B)
成分を含有する酸化チタン−酸化スズ複合コロイド粒子
を含有するオルガノゾルと混合する事によって製造する
ことが出来る。この酸化チタン−酸化スズ複合コロイド
粒子を含有するオルガノゾルは、メタノール溶媒に酸化
チタン−酸化スズ複合コロイド粒子を分散したゾルを好
ましく用いることが出来る。
【0049】上記のコーティング組成物は、光学部材に
塗布し硬化させることにより、耐擦傷性、表面硬度、耐
摩耗性、透明性、耐熱性、耐光性、耐候性、耐水性に優
れ、しかも屈折率が1.54以上の高屈折率の部材に塗
工しても干渉縞の見られない高透明性で外観良好の光学
部材が得られる。以下の実施例に具体例を詳述する。し
かし、本願発明は以下の実施例に限定されるものではな
い。
【0050】
【実施例】
参考例1(酸化チタン−酸化スズ複合ゾルの調製) (a)工程:四塩化チタン(TiO2に換算して27.
2重量%、Cl32.0重量%、住友シチックス(株)
製)587.5g(TiO2に換算して159.8g)
と水477.8gを3リットルのジャケット付きガラス
製セパラブルフラスコにとり塩化チタン水溶液106
5.3g(TiO2に換算して15.0重量%濃度)を
作成した。
【0051】この水溶液をガラス製撹拌棒で撹拌しなが
ら60℃まで加温した後、冷却しながら35重量%濃度
の過酸化水素水(工業用)486.0gと金属スズ粉末
(山石金属(株)製、商品名AT−Sn、No.20
0)237.4gを添加した。過酸化水素水と金属スズ
の添加は、はじめに過酸化水素水24.3g(0.25
モル)を、次いで金属スズを11.87g(0.1モ
ル)を徐々に加えた。この反応が終了するのを待って
(5〜10分)、過酸化水素水24.3g(0.25モ
ル)を、次いで金属スズ11.87g(0.1モル)を
徐々に加えた。この様に過酸化水素水の添加に続く金属
スズの添加を、5〜10分の間隔を置いて合計20回繰
り返すことにより、過酸化水素水を24.3g×20回
と金属スズを11.87g×20回の分割添加を行っ
た。
【0052】反応は発熱反応のため金属スズの添加によ
り80〜85℃になり反応が終了すると冷却のために6
0〜70℃に低下した。従って上記の添加の間は反応温
度は60〜85℃であった。添加時の過酸化水素と金属
スズの割合はH2O2/Snモル比で2.5であった。過
酸化水素水と金属スズの添加に要した時間は2.5時間
であった。なお、反応により水が蒸発するので適量の補
充を行った。反応終了後、淡黄色透明な塩基性塩化チタ
ン−スズ複合塩水溶液2258gを得た。得られた塩基
性塩化チタン−スズ複合塩水溶液中では、チタン成分は
酸化チタン(TiO2)に換算した濃度として7.08
重量%、スズ成分は酸化スズ(SnO2)に換算した濃
度として13.35重量%、TiO2/SnO2に換算し
たモル比1.0であった。また(Ti+Sn)/Clモ
ル比は0.73であった。
【0053】(b)工程:(a)工程で得られた塩基性
塩化チタン−スズ複合塩水溶液980.4gに水301
9.6gを添加し、TiO2+SnO2に換算した濃度で
5重量%まで希釈した。この水溶液を95〜98℃で1
2時間加水分解を行い、一次粒子径4〜8nmの酸化チ
タン−酸化スズ複合コロイドの凝集体スラリーを得た。
【0054】(c)工程:(b)工程で得た酸化チタン
−酸化スズ複合コロイドの凝集体スラリーを限外濾過装
置にて水約8リットルを用いて濃縮→注水→濃縮の操作
を繰り返し、過剰な電解質を洗浄除去した後、解膠させ
て酸性の酸化チタン−酸化スズ複合水性ゾル3624g
を得た。電子顕微鏡で測定した酸化チタン−酸化スズ複
合コロイド粒子の一次粒子径は、4〜8nmであった。
【0055】(d)工程:(c)工程で得た酸性の酸化
チタン−酸化スズ複合水性ゾル3624gにイソプロピ
ルアミン6.0gを添加した後、陰イオン交換樹脂(ア
ンバーライトIRA−410、オルガノ(株)製)20
0ミリリットルを詰めたカラムに通液し、アルカリ性の
酸化チタン−酸化スズ複合水性ゾル4696gを得た。
このゾルをロータリーエバポレーターにて減圧下、濃縮
を行ない、酸化チタン−酸化スズ複合水性濃縮ゾル18
20.8gを得た。得られたゾルは比重1.100、粘
度16.3mPa・s、pH8.91、電導度1005
μs/cm、TiO2に換算した濃度は3.8重量%、
SnO2に換算した濃度は7.2重量%であった。
【0056】(e)工程:(d)工程で得られたアルカ
リ性酸化チタン−酸化スズ複合水性濃縮ゾル1877.
1gに撹拌下、酒石酸12g、ジイソプロピルアミン1
8gを添加した後、ロータリーエバポレーターを用いて
減圧下、メタノール40リットルを徐々に添加しながら
水を留去する方法で水媒体をメタノールに置換させ、酸
化チタン−酸化スズ複合メタノールゾル915gを作成
した。得られたメタノールゾルは比重1.096、酸化
チタン−酸化スズ複合コロイド粒子の一次粒子径は4〜
8nm、粘度4.3mPa・s、pH(1+1)7.4
0、電導度(1+1)1405μs/cm、TiO2に
換算した濃度は10.6重量%、SnO2に換算した濃
度は19.9重量%、水分0.44重量%であった。
【0057】参考例2(酸化チタン−酸化スズ複合ゾル
の調製) (a)工程:四塩化チタン(TiO2に換算して27.
2重量%、Cl32.0重量%、住友シチックス(株)
製)587.5g(TiO2に換算して159.8g)
と水744.2gを、3リットルのジャケット付きガラ
ス製セパラブルフラスコにとり塩化チタン水溶液133
1.7g(TiO2に換算して12.0重量%濃度)を
作成した。この水溶液をガラス製撹拌棒で撹拌しながら
50℃まで加温した後、冷却しながら35重量%濃度の
過酸化水素水(工業用)797.0gと金属スズ粉末
(山石金属(株)製、商品名AT−Sn、No.20
0)474.8gを添加した。
【0058】過酸化水素水と金属スズの添加は、はじめ
に金属スズ26.4g(0.22モル)を、次いで過酸
化水素水44.3g(0.46モル)を徐々に加えた。
この反応が終了するのを待って(5〜10分)、金属ス
ズ26.4g(0.22モル)を、次いで過酸化水素水
44.3g(0.46モル)を徐々に加えた。この様に
金属スズの添加に続く過酸化水素水の添加を、5〜10
分の間隔を置いて合計17回繰り返すことにより、(金
属スズ26.4gと過酸化水素水44.3g)×17回
の分割添加を行った後、最後に金属スズ26.0gを次
いで過酸化水素水43.9gを添加し、トータル18回
の分割添加を行った。
【0059】反応は発熱反応のため金属スズの添加によ
り70〜75℃になり反応が終了すると冷却のために5
0〜60℃に低下した。従って反応温度は50〜75℃
であった。添加時の過酸化水素水と金属スズの割合はH
2O2/Snモル比で2.09であった。過酸化水素水と
金属スズの添加に要した時間は3.0時間であった。な
お、反応により水が蒸発するので適量の補充を行った。
反応終了後、淡黄色透明な塩基性塩化チタン−スズ複合
塩水溶液2730.9gを得た。得られた塩基性塩化チ
タン−スズ複合塩水溶液中では、チタン成分は酸化チタ
ン(TiO2)に換算した濃度として5.85重量%、
スズ成分は酸化スズ(SnO2)に換算した濃度として
22.07重量%、TiO2/SnO2に換算したモル比
0.5であった。また(Ti+Sn)/Clモル比は
1.10であった。
【0060】(b)工程:(a)工程で得られた塩基性
塩化チタン−スズ複合塩水溶液2569.7gに水11
407g、28重量%濃度のアンモニア水211gを添
加し、TiO2+SnO2に換算した濃度で5重量%まで
希釈した。この水溶液を95℃で10時間加水分解を行
い、一次粒子径4〜8nmの酸化チタン−酸化スズ複合
コロイドの凝集体スラリーを得た。
【0061】(c)工程:(b)工程で得た酸化チタン
−酸化スズ複合コロイドの凝集体スラリーを限外濾過装
置にて水約15リットルを用いて濃縮→注水→濃縮の操
作を繰り返し、過剰な電解質を洗浄除去した後、解膠さ
せて酸性の酸化チタン−酸化スズ複合水性ゾル1583
0gを得た。電子顕微鏡で測定した酸化チタン−酸化ス
ズ複合コロイド粒子の一次粒子径は、4〜8nmであっ
た。
【0062】(d)工程:(c)工程で得た酸性の酸化
チタン−酸化スズ複合ゾル15830gにイソプロピル
アミン137gを添加し、アルカリ性にした後、限外濾
過装置にて水約24リットルを用いて濃縮→注水→濃縮
の操作を繰り返し、過剰な電解質を洗浄除去し、アルカ
リ性の酸化チタン−酸化スズ複合水性ゾル14602g
を得た。更に陰イオン交換樹脂(アンバーライトIRA
−410、オルガノ(株)製)200ミリリットルを詰
めたカラムに通液し、陰イオン含有量の少ないアルカリ
性の酸化チタン−酸化スズ複合水性ゾル15273gを
得た。このゾルをロータリーエバポレーターにて減圧
下、濃縮を行ない、アルカリ性の酸化チタン−酸化スズ
複合水性濃縮ゾル4848.9gを得た。得られたゾル
は比重1.120、粘度5.5mPa・s、pH9.9
2、電導度1230μs/cm、TiO2に換算した濃
度は3.04重量%、SnO2に換算した濃度は11.
46重量%であった。
【0063】(e)工程:(d)工程で得られたアルカ
リ性の酸化チタン−酸化スズ複合水性濃縮ゾル192
4.7gに撹拌下、酒石酸12g、ジイソプロピルアミ
ン18gを添加した後、ロータリーエバポレーターを用
いて減圧下、メタノール40リットルを徐々に添加しな
がら水を留去する方法で水媒体をメタノールに置換さ
せ、酸化チタン−酸化スズ複合メタノールゾル915g
を作成した。得られたメタノールゾルは比重1.09
6、酸化チタン−酸化スズ複合コロイド粒子の一次粒子
径4〜8nm、粘度3.5mPa・s、pH(1+1)
7.38、電導度(1+1)1305μs/cm、Ti
O2に換算した濃度は6.4重量%、SnO2に換算した
濃度は24.1重量%、水分0.41重量%であった。
【0064】参考例3(酸化チタンメタノールゾルの調
製) 四塩化チタン(TiO2に換算して27.2重量%、C
l32.0重量%、住友シチックス(株)製)587.
5g(TiO2に換算して159.8g)と水260
8.5gを、3リットルのジャケット付きガラス製セパ
ラブルフラスコにとり塩化チタン水溶液3196g(T
iO2に換算して5.0重量%濃度)を作成した。
【0065】この水溶液に28重量%濃度のアンモニア
水50gをガラス製撹拌棒で撹拌しながら添加した後、
この水溶液を95℃で10時間加水分解を行い、一次粒
子径4〜8nmの酸化チタンコロイドの凝集体スラリー
を得た。この酸化チタンコロイドの凝集体スラリーを5
B濾紙を用いて吸引濾過を行い、次いで水約40リット
ルを用いて注水洗浄し、過剰な電解質を除去し、酸化チ
タンのウェットケーキ620gを得た。得られたウェッ
トケーキを水2576gに分散させた後、イソプロピル
アミン8.0gを添加し、アルカリ性とした後、陰イオ
ン交換樹脂(アンバーライトIRA−410、オルガノ
(株)製)200ミリリットルを詰めたカラムに通液
し、アルカリ性の酸化チタン水性ゾル3890gを得
た。このゾルをロータリーエバポレーターにて減圧下、
濃縮を行ない、アルカリ性酸化チタン水性濃縮ゾル10
70gを得た。得られたゾルに撹拌下、酒石酸12.1
g、ジイソプロピルアミン26.1gを添加した後、ロ
ータリーエバポレーターを用いて減圧下、メタノール2
5リットルを徐々に添加しながら水を留去する方法で水
媒体をメタノールに置換させ、酸化チタンメタノールゾ
ル775.2gを作成した。得られたメタノールゾルは
比重0.970、酸化チタン粒子の一次粒子径は4〜8
nm、粘度4.5mPa・s、pH(1+1)8.9
8、電導度1600μs/cm、TiO220.2重量
%、水分3.4重量%であった。
【0066】(コーティング液の作製) 実施例1 マグネチックスターラーを備えたガラス製の容器に、前
述したA成分に該当するγ−グリシドキシプロピルトリ
メトキシシラン105.3重量部を加え、液温を5〜1
0℃に保ち、攪拌しながら0.01規定の塩酸36.8
重量部を3時間で滴下した。滴下終了後、0.5時間攪
拌を行い、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ンの部分加水分解物を得た。つぎに前述の参考例1で得
た酸化チタン−酸化スズ複合メタノールゾル(TiO2
+SnO2に換算した濃度は30.5重量%)397.
8重量部、ブチルセロソルブ65重量部、更に硬化剤と
してアルミニウムアセチルアセトネート4.2重量部
を、前述したγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ランの部分加水分解物142.1重量部に加え、十分に
攪拌した後でろ過を行ってコーティング液を作製した。
【0067】実施例2 マグネチックスターラーを備えたガラス製の容器に、前
述したA成分に該当するγ−グリシドキシプロピルトリ
メトキシシラン105.3重量部を加え、液温を5〜1
0℃に保ち、攪拌しながら0.01規定の塩酸36.8
重量部を3時間で滴下した。滴下終了後、0.5時間攪
拌を行い、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ンの部分加水分解物を得た。つぎに前述の参考例2で得
た酸化チタン−酸化スズ複合メタノールゾル(TiO2
+SnO2に換算した濃度は30.5重量%)397.
8重量部、ブチルセロソルブ65重量部、更に硬化剤と
してアルミニウムアセチルアセトネート4.2重量部
を、前述したγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ランの部分加水分解物142.1重量部に加え、十分に
攪拌した後でろ過を行ってコーティング液を作製した。
【0068】実施例3 マグネチックスターラーを備えたガラス製の容器に、前
述したA成分に該当するテトラエトキシシラン22.3
重量部およびγ−グリシドキシプロピルメチルジエトキ
シシラン77.9重量部を加え、液温を5〜10℃に保
ち、攪拌しながら0.01規定の塩酸36.8重量部を
3時間で滴下した。滴下終了後、0.5時間攪拌を行
い、テトラエトキシシランとγ−グリシドキシプロピル
メチルジエトキシシランの部分加水分解物を得た。つぎ
に前述の参考例1で得た酸化チタン−酸化スズ複合メタ
ノールゾル(TiO2+SnO2に換算した濃度は30.
5重量%)397.8重量部、ブチルセロソルブ65重
量部、更に硬化剤としてアルミニウムアセチルアセトネ
ート2.6重量部、過塩素酸アンモニウム0.5重量部
を、前述したテトラエトキシシランとγ−グリシドキシ
プロピルメチルジエトキシシランの部分加水分解物13
7重量部に加え、十分に攪拌した後でろ過を行ってコー
ティング液を作製した。
【0069】実施例4 マグネチックスターラーを備えたガラス製の容器に、前
述したA成分に該当するγ−グリシドキシプロピルトリ
メトキシシラン74.2重量部およびγ−グリシドキシ
プロピルメチルジメトキシシラン31.1重量部を加
え、液温を5〜10℃に保ち、攪拌しながら0.01規
定の塩酸36.8重量部を3時間で滴下した。滴下終了
後、0.5時間攪拌を行い、γ−グリシドキシプロピル
トリメトキシシランとγ−グリシドキシプロピルメチル
ジメトキシシランの部分加水分解物を得た。つぎに前述
の参考例2で得た酸化チタン−酸化スズ複合メタノール
ゾル(TiO2+SnO2に換算した濃度は30.5重量
%)397.8重量部、ブチルセロソルブ65重量部、
更に硬化剤としてアルミニウムアセチルアセトネート
4.2重量部を、前述したγ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシランとγ−グリシドキシプロピルメチルジ
メトキシシランの部分加水分解物142.1重量部に加
え、十分に攪拌した後でろ過を行ってコーティング液を
作製した。
【0070】実施例5 マグネチックスターラーを備えたガラス製の容器に、前
述したA成分に該当するγ−グリシドキシプロピルトリ
メトキシシラン37.1重量部、γ−グリシドキシプロ
ピルメチルジメトキシシラン37.1重量部およびテト
ラエトキシシラン23.7重量部を加え、液温を5〜1
0℃に保ち、攪拌しながら0.01規定の塩酸36.8
重量部を3時間で滴下した。滴下終了後、0.5時間攪
拌を行い、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ンとγ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン
とテトラエトキシシランの部分加水分解物を得た。つぎ
に前述の参考例2で得た酸化チタン−酸化スズ複合メタ
ノールゾル(TiO2+SnO2に換算した濃度は30.
5重量%)397.8重量部、ブチルセロソルブ65重
量部、更に硬化剤としてアルミニウムアセチルアセトネ
ート4.2重量部を、前述したγ−グリシドキシプロピ
ルトリメトキシシランとγ−グリシドキシプロピルメチ
ルジメトキシシランとテトラエトキシシランの部分加水
分解物134.7重量部に加え、十分に攪拌した後でろ
過を行ってコーティング液を作製した。
【0071】比較例1 マグネチックスターラーを備えたガラス製の容器に、前
述したA成分に該当するγ−グリシドキシプロピルトリ
メトキシシラン105.3重量部を加え、液温を5〜1
0℃に保ち、攪拌しながら0.01規定の塩酸36.8
重量部を3時間で滴下した。滴下終了後、0.5時間攪
拌を行い、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ンの部分加水分解物を得た。つぎに前述の参考例3で得
た酸化チタンメタノールゾル(TiO2濃度は20.2
重量%)600.6重量部、ブチルセロソルブ65重量
部、更に硬化剤としてアルミニウムアセチルアセトネー
ト4.2重量部を、前述したγ−グリシドキシプロピル
トリメトキシシランの部分加水分解物142.1重量部
に加え、十分に攪拌した後でろ過を行ってコーティング
液を作製した。
【0072】比較例2 マグネチックスターラーを備えたガラス製の容器に、前
述したA成分に該当するγ−グリシドキシプロピルトリ
メトキシシラン105.3重量部を加え、液温を5〜1
0℃に保ち、攪拌しながら0.01規定の塩酸36.8
重量部を3時間で滴下した。滴下終了後、0.5時間攪
拌を行い、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ンの部分加水分解物を得た。つぎに7.2nmの粒子径
を有する酸化スズのコロイド粒子を核として、その表面
がWO3/SnO2重量比5.12であって粒子径5nm
である酸化タングステン−酸化スズ複合体のコロイド粒
子で被覆されることによって形成された粒子径約18n
mの変性酸化スズメタノールゾル〔(WO3+SnO2)
/SnO2の重量比0.46、WO3+SnO2に換算し
た全金属酸化物を30.0重量%含有する〕433.3
重量部、ブチルセロソルブ65重量部、更に硬化剤とし
てアルミニウムアセチルアセトネート4.2重量部を、
前述したγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
の部分加水分解物142.1重量部に加え、十分に攪拌
した後でろ過を行ってコーティング液を作製した。
【0073】比較例3 マグネチックスターラーを備えたガラス製の容器に、前
述したA成分に該当するγ−グリシドキシプロピルトリ
メトキシシラン105.3重量部を加え、液温を5〜1
0℃に保ち、攪拌しながら0.01規定の塩酸36.8
重量部を3時間で滴下した。滴下終了後、0.5時間攪
拌を行い、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ンの部分加水分解物を得た。つぎにコロイダルシリカメ
タノールゾル(固形分20%、平均粒子径15nm)6
50.0重量部、ブチルセロソルブ65重量部、更に硬
化剤としてアルミニウムアセチルアセトネート4.2重
量部を、前述したγ−グリシドキシプロピルトリメトキ
シシランの部分加水分解物142.1重量部に加え、十
分に攪拌した後でろ過を行ってコーティング液を作製し
た。
【0074】(硬化膜の形成)市販の屈折率nD=1.
59のポリカーボネートの板を用意し、これにスピンコ
ート法で上記の実施例1〜5及び比較例1〜3で得られ
たコーティング組成物を塗布して、120℃で2時間の
加熱処理をして塗膜を硬化させ試験サンプル(光学部
材)を作成した。
【0075】実施例1〜5及び比較例1〜3で得られた
コーティング組成物から成るポリカーボネート上の膜
を、それぞれ実施例膜1〜5及び比較例膜1〜3として
以下の試験を行い、その結果を表1及び表2に示した。 (耐擦傷性試験)スチールウール#0000で上記光学
部材の試験サンプルを擦って傷の付きにくさを目視で判
断した。判断基準は次のようにした。
【0076】 A・・・強く擦ってもほとんど傷が付かない B・・・強く擦るとかなり傷がつく C・・・光学基材と同等の傷が付く (干渉縞の有無の試験)蛍光灯下で上記光学部材の試験
サンプルを目視で判断した。判断基準は次の通りであ
る。
【0077】 A・・・干渉縞がほとんど見えない B・・・少し見える C・・・かなり見える (密着性試験)上記光学部材の試験サンプルに1mm間
隔で、100目クロスカットし、このクロスカットした
所に粘着テープ(商品名セロテープ、ニチバン(株)
製)を強く貼り付けた後、粘着テープを急速に剥がし、
粘着テープを剥がした後の硬化膜の剥離の有無を調べ
た。硬化膜に剥離が起こらなければ良好として、剥離の
発生するものは不良とした。
【0078】(耐温水性試験)80℃の温水に上記光学
部材の試験サンプルを2時間浸漬し、前述した同様の密
着性試験を行った。 (透明性試験)暗室内、蛍光灯下で上記光学部材の試験
サンプルにくもりがあるかどうか目視で調べた。判断基
準は次の通りである。
【0079】 A・・・くもりがほとんど見えない。 B・・・少し見える。 C・・・かなり見える。 (耐候性試験)上記光学部材の試験サンプルの硬化膜上
に、更に無機酸化物の蒸着膜から成る反射防止膜を設け
た試験サンプル(光学部材)を1ヶ月間屋外暴露を行
い、暴露後の試験サンプル(光学部材)の外観の変化を
黙視で判断した。
【0080】
【表1】 表1 実施例膜 耐擦傷性 干渉縞 密着性 耐温水性 透明性 耐候性 1 A A 良好 良好 A 異常なし 2 A A 良好 良好 A 異常なし 3 A A 良好 良好 A 異常なし 4 A A 良好 良好 A 異常なし 5 A A 良好 良好 A 異常なし
【0081】
【表2】 表2 比較例膜 耐擦傷性 干渉縞 密着性 耐温水性 透明性 耐候性 1 A A 良好 剥離 A 青変 2 A A 良好 一部剥離 A 僅か黄変 3 A C 良好 良好 A 異常なし 本願発明のコーティング組成物から成る硬化膜を有する
光学部材は、上記の試験で良好な結果が得られた。
【0082】一方、(B)成分を酸化チタン−酸化スズ
複合コロイド粒子に代えて、酸化チタン粒子を使用した
場合は、耐温水性に劣り、太陽光線により硬化膜が青変
する現象があり耐候性に劣る。(B)成分を酸化チタン
−酸化スズ複合コロイド粒子に代えて、酸化スズのコロ
イド粒子を核としてその表面を酸化タングステン−酸化
スズ複合体のコロイド粒子で被覆した変性酸化スズコロ
イド粒子を使用した場合は、耐温水性に劣り、太陽光線
により硬化膜が黄変する現象があり耐候性に劣る。
【0083】(B)成分を酸化チタン−酸化スズ複合コ
ロイド粒子に代えて、シリカコロイド粒子を使用した場
合は、硬化膜の屈折率が低くプラスチックス基材との間
に屈折率の差を生じた為に、光学部材の表面に干渉縞が
発生して好ましくない。
【0084】
【発明の効果】本願発明のコーティング組成物によって
得られる硬化膜は、耐擦傷性、表面硬度、耐摩耗性、透
明性、耐熱性、耐光性、耐候性や、特に耐水性の向上し
たコーティング層となる。さらにこのコーティング層の
上に形成される反射防止膜(無機酸化物やフッ化物な
ど)、金属蒸着膜などとの接着性も良好である。
【0085】本願発明の光学部材は、耐擦傷性、表面硬
度、耐摩耗性、透明性、耐熱性、耐光性、耐候性や、特
に耐水性に優れたものであり、しかも屈折率が1.54
以上の高屈折率の部材に塗工しても干渉縞の見られない
高透明性で外観良好の光学部材となる。本願発明のコー
ティング組成物よりなる硬化膜を有する光学部材は、眼
鏡レンズのほか、カメラ用レンズ、自動車の窓ガラス、
液晶ディスプレイやプラズマディスプレイなどに付設す
る光学フィルターなどに使用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 飯島 根子 千葉県船橋市坪井町722番地1 日産化学 工業株式会社中央研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(A)成分及び(B)成分; (A)成分:一般式(I) (R1)a(R3)bSi(OR2)4-(a+b) (I) (但し、R1及びR3は、それぞれアルキル基、アリール
    基、ハロゲン化アルキル基、ハロゲン化アリール基、ア
    ルケニル基、又はエポキシ基、アクリロイル基、メタク
    リロイル基、メルカプト基、アミノ基、もしくはシアノ
    基を有する有機基で且つSi−C結合によりケイ素原子
    と結合しているものであり、R2は炭素数1〜8のアル
    キル基、アルコキシアルキル基、又はアシル基であり、
    a及びbはそれぞれ0、1、又は2の整数であり、a+
    bは0、1、又は2の整数である。)及び、一般式(I
    I) 〔(R4)cSi(OX)3-c〕2Y (II) (但し、R4は炭素数1〜5のアルキル基を示し、Xは炭
    素数1〜4のアルキル基又はアシル基を示し、Yはメチ
    レン基又は炭素数2〜20のアルキレン基を示し、cは
    0又は1の整数である。)で表される有機ケイ素化合
    物、並びにその加水分解物からなる群より選ばれた少な
    くとも1種のケイ素含有物質、 (B)成分:2〜20nmの一次粒子径を有する酸化チ
    タン−酸化スズ複合コロイド粒子、を含有するコーティ
    ング組成物。
  2. 【請求項2】 (A)成分が、一般式(I)で表される
    有機ケイ素化合物、及びその加水分解物からなる群より
    選ばれた少なくとも1種のケイ素含有物質である請求項
    1に記載のコーティング組成物。
  3. 【請求項3】 (C)成分として、金属塩、金属アルコ
    キシド及び金属キレートからなる群より選ばれた少なく
    とも1種の金属化合物を硬化触媒として含有する請求項
    1又は請求項2に記載のコーティング組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に
    記載のコーティング組成物から成る硬化膜を表面に有す
    る光学部材。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に
    記載のコーティング組成物から成る硬化膜と反射防止膜
    とを積層した膜を表面に有する光学部材。
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