JPH10245757A - シート状弾性複合体とその製造方法 - Google Patents

シート状弾性複合体とその製造方法

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JPH10245757A
JPH10245757A JP9040621A JP4062197A JPH10245757A JP H10245757 A JPH10245757 A JP H10245757A JP 9040621 A JP9040621 A JP 9040621A JP 4062197 A JP4062197 A JP 4062197A JP H10245757 A JPH10245757 A JP H10245757A
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坦 金平
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智代雄 渡辺
Sadamu Ito
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】凹凸(ギャザー)を有するシート状弾性複合体
であって、凹凸の大きさ、間隔が正確であり、その均一
性が揃ったシート状弾性複合体を効率良く製造する方法
を提供する。 【解決手段】熱可塑性の非伸縮性シートAを、工程幅方
向に延びるストライプ状の凹凸溝を持ち、その加熱温度
が非伸縮性シートAの融点以下15℃ないし40℃の範
囲内の温度に加熱された熱エンボスロール1とエンボス
ロールの凹凸に対応する凹凸模様を持ちエンボスロール
2よりも10℃以上温度の低い凹凸ロールとの噛み合わ
せ部に供給し、非伸縮性シートAを凹凸状に付形しつつ
熱エンボスロールの回動と共に回動前進させ、その後、
熱エンボスロール1と接触状態に設置したフラットロー
ル3との間の接触部に、伸縮性シートBがフラットロー
ル3側となるように供給し、凹凸形成した非伸縮性シー
トAの凸部のみを伸縮性シートBと熱エンボス接着させ
るシート状弾性複合体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、身体に適度に密着して
用いられる衛生医療用あるいは日用雑貨用被覆素材とし
ての伸縮性を有するシート状複合体とその製造方法に関
するものである。より詳細には、少なくとも1つの弾性
シートを少なくとも1つの非弾性シートに接合したシー
ト状弾性複合体に関し、この時の非弾性シートは凹凸形
状(ギャザー形状)を持ち、その少なくとも片面側にお
いてその凸部分のみを弾性シートと接着した、伸縮性を
有するが、一定の伸度で伸び止まり感を生ずる、シート
状弾性複合体およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、使い捨ておむつのウエスト部
は、幼児等着用者の身体に密着させ、かつまた体液の漏
れを防ぐために、伸縮性を有する弾性部材を、おむつ本
体を構成するフィルムあるいは/および布帛と共に使用
することが普通である。そしてこのような伸縮性を有す
るおむつ用等シート部材を製造する方法は、既にいくつ
かの方法が開示されている。
【0003】例えば特公平7―37703号公報には、
伸縮性シートを伸張した状態で、ギャザーを形成可能な
非伸縮性シートと熱エンボス貼り合わせを行い、直後に
伸長状態を解放することにより、伸縮性シートが収縮し
非伸縮性シートにギャザーを形成させた伸縮性シートと
している。この方法は弾性シートを伸長した状態で貼り
合わせるところが最大の特徴であるが、伸長状態で貼合
せる場合、伸縮性シートがエンボスロールの熱により溶
融し、そこから破れてしまう不安定性がつきまとう。ま
た伸縮性シートを伸ばした時シートの幅が狭くなるので
幅のコントロールが難しい。また、貼り合わせた後一度
複合シートから張力を除き解放状態にする必要があるた
め製造上工程通過性に難がある事が想像できる。さらに
また、この複合シートは、伸長状態で複合した後、その
伸縮性シートの収縮力により非伸縮性シートを収縮させ
ギャザーを形成させるため、非伸縮性シートは柔軟かつ
薄い物に事実上限定されてしまう。
【0004】また特開平5―222601号公報、特開
平5―245961号公報および特開平5―22817
7号公報においては、弾性シートと非弾性シートとをシ
ート長さ方向に延びるストライプ状熱エンボスロールに
て貼り合わせて複合シートとした後、該複合シートを、
非弾性不織布に永久歪みを与える伸長を行い、該伸長を
解くことにより、伸縮性シートが収縮し非伸縮性シート
にギャザーを形成させた伸縮性シートとする方法が開示
されている。しかし、この方法は、本発明と異なり、非
伸縮性シートにはCD方向に100%以上の潜在的伸縮
性が必要である。また、複合品を拡幅する事により十分
な伸びを得ようとすると非伸縮性シートを一部破壊して
しまい、毛羽立ちを生じたり外観を損ねてしまう。また
この方法は、熱エンボスにて貼り合わせると同時に伸び
止まり感を与えるシートを製造する本発明と異なり、貼
り合わせた複合品を一度拡幅する工程を必要とする。さ
らにこの方法は、シート幅方向への伸び止まり感を与え
る物であり、長さ方向への応用は非常に困難である。
【0005】また特開平7−213554号公報には、
非伸縮性不織布を歯車で凹凸形状とし、その凸部に接着
剤を塗布し、弾性シートを前記凸部に接着して、凹凸形
状となした非伸縮性不織布の片面に伸縮性不織布を接着
した伸縮性のある弾性複合体を製造する方法が開示され
ている。しかしこの方法においては、例えば、柔軟な非
弾性シートを凹凸ロールに通して凹凸形状にしても、凹
凸ロールの噛み合わせ部を通過した後、弾性シートと貼
合わせるまでその凹凸ロールに沿った状態を維持するこ
とは極めて困難である。またこのような方法では、速度
を上げた場合も同様に、凹部に押し込まれたシートが浮
き上がってしまう。従って、その結果、凹凸(ギャザ
ー)の間隔、大きさが不均一な弾性複合体とならざるを
得ず、このようなものは伸縮度が一定しないものとな
り、製品素材としては好ましいものではない。
【0006】上記不都合を解消するために、該発明で
は、非弾性シートが押し込まれる側の凹凸ロールにサク
ション部を設け吸引にて押し込まれたシートを保持する
方法を開示しているが、サクションにて吸引保持するこ
とができる程度の不織布となると、その目付、その密度
等が大きいものとならざるを得ず、対象とする不織布が
特定のものとなり、一般的な通気性の高い不幟布を使用
する場合、サクションにて吸引保持することは極めて困
難である。すなわち、この方法は、一般的な不織布を対
象とする製造方法としては、工業的使用に適するもので
はない。
【0007】さらに該発明では、接着剤にて貼り合わせ
をおこなっているため、「接着剤が裏抜けする」、「接
着剤により風合いが堅くなる」という問題が生ずる。さ
らに、(本発明のように、)凹凸のピッチが小さく凹凸
(ギャザー)が密に形成されるよう設計した場合、ロー
ル凸部には極僅かの接看剤を正確に塗布する技術が必要
であり、このような正確かつ精度を必要とする技術を、
例えばおむつ製品製造の場合のように製造コストを下げ
て高速度でかつ長期間安定して連続運転する場合のよう
な製造工程に用いることは適していない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の如き
先行技術の不都合を解消した弾性シートと非弾性シート
とからなるシート状弾性複合体(低伸長率において応力
が低く一定の伸度において急激に応力が上昇する伸び止
まり感を有するシート状弾性複合体)と、その製造方法
を提供せんとするものであって、特に凹凸(ギャザー)
の大きさ、間隔が正確であり、その均一性が揃ったシー
ト状弾性複合体を提供せんとするものである。また本発
明は、そのような均一性が揃った凹凸(ギャザー)を有
するシート状弾性体を簡単かつ連続的に効率良く製造す
る方法を提供せんとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、その幅
方向に伸びる凹部と凸部とを、その長さ方向に一定間隔
に形成した非伸縮性シート(A)の該凸部に、伸縮性シ
ート(B)を貼り合わせた形態の、伸縮性を有するシー
ト状弾性複合体(C)を製造する方法であって、該非伸
縮性シート(A)および該伸縮性シート(B)は熱可塑
性のシートであり、該非伸縮性シート(A)を、工程幅
方向に延びるストライプ状の凹凸溝を持ち、その加熱温
度が非伸縮性シート(A)の融点以下15℃ないし40
℃の範囲内の温度に加熱された熱エンボスロール(1)
と該エンボスロールの凹凸に対応する凹凸模様を持ち該
エンボスロールよりも10℃以上温度の低い凹凸ロール
(2)との噛み合わせ部に供給し、該非伸縮性シート
(A)を凹凸状に付形しつつ該エンボスロールの回動と
共に回動前進させ、その後、該熱エンボスロール(1)
と接触状態に設置したフラットロール(3)との間の接
触部に、別途案内した伸縮性シート(B)と共に該伸縮
性シート(A)がフラットロール(3)側となるように
供給し、該凹凸形成した非伸縮性シート(A)の凸部の
みを該伸縮性シート(B)と熱エンボス接着させること
を特徴とするシート状弾性複合体の製造方法である。ま
た本発明は、前記非伸縮性シート(A)が不織布である
ことを特徴とするシート状弾性複合体の製造方法であ
る。
【0010】また本発明は、前記熱エンボスロール
(1)の凹凸の、該凸部頂部幅が0.1〜1.0mmで
あることを特徴とするシート状弾性複合体の製造方法で
ある。また本発明は、前記熱エンボスロール(1)の凹
凸の、該凹凸ピッチが0.5〜3.0mmであることを
特徴とするシート状弾性複合体の製造方法である。また
本発明は、前記熱エンボスロール(1)の凹凸の、該凹
部深さが0.5〜2.0mmであることを特徴とするシ
ート状弾性複合体の製造方法である。
【0011】さらにまた本発明は、上記いずれかに記載
の方法で製造したシート状弾性複合体(C)であって、
その幅方向に伸びる凹部と凸部とを、その長さ方向に一
定間隔に形成した熱可塑性の非伸縮性シート(A)の片
面の該凸部に伸縮性シート(B)が熱エンボスにより融
着され別途接着剤を用いることなく貼り合わさった複合
体であることを特徴とする、伸縮性を有するが、低伸長
率において応力が低く一定の伸度において急激に応力が
上昇する伸び止まり感を有するシート状弾性複合体であ
る。
【0012】図1は本発明のシート状弾性複合体(C)
の側断面図であり、図2はその製造工程を概説する工程
概念図である。本発明においては、そのシート状弾性複
合体(C)の製造方法において、非伸縮性シート(A)
に均一な凹凸(ギャザー)を形成するのに、熱可塑性の
シート素材を用い、これを一定温度に加熱制御された凹
凸部を有する熱エンボスロール(1)と凹凸ロール
(2)との凹凸部に導入し、該凹凸部で凹凸を付形し、
該付形した凹凸が元の状態に戻ることなく維持させて、
別途供給された伸縮性シート(B)と重ね合わせ、両者
を熱エンボスロール(1)と該ロール(1)よりも10
℃以上低い温度に保たれた凹凸ロール(2)との凹凸部
に導入し、押圧し接合するものであり、これで得られる
シート状弾性複合体(C)は、その非伸縮性シート
(A)の凹凸(ギャザー)が均一であり、したがって、
その伸縮性が極めて均一な優れたものとなるものであ
る。
【0013】また本発明は、上記熱エンボスロール
(1)と凹凸ロール(2)での凹凸(ギャザー)付形と
共に、伸縮性シート(B)との接合を前記熱エンボスロ
ール(1)での加熱を利用し非伸縮性シート(A)を構
成する繊維それ自体の部分溶融で熱接着するものであ
り、接着剤を用いて貼り合わせる場合の接着剤の裏抜け
や風合を堅くする前述の不都合がないものであり、凹凸
(ギャザー)が均一であるばかりか、その風合が優れた
ものとなる。
【0014】さらにまた本発明の製造方法は、前記熱エ
ンボスおよび熱接着方式で行うものであるため、高速で
の運転と共にそれが安定に連続運転できる大きなメリッ
トを有する。さらにまた本発明の製造方法においては、
熱エンボスロール(1)の凹凸形状を変更することによ
り、得られるシート状弾性複合体(C)の伸び止まり点
(S−Sカーブでの立ち上がり点)や外観を精確にコン
トロール可能であり、要求する弾性複合体を正確かつ容
易に得ることができる。
【0015】図3は、本発明で得られる一例の、伸び止
まり感を有する複合体(C)の強伸度特性を説明する概
念図である。すなわち、本発明の弾性複合体(C)は、
複合体(C)、いずれにおいても、非伸縮性シート
(A)の凹凸ひだ(ギャザー)が伸びきるまでは伸縮性
シート(B)の伸長応力特性で伸長するが、凹凸ひだ
(ギャザー)が伸びきった時点では非伸縮性シート
(A)が加わった特性となり、その伸長応力特性は図で
急激に立ち上がり、伸び止まりの感じを与えるものとな
るものである。
【0016】図4は、本弾性体(C)の複合に用いた各
シート材料単体の伸長応力特性を説明する概念図であ
り、は非伸縮性シート(A)の、は伸縮性シート
(B)のそれを示す。はスパンボンド単独の高応力特
性の場合であり、この場合引き伸ばしに高い力を要し、
このようなシートを用いた製品は使用者に圧迫感を与え
ることとなって好ましくない。またはポリスチレン−
ポリ(エチレンプロピレン)−ポリスチレンブロック共
重合体(SEPS)からなる弾性繊維単独の低応力特性
の場合であり、この場合容易に引き伸ばし可能である
が、このようなシートを用いた製品はずるずると伸びて
いきその止まる点がなく使用者に不安定感を与えるもの
となり好ましくない。
【0017】さらに図5には、本発明のシート状弾性複
合体(C)の100%伸長回復特性を、また図6には、
本発明で使用する弾性シート(B)単独の100%伸長
回復特性を、それぞれ示している。図5に示すように、
本発明の弾性複合体(C)は、その伸長応力特性が急激
に立ち上がる以前の伸長領域においては、図6に示した
弾性シート(B)単独の持つ伸縮性を保っており、例え
ば、この素材を紙おむつのウエスト部分に用いた場合、
体の動きに沿って伸縮することになり、優れたフィット
性を示す。
【0018】本発明において熱エンボスロール(1)
は、非伸縮性シート(A)を一定温度に加熱でき、かつ
それに凹凸を付形できるものであればよく、特に制限さ
れるものではないが、例えば、スチーム加熱あるいは熱
媒により温度制御可能となした凹凸ロールが好ましく使
用することができる。また、凹凸ロール(2)について
も同様に非伸縮性シート(A)に凹凸を付形できるもの
であればよいが、付形した非伸縮性シート(A)を熱エ
ンボスロール(1)に保持させるため、熱エンボスロー
ル(1)よりも10℃以上低い温度に保つ必要がある。
したがって、温度制御可能なものとすることが好まし
い。
【0019】熱エンボスロール(1)の凹凸模様は、凸
部、その頂部での幅で接着面積を稼ぎ接着強度をコント
ロールでき、またそのピッチと深さでギャザーの大きさ
をコントロールし、非伸縮性不織布(A)が伸び切るま
での伸度をコントロールするものである。このような凹
凸の大きさ、ピッチは弾性複合体(C)を使用する最終
用途により各々最適な条件設定を行えばよく一率には定
まらないが、一般的には、該ロール(1)凹凸の凸部頂
部幅は0.1〜1.0mmの範囲内とすることが望まし
い。また凹凸ピッチは0.5〜3.0mmの範囲内とす
ることが望ましい。また凹部深さ(凸部高さ)は0.5
〜2.0mmの範囲内とすることが望ましい。さらに、
凹凸の形状は特に限定されるものではないが、図7に示
すような「ギヤ」の形状、あるいは図8に示すような
「長方形」の形状であることが好ましい。
【0020】ギャザーが大き過ぎると、できた複合体
(C)をロールに巻き取ることが困難になるばかりか、
外観上も好ましくない。また、突起物等に接触した時、
そこにギャザーが引っ掛かり破れの原因になる。逆に小
さすぎては、効果を発揮しなくなるため好ましくない。
【0021】熱エンボスロール(1)に対応する凹凸ロ
ール(2)は、金属模様ロール、コットンロール、ペー
パーロールまたはゴムロールのいづれかからなり、熱エ
ンボスロール(1)と確実に噛み合うことにより確実に
非伸縮性シート(A)を該熱エンボスロール(1)の凹
部へ押し込むことができればいずれでも良い。しかし、
非伸縮性シート(A)を破らないようにコントロールす
ることの容易さの点では、コットンロールやペーパーロ
ールを用いることがより好ましい。また、これら熱エン
ボスロール(1)と凹凸ロール(2)は、非伸縮性シー
ト(A)が噛み合わせ部に導かれてきたとき、そのシー
トによって凹凸部が離れる、あるいは噛み合わせ不能に
なる、などして非伸縮性シート(A)へのギャザー形成
が不十分とならないように、お互いの噛み合わせ部を機
械的に加圧することにより噛み合わせを保持するように
する必要がある。
【0022】本発明において特に重要なことは、熱エン
ボスロール(1)の温度である。この温度は、非伸縮性
シート(A)の融点以下15℃ないし融点以下40℃の
範囲内に保つことにより、噛み合わせ凹凸ロール(2)
にて熱エンボスロール(1)凹部に押し込まれた非伸縮
性シート(A)が該ロール(1)表面へ浮き上がって来
ることを防いでいることである。この温度が高すぎた場
合、非伸縮性シート(A)が融けるか、融けないまでも
ロールに取られたり、繊維が脆化してしまう。また、温
度が低すぎた場合、シートの表面が融けないため一度凹
部へ押し込まれた非伸縮性シート(A)が浮き上がって
しまう。 さらに、凹凸ロール(2)について、その温度を熱エン
ボスロール1に比べて10℃以上低温に保つ必要があ
る。これは、非伸縮性シート(A)を凹凸噛み合わせ部
にて凹凸状に付形した後熱エンボスロール(1)の方へ
確実に保持させるために必要である。
【0023】この非伸縮性シート(A)をエンボスロー
ル(1)の凹部ヘ押し込んでおくための方法としてロー
ルにサクションゾーンを設け吸引する方法があるが、低
目付け不織布の場合には通気度が高すぎるため意昧を成
さない。したがって本発明においては、熱可塑性樹脂か
らなる非伸縮性シート(A)をその融点ないし融点以下
40℃の範囲の温度に加熱し付形した凹凸が元に戻らな
いように維持して前進させる点が第一の肝要点である。
【0024】また本発明では、均質に揃った凹凸を付形
した非伸縮性シート(A)をフラットロール(3)の位
置まで前進させ、該位置で該非伸縮性シート(A)の凸
部と別途供給された伸縮性シート(B)とを結合させる
のに、接着剤を用いることなく、該非伸縮性シート
(A)を構成する構成繊維それ自体の部分溶融により両
者シートを融着するものであり、得られる複合シート
(C)は接着剤の存在による風合の悪さが解消でき、ソ
フトな極めて肌触りよいものを得ることができるように
した点が第二の肝要点である。
【0025】なおフラットロール(3)も特に制限され
るものではなく、前記熱エンボスロール(1)にて凹凸
を付形した非伸縮性シート(A)と伸縮性シート(B)
とを貼り合わせることができればよく、そのために必要
な熱量をシートに供給できるよう温度制御可能なものと
することが好ましい。
【0026】本発明に使用できる非伸縮性のシート
(A)とは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエス
テル、ポリアミド等の熱可塑性樹脂からなる布帛、フィ
ルムなどシート状物であれば何でも良いが、肌触りや柔
軟性、通気性、さらにはコストを含めた点で不織布がよ
り好ましい。
【0027】本発明で用いる伸縮性のシート(B)は、
その弾性素材が特に限定されるものではなく、これまで
に知られている素材、例えば、イソプレン、ブタジエン
系合成ゴム、あるいはウレタンエラストマー、あるいは
ポリスチレン−ポリイソプレンブロック共重合体(SI
S)、ポリスチレン・ポリ(エチレンブチレン)−ポリ
スチレンブロック共重合体(SEBS)、ポリスチレン
−ポリ(エチレンプロピレン)−ポリスチレンブロック
共重合体(SEPS)等のスチレン系エラストマー、エ
チレン・ビニルアセテート共重合体(EVA)、エチレ
ン・メチルアクリレート共重合体(EMA)、エチレン
プロピレンゴム(EPDM)等のポリオレフィン系エラ
ストマー等からなるシート状物を用いることができる。
該シート状物は、メルトブローに代表される不織布やそ
の他の不織布ばかりでなく、さらには編み物、フィルム
などのシート状物であってもよいが、柔軟性、通気性や
コストの点からは不織布がより好ましい。
【0028】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例により限定されるもの
ではない。 実施例1: 〈非弾性シート(A)〉;市販の出光石油化学(株)製
商品名“ストラテックRN2015”を使用した。これ
は、ポリプロピレン(PP)樹脂からなるスパンボンド
不織布であり、その目付は15g/m2であった。この
PPスパンボンド不織布の長さ方向の伸長応力特性は図
4のに示すとおりであった。さらに、このスパンボン
ド不織布につきDSC法により融点を測定したところ1
62℃であった。
【0029】〈伸縮性シート(B)の製造〉;(株)ク
ラレ製商品名“セプトン#2002”(SEPS樹脂)
80部に、PP樹脂20部をブレンドし、これを押出機
に投入して310℃で溶融し、孔径0.3mmの孔をピ
ッチ0.75mmで一列に配列したメルトブローンノズ
ルから吐出させ、同時にこの溶融樹脂に310℃の熱風
を噴射させ成形コンベア上にこのメルトブロー繊維を捕
集し、メルトブローン不織布を得た。この時の、樹脂の
単孔吐出量は、0.4g/min・孔であり、熱風量は
0.15Nm3/分・cm幅であり、ダイと捕集コンベ
ア間との距離は15cmであった。この得られた伸縮性
メルトブローン不織布の長さ方向の伸長応力特性は図4
のである。また、100%伸長回復曲線を図6に示
す。
【0030】〈シート状伸縮性複合体(C)の製造〉;
上記の非弾性シート(A)を図2に示す熱エンボスロー
ル(1)と凹凸ロール(2)との間に導入し凹凸付形を
行い、引き続き、該熱エンボスロール(1)に近接する
フラットロール(3)部まで送り、ここで、該両ロール
(1)、(3)間に別途案内された上記伸縮性シート
(B)と積層状態で押圧して、非弾性シート(A)の凸
部頂部に伸縮性シート(B)が熱接着した、図1に示す
ような断面形状の伸縮性複合体(C)を得た。この時の
熱エンボスロール(1)および凹凸ロール(2)の凹凸
形状は、図7に示すギヤタイプであり、それは凹凸のピ
ッチが1.57mm、深さが1.13mm、凸部の頂部
幅が0.50mmであった。該熱エンボスロール(1)
の温度は132℃、凹凸ロール(2)の温度は80℃、
ロール(1)と(2)との接圧は20kg/cmであっ
た。また、フラットロール(3)の温度は80℃であ
り、このロール(3)も熱エンボスロール1に線圧35
kg/cmの接触圧力で押さえられていた。また、この
時の処理速度は10m/分であった。得られた伸縮性複
合体(C)の伸長弾性特性は図3のに示すようなもの
であった。
【0031】実施例2;熱エンボスロール(1)と凹凸
ロール(2)の凹凸形状がギヤタイプでなく図8に示す
ような長方形形状であり、その凹凸ピッチが1.43m
m、深さが1.5mm、および凸部頂部幅が0.53m
mであることを除き、実施例1の方法で弾性複合体
(C)を得た。
【0032】この伸縮性複合体(C)の伸長弾性特性は
図3のに示すようなものであり、およそ100%伸長
したところで「伸び止まり感」を示すものであった。ま
た、この複合体(C)の100%伸長回復特性は図5に
示すように、十分な伸縮性を示した。さらにこれは、図
6に示した弾性シート単独品の伸縮特性に比べ僅かに伸
長応力が高いが、ほぼ同等な伸縮性であった。
【0033】比較例1;熱エンボスロール(1)の温度
が100℃であることを除き、実施例2の方法を用いて
複合化を試みたが、熱エンボスロール(1)の凹凸部に
押し込まれたスパンボンド不織布(A)が弾性シート
(B)との貼り合わせ前にロール1凹凸部から浮き上が
り、均一なギャザーを持つ複合体にならず、部分的に十
分な伸縮性および伸び止まり性を示さないものになっ
た。
【0034】比較例2;熱エンボスロール(1)の温度
が150℃であることを除き、実施例2の方法を用いて
複合化を試みたが、スパンボンド不織布(A)が熱エン
ボスロール(1)の凹凸部に押し込まれると同時に溶融
してしまいギャザーを持つ複合体にならなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明シート状弾性複合体(C)の側断面図で
ある。
【図2】本発明シート状弾性複合体(C)の製造工程を
示す側面概念図である。
【図3】本発明シート状弾性複合体(C)の一例の伸長
応力曲線である。
【図4】非弾性不織布および弾性不織布の強伸度特性で
ある。
【図5】本発明シート状弾性複合体(C)の一例の10
0%伸長回復特性である。
【図6】弾性シートの100%伸長回復特性である。
【図7】ギヤ式凹凸ロールの例を示し、その両ロール噛
合せ部の部分側面図である。
【図8】長方形式凹凸ロールの例を示し、その両ロール
噛合せ部の部分側面図である。
【符号の簡単な説明】
1 加熱エンボスロール 2 凹凸ロール 3 フラットロール A 非伸縮性シート B 伸縮性シート C シート状弾性複合体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // B29K 105:08 B29L 7:00 (72)発明者 伊東 定 愛媛県西条市朔日市892番地 株式会社ク ラレ内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】その幅方向に伸びる凹部と凸部とを、その
    長さ方向に一定間隔に形成した非伸縮性シート(A)の
    該凸部に、伸縮性シート(B)を貼り合わせた形態の、
    伸縮性を有するシート状弾性複合体(C)を製造する方
    法であって、該非伸縮性シート(A)および該伸縮性シ
    ート(B)は熱可塑性のシートであり、該非伸縮性シー
    ト(A)を、工程幅方向に延びるストライプ状の凹凸溝
    を持ち、その加熱温度が非伸縮性シート(A)の融点以
    下15℃ないし40℃の範囲内の温度に加熱された熱エ
    ンボスロール(1)と該エンボスロールの凹凸に対応す
    る凹凸模様を持ち該エンボスロール(2)よりも10℃
    以上温度の低い凹凸ロールとの噛み合わせ部に供給し、
    該非伸縮性シート(A)を凹凸状に付形しつつ該熱エン
    ボスロールの回動と共に回動前進させ、その後、該熱エ
    ンボスロール(1)と接触状態に設置したフラットロー
    ル(3)との間の接触部に、別途案内した伸縮性シート
    (B)と共に該伸縮性シート(B)がフラットロール
    (3)側となるように供給し、該凹凸形成した非伸縮性
    シート(A)の凸部のみを該伸縮性シート(B)と熱エ
    ンボス接着させることを特徴とするシート状弾性複合体
    の製造方法。
  2. 【請求項2】非伸縮性シート(A)が不織布であること
    を特徴とする請求項1に記載のシート状弾性複合体の製
    造方法。
  3. 【請求項3】前記熱エンボスロール(1)の凹凸の、該
    凸部頂部幅が0.1〜1.0mmであることを特徴とす
    る請求項1に記載のシート状弾性複合体の製造方法。
  4. 【請求項4】前記熱エンボスロール(1)の凹凸の、該
    凹凸ピッチが0.5〜3.0mmであることを特徴とす
    る請求項1に記載のシート状弾性複合体の製造方法。
  5. 【請求項5】前記熱エンボスロール(1)の凹凸の、該
    凹部深さが0.5〜2.0mmであることを特徴とする
    請求項1に記載のシート状弾性複合体の製造方法。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれかに記載の方法で製
    造したシート状弾性複合体(C)であって、その幅方向
    に伸びる凹部と凸部とを、その長さ方向に一定間隔に形
    成した、熱可塑性非伸縮性シート(A)の片面の該凸部
    に、伸縮性シート(B)が熱エンボスにより融着され別
    途接着剤を用いることなく貼り合わさった複合体である
    ことを特徴とする、伸縮性を有するが、低伸長率におい
    て応力が低く一定の伸度において急激に応力が上昇する
    伸び止まり感を有するシート状弾性複合体。
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