JPH10245836A - 暗渠排水材及び暗渠排水構造体 - Google Patents

暗渠排水材及び暗渠排水構造体

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JPH10245836A
JPH10245836A JP5064897A JP5064897A JPH10245836A JP H10245836 A JPH10245836 A JP H10245836A JP 5064897 A JP5064897 A JP 5064897A JP 5064897 A JP5064897 A JP 5064897A JP H10245836 A JPH10245836 A JP H10245836A
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JP
Japan
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particles
drainage
soil
groove
shape
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JP5064897A
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English (en)
Inventor
Masamichi Kaneko
正道 金子
Nobuyuki Kotani
信幸 小谷
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 透水性、耐久性に優れ、かつ暗渠溝への粒子
充填作業性に優れた暗渠排水材用の発泡粒子、及びそれ
を用いた暗渠排水構造体を提供する。 【解決手段】 少なくとも一つの凹部を有し、最長部の
長さLが8<L<40mm、流動指数M(秒/m3 )が
60<M<140、空隙率V(%)が35<V<50
である熱可塑性発泡樹脂粒子(樹脂としては、例えば、
ポリスチレン等)からなる暗渠排水材、及びそれを用い
た暗渠排水構造体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、土壌の排水のため
に用いられる暗渠排水材に関し、更には、透水性に優
れ、かつ暗渠排水材埋設時の流動性に優れた熱可塑性発
泡樹脂粒子から成る暗渠排水材、及びそれを用いた暗渠
排水構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】農地、ゴルフ場、グランド等の土壌の排
水性を向上させるため、土壌中に透水孔を有する排水管
あるいは排水材を敷設することは従来から行われてい
る。その一般的な敷設構造としては断面がU字もしくは
長方形等の形状の溝を土壌に掘削し、透水孔を有する排
水管を溝底部に敷設して埋め戻し、地中からその透水孔
を通ってパイプ内に集まる水がパイプ内を流れて排出口
へ注ぐように構成されたものがあげられる。更にパイプ
透水孔の目詰まりを防ぐため、前記溝底部の壁面とパイ
プとの間、パイプ周囲に透水性を持つ充填材として籾殻
あるいは発泡樹脂粒子を充填した後に表層部の土壌を埋
め戻すことが知られている。
【0003】実開昭61−76827号公報にはU字溝
底部に透水孔を有する排水管を敷設し、その周囲に排水
管の水ハケ媒体としてS字状の発泡粒子を充填し、更に
U字溝の表層部に土壌を埋め戻して成る暗渠排水構造が
示されている。また、特開平4−106210号公報に
はネット状袋体内に粒状発泡プラスチックを充填した暗
渠排水部材が示されており、実開昭62−85523号
公報には合成樹脂の発泡粒子からなる充填疎水材を筒状
袋に詰めたものを暗渠排水媒体として用いることが示さ
れている。
【0004】しかし、土中で腐食しやすい籾殻の改良代
替品として実開昭61−76827号公報に開示された
S字状発泡粒子は、暗渠排水の水ハケ媒体として用いる
場合、粒子サイズが比較的大きくしかもS字の形状であ
るためU字溝内へ粒子を充填する時の作業性に問題があ
った。即ち、粒子を充填する溝幅寸法に対し粒子サイズ
が大きく、しかもS字同士が絡み合うため、粒子の流動
性が悪く、U字溝への充填が不均一になり発泡粒子の一
部がU字溝からこぼれ土壌表面に散乱するという不具合
があった。
【0005】粒子の散乱を防ぐため、特開平4−106
210号公報のように粒子をネット状袋に充填したもの
を敷設する方法が開示されている。しかし暗渠の施工法
によっては不具合な点がある。即ち、土壌が軟弱な湿地
土壌に暗渠排水材を施工する場合には、U字溝を掘削し
た直後に溝壁が土圧で倒れ込むので、溝を掘削しなが
ら、溝内に直ちにパイプを敷設し、更に続けてバラ状の
水ハケ媒体を溝内に充填してゆき、更にその後から直ち
に連続的に土壌をかぶせていく施工法がとられる。この
施工法では広い土壌範囲に大量の暗渠排水材を短時間に
施工できるが、発泡粒子を充填したネット袋を軟弱土壌
の溝内に連続的に敷設することは困難であり、作業の効
率が著しく悪いという問題があった。またバラ状の排水
材の充填性を良くするため球状の発泡粒子を用いると、
流動性は向上するが、粒子間空隙率が低下して、排水材
の最も重要な性能である透水性能が低下するという問題
が生じる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な問題を解決し、U字溝への充填性に優れ、しかも土中
での透水性に優れた暗渠排水材及びその排水材を用いた
暗渠排水構造体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の通りであ
る。 (1)熱可塑性発泡樹脂粒子から成る暗渠排水材であっ
て、該熱可塑性発泡樹脂粒子が、少なくとも一つの凹面
を有する形状であり、最長部の長さL(mm)が8<L
<40であり、粒子の流動指数M(秒/m3 )が60<
M<140であり、かつ、該熱可塑性発泡樹脂粒子の空
隙率V(%)が35<V<50であることを特徴とする
暗渠排水材。 (2)熱可塑性発泡樹脂粒子が黒色または茶色に着色さ
れていることを特徴とする上記1に記載の暗渠排水材。 (3)上記1または2に記載の暗渠排水材を土中に埋設
してなる暗渠排水構造体。 (4)透水孔を有する排水管及び該排水管周囲に配した
上記1または2に記載の暗渠排水材を土中に埋設して成
る暗渠排水構造体。
【0008】本発明の暗渠排水材が従来技術と明確に異
なるところは次の点である。即ち、本発明の暗渠排水材
は、従来の暗渠排水材には無かった形状、サイズ、流動
指数及び空隙率が特定された熱可塑性発泡樹脂粒子(以
下、発泡粒子ともいう)からなるという点である。以下
に本発明の特徴につき、第1に発泡粒子の形状、第2に
サイズ、第3に流動指数、第4に空隙率の順に、詳細に
説明する。
【0009】まず第1に、形状について説明する。本発
明における発泡粒子は、少なくとも一つの凹面を有する
形状である。凹面を有する形状とは、粒子の少なくとも
一つの断面形状が凹面を有するもので、例えば、C型、
J型、U型、L型、V型、S型、Z型、M型、瓢箪型、
ポテトチップ型等がある。図1に、本発明における発泡
粒子の形状につき、代表例の模式図を示す。
【0010】これらの形状の粒子を多数個集合させる
と、粒子の凹面部空間によって粒子間空隙が大きい集合
体が形成され、しかも粒子の外形がC型、J型、U型等
の外形のように丸みを持った形状を有するので、U字溝
へ粒子を流し込む時の流動性が良好になるのである。ま
た粒子の凹面部同士が絡み合って、粒子集合体全体とし
て外圧に対する大きい強度を保つ効果が現れる。従っ
て、土中に粒子を埋設し表土を埋め戻した後の土圧や輪
圧等による土壌の陥没を抑える効果が発現されるのであ
る。本発明の暗渠排水材においては、このような性能が
複合して発現されるために、暗渠排水材として好適に用
いられるのである。本発明における凹面を有する粒子形
状の中で、より好ましい形状はC形、J型、またはL
型、あるいはこれらに類似した形状である。
【0011】粒子形状が球形である場合には粒子の流動
性は良いが、粒子充填層の空隙率が小さくなり透水性が
低下するので好ましくない。また粒子が球形であると、
粒子と粒子の相互間の絡み合いがないためにU字溝内に
表土を埋め戻す際に、充填粒子上に投入された土砂が粒
子中に入り込み、有孔排水管廻りに土砂が被さって有孔
管の孔を詰まらせたり、水の流路をふさいだりするとい
う不具合がある。
【0012】また、粒子形状が突起を有するような形
状、例えば、Y型、T型のような形状では粒子充填層の
空隙率は大きくなるが、粒子形状が互いの絡み合いが強
いものであるため粒子の流動性が低下する。粒子の流動
性が悪いと、発泡粒子包装袋等から粒子を溝内に充填す
る際、粒子を手で掻き出しにくくなって充填の作業性が
低下する傾向がある。また溝内へ充填する際溝の廻りに
こぼしやすく、こぼれた粒子が風で飛ばされ散乱する等
の不具合が生じる場合がある。
【0013】次に、第2の特徴である、発泡粒子のサイ
ズについて説明する。本発明における発泡粒子の大きさ
は、最長部の長さLが8mm<L<40mmである。発
泡粒子の最長部の長さLは、図2のTで例示されるよう
に、粒子断面の端部間で最も長い寸法で与えられる。最
長部の長さLが8mm以下のものでは、凹面を有する発
泡粒子を製造するのが困難で、たとえ製造できても経済
的に不利である。また凹面部の面積が小さいため絡み効
果が充分発揮されないという不具合もある。更に、充填
する粒子の最長部の長さが40mm以上では、排水溝幅
に対して粒子の寸法が大きいので溝への充填がしにくい
という問題がある。即ち、農地、グランド等に施工する
暗渠排水溝の幅寸法は一般的には150〜400mmで
あり、150〜400mm幅の溝へ40mm以上の大き
な粒子をバラ状に充填する場合は、粒子の形状がC型、
J型、L型等であっても、充填作業性が低下する。この
ように最長部の長さLのより好ましい範囲は10<L<
25mmであり、更に好ましい範囲は10<L<20m
mである。
【0014】なお、最長部の長さLは任意に選んだ10
0粒の発泡粒子の最長部の長さの平均値として与えられ
るものである。次に、第3の特徴である、発泡粒子の流
動指数について説明する。本発明における発泡粒子の流
動指数M(秒/m3 )は、60<M<140である。本
発明の暗渠排水材用の発泡粒子は凹面を有する発泡粒子
であるが、その形状、大きさ、密度により流動性が変わ
る。流動指数Mが60以下のものでは流動性は良いが粒
子形状が球形に近いものとなり、その結果粒子間空隙率
が小さくなって、透水性が低下する。また流動指数Mが
140以上になると粒子の流動性が低下するので充填作
業性が悪くなる。Mの更に好ましい範囲は80<M<1
25である。流動指数Mは、図3に示す治具により測定
する。即ち、寸法を特定した大型ロートに発泡粒子を充
填し、ロートからの粒子の流出時間を測定することで測
定できる。
【0015】次に、第4の特徴である、発泡粒子の空隙
率について説明する。本発明における発泡粒子は、空隙
率V(%)が35<V<50である。Vが35以下では
透水性能が小さくなり、暗渠排水材として敷設した場合
の排水速度が低下し、また、Vが50以上では発泡粒子
の形状の凹部の割合が大きくなり、溝内へ充填した時の
強度が低下する。また発泡粒子の形状が複雑になるため
粒子の流動性が低下するという傾向も付随する。
【0016】本発明の暗渠排水材は上述したように、優
れた透水性と流動性を合わせ持つ発泡粒子から成るもの
である。この2つの性能は上述したように、凹面を有す
る形状であり、且つ最長部の長さLが特定の寸法を有す
るもので、且つ粒子の流動指数M(秒/m3 )が特定の
範囲であるということにより達成されたものである。即
ち、本発明は、暗渠排水材の透水性、耐久性、充填作業
性が、排水材の形状と大きさ、流動指数を特定の範囲の
ものにすることによって満足されるという知見に基づき
なされたものである。
【0017】本発明の暗渠排水材用の発泡粒子は、粒子
の密度dが0.01g/cm3 <d<0.10g/cm
3 の粒子である。密度が0.01g/cm3 以下では、
粒子の強度が小さく土中で土圧により粒子が圧縮され粒
子間空隙が低下し透水性が低下する。密度が0.10g
/cm3 以上の粒子は、強度は大きいが重量が増え粒子
の充填作業時の労力負担が大きくなり、しかも樹脂重量
が増し製造コストも大きくなる。本発明の暗渠排水材用
の発泡粒子の一粒当たりの重量は10mgから250m
gが好ましい。更に好ましくは20mgから100mg
である。
【0018】本発明の暗渠排水材用の発泡粒子は、黒色
あるいは茶色の着色処理をすることがより好ましい。発
泡粒子は軽量であり、屋外では散乱しやすいものであ
る。例えば屋外で使用中、風で飛散して土壌の上に散乱
した無着色の白色の粒子はよく目立ち、土壌とは違和を
感じる物である。このような時は暗渠排水材用の発泡粒
子に黒色あるいは茶色の着色処理を施しておけば目立ち
にくい。土と同系の色をした粒子は土中に埋めても、ま
た一部が土壌表面に散乱しても目立ちにくく違和を感じ
させないものである。発泡粒子の着色処方としては特に
制限はなく公知の方法を用いることができる。例えば、
材料ポリマーに顔料等を添加して着色する方法、発泡粒
子表面を着色材でコーティングする等により着色でき
る。
【0019】本発明の暗渠排水材用の発泡粒子の素材と
しては、熱可塑性樹脂であれば特に制限なく用いること
ができる。熱可塑性樹脂の中では発泡加工性、材料コス
トの面で、汎用樹脂のスチレン系樹脂あるいはポリオレ
フィン系樹脂が好ましい。スチレン系樹脂としては、ポ
リスチレン、スチレン系モノマーを50%以上含有する
スチレン系共重合体を用いることができる。スチレン系
モノマーとしてはスチレンの外、メチルスチレン、ジメ
チルスチレン、エチルメチルスチレン等の核アルキル置
換スチレン、クロルスチレン等の核ハロゲン化スチレン
等であり、単独あるいは2種以上の混合物として用いら
れる。スチレン系共重合モノマーとしては、例えば、ア
クリロニトリル、メチルメタクリレート、無水マレイン
酸等がある。これらの中で特に好ましいものは、ポリス
チレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体である。
【0020】ポリオレフィン系樹脂としては、低、中、
高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、線状超
低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等
で代表されるエチレン系樹脂、ポリプロピレン、共重合
成分がエチレン、ブテン1,4−2メチルペンテンの1
種以上であるプロピレンとのランダム及びブロック共重
合体等で代表されるプロピレン系樹脂、またはこれらの
樹脂の2種以上が混合された混合樹脂、あるいはこれら
の樹脂を50重量%以上含み他成分が塩化ビニル、エチ
ルアクリレート、メチルアクリレート、アクリル酸等の
成分である共重合、混合樹脂等が用いられる。これらの
中で特に好ましいものは、中、高密度ポリエチレン、ポ
リプロピレンである。
【0021】樹脂には必要に応じて、滑剤、離型剤、帯
電防止剤、発泡核剤、紫外線安定剤等の添加剤を加える
ことができる。本発明における発泡粒子の製造方法は特
に制限はない。押出機内で樹脂と発泡剤を混合し、未発
泡状態でC字、J字あるいはL字状等の形状のダイノズ
ルからストランド状に押し出したものを粒子状にカット
し、スチーム等の加熱により発泡粒子とする方法が一般
的に用いられる。あるいは樹脂粒子に発泡剤を含浸さ
せ、スチーム等の加熱により発泡粒子とする等の方法が
用いられる。あるいは押出機内で樹脂と発泡剤を混合
し、C字、J字あるいはL字状等の形状のダイノズルか
らストランド状に発泡させながら押し出したものを粒子
状にカットする方法も用いることが出来る。また、C
字、J字あるいはL字状等のダイノズルからストランド
状に樹脂を溶融押し出したものを粒子状にカットして得
た粒子に発泡剤を後から含浸させる方法も用いることが
出来る。未発泡粒子あるいは発泡粒子の大きさは、ダイ
ノズルの大きさを変えることや、ダイノズルから溶融押
し出しされるストランドの引き取り速度を加減すること
により所望の大きさにすることができる。
【0022】本発明で用いられる発泡剤としては、揮発
性のものが好ましく、沸点が−80〜+100℃の範囲
にあるもの、例えば、ブタン、n−ペンタン、イソペン
タン、ヘキサン、石油エーテル等の脂肪族炭化水素、シ
クロペンタン等の環状脂肪族炭化水素の外ハロゲン化炭
化水素、炭酸ガス等を用いることができる。次に、上記
の暗渠排水材用の発泡粒子を用いた暗渠排水構造体につ
いて説明する。
【0023】図4は、本発明の一例としての暗渠排水構
造体の断面の概略図である。透水孔を有する排水管4と
発泡粒子からなる排水用媒体3が互いに接する状態で農
地1の土中に埋設されている。排水管4は中空状の筒状
管であれば断面形状は特定されないが、強度上の見地か
らは円断面が好ましく、その周囲に多数の集水用の透水
孔6が設けられている。土中より排水用媒体層へ漏出し
た水は、この透水孔を通って排水管内へ集水され、管中
を流れて排水路8へ注ぐ。排水管4の出口付近には開閉
弁7が設置され、この弁の開閉操作により農地土中の排
水状態をコントロールできる。
【0024】該暗渠排水構造体の製作法は、まず農地1
に接してU字溝2を掘削し、U字溝底部に中空筒状の有
孔排水管4を敷設し、更に排水管に接するように排水用
媒体3を敷設し、更に排水用媒体3の上部に土壌5を埋
め戻して製作される。排水管4は流れ方向に向かい下り
の傾斜を持たせる事ができる。傾斜の勾配は1/100
0〜1/100であり更に好ましくは1/1000〜4
/1000である。
【0025】また、図5は、本発明の暗渠排水構造体の
他の例を示す概略図である。即ち、排水用媒体3が農地
1の土中に埋設されている。排水管を用いないタイプの
ものであり、排水用媒体が水ハケ媒体としての機能と排
水管としての機能を併せ持っている。土中より排水用媒
体層へ漏出した水は集水されながら排水用媒体の長手方
向に流れて排水口へ注ぐ。
【0026】該暗渠排水構造体の製作法は、まず農地1
に接してU字溝2を掘削し、U字溝底部に排水用媒体3
を敷設し、更に排水用媒体3の上部に土壌5を埋め戻し
て製作される。U字孔底部は排水の流れ方向に向かい下
りの傾斜を持たせる事ができる。傾斜の勾配は1/10
00〜1/100であり更に好ましくは1/1000〜
4/1000である。この暗渠排水構造体は、図6の暗
渠模式平面図に示される如き枠状配置だけでなく、例え
ば、図7の暗渠模式平面図に示される如き農地を暗渠で
挟む川字状配置などいずれの配置にも適用できるもので
ある。
【0027】本発明の暗渠排水構造体は、例えば、二毛
作地帯において農地を水田から畑地に、更に畑地から水
田に転換する場合において好ましく使用できる。即ち、
水田の収穫が終わった後で開閉弁7を開けると、本発明
の暗渠排水構造体では土中の水分を速やかに排水でき、
農地を水田から畑地へと速やかに転換使用できる。土中
の水分の排水が遅い場合には農地の湿地状態が続くた
め、畑地農耕用の重機械を農地に入れられない。即ち、
重量の大きい農耕機械が湿地土壌に入れれば、機械が土
壌中に嵌まってしまうため農地が乾くまで畑地転換の農
作業を始めることができない。逆に、農地を畑地から水
田へと転換する時は、開閉弁7を閉じて土中の排水を停
止させ農地に水を貯めれば水田として使用できる。従っ
て、排水性能に優れた本発明の暗渠排水構造体を用いる
ことにより、土壌の畑地−水田の転換を速やかに行うこ
とができ、土壌の有効利用を積極的に進めることが出来
る。勿論、本発明の暗渠排水構造体は、排水性の悪い農
地の排水改良のためにも有効に活用することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下に実施例によって更に詳細に
本発明を説明する。実施例、比較例中の発泡粒子の密
度、流動性、透水係数等は、以下のようにして測定し
た。 (1)発泡粒子の密度d 約5gの発泡粒子を小数以下2位で秤量する。次に、1
000cm3 ガラス製メスシリンダーに400〜500
cm3 の水を入れ、これにメスシリンダーの口径よりや
や小さい円形の金網板であって、その中心部に長さが1
5〜30cmの針金が直立して固定された発泡粒子の押
圧具を没し、その時の水位H1 (cm3)を読み取る。
次に押圧具を除き、秤量した上記発泡粒子をメスシリン
ダー内に入れ押圧具で完全に水没させた状態で水位H2
(cm3 )を読み取り、下記の式により発泡粒子の密度
d(g/cm3 )を求めた。 d=W/(H2 −H1 ) 但し、W :発泡粒子の重量(g) H1 :発泡粒子を入れる前の水位(cm3 ) H2 :発泡粒子を水没した後の水位(cm3
【0029】(2)粒子の流動性M Federal Spec.PPP−C−1683に示
される方法で測定する。図3に示される大型ロートの下
部にシャッターを取り付け、ロート内にロートの上辺と
水平になるまでの量の粒子を充填し、シャッターを開け
てロート内の粒子を流出させ、粒子の全量が流出するに
要する時間を測定し、粒子の流出速度を算出する。その
値を粒子の流動性M(秒/m3 )とする。ロートの容積
は0.0848m3 とし、開口部の直径aは85cm、
テーパ角度eは45度であり、ロート下部に直径jが1
5cm、長さfが30cmの円筒部を接続してある。円
筒部下部からの寸法cが2.5cmの所にシャッター板
を取り付けている。円筒下部からロート上部までの寸法
bは65cmである。また実施例、比較例の中で、Mが
125(秒/m3 )未満のものを◎、125以上、14
0未満のものを〇、140以上、200未満のものを
△、200以上のものを×として表1に示した。
【0030】(3)発泡粒子の空隙率V 内容積2000cm3 の円筒状容器に発泡粒子を充填す
る。充填する際は容器上から粒子を容器内に山盛りにな
るまで流し込み、容器内の充填状態が均一になるよう容
器を軽く叩いた後、粒子のかさ容積が2000cm3
なるよう余分の粒子をへらで掻き落とす。充填された発
泡粒子の重量W(gr)を測定する。更にこの発泡粒子
の密度d(g/cm3 )を上記(1)の方法で測定す
る。発泡粒子の空隙率V(%)は下記の式で与えられ
る。 V=100×〔2000−(W/d)〕/2000 (4)粒子の透水係数k JIS A1218に示される方法の内、定水位法で測
定する。透水係数k(cm/秒)は見かけの流速v(c
m/秒)を動水勾配iで除した値k=v/iとして与え
られる。 (5)粒子の充填作業性 粒子を詰めた400リットル入りポリ袋から、粒子を2
0cm幅の溝内へ早く、しかも溝外へ溢さずに充填する
作業において、充填作業性に特に優れたものを◎、優れ
たものを〇、やや劣るものを△、劣るものを×として表
1に示した。
【0031】
【実施例1】ポリスチレン樹脂(旭化成スタイロン68
0)を押出し機中で加熱溶融させ、更に発泡剤としてノ
ルマルペンタンを押出し機に供給して樹脂に含浸させ
た。更に発泡剤含有溶融樹脂を、C型のダイノズルより
発泡を抑えたストランド状に押出し、直ちに水冷した
後、回転刃を備えたカッターでストランド押し出し方向
と垂直方向に粒子状にカットした。得られた粒子は1粒
の重量が35mgであった。
【0032】得られた粒子をスチーム加熱し密度0.0
15g/cm3 の発泡粒子とした。押し出し方向と垂直
方向の発泡粒子の断面形状はC字型でありC字の最大径
Lは18mmであり、ストランド押し出し方向の寸法は
13mmであった。また、得られた発泡粒子の流動指数
Mは105秒/m3 であり、流動性に優れた物であっ
た。またこの発泡粒子の透水係数は80cm/秒であり
透水性にも優れた物であった。
【0033】次に、この発泡粒子を400リットルのポ
リ袋に充填した。更にこの袋15袋を用意し、農地に掘
削した幅20cm、深さ90cm、長さ100mのU字
溝内へ該発泡粒子を投入し、溝底部から30cmの高さ
まで該発泡粒子を詰めた。発泡粒子が軽量であり、しか
も流動性も良好なので、100mの溝内へ15袋を運
び、投入充填するのに要した時間は3人作業で10分間
だった。しかも溝内へ投入充填中の発泡粒子を溝外へ溢
すことはなかった。従って該粒子は充填作業性に優れた
ものであった。
【0034】
【実施例2〜4】実施例1と同様にして、押し出し方向
と垂直方向の発泡粒子の断面形状がC字型、Z字型、L
字型のポリスチレン製発泡粒子を得た。粒子の性状を表
1に示す。いずれも透水係数、流動性に優れた物であっ
た。実施例1と同様のU字溝内へ投入充填するに要した
時間は3人作業で10分間だった。しかも溝内へ投入充
填中の発泡粒子を溝外へ溢すことはなかった。
【0035】
【実施例5】ポリスチレン中にカーボンブラックを0.
2部混合した樹脂を用い、L型のダイスより発泡剤含有
樹脂を発泡を抑えたストランド状に押し出し、直ちに水
冷した後粒子状にカットした。次に表1に示す性状の発
泡粒子とした。透水性、充填性に優れたものであり、発
泡粒子をグレーに着色することにより、土中でも目立ち
にくいものであった。
【0036】
【実施例6】稲作の農地にトレンチャーを使い、溝幅2
0cm、長さ100mのU字溝を掘削した。溝底部の傾
斜は2/1000とした。溝の深さは排水出口側が10
0cm、上流端を80cmとした。U字溝底部全体に実
施例1の発泡粒子を厚み3cmに敷設した。その上に外
径6cmの有孔排水管(タキロン製CR50)を敷設し
た。有孔排水管の上流端は盲を取り付け、排水口側には
塩ビ製パイプを取り付けた。更に有孔排水管の上から実
施例1の発泡粒子を充填し発泡粒子層の厚みを30cm
となるようならした。更にその上から溝内に土をかぶせ
100mのU字溝をすべて埋め戻し土壌を平らにした。
土壌を平らにし終わった後20分後には排水管出口から
排水が継続して見られた。排水量は900ml/分であ
った。
【0037】
【実施例7】実施例6の農地に実施例6と同様に100
mのU字溝を掘削した。溝底部の傾斜は2/1000と
し、溝の深さは排水出口側が100cm、上流端を80
cmとした。溝の排水口側には外径6cmの排水管を取
り付け、更に排水管入口には発泡粒子が流出しないよう
フィルターを取り付けた。溝内に実施例1の発泡粒子を
充填し発泡粒子層の厚みを30cmとなるようならし
た。更にその上から溝内に土をかぶせ100mのU字溝
をすべて埋め戻し土壌を平らにした。土壌を平らにし終
わった後20分後には排水管出口から排水が継続して見
られた。排水量は500ml/分であった。
【0038】
【比較例1】実施例1と同様にして、押し出し方向と垂
直方向の発泡粒子の断面形状がC字型のポリスチレン製
発泡粒子を得た。最大径Lが40mmであり、流動指数
Mは160秒/m3 であって流動性にやや劣り、暗渠排
水溝への充填作業性の劣る物であった。
【0039】農地に掘削した幅20cm、深さ90c
m、長さ100mのU字溝内へ該発泡粒子を投入し、溝
底部から30cmの高さまで該発泡粒子を詰めた。発泡
粒子が流動性がやや劣るので、100mの溝内へ投入充
填するのに要した時間は3人作業で20分間だった。し
かも溝内へ投入充填中の発泡粒子を溝外へ溢しやすかっ
た。
【0040】
【比較例2】実施例1と同様にして、押し出し方向と垂
直方向の発泡粒子の断面形状がC字型のポリスチレン製
発泡粒子を得た。発泡粒子の密度が0.008g/cm
3 、最大径20mmであっても流動指数Mが170と大
きく、流動性の劣る物だった。また強度も劣る物だっ
た。
【0041】
【比較例3】実施例1と同様にして行った。用いた発泡
粒子の1つの断面形状がS型であり、最大径Lが38m
m、密度0.016g/cm3 のポリスチレン発泡粒子
では、S字状同士が絡み易い形状であったため流動性が
劣り、充填作業性の劣るものであった。
【0042】
【比較例4】実施例1と同様にして行った。用いた発泡
粒子の1つの断面形状がT型、最大径Lが25mm、密
度0.016g/cm3 のポリスチレン発泡粒子では、
T字状同士が絡み易い形状であったため、流動指数Mが
220と大きく、この粒子は充填作業性の劣るものであ
った。
【0043】
【比較例5】実施例1と同様にして行った。用いた発泡
粒子の形状が円柱形、最大径Lが7mm、密度0.02
5g/cm3 のポリスチレン発泡粒子では、透水係数が
25cm/秒であり透水性に劣るものであった。
【0044】
【比較例6】実施例1と同様にして行った。用いた発泡
粒子の形状が球形、最大径Lが4mm、密度0.035
g/cm3 のポリスチレン発泡粒子では、透水係数が1
5cm/秒であり透水性に劣るものであった。
【0045】
【比較例7】籾殻は流動指数Mが105秒/m3 であ
り、かつ透水係数が8cm/秒であり、流動性、透水性
共に本発明の暗渠排水材より劣るものであった。また、
籾殻の密度は0.720g/cm3 で重く、籾殻集合体
の空隙を含めたかさ密度でも0.093g/cm3 で重
いものであった。掘削した溝内への充填作業には労力を
要した。農地に掘削した幅20cm、深さ90cm、長
さ100mのU字溝内へ籾殻を投入し、溝底部から30
cmの高さまで籾殻を詰めた。投入充填するのに要した
時間は3人作業で40分間だった。
【0046】
【比較例8】稲作の農地にトレンチャーを使い、溝幅2
0cm、長さ100mのU字溝を掘削した。溝底部の傾
斜は2/1000とした。溝の深さは排水出口側が10
0cm、上流端を80cmとした。U字溝底部全体に籾
殻を厚み3cmに敷設した。その上に外径6cmの有孔
排水管(タキロン製CR50)を敷設した。有孔排水管
の上流端は盲を取り付け、排水口側には塩ビ製パイプを
取り付けた。更に有孔排水管の上から籾殻を充填し籾殻
層の厚みを30cmとなるようならした。更にその上か
ら溝内に土をかぶせ100mのU字溝をすべて埋め戻し
土壌を平らにした。土壌を平らにし終わった後3日間は
排水が全く見られなかった。4日目に排水が見られたが
排水量は100ml/分であった。
【0047】表1に、実施例1〜5、比較例1〜7の結
果をまとめて示す。
【0048】
【表1】
【0049】
【発明の効果】本発明により、透水性に優れ、かつ暗渠
溝への粒子埋設作業性に優れた暗渠排水材用の発泡粒子
及び暗渠排水構造体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における一例としての発泡粒子形状の模
式図である。
【図2】本発明における一例としての発泡粒子の最長部
の長さを示す模式図である。
【図3】流動指数を測定する治具の概略図である。右図
は該治具の見取図である。
【図4】本発明の一例である、排水管を使用する暗渠排
水構造体の断面の概略図であり、左図は排水流れ方向に
直角方向の断面、右図は排水流れ方向に沿った断面を表
す。
【図5】本発明の一例である、排水管を使用しない暗渠
排水構造体の断面の概略図であり、左図は排水流れ方向
に直角方向の断面、右図は排水流れ方向に沿った断面を
表す。
【図6】本発明の一例である、暗渠排水構造体の枠状配
置の概略的な平面図である。
【図7】本発明の一例である、暗渠排水構造体の川状配
置の概略的な平面図である。
【符号の説明】
1 農地 2 U字溝 3 排水用媒体 4 有孔排水管 5 土壌 6 透水孔 7 開閉弁 8 排水路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性発泡樹脂粒子から成る暗渠排水
    材であって、該熱可塑性発泡樹脂粒子が、少なくとも一
    つの凹面を有する形状であり、最長部の長さL(mm)
    が8<L<40であり、粒子の流動指数M(秒/m3
    が60<M<140であり、かつ、該熱可塑性発泡樹脂
    粒子の空隙率V(%)が35<V<50であることを特
    徴とする暗渠排水材。
  2. 【請求項2】 熱可塑性発泡樹脂粒子が黒色または茶色
    に着色されていることを特徴とする請求項1に記載の暗
    渠排水材。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の暗渠排水材を
    土中に埋設してなる暗渠排水構造体。
  4. 【請求項4】 透水孔を有する排水管及び該排水管周囲
    に配した請求項1または2に記載の暗渠排水材を土中に
    埋設して成る暗渠排水構造体。
JP5064897A 1997-03-05 1997-03-05 暗渠排水材及び暗渠排水構造体 Pending JPH10245836A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004290188A (ja) * 2003-03-07 2004-10-21 Riswood Kk 排水暗渠用資材
JP2009215872A (ja) * 2008-02-14 2009-09-24 Yoshihara Kako:Kk 地下水排除構造

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