JPH10247835A - ラブ波型弾性表面波デバイス - Google Patents
ラブ波型弾性表面波デバイスInfo
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- JPH10247835A JPH10247835A JP6173197A JP6173197A JPH10247835A JP H10247835 A JPH10247835 A JP H10247835A JP 6173197 A JP6173197 A JP 6173197A JP 6173197 A JP6173197 A JP 6173197A JP H10247835 A JPH10247835 A JP H10247835A
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Landscapes
- Surface Acoustic Wave Elements And Circuit Networks Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】ニオブ酸リチウムまたはタンタル酸リチウムの
圧電基板1上に形成されたIDT電極2によってラブ波
型表面波を励起するように構成されたSAWデバイスの
製造プロセスを容易にしてコストダウンを図り、IDT
電極2の電気抵抗の増大による特性劣化を低減する。 【解決手段】IDT電極2を2重層構造とし、下層21
を電気抵抗の低いアルミニウムで形成し、上層22を金
(Au)に代えて価格の安い卑金属のタンタル,タング
ステン又はパラジウムで形成したことを特徴とする。
圧電基板1上に形成されたIDT電極2によってラブ波
型表面波を励起するように構成されたSAWデバイスの
製造プロセスを容易にしてコストダウンを図り、IDT
電極2の電気抵抗の増大による特性劣化を低減する。 【解決手段】IDT電極2を2重層構造とし、下層21
を電気抵抗の低いアルミニウムで形成し、上層22を金
(Au)に代えて価格の安い卑金属のタンタル,タング
ステン又はパラジウムで形成したことを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、LiNbO3 (ニ
オブ酸リチウム)又はLiTaO3 (タンタル酸リチウ
ム)の圧電単結晶基板を用い、ラブ波型表面波を利用し
た弾性表面波(Surface Acoustic Wave :以下SAWと
略記する)デバイスに関するものである。
オブ酸リチウム)又はLiTaO3 (タンタル酸リチウ
ム)の圧電単結晶基板を用い、ラブ波型表面波を利用し
た弾性表面波(Surface Acoustic Wave :以下SAWと
略記する)デバイスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】最初にLiNbO3 基板を用いたSAW
デバイスについて述べる。Yカット−X伝搬LiNbO
3 基板を用いたラブ波型SAWは、電気機械結合係数k
2 がレイリー波型のSAWに比べ格段に大きいため、広
帯域な特性が求められる共振子等に応用されている。
デバイスについて述べる。Yカット−X伝搬LiNbO
3 基板を用いたラブ波型SAWは、電気機械結合係数k
2 がレイリー波型のSAWに比べ格段に大きいため、広
帯域な特性が求められる共振子等に応用されている。
【0003】LiNbO3 基板上に、質量が大きく表面
波速度が基板より遅い金(Au)の薄膜を付着させるこ
とにより、伝搬減衰の大きい擬似弾性表面波を減衰のな
いラブ波型のSAWに変えることができる。すなわち、
圧電基板上に存在する擬似弾性表面波を、質量が大きく
音速の遅い金(Au)の薄膜を付着させることにより擬
似弾性表面波の音速を低下させ、該基板の遅い横波(4
079m/s)より遅くすることで減衰のないラブ波型
SAWにすることができる。付着させる金の薄膜は圧電
基板上の全面に設ける必要はなく、SAWを励振するた
めのすだれ状電極(IDT電極)のみでもラブ波型のS
AWデバイスが形成される。
波速度が基板より遅い金(Au)の薄膜を付着させるこ
とにより、伝搬減衰の大きい擬似弾性表面波を減衰のな
いラブ波型のSAWに変えることができる。すなわち、
圧電基板上に存在する擬似弾性表面波を、質量が大きく
音速の遅い金(Au)の薄膜を付着させることにより擬
似弾性表面波の音速を低下させ、該基板の遅い横波(4
079m/s)より遅くすることで減衰のないラブ波型
SAWにすることができる。付着させる金の薄膜は圧電
基板上の全面に設ける必要はなく、SAWを励振するた
めのすだれ状電極(IDT電極)のみでもラブ波型のS
AWデバイスが形成される。
【0004】ラブ波型SAWデバイスの代表例として、
SAW共振子について以下説明する。図2(a)は、最
も単純な従来のラブ波型SAW共振子の例を示した平面
図であり、圧電基板1上にIDT電極2のみが設けられ
た構成である。図2(b)は図2(a)のA−A’切断
部端面図であり、IDT電極2の構成を示している。図
2ではIDT電極の対数を3対としているが、これは3
対に限る必要はないことは言うまでもない。また、図2
は説明を簡単にするため、IDT電極2のみが基板上に
設けられたSAWデバイスの例をあげたが、IDT電極
2の両側に反射器を配設した構成としてもよい。
SAW共振子について以下説明する。図2(a)は、最
も単純な従来のラブ波型SAW共振子の例を示した平面
図であり、圧電基板1上にIDT電極2のみが設けられ
た構成である。図2(b)は図2(a)のA−A’切断
部端面図であり、IDT電極2の構成を示している。図
2ではIDT電極の対数を3対としているが、これは3
対に限る必要はないことは言うまでもない。また、図2
は説明を簡単にするため、IDT電極2のみが基板上に
設けられたSAWデバイスの例をあげたが、IDT電極
2の両側に反射器を配設した構成としてもよい。
【0005】IDT電極2の材質としては、金(Au)
が用いられることが一般的であるが、金は圧電基板1と
の密着性が悪いため、図2(b)に示したように、通常
Crなどの接着層23が下地として付けられ、その上に
金(Au)24が付けられている。しかし、金は高価で
あるため、原価的にSAWデバイスのコストがアップす
るという問題がある。
が用いられることが一般的であるが、金は圧電基板1と
の密着性が悪いため、図2(b)に示したように、通常
Crなどの接着層23が下地として付けられ、その上に
金(Au)24が付けられている。しかし、金は高価で
あるため、原価的にSAWデバイスのコストがアップす
るという問題がある。
【0006】そこで、金のような貴金属の代わりに、T
a(タンタル),W(タングステン),Pd(パラジウ
ム)のような比較的安価で比重の大きい卑金属を用いる
ことでラブ波型の表面波が得られるように構成したもの
がある。
a(タンタル),W(タングステン),Pd(パラジウ
ム)のような比較的安価で比重の大きい卑金属を用いる
ことでラブ波型の表面波が得られるように構成したもの
がある。
【0007】次に、LiTaO3 基板を用いたSAWデ
バイスについて述べる。従来、LiTaO3 基板を用い
たラブ波型SAWデバイスには、本発明者らが先に提案
したものがある(特願平4−57231号参照)。
バイスについて述べる。従来、LiTaO3 基板を用い
たラブ波型SAWデバイスには、本発明者らが先に提案
したものがある(特願平4−57231号参照)。
【0008】図3(A)は、LiTaO3 基板の回転角
θに対する表面波速度(位相速度)の特性図であり、同
図(B)に示すように、横軸はY−Z平面内のY軸から
の切断回転角θを示し、表面波はX軸方向に伝搬する。
θに対する表面波速度(位相速度)の特性図であり、同
図(B)に示すように、横軸はY−Z平面内のY軸から
の切断回転角θを示し、表面波はX軸方向に伝搬する。
【0009】図3に示すように、回転YカットLiTa
O3 圧電基板上には、破線で示したレイリー波と、実線
で示した擬似弾性表面波(リーキー波)が存在すること
が知られている。
O3 圧電基板上には、破線で示したレイリー波と、実線
で示した擬似弾性表面波(リーキー波)が存在すること
が知られている。
【0010】また、同図に遅い横波(3380m/s)
を示しているが、擬似弾性表面波のように、表面波速度
がこの遅い横波よりも速い場合は、伝搬しながらエネル
ギをバルク波に変換しながら伝搬するいわゆるリーキー
波であるため、36°回転Y板を除いては、実用的では
ない。また、レイリー波のように、表面波速度がこの遅
い横波より遅い場合は、伝搬減衰のない表面波である。
を示しているが、擬似弾性表面波のように、表面波速度
がこの遅い横波よりも速い場合は、伝搬しながらエネル
ギをバルク波に変換しながら伝搬するいわゆるリーキー
波であるため、36°回転Y板を除いては、実用的では
ない。また、レイリー波のように、表面波速度がこの遅
い横波より遅い場合は、伝搬減衰のない表面波である。
【0011】LiTaO3 圧電基板上に、音速の遅い重
い物質を所定の膜厚で付着させて表面波速度を低下さ
せ、遅い横波よりも遅くすることにより、擬似弾性表面
波(リーキー波)を伝搬減衰のないラブ波型表面波にす
ることができる。
い物質を所定の膜厚で付着させて表面波速度を低下さ
せ、遅い横波よりも遅くすることにより、擬似弾性表面
波(リーキー波)を伝搬減衰のないラブ波型表面波にす
ることができる。
【0012】図4は、切断角θ=0°の時で、音速の遅
い重い物質として金(Au)を圧電基板上に一様に付着
した場合の膜厚と表面波速度との関係を計算した結果で
ある。図4からわかるように、表面波速度は、Au膜厚
(Ha/λ)を0.04(λ:表面波の波長)以上にす
れば3380m/s以下となり、ラブ波型の表面波が得
られることがわかる。
い重い物質として金(Au)を圧電基板上に一様に付着
した場合の膜厚と表面波速度との関係を計算した結果で
ある。図4からわかるように、表面波速度は、Au膜厚
(Ha/λ)を0.04(λ:表面波の波長)以上にす
れば3380m/s以下となり、ラブ波型の表面波が得
られることがわかる。
【0013】また、圧電基板上に一様な音速の遅い重い
物質を付着させる代わりに、表面波を励振させるすだれ
状電極(IDT:Interdigital Transducer )に金(A
u),銀(Ag),白金(Pt)等の比重の重い貴金属
を用い、所定の膜厚以上の厚さにすることで同様な効果
が得られることが知られている。
物質を付着させる代わりに、表面波を励振させるすだれ
状電極(IDT:Interdigital Transducer )に金(A
u),銀(Ag),白金(Pt)等の比重の重い貴金属
を用い、所定の膜厚以上の厚さにすることで同様な効果
が得られることが知られている。
【0014】さらに、図3からわかるように、回転Yカ
ットの切断角度の範囲が−10°〜+50°の範囲であ
れば、36°回転Yカット−X伝搬LiTaO3 と同
等、もしくはそれ以上の電気機械結合係数k2 が得られ
る。この電気機械結合係数k2は図3のopen(基板表面
が電気的に開放)とshort (基板表面が電気的に短絡)
の音速の差に比例する。
ットの切断角度の範囲が−10°〜+50°の範囲であ
れば、36°回転Yカット−X伝搬LiTaO3 と同
等、もしくはそれ以上の電気機械結合係数k2 が得られ
る。この電気機械結合係数k2は図3のopen(基板表面
が電気的に開放)とshort (基板表面が電気的に短絡)
の音速の差に比例する。
【0015】電極としては、金(Au)が用いられるこ
とが一般的であるが、金は圧電基板との密着性が悪いた
め、図2(b)に示したように、通常Crなどの接着層
23が下地として付けられ、その上に金(Au)24が
付けられている。しかし、金は高価であるため、原価的
にSAW共振子のコストがアップするという問題があ
る。
とが一般的であるが、金は圧電基板との密着性が悪いた
め、図2(b)に示したように、通常Crなどの接着層
23が下地として付けられ、その上に金(Au)24が
付けられている。しかし、金は高価であるため、原価的
にSAW共振子のコストがアップするという問題があ
る。
【0016】そこで、金のような貴金属の代わりに、T
a(タンタル),W(タングステン),Pd(パラジウ
ム)のような比較的安価で比重の大きい卑金属を用いる
ことでラブ波型の表面波が得られるように構成されたも
のがある。
a(タンタル),W(タングステン),Pd(パラジウ
ム)のような比較的安価で比重の大きい卑金属を用いる
ことでラブ波型の表面波が得られるように構成されたも
のがある。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
LiNbO3 の場合も、上記のLiTaO3 の場合も、
卑金属のみを用いてID電極を構成した場合、これらの
電気抵抗(体積抵抗率:Ωm)が、金の2.4×10-8
に対して、Ta:15×10-8、W:5.5×10-8、
Pd:10.8×10-8といずれも金の約2倍〜6倍あ
るため、例えば、共振子ではQの低下、フィルタでは挿
入損失の増大などの不具合が生ずる欠点がある。また、
Auの密度は、19.3g/cm3 と大きく、デバイス
の特性は膜厚依存が大きいため、電極パターン形成時に
おいて、ライン幅及び膜厚のコントロールが厳しく要求
され、製造プロセス上の難しさがあった。
LiNbO3 の場合も、上記のLiTaO3 の場合も、
卑金属のみを用いてID電極を構成した場合、これらの
電気抵抗(体積抵抗率:Ωm)が、金の2.4×10-8
に対して、Ta:15×10-8、W:5.5×10-8、
Pd:10.8×10-8といずれも金の約2倍〜6倍あ
るため、例えば、共振子ではQの低下、フィルタでは挿
入損失の増大などの不具合が生ずる欠点がある。また、
Auの密度は、19.3g/cm3 と大きく、デバイス
の特性は膜厚依存が大きいため、電極パターン形成時に
おいて、ライン幅及び膜厚のコントロールが厳しく要求
され、製造プロセス上の難しさがあった。
【0018】本発明の目的は、従来技術の問題点の金に
よるコスト高、および電極がTa,WまたはPdのみの
場合の電気抵抗の増大による特性劣化を低減させ、且
つ、製造プロセスを容易にしたLiNbO3 基板または
LiTaO3 基板を用いたラブ波型弾性表面波デバイス
を提供することにある。
よるコスト高、および電極がTa,WまたはPdのみの
場合の電気抵抗の増大による特性劣化を低減させ、且
つ、製造プロセスを容易にしたLiNbO3 基板または
LiTaO3 基板を用いたラブ波型弾性表面波デバイス
を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
ラブ波型弾性表面波デバイスは、回転Yカット−X伝搬
LiNbO3 圧電基板の表面上にラブ波型弾性表面波を
励振するようにすだれ状電極、またはすだれ状電極と反
射器電極とが配設されたラブ波型弾性表面波デバイスに
おいて、前記電極は上下に積層された2層構造を有し、
該2層構造の下層として前記基板上に接して形成された
第1層は所定の膜厚のアルミニウムで形成され、その上
に積層された第2層は所定の膜厚のタンタル,タングス
テンまたはパラジウムのいずれかで形成されたことを特
徴としている。
ラブ波型弾性表面波デバイスは、回転Yカット−X伝搬
LiNbO3 圧電基板の表面上にラブ波型弾性表面波を
励振するようにすだれ状電極、またはすだれ状電極と反
射器電極とが配設されたラブ波型弾性表面波デバイスに
おいて、前記電極は上下に積層された2層構造を有し、
該2層構造の下層として前記基板上に接して形成された
第1層は所定の膜厚のアルミニウムで形成され、その上
に積層された第2層は所定の膜厚のタンタル,タングス
テンまたはパラジウムのいずれかで形成されたことを特
徴としている。
【0020】また、本発明の請求項2記載のラブ波型弾
性表面波デバイスは、Y軸を法線としY−Z平面上でY
軸から回転角が−10°乃至+50°の範囲の所定の角
度で切断された回転YカットLiTaO3 圧電基板の表
面上にラブ波型弾性表面波を励振するようにすだれ状電
極、またはすだれ状電極と反射器電極とが配設されたラ
ブ波型弾性表面波デバイスにおいて、前記電極は上下に
積層された2層構造を有し、該2層構造の下層として前
記基板上に接して形成された第1層は所定の膜厚のアル
ミニウムで形成され、その上に積層された第2層は所定
の膜厚のタンタル,タングステンまたはパラジウムのい
ずれかで形成されたことを特徴としている。
性表面波デバイスは、Y軸を法線としY−Z平面上でY
軸から回転角が−10°乃至+50°の範囲の所定の角
度で切断された回転YカットLiTaO3 圧電基板の表
面上にラブ波型弾性表面波を励振するようにすだれ状電
極、またはすだれ状電極と反射器電極とが配設されたラ
ブ波型弾性表面波デバイスにおいて、前記電極は上下に
積層された2層構造を有し、該2層構造の下層として前
記基板上に接して形成された第1層は所定の膜厚のアル
ミニウムで形成され、その上に積層された第2層は所定
の膜厚のタンタル,タングステンまたはパラジウムのい
ずれかで形成されたことを特徴としている。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて詳細に説明す
る。図1は本発明の実施例を示す平面図(a)とそのA
−A’切断部端面図(b)である。図のIDTの対数は
3対であるが、IDTの対数に関わらず、反射器があっ
てもその電極に対しても共通であることは言うまでもな
い。
る。図1は本発明の実施例を示す平面図(a)とそのA
−A’切断部端面図(b)である。図のIDTの対数は
3対であるが、IDTの対数に関わらず、反射器があっ
てもその電極に対しても共通であることは言うまでもな
い。
【0022】請求項1記載の本発明の実施例では、回転
Yカット−X伝搬LiNbO3 圧電基板1上に、Alの
第1層IDT電極21が形成され、その上に、Ta,W
もしくはPdの第2層のIDT電極22が所定の膜厚で
形成されている。
Yカット−X伝搬LiNbO3 圧電基板1上に、Alの
第1層IDT電極21が形成され、その上に、Ta,W
もしくはPdの第2層のIDT電極22が所定の膜厚で
形成されている。
【0023】また、請求項2に記載の本発明の実施例で
は、−10°乃至+50°回転YカットLiTaO3 圧
電基板1上に、Alの第1層IDT電極21が形成さ
れ、その上にTa,WもしくはPdの第2層のIDT電
極22が所定の膜厚で形成されている。
は、−10°乃至+50°回転YカットLiTaO3 圧
電基板1上に、Alの第1層IDT電極21が形成さ
れ、その上にTa,WもしくはPdの第2層のIDT電
極22が所定の膜厚で形成されている。
【0024】上記請求項1及び2の発明は、いずれもI
DT電極2を2層とし、アルミニウムの下層は電気抵抗
を下げる機能を果たし、Ta,WまたはPdで形成され
た上の層は、ラブ波化するための層であり、後述するよ
うに金に比較して膜厚コントロールが容易であるという
特徴を有している。
DT電極2を2層とし、アルミニウムの下層は電気抵抗
を下げる機能を果たし、Ta,WまたはPdで形成され
た上の層は、ラブ波化するための層であり、後述するよ
うに金に比較して膜厚コントロールが容易であるという
特徴を有している。
【0025】第1層21のAlの密度は2.96g/c
m3 であり、Au,Ta,W,Pdの密度は、それぞ
れ、19.3、16.6、19.1、12.16であ
る。圧電基板1上に存在する伝搬減衰のある擬似弾性表
面波を、伝搬減衰のないラブ波型の表面波にするには、
所定の質量が必要となる。Alの密度はAuのそれに比
較して約1/6であるので、Al層21だけでラブ波化
しようとするとAuの6倍の膜厚が必要となり、プロセ
ス的に無理があるため、実質的にラブ波化に寄与するの
はTa,W又はPdの第2層22である。従って、Al
層21はあまりラブ波化には寄与しないため比較的厚く
付着させることが可能である。
m3 であり、Au,Ta,W,Pdの密度は、それぞ
れ、19.3、16.6、19.1、12.16であ
る。圧電基板1上に存在する伝搬減衰のある擬似弾性表
面波を、伝搬減衰のないラブ波型の表面波にするには、
所定の質量が必要となる。Alの密度はAuのそれに比
較して約1/6であるので、Al層21だけでラブ波化
しようとするとAuの6倍の膜厚が必要となり、プロセ
ス的に無理があるため、実質的にラブ波化に寄与するの
はTa,W又はPdの第2層22である。従って、Al
層21はあまりラブ波化には寄与しないため比較的厚く
付着させることが可能である。
【0026】また、Alの電気抵抗(体積抵抗率Ω・
m)は2.75×10-8であり、金の2.4×10-8と
あまり変わらず、Ta,W,Pdの体積抵抗率はそれぞ
れ15×10-8、5.5×10-8、10.8×10-8で
あるため、Ta,W,PdのみでIDT電極を構成した
場合に比べ、IDT電極2の電気抵抗を低くすることが
できる。
m)は2.75×10-8であり、金の2.4×10-8と
あまり変わらず、Ta,W,Pdの体積抵抗率はそれぞ
れ15×10-8、5.5×10-8、10.8×10-8で
あるため、Ta,W,PdのみでIDT電極を構成した
場合に比べ、IDT電極2の電気抵抗を低くすることが
できる。
【0027】さらに、前述の如く、Ta,W,Pdの密
度は、Auの密度に比較して、いずれも小さいため、ラ
ブ波化においてAuと同等の効果を得るためには、ライ
ン幅が同じ場合、密度に逆比例した膜厚を設定しなけれ
ばならないが、デバイス特性の膜厚依存の観点からは、
Auに比べて依存性は小さくなるため、従来のAuほど
のような厳しい膜厚コントロールは要求されない。さら
に、ラブ波化においては電極の全質量が関係するため、
ライン幅の視点からは、密度が小さくなった分だけAu
に比べコントロール精度がゆるくなる。また、Auにく
らべ、Ta,W,Pdの価格は格段に安いので、SAW
共振子としてのコストを下げることができる。
度は、Auの密度に比較して、いずれも小さいため、ラ
ブ波化においてAuと同等の効果を得るためには、ライ
ン幅が同じ場合、密度に逆比例した膜厚を設定しなけれ
ばならないが、デバイス特性の膜厚依存の観点からは、
Auに比べて依存性は小さくなるため、従来のAuほど
のような厳しい膜厚コントロールは要求されない。さら
に、ラブ波化においては電極の全質量が関係するため、
ライン幅の視点からは、密度が小さくなった分だけAu
に比べコントロール精度がゆるくなる。また、Auにく
らべ、Ta,W,Pdの価格は格段に安いので、SAW
共振子としてのコストを下げることができる。
【0028】
【発明の効果】以上詳細に述べたように、本発明を実施
することにより、IDT電極として、従来のAu電極を
用いた場合に比べて材料費が格段に安くなり、Ta,W
またはPdのみのときの電気抵抗増大によるデバイスの
特性劣化も抑えられ、且つ、製造プロセスが容易になる
ため、実用上の効果は極めて大きい。
することにより、IDT電極として、従来のAu電極を
用いた場合に比べて材料費が格段に安くなり、Ta,W
またはPdのみのときの電気抵抗増大によるデバイスの
特性劣化も抑えられ、且つ、製造プロセスが容易になる
ため、実用上の効果は極めて大きい。
【図1】本発明の実施例を示す平面図とそのAA’切断
部端面面である。
部端面面である。
【図2】従来のSAWデバイスの平面図とそのAA’切
断部端面図である。
断部端面図である。
【図3】回転YカットLiTaO3 基板における回転角
と表面波速度の関係図である。
と表面波速度の関係図である。
【図4】回転Y板LiTaO3 基板における表面波速度
の膜厚依存性を示す説明図である。
の膜厚依存性を示す説明図である。
1 圧電基板 2 IDT電極 21 IDT電極の第1層 22 IDT電極の第2層 23 接着層(Cr) 24 IDT電極(Au)
Claims (2)
- 【請求項1】 回転Yカット−X伝搬LiNbO3 圧電
基板の表面上にラブ波型弾性表面波を励振するようにす
だれ状電極、またはすだれ状電極と反射器電極とが配設
されたラブ波型弾性表面波デバイスにおいて、 前記電極は上下に積層された2層構造を有し、該2層構
造の下層として前記基板上に接して形成された第1層は
所定の膜厚のアルミニウムで形成され、その上に積層さ
れた第2層は所定の膜厚のタンタル,タングステンまた
はパラジウムのいずれかで形成されたことを特徴とする
ラブ波型弾性表面波デバイス。 - 【請求項2】 Y軸を法線としY−Z平面上でY軸から
回転角が−10°乃至+50°の範囲の所定の角度で切
断された回転YカットLiTaO3 圧電基板の表面上に
ラブ波型弾性表面波を励振するようにすだれ状電極、ま
たはすだれ状電極と反射器電極とが配設されたラブ波型
弾性表面波デバイスにおいて、 前記電極は上下に積層された2層構造を有し、該2層構
造の下層として前記基板上に接して形成された第1層は
所定の膜厚のアルミニウムで形成され、その上に積層さ
れた第2層は所定の膜厚のタンタル,タングステンまた
はパラジウムのいずれかで形成されたことを特徴とする
ラブ波型弾性表面波デバイス。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6173197A JPH10247835A (ja) | 1997-03-03 | 1997-03-03 | ラブ波型弾性表面波デバイス |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6173197A JPH10247835A (ja) | 1997-03-03 | 1997-03-03 | ラブ波型弾性表面波デバイス |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10247835A true JPH10247835A (ja) | 1998-09-14 |
Family
ID=13179656
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6173197A Pending JPH10247835A (ja) | 1997-03-03 | 1997-03-03 | ラブ波型弾性表面波デバイス |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10247835A (ja) |
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-
1997
- 1997-03-03 JP JP6173197A patent/JPH10247835A/ja active Pending
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