JPH10249461A - アルミニウムdi缶のトリミング方法 - Google Patents
アルミニウムdi缶のトリミング方法Info
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- JPH10249461A JPH10249461A JP5776997A JP5776997A JPH10249461A JP H10249461 A JPH10249461 A JP H10249461A JP 5776997 A JP5776997 A JP 5776997A JP 5776997 A JP5776997 A JP 5776997A JP H10249461 A JPH10249461 A JP H10249461A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 アルミニウムDI缶の縮径化に際し、ネッキ
ング加工や缶の製造工程自体の効率を落とすこと無く、
ネック部に耳を生じさせずにネッキング加工できる方法
を提供する。 【解決手段】 圧延板を缶素材とするアルミニウムDI
缶1の缶口部を204径以下の小径にネッキング加工す
る前に、缶素材圧延板の圧延方向3に対して45°方向
の缶口部分aのトリミング後の缶高さを、0°方向と9
0°方向の缶口部分b、cのトリミング後の缶高さより
もL(0.1〜0.5mm)だけ低くトリミングし、ネッキング加
工時の耳発生を抑制する。
ング加工や缶の製造工程自体の効率を落とすこと無く、
ネック部に耳を生じさせずにネッキング加工できる方法
を提供する。 【解決手段】 圧延板を缶素材とするアルミニウムDI
缶1の缶口部を204径以下の小径にネッキング加工す
る前に、缶素材圧延板の圧延方向3に対して45°方向
の缶口部分aのトリミング後の缶高さを、0°方向と9
0°方向の缶口部分b、cのトリミング後の缶高さより
もL(0.1〜0.5mm)だけ低くトリミングし、ネッキング加
工時の耳発生を抑制する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルミニウム圧延板を
素材とした缶の成形に関し、缶胴径が211径等のアル
ミニウムDI缶の缶口部を204径以下の小径にネッキ
ング(ネックイン)加工するに際し、ネッキング前に、
DI缶の缶口部をトリミングする方法に関するものであ
る。
素材とした缶の成形に関し、缶胴径が211径等のアル
ミニウムDI缶の缶口部を204径以下の小径にネッキ
ング(ネックイン)加工するに際し、ネッキング前に、
DI缶の缶口部をトリミングする方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】通常、アルミニウム合金製飲料缶の製造
は、概ね次の工程でなされている。アルミニウム合金
コイル(板)をカッピングプレスにより打ち抜きカップ
成形、カップをプレスにより深絞りおよびしごき(Dr
aw and Ironing)するDI加工により缶胴を成形、缶
胴の上縁をトリミングし缶の開口端(缶口部)を形成、
缶の内面塗装および外面印刷塗装しベーキング(焼き
付け)、ネッキング加工による缶口部絞り=缶口部の
縮径、缶口部のフランジ(口広げ)成形加工、缶口
部に缶蓋の巻締。
は、概ね次の工程でなされている。アルミニウム合金
コイル(板)をカッピングプレスにより打ち抜きカップ
成形、カップをプレスにより深絞りおよびしごき(Dr
aw and Ironing)するDI加工により缶胴を成形、缶
胴の上縁をトリミングし缶の開口端(缶口部)を形成、
缶の内面塗装および外面印刷塗装しベーキング(焼き
付け)、ネッキング加工による缶口部絞り=缶口部の
縮径、缶口部のフランジ(口広げ)成形加工、缶口
部に缶蓋の巻締。
【0003】ところで、飲料缶においては、従来よりコ
ストダウン並びに省資源の観点より軽量化が求められて
おり、現在も缶エンドなど飲料缶各部の板厚減少努力が
続けられている。この点、DI缶のネッキングによる缶
口部の縮径化も更に進み、350cc、500cc用の
飲料缶では、従来、211径の缶胴径から、206径の
缶口径へと縮径されていたものが、更に211径の缶胴
径から、204径あるいは202径以下の小径の缶口径
へ縮径されるようになっている。
ストダウン並びに省資源の観点より軽量化が求められて
おり、現在も缶エンドなど飲料缶各部の板厚減少努力が
続けられている。この点、DI缶のネッキングによる缶
口部の縮径化も更に進み、350cc、500cc用の
飲料缶では、従来、211径の缶胴径から、206径の
缶口径へと縮径されていたものが、更に211径の缶胴
径から、204径あるいは202径以下の小径の缶口径
へ縮径されるようになっている。
【0004】この縮径化に際して、缶口部のネック部の
形状は、図5(a)に示すような、ネック部が階段状に
形成された段ネックタイプと、図5(b)に示すよう
な、ネック部10が縦断面形状において缶蓋側20の円
弧22と、缶胴側21の円弧23の間で円錐形に形成さ
れたスムースネックタイプとに大別される。
形状は、図5(a)に示すような、ネック部が階段状に
形成された段ネックタイプと、図5(b)に示すよう
な、ネック部10が縦断面形状において缶蓋側20の円
弧22と、缶胴側21の円弧23の間で円錐形に形成さ
れたスムースネックタイプとに大別される。
【0005】また、これらネック部の形成方法(ネッキ
ング方法)としては、大別すると、ダイス方式によるも
のと、スピン方式(スピンネック、スピンフローネッ
ク)によるものとがある。このうち、ダイス方式では、
口絞りダイおよび円柱状中子を組み合わせて使用して、
缶の開口端部を縮径する。
ング方法)としては、大別すると、ダイス方式によるも
のと、スピン方式(スピンネック、スピンフローネッ
ク)によるものとがある。このうち、ダイス方式では、
口絞りダイおよび円柱状中子を組み合わせて使用して、
缶の開口端部を縮径する。
【0006】図4に、ダイス方式による缶のネッキング
加工工具の一例を断面図で示す。ダイス方式の加工工具
は、缶の口絞り用ダイス11と中子12とからなる。ダ
イス11には、ネック形成面(口絞り部)15と平行部
16との間に、一定の曲率半径を有する遷移部17が設
けられており、遷移部17はネック形成面15と平行部
16とを滑らかに接続している。ネック形成面15は、
矢印に示すDI缶14の挿入方向に沿って、その直径が
小さくなっている。平行部16はネック形成面15から
遷移部17を介して缶の挿入方向に延在している。この
平行部16に平行になるとともに、ダイス11と同軸に
なるように、平行部18を有する円柱状中子12が、ダ
イス11内に挿入されている。
加工工具の一例を断面図で示す。ダイス方式の加工工具
は、缶の口絞り用ダイス11と中子12とからなる。ダ
イス11には、ネック形成面(口絞り部)15と平行部
16との間に、一定の曲率半径を有する遷移部17が設
けられており、遷移部17はネック形成面15と平行部
16とを滑らかに接続している。ネック形成面15は、
矢印に示すDI缶14の挿入方向に沿って、その直径が
小さくなっている。平行部16はネック形成面15から
遷移部17を介して缶の挿入方向に延在している。この
平行部16に平行になるとともに、ダイス11と同軸に
なるように、平行部18を有する円柱状中子12が、ダ
イス11内に挿入されている。
【0007】なお、ダイス11および中子12には、各
々貫通孔13a、13bが中心部に中心軸13に沿って
形成されている。この貫通孔13a、13bに位置決め
用の連結棒を嵌めることにより、ダイス11に中子12
が固定されるとともに、平行部16と平行部18との間
隔19が適切な間隔となる。
々貫通孔13a、13bが中心部に中心軸13に沿って
形成されている。この貫通孔13a、13bに位置決め
用の連結棒を嵌めることにより、ダイス11に中子12
が固定されるとともに、平行部16と平行部18との間
隔19が適切な間隔となる。
【0008】このようなダイス方式により、缶のスムー
スネックを形成する場合、矢印に示す方向にDI缶14
をダイス11に対して相対的に移動させる。そして、缶
14の開口端部が、ダイスのネック形成面15に当接し
た後、平行部16と平行部18との間隔19に入り込
み、缶にネック部10が形成される。これにより、缶1
4の開口端部が縮径される。このダイス方式において
は、缶に加わる加工力を低減し、缶胴の座屈を回避する
とともに、缶端部でのシワの発生を抑制するために、通
常2段階以上の多段階に分けて、前記工程を繰り返し、
缶口部を所定の外径に縮径している。
スネックを形成する場合、矢印に示す方向にDI缶14
をダイス11に対して相対的に移動させる。そして、缶
14の開口端部が、ダイスのネック形成面15に当接し
た後、平行部16と平行部18との間隔19に入り込
み、缶にネック部10が形成される。これにより、缶1
4の開口端部が縮径される。このダイス方式において
は、缶に加わる加工力を低減し、缶胴の座屈を回避する
とともに、缶端部でのシワの発生を抑制するために、通
常2段階以上の多段階に分けて、前記工程を繰り返し、
缶口部を所定の外径に縮径している。
【0009】一方、スピン方式は、スピニングロールを
利用して缶の開口端部を縮径するものである。スピン方
式は、ダイス方式に比して、缶に加えられる軸方向の加
工力が低いため、缶胴部の肉厚が薄い缶でも缶胴部に座
屈が発生する恐れが少ないという長所がある。
利用して缶の開口端部を縮径するものである。スピン方
式は、ダイス方式に比して、缶に加えられる軸方向の加
工力が低いため、缶胴部の肉厚が薄い缶でも缶胴部に座
屈が発生する恐れが少ないという長所がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの方法
によりネッキングを行うと、211径の缶胴径から20
4径あるいは202径の缶口径への縮径化に際し、従来
の211径の缶胴径から206径の缶口径への縮径時に
は生じなかった、缶の高さのバラツキ(缶口部の円周方
向での高さのバラツキ)を生じるようになってきた。こ
のような缶の高さのバラツキは、前記ネッキングの加工
方法の違いによらず、ダイス方式やスピン方式のいずれ
の場合にも起こる。
によりネッキングを行うと、211径の缶胴径から20
4径あるいは202径の缶口径への縮径化に際し、従来
の211径の缶胴径から206径の缶口径への縮径時に
は生じなかった、缶の高さのバラツキ(缶口部の円周方
向での高さのバラツキ)を生じるようになってきた。こ
のような缶の高さのバラツキは、前記ネッキングの加工
方法の違いによらず、ダイス方式やスピン方式のいずれ
の場合にも起こる。
【0011】この缶の高さのバラツキは、前記した通
り、ネッキング加工の縮径化が進んだために、ネッキン
グ加工時の絞り率が大きくなり、アルミニウム缶材料の
異方性に起因する耳の発生が大きくなったことによる。
り、ネッキング加工の縮径化が進んだために、ネッキン
グ加工時の絞り率が大きくなり、アルミニウム缶材料の
異方性に起因する耳の発生が大きくなったことによる。
【0012】缶口部において耳が発生すると、ネッキン
グ加工後のフランジ加工(フランジング)において、缶
の円周方向でのフランジ幅にバラツキを生じる。このフ
ランジ幅のバラツキは、缶の巻き締め部において缶の気
密性を確保できない問題につながる。即ち、図3に示す
通り、通常、飲料缶は、フランジ加工後所定の工程を経
て、缶胴5に飲料6を充填した後、最終的に缶蓋4を巻
き締めて製作される。この際、缶の気密性を確保する巻
き締め部7において、缶蓋材4aと缶胴材5aとの巻き
締め代8が、十分確保できない部分が生じ、最悪の場合
には、缶の気密性を確保できずに、内容物が漏れるとい
った問題となる。
グ加工後のフランジ加工(フランジング)において、缶
の円周方向でのフランジ幅にバラツキを生じる。このフ
ランジ幅のバラツキは、缶の巻き締め部において缶の気
密性を確保できない問題につながる。即ち、図3に示す
通り、通常、飲料缶は、フランジ加工後所定の工程を経
て、缶胴5に飲料6を充填した後、最終的に缶蓋4を巻
き締めて製作される。この際、缶の気密性を確保する巻
き締め部7において、缶蓋材4aと缶胴材5aとの巻き
締め代8が、十分確保できない部分が生じ、最悪の場合
には、缶の気密性を確保できずに、内容物が漏れるとい
った問題となる。
【0013】前記した通り、耳の発生はアルミニウム缶
材料の異方性に起因するから、ネッキング加工時の耳の
発生を低減しようとすれば、アルミニウム圧延板の異方
性を低減する方策が考えられる。現に、従来からこの考
え方により、缶素材であるアルミニウム圧延板の異方性
を低減する試みが種々なされてきた。そしてこの缶素材
の異方性を低減する試みは、211径の缶胴径から、2
06径の缶口部への縮径へのネッキングまでは、耳の発
生を低減することに大いに寄与してきた。
材料の異方性に起因するから、ネッキング加工時の耳の
発生を低減しようとすれば、アルミニウム圧延板の異方
性を低減する方策が考えられる。現に、従来からこの考
え方により、缶素材であるアルミニウム圧延板の異方性
を低減する試みが種々なされてきた。そしてこの缶素材
の異方性を低減する試みは、211径の缶胴径から、2
06径の缶口部への縮径へのネッキングまでは、耳の発
生を低減することに大いに寄与してきた。
【0014】しかしながら、211径の缶胴径から20
4径あるいは202径の缶口径への縮径化に際し、耳の
発生が問題となったことは、前記従来からの缶素材の異
方性を低減する試みでは、対応できなくなったことを意
味する。しかし、缶材料のアルミニウム板を、圧延によ
り製造する限り、アルミニウム圧延板の異方性は必然的
に発生し、缶素材側からの異方性改善努力も限界にきて
おり、これ以上の異方性改善は、缶素材側にとって非常
に困難な課題である。
4径あるいは202径の缶口径への縮径化に際し、耳の
発生が問題となったことは、前記従来からの缶素材の異
方性を低減する試みでは、対応できなくなったことを意
味する。しかし、缶材料のアルミニウム板を、圧延によ
り製造する限り、アルミニウム圧延板の異方性は必然的
に発生し、缶素材側からの異方性改善努力も限界にきて
おり、これ以上の異方性改善は、缶素材側にとって非常
に困難な課題である。
【0015】例えば、アルミニウム圧延板の異方性を低
減するために圧延後熱処理することが考えられるが、こ
の高温長時間の熱処理は、缶に必要なアルミニウム圧延
板の強度や成形性などの缶としての基本的な要求特性を
阻害し、また一方、低温短時間の熱処理では、アルミニ
ウム圧延板の異方性を低減できない。また、アルミニウ
ム合金の成分・組成により、異方性を低減する場合に
も、同様の問題を生じる。したがって、缶に必要な基本
特性を阻害せずに、これ以上、缶材料のアルミニウム圧
延板の異方性を低減することは、現実的に不可能と言っ
てよい。
減するために圧延後熱処理することが考えられるが、こ
の高温長時間の熱処理は、缶に必要なアルミニウム圧延
板の強度や成形性などの缶としての基本的な要求特性を
阻害し、また一方、低温短時間の熱処理では、アルミニ
ウム圧延板の異方性を低減できない。また、アルミニウ
ム合金の成分・組成により、異方性を低減する場合に
も、同様の問題を生じる。したがって、缶に必要な基本
特性を阻害せずに、これ以上、缶材料のアルミニウム圧
延板の異方性を低減することは、現実的に不可能と言っ
てよい。
【0016】一方、ネッキング加工方法自体を改善する
ことにも限界がある。即ち、ネッキング加工方法におい
て、耳の発生に影響するのは絞り率であるので、この絞
り率を小さくすることも考えられる。しかし、絞り率を
小さくすると、211径の缶胴径から204径以下への
縮径化において、例えば前記ダイス方式では、加工段数
をいたずらに増やすことになり、ネッキング加工工程の
効率を極端に落とす結果となる。
ことにも限界がある。即ち、ネッキング加工方法におい
て、耳の発生に影響するのは絞り率であるので、この絞
り率を小さくすることも考えられる。しかし、絞り率を
小さくすると、211径の缶胴径から204径以下への
縮径化において、例えば前記ダイス方式では、加工段数
をいたずらに増やすことになり、ネッキング加工工程の
効率を極端に落とす結果となる。
【0017】また、耳の発生を防止するために、缶材料
の異方性を、逐一考慮して、ネッキング加工を行おうと
すると、工具や材料の準備や調整、あるいは加工中の工
具や材料の操作や動作の調整がかなり煩雑となり、前工
程のDI加工や、後工程のフランジ加工にも影響を及ぼ
し、前記缶の製造工程において重要な、缶の生産性自体
を阻害することになる。したがって、211径の缶胴径
から204径あるいは202径の缶口径への縮径では、
これまで、この耳の発生を防止する有効な手段が無かっ
たのが実情である。
の異方性を、逐一考慮して、ネッキング加工を行おうと
すると、工具や材料の準備や調整、あるいは加工中の工
具や材料の操作や動作の調整がかなり煩雑となり、前工
程のDI加工や、後工程のフランジ加工にも影響を及ぼ
し、前記缶の製造工程において重要な、缶の生産性自体
を阻害することになる。したがって、211径の缶胴径
から204径あるいは202径の缶口径への縮径では、
これまで、この耳の発生を防止する有効な手段が無かっ
たのが実情である。
【0018】そこで、本発明は、上記の従来技術の問題
に鑑み、飲料用などの缶の縮径化に際し、缶材料やネッ
キング加工自体を変えず、ネッキング加工や缶の製造工
程自体の効率を落とすこと無く、ネック部に耳を生じさ
せずにネッキング加工できる方法を提供することを目的
とする。
に鑑み、飲料用などの缶の縮径化に際し、缶材料やネッ
キング加工自体を変えず、ネッキング加工や缶の製造工
程自体の効率を落とすこと無く、ネック部に耳を生じさ
せずにネッキング加工できる方法を提供することを目的
とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の要旨は、圧延板を缶素材とするアルミニ
ウムDI缶の缶口部を204径以下の小径にネッキング
加工する前に、この缶口部の円周方向での缶材料の異方
性に合わせてトリミングを行う方法であって、前記缶素
材圧延板の圧延方向に対して45°方向の缶口部分のト
リミング後の缶高さを、0°方向と90°方向の缶口部
分のトリミング後の缶高さよりも0.1 〜0.5mm 低くトリ
ミングして、ネッキング加工時の耳発生を抑制すること
である。
めに、本発明の要旨は、圧延板を缶素材とするアルミニ
ウムDI缶の缶口部を204径以下の小径にネッキング
加工する前に、この缶口部の円周方向での缶材料の異方
性に合わせてトリミングを行う方法であって、前記缶素
材圧延板の圧延方向に対して45°方向の缶口部分のト
リミング後の缶高さを、0°方向と90°方向の缶口部
分のトリミング後の缶高さよりも0.1 〜0.5mm 低くトリ
ミングして、ネッキング加工時の耳発生を抑制すること
である。
【0020】本発明では、前記缶口部の円周方向での缶
材料の異方性に合わせて缶口部の円周方向でのトリミン
グを変化させること、即ち、アルミニウム圧延板の圧延
方向に対して45°方向の、耳の発生し易い缶口部分の
トリミング後の缶高さを、0°方向と90°方向の缶口
部分のトリミング後の缶高さに対し低くすることを特徴
とする。
材料の異方性に合わせて缶口部の円周方向でのトリミン
グを変化させること、即ち、アルミニウム圧延板の圧延
方向に対して45°方向の、耳の発生し易い缶口部分の
トリミング後の缶高さを、0°方向と90°方向の缶口
部分のトリミング後の缶高さに対し低くすることを特徴
とする。
【0021】また、本発明の缶口部分のトリミング後の
缶高さを変化させる際に、好ましい態様は、ネッキング
時の耳発生とともに、シワや座屈の発生を抑制するため
に、前記45°方向の缶口部分のトリミング部分と、0
°方向と90°方向の缶口部分のトリミング部分とを、
波形状に結んで形成することである。
缶高さを変化させる際に、好ましい態様は、ネッキング
時の耳発生とともに、シワや座屈の発生を抑制するため
に、前記45°方向の缶口部分のトリミング部分と、0
°方向と90°方向の缶口部分のトリミング部分とを、
波形状に結んで形成することである。
【0022】更に、ネッキング時の耳発生とともに、シ
ワや座屈の発生を合わせて抑制するために、缶素材の好
ましい態様としては、ベーキング後の耐力が250 〜290N
/mm2の範囲にあるとともに、缶のネック部の円周方向の
耐力が240 〜310N/mm2の範囲となるアルミニウム合金板
を用いることである。
ワや座屈の発生を合わせて抑制するために、缶素材の好
ましい態様としては、ベーキング後の耐力が250 〜290N
/mm2の範囲にあるとともに、缶のネック部の円周方向の
耐力が240 〜310N/mm2の範囲となるアルミニウム合金板
を用いることである。
【0023】
【発明の実施態様】本発明者は、通常のDI成形および
円周方向でフラットなトリミングを行った缶は、その後
のネッキング加工において、缶口部の円周方向の缶材料
の、特に異方性の強い部分、特に缶素材であるアルミニ
ウム圧延板の圧延方向に対して45°の方向部分に耳が
大きく生じることを知見した。
円周方向でフラットなトリミングを行った缶は、その後
のネッキング加工において、缶口部の円周方向の缶材料
の、特に異方性の強い部分、特に缶素材であるアルミニ
ウム圧延板の圧延方向に対して45°の方向部分に耳が
大きく生じることを知見した。
【0024】即ち、従来より、ネッキング加工前のDI
缶1の缶口部Zの通常のトリミング方法は、図2に示す
通り、缶口部の円周方向全域に渡って、フラットなトリ
ミング面Yで切られるよう行われている。
缶1の缶口部Zの通常のトリミング方法は、図2に示す
通り、缶口部の円周方向全域に渡って、フラットなトリ
ミング面Yで切られるよう行われている。
【0025】しかし、アルミニウム缶は、アルミニウム
合金圧延板を材料としており、これらアルミニウム合金
圧延板は、圧延の際、必然的に集合組織が生じ、板に異
方性が生じている。またDI缶における材料の集合組織
は、アルミニウム合金板の圧延の際の加工率に、更にD
I加工における絞り加工率が上乗せされるために、一般
的に言われる圧延集合組織よりも更に強くなっている。
合金圧延板を材料としており、これらアルミニウム合金
圧延板は、圧延の際、必然的に集合組織が生じ、板に異
方性が生じている。またDI缶における材料の集合組織
は、アルミニウム合金板の圧延の際の加工率に、更にD
I加工における絞り加工率が上乗せされるために、一般
的に言われる圧延集合組織よりも更に強くなっている。
【0026】このため、ネッキング加工されるDI缶の
異方性は、特にアルミニウム圧延板の圧延方向に対して
45°の方向の異方性がより強まっており、これに対
し、従来の前記フラットなトリミング面Yでは、この異
方性が取り除かれず、そのまま絞り加工の一種であるネ
ッキングされるため、45°の方向に耳が大きく生じる
ものと考えられる。
異方性は、特にアルミニウム圧延板の圧延方向に対して
45°の方向の異方性がより強まっており、これに対
し、従来の前記フラットなトリミング面Yでは、この異
方性が取り除かれず、そのまま絞り加工の一種であるネ
ッキングされるため、45°の方向に耳が大きく生じる
ものと考えられる。
【0027】前記した通り、アルミニウム圧延板の缶素
材側の努力により、このDI缶の異方性自体はかなり低
減されている。しかし、低減された異方性でも、ネッキ
ング加工の絞り率の違いが、缶口の円周方向各部での耳
の発生に大きく寄与するものと考えられる。現に、それ
までの211径の缶胴径から206径の缶口部への縮径
の絞り率では何ら影響しなかった、缶材料の異方性が、
204径以下の小さな缶口径への縮径の絞り率では、耳
の発生の大きな原因となってくる。
材側の努力により、このDI缶の異方性自体はかなり低
減されている。しかし、低減された異方性でも、ネッキ
ング加工の絞り率の違いが、缶口の円周方向各部での耳
の発生に大きく寄与するものと考えられる。現に、それ
までの211径の缶胴径から206径の缶口部への縮径
の絞り率では何ら影響しなかった、缶材料の異方性が、
204径以下の小さな缶口径への縮径の絞り率では、耳
の発生の大きな原因となってくる。
【0028】これを図1(a)を用いて説明すると、図
1(a)は、DI加工前のアルミニウム圧延板を円形に
カッピングしたブランク材2の、圧延方向を矢印3で示
している。この場合、矢印3の圧延方向に対し、サーク
ル材2の周縁でいうと、a1、a2 、a3 、a4 の4か
所が45°方向、b1 、b2 の2か所が0°方向、
c 1 、c2 の2か所が90°方向となる。したがって、
DI加工後のネッキング加工において、前記耳の発生が
大きいのは、a1 〜a4 の圧延方向に対して45°の方
向4か所ということになる。
1(a)は、DI加工前のアルミニウム圧延板を円形に
カッピングしたブランク材2の、圧延方向を矢印3で示
している。この場合、矢印3の圧延方向に対し、サーク
ル材2の周縁でいうと、a1、a2 、a3 、a4 の4か
所が45°方向、b1 、b2 の2か所が0°方向、
c 1 、c2 の2か所が90°方向となる。したがって、
DI加工後のネッキング加工において、前記耳の発生が
大きいのは、a1 〜a4 の圧延方向に対して45°の方
向4か所ということになる。
【0029】このように、DI缶の缶口部の円周方向に
おいて、素材の異方性が異なり、ネッキング時の耳の発
生に差が生じる。このため、本発明では、ネッキング前
の、DI缶の缶口部のトリミングにおいて、缶の円周方
向のトリミング量(缶の高さ)を、アルミニウム圧延板
の異方性に合わせて、耳の発生が少なくなるように変化
させることを特徴とする。そして、更には、異方性が強
い缶口部の円周方向部分のトリミング量(缶の高さ)
を、他の異方性が比較的弱い缶口部の円周方向部分のト
リミング量(缶の高さ)よりも大きく(低く)する。
おいて、素材の異方性が異なり、ネッキング時の耳の発
生に差が生じる。このため、本発明では、ネッキング前
の、DI缶の缶口部のトリミングにおいて、缶の円周方
向のトリミング量(缶の高さ)を、アルミニウム圧延板
の異方性に合わせて、耳の発生が少なくなるように変化
させることを特徴とする。そして、更には、異方性が強
い缶口部の円周方向部分のトリミング量(缶の高さ)
を、他の異方性が比較的弱い缶口部の円周方向部分のト
リミング量(缶の高さ)よりも大きく(低く)する。
【0030】例えば、前記の通り、圧延方向に対して4
5°の方向で耳の発生が大きい場合、図1(b)に示す
ように、DI缶1の圧延方向に対して、45°方向(a
1 、a2 、a3 、a4 の4か所)が、0°方向(b1 、
b2 の2か所)と90°方向(c1 、c2 の2か所)よ
りもL(0.1 〜0.5mm の範囲)だけ、缶高さが低くなる
(トリミング量が大きくなる)ように、缶口部を波形状
(ウェーブ状)の面Xにトリミングする。なお、通常の
トリミング後の缶高さは、123 〜124 mmの範囲であり、
これに従えば、0°方向と90°方向のトリミング後の
缶高さをこの通常のトリミング範囲とし、45°方向の
トリミング後の缶高さを、これより0.1〜0.5mm 低くす
る。
5°の方向で耳の発生が大きい場合、図1(b)に示す
ように、DI缶1の圧延方向に対して、45°方向(a
1 、a2 、a3 、a4 の4か所)が、0°方向(b1 、
b2 の2か所)と90°方向(c1 、c2 の2か所)よ
りもL(0.1 〜0.5mm の範囲)だけ、缶高さが低くなる
(トリミング量が大きくなる)ように、缶口部を波形状
(ウェーブ状)の面Xにトリミングする。なお、通常の
トリミング後の缶高さは、123 〜124 mmの範囲であり、
これに従えば、0°方向と90°方向のトリミング後の
缶高さをこの通常のトリミング範囲とし、45°方向の
トリミング後の缶高さを、これより0.1〜0.5mm 低くす
る。
【0031】缶のトリミングをフラットとせず、また、
前記のように缶口部の円周方向のトリミング後の缶高さ
を0.1 〜0.5mm の範囲で変化させても、ネッキングの加
工自体には、悪影響を及ぼさない。実際に、缶のトリミ
ング量(缶の高さ)を、前記のように0.1 〜0.5mm 変化
させても、この変化量は、図1(b)に示す通常のフラ
ットなトリミング面Yを行った場合の、缶のネッキング
時の高さのバラツキよりも小さくなる結果が得られた。
これは、トリミング高さを変化させた缶のネッキング時
のアルミ材料の移動状況は、フラットなトリミングの場
合の缶のネッキング時のアルミ材料の移動状況とは異な
るからである。
前記のように缶口部の円周方向のトリミング後の缶高さ
を0.1 〜0.5mm の範囲で変化させても、ネッキングの加
工自体には、悪影響を及ぼさない。実際に、缶のトリミ
ング量(缶の高さ)を、前記のように0.1 〜0.5mm 変化
させても、この変化量は、図1(b)に示す通常のフラ
ットなトリミング面Yを行った場合の、缶のネッキング
時の高さのバラツキよりも小さくなる結果が得られた。
これは、トリミング高さを変化させた缶のネッキング時
のアルミ材料の移動状況は、フラットなトリミングの場
合の缶のネッキング時のアルミ材料の移動状況とは異な
るからである。
【0032】しかし、缶のトリミング量を、アルミニウ
ム圧延板の異方性に合わせて変化させる量が少なすぎる
場合(特に0.1 mm未満)には、必然的に発生しているア
ルミニウム圧延板の異方性に対応できず、従来のフラッ
トなトリミングよりはましではあるものの、ネッキング
加工時の耳発生の抑制効果がなくなり、フランジ幅のバ
ラツキが大きなものになってしまう可能性がある。また
逆に、缶のトリミング高さを、アルミニウム圧延板の異
方性に合わせて変化させる量が多すぎる場合(特に0.5m
m を超えると)には、ネッキング時に、DI缶の円周方
向での力のバランスが崩れ、その結果シワや座屈といっ
た別の問題が生じる可能性がある。これらの理由によ
り、本発明では、缶のトリミング後の缶高さを、前記の
ように0.1〜0.5mm 変化させることが好ましい。
ム圧延板の異方性に合わせて変化させる量が少なすぎる
場合(特に0.1 mm未満)には、必然的に発生しているア
ルミニウム圧延板の異方性に対応できず、従来のフラッ
トなトリミングよりはましではあるものの、ネッキング
加工時の耳発生の抑制効果がなくなり、フランジ幅のバ
ラツキが大きなものになってしまう可能性がある。また
逆に、缶のトリミング高さを、アルミニウム圧延板の異
方性に合わせて変化させる量が多すぎる場合(特に0.5m
m を超えると)には、ネッキング時に、DI缶の円周方
向での力のバランスが崩れ、その結果シワや座屈といっ
た別の問題が生じる可能性がある。これらの理由によ
り、本発明では、缶のトリミング後の缶高さを、前記の
ように0.1〜0.5mm 変化させることが好ましい。
【0033】尚、トリミングするにあたっては、図1
(b)に示す通り、異方性が強くトリミング後の缶高さ
を低くした缶口部の円周方向部分(45°方向の缶口部
分)と、トリミング後の缶高さが高い缶口部の円周方向
の他の部分(0°方向と90°方向の缶口部分)とのト
リミング面を、スムースないしすべらかな波形に結んで
形成する方が、ネッキングの加工自体に悪影響を及ぼさ
ず、好ましい。
(b)に示す通り、異方性が強くトリミング後の缶高さ
を低くした缶口部の円周方向部分(45°方向の缶口部
分)と、トリミング後の缶高さが高い缶口部の円周方向
の他の部分(0°方向と90°方向の缶口部分)とのト
リミング面を、スムースないしすべらかな波形に結んで
形成する方が、ネッキングの加工自体に悪影響を及ぼさ
ず、好ましい。
【0034】また、トリミングするにあたって、圧延方
向の異方性、即ち、圧延方向に対する角度を正確に知る
必要がある。これを知る方法として、トリミング工程以
前において缶底部にあたる部位に何らかのマーキングを
行い、機械的に方向を合わせる方法、あるいはセンサー
で検出する等の方法がある。
向の異方性、即ち、圧延方向に対する角度を正確に知る
必要がある。これを知る方法として、トリミング工程以
前において缶底部にあたる部位に何らかのマーキングを
行い、機械的に方向を合わせる方法、あるいはセンサー
で検出する等の方法がある。
【0035】一方、缶素材強度は缶の特性を維持ないし
保障する上で重要な因子である。したがって、缶素材と
してベーキング後の耐力が250 〜290N/mm2の範囲にある
アルミニウム合金板を用いるとともに、ベーキング後の
缶のネック成形部の円周方向の強度を240 〜310N/mm2の
範囲とすることが好ましい。
保障する上で重要な因子である。したがって、缶素材と
してベーキング後の耐力が250 〜290N/mm2の範囲にある
アルミニウム合金板を用いるとともに、ベーキング後の
缶のネック成形部の円周方向の強度を240 〜310N/mm2の
範囲とすることが好ましい。
【0036】例え、ネック時に缶の高さのばらつきが生
じない缶ができたとしても、缶に必要な耐圧強度を保持
していなければ缶としての機能を果たさない。また、逆
に、缶に必要な強度を保持していても、前記したDI缶
の成形加工やネッキング加工自体が困難では、生産性の
点から実用的とは言えない。この点、缶に必要な座屈強
度または耐圧強度を満足するためには、アルミニウム合
金板の耐力が250 N/mm 2 であることが必要であり、ネッ
キング加工の成形加工性確保のためには、アルミニウム
合金板の耐力が290N/mm2以下である必要がある。したが
って、缶素材のアルミニウム合金板の耐力は、ベーキン
グ後で250 〜290N/mm2の範囲とするのが好ましい。
じない缶ができたとしても、缶に必要な耐圧強度を保持
していなければ缶としての機能を果たさない。また、逆
に、缶に必要な強度を保持していても、前記したDI缶
の成形加工やネッキング加工自体が困難では、生産性の
点から実用的とは言えない。この点、缶に必要な座屈強
度または耐圧強度を満足するためには、アルミニウム合
金板の耐力が250 N/mm 2 であることが必要であり、ネッ
キング加工の成形加工性確保のためには、アルミニウム
合金板の耐力が290N/mm2以下である必要がある。したが
って、缶素材のアルミニウム合金板の耐力は、ベーキン
グ後で250 〜290N/mm2の範囲とするのが好ましい。
【0037】つぎに、ネック部の強度は、素材(強
度)、加工率(カッピング、DI)、塗装焼き付けなど
の条件に影響を受ける。素材強度が高いと座屈強度また
は耐圧強度の高い缶となるが、前記ネック部のシワを生
じやすくなる。つまり、ネック部のシワは、ネック成形
加工に伴う一種の座屈現象であり、したがって、素材強
度が高いほどシワを形成しやすい。また、素材強度が高
いほど成形加工性が低下し、ネック成形加工自体が困難
となる。前記本発明範囲の缶素材を使用しても、缶素材
が310N/mm2以上の缶のネック成形部の円周方向の強度を
有する場合、耳発生の抑制は困難である。また、240N/m
m2未満のネック部強度では、ネッキングにおいて、前段
以前のネック部において、弾性座屈が大きくなり、スム
ースネックを行う上で段のついた形状となるため好まし
くない。したがって、ネック部の耐力は240 〜310N/mm2
の範囲とするのが好ましい。
度)、加工率(カッピング、DI)、塗装焼き付けなど
の条件に影響を受ける。素材強度が高いと座屈強度また
は耐圧強度の高い缶となるが、前記ネック部のシワを生
じやすくなる。つまり、ネック部のシワは、ネック成形
加工に伴う一種の座屈現象であり、したがって、素材強
度が高いほどシワを形成しやすい。また、素材強度が高
いほど成形加工性が低下し、ネック成形加工自体が困難
となる。前記本発明範囲の缶素材を使用しても、缶素材
が310N/mm2以上の缶のネック成形部の円周方向の強度を
有する場合、耳発生の抑制は困難である。また、240N/m
m2未満のネック部強度では、ネッキングにおいて、前段
以前のネック部において、弾性座屈が大きくなり、スム
ースネックを行う上で段のついた形状となるため好まし
くない。したがって、ネック部の耐力は240 〜310N/mm2
の範囲とするのが好ましい。
【0038】
【実施例】ベーキング後の耐力が264N/mm2、ネッキング
前のネック部耐力が276N/mm2で、45°方向の耳率が2
%および3%の2種類のA3004系アルミ合金圧延板
を用い、211径のDI缶までは通常の方法で作製し、
そのDI缶の缶口の円周方向各部のトリミング状態を表
1に示す条件で変化させた。トリミング条件は、図1
(b)に示したように、DI缶の圧延方向に対して、4
5°方向(a1 、a2、a3 、a4 の4か所)が、0°
方向(b1 、b2 の2か所)と90°方向(c 1 、c2
の2か所)よりも、表1に記載の数値だけトリミング後
の缶高さが低くなるように変化させ、かつ各例ともトリ
ミング面を波形状にトリミングしている。なお、各例と
も0°方向と90°方向のトリミング後の缶高さは123.
5mm とした。また、比較のために、DI缶の缶口の円周
方向各部をフラットなトリミング(トリミング後の缶高
さが同じ)とした従来例と、本発明トリミング量範囲か
らはずれる比較例も準備した。
前のネック部耐力が276N/mm2で、45°方向の耳率が2
%および3%の2種類のA3004系アルミ合金圧延板
を用い、211径のDI缶までは通常の方法で作製し、
そのDI缶の缶口の円周方向各部のトリミング状態を表
1に示す条件で変化させた。トリミング条件は、図1
(b)に示したように、DI缶の圧延方向に対して、4
5°方向(a1 、a2、a3 、a4 の4か所)が、0°
方向(b1 、b2 の2か所)と90°方向(c 1 、c2
の2か所)よりも、表1に記載の数値だけトリミング後
の缶高さが低くなるように変化させ、かつ各例ともトリ
ミング面を波形状にトリミングしている。なお、各例と
も0°方向と90°方向のトリミング後の缶高さは123.
5mm とした。また、比較のために、DI缶の缶口の円周
方向各部をフラットなトリミング(トリミング後の缶高
さが同じ)とした従来例と、本発明トリミング量範囲か
らはずれる比較例も準備した。
【0039】その後、塗装焼き付け相当のベーキング
(200℃×20分)を行い、前記図4に示したダイ方
式により、204径と202径までネッキングし、各々
缶高さのバラツキ(耳の発生状況)を求めた。各例とも
50缶をネッキングし、缶高さのバラツキを平均した結
果を表1に示す。尚、評価の基準としては、ネッキング
後の缶高さの缶口の円周方向でのバラツキが0.3mm
以下のものが良品である。なお、表1の1、2の供試材
は、45°方向の耳率が2%の前記アルミ合金圧延板を
用い、3〜7の供試材としては、45°方向の耳率が3
%のアルミ合金圧延板を用いた。
(200℃×20分)を行い、前記図4に示したダイ方
式により、204径と202径までネッキングし、各々
缶高さのバラツキ(耳の発生状況)を求めた。各例とも
50缶をネッキングし、缶高さのバラツキを平均した結
果を表1に示す。尚、評価の基準としては、ネッキング
後の缶高さの缶口の円周方向でのバラツキが0.3mm
以下のものが良品である。なお、表1の1、2の供試材
は、45°方向の耳率が2%の前記アルミ合金圧延板を
用い、3〜7の供試材としては、45°方向の耳率が3
%のアルミ合金圧延板を用いた。
【0040】
【表1】
【0041】表1から明らかな通り、缶口部を波形状
に、所定量(0.1 〜0.5mm )トリミングした本発明例
2、4、5、6では、ネッキングによっても耳の発生が
少なく、204径よりは202径の方が若干増加してい
るものの、缶口の円周方向での缶の高さのバラツキは、
絶対的に少ない。また、他にネッキング時のシワや座屈
の発生も見られなかった。これに対し、トリミングをフ
ラットにして、缶口の円周方向各部のトリミング後の缶
高さを一定にした従来例1、3では、耳の発生が大きく
なり、204径、202径とも缶口の円周方向での缶の
高さのバラツキを生じている。また、缶口部を波形状に
トリミングしているものの、DI缶の圧延方向に対して
45°方向部分の缶口部のトリミング後の缶高さが、本
発明の所定量(0.1 〜0.5mm )を越えて低くなっている
比較例7では、ネッキング時に、缶にシワが発生すると
いう別の問題を生じている。
に、所定量(0.1 〜0.5mm )トリミングした本発明例
2、4、5、6では、ネッキングによっても耳の発生が
少なく、204径よりは202径の方が若干増加してい
るものの、缶口の円周方向での缶の高さのバラツキは、
絶対的に少ない。また、他にネッキング時のシワや座屈
の発生も見られなかった。これに対し、トリミングをフ
ラットにして、缶口の円周方向各部のトリミング後の缶
高さを一定にした従来例1、3では、耳の発生が大きく
なり、204径、202径とも缶口の円周方向での缶の
高さのバラツキを生じている。また、缶口部を波形状に
トリミングしているものの、DI缶の圧延方向に対して
45°方向部分の缶口部のトリミング後の缶高さが、本
発明の所定量(0.1 〜0.5mm )を越えて低くなっている
比較例7では、ネッキング時に、缶にシワが発生すると
いう別の問題を生じている。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明トリミング
方法によれば、飲料用などのアルミニウム缶の縮径化に
際し、ネック部に耳を生じさせずに、ネッキングするこ
とができる。しかも、これをネッキングなどの成形条件
を変えることなく、また、成形加工自体の効率を落とす
こと無く達成できる点で工業的価値は大きい。
方法によれば、飲料用などのアルミニウム缶の縮径化に
際し、ネック部に耳を生じさせずに、ネッキングするこ
とができる。しかも、これをネッキングなどの成形条件
を変えることなく、また、成形加工自体の効率を落とす
こと無く達成できる点で工業的価値は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)はDI加工前のアルミニウム圧延板
を円形にカッピングしたブランク材の圧延方向を示し、
図1(b)は本発明のアルミニウム缶開口部のトリミン
グした状態(ウェーブトリミング)を示す、説明図であ
る。
を円形にカッピングしたブランク材の圧延方向を示し、
図1(b)は本発明のアルミニウム缶開口部のトリミン
グした状態(ウェーブトリミング)を示す、説明図であ
る。
【図2】従来のアルミニウム缶開口部のフラットなトリ
ミングを示す説明図である。
ミングを示す説明図である。
【図3】アルミニウム缶端部の巻き締め部を示す説明図
である。
である。
【図4】アルミニウム缶のネッキング加工用工具を示す
断面図である。
断面図である。
【図5】アルミニウム缶のネック部形状を示し、図5
(a)は段付きネックの、図5(b)はスムースネック
の各々断面図である。
(a)は段付きネックの、図5(b)はスムースネック
の各々断面図である。
1:DI缶 2:ブランク 3:圧延方向 4:缶蓋 5:缶胴 6:内容物 7:巻き締め部 8:巻き締め代 a:圧延方向から45°方向の缶口部 b:圧延方向か
ら0°方向の缶口部 c:圧延方向から90°方向の缶口部 L:トリミング
後の缶高さの差 X:トリミング面
ら0°方向の缶口部 c:圧延方向から90°方向の缶口部 L:トリミング
後の缶高さの差 X:トリミング面
Claims (4)
- 【請求項1】 圧延板を缶素材とするアルミニウムDI
缶の缶口部を204径以下の小径にネッキング加工する
前に、この缶口部の円周方向での缶材料の異方性に合わ
せてトリミングを行う方法であって、前記缶素材圧延板
の圧延方向に対して45°方向の缶口部分のトリミング
後の缶高さを、0°方向と90°方向の缶口部分のトリ
ミング後の缶高さよりも0.1 〜0.5mm 低くトリミングし
て、ネッキング加工時の耳発生を抑制することを特徴と
するアルミニウムDI缶のトリミング方法。 - 【請求項2】 前記45°方向の缶口部分のトリミング
面と、0°方向と90°方向の缶口部分のトリミング面
とを波形状に結んで形成する請求項1に記載のアルミニ
ウムDI缶のトリミング方法。 - 【請求項3】 前記缶素材として、ベーキング後の耐力
が250 〜290N/mm2の範囲にあるとともに、缶のネック部
の円周方向の耐力が240 〜310N/mm2の範囲となるアルミ
ニウム圧延板を用い、ネッキング加工時のシワや座屈の
発生を合わせて抑制する請求項1または2に記載のアル
ミニウムDI缶のトリミング方法。 - 【請求項4】 缶が飲料用の缶である請求項1乃至3の
いずれか1項に記載のアルミニウムDI缶のトリミング
方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5776997A JPH10249461A (ja) | 1997-03-12 | 1997-03-12 | アルミニウムdi缶のトリミング方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5776997A JPH10249461A (ja) | 1997-03-12 | 1997-03-12 | アルミニウムdi缶のトリミング方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10249461A true JPH10249461A (ja) | 1998-09-22 |
Family
ID=13065095
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5776997A Pending JPH10249461A (ja) | 1997-03-12 | 1997-03-12 | アルミニウムdi缶のトリミング方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10249461A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002193261A (ja) * | 2000-12-27 | 2002-07-10 | Toyo Seikan Kaisha Ltd | 缶体および缶蓋 |
| JP2016030279A (ja) * | 2014-07-29 | 2016-03-07 | ユニバーサル製缶株式会社 | Di缶及びdi缶の製造方法 |
-
1997
- 1997-03-12 JP JP5776997A patent/JPH10249461A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002193261A (ja) * | 2000-12-27 | 2002-07-10 | Toyo Seikan Kaisha Ltd | 缶体および缶蓋 |
| JP2016030279A (ja) * | 2014-07-29 | 2016-03-07 | ユニバーサル製缶株式会社 | Di缶及びdi缶の製造方法 |
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