JPH10250534A - 水滴除去装置およびそれを用いた乗物 - Google Patents

水滴除去装置およびそれを用いた乗物

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JPH10250534A
JPH10250534A JP9053678A JP5367897A JPH10250534A JP H10250534 A JPH10250534 A JP H10250534A JP 9053678 A JP9053678 A JP 9053678A JP 5367897 A JP5367897 A JP 5367897A JP H10250534 A JPH10250534 A JP H10250534A
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JP
Japan
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air
windshield
water
glass
blown
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JP9053678A
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English (en)
Inventor
Kazufumi Ogawa
一文 小川
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH10250534A publication Critical patent/JPH10250534A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 送風機により空気吹き出しノズルから吹き出
した空気流により、撥水性処理を施したガラス表面に付
着した水滴を吹き飛ばして除去することにより、ガラス
表面に付着した水滴を効率よく除去できる水滴除去装置
およびそれを用いた乗り物を提供する。 【解決手段】 撥水性処理を施したフロントガラス5の
下部に空気吹き出しノズル1bを設置し、撥水性処理を
施したリアガラス6の上部に空気吹き出しノズル2bを
設置し、撥水性処理を施したサイドガラス8の前側に空
気吹き出しノズル4を設置し、撥水性処理を施したミラ
ーを備えたドアミラー7の上部に空気吹き出しノズル3
bを設置し、各空気吹き出しノズルから吹き出した空気
流により各ガラス、ミラー表面に付着した水滴を吹き飛
ばして除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水滴除去装置およ
びそれを用いた乗物に関するものである。さらに詳しく
は、雨天時に、乗物の窓ガラスやミラー表面に付着する
水滴を吹き飛ばして除去することにより視界を改善して
運転の安全性を高めた乗物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、交通事故の増加に伴い、より安全
な乗物(例えば自動車、列車、飛行機、または船)の開
発が熱望されている。交通事故は、特に雨天時の発生率
が高い。その最大の原因は、窓を通しての視界不良であ
る。
【0003】従来の乗物、例えば自動車では、雨天時に
は窓ガラスやミラーの表面に水滴が付着するため視界が
妨げられてしまう。そこで、フロントガラス部には、雨
天時に安全に運転できるようワイパーが設置されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ワイパ
ーを作動させる場合には、ブレードが視界を横切るとき
一瞬前方が見えなくなるという大きな問題があった。ま
た、大雨時にはワイパーの効果がほとんどなくなり、安
全運転の上で大きな課題であった。さらに、ワイパー
は、窓ガラス全域の水滴を拭い取ることはできないた
め、ワイパーの到達しない部分では、ほとんど視界が確
保されてないのが現状である。
【0005】本発明は、前記問題を解決するものであ
り、雨天時にワイパーをほとんど作動させなくとも、ガ
ラス表面の水滴を吹き飛ばして除去することにより、視
界を確保することができる水滴除去装置およびそれを用
いた乗物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の水滴除去装置は、送風機と空気吹き出しノ
ズルと撥水性処理を施したガラスとを備え、前記空気吹
き出しノズルから吹き出す空気流により前記ガラス表面
に付着した水滴を吹き飛ばして除去することを特徴とす
る。前記のような水滴除去装置によれば、撥水性処理を
施したガラスの表面に付着した水滴を効率よく除去でき
る。
【0007】前記水滴除去装置においては、前記空気吹
き出しノズルから吹き出す空気流のガラス表面に沿った
速度が16m/s以上に設定可能なことが好ましい。前
記のような流速であれば、ほとんどの水滴を除去でき、
良好な視界が確保できる。
【0008】また、前記ガラス表面の水に対する接触角
が95゜以上であることが好ましい。前記のような水に
対する接触角があれば、16m/s以上の流速の空気流
を吹き付けることにより、ガラス表面のほとんどの水滴
を除去できるため、良好な視界が確保できる。
【0009】また、前記送風機が間欠作動機能または風
量調節機能を有していることが好ましい。前記のような
機能を有していれば、ガラス表面の水滴の付着量に応じ
て、効率良く水滴除去装置を利用できる。
【0010】次に、本発明の第1番目の乗物は、送風機
と空気吹き出しノズルと撥水性処理を施した窓ガラスと
を備え、前記空気吹き出しノズルから吹き出す空気流に
より前記窓ガラス表面に付着した水滴を吹き飛ばして除
去することを特徴とする。
【0011】前記第1番目の乗物においては、前記空気
吹き出しノズルから吹き出す空気流の窓ガラス表面に沿
った速度が16m/s以上に設定可能なことが好まし
い。前記のような流速であれば、ほとんどの水滴を除去
でき、良好な視界が確保できる。また、前記窓ガラス表
面の水に対する接触角が95゜以上であることが好まし
い。前記のような水に対する接触角があれば、16m/
s以上の流速の空気流を吹き付けることにより、窓ガラ
ス表面のほとんどの水滴を除去できるため、良好な視界
が確保できる。
【0012】また、前記窓ガラスがフロントガラスとリ
アガラスとを含み、前記フロントガラスの傾斜角度が4
5゜前後で、前記フロントガラスの下部および前記リア
ガラスの上部に前記空気吹き出しノズルが設置されてい
ることが好ましい。
【0013】前記フロントガラスとリアガラスとを備え
た好ましい乗物においては、前記フロントガラスの下部
に設けられた前記空気吹き出しノズルから、空気流が前
記フロントガラス表面に沿って上方に吹き出し、前記リ
アガラスの上部に設けられた前記空気吹き出しノズルか
ら、空気流が前記リアガラス表面に沿って下方に吹き出
すことができることが好ましい。
【0014】また、前記第1番目の乗物においては、前
記窓ガラスがフロントガラスを含み、前記フロントガラ
スがほぼ垂直に設置され、前記フロントガラスの上部に
前記空気吹き出しノズルが設置されていることが好まし
い。
【0015】前記フロントガラスがほぼ垂直に設置され
ている好ましい乗物においては、前記フロントガラスの
上部に設けられた前記空気吹き出しノズルから、空気流
が前記フロントガラス表面に沿って下方に吹き出すこと
ができることが好ましい。
【0016】また、前記第1番目の乗物においては、前
記窓ガラスがサイドガラスを含み、前記サイドガラスの
前側に前記空気吹き出しノズルが設置されていることが
好ましい。
【0017】前記サイドガラスを備えた好ましい乗物に
おいては、前記サイドガラスの前側に設けられた前記空
気吹き出しノズルから、空気流が前記サイドガラス表面
に沿って後方斜め下に吹き出すことができることが好ま
しい。
【0018】前記のような各窓ガラスの片側に空気吹き
出しノズルを設置した乗物であれば、走行時において
は、走行による風圧に加えて、空気吹き出しノズルから
吹き出した空気流を窓ガラス表面に吹き付けることがで
きるので、効率よく水滴を吹き飛ばして除去できるので
良好な視界が確保できる。また、停車時においても、空
気吹き出しノズルから吹き出した空気流により窓ガラス
表面の水滴を吹き飛ばして除去できるので良好な視界が
確保できる。
【0019】また、前記第1番目の乗物においては、前
記乗物がワイパーを備え、前記ワイパーと前記送風機と
をそれぞれ独立して作動させることができることが好ま
しい。前記のような乗物によれば、窓ガラス表面の水滴
付着状態に応じて、ワイパーと送風機のいずれか一方の
みを作動させることも、両方を作動させることも可能と
なる。特に、ワイパーを停止したまま送風機を作動させ
れば、ワイパーの作動により視界が遮られることがない
ため、良好な視界が確保できる。
【0020】次に、本発明の第2番目の乗り物は、送風
機と空気吹き出しノズルと撥水性処理を施したミラーと
を含むドアミラーまたはバックミラーを備え、前記空気
吹き出しノズルから吹き出す空気流により前記ミラー表
面に付着した水滴を吹き飛ばして除去することを特徴と
する。前記のような乗物であれば、ミラー表面に付着し
た水滴を吹き飛ばす機能を備えているので、雨天でも良
好な視界が確保でき、安全に乗物を運転できる。
【0021】また、前記第1番目、2番目の乗り物にお
いては、乗物が自動車、列車、飛行機、または船である
ことが好ましい。前記のような乗物は、いずれも雨天時
においても運転するものだからである。
【0022】また、前記送風機の動力源としてエンジン
の回転エネルギーまたは蓄電池の電気エネルギーを用い
ることが好ましい。前記のような動力源とすれば、補助
動力源を追加設置することなく送風機を作動できる。
【0023】また、前記送風機が間欠作動機能または風
量調節機能を有していることが好ましい。前記のような
機能を有していれば、窓ガラス表面の水滴の付着量に応
じて、効率良く送風機を利用できる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て図1を用いて説明する。本実施形態は、本発明の水滴
除去装置を自動車に用いたものである。図1は、本発明
の一実施形態に係る自動車の概略図を示している。本実
施形態に係る自動車には、送風機が各窓ガラス部分に設
けられている。送風機は、ファンを内蔵したものであ
り、ファンの回転により空気を送風するものである。空
気吹き出しノズル(以下「ノズル」という)部は、開口
部から空気を吹き出す部分である。
【0025】フロントガラス用送風機1aは、表面に撥
水性処理を施したフロントガラス5の下部から空気を上
部に向かって送風できるように配置している。本図のも
のは、送風機1aをエンジンルーム内に設置し、ノズル
部1bをフロントガラス5の下部に設置している。フロ
ントガラス5の傾斜角度は45゜前後である。リアガラ
ス用送風機2aは、表面に撥水性処理を施したリアガラ
ス6の上部から空気を下部に向かって送風できるように
配置している。本図のものは送風機2aを天井部の室内
側に設置し、ノズル部2bをリアガラス6の上部に設置
している。
【0026】ドアミラー用送風機3aは、表面に撥水性
処理を施したミラーを備えたドアミラー7の上部から空
気を下部に向かって送風できるように配置している。小
型の送風機3aをドアミラー7に内蔵させ、ノズル部3
bをドアミラー7の上部に設置している。サイドガラス
用送風機は、表面に撥水性処理を施したサイドガラス8
の前方から空気を後方斜め下に向かって送風できるよう
に配置している。本図のものはノズル部4をピラー部分
の傾斜に沿って内蔵させ、図示は省略しているが、送風
機をドア内部に設置している。
【0027】ここで、各ノズル部の空気吹き出し口であ
る開口部は、それぞれスリット状の形状にしている。吹
き出し部における空気の流速は、フロントガラス5、リ
アガラス6、およびサイドガラス8部においては20m
/s、ドアミラー7部において10m/sの流速が確保
されている。
【0028】なお、ノズル部の開口部形状は、スリット
状に限らず円形等でもよく、ガラスの全域に空気が均一
に送風されるよう形状、大きさ、個数等を設定すること
が好ましい。図2に、フロントガラス5部における空気
の送風状態の一例を示した。ノズル部1bを横長形状と
し、全長をフロントガラス5の全幅とほぼ同じにしてい
る。ノズル部1bの全幅に亘り複数の穴や、横長のスリ
ット穴を設ければ、図2の矢印で示したように、フロン
トガラス5の全域に空気を均一に送風させることができ
る。
【0029】また、フロントガラス部の送風機の動力は
エンジンの回転エネルギーを用い、リアガラス、ドアミ
ラー、およびサイドガラス部の動力はバッテリーの電力
を用い直流モーターで送風できる構造になっている。
【0030】また、前記実施形態では、フロントガラス
5の傾斜角度が45゜の場合について説明したが、フロ
ントガラスがほぼ垂直であってもよい。例えば、バスや
トラックがこれに該当する。この場合は、ノズル部をフ
ロントガラスの上部に設置した方が、水滴の除去には効
果的である。
【0031】
【実施例】以下、本発明を実施例を用いて、より具体的
に説明する。本実施例では、図1に示した構造と同様の
自動車(平成3年製トヨタカローラ)を用いた。各ガラ
ス部の送風機の設置は、前記実施形態と同様である。
【0032】まず、ガラスの撥水性処理の実施例につい
て図3〜5を用いて順に説明する。 (A)表面処理剤の調整 あらかじめ石油系溶剤としてn−オクタン(bp.143℃): 30g シリコーンとしてシリコーンオイル(信越化学工業KF-96,1000cps): 20g パラフィン系ワックスとしてパラフィン(関東化学製、mp84〜86℃):20g 研磨剤としてアルファアルミナ(平均直径1μm): 5g 複数個クロロ基を含むシリル化合物物質としてSiCl3 OSiCl3 : 4g を三角フラスコに入れて混合し、90℃に加熱しながら
撹拌すると塩酸ガスが発生し懸濁液を得た。その後さら
に、少なくともクロロシリル基を一個有する分子とし
て、ヘプタデカフルオロデシルトリクロロシラン:CF
3 (CF2 7 −(CH2 2 −SiCl3 を6g三角
フラスコに入れて混合し、室温まで冷却すると、固形状
のやわらかいワックスとなった。 (B)コーティング処理 このようにして得られたワックスを表面処理剤として下
記に示すような処理を行ない撥水撥油性及び耐久性を評
価した。
【0033】表面処理基材9として、自動車の窓ガラス
を用いた(図3)。この基材9の表面には活性水素を含
むOH基10が多量に含まれている。そこで、前記のよ
うに調整した表面処理剤をスポンジを用いて基材9の表
面にこすり付けるように塗布する。その後20〜30分
放置するとするとn−デカンが蒸発して、白色の塗膜が
形成された。このとき、塗膜と基材9の表面では、たと
えシリコンオイルやパラフィンが存在しても、ある確率
で図4に示したようにヘプタデカフルオロデシルトリク
ロロシラン11と基材9の表面のOH基10が出会う。
このとき、基材9の表面にOH基の活性水素と前記ヘプ
タデカフルオロデシルトリクロロシランのクロルシリル
基とが脱塩酸反応してがヘプタデカフルオロデシルトリ
クロロシラン分子がSiO結合を介して基材9の表面に
共有結合で固定される。その後、余分の表面処理剤を雑
巾でふきとると図5に示したような多数のヘプタデカフ
ルオロデシルトリクロロシラン分子がSiOのネットワ
ーク結合を介して基材表面に共有結合で固定されたフロ
ロカーボンポリマー超薄膜(厚さが数十オングストロー
ム)12が基材9の表面に形成できた。
【0034】なお、このとき、ヘプタデカフルオロデシ
ルトリクロロシラン分子は空気中の水分とも反応する
が、非水系の粘性液体または固形状媒体であるシリコン
オイルやパラフィンは、基材表面の活性水素とクロロシ
リル基との脱塩酸反応を妨げる空気中の水分が、表面処
理剤と基材との界面部、即ち基材表面部に入り込むのを
防止する機能があった。
【0035】また、この膜は碁盤目試験を行なっても剥
離することがなかった。水に対する接触角(以下「接触
角」という。)も116度あった。また、てんぷら油を
こすり付けてもティシュペーパーで拭う程度で容易に除
去できた。
【0036】前記のような撥水性処理を本実施例に係る
自動車の各ガラスに施した。撥水性処理後のフロントガ
ラス5、リアガラス6、ドアミラー7、およびサイドガ
ラス8表面の接触角を測定するとそれぞれ114゜、1
12゜、115゜、112゜であり、ばらつきを考慮し
ても最低110゜が確保されていることになる。
【0037】次に、前記実施例に係る自動車を用いて、
ワイパーを停止して走行実験を行った。この走行実験は
雨天時(雨量10mm/時間程度)に行い、各ガラス上
に付着した水滴が吹き飛ばされて除去されるための条件
を求めた。
【0038】走行実験の結果、直径2mm程度以上の水
滴をガラス上から吹き飛ばして除去させるための空気流
の流速の下限値は、以下の通りであった。 (1)停車中の場合 (a)フロントガラス部は、16m/s。
【0039】 (b)リアガラス部は、12m/s。 (c)ドアミラー部は、3m/s(ただし、間欠的な送
風で十分)。 (d)サイドガラス部は、8m/s。
【0040】フロントガラス部は、空気流が下から吹き
出すため、空気流が上から吹き出すリアガラス部より、
速い流速が必要であった。ドアミラー部は、面積も小さ
く、かつ水滴の付着量も少なく、さらに空気流がほぼ真
下に吹き出すため、送風量はわずかであった。サイドガ
ラス部は、ほぼ垂直に設置されているのと前方から後方
斜め下へ吹き付けるため、フロントガラス部やリアガラ
ス部より遅い流速で足りた。 (2)走行中(60km/h)の場合 (a)フロントガラス部は、送風は不要。
【0041】 (b)リアガラス部は、8m/s。 (c)ドアミラー部は、3m/s(ただし、間欠的な送
風で十分)。 (d)サイドガラス部は、送風は不要。
【0042】フロントガラス部は、走行による風圧のた
めほとんどすべての雨滴は吹き飛ばされたため、送風は
不要であった。リアガラス部は走行による風圧が多少あ
るため、停車中と比べ遅い流速で足りた。ドアミラー部
は、面積も小さく、かつ水滴の付着量も少なく、さらに
空気流がほぼ真下に吹き出すため、送風量はわずかであ
った。サイドガラス部は、ほぼ垂直に設置されているの
と走行による風圧のため、送風は不要であった。 (3)走行中(40km/h)の場合 (a)フロントガラス部は、10m/s。
【0043】 (b)リアガラス部は、10m/s。 (c)ドアミラー部は、3m/s(ただし、間欠的な送
風で十分)。 (d)サイドガラス部は、8m/s。
【0044】フロントガラス部は、多少走行による風圧
を受けるが、送風は必要であった。リアガラス部も、多
少走行による風圧を受けるが40km/hの場合と比べ
ると速い流速が必要であった。ドアミラー部は、面積も
小さく、かつ水滴の付着量も少なく、さらに空気流がほ
ぼ真下に空気流が吹き出すため、送風量はわずかであっ
た。サイドガラス部は、ほぼ垂直に設置されているのと
走行による風圧のため、フロントガラス部、リアガラス
部と比べ、遅い流速で足りた。 (4)走行中(20km/h)の場合 停車中とほぼ同様の結果が得られた。
【0045】さらに、以上の結果を維持できる有効期間
を調べるため、劣化試験を行った。この試験は、前記実
施例と同様の撥水性処理を施したガラスを装着した自動
車を屋外に放置して行った。放置期間は、3年間とし放
置後の劣化の程度を調べた。
【0046】その結果、当初110゜以上あった接触角
は、3年後には、ほぼ95゜まで劣化していることが確
認できた。また、別の試験により接触角と水滴の転落角
との関係を水滴の大きさ毎に調べた。図6がその結果で
あり、記入している記号は、水滴の大きさを示し、□は
0.01ml、◇は0.02ml、○は0.03ml、
×は0.04ml、△は0.06ml、▽は0.08m
lであることを示している。
【0047】図6に示した関係より、接触角が変化して
も、各接触角においては水滴が大きいほど転落角は小さ
いことが分かる。さらに、接触角が大きくなるにつれ
て、転落角は小さくなって行くが、接触角が一定値を越
えると逆に転落角は大きくなって行くことが分かる。こ
の関係は、水滴の大きさに関係なく同じである。
【0048】図6では、接触角が95゜において、転落
角が最小値となっている。すなわち、接触角が95゜の
ものが、水滴が最も転落し易いといえる。以上の試験結
果より、使用を経て接触角が劣化したとしても、劣化後
の接触角が95゜程度であれば、水滴除去効果は依然と
して同等以上であることが分かる。すなわち、接触角が
110゜程度の撥水性処理の施されたガラスを用いれ
ば、3年程度は有効に水滴除去効果を発揮することが予
測される。
【0049】なお、使用3年を越えて水滴除去効果が低
下した場合には、再度ガラスの撥水性処理を行えばよ
い。また、前記実施例では乗物が自動車の場合を説明し
たが、雨に濡れる乗物なら列車、飛行機、および船の窓
ガラスおよびミラーの場合であっても同様の効果が得ら
れる。
【0050】
【発明の効果】以上のように、本発明の水滴除去装置に
よれば、ノズルから吹き出した空気流により撥水性処理
を施したガラス表面に付着した水滴を吹き飛ばして除去
することができるので、ガラス表面に付着した水滴を効
率よく除去できる。
【0051】次に、本発明の乗物によれば、ノズルから
吹き出した空気流により撥水性処理を施した窓ガラス表
面に付着した水滴を吹き飛ばして除去することができる
ので、ガラス表面に付着した水滴を効率よく除去でき
る。このため、雨天でも良好な視界が確保でき、安全に
乗物を運転できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る自動車の概略図
【図2】本発明の一実施形態に係る自動車のフロントガ
ラス部における空気の送風状態の一例を示す斜視図
【図3】本発明の実施例における表面処理工程を説明す
るためのもので、基材表面を分子レベルまで拡大した模
式断面図
【図4】本発明の実施例の基材に表面処理剤をコーティ
ングしたときの模式断面図
【図5】本発明の実施例の基材に表面処理剤が化学吸着
したときの模式断面図
【図6】接触角と転落角との関係を示す図
【符号の説明】
1a,2a,3a 送風機 1b,2b,3b,4 ノズル部 5 撥水性処理を施したフロントガラス 6 撥水性処理を施したリアガラス 7 撥水性処理を施したミラーを備えたドアミラー 8 撥水性処理を施したサイドガラス 9 基材 10 OH基 11 塗膜と基材の界面 12 フロロカーボンポリマー膜

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送風機と空気吹き出しノズルと撥水性処
    理を施したガラスとを備え、前記空気吹き出しノズルか
    ら吹き出す空気流により前記ガラス表面に付着した水滴
    を吹き飛ばして除去することを特徴とする水滴除去装
    置。
  2. 【請求項2】 前記空気吹き出しノズルから吹き出した
    空気流の前記ガラス表面に沿った流速を16m/s以上
    に設定可能な請求項1記載の水滴除去装置。
  3. 【請求項3】 前記ガラス表面の水に対する接触角が9
    5゜以上である請求項1記載の水滴除去装置。
  4. 【請求項4】 前記送風機が間欠作動機能または風量調
    節機能を有している請求項1記載の水滴除去装置。
  5. 【請求項5】 送風機と空気吹き出しノズルと撥水性処
    理を施した窓ガラスとを備え、前記空気吹き出しノズル
    から吹き出す空気流により前記窓ガラス表面に付着した
    水滴を吹き飛ばして除去することを特徴とする乗物。
  6. 【請求項6】 前記空気吹き出しノズルから吹き出した
    空気流の前記窓ガラス表面に沿った流速を16m/s以
    上に設定可能な請求項5記載の乗物。
  7. 【請求項7】 前記窓ガラス表面の水に対する接触角が
    95゜以上である請求項5記載の乗物。
  8. 【請求項8】 前記窓ガラスがフロントガラスとリアガ
    ラスとを含み、前記フロントガラスの傾斜角度が45゜
    前後で、前記フロントガラスの下部および前記リアガラ
    スの上部に前記空気吹き出しノズルが設置されている請
    求項5記載の乗物。
  9. 【請求項9】 前記フロントガラスの下部に設けられた
    前記空気吹き出しノズルから、空気流が前記フロントガ
    ラス表面に沿って上方に吹き出し、前記リアガラスの上
    部に設けられた前記空気吹き出しノズルから、空気流が
    前記リアガラス表面に沿って下方に吹き出すことができ
    る請求項8記載の乗物。
  10. 【請求項10】 前記窓ガラスがフロントガラスを含
    み、前記フロントガラスがほぼ垂直に設置され、前記フ
    ロントガラスの上部に前記空気吹き出しノズルが設置さ
    れている請求項5記載の乗物。
  11. 【請求項11】 前記フロントガラスの上部に設けられ
    た前記空気吹き出しノズルから、空気流が前記フロント
    ガラス表面に沿って下方に吹き出すことができる請求項
    10記載の乗物。
  12. 【請求項12】 前記窓ガラスがサイドガラスを含み、
    前記サイドガラスの前側に前記空気吹き出しノズルが設
    置されている請求項5記載の乗物。
  13. 【請求項13】 前記サイドガラスの前側に設けられた
    前記空気吹き出しノズルから、空気流が前記サイドガラ
    ス表面に沿って後方斜め下に吹き出すことができる請求
    項12記載の乗物。
  14. 【請求項14】 前記乗物がワイパーを備え、前記ワイ
    パーと前記送風機とをそれぞれ独立して作動させること
    ができる請求項5記載の乗物。
  15. 【請求項15】 送風機と空気吹き出しノズルと撥水性
    処理を施したミラーとを含むドアミラーまたはバックミ
    ラーを備え、前記空気吹き出しノズルから吹き出す空気
    流により前記ミラー表面に付着した水滴を吹き飛ばして
    除去することを特徴とする乗物。
  16. 【請求項16】 前記乗物が、自動車、列車、飛行機、
    または船である請求項5または15記載の乗物。
  17. 【請求項17】 前記送風機の動力源としてエンジンの
    回転エネルギーまたは蓄電池の電気エネルギーを用いた
    請求項5または15記載の乗物。
  18. 【請求項18】 前記送風機が間欠作動機能または風量
    調節機能を有している請求項5または15記載の乗物。
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