JPH10251063A - 黒鉛複合炭化ケイ素焼結体、黒鉛複合炭化ケイ素焼結複合材及びメカニカルシール - Google Patents

黒鉛複合炭化ケイ素焼結体、黒鉛複合炭化ケイ素焼結複合材及びメカニカルシール

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JPH10251063A
JPH10251063A JP9074614A JP7461497A JPH10251063A JP H10251063 A JPH10251063 A JP H10251063A JP 9074614 A JP9074614 A JP 9074614A JP 7461497 A JP7461497 A JP 7461497A JP H10251063 A JPH10251063 A JP H10251063A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 潤滑特性に優れた黒鉛複合炭化ケイ素焼結体
を提供する。 【解決手段】 平均粒子径8〜100μmの鱗片状の天
然黒鉛を10〜30wt%含有し、残りが炭化ケイ素と
焼結助剤からなり、相対密度が80〜92%であること
を特徴とする黒鉛複合炭化ケイ素焼結体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はメカニカルシール等
に用いられる黒鉛複合炭化ケイ素焼結体及び黒鉛複合炭
化ケイ素焼結複合材に関し、潤滑性に優れ、ドライ用メ
カニカルシール、運転中に摺動面が一時的にドライにな
る環境のメカニカルシール、潤滑性のない流体をシール
するメカニカルシール等の摺動部材や一時的にドライ環
境になる軸受けなどの材料として優れた黒鉛複合炭化ケ
イ素焼結体及び黒鉛複合炭化ケイ素焼結複合材に関す
る。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来、超硬合金、アル
ミナ焼結体、炭化ケイ素焼結体などが主としてメカニカ
ルシールの摺動材として用いられている。その中でも炭
化ケイ素焼結体は良好な熱伝導性、低い熱膨張率、高い
硬度、優れた耐摩耗性、優れた耐蝕性、優れた耐酸化性
を有することから、広く用いられている。しかし、気体
や蒸気のドライ環境に於いて、固定環および回転環の摺
動部材にこの炭化ケイ素焼結体を用いた場合、炭化ケイ
素焼結体は、潤滑性に劣るため摺動面に焼き付き、かじ
り、サーマルクラック、異常摩耗が生じる場合がある。
また、熱水などの一時的ドライ環境となる場合も同様の
トラブルの発生を招く恐れがある。更に、水などの潤滑
性に乏しい流体に於いて、摺動材同士が密着結合するい
わゆるリンキングが発生する場合があり、メカニカルシ
ールそのものを破損させる恐れがある。また、炭化ケイ
素焼結体は高い硬度のため、難加工性材料に分類され、
加工中の不良の問題、加工コストが高いなどの問題も発
生している。上記した炭化ケイ素焼結体の問題点を解決
するために摩擦・摩耗特性を向上させたものが提案され
ている。例えば、特開昭61−132575号にフッ素
樹脂などの合成樹脂との複合化に適した炭化ケイ素焼結
体を用いた炭化ケイ素複合体について記載されている。
しかし、この炭化ケイ素複合体は、実施例に記載されて
いる通り、常圧焼結炭化ケイ素焼結体の曲げ強度に比較
して曲げ強度が著しく低く、また樹脂との複合材のた
め、耐熱性、耐蝕性に劣るため腐食性流体、高温流体を
シールするメカニカルシールに用いる摺動材としては適
さない。また特開昭60−141676号に「炭化珪素
/グラファイト/炭素の複合セラミック体」が開示さ
れ、約1〜約48wt%の8μmを越えない平均粒子寸
法および約0.5%〜約5.0wt%の非晶性炭素を有
する黒鉛炭素で残りの量が炭化ケイ素で構成させた複合
材について示されている。また特開昭63−26086
1号に「炭化ケイ素−グラファイト系自己潤滑性セラミ
ックス複合材およびその製造法」が開示され、一次粒子
が5〜8μmの黒鉛粒子の造粒物からなる黒鉛炭化ケイ
素複合材について記載されている。しかし、これらの材
料はいずれも潤滑性が十分でなく、また曲げ強度等にお
いても十分なものが得られない問題があった。本発明は
上記した従来の炭化ケイ素複合材の持つ欠点を解決し、
摺動特性に優れ、特にドライ雰囲気や無潤滑条件下で優
れた摺動特性を発揮し、また加工性においても優れた黒
鉛複合炭化ケイ素焼結体と黒鉛複合炭化ケイ素焼結複合
材及びこれらを用いたメカニカルシールを提供すること
を目的とする。
【0003】
【課題を解決するための手段】この目的のために本発明
者らは研究を重ねた結果、結晶性の十分発達した粒子径
の大きい天然黒鉛を複合化の添加材とする方がより摺動
特性が改善され、特にドライ環境において優れた摺動特
性が期待されるとの知見に至り、更に天然黒鉛添加量、
天然黒鉛の形状、密度とを厳密に限定することにより、
ドライ用メカニカルシール等の用途に特に優れた性能を
発揮する素材を発明するに至った。更に、適正値で得ら
れた黒鉛複合炭化ケイ素焼結体は貫通漏れが発生する場
合があるため、樹脂を炭化およびまたは黒鉛化したもの
を封孔剤とし、ドライ用メカニカルシールに適した黒鉛
複合炭化ケイ素焼結複合材を開発したものである。即ち
本発明は、平均粒子径8〜100μmの鱗片状の天然黒
鉛を10〜30wt%含有し、残りが炭化ケイ素と焼結
助剤からなり、相対密度が80〜92%であることを特
徴とする。天然黒鉛は優れた自己潤滑性物質であり、結
晶性の十分に発達した粒子径の大きい天然黒鉛粒子を均
一に分散させることによりドライ特性の大幅な向上が得
られる。但し、添加する天然黒鉛の粒子径範囲、天然黒
鉛添加量、炭化ケイ素の性状、および得られた黒鉛複合
炭化ケイ素焼結体の密度によりその特性は大きく左右さ
れる。先の目的に対し、種々研究を行った結果、平均粒
子径8〜100μmの結晶性の十分に発達した鱗片状の
天然黒鉛を10〜30wt%添加し、平均粒子径2〜7
μmで平均アスペクト比1〜2のα型炭化ケイ素で構成
された相対密度比80〜92%の黒鉛複合炭化ケイ素焼
結体とすることにより優れた潤滑性を得ることが可能に
なる。またこの密度比80〜92%の黒鉛複合炭化ケイ
素焼結体へ熱硬化性樹脂を熱分解した炭化物または黒鉛
物を付与し、開気孔を封孔処理することにより、更に潤
滑性を持たせ、メカニカルシールの摺動部材として優れ
た材料を提供することが可能である。なお天然黒鉛の平
均粒子径は、20〜80μmの範囲とすることにより更
に良好な潤滑性を得ることが可能であり、更に30〜6
0μmとするのが好ましい。また含有量も16〜30w
t%とすると更に好ましい。
【0004】
【発明の実施の形態】本発明の黒鉛複合炭化ケイ素焼結
体及び黒鉛複合炭化ケイ素焼結複合材は、大きな異方性
黒鉛粒子を多く含ませる事から焼結性の優れたα型炭化
ケイ素で構成されている。複合化に用いる天然黒鉛は平
均粒子径8〜100μm好ましくは20〜80μm更に
好ましくは30〜60μmで鱗片状をした天然黒鉛とす
る。平均粒子が8μm未満の天然黒鉛を添加した場合メ
カニカルシールの摺動特性で良好な潤滑特性が得られな
い。好ましくは20μm以上更には30μm以上とする
のが潤滑特性の点で望ましい。また、天然黒鉛の平均粒
子径が100μmを越えると、強度低下を招く。80μ
m以下更に好ましくは60μm以下とするのが、強度上
望ましい。天然黒鉛の添加量は10〜30wt%望まし
くは16〜30wt%とする。添加量が10wt%未満
の場合メカニカルシールとしての十分な潤滑特性が得ら
れず、摺動中の摩擦抵抗が高くなるため、摩擦熱によっ
て摺動面は焼付き、かじり、それに伴うメカ鳴きが発生
し易くなる。16wt%以上とした場合更に良好な潤滑
特性を得られる。また粒子径の大きい天然黒鉛の添加量
が30wt%を越える場合、強度が低下し、摺動中に粒
子が脱落し易くなる。
【0005】黒鉛複合炭化ケイ素焼結体の相対密度比は
80〜92%とする。相対密度比を80〜92%に調製
することで開気孔として18vol%以下を造り、その
開気孔へ熱硬化性樹脂炭化物及び/又は黒鉛化物を付与
することで、更に潤滑性の良い表層部を造ることが可能
になる。この方法により、実質的に強度低下を伴わない
で摺動面表層部に潤滑性の良いカーボン相を造り込むこ
とができる。ここで、黒鉛複合炭化ケイ素焼結体の相対
密度が80%より低下する場合、強度が低下し好ましく
ない。92%を越える場合、摺動面に十分な潤滑性を持
たせることができず、また開気孔へ熱硬化性樹脂炭化物
または黒鉛化物を付与する量が少ないため、後述する実
施例に示す通り、異常摩耗、摺動面のかじりなどの発生
を起こす。上記黒鉛複合炭化ケイ素焼結体の開気孔へ熱
硬化性樹脂炭化物または黒鉛化物を付与することのもう
一つの目的はメカニカルシールとして使用する場合、開
気孔を通して材料自体の貫通漏れを防止するためでもあ
る。黒鉛複合炭化ケイ素の開気孔の気密性を保つために
付与するものが樹脂炭化物または黒鉛化物でない合成樹
脂または金属の場合、黒鉛複合炭化ケイ素焼結体の優れ
た耐蝕性・耐熱性が損なわれる。
【0006】<製造方法の説明>炭化ケイ素の焼結には
炭化ケイ素粉末に僅かの焼結助剤を必要とする。代表的
な焼結助剤にはアルミナ系と硼素・炭素系の2つが公知
であり、この何れでも良いが、耐蝕性、摺動特性の観点
から、硼素−炭素系がより好ましい。炭化ケイ素焼結用
粉末には低温で安定なβ型炭化ケイ素粉末、もしくは、
高温安定型のα型炭化ケイ素の何れでも良いが、この他
に潤滑性を付与するため、大きな異方性黒鉛粒子を多く
含有させる事から、より焼結性に優れるα型炭化ケイ素
を出発原料に用いるのが好ましい。α型炭化ケイ素の粉
末粒度は平均粒子径1μm以下のものが好ましく、更に
言うならば平均粒子径0.7μm以下の微粉末が緻密化
が促進され、焼成後の機械的強度をより高いものにする
ことから望ましい。
【0007】焼結助剤には硼素、炭素、アルミニュー
ム、ベリリウムのいずれか1つ又はそれ以上をを含む化
合物、あるいは上記元素のいずれかから選択される。こ
の中でも最も緻密化が容易な元素は硼素−炭素系助剤の
場合である。
【0008】硼素源として0.1から1wt%添加す
る。硼素添加量は0.1wt%以下であれば緻密化が不
十分であり、1wt%以上であってもそれ以上の緻密化
は得られない。又、過剰の硼素は、炭化ケイ素結晶の異
常粒成長を促進し、機械的強度の低下をもたらす。硼素
源はその元素およびその化合物を単独あるいはその混合
物を用いる事ができる。硼素源には非晶質硼素、炭化硼
素、窒化硼素、二酸化硼素などが一般的であるが、特に
非晶質硼素、炭化硼素は緻密化が安定して得られる。そ
のうち、炭化硼素は価格が安く、且つ入手しやすいので
好適である。
【0009】もう一方の炭素源には炭化可能な有機系炭
素もしくはカーボンブラックのような極微細な炭素粉を
用いる。有機系炭素源には炭化率の高いフェノール樹
脂、コールタールなどが好ましい。炭素源の必要量は使
用する炭化ケイ素粉末中の純度、特に酸素源と相関があ
る。酸素は炭化ケイ素粉末表面に分布し、その形態の多
くはシリコンと結合し二酸化珪素やガラス組成比に近い
形で存在している。従って、明確な添加量は使用する炭
化ケイ素粉末の不純物量と連動するが、塩酸、弗酸など
で精製した粉末の場合、0.5から5wt%の範囲を添
加することで十分に緻密化した炭化ケイ素焼結体が得ら
れる。
【0010】焼結体に摺動特性を付与する固体潤滑材と
して天然黒鉛を前述した範囲で加える。天然黒鉛は炭化
ケイ素焼結体の焼成条件であっても安定した状態を維持
し得る。天然黒鉛としては結晶の発達した天然黒鉛で大
きな粒子をしたものが優れた摺動特性を示すため、前述
した範囲添加する。
【0011】成形用結合剤には一般的にポリビニルアル
コール、コールタールピッチ、ポリエチレングリコー
ル、アクリル樹脂、フェノール樹脂、ポリビニルブチラ
ールなどが使われる。特に、炭化ケイ素焼結の場合、そ
の後に焼結助剤ともなり得るフェノール樹脂が好まし
い。これら粉末およびバインダーを所定量配合して、ボ
ールミルなどを用いて均一に混合する。その後のプロセ
スを考慮すると成形に供する粉末は流動性が要求され
る。従って、混合はスラリー状態で行い噴霧乾燥(スプ
レードライヤー)して顆粒形状の粉末を得るのが好まし
い。成形用顆粒を用いて、金型あるいは静水圧成形法に
よって所定の形状に成形する。成形圧力は1000kgf/
cm2から4000kgf/cm2の圧力が必要であり、高い焼結
体密度を得るには成形段階でも高密度な成形体にしてお
く必要がある。又、成形体は機械加工して所定形状に加
工する事もできる。
【0012】焼成は通常無加圧下でアルゴン、ヘリウム
などの不活性気体や水素、窒素、又は真空下で焼成す
る。焼成は1900℃から2300℃の温度で30分か
ら360分間保持される。保持時間が30分以下では、
焼結が進まず、また360分以上でも分解が起こり、好
ましくない。また焼成温度は、それより低い温度は緻密
化は得られず、又それより高い温度では炭化ケイ素の一
部が昇華し密度低下する。より好適な温度は2050℃
から2200℃の範囲である。
【0013】相対密度80〜92%の黒鉛複合炭化ケイ
素焼結体に含まれる開気孔に対して、表層部に樹脂を含
浸させる。含浸樹脂としてはフェノール樹脂、フラン樹
脂、エポキシ樹脂、ピッチ、タールなど炭化率の高いも
のが良い。含浸処理は、例えば真空含浸装置を用いて真
空中で脱気してから含浸を行う。更に高圧含浸装置を用
いて圧力100kgf/cm2をかけて含浸する方がより好ま
しい。次に、含浸処理済み黒鉛複合炭化ケイ素焼結体
は、炭化処理を行う。その炭化処理は、非酸化性雰囲気
で含浸した熱硬化性樹脂の炭化が完了する800〜13
00℃まで加熱処理する。更に、黒鉛化処理は、含浸し
た熱硬化性樹脂の炭化が完了した炭化処理済み品に対し
て、非酸化性雰囲気で1900〜2300℃まで加熱処
理する。この時、2200℃を越える温度で黒鉛化処理
した場合、母材の炭化ケイ素が分解するため、好ましく
ない。この処理により、開気孔は熱硬化性樹脂炭化物ま
たは熱硬化性樹脂黒鉛化物で覆われ、材料自体の貫通漏
れを防ぐと同時に潤滑性の良い表面相を持つ組織とな
る。
【0014】<実施例> 実施例 1 平均粒子径0.4μm、比表面積20m2/gのα型炭化
ケイ素粉末10kgに焼結助剤としてB4C粉末を0.
5wt%(50g)、カーボンブラック比表面積200
m2/gを2.0wt%(200g)および市販の天然黒
鉛、最大粒子径149μm以下、平均粒子径45μmの
鱗片状黒鉛粉を20.0wt%(2000g)をそれぞ
れ計り取る。更にバインダーとしてポリビニルアルコー
ル(PVA)水溶液を固形分換算で1.5wt%添加す
る。それらをボールミルに入れ24時間混合する。均一
に混合したスラリーをスプレードライヤーを用いて噴霧
乾燥して顆粒化した。顆粒を成型用金型に充填して25
0kg/cm2の圧力にて予備成形した後、冷間静水圧成型法
にて3000kg/cm2の圧力で本成形を行い、成形体とし
た。成形体は表1に示す固定環、回転環の形状の所定寸
法に加工した。この加工済み成形体をアルゴンガス雰囲
気中、昇温速度5℃/分で2200℃まで昇温し4時間
保持し、焼成を完了した。得られた焼成体の密度をアル
キメデス法によって測定したところ、2.78g/cm3、
相対密度比約92%の焼結体が得られた。開気孔率は3
vol%であった。得られた物の研磨面には鱗片状をした
数ミクロンから百数十ミクロンの黒鉛が炭化ケイ素結晶
中に均一に分散している事を確認した。図1において白
色針状物が鱗片状黒鉛である。焼結体を真空含浸装置に
入れ、焼結体内部を十分に真空脱気を行い、フェノール
樹脂を注入し、高圧含浸装置で、加圧含浸を完了した。
次に窒素雰囲気下で樹脂を炭化処理した。更に窒素雰囲
気下の黒鉛化炉で、黒鉛化処理を完了した。得られた物
を6kgf/cm2Gのエアー圧でリークテストを行った所、
空気の漏洩のないことを確認した。得られた黒鉛複合炭
化ケイ素焼結体を摺動試験を行うため摺動面を研磨ラッ
プし、表面粗さ0.2μmに整えた。ドライでの摺動試
験条件を表1に示す。表3の摺動試験結果に示す通り、
摩耗も殆ど無く、メカ鳴き、摺動面に焼付き、かじりが
ないことを確認した。熱水での摺動試験条件を表3に示
す。表4の摺動試験結果に示すとおり、摺動トルクが1
7kgcmと極めて小さく、解放の結果、摺動面には焼
付き、かじりがなく、良好であることを確認した。
【0015】実施例 2 平均粒子径0.4μm、比表面積20m2/gのα型炭化
ケイ素粉末10kgに焼結助剤としてB4C粉末を0.
135wt%(13.5g)、カーボンブラック比表面
積200m2/gを2.0wt%(200g)および市販
の天然黒鉛、最大粒子径149μm以下、平均粒子径6
0μmの鱗片状黒鉛粉を16wt%(1600g)をそ
れぞれ計り取る。更にバインダーとしてPVA水溶液を
固形分換算で1.5wt%添加する。それらをボールミ
ルにいれ24時間混合する。均一に混合したスラリーを
スプレードライヤーを用いて噴霧乾燥して顆粒化した。
顆粒を成型用金型に充填して250kgf/cm2の圧力にて
予備成形した後、冷間静水圧成型法にて3000kgf/cm
2の圧力で本成形を行い、成形体とした。この成形体を
表1に示す固定環、回転環の形状の所定寸法に加工し、
アルゴン雰囲気中、昇温速度5℃/分で2200℃、4
時間保持焼成した。得られた焼結体の密度をアルキメデ
ス法で測定したところ、2.81g/cm3、相対密度比約
92%の焼結体が得られた。開気孔率は3vol%であっ
た。得られた物の研磨面には鱗片状をした数ミクロンか
ら百数十ミクロンの黒鉛が炭化ケイ素結晶中に均一に分
散している事を確認した。焼結体を真空含浸装置に入
れ、焼結体内部を十分に真空脱気を行い、フェノール樹
脂を注入し、高圧含浸装置で、加圧含浸を完了した。次
に窒素雰囲気炉で、樹脂を炭化処理した。得られた黒鉛
複合炭化ケイ素焼結複合材を6kgf/cm2Gのエアー圧力
でリークテストを行った所、空気の漏洩の無いことを確
認した。得られた黒鉛複合炭化ケイ素焼結複合材を摺動
試験を行うため摺動面を研磨ラップし、表面粗さ0.2
μmに整えた。ドライでの摺動試験条件を表1に示す。
表3の摺動試験結果に示す通り、摩耗も殆ど無く、メカ
鳴きはなく、摺動面に焼付き、かじりがないことを確認
した。
【0016】実施例 3 平均粒子径0.4μm、比表面積20m2/gのα型炭化
ケイ素粉末10kgに焼結助剤としてB4C粉末を0.
5wt%(50g)、フェノール樹脂を5wt%(50
0g)および市販の天然黒鉛、最大粒子径149μm以
下、平均粒子径約45μmの鱗片状黒鉛粉を炭化ケイ素
粉末に対して15wt%(1500g)をそれぞれ計り
取る。スラリー濃度が10wt%となるように水とエタ
ノールを1対10の割合で加える。それらをボールミル
に入れ、24時間混合する。均一に混合したスラリーを
スプレードライヤーを用いて噴霧乾燥して顆粒化した。
顆粒を成型用金型に充填して250kgf/cm2の圧力にて
予備成形した後、冷間静水圧成型法にて2800kgf/cm
2の圧力で本成形を行い、成形体とした。成形体を表1
に示す固定環、回転環形状の所定の寸法に各々加工し、
この成形体をアルゴンガス雰囲気中、昇温速度5℃/分
で2200℃、4時間保持焼成した。得られた黒鉛複合
炭化ケイ素焼結体の密度をアルキメデス法によって測定
したところ、2.75g/cm3、相対密度比90%であっ
た。開気孔率は6vol%であった。得られた物の研磨面
には鱗片状をした数ミクロンから百数十ミクロンの黒鉛
が炭化ケイ素結晶中に均一に分散している事を確認し
た。焼結体を真空含浸装置に入れ、焼結体内部を十分に
真空脱気を行い、フェノール樹脂を注入し、高圧含浸装
置で、加圧含浸を完了した。次に窒素雰囲気炉で樹脂を
炭化処理した。得られた黒鉛複合炭化ケイ素焼結複合材
を6kgf/cm2Gのエアー圧力でリークテストを行った
所、空気の漏洩のないことを確認した。得られた黒鉛複
合炭化ケイ素焼結複合材を摺動試験を行うため摺動面を
研磨ラップし、表面粗さ0.2μmに整えた。ドライで
の摺動試験条件を表1に示す。表3の摺動試験結果に示
す通り、摩耗量は21μm/年程度であり、微小なメカ
鳴きが発生、摺動面に微小かじりの跡が見られたが、実
用上問題にならないレベルと判断される。
【0017】実施例 4 平均粒子径0.4μm、比表面積20m2/gのα型炭化
ケイ素粉末10kgに焼結助剤としてB4C粉末を0.
135wt%(13.5g)、カーボンブラック比表面
積200m2/gを2.0wt%(200g)および市販
の天然黒鉛、最大粒子径149μm以下、平均粒子径4
5μmの鱗片状黒鉛粉を11.2wt%(1120g)
をそれぞれ計り取る。更にバインダーとしてPVA水溶
液を固形分換算で1.5wt%添加する。それらをボー
ルミルに入れ24時間混合する。均一に混合したスラリ
ーをスプレードライヤーを用いて噴霧乾燥して顆粒化し
た。顆粒を成型用金型に充填して250kgf/cm2の圧力
にて予備成形した後、冷間静水圧成型法にて1500kg
f/cm2の圧力で本成形を行い、成形体とした。この成形
体を表1に示す固定環、回転環の形状の所定寸法に加工
し、アルゴン雰囲気中、昇温速度5℃/分で2200
℃、4時間保持焼成した。得られた焼結体の密度をアル
キメデス法で測定した所、2.63g/cm3、相対密度比
約85%の焼結体が得られた。開気孔率は11vol%で
あった。焼結体を真空含浸装置に入れ、焼結体内部を十
分に真空脱気を行い、フェノール樹脂を注入し、高圧含
浸装置で、加圧含浸を完了した。次に窒素雰囲気炉で、
樹脂を炭化処理した。得られた複合材を6kgf/cm2Gの
エアー圧力でリークテストを行った所、空気の漏洩の無
いことを確認した。得られた焼結複合材を摺動試験を行
うため摺動面を研磨ラップし、表面粗さ0.2μmに整
えた。ドライでの摺動試験条件を表1に示す。表2の摺
動試験結果に示す通り、摩耗量は13μm/年程度であ
り、メカ鳴きの発生、摺動面に微小かじりの跡が見られ
るが、実用上問題にならないレベルと判断される。
【0018】実施例 5 平均粒子径0.4μm、比表面積20m2/gのα型炭化
ケイ素粉末10kgに焼結助剤としてB4C粉末を0.
5wt%(50g)、フェノール樹脂を5wt%(50
0g)および市販の天然黒鉛、最大粒子径149μm以
下、平均粒子径45μmの鱗片状黒鉛粉を炭化ケイ素粉
末に対して30wt%(3000g)をそれぞれ計り取
る。スラリー濃度が10wt%となるように水とエタノ
ールを1対10の割合で加える。それらをボールミルに
入れ、24時間混合する。均一に混合したスラリーをス
プレードライヤーを用いて噴霧乾燥して顆粒化した。顆
粒を成型用金型に充填して250kgf/cm2の圧力にて予
備成形した後、冷間静水圧成型法にて1500kgf/cm2
の圧力で本成形を行い、成形体とした。成形体を表1に
示す固定環、回転環形状の所定の寸法に各々加工し、こ
の成形体をアルゴンガス雰囲気中、昇温速度5℃/分で
2200℃、4時間保持焼成した。得られた黒鉛複合炭
化ケイ素焼結体の密度をアルキメデス法によって測定し
たところ、2.48g/cm3、相対密度比で約85%の焼
結体が得られた。開気孔率は12vol%であった。得ら
れた物の研磨面には鱗片状をした数ミクロンから百数十
ミクロンの黒鉛が炭化ケイ素結晶中に均一に分散してい
る事を確認した。焼結体を真空含浸装置に入れ、焼結体
内部を十分に真空脱気を行い、フェノール樹脂を注入
し、高圧含浸装置で加圧含浸を完了した。次に窒素雰囲
気炉で樹脂を炭化処理した。得られた複合材を6kgf/cm
2Gのエアー圧力でリークテストを行った所、空気の漏
洩の無いことを確認した。得られた黒鉛複合炭化ケイ素
焼結複合材を摺動試験を行うため摺動面を研磨ラップ
し、表面粗さ0.2μmに整えた。ドライでの摺動試験
条件を表1に示す。表3の摺動試験結果に示す通り、摩
耗も殆ど無く、メカ鳴き、摺動面に焼付き、かじりがな
いことを確認した。熱水での摺動試験条件を表2に示
す。表4の摺動試験結果に示すとおり、摺動トルクが2
0kgcmと極めて小さく、解放の結果、摺動面は焼付
き、かじりがなく良好であることを確認した。
【0019】実施例 6 平均粒子径0.4μm、比表面積20m2/gのα型炭化
ケイ素粉末10kgに焼結助剤としてB4C粉末を0.
5wt%(50g)、フェノール樹脂を5wt%(50
0g)および市販の天然黒鉛、最大粒子径149μm以
下、平均粒子径8μmの鱗片状黒鉛粉を炭化ケイ素粉末
に対して30wt%(3000g)をそれぞれ計り取
る。スラリー濃度が10wt%となるように水とエタノ
ールを1対10の割合で加える。それらをボールミルに
入れ、24時間混合する。均一に混合したスラリーをス
プレードライヤーを用いて噴霧乾燥して顆粒化した。顆
粒を成型用金型に充填して250kgf/cm2の圧力にて予
備成形した後、冷間静水圧成型法にて2500kgf/cm2
の圧力で本成形を行い、成形体とした。成形体を表1に
示す固定環、回転環形状の所定の寸法に各々加工し、こ
の成形体をアルゴンガス雰囲気中、昇温速度5℃/分で
2200℃、4時間保持焼成した。得られた黒鉛複合炭
化ケイ素焼結体の密度をアルキメデス法によって測定し
たところ、2.62g/cm3相対密度比で約90%の焼結
体が得られた。開気孔率は6vol%であった。得られた
物の研磨面には鱗片状をした数ミクロンから百数十ミク
ロンの黒鉛が炭化ケイ素結晶中に均一に分散している事
を確認した。焼結体を真空含浸装置に入れ、焼結体内部
を十分に真空脱気を行い、フェノール樹脂を注入し、高
圧含浸装置で加圧含浸を完了した。次に窒素雰囲気炉
で、樹脂を炭化処理した。得られた複合体を6kgf/cm2
Gのエアー圧力でリークテストを行った所、空気の漏洩
の無いことを確認した。得られた黒鉛複合炭化ケイ素焼
結複合材を摺動試験を行うため摺動面を研磨ラップし、
表面粗さ0.2μmに整えた。ドライでの摺動試験条件
を表1に示す。表3の摺動試験結果に示す通り、摩耗量
40μm/年、微小メカ鳴きの発生、微小かじり発生が
あったが、実用上問題にならないレベルであると判断さ
れる。
【0020】実施例 7 平均粒子径0.4μm、比表面積20m2/gのα型炭化
ケイ素粉末10kgに焼結助剤としてB4C粉末を0.
5wt%(50g)、フェノール樹脂を5wt%(50
0g)および市販の天然黒鉛、最大粒子径149μm以
下、平均粒子径約100μmの鱗片状黒鉛粉を11.2
wt%(1120g)をそれぞれ計り取る。スラリー濃
度が10wt%となるように水とエタノールを1対10
の割合で加える。それらをボールミルに入れ、24時間
混合する。均一に混合したスラリーをスプレードライヤ
ーを用いて噴霧乾燥して顆粒化した。顆粒を成型用金型
に充填して250kgf/cm2の圧力にて予備成形した後、
冷間静水圧成型法にて3000kgf/cm2の圧力で本成形
を行い、成形体とした。成形体を表1に示す固定環、回
転環形状の所定の寸法に各々加工し、この成形体をアル
ゴンガス雰囲気中、昇温速度5℃/分で2200℃、4
時間保持焼成した。得られた黒鉛複合炭化ケイ素焼結体
の密度をアルキメデス法によって測定したところ、2.
86g/cm3、相対密度比で約92%の焼結体が得られ
た。開気孔率は3vol%であった。得られた物の研磨面
には鱗片状をした数ミクロンから百数十ミクロンの黒鉛
が炭化ケイ素結晶中に均一に分散している事を確認し
た。焼結体を真空含浸装置に入れ、焼成体内部を十分に
真空脱気を行い、フェノール樹脂を注入し、高圧含浸装
置で加圧含浸を完了した。次に窒素雰囲気炉で、樹脂を
炭化処理した。得られた複合材を6kgf/cm2Gのエアー
圧力でリークテストを行った所、空気の漏洩の無いこと
を確認した。得られた黒鉛複合炭化ケイ素焼結複合材を
摺動試験を行うため摺動面を研磨ラップし表面粗さ0.
2μmに整えた。ドライでの摺動試験条件を表1に示
す。表3の摺動試験結果に示す通り、摩耗量60μm/
年、メカ鳴きのなし、強度が低い分摺動面に脱落による
微小のかじりがあったが、実用上問題にならないレベル
であると判断される。
【0021】実施例 8 平均粒子径0.4μm、比表面積20m2/gのα型炭化
ケイ素粉末10kgに焼結助剤としてB4C粉末を0.
135wt%(13.5g)、カーボンブラック比表面
積200m2/gを2.0wt%(200g)および市販
の天然黒鉛、最大粒子径149μm以下、平均粒子径約
20μmの鱗片状黒鉛粉を炭化ケイ素粉末に対して16
wt%(1600g)をそれぞれ計り取る。更にバイン
ダーとしてPVA水溶液を固形分換算で1.5wt%添
加する。それらをボールミルに入れ、24時間混合す
る。均一に混合したスラリーをスプレードライヤーを用
いて噴霧乾燥して顆粒化した。顆粒を成型用金型に充填
して250kgf/cm2の圧力にて予備成形した後、冷間静
水圧成型法にて3000kgf/cm2の圧力で本成形を行
い、成形体とした。成形体を表1に示す固定環、回転環
形状の所定の寸法に各々加工し、この成形体をアルゴン
ガス雰囲気中、昇温速度5℃/分で2200℃、4時間
保持焼成した。得られた黒鉛複合炭化ケイ素焼結体の密
度をアルキメデス法によって測定したところ、2.81
g/cm3、相対密度比で約92%の焼結体が得られた。開
気孔率は3vol%であった。得られた物の研磨面には鱗
片状をした数ミクロンから百数十ミクロンの黒鉛が炭化
ケイ素結晶中に均一に分散している事を確認した。焼結
体を真空含浸装置に入れ、焼成体内部を十分に真空脱気
を行い、フェノール樹脂を注入し、高圧含浸装置で加圧
含浸を完了した。次に窒素雰囲気炉で、樹脂を炭化処理
した。得られた複合材を6kgf/cm2Gのエアー圧力でリ
ークテストを行った所、空気の漏洩の無いことを確認し
た。得られた黒鉛複合炭化ケイ素焼結複合材を摺動試験
を行うため摺動面を研磨ラップし表面粗さ0.2μmに
整えた。ドライでの摺動試験条件を表1に示す。表3の
摺動試験結果に示す通り、摩耗量26μm/年、極微小
メカ鳴きの発生、微小かじり発生があったが、実用上問
題にならないレベルであると判断される。
【0022】実施例 9 平均粒子径0.4μm、比表面積20m2/gのα型炭化
ケイ素粉末10kgに焼結助剤としてB4C粉末を0.
135wt%(13.5g)、カーボンブラック比表面
積200m2/gを2.0wt%(200g)および市販
の天然黒鉛、最大粒子径149μm以下、平均粒子径約
80μmの鱗片状黒鉛粉を炭化ケイ素粉末に対して16
wt%(1600g)をそれぞれ計り取る。更にバイン
ダーとしてPVA水溶液を固形分換算で1.5wt%添
加する。それらをボールミルに入れ、24時間混合す
る。均一に混合したスラリーをスプレードライヤーを用
いて噴霧乾燥して顆粒化した。顆粒を成型用金型に充填
して250kgf/cm2の圧力にて予備成形した後、冷間静
水圧成型法にて2800kgf/cm2の圧力で本成形を行
い、成形体とした。成形体を表1に示す固定環、回転環
形状の所定の寸法に各々加工し、この成形体をアルゴン
ガス雰囲気中、昇温速度5℃/分で2200℃、4時間
保持焼成した。得られた黒鉛複合炭化ケイ素焼結体の密
度をアルキメデス法によって測定したところ、2.81
g/cm3、相対密度比で約92%の焼結体が得られた。開
気孔率は3vol%であった。得られた物の研磨面には鱗
片状をした数ミクロンから百数十ミクロンの黒鉛が炭化
ケイ素結晶中に均一に分散している事を確認した。焼結
体を真空含浸装置に入れ、焼成体内部を十分に真空脱気
を行い、フェノール樹脂を注入し、高圧含浸装置で加圧
含浸を完了した。次に窒素雰囲気炉で、樹脂を炭化処理
した。得られた複合材を6kgf/cm2Gのエアー圧力でリ
ークテストを行った所、空気の漏洩の無いことを確認し
た。得られた黒鉛複合炭化ケイ素焼結複合材を摺動試験
を行うため摺動面を研磨ラップし表面粗さ0.2μmに
整えた。ドライでの摺動試験条件を表1に示す。表3の
摺動試験結果に示す通り、摩耗量35μm/年、メカ鳴
きはないものの、微小かじりの発生があったが、実用上
問題にならないレベルであると判断される。
【0023】実施例 10 平均粒子径0.4μm、比表面積20m2/gのα型炭化
ケイ素粉末10kgに焼結助剤としてB4C粉末を0.
135wt%(13.5g)、カーボンブラック比表面
積200m2/gを2.0wt%(200g)および市販
の天然黒鉛、最大粒子径149μm以下、平均粒子径約
30μmの鱗片状黒鉛粉を炭化ケイ素粉末に対して16
wt%(1600g)をそれぞれ計り取る。更にバイン
ダーとしてPVA水溶液を固形分換算で1.5wt%添
加する。それらをボールミルに入れ、24時間混合す
る。均一に混合したスラリーをスプレードライヤーを用
いて噴霧乾燥して顆粒化した。顆粒を成型用金型に充填
して250kgf/cm2の圧力にて予備成形した後、冷間静
水圧成型法にて3000kgf/cm2の圧力で本成形を行
い、成形体とした。成形体を表1に示す固定環、回転環
形状の所定の寸法に各々加工し、この成形体をアルゴン
ガス雰囲気中、昇温速度5℃/分で2200℃、4時間
保持焼成した。得られた黒鉛複合炭化ケイ素焼結体の密
度をアルキメデス法によって測定したところ、2.81
g/cm3、相対密度比で約92%の焼結体が得られた。開
気孔率は3vol%であった。得られた物の研磨面には鱗
片状をした数ミクロンから百数十ミクロンの黒鉛が炭化
ケイ素結晶中に均一に分散している事を確認した。焼結
体を真空含浸装置に入れ、焼成体内部を十分に真空脱気
を行い、フェノール樹脂を注入し、高圧含浸装置で加圧
含浸を完了した。次に窒素雰囲気炉で、樹脂を炭化処理
した。得られた複合材を6kgf/cm2Gのエアー圧力でリ
ークテストを行った所、空気の漏洩の無いことを確認し
た。得られた黒鉛複合炭化ケイ素焼結複合材を摺動試験
を行うため摺動面を研磨ラップし表面粗さ0.2μmに
整えた。ドライでの摺動試験条件を表1に示す。表3の
摺動試験結果に示す通り、摩耗量14μm/年、メカ鳴
きのなし、かじり発生なしと良好な結果が得られた。
【0024】実施例 11 平均粒子径0.4μm、比表面積20m2/gのα型炭化
ケイ素粉末10kgに焼結助剤としてB4C粉末を0.
135wt%(13.5g)、カーボンブラック比表面
積200m2/gを2.0wt%(200g)および市販
の天然黒鉛、最大粒子径149μm以下、平均粒子径約
30μmの鱗片状黒鉛粉を炭化ケイ素粉末に対して16
wt%(1600g)をそれぞれ計り取る。更にバイン
ダーとしてPVA水溶液を固形分換算で1.5wt%添
加する。それらをボールミルに入れ、24時間混合す
る。均一に混合したスラリーをスプレードライヤーを用
いて噴霧乾燥して顆粒化した。顆粒を成型用金型に充填
して250kgf/cm2の圧力にて予備成形した後、冷間静
水圧成型法にて1500kgf/cm2の圧力で本成形を行
い、成形体とした。成形体を表1に示す固定環、回転環
形状の所定の寸法に各々加工し、この成形体をアルゴン
ガス雰囲気中、昇温速度5℃/分で2200℃、4時間
保持焼成した。得られた黒鉛複合炭化ケイ素焼結体の密
度をアルキメデス法によって測定したところ、2.60
g/cm3、相対密度比で約85%の焼結体が得られた。開
気孔率は12vol%であった。得られた物の研磨面には
鱗片状をした数ミクロンから百数十ミクロンの黒鉛が炭
化ケイ素結晶中に均一に分散している事を確認した。焼
結体を真空含浸装置に入れ、焼成体内部を十分に真空脱
気を行い、フェノール樹脂を注入し、高圧含浸装置で加
圧含浸を完了した。次に窒素雰囲気炉で、樹脂を炭化処
理した。得られた複合材を6kgf/cm2Gのエアー圧力で
リークテストを行った所、空気の漏洩の無いことを確認
した。得られた黒鉛複合炭化ケイ素焼結複合材を摺動試
験を行うため摺動面を研磨ラップし表面粗さ0.2μm
に整えた。ドライでの摺動試験条件を表1に示す。表3
の摺動試験結果に示す通り、摩耗量10μm/年、メカ
鳴きのなし、かじり発生なしと良好な結果が得られた。
【0025】実施例 12 平均粒子径0.4μm、比表面積20m2/gのα型炭化
ケイ素粉末10kgに焼結助剤としてB4C粉を0.5
wt%(50g)、カーボンブラック比表面積200m
2/gを2.0wt%(200g)および市販の天然黒
鉛、最大粒子径149μm以下、平均粒子径60μmの
鱗片状黒鉛粉を16wt%(1600g)をそれぞれ計
り取る。更にバインダーとしてポリビニルアルコール
(PVA)水溶液を固形分換算で1.5wt%添加す
る。それらをボールミルに入れ24時間混合する。均一
に混合したスラリーをスプレードライヤーを用いて噴霧
乾燥して顆粒化した。顆粒を成型用金型に充填して25
0kg/cm2の圧力にて予備成形した後、冷間静水圧成型法
にて3000kg/cm2の圧力で本成形を行い、成形体とし
た。成形体は表1に示す固定環、回転環の形状の所定寸
法に加工した。この加工済み成形体をアルゴンガス雰囲
気中、昇温速度5℃/分で2200℃まで昇温し4時間
保持し、焼成を完了した。得られた焼成体の密度をアル
キメデス法によって測定した所、2.81g/cm3、相対
密度比約92%の焼結体が得られた。開気孔率は3vol
%であった。得られた物の研磨面には鱗片状をした数ミ
クロンから百数十ミクロンの黒鉛が炭化ケイ素結晶中に
均一に分散している事を確認した。得られた黒鉛複合炭
化ケイ素焼結複合材を摺動試験を行うため摺動面を研磨
ラップし、表面粗さ0.2μmに整えた。熱水での摺動
試験条件を表2に示す。表4の摺動試験結果に示す通
り、含浸炭化処理を行っていないため定常的に0.5c
c/時間の漏れが発生したが、運転トルクは19kgc
mと極めて少なく、解体後の摺動面の状態を観察した結
果、かじり、面荒れは見られなかった。
【0026】実施例 13 平均粒子径0.4μm、比表面積20m2/gのα型炭化
ケイ素粉末10kgに焼結助剤としてB4C粉末を0.
5wt%(50g)、フェノール樹脂を5wt%(50
0g)および市販の天然黒鉛、最大粒子径149μm以
下、平均粒子径約80μmの鱗片状黒鉛粉を炭化ケイ素
粉末に対して16wt%(1600g)をそれぞれ計り
取る。スラリー濃度が10wt%となるように水とエタ
ノールを1対10の割合で加える。それらをボールミル
に入れ、24時間混合する。均一に混合したスラリーを
スプレードライヤーを用いて噴霧乾燥して顆粒化した。
顆粒を成型用金型に充填して250kgf/cm2の圧力にて
予備成形した後、冷間静水圧成型法にて2800kgf/cm
2の圧力で本成形を行い、成形体とした。成形体を表1
に示す固定環、回転環形状の所定の寸法に各々加工し、
この成形体をアルゴンガス雰囲気中、昇温速度5℃/分
で2200℃、4時間保持焼成した。得られた黒鉛複合
炭化ケイ素焼結体の密度をアルキメデス法によって測定
したところ、2.75g/cm3、相対密度比90%であっ
た。開気孔率は6vol%であった。得られた物の研磨面
には鱗片状をした数ミクロンから百数十ミクロンの黒鉛
が炭化ケイ素結晶中に均一に分散している事を確認し
た。得られた黒鉛複合炭化ケイ素焼結体を摺動試験を行
うため摺動面を研磨ラップし、表面粗さ0.2μmに整
えた。熱水での摺動試験条件を表2に示す。表4の摺動
試験結果に示す通り、含浸炭化処理を施してないため
1.0cc/時間の漏れが発生したが、運転中のトルク
は21kgcmと極めて小さく、試験後の摺動面の観察
でもかじり、面荒れの発生は見られなかった。
【0027】実施例 14 平均粒子径0.4μm、比表面積20m2/gのα型炭化
ケイ素粉末10kgに焼結助剤としてB4C粉を0.5
wt%(50g)、カーボンブラック比表面積200m
2/gを2.0wt%(200g)および市販の天然黒
鉛、最大粒子径149μm以下、平均粒子径60μmの
鱗片状黒鉛粉を30wt%(3000g)をそれぞれ計
り取る。更にバインダーとしてポリビニルアルコール
(PVA)水溶液を固形分換算で1.5wt%添加す
る。それらをボールミルに入れ24時間混合する。均一
に混合したスラリーをスプレードライヤーを用いて噴霧
乾燥して顆粒化した。顆粒を成型用金型に充填して25
0kg/cm2の圧力にて予備成形した後、冷間静水圧成型法
にて2800kg/cm2の圧力で本成形を行い、成形体とし
た。成形体は表1に示す固定環、回転環の形状の所定寸
法に加工した。この加工済み成形体をアルゴンガス雰囲
気中、昇温速度5℃/分で2200℃まで昇温し4時間
保持し、焼成を完了した。得られた焼成体の密度をアル
キメデス法によって測定した所、2.63g/cm3、相対
密度比約90%の焼結体が得られた。開気孔率は6vol
%であった。得られた物の研磨面には鱗片状をした数ミ
クロンから百数十ミクロンの黒鉛が炭化ケイ素結晶中に
均一に分散している事を確認した。得られた黒鉛複合炭
化ケイ素焼結複合材を摺動試験を行うため摺動面を研磨
ラップし、表面粗さ0.2μmに整えた。熱水での摺動
試験条件を表2に示す。表4の摺動試験結果に示す通
り、含浸炭化処理を行っていないため定常的に1.2c
c/時間の漏れが発生したが、運転中のトルクは17k
gcmと極めて低く、試験後の摺動面の観察でもかじ
り、面荒れの発生は見られなかった。
【0028】実施例 15 平均粒子径0.4μm、比表面積20m2/gのα型炭化
ケイ素粉末10kgに焼結助剤としてB4C粉を0.5
wt%(50g)、カーボンブラック比表面積200m
2/gを2.0wt%(200g)および市販の天然黒
鉛、最大粒子径149μm以下、平均粒子径30μmの
鱗片状黒鉛粉を16wt%(1600g)をそれぞれ計
り取る。更にバインダーとしてポリビニルアルコール
(PVA)水溶液を固形分換算で1.5wt%添加す
る。それらをボールミルに入れ24時間混合する。均一
に混合したスラリーをスプレードライヤーを用いて噴霧
乾燥して顆粒化した。顆粒を成型用金型に充填して25
0kg/cm2の圧力にて予備成形した後、冷間静水圧成型法
にて1500kg/cm2の圧力で本成形を行い、成形体とし
た。成形体は表1に示す固定環、回転環の形状の所定寸
法に加工した。この加工済み成形体をアルゴンガス雰囲
気中、昇温速度5℃/分で2200℃まで昇温し4時間
保持し、焼成を完了した。得られた焼成体の密度をアル
キメデス法によって測定した所、2.60g/cm3、相対
密度比約85%の焼結体が得られた。開気孔率は12vo
l%であった。得られた物の研磨面には鱗片状をした数
ミクロンから百数十ミクロンの黒鉛が炭化ケイ素結晶中
に均一に分散している事を確認した。得られた黒鉛複合
炭化ケイ素焼結複合材を摺動試験を行うため摺動面を研
磨ラップし、表面粗さ0.2μmに整えた。熱水での摺
動試験条件を表2に示す。表4の摺動試験結果に示す通
り、含浸炭化処理を行っていないため定常的に2.8c
c/時間の漏れが発生したが、運転中のトルクは20k
gcmと極めて低く、試験後の摺動面の観察でもかじ
り、面荒れの発生は見られなかった。
【0029】実施例 16 平均粒子径0.4μm、比表面積20m2/gのα型炭化
ケイ素粉末10kgに焼結助剤としてB4C粉を0.5
wt%(50g)、カーボンブラック比表面積200m
2/gを2.0wt%(200g)および市販の天然黒
鉛、最大粒子径149μm以下、平均粒子径20μmの
鱗片状黒鉛粉を11.2wt%(1120g)をそれぞ
れ計り取る。更にバインダーとしてポリビニルアルコー
ル(PVA)水溶液を固形分換算で1.5wt%添加す
る。それらをボールミルに入れ24時間混合する。均一
に混合したスラリーをスプレードライヤーを用いて噴霧
乾燥して顆粒化した。顆粒を成型用金型に充填して25
0kg/cm2の圧力にて予備成形した後、冷間静水圧成型法
にて2700kg/cm2の圧力で本成形を行い、成形体とし
た。成形体は表1に示す固定環、回転環の形状の所定寸
法に加工した。この加工済み成形体をアルゴンガス雰囲
気中、昇温速度5℃/分で2200℃まで昇温し4時間
保持し、焼成を完了した。得られた焼成体の密度をアル
キメデス法によって測定した所、2.79g/cm3、相対
密度比約90%の焼結体が得られた。開気孔率は6vol
%であった。得られた物の研磨面には鱗片状をした数ミ
クロンから百数十ミクロンの黒鉛が炭化ケイ素結晶中に
均一に分散している事を確認した。得られた黒鉛複合炭
化ケイ素焼結複合材を摺動試験を行うため摺動面を研磨
ラップし、表面粗さ0.2μmに整えた。熱水での摺動
試験条件を表2に示す。表4の摺動試験結果に示す通
り、含浸炭化処理を行っていないため定常的に1.1c
c/時間の漏れが発生したが、運転中のトルクは23k
gcmと実施例12から15に比較して幾分高いが、表
4の比較例1および6に比較すると極めて低い結果を得
た。試験後の摺動面の観察では微小のかじりおよび面荒
れが観察されたが、実用上問題ないと判断される。
【0030】比較例 1(黒鉛を添加しない場合の例) 天然黒鉛を除き、実施例1と全く同様の方法で炭化ケイ
素焼結体を製造した。得られた焼結体の密度をアルキメ
デス法によって測定したところ、3.17g/cm3、相対
密度比約98%の焼結体が得られた。開気孔率は0vol
%であった。この焼結体を表1の試験条件でドライ下で
摺動試験を実施した結果、表3の通り、異常摩耗、激し
いメカ鳴きが発生し、解放点検の結果、激しいかじりの
痕跡が見られた。よって、メカニカルシールの機能を維
持しなかった。また表2に示す熱水での試験条件で摺動
試験を行なった結果、表4の通り、トルクが39kgc
mと高く、解放後の摺動面にははげしいかじりとそれに
伴うサーマルクラックが発生した。
【0031】比較例 2−1 (密度が高すぎて悪い例
1) 平均粒子径0.4μm、比表面積20m2/gのα型炭化
ケイ素粉末10kgに焼結助剤としてB4C粉末を0.
5wt%(50g)、カーボンブラック比表面積200
m2/gを2.0wt%(200g)、および市販の天然
黒鉛平均粒子径約5μmの鱗片状黒鉛粉末を炭化ケイ素
粉末に対して10wt%(1000g)をそれぞれ計り
取る。更に、バンイダーとしてPVA水溶液を固形分換
算で1.5wt%を添加する。それらをボールミルに入
れ24時間混合する。均一に混合したスラリーをスプレ
ードライヤーを用いて噴霧乾燥して顆粒化した。顆粒を
成型用金型に充填して250kgf/cm2の圧力にて予備成
形した後、冷間静水圧成型法にて3000kgf/cm2の圧
力で本成形を行い、成形体とした。成形体を表1に示す
固定環、回転環形状の所定の寸法に各々加工した。この
成形体を黒鉛型に入れ、300kgf/cm2の加圧しなが
ら、アルゴンガス中、昇温速度5℃/分で2200℃、
1時間保持焼成した。得られた焼結体の密度をアルキメ
デス法によって測定したところ、2.98g/cm3、相対
密度比で96%の焼結体が得られた。また、曲げ強度は
48kgf/mm2とモノリシック焼結体と同等な強度を得て
いる。開気孔率は0.1vol%と少なく、殆どの気孔が
閉気孔であることが分かった。また、6kgf/cm2Gのエ
アー圧でリークテストを行ったところ、空気の漏洩のな
いことを確認した。摺動試験を行うため摺動面を研磨ラ
ップし、表面粗さ0.2μmに整えた。表1の試験条件
でドライ試験を行った結果、表3のとおり異常摩耗を起
こし、激しいメカ鳴きが発生した。解放点検では摺動面
にかじりが発生していた。
【0032】比較例 2−2(黒鉛粒子径30μmで密
度が高すぎた場合摺動特性が悪い) 平均粒子径0.4μm、比表面積20m2/gのα型炭化
ケイ素粉末10kgに焼結助剤としてB4C粉末を0.
5wt%(50g)、カーボンブラック比表面積200
m2/gを2.0wt%(200g)、および市販の天然
黒鉛平均粒子径約30μmの鱗片状黒鉛粉末を炭化ケイ
素粉末に対して10wt%(1000g)をそれぞれ計
り取る。更に、バンイダーとしてPVA水溶液を固形分
換算で1.5wt%を添加する。それらをボールミルに
入れ24時間混合する。均一に混合したスラリーをスプ
レードライヤーを用いて噴霧乾燥して顆粒化した。顆粒
を成型用金型に充填して250kgf/cm2の圧力にて予備
成形した後、冷間静水圧成型法にて3000kgf/cm2の
圧力で本成形を行い、成形体とした。成形体を表1に示
す固定環、回転環形状の所定の寸法に各々加工した。こ
の成形体を黒鉛型に入れ、300kgf/cm2の加圧焼成し
ながら、アルゴンガス中、昇温速度5℃/分で2200
℃、1時間保持焼成した。得られた焼結体の密度をアル
キメデス法によって測定したところ、2.98g/cm3、
相対密度比で96%の焼結体が得られた。また、曲げ強
度は48kgf/mm2とモノリシック焼結体と同等な強度を
得ている。開気孔率は0.1vol%と少なく、殆どの気
孔が閉気孔であることが分かった。また、6kgf/cm2G
のエアー圧でリークテストを行ったところ、空気の漏洩
のないことを確認した。摺動試験を行うため摺動面を研
磨ラップし、表面粗さ0.2μmに整えた。表1の試験
条件でドライ試験を行った結果、表3のとおり、摩耗量
も多く、メカ鳴きが発生した。解放点検では摺動面に部
分的にかじりが発生していた。
【0033】比較例 2−3(黒鉛粒子径30μm、黒
鉛添加量20wt%で密度が高すぎる場合摺動特性が悪
い例) 平均粒子径0.4μm、比表面積20m2/gのα型炭化
ケイ素粉末10kgに焼結助剤としてB4C粉末を0.
5wt%(50g)、カーボンブラック比表面積200
m2/gを2.0wt%(200g)、および市販の天然
黒鉛平均粒子径約30μmの鱗片状黒鉛粉末を炭化ケイ
素粉末に対して20wt%(2000g)をそれぞれ計
り取る。更に、バンイダーとしてPVA水溶液を固形分
換算で1.5wt%を添加する。それらをボールミルに
入れ24時間混合する。均一に混合したスラリーをスプ
レードライヤーを用いて噴霧乾燥して顆粒化した。顆粒
を成型用金型に充填して250kgf/cm2の圧力にて予備
成形した後、冷間静水圧成型法にて3000kgf/cm2の
圧力で本成形を行い、成形体とした。成形体を表1に示
す固定環、回転環形状の所定の寸法に各々加工した。こ
の成形体を黒鉛型に入れ、300kgf/cm2の加圧しなが
ら、アルゴンガス中、昇温速度5℃/分で2200℃、
1時間保持焼成した。得られた焼結体の密度をアルキメ
デス法によって測定したところ、2.87g/cm3、相対
密度比で95%の焼結体が得られた。開気孔率は0.4
vol%であった。摺動試験を行うため摺動面を研磨ラッ
プし、表面粗さ0.2μmに整えた。表1の試験条件で
ドライ試験を行った結果、表3のとおり、摩耗量も多
く、メカ鳴きが発生した。解放点検では摺動面に部分的
にかじりが発生していた。
【0034】比較例 2−4(黒鉛粒子径60μm、黒
鉛添加量20wt%で密度が高すぎる場合摺動特性が悪
い例) 平均粒子径0.4μm、比表面積20m2/gのα型炭化
ケイ素粉末10kgに焼結助剤としてB4C粉末を0.
5wt%(50g)、カーボンブラック比表面積200
m2/gを2.0wt%(200g)、および市販の天然
黒鉛平均粒子径約60μmの鱗片状黒鉛粉末を炭化ケイ
素粉末に対して20wt%(2000g)をそれぞれ計
り取る。更に、バンイダーとしてPVA水溶液を固形分
換算で1.5wt%を添加する。それらをボールミルに
入れ24時間混合する。均一に混合したスラリーをスプ
レードライヤーを用いて噴霧乾燥して顆粒化した。顆粒
を成型用金型に充填して250kgf/cm2の圧力にて予備
成形した後、冷間静水圧成型法にて3000kgf/cm2の
圧力で本成形を行い、成形体とした。成形体を表1に示
す固定環、回転環形状の所定の寸法に各々加工した。こ
の成形体を黒鉛型に入れ、300kgf/cm2の加圧しなが
ら、アルゴンガス中、昇温速度5℃/分で2200℃、
1時間保持焼成した。得られた焼結体の密度をアルキメ
デス法によって測定したところ、2.87g/cm3、相対
密度比で95%の焼結体が得られた。開気孔率は0.4
vol%であった。摺動試験を行うため摺動面を研磨ラッ
プし、表面粗さ0.2μmに整えた。表1の試験条件で
ドライ試験を行った結果、表3のとおり、摩耗量も多
く、メカ鳴きが発生した。解放点検では摺動面に部分的
にかじりが発生していた。
【0035】比較例 3(緻密化は良好であるが黒鉛添
加量が少なすぎて摺動特性が悪い例) 黒鉛添加量 10wt%以下の例 平均粒子径0.4μm、比表面積20m2/gのα型炭化
ケイ素粉末10kgに焼結助剤としてB4C粉末を0.
5wt%(50g)、カーボンブラック比表面積200
m2/gを2.0wt%(200g)、および市販の天然
黒鉛平均粒子径約35μmの鱗片状黒鉛粉末を炭化ケイ
素粉末に対して5wt%(500g)をそれぞれ計り取
る。更に、バンイダーとしてPVA水溶液を固形分換算
で1.5wt%を添加する。それらをボールミルに入れ
24時間混合する。均一に混合したスラリーをスプレー
ドライヤーを用いて噴霧乾燥して顆粒化した。顆粒を成
型用金型に充填して250kgf/cm2の圧力にて予備成形
した後、冷間静水圧成型法にて1500kgf/cm2の圧力
で本成形を行い、成形体とした。成形体を表1に示す固
定環、回転環形状の所定の寸法に各々加工し、この成形
体をアルゴンガス雰囲気中、昇温速度5℃/分で220
0℃、4時間保持焼成した。得られた焼結体の密度をア
ルキメデス法によって測定したところ、2.68g/cm3
相対密度比で約85%の焼結体が得られた。開気孔率を
測定した結果、12vol%であった。焼結体を真空含浸
装置に入れ、焼結体内部を十分に真空脱気を行い、フェ
ノール樹脂を注入し、高圧含浸装置で、加圧含浸を完了
した。次に窒素雰囲気炉で、樹脂を炭化処理した。得ら
れた複合材を6kgf/cm2Gのエアー圧力でリークテスト
を行った所、空気の漏洩のないことを確認した。得られ
た複合材を摺動試験を行うため摺動面を研磨ラップし、
表面粗さ0.2μmに整えた。ドライでの摺動試験条件
を表1に示す。表3の摺動試験結果に示す通り、摩耗が
多く、メカ鳴き、摺動面にかじりが発生していた。
【0036】比較例 4(緻密化は良好であるが黒鉛添
加量が多すぎ機械的強度が低下する例) 黒鉛添加量 35wt% 平均粒子径0.4μm、比表面積20m2/gのα型炭化
ケイ素粉末10kgに焼結助剤としてB4C粉末を0.
5wt%(50g)、カーボンブラック比表面積200
m2/gを2.0wt%(200g)、および市販の天然
黒鉛平均粒子径約45μmの鱗片状黒鉛粉末を炭化ケイ
素粉末に対して35wt%(3500g)をそれぞれ計
り取る。更に、バンイダーとしてPVA水溶液を固形分
換算で1.5wt%を添加する。それらをボールミルに
入れ24時間混合する。均一に混合したスラリーをスプ
レードライヤーを用いて噴霧乾燥して顆粒化した。顆粒
を成型用金型に充填して250kgf/cm2の圧力にて予備
成形した後、冷間静水圧成型法にて1500kgf/cm2の
圧力で本成形を行い、成形体とした。成形体を表1に示
す固定環、回転環形状の所定の寸法に各々加工し、この
成形体をアルゴンガス雰囲気中、昇温速度5℃/分で2
200℃、4時間保持焼成した。得られた焼結体の密度
をアルキメデス法によって測定したところ、2.44g/
cm3相対密度比で約85%の焼結体が得られた。開気孔
率は12vol%であった。得られた複合材の研磨面には
鱗片状をした数ミクロンから百数十ミクロンの黒鉛が炭
化ケイ素結晶中に均一に分散している事を確認した。焼
結体の曲げ強度を測定した結果、16kgf/mm2と低いた
め、摺動試験は行わなかった。
【0037】比較例 5(黒鉛粒子径が大きく、機械的
強度が低い例) 黒鉛粒子径 120μm 平均粒子径0.4μm、比表面積20m2/gのα型炭化
ケイ素粉末10kgに焼結助剤としてB4C粉末を0.
5wt%(50g)、カーボンブラック比表面積200
m2/gを2.0wt%(200g)、および市販の天然
黒鉛平均粒子径約120μmの鱗片状黒鉛粉末を炭化ケ
イ素粉末に対して20wt%(2000g)をそれぞれ
計り取る。更に、バンイダーとしてPVA水溶液を固形
分換算で1.5wt%を添加する。それらをボールミル
に入れ24時間混合する。均一に混合したスラリーをス
プレードライヤーを用いて噴霧乾燥して顆粒化した。顆
粒を成型用金型に充填して250kgf/cm2の圧力にて予
備成形した後、冷間静水圧成型法にて2500kgf/cm2
の圧力で本成形を行い、成形体とした。成形体を表1に
示す固定環、回転環形状の所定の寸法に各々加工し、こ
の成形体をアルゴンガス雰囲気中、昇温速度5℃/分で
2200℃、4時間保持焼成した。得られた焼結体の密
度をアルキメデス法によって測定したところ、2.72
g/cm3、密度比で約90%の焼結体が得られた。開気孔
率は6vol%であった。得られた焼結体の研磨面には鱗
片状をした数ミクロンから百数十ミクロンの黒鉛が炭化
ケイ素結晶中に均一に分散している事を確認した。焼結
体を真空含浸装置に入れ、焼結体内部を十分に真空脱気
を行い、フェノール樹脂を注入し、高圧含浸装置で、加
圧含浸を完了した。次に窒素雰囲気炉で、樹脂を炭化処
理した。得られた複合材を6kgf/cm2Gのエアー圧力で
リークテストを行った所、空気の漏洩の無いことを確認
した。得られた焼結複合複合材を摺動試験を行うために
摺動面を研磨ラップし、表面粗さを0.2μmに整え
た。ドライでの摺動試験条件を表1に示す。表3の摺動
試験結果に示す通り、メカ鳴きはないものの、摩耗が2
00μm/年と多い結果であった。また解放点検の結
果、摺動面にかじりが発生していた。
【0038】比較例 6(黒鉛粒子径が小さく、緻密化
は良好だが、摺動特性が劣る例) 平均粒子径0.4μm、比表面積20m2/gのα型炭化
ケイ素粉末10kgに焼結助剤としてB4C粉末を0.
5wt%(50g)、カーボンブラック比表面積200
m2/gを2.0wt%(200g)、および市販の天然
黒鉛平均粒子径約5μmの鱗片状黒鉛粉末を炭化ケイ素
粉末に対して30wt%(3000g)をそれぞれ計り
取る。更に、バンイダーとしてPVA水溶液を固形分換
算で1.5wt%を添加する。それらをボールミルに入
れ24時間混合する。均一に混合したスラリーをスプレ
ードライヤーを用いて噴霧乾燥して顆粒化した。顆粒を
成型用金型に充填して250kgf/cm2の圧力にて予備成
形した後、冷間静水圧成型法にて3000kgf/cm2の圧
力で本成形を行い、成形体とした。成形体を表1に示す
固定環、回転環形状の所定の寸法に各々加工し、この成
形体をアルゴンガス雰囲気中、昇温速度5℃/分で22
00℃、4時間保持焼成した。得られた焼結体の密度を
アルキメデス法によって測定したところ、2.63g/cm
3、密度比で約90%の焼結体が得られた。開気孔率は
6vol%であった。焼結体を真空含浸装置に入れ、焼結
体内部を十分に真空脱気を行い、フェノール樹脂を注入
し、高圧含浸装置で加圧含浸を完了した。次に窒素雰囲
気炉で、樹脂を炭化処理した。得られた複合材を6kgf/
cm2Gのエアー圧力でリークテストを行った所、空気の
漏洩のないことを確認した。得られた焼結複合材を摺動
試験を行うため摺動面を研磨ラップし、表面粗さ0.2
μmに整えた。ドライでの摺動試験条件を表1に示す。
表3の摺動試験結果に示す通り、摩耗が多く、メカ鳴き
が発生した。解放点検の結果、摺動面にかじりが発生し
ていた。また、表2の試験条件の熱水での摺動試験を行
なった結果、表4の摺動試験結果に示すとおり、運転中
の摺動トルクは、35kgcmと高く、解放した摺動面
は、面荒れ、かじりが発生していた。
【0039】比較例 7(密度が低いため、強度が低い
例) 平均粒子径0.4μm、比表面積20m2/gのα型炭化
ケイ素粉末10kgに焼結助剤としてB4C粉末を0.
5wt%(50g)、カーボンブラック比表面積200
m2/gを2.0wt%(200g)、および市販の天然
黒鉛平均粒子径約30μmの鱗片状黒鉛粉末を炭化ケイ
素粉末に対して10wt%(1000g)をそれぞれ計
り取る。更に、バンイダーとしてPVA水溶液を固形分
換算で1.5wt%を添加する。それらをボールミルに
いれ24時間混合する。均一に混合したスラリーをスプ
レードライヤーを用いて噴霧乾燥して顆粒化した。顆粒
を成型用金型に充填して250kgf/cm2の圧力にて予備
成形した後、冷間静水圧成型法にて1500kgf/cm2の
圧力で本成形を行い、成形体とした。成形体を表1に示
す固定環、回転環形状の所定の寸法に各々加工し、この
成形体をアルゴンガス雰囲気中、昇温速度5℃/分で2
200℃、4時間保持焼成した。得られた焼結体の密度
をアルキメデス法によって測定したところ、2.34g/
cm3、密度比約75%の焼結体が得られた。開気孔率は
16vol%であった。焼結体の研磨面には鱗片状をした
数ミクロンから百数十ミクロンの黒鉛が炭化ケイ素結晶
中に均一に分散している事を確認した。焼結体の曲げ強
度を測定した結果、11kgf/mm2と低いため、摺動試験
は行わなかった。
【0040】比較例 8(球状の人造黒鉛を使った場
合、緻密化が不十分で機械強度が不足し、摺動時に黒鉛
の脱落が起こった例) 平均粒子径0.4μm、比表面積20m2/gのα型炭化
ケイ素粉末10kgに焼結助剤としてB4C粉末を0.
5wt%(50g)、カーボンブラック比表面積200
m2/gを2.0wt%(200g)、および市販の平均
粒子径約45μmの球状の人造黒鉛粉末を炭化ケイ素粉
末に対して15wt%(1500g)をそれぞれ計り取
る。更に、バンイダーとしてPVA水溶液を固形分換算
で1.5wt%を添加する。それらをボールミルに入れ
24時間混合する。均一に混合したスラリーをスプレー
ドライヤーを用いて噴霧乾燥して顆粒化した。顆粒を成
型用金型に充填して250kgf/cm2の圧力にて予備成形
した後、冷間静水圧成型法にて3000kgf/cm2の圧力
で本成形を行い、成形体とした。成形体を表1に示す固
定環、回転環形状の所定の寸法に各々加工し、この成形
体をアルゴンガス雰囲気中、昇温速度5℃/分で220
0℃、4時間保持焼成した。得られた焼結体の密度をア
ルキメデス法によって測定したところ、2.76g/cm3
相対密度比で約90%の焼結体が得られた。開気孔率は
6vol%であった。得られた物の研磨面には数ミクロン
から百数十ミクロンの黒鉛が炭化ケイ素結晶中に均一に
分散している事を確認した。焼結体を真空含浸装置に入
れ、、焼結体内部を十分に真空脱気を行い、フェノール
樹脂を注入し、高圧含浸装置で、加圧含浸を完了した。
次に窒素雰囲気炉で、樹脂を炭化処理した。得られた複
合材を6kgf/cm2Gのエアー圧力でリークテストを行っ
た所、空気の漏洩の無いことを確認した。得られた焼結
複合材を摺動試験を行うため摺動面を研磨ラップし、表
面粗さ0.2μmに整えた。ドライでの摺動試験条件を
表1に示す。表3の摺動試験結果に示す通り、メカ鳴き
の発生は抑えられたが、摩耗量が多いことが分かった。
摩耗面を観察すると、人造黒鉛の一部が脱落し、それに
伴って炭化ケイ素も脱落していることが観察された。こ
の焼結体の曲げ強度を測定した結果、13kgf/mm2と低
く、破壊起点の観察から、炭素ケイ素と黒鉛との界面か
ら破壊しており、炭素ケイ素と黒鉛との界面強度不足が
原因と考えられる。
【0041】本発明の実施例1,2,3,4,5,6,
7,8,9,10,11および比較例1,2−1〜2−
4,3,4,5,6,7,8に対して、表1に示す固定
環、回転環の形状に加工し、ドライ環境でのメカニカル
シール性能試験を実施した。媒体は空気、圧力源はコン
プレッサーを用いた。この他の試験条件を表1に示す。
更に、本発明の実施例1,5および比較例1,6につい
て、表2に示す固定環、回転環の形状に加工し、熱水中
のメカニカルシール性能試験を実施した。媒体は熱水、
圧力源はコンプレッサーを用いた。試験条件を表2に示
す。以上の試験結果を表3および表4に示す。
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【0042】表3は、ドライ環境でのメカニカルシール
の性能試験結果であり、最初に表3の試験結果を説明す
る。比較例1の黒鉛を添加しない炭化ケイ素の場合は運
転中に一般的に「メカ鳴き」と称する異常摺動音が起こ
り、解体後の摺動面には激しい面荒れ、かじりが発生
し、摩耗量も著しく多く、メカニカルシールとして、使
用できないことが分かった。また比較例2−1から2−
4は、黒鉛を添加した黒鉛複合炭化ケイ素焼結体である
が密度が92%をこえている。比較例1と同様、激しい
メカ鳴きが発生し、解体の結果、摺動面には面荒れ、か
じりが発生し摺動面の摩耗も多い事が判明した。但し、
比較例1に比較してその程度は酷くない。比較例3は、
密度は適正範囲であるが黒鉛添加量が少ない。比較例2
と同様に運転中はメカ鳴きが発生し、試験後の解体品に
は摺動面にかじりが発生、摺動面の摩耗も大きい。比較
例4は密度は適正範囲であるが、黒鉛添加量が多すぎる
ため、曲げ強度が低下し、摺動材として適さない。比較
例5は適正範囲の密度でかつ適正範囲の黒鉛添加量であ
るが、添加した黒鉛の粒子径が大きすぎるため、黒鉛と
炭化ケイ素との界面の密着性が悪く、曲げ強度の低下を
招いている。比較例6では適正範囲の密度でかつ適正範
囲の黒鉛添加量であるが添加した黒鉛粒子径が細かく、
この場合、十分な曲げ強度は有するが、運転中に摺動面
のメカ鳴きが発生する。解体の結果、摺動面の面荒れ
(かじり)が認められ、摩耗も多いことが分かった。比
較例7は適正範囲の黒鉛含有量でかつ適正範囲の黒鉛粒
子径であるが密度が低い場合の例を示す。この場合、密
度が低いことが原因して強度不足となり、摺動材に適さ
ないことがわかる。比較例8は適正範囲の密度、適正範
囲の黒鉛粒子径でかつ適正範囲の黒鉛添加量であるが、
黒鉛粒子の形状が鱗片状ではない球形に近い人造黒鉛を
添加している。この場合、黒鉛粒子と炭化ケイ素粒子と
の界面の接合が弱く、そのため強度不足となり、摩耗量
が多く、摺動材に適さない。
【0043】一方、本発明の実施例1,2,5,8,
9,10,11は、材料自体の強度が十分にあると共
に、運転中のメカ鳴きもほとんどなく、解体の結果、摺
動面の面荒れ、かじりもほとんど無く、良好な状態を保
っていた。摩耗量の測定の結果、年間に換算して多くと
も35μmと極めて良好な状態であった。特に実施例1
では、運転中のメカ鳴きは発生せず、また解体の結果、
面荒れ(かじり)もなく良好な状態であると共に、摺動
材の摩耗量は年間8μmと極めて少ない結果を得た。
【0044】一方実施例3,4,6では、黒鉛含有量が
比較的少ないため、微小かじり、微小メカ鳴きの発生が
見られたが、実用上から見た場合、十分使用できると判
断される。実施例7についても強度が幾分低いため、摩
耗量も他の実施例に比べると多く、部分的に脱落するこ
とまた黒鉛含有量が比較的少ないことによる微小かじり
が見られるが実用上から見た場合、十分使用できるもの
と判断される。
【0045】以上のとおり、本発明による摺動材は耐摩
耗性に優れ、摺動面荒れ、かじりが起き難く、運転中の
メカ鳴きが極めて小さく、ドライ環境に対して、優れた
性能を示す摺動材になることが明らかである。
【0046】更に、本発明の摺動材がドライ環境に対し
て極めて優れていることを別の実験から証明する。表4
は、110℃の熱水中におけるメカニカルシール性能試
験の結果である。100℃を越えるシール液の場合、メ
カニカルシールの摺動面は摺動発熱も伴い、摺動面中の
水分が蒸発し、ドライに近い環境となる。従って、従来
の摺動材では摺動面に焼き付き、かじりが起こり、その
ため摺動面はサーマルクラックの発生や異常摩耗を起こ
し、シール性能を阻害する。比較例1では運転中のトル
クが高く、解体の結果、摺動面にはかじりおよびそれに
伴うサーマルクラック発生していた。比較例6では比較
例1よりもトルクが幾分低いものの、解体した摺動面の
状態にはかじりが発生していた。一方、本発明の実施例
1の場合、運転中のトルクは17kgcmと極めて小さく、
摺動面のかじり、面荒れは全く観察されなかった。実施
例5も同様の結果を得た。また、実施例12では0.5
cc/時間の漏れが発生するが、運転中のトルクは19
kgcmと極めて低く、摺動面のかじり、面荒れは全く
観察されなかった。実施例13から15は漏れ量が僅か
に増える傾向にあるが、実施例12と同様に運転中のト
ルクは極めて低く、摺動面のかじり、面荒れは全く観察
されなかった。実施例16では若干の漏れ量と微小のか
じり、面有れが観察されたが、運転トルクは比較例6に
比較して極めて低い結果を得た。この様に実施例12〜
16では焼結体を含浸炭化または含浸黒鉛化処理による
封孔処理を施していないため、実施例で記載した気孔率
の割合で微小の漏れが発生する。しかしながら、実用上
を考えた場合、この程度の漏れは許容できると判断され
る。
【0047】
【発明の効果】以上の実施例で示した通り、本発明の黒
鉛複合炭化ケイ素焼結体、黒鉛複合炭化ケイ素焼結複合
材は構造材として使用するに十分な強度を有し、優れた
潤滑特性を持ち、ドライ環境または熱水のような一時的
に摺動面がドライになる環境のメカニカルシールとして
の摺動部材として優れた性能を発揮することが明らかで
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における黒鉛複合炭化ケイ素焼結体の
表面性状を示す顕微鏡写真。
フロントページの続き (72)発明者 阿 諏 訪 守 長野県塩尻市大字宗賀1 昭和電工株式会 社塩尻研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒子径8〜100μmの鱗片状の天
    然黒鉛を10〜30wt%含有し、 残部が炭化ケイ素と焼結助剤からなり、 相対密度が80〜92%である、 ことを特徴とする黒鉛複合炭化ケイ素焼結体。
  2. 【請求項2】 平均粒子径20〜80μmの鱗片状の天
    然黒鉛を10〜30wt%含有し、 残部が炭化ケイ素と焼結助剤からなり、 相対密度が80〜92%である、 ことを特徴とする黒鉛複合炭化ケイ素焼結体。
  3. 【請求項3】 平均粒子径30〜60μmの鱗片状の天
    然黒鉛を10〜30wt%含有し、 残部が炭化ケイ素と焼結助剤からなり、 相対密度が80〜92%である、 ことを特徴とする黒鉛複合炭化ケイ素焼結体。
  4. 【請求項4】 前記天然黒鉛を16〜30wt%含有す
    る請求項1又は2又は3に記載の黒鉛複合炭化ケイ素焼
    結体。
  5. 【請求項5】 開気孔内に熱硬化性樹脂の炭化物又は黒
    鉛化物の中の少なくとも1が含有されている、 ことを特徴とする請求項1又は2又は3又は4に記載の
    黒鉛複合炭化ケイ素焼結複合材。
  6. 【請求項6】 前記請求項1又は2又は3又は4に記載
    の黒鉛複合炭化ケイ素焼結体を固定環および回転環の中
    の少なくとも一方の摺動部材として用いた、 ことを特徴とするメカニカルシール。
  7. 【請求項7】 前記請求項5に記載の黒鉛複合炭化ケイ
    素焼結複合材を固定環および回転環の中の少なくとも一
    方の摺動部材として用いた、 ことを特徴とするメカニカルシール。
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