JPH10251402A - 生分解性吸水性樹脂およびその製造方法 - Google Patents

生分解性吸水性樹脂およびその製造方法

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JPH10251402A
JPH10251402A JP24068897A JP24068897A JPH10251402A JP H10251402 A JPH10251402 A JP H10251402A JP 24068897 A JP24068897 A JP 24068897A JP 24068897 A JP24068897 A JP 24068897A JP H10251402 A JPH10251402 A JP H10251402A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゲル化率91〜100%ポリ−γ−グルタミ
ン酸架橋体からなる生分解性吸水性樹脂およびその製造
方法を提供する。 【解決手段】 ポリ−γ−グルタミン酸の濃度が2〜1
5重量%になるように溶解し、放射線を放射線量30K
Gy以上照射することによりゲル化率91〜100%ポ
リ−γ−グルタミン酸架橋体からなる生分解性吸水性樹
脂およびその製造方法を提供した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生分解性吸水性樹
脂およびその製造方法に関するものである。さらに詳し
くは、吸水能力に優れ、かつ、生分解性を有する吸水性
樹脂およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、吸水性樹脂は、紙オムツ等の用途
のみならず、体液吸収体等の医療分野、建築分野、鮮度
保持剤等の食料分野、緑化等の農業・園芸分野等の多く
の分野において用いられている。この吸水性樹脂は、各
分野に応じた様々な種類の吸水性樹脂が知られている。
この様々な吸水性樹脂のうち、アクリル酸系の吸水性樹
脂は、ある程度の吸水能力を有し、かつ、安価であるた
め、幅広く用いられている。しかし、生分解性を殆ど有
していないため、土中の細菌等により分解されないの
で、環境汚染等の環境問題を引き起こすことが知られて
いる。また、アクリル酸系の吸水性樹脂は塩溶液に対す
る給水率やエタノールに対する吸収率が著しく低く実用
上満足のいくものではなかった。この問題を解決するた
めに、生分解性を有する吸水性樹脂として、デンプン系
吸水性樹脂、ヒアルロン酸系吸水性樹脂等が知られてい
る。これらの吸水性樹脂として、特に生分解性に有する
吸水性樹脂として、ポリ−γ−グルタミン酸系架橋体等
が知られている(例えば、特開平6−322358、特
開平7−300563等)。しかしながら、ポリ−γ−
グルタミン酸等のゲル化率は90%までであった。ま
た、塩溶液に対する給水率やエタノールに対する吸収率
の向上が望まれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この発明の目的は、よ
り高いゲル化率を有するポリ−γ−グルタミン酸架橋体
からなる生分解生吸水性樹脂を提供することである。ま
た、水または塩溶液に対して吸水性能を有し、かつ、エ
タノールに対しても高い吸収性能を有するポリ−γ−グ
ルタミン酸架橋体からなる生分解生吸水性樹脂を提供す
ることである。さらに、より高いゲル化率を有するポリ
−γ−グルタミン酸架橋体からなる生分解性吸水性樹脂
の製造方法を提供することである。
【0004】
【課題を解決しようとする手段】本発明者は、生分解性
を有するポリ−γ−グルタミン酸架橋体からなる吸水性
樹脂を開発するために種々研究を重ねた結果、より高い
ゲル化率を有するポリ−γ−グルタミン酸架橋体からな
る吸水性樹脂を得ることに成功し、この架橋体が生分解
性を失うことことなく吸水性を有することを見いだし、
この知見に基づき本発明を完成するに至った。また、ポ
リ−γ−グルタミン酸の濃度と照射する放射線の線量率
が特定の範囲にある場合にゲル化率91〜100%のポ
リ−γ−グルタミン酸架橋体からなる吸水性樹脂を得る
ことができることを見いだし、この知見に基づき本発明
を完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は、以下の生分解性吸水
性樹脂およびその製造方法を提供するものである。 (1)ゲル化率91〜100%のポリ−γ−グルタミン
酸架橋体からなる生分解性吸水性樹脂。 (2)ゲル化率94〜100%のポリ−γ−グルタミン
酸架橋体からなる生分解性吸水性樹脂。 (3)ポリ−γ−グルタミン酸架橋体からなる生分解性
吸水性樹脂を製造する方法において、ポリ−γ−グルタ
ミン酸をその濃度が2〜15重量%になるように溶解し
た後、放射線を照射線量30kGy以上照射し、ゲル化
率91〜100%のポリ−γ−グルタミン酸架橋体を得
ることを特徴とする生分解性吸水性樹脂の製造方法。 (4)ポリ−γ−グルタミン酸架橋体からなる生分解性
吸収性樹脂を製造する方法において、ポリ−γ−グルタ
ミン酸をその濃度が2〜8重量%になるように溶解した
後、放射線を線量率1.0〜1.4kGy/時間で照射
し、ゲル化率91〜100%のポリ−γ−グルタミン酸
架橋体を得ることを特徴とする生分解性吸水性樹脂の製
造方法。 (5)ポリ−γ−グルタミン酸架橋体からなる生分解性
吸収性樹脂を製造する方法において、ポリ−γ−グルタ
ミン酸をその濃度が4〜7重量%になるように溶解した
後、放射線を線量率1.0〜1.4kGy/時間で照射
し、ゲル化率94〜100%のポリ−γ−グルタミン酸
架橋体を得ることを特徴とする生分解性吸水性樹脂の製
造方法。 (6)放射線が、γ線であることを特徴とする上記
(3)乃至(5)のいずれかに記載の生分解性吸水性樹
脂の製造方法。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明のポリ−γ−グルタミン酸
架橋体からなる吸水性樹脂は、ポリ−γ−グルタミン酸
をその濃度が2〜15重量%、好ましくは2〜8重量
%、さらに好ましくは4〜7重量%になるように水等の
溶媒に溶解し、次いでこの溶液に放射線を照射したの
ち、生成した架橋体を分離生成等をすることにより得る
ことができる。2重量%以下であれば、吸水率が低く、
15重量%以上であれば、ゲル化率が低くなり、収率の
点から好ましくない。
【0007】本発明に用いるポリ−γ−グルタミン酸に
ついては、特に制限はなく、種々の製造方法によるもの
が用いられる。例えば、微生物、例えば枯草菌による培
養法、遺伝子組換微生物による培養法、納豆より調整す
る方法、または化学合成法等が様々考えられる。微生物
による培養法によりポリ−γ−グルタミン酸を製造する
場合には、ポリ−γ−グルタミン酸を菌体外に生成する
菌株であればいずれも使用可能であるが、特にバチラス
属菌種が望ましい。具体的な例としては、バチラス・ズ
ブチルス、バチラス・アントラシス、バチラス・ナット
ウなどが用いられる。特に、バチラス・ズブチリスのよ
うな微生物により産生される数百万以上の分子量を有す
るものが好ましい。(特開平1−174397)なお、
重合反応に影響がない場合には、ポリ−γ−グルタミン
酸のカルボキシル基等にアルキル基等を修飾した誘導体
を用いることができる。
【0008】本発明で使用する微生物の培養法において
は、菌株や培地等はポリ−γ−グルタミン酸が生産され
るものならどのようなものでもよい。例えば、培地とし
ては、炭素源、窒素源、無機物その他の栄養物を適当に
含有する培地ならば、合成培地、天然培地いずれでも用
いることができる。添加アミノ酸としては、L−グルタ
ミン酸、アスパラギン酸、アラニン、ロイシン、フェニ
ルアラニン、ヒスチジンなどまたはこれらの塩を用いる
ことができ、好ましくはL−グルタミン酸であり、2〜
12%、好ましくは3〜10%である。
【0009】炭素源としては、グルコ−ス、シュクロ−
ス、クエン酸またはキシロースなどを用いることができ
るが、好ましくはクエン酸またはグルコースである。窒
素源としては、ペプトンまたは酵母エキスなどの有機栄
養源、硫酸アンモニウム等の無機栄養源などを用いるこ
とができる。 培養は、振とう培養または攪拌培養など
の好気的条件下で行い、培養温度は25〜45℃、好ま
しくは30〜40℃である。培養時のpHは5〜9、好
ましくは6〜8であり、培養時のpH調整は水酸化ナト
リウム、水酸化カリウムなどにより行う。
【0010】培養時間は通常48〜72時間でポリ−γ
−グルタミン酸は、菌体外に蓄積される。培養終了後の
培養液中のポリ−γ−グルタミン酸は、従来から行われ
ている方法により回収することができる。すなわち、遠
心分離、濾過助剤または微細孔を有するフィルター濾過
により菌体を除去し、限外濾過することによりポリ−γ
−グルタミン酸を回収することができる。また、3〜4
倍量のエタノールなどを添加してポリ−γ−グルタミン
酸を沈殿させる。沈殿物を水に溶解させ不溶物を除去
し、透析または限外濾過などにより低分子量物を除き、
エタノ−ルなどにより再沈殿を繰り返してポリ−γ−グ
ルタミン酸を回収することができる。
【0011】本発明において、ポリ−γ−グルタミン酸
を重合させる方法としては、遊離基重合による。この
際、遊離基反応形式は様々で、また、反応の開始剤は過
酸化物、アゾ化合物等が考えられる。本発明の場合には
特に限定されないが、放射線による遊離基重合が好まし
い。放射線による場合には、ポリ−γ−グルタミン酸を
溶解させるのは、ポリ−γ−グルタミン酸を溶解させる
ことができれば特に限定されず、例えば、水、メチルア
ルコール水溶液、エチルアルコール水溶液等であるが、
特に水が好ましい。
【0012】ポリ−γ−グルタミン酸を溶解した溶液
は、放射線透過性容器、例えばガラス製バイアル瓶等が
用いられる。放射線については、特に制限なく、例え
ば、α線、β線、γ線、電子線、中性子線、X線等があ
るが、好ましくはγ線である。γ線は、特に制限はない
が、例えば、コバルト60を線源とする照射装置などに
より発生させたものが用いられる。この場合、線量率
1.0〜20kGy/時間が好ましい。さらに好ましく
は、線量率1.0〜1.4kGy/時間である。照射時
間は、特に制限されないが、照射線量30kGy以上と
なるようにすることが好ましい。
【0013】この後、水を除去することにより固形物で
ある吸水性樹脂を得ることができる。この吸水性樹脂
は、無色透明であり、吸水性に優れ、生分解性も有して
いる。以上の方法により得られる吸水性樹脂は、所定形
状に造粒されていてもよく、また、不定形破砕状、球状
等であってもよい。この吸水性樹脂は、衛生分野のみな
らず、多種多様な分野において利用可能である。例え
ば、微生物培養液に本発明吸水性樹脂を添加し、培養液
をゲル化し、その後の微生物添加等の適当な処理によ
り、効率的な堆肥化を図ることができる。また、本発明
の吸水性樹脂は食用可能であり、成形加工することによ
り食用可能な各種容器を製造可能で、ゴミ問題などの環
境問題を解決できる。さらに、本発明の吸水性樹脂の接
着性を利用し、吸湿剤の不要な接着剤として利用するこ
ともできる。
【0014】なお、本発明で用いるゲル化率とは、ポリ
−γ−グルタミン酸架橋体からなる吸水性樹脂の乾燥重
量を用いたポリ−γ−グルタミン酸の量で割った数値、
すなわち、仕込みポリ−γ−グルタミン酸量に対するポ
リ−γ−グルタミン酸架橋体からなる吸水性樹脂の乾燥
重量の百分率を意味する。
【0015】
【実施例】以下に、実施例等によって、本発明をさらに
詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら制限され
るものではない。 実施例1〜3 明治γ−PGA(明治製菓(株)製ポリ−γ−グルタミ
ン酸)を4重量%濃度になるように水に溶解させ、窒素
によりバブリングした後、蓋付き10mlサンプル瓶に
それぞれ2ml入れ、蓋を閉めた。このサンプル瓶に、
線源としてコバルト60を用いるγ線照射装置により、
γ線を線量率1.2kGy/時間で室温にて、照射線量
20kGy、50kGy、110kGyとなるように照
射した。得られた処理物を蓋付き10mlサンプル瓶か
ら取り出し、一週間4℃の水に浸漬し、未架橋のポリ−
γ−グルタミン酸を除去した。水を吸収して膨潤したポ
リ−γ−グルタミン酸ハイドロゲルを80メッシュの金
網で濾過後、凍結乾燥し、ポリ−γ−グルタミン酸架橋
体として得た。この架橋体の吸水性樹脂について、ゲル
化率と吸水率を測定し、その結果を表1に示した。ゲル
化率は、仕込みポリ−γ−グルタミン酸量に対するポリ
−γ−グルタミン酸架橋体からなる吸水性樹脂の乾燥重
量の百分率で求めた。吸水率は、ポリ−γ−グルタミン
酸架橋体からなる吸水性樹脂を大過剰の蒸留水に浸漬し
て十分膨潤させた後、80メッシュの金網で水切りした
後の重量(湿重量)を測定し吸水重量(湿重量から乾燥
重量を引いた量)を乾燥重量により割った数値により求
めた。
【0016】
【表1】
【0017】実施例4〜7 明治γ−PGA(明治製菓(株)製)を2、5、7、8
重量%濃度になるように水に溶解させ、窒素によりバブ
リングした後、蓋付き10mlサンプル瓶に2ml入
れ、蓋を閉めた。このサンプル瓶に、線源としてコバル
ト60を用いるγ線照射装置により、γ線を線量率1.
2kGy/時間で室温にて、照射線量20kGyとなる
ように照射した。得られた処理物を蓋付き10mlサン
プル瓶から取り出し、一週間4℃の水に浸漬し、未架橋
のポリ−γ−グルタミン酸を除去した。水を吸収して膨
潤したポリ−γ−グルタミン酸ハイドロゲルを80メッ
シュの金網で濾過後、凍結乾燥し、ポリ−γ−グルタミ
ン酸架橋体として得た。この架橋体の吸水性樹脂につい
て、ゲル化率と吸水率を測定し、その結果を表2に示し
た。ゲル化率は及び吸水率は実施例1と同様にして測定
した。
【0018】
【表2】
【0019】実施例8〜13 使用菌株としてバチルス・ズブチリスIFO3335株
を用い、表3の培地を3ml試験管に入れ37℃で1晩
振とう培養を行い前培養液とした。次に500ml容坂
口フラスコに表2の培地を100ml入れ、前培養液1
mlを加え37℃で振とう培養を行い、72時間後培養
液を回収した。回収した培養液に水を4倍量添加し、p
Hを2.5に調整した。この培養液を4℃で12,00
0r.p.m、30分間遠心分離し、遠心分離後の培養
液上清を限外濾過し、濃縮したポリ−γ−グルタミン酸
溶液を凍結乾燥した。この操作により1.5g/100
ml培養液のポリ−γ−グルタミン酸を得ることができ
た。
【0020】上記の製造方法を数回行うことにより得ら
れたポリ−γ−グルタミン酸を2、5、7、8、10、
15重量%濃度になるように水に溶解させ、窒素により
バブリングした後、蓋付き10mlサンプル瓶に2ml
入れ、蓋を閉めた。このサンプル瓶に、線源としてコバ
ルト60を用いるγ線を線量率10kGy/時間で室温
にて、照射線量30kGyとなるように照射した。得ら
れた処理物を蓋付き10mlサンプル瓶から取り出し、
一週間4℃の水に浸漬し、未架橋のポリ−γ−グルタミ
ン酸を除去した。水を吸収して膨潤したポリ−γ−グル
タミン酸ハイドロゲルを80メッシュの金網で濾過後、
凍結乾燥し、ポリ−γ−グルタミン酸架橋体として得
た。この架橋体の吸水性樹脂について、ゲル化率と吸水
率を測定し、その結果を表4に示した。ゲル化率は及び
吸水率は実施例1と同様にして測定した。
【0021】
【表3】
【0022】
【表4】
【0023】実施例14 実施例12により得られた架橋体の吸水性樹脂につい
て、各塩溶液に対する吸収率を測定し、その結果を表5
に示した。吸収率は、ポリ−γ−グルタミン酸架橋体か
らなる吸水性樹脂を大過剰の各塩溶液に浸漬して十分膨
潤させたのち、80メッシュの金網で水切りした後重量
(湿重量)を測定し、吸収重量(湿重量から乾燥重量を
引いた量)を乾燥重量により割ることにより求めた。
【0024】
【表5】
【0025】実施例15 実施例12により得られた架橋体の吸水性樹脂につい
て、各種アルコール水溶液に対する吸収率を測定し、そ
の結果を表6に示した。吸収率は、ポリ−γ−グルタミ
ン酸架橋体からなる吸水性樹脂を大過剰の各種アルコー
ル水溶液に浸漬して十分膨潤させたのち、80メッシュ
の金網で水切りした後重量(湿重量)を測定し、吸収重
量(湿重量から乾燥重量を引いた量)を乾燥重量により
割ることにより求めた。
【0026】なお、実施例により得られた架橋体の吸水
性樹脂は2−プロパノール、3−メチル−1−ブタノー
ル、1−ブタノールの20%水溶液および40%水溶液
でも膨潤し、吸収能を有することを確認した。
【0027】
【表6】
【0028】実施例16 実施例12により得られた架橋体の吸水性樹脂につい
て、各種溶液に対する吸収能力について検討し、その結
果を表7に示した。吸収能力については、各種溶液20
mlを入れた溶液に0.05gの吸水性樹脂を添加し、
各種溶液の状態を検討した。
【0029】
【表7】
【0030】参考例1〜5 明治γ−PGA(明治製菓(株)製ポリ−γ−グルタミ
ン酸)を5、9、15、20、25重量%濃度になるよ
うに水に溶解させ、窒素によりバブリングした後、蓋付
き10mlサンプル瓶にそれぞれ2ml入れ、蓋を閉め
た。このサンプル瓶に、線源としてコバルト60を用い
るγ線照射装置により、γ線を線量率1.2kGy/時
間で室温にて、照射線量20kGyとなるように照射し
た。得られた処理物を蓋付き10mlサンプル瓶から取
り出し、一週間4℃の水に浸漬し、未架橋のポリ−γ−
グルタミン酸を除去した。水を吸収して膨潤したポリ−
γ−グルタミン酸ハイドロゲルを80メッシュの金網で
濾過後、凍結乾燥し、ポリ−γ−グルタミン酸架橋体体
として得た。この架橋体の吸水性樹脂について、ゲル化
率と吸水率を測定し、その結果を表8に示した。ゲル化
率は及び吸水率は実施例1と同様にして測定した。
【0031】
【表8】
【0032】参考例6 明治γ−PGA(明治製菓(株)製ポリ−γ−グルタミ
ン酸)を10重量%濃度になるように水に溶解させ、窒
素によりバブリングした後、蓋付き10mlサンプル瓶
にそれぞれ2ml入れ、蓋を閉めた。このサンプル瓶
に、線源としてコバルト60を用いるγ線照射装置によ
り、γ線を線量率1.2kGy/時間で室温にて、照射
線量20kGyとなるように照射した。得られた処理物
を蓋付き10mlサンプル瓶から取り出し、一週間4℃
の水に浸漬し、未架橋のポリ−γ−グルタミン酸を除去
した。水を吸収して膨潤したポリ−γ−グルタミン酸ハ
イドロゲルを80メッシュの金網で濾過後、凍結乾燥
し、ポリ−γ−グルタミン酸架橋体として得た。この架
橋体の吸水性樹脂について、実施例1と同様にしてゲル
化率と吸水率を測定したところ、ゲル化率は86%で、
吸水率は5000であった。
【0033】また、この架橋体の吸水性樹脂について、
実施例14と同様にして各塩溶液に対する吸吸率を測定
し、その結果を表9に示した。
【0034】
【表9】
【0035】参考例7〜10 使用菌株としてバチルスズブチリスIFO3335株を
用い、表2の培地を3ml試験管に入れ37℃で1晩振
とう培養を行い前培養液とした。次に500ml容坂口
フラスコに表2の培地を100ml入れ、前培養液1m
lを加え37℃で振とう培養を行い、72時間後培養液
を回収した。回収した培養液は4℃で12,000r.
p.m、30分間遠心分離を行い、遠心分離後の培養液
上清に3倍量のエチルアルコールを加えて生じる沈殿物
を遠心分離にて回収し、凍結乾燥することにより1.5
g/100ml培養液のポリ−γ−グルタミン酸を得る
ことができた。
【0036】上記の製造方法を数回行うことにより得ら
れたポリ−γ−グルタミン酸を9、15、20、25重
量%濃度になるように水に溶解させ、窒素によりバブリ
ングした後、蓋付き10mlサンプル瓶に2ml入れ、
蓋を閉めた。このサンプル瓶に、線源としてコバルト6
0を用いるγ線を線量率1.2kGy/時間で室温に
て、照射線量20kGyとなるように照射した。得られ
た処理物を蓋付き10mlサンプル瓶から取り出し、一
週間4℃の水に浸漬し、未架橋のポリ−γ−グルタミン
酸を除去した。水を吸収して膨潤したポリ−γ−グルタ
ミン酸ハイドロゲルを80メッシュの金網で濾過後、凍
結乾燥し、ポリ−γ−グルタミン酸架橋体として得た。
この架橋体の吸水性樹脂について、実施例1と同様にし
てゲル化率と吸水率を測定し、その結果を表10に示し
た。
【0037】
【表10】
【0038】
【発明の効果】本発明のポリ−γ−グルタミン酸架橋体
の吸水性樹脂は、より高いゲル化率を達成することがで
き、(製造上有利に製造できるだけでなく)優れた吸水
性能を有し、生分解性も有する。上記の吸水性樹脂は、
紙オムツ等の衛生分野としての利用のみでなく、医療分
野、建築分野、食品分野、農業・園芸分野等への幅広い
分野へ応用可能である。また、生分解性に優れているこ
とから、廃棄処分が安全・簡便であるという効果も有し
ている。また、本発明の製造方法によれば、ゲル化率の
より高く、優れた吸水性能を有する吸水性能を製造する
ことができる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゲル化率91〜100%のポリ−γ−グ
    ルタミン酸架橋体からなる生分解性吸水性樹脂。
  2. 【請求項2】 ゲル化率94〜100%のポリ−γ−グ
    ルタミン酸架橋体からなる生分解性吸水性樹脂。
  3. 【請求項3】 ポリ−γ−グルタミン酸架橋体からなる
    生分解性吸水性樹脂を製造する方法において、ポリ−γ
    −グルタミン酸をその濃度が2〜15重量%になるよう
    に溶解した後、放射線を照射線量30kGy以上照射
    し、ゲル化率91〜100%のポリ−γ−グルタミン酸
    架橋体を得ることを特徴とする生分解性吸水性樹脂の製
    造方法
  4. 【請求項4】 ポリ−γ−グルタミン酸架橋体からなる
    生分解性吸収性樹脂を製造する方法において、ポリ−γ
    −グルタミン酸をその濃度が2〜8重量%になるように
    溶解した後、放射線を線量率1.0〜1.4kGy/時
    間で照射し、ゲル化率91〜100%のポリ−γ−グル
    タミン酸架橋体を得ることを特徴とする生分解性吸水性
    樹脂の製造方法。
  5. 【請求項5】 ポリ−γ−グルタミン酸架橋体からなる
    生分解性吸収性樹脂を製造する方法において、ポリ−γ
    −グルタミン酸をその濃度が4〜7重量%になるように
    溶解した後、放射線を線量率1.0〜1.4kGy/時
    間で照射し、ゲル化率94〜100%のポリ−γ−グル
    タミン酸架橋体を得ることを特徴とする生分解性吸水性
    樹脂の製造方法。
  6. 【請求項6】 放射線が、γ線であることを特徴とする
    請求項3乃至5のいずれかに記載の生分解性吸水性樹脂
    の製造方法。
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