JPH10253680A - 開閉装置の短時間耐電流試験方法 - Google Patents
開閉装置の短時間耐電流試験方法Info
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- JPH10253680A JPH10253680A JP9054842A JP5484297A JPH10253680A JP H10253680 A JPH10253680 A JP H10253680A JP 9054842 A JP9054842 A JP 9054842A JP 5484297 A JP5484297 A JP 5484297A JP H10253680 A JPH10253680 A JP H10253680A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】供試開閉装置に流れる電流の、投入後の第1波
の最大波高値の持続電流の実効値に対する比率である電
流比を従来の投入器による三相同時投入の場合よりも大
きくなるようにする。 【解決手段】短絡用発電機1によって生成される三相電
源の各相を、基本となる相をR相、このR相の相電圧よ
り120°遅れた位相の電圧の相をS相、R相の電圧よ
り120°進んだ位相の相をT相とそれぞれ名付けたと
き、R相とS相とを所定の位相で同時にそれぞれの相の
投入器3を投入して通流開始後、所定の位相だけ遅らせ
てT相の投入器3を投入して通流を開始させることによ
って、三相同時投入のときに比べて電流比が大きくな
る。したがって、従来の三相同時投入では規格値の電流
比2.5以上にならないときでも、持続電流を増加する
ことなしに電流比2.5以上にすることができる。
の最大波高値の持続電流の実効値に対する比率である電
流比を従来の投入器による三相同時投入の場合よりも大
きくなるようにする。 【解決手段】短絡用発電機1によって生成される三相電
源の各相を、基本となる相をR相、このR相の相電圧よ
り120°遅れた位相の電圧の相をS相、R相の電圧よ
り120°進んだ位相の相をT相とそれぞれ名付けたと
き、R相とS相とを所定の位相で同時にそれぞれの相の
投入器3を投入して通流開始後、所定の位相だけ遅らせ
てT相の投入器3を投入して通流を開始させることによ
って、三相同時投入のときに比べて電流比が大きくな
る。したがって、従来の三相同時投入では規格値の電流
比2.5以上にならないときでも、持続電流を増加する
ことなしに電流比2.5以上にすることができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ガス絶縁開閉装
置などの比較的大容量の開閉装置、例えばガス絶縁開閉
装置の熱的強度と電磁機械力に対する耐力を検証するた
めに行われる開閉装置の短時間耐電流試験方法に関す
る。
置などの比較的大容量の開閉装置、例えばガス絶縁開閉
装置の熱的強度と電磁機械力に対する耐力を検証するた
めに行われる開閉装置の短時間耐電流試験方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ガス絶縁開閉装置などの開閉装置では耐
短絡電流強度を保証するための定格短時間耐電流が定格
電圧や電流に対応して設定されており、この短時間耐電
流に相当する電流を実際に対象とするガス絶縁開閉装置
に通電して耐えることを検証する試験として短時間耐電
流試験が行われる。
短絡電流強度を保証するための定格短時間耐電流が定格
電圧や電流に対応して設定されており、この短時間耐電
流に相当する電流を実際に対象とするガス絶縁開閉装置
に通電して耐えることを検証する試験として短時間耐電
流試験が行われる。
【0003】短時間耐電流に関する規定は二つあって、
2秒間持続する電流の実効値と電流を流通直後に発生す
る第1波の最大波高値である。この第1波の最大波高値
は定格短時間耐電流の実効値の2.5倍以上であること
が規定(例えば、電気学会電気規格調査専門会標準規格
JEC−2350「ガス絶縁開閉装置」)されている。
2秒間持続する電流の実効値と電流を流通直後に発生す
る第1波の最大波高値である。この第1波の最大波高値
は定格短時間耐電流の実効値の2.5倍以上であること
が規定(例えば、電気学会電気規格調査専門会標準規格
JEC−2350「ガス絶縁開閉装置」)されている。
【0004】機器に対する短絡電流の影響には二つあっ
て、その一つは熱的影響であり、これを検証するために
2秒間持続する電流(以下これを「持続電流」と称す
る)が流される。もう一つは電磁力に対するものであ
り、この電磁力は電流瞬時値の最大値によって決まり、
電流流通直後の第1波で生ずる波高値がこれにあたる。
この波高値の最大値は抵抗成分による減衰を無視する
と、持続電流の波高値の2倍になり、その条件は印加電
圧の零点で投入されたときである。これは投入直後に過
渡的に生ずる直流成分が重畳するからであり、投入位相
によってこの直流成分の値が変わり、印加電圧の零点で
投入されたときが最大になる。
て、その一つは熱的影響であり、これを検証するために
2秒間持続する電流(以下これを「持続電流」と称す
る)が流される。もう一つは電磁力に対するものであ
り、この電磁力は電流瞬時値の最大値によって決まり、
電流流通直後の第1波で生ずる波高値がこれにあたる。
この波高値の最大値は抵抗成分による減衰を無視する
と、持続電流の波高値の2倍になり、その条件は印加電
圧の零点で投入されたときである。これは投入直後に過
渡的に生ずる直流成分が重畳するからであり、投入位相
によってこの直流成分の値が変わり、印加電圧の零点で
投入されたときが最大になる。
【0005】第1波の波高値の最大値が持続電流波高値
の2倍のとき、持続電流の実効値に対する倍率はこれの
2の平方根倍であるから約2.8となる。このような電
流の倍率を以後は電流比と呼ぶことにする。図1は開閉
装置の短時間耐電流試験における短時間耐電流印加回路
であり、この発明の実施例の説明のために使用するもの
であるが、従来のものと類似なので、この図で従来の短
時間耐電流試験方法を説明する。
の2倍のとき、持続電流の実効値に対する倍率はこれの
2の平方根倍であるから約2.8となる。このような電
流の倍率を以後は電流比と呼ぶことにする。図1は開閉
装置の短時間耐電流試験における短時間耐電流印加回路
であり、この発明の実施例の説明のために使用するもの
であるが、従来のものと類似なので、この図で従来の短
時間耐電流試験方法を説明する。
【0006】この図において、短時間耐電流試験回路
は、三相電流供給電源としての短絡用発電機1、保護遮
断器2、相ごとの投入器3R、投入器3S、投入器3T
からなる投入器3、限流リアクトル4、変圧器5、供試
開閉装置6及び電流測定器としてのシャント抵抗7がそ
れぞれ直列接続されている。右端の終端は短絡されてい
る。
は、三相電流供給電源としての短絡用発電機1、保護遮
断器2、相ごとの投入器3R、投入器3S、投入器3T
からなる投入器3、限流リアクトル4、変圧器5、供試
開閉装置6及び電流測定器としてのシャント抵抗7がそ
れぞれ直列接続されている。右端の終端は短絡されてい
る。
【0007】保護遮断器2は試験中に異常が発生しない
かぎり「閉」であり、何らかの異常が発生したときに速
やかに試験回路から短絡用発電機1を切り離してこの短
絡用発電機1や試験回路全体を保護する役目を持つ。投
入器3は、投入時点を設定して投入できるもので、この
投入器3が投入されて始めて試験回路に電流が流れる。
この電流がシャント抵抗7によってそれぞれの相ごとに
測定される。勿論、投入器3が投入される時点では供試
開閉装置6は「閉」の状態にある。
かぎり「閉」であり、何らかの異常が発生したときに速
やかに試験回路から短絡用発電機1を切り離してこの短
絡用発電機1や試験回路全体を保護する役目を持つ。投
入器3は、投入時点を設定して投入できるもので、この
投入器3が投入されて始めて試験回路に電流が流れる。
この電流がシャント抵抗7によってそれぞれの相ごとに
測定される。勿論、投入器3が投入される時点では供試
開閉装置6は「閉」の状態にある。
【0008】三相の各相をR相,S相,T相と名付ける
と、投入器3はこれら各相同時に投入される、すなわ
ち、相ごとの投入器3R、投入器3S、投入器3Tの投
入時点は同じである。図では投入器3のそれぞれの相ご
とに投入指令信号が入力されるのを矢印で図示してある
が、これは後述のこの発明の実施例の場合であり、従来
の投入器3では三つの投入器3R,3S,3Tに共通し
て一つの投入信号が入力される。この投入信号は図示し
ない試験装置の制御装置によって短絡用発電機1による
印加電圧の位相に合わせて出力され投入器3に入力され
る。
と、投入器3はこれら各相同時に投入される、すなわ
ち、相ごとの投入器3R、投入器3S、投入器3Tの投
入時点は同じである。図では投入器3のそれぞれの相ご
とに投入指令信号が入力されるのを矢印で図示してある
が、これは後述のこの発明の実施例の場合であり、従来
の投入器3では三つの投入器3R,3S,3Tに共通し
て一つの投入信号が入力される。この投入信号は図示し
ない試験装置の制御装置によって短絡用発電機1による
印加電圧の位相に合わせて出力され投入器3に入力され
る。
【0009】図4は従来の試験方法で行った試験におけ
るR相,S相,T相ごとの電流の時間的変化を表す波形
図である。この図において、横軸は時間tで一目盛り1
0ミリ秒で目盛ってあり、t=0である原点はR相とS
相との間の線間電圧VRSの零点である。なお、印加電圧
の周波数は50Hzなので1周期は20ミリ秒であるか
ら、図の1目盛りは半周期、位相角にして180°にな
る。縦軸は電流(キロアンペア)である。この電流値は
供試開閉装置6の電圧、電流などの定格によって異なる
ものである。
るR相,S相,T相ごとの電流の時間的変化を表す波形
図である。この図において、横軸は時間tで一目盛り1
0ミリ秒で目盛ってあり、t=0である原点はR相とS
相との間の線間電圧VRSの零点である。なお、印加電圧
の周波数は50Hzなので1周期は20ミリ秒であるか
ら、図の1目盛りは半周期、位相角にして180°にな
る。縦軸は電流(キロアンペア)である。この電流値は
供試開閉装置6の電圧、電流などの定格によって異なる
ものである。
【0010】投入器3による電圧印加時点t0 は原点か
ら約1.7ミリ秒である。この時点は位相角にして30
°であり、これは、R相の相電圧VR と前述の線間電圧
VRSとの位相差であり線間電圧VRSの方が進んでいる。
R相電流IR の最初の波高値が最大になるのは電圧VR
の零点で投入された場合である。すなわち、この図の投
入位相はR相電流IR の第1波の波高値が最も大きくな
る条件である。図から分かるように、相電流IR は時点
t0 では0であり、これは限流リアクトル4のインダク
タンスによって電流の変化が制限されて電流は投入直後
は0から漸次増大していくのである。その後更に上昇し
て第1波の波高値は約20キロアンペアとなりその後は
振動を繰り返しながら全体に下に下がってゆく。この振
動成分の振幅は片側振幅にして約10.4キロアンペ
ア、実効値にして約7.4キロアンペアである。したが
って、最大波高値の実効値に対する比率、すなわち、前
述のように電流比は2.7である。
ら約1.7ミリ秒である。この時点は位相角にして30
°であり、これは、R相の相電圧VR と前述の線間電圧
VRSとの位相差であり線間電圧VRSの方が進んでいる。
R相電流IR の最初の波高値が最大になるのは電圧VR
の零点で投入された場合である。すなわち、この図の投
入位相はR相電流IR の第1波の波高値が最も大きくな
る条件である。図から分かるように、相電流IR は時点
t0 では0であり、これは限流リアクトル4のインダク
タンスによって電流の変化が制限されて電流は投入直後
は0から漸次増大していくのである。その後更に上昇し
て第1波の波高値は約20キロアンペアとなりその後は
振動を繰り返しながら全体に下に下がってゆく。この振
動成分の振幅は片側振幅にして約10.4キロアンペ
ア、実効値にして約7.4キロアンペアである。したが
って、最大波高値の実効値に対する比率、すなわち、前
述のように電流比は2.7である。
【0011】前述のように、投入位相が最適でかつ直流
成分の減衰がないと仮定したときには電流比は約2.8
になる。実際の電力系統では短絡が生ずる位相は任意で
あり回路などの抵抗による直流成分の減衰もあるので、
これらが考慮されて前述のように規格上は2.5という
電流比が設定されている。短時間耐電流試験においては
この電流比が大きすぎると電磁機械力が過大になること
から過酷な試験になるので、この電流比2.5を越える
近い値に設定される。もし、最適条件では2.5を越え
るときには投入器3による投入位相をずらして2.5に
近い値にする。
成分の減衰がないと仮定したときには電流比は約2.8
になる。実際の電力系統では短絡が生ずる位相は任意で
あり回路などの抵抗による直流成分の減衰もあるので、
これらが考慮されて前述のように規格上は2.5という
電流比が設定されている。短時間耐電流試験においては
この電流比が大きすぎると電磁機械力が過大になること
から過酷な試験になるので、この電流比2.5を越える
近い値に設定される。もし、最適条件では2.5を越え
るときには投入器3による投入位相をずらして2.5に
近い値にする。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、最適の投入
位相で投入しても第1波の最大波高値の持続電流の実効
値に対する倍率が2.5を越えないときには印加電圧を
上げて持続電流を定格短時間耐電流値よりも大きくして
定格短時間耐電流の実効値に対する第1波の最大波高値
の電流比が2.5以上になるようにする。このとき、実
際に供試開閉装置6に流される持続電流は規格で決めら
れた定格短時間耐電流値よりも大きくなるので、この場
合には供試開閉装置6にとって熱的に過酷な試験条件に
なるという問題がある。
位相で投入しても第1波の最大波高値の持続電流の実効
値に対する倍率が2.5を越えないときには印加電圧を
上げて持続電流を定格短時間耐電流値よりも大きくして
定格短時間耐電流の実効値に対する第1波の最大波高値
の電流比が2.5以上になるようにする。このとき、実
際に供試開閉装置6に流される持続電流は規格で決めら
れた定格短時間耐電流値よりも大きくなるので、この場
合には供試開閉装置6にとって熱的に過酷な試験条件に
なるという問題がある。
【0013】この発明の目的はこのような問題を解決
し、三相同時投入によって電圧を印加して供試開閉装置
6に電流を流したときに、投入位相がたとえ最適位相で
あっても第1波の最大波高値の持続電流の実効値に対す
る電流比が2.5以下になるときに、持続電流を大きく
することなしに定格短時間耐電流の実効値に対する電流
比を2.5以上にすることのできる開閉装置の短時間耐
電流試験方法を提供することにある。
し、三相同時投入によって電圧を印加して供試開閉装置
6に電流を流したときに、投入位相がたとえ最適位相で
あっても第1波の最大波高値の持続電流の実効値に対す
る電流比が2.5以下になるときに、持続電流を大きく
することなしに定格短時間耐電流の実効値に対する電流
比を2.5以上にすることのできる開閉装置の短時間耐
電流試験方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
にこの発明によれば、開閉装置の短時間耐電流試験にお
ける所定の大きさの第1波の波高値を持つ短時間電流を
流す開閉装置の短時間耐電流試験方法において、三相電
源の各相を、基本となる相をR相、このR相の相電圧よ
り120°遅れた位相の電圧の相をS相、R相の電圧よ
り120°進んだ位相の相をT相と名付けたとき、R相
とS相とを所定の位相で同時にそれぞれの相の投入器を
投入して通流開始後、所定の位相だけ遅らせてT相の投
入器を投入して通流を開始させると、従来の三相同時投
入のときには投入直後のT相の電流の極性はR相と同じ
なので、R相の電流を減ずる働きをするが、投入を遅ら
せるためにその作用がなくなってR相の電流増加の速度
が大きくなる。T相の電圧の極性が逆になった時点でT
相を投入するとT相の電流はS相とともにR相とは逆の
極性になることから、R相の電流は更に大きくなり、結
果的に従来の三相同時投入のときに比べてR相の投入後
第1波の波高値がより大きくなる。
にこの発明によれば、開閉装置の短時間耐電流試験にお
ける所定の大きさの第1波の波高値を持つ短時間電流を
流す開閉装置の短時間耐電流試験方法において、三相電
源の各相を、基本となる相をR相、このR相の相電圧よ
り120°遅れた位相の電圧の相をS相、R相の電圧よ
り120°進んだ位相の相をT相と名付けたとき、R相
とS相とを所定の位相で同時にそれぞれの相の投入器を
投入して通流開始後、所定の位相だけ遅らせてT相の投
入器を投入して通流を開始させると、従来の三相同時投
入のときには投入直後のT相の電流の極性はR相と同じ
なので、R相の電流を減ずる働きをするが、投入を遅ら
せるためにその作用がなくなってR相の電流増加の速度
が大きくなる。T相の電圧の極性が逆になった時点でT
相を投入するとT相の電流はS相とともにR相とは逆の
極性になることから、R相の電流は更に大きくなり、結
果的に従来の三相同時投入のときに比べてR相の投入後
第1波の波高値がより大きくなる。
【0015】また、前述の開閉装置の短時間耐電流試験
方法の、R相とS相とのそれぞれの投入器を同時に投入
する代わりに、一方の相の投入器を事前に投入してお
き、他方の相の投入器を所定の位相で投入すると、二つ
の相の投入器が投入されて始めて電流が流れるので、R
相とS相とを別の時点で投入したとしても後の相の投入
時点が実質的に二つの相の同時投入時点と現象的に同じ
になることから、前述の試験方法と同じく第1波の波高
値を従来の三相同時投入のときよりも大きくすることが
できる。
方法の、R相とS相とのそれぞれの投入器を同時に投入
する代わりに、一方の相の投入器を事前に投入してお
き、他方の相の投入器を所定の位相で投入すると、二つ
の相の投入器が投入されて始めて電流が流れるので、R
相とS相とを別の時点で投入したとしても後の相の投入
時点が実質的に二つの相の同時投入時点と現象的に同じ
になることから、前述の試験方法と同じく第1波の波高
値を従来の三相同時投入のときよりも大きくすることが
できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下この発明を実施例に基づいて
説明する。図1はこの発明の実施例を示す開閉装置の短
時間耐電流試験のための試験装置の回路図であり、前述
した事項については重複した説明を省く。この図におい
て、投入器3は相ごとの投入器3R,3S,3Tからな
るが、これら投入器3R,3S,3Tはそれぞれごとに
駆動機構を持ち各相ごとに単独に投入することの機能を
持っている点が従来の投入器と異なる。図示しない制御
装置が投入器3のそれぞれの相の図示しない駆動機構に
対して独立して投入信号を発し、この信号を受けた各相
の投入器3R,3S,3Tが信号を受けた時点を起点と
して投入動作に入り接点を閉じて「閉」の状態にする。
なお、このような各相が独立して投入が可能な投入器は
既に存在しているのでその詳しい説明は省く。
説明する。図1はこの発明の実施例を示す開閉装置の短
時間耐電流試験のための試験装置の回路図であり、前述
した事項については重複した説明を省く。この図におい
て、投入器3は相ごとの投入器3R,3S,3Tからな
るが、これら投入器3R,3S,3Tはそれぞれごとに
駆動機構を持ち各相ごとに単独に投入することの機能を
持っている点が従来の投入器と異なる。図示しない制御
装置が投入器3のそれぞれの相の図示しない駆動機構に
対して独立して投入信号を発し、この信号を受けた各相
の投入器3R,3S,3Tが信号を受けた時点を起点と
して投入動作に入り接点を閉じて「閉」の状態にする。
なお、このような各相が独立して投入が可能な投入器は
既に存在しているのでその詳しい説明は省く。
【0017】図2はこの発明の実施例を示す図1の試験
装置によって行われた短時間耐電流試験における各相の
電流波形を示す波形図であり、図4と類似なので重複す
る説明を省く。この図の図4と異なる点は、T相電流i
T の投入時点tT がR相、S相の投入時点t0 よりも遅
れた時点であることである。その他の条件は図2と図4
とは同じである。図2から分かるように、R相電流iR
の第1波は図4のそれよりも大きい。このように、T相
の投入時点を遅らせることによってR相電流i R が大き
くなる理由は次のように説明できる。
装置によって行われた短時間耐電流試験における各相の
電流波形を示す波形図であり、図4と類似なので重複す
る説明を省く。この図の図4と異なる点は、T相電流i
T の投入時点tT がR相、S相の投入時点t0 よりも遅
れた時点であることである。その他の条件は図2と図4
とは同じである。図2から分かるように、R相電流iR
の第1波は図4のそれよりも大きい。このように、T相
の投入時点を遅らせることによってR相電流i R が大き
くなる理由は次のように説明できる。
【0018】図4で分かるように、投入時点t0 直後で
はT相の電流iT は相電流IR と同じ正の方に増加す
る。これら三つの相電流の和は0であるから、この相電
流ITがなければ相電流iR は図4よりも大きくなるこ
とが想定できる。図2の結果はそれを証明している訳で
ある。ただ、負の方に増加する相電流IS の値は図4に
比べて図2の方がその値が小さいので、相電流iT がな
い分がそのまま相電流i R の増加につながっているので
はない。図3は種々の条件のもとで電流比を求めた結果
を表したグラフで、横軸は投入時間(ミリ秒)で原点の
条件は図2,図4と同じであり、縦軸は電流比である。
また、曲線G1は時間軸の原点から約0.7ミリ秒後の
時点でR,S相を投入した場合、曲線G2は時間軸の原
点から約1.7ミリ秒後の時点でR,S相を投入した場
合、曲線G3は時間軸の原点から約2.7ミリ秒後の時
点でR,S相を投入した場合であり、それぞれの曲線の
左側の始点はこの時点でT相も一緒に三相同時投入の場
合であり、その後の右側の曲線はT相の投入時点が横軸
の値に相当する場合である。曲線G1は菱形、曲線G2
は正方形、曲線G3は三角形でそれぞれ曲線の途中に印
してあるのは測定点である。なお、白丸を付けた曲線G
4は同時投入の場合である。
はT相の電流iT は相電流IR と同じ正の方に増加す
る。これら三つの相電流の和は0であるから、この相電
流ITがなければ相電流iR は図4よりも大きくなるこ
とが想定できる。図2の結果はそれを証明している訳で
ある。ただ、負の方に増加する相電流IS の値は図4に
比べて図2の方がその値が小さいので、相電流iT がな
い分がそのまま相電流i R の増加につながっているので
はない。図3は種々の条件のもとで電流比を求めた結果
を表したグラフで、横軸は投入時間(ミリ秒)で原点の
条件は図2,図4と同じであり、縦軸は電流比である。
また、曲線G1は時間軸の原点から約0.7ミリ秒後の
時点でR,S相を投入した場合、曲線G2は時間軸の原
点から約1.7ミリ秒後の時点でR,S相を投入した場
合、曲線G3は時間軸の原点から約2.7ミリ秒後の時
点でR,S相を投入した場合であり、それぞれの曲線の
左側の始点はこの時点でT相も一緒に三相同時投入の場
合であり、その後の右側の曲線はT相の投入時点が横軸
の値に相当する場合である。曲線G1は菱形、曲線G2
は正方形、曲線G3は三角形でそれぞれ曲線の途中に印
してあるのは測定点である。なお、白丸を付けた曲線G
4は同時投入の場合である。
【0019】R相の相電圧VR はこの線間電圧VRSから
位相にして30°遅れているが、この位相差30°が時
間にして約1.7ミリ秒に相当する(1周期20ミリ秒
×30°/360°=1.67ミリ秒)。したがって、
曲線G2の左端の始点は相電圧VR の零点となってい
て、このときが三相同時投入の場合にR相の投入後第1
波の波高値が最大になることは前述の通りである。曲線
G4がこの時点で最大値となっているのはこのことを示
している。
位相にして30°遅れているが、この位相差30°が時
間にして約1.7ミリ秒に相当する(1周期20ミリ秒
×30°/360°=1.67ミリ秒)。したがって、
曲線G2の左端の始点は相電圧VR の零点となってい
て、このときが三相同時投入の場合にR相の投入後第1
波の波高値が最大になることは前述の通りである。曲線
G4がこの時点で最大値となっているのはこのことを示
している。
【0020】曲線G1は曲線G2の始点から1ミリ秒投
入時点を早くし、曲線G3は逆に1ミリ秒遅くした場合
である。なお、図2の波形図は曲線G2のT相の投入時
点が5.7ミリ秒のとき、すなわち、G2の最も右端の
場合である。このときの電流比は約2.75で、規格値
の2.5をはるかに上回る電流比となっている。ちなみ
に曲線G2の左側の始点、すなわち、三相同時投入の場
合の電流比は2.48で規格値の2.5を下回ってい
る。すなわち、T相を遅らせて投入することによって、
従来の三相同時投入の試験方法では規格値を満足できな
い条件の場合でも一つの相を他の相よりも投入時点を遅
らせることによって規格値を充分満足することのできる
電流比を得ることができる。勿論、2.5を大幅に上回
る電流比を採用する必要はないので、実際の短時間耐電
流試験では電流比が2.5以上の適当な条件を設定す
る。図3から明らかなように、最大の電流比が得られる
条件は曲線G2によるのではなく、R,S相の投入時点
をより早くした例えば曲線G1の方がより大きな電流比
を得ることができる。
入時点を早くし、曲線G3は逆に1ミリ秒遅くした場合
である。なお、図2の波形図は曲線G2のT相の投入時
点が5.7ミリ秒のとき、すなわち、G2の最も右端の
場合である。このときの電流比は約2.75で、規格値
の2.5をはるかに上回る電流比となっている。ちなみ
に曲線G2の左側の始点、すなわち、三相同時投入の場
合の電流比は2.48で規格値の2.5を下回ってい
る。すなわち、T相を遅らせて投入することによって、
従来の三相同時投入の試験方法では規格値を満足できな
い条件の場合でも一つの相を他の相よりも投入時点を遅
らせることによって規格値を充分満足することのできる
電流比を得ることができる。勿論、2.5を大幅に上回
る電流比を採用する必要はないので、実際の短時間耐電
流試験では電流比が2.5以上の適当な条件を設定す
る。図3から明らかなように、最大の電流比が得られる
条件は曲線G2によるのではなく、R,S相の投入時点
をより早くした例えば曲線G1の方がより大きな電流比
を得ることができる。
【0021】実際の開閉装置の短時間耐電流試験方法に
おいて適当な条件を設定する方法は、事前に低電流、例
えば規格値の電流を得るのに必要な印加電圧の半分の電
圧を印加して電流を測定し、その結果から適切な条件を
選択する。また、短絡用発電機1を始めとする図1に示
す試験回路の回路定数は過去の試験結果を参考にすれば
正確に分かるから、これを基に回路計算によって適切な
値を選択することも可能である。
おいて適当な条件を設定する方法は、事前に低電流、例
えば規格値の電流を得るのに必要な印加電圧の半分の電
圧を印加して電流を測定し、その結果から適切な条件を
選択する。また、短絡用発電機1を始めとする図1に示
す試験回路の回路定数は過去の試験結果を参考にすれば
正確に分かるから、これを基に回路計算によって適切な
値を選択することも可能である。
【0022】投入器3R,3Sを同時に投入する他に、
例えば、投入器3Rをあらかじめ投入しておき、投入器
3Sを所定の時点で投入し、その後所定の時間遅れた時
点で投入器3Tを投入するという投入方法を採用するこ
ともできる。それは、1つの相の投入器を投入しても電
流が流れず、2つ目の相の投入器を投入して始めて電流
が流れるからである。いずれの投入方法を採用するかは
投入器3の投入時点の制御方式などに基づいて適した方
を採用すればよい。
例えば、投入器3Rをあらかじめ投入しておき、投入器
3Sを所定の時点で投入し、その後所定の時間遅れた時
点で投入器3Tを投入するという投入方法を採用するこ
ともできる。それは、1つの相の投入器を投入しても電
流が流れず、2つ目の相の投入器を投入して始めて電流
が流れるからである。いずれの投入方法を採用するかは
投入器3の投入時点の制御方式などに基づいて適した方
を採用すればよい。
【0023】
【発明の効果】この発明は前述のように、三相電源の各
相を、基本相をR相、このR相より120°遅れた位相
をS相、R相より120°進んだ位相をT相と名付けた
とき、R相とS相とを所定の位相で同時にそれぞれの相
の投入器を投入して通流開始後、所定の位相だけ遅らせ
てT相の投入器を投入して通流を開始させると、同時投
入のときには投入直後のT相の電流の極性はR相と同じ
なので、R相の電流を減ずる働きをするが、投入を遅ら
せるためその作用がなくなってR相の電流増加の速度が
大きくなり、T相の電圧の極性が逆になった時点でT相
を投入するとT相の電流はS相とともにR相とは逆の極
性になることから、R相の電流は更に大きくなり、結果
的に同時投入のときに比べてR相の投入後第1波の波高
値が同時投入のときよりも大きくなる。したがって、従
来の三相同時投入の場合におけるような、電流比の値が
2.5以上にならないために、持続電流を定格短時間耐
電流よりも大きくして投入後の第1波の最大波高値が定
格短時間耐電流値の実効値の2.5以上になるようにす
る必要がないことから、持続電流を大きくすることによ
り供試開閉装置が熱的に過酷な試験条件になるという問
題が解消するという効果が得られる。
相を、基本相をR相、このR相より120°遅れた位相
をS相、R相より120°進んだ位相をT相と名付けた
とき、R相とS相とを所定の位相で同時にそれぞれの相
の投入器を投入して通流開始後、所定の位相だけ遅らせ
てT相の投入器を投入して通流を開始させると、同時投
入のときには投入直後のT相の電流の極性はR相と同じ
なので、R相の電流を減ずる働きをするが、投入を遅ら
せるためその作用がなくなってR相の電流増加の速度が
大きくなり、T相の電圧の極性が逆になった時点でT相
を投入するとT相の電流はS相とともにR相とは逆の極
性になることから、R相の電流は更に大きくなり、結果
的に同時投入のときに比べてR相の投入後第1波の波高
値が同時投入のときよりも大きくなる。したがって、従
来の三相同時投入の場合におけるような、電流比の値が
2.5以上にならないために、持続電流を定格短時間耐
電流よりも大きくして投入後の第1波の最大波高値が定
格短時間耐電流値の実効値の2.5以上になるようにす
る必要がないことから、持続電流を大きくすることによ
り供試開閉装置が熱的に過酷な試験条件になるという問
題が解消するという効果が得られる。
【0024】また、前述の開閉装置の短時間耐電流試験
方法の、R相とS相とのそれぞれの投入器を同時に投入
する代わりに、一方の相の投入器を事前に投入してお
き、他方の相の投入器を所定の位相で投入すると、二つ
の相の投入器が投入されて始めて電流が流れるので、R
相とS相とを別の時点で投入したとしても後の相の投入
時点が実質的に二つの相の同時投入時点となることか
ら、前述の試験方法と同じ効果が得られる。
方法の、R相とS相とのそれぞれの投入器を同時に投入
する代わりに、一方の相の投入器を事前に投入してお
き、他方の相の投入器を所定の位相で投入すると、二つ
の相の投入器が投入されて始めて電流が流れるので、R
相とS相とを別の時点で投入したとしても後の相の投入
時点が実質的に二つの相の同時投入時点となることか
ら、前述の試験方法と同じ効果が得られる。
【図1】この発明の実施例を示す開閉装置の短時間耐電
流試験に使用される試験回路
流試験に使用される試験回路
【図2】図1の試験装置によって行われた短時間耐電流
試験における各相の電流波形を示す波形図
試験における各相の電流波形を示す波形図
【図3】図1の試験装置によって行われた短時間耐電流
試験において種々の条件のもとで相電流の投入後第1波
の波高値を持続電流の実効値に対する比率で表したグラ
フ
試験において種々の条件のもとで相電流の投入後第1波
の波高値を持続電流の実効値に対する比率で表したグラ
フ
【図4】従来の試験装置によって行われた短時間耐電流
試験における各相の電流波形を示す波形図
試験における各相の電流波形を示す波形図
【符号の説明】 1…短絡用発電機、2…保護遮断器、3,3R,3S,
3T…投入器、4…限流リアクトル、5…変圧器、6…
供試開閉装置、7…シャント抵抗
3T…投入器、4…限流リアクトル、5…変圧器、6…
供試開閉装置、7…シャント抵抗
Claims (2)
- 【請求項1】開閉装置の短時間耐電流試験における所定
の大きさの第1波の波高値を持つ短時間電流を流す開閉
装置の短時間耐電流試験方法において、三相電源の各相
を、基本となる相をR相、このR相の相電圧より120
°遅れた位相の電圧の相をS相、R相の電圧より120
°進んだ位相の相をT相と名付けたとき、R相とS相と
を所定の位相で同時にそれぞれの相の投入器を投入して
通流開始後、所定の位相だけ遅らせてT相の投入器を投
入して通流を開始させることを特徴とする開閉装置の短
時間耐電流試験方法。 - 【請求項2】請求項1記載の開閉装置の短時間耐電流試
験方法の、R相とS相とのそれぞれの投入器を同時に投
入する代わりに、一方の相の投入器を事前に投入してお
き、他方の相の投入器を所定の位相で投入することを特
徴とする開閉装置の短時間耐電流試験方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9054842A JPH10253680A (ja) | 1997-03-10 | 1997-03-10 | 開閉装置の短時間耐電流試験方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9054842A JPH10253680A (ja) | 1997-03-10 | 1997-03-10 | 開閉装置の短時間耐電流試験方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10253680A true JPH10253680A (ja) | 1998-09-25 |
Family
ID=12981879
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9054842A Pending JPH10253680A (ja) | 1997-03-10 | 1997-03-10 | 開閉装置の短時間耐電流試験方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10253680A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2011157046A1 (zh) * | 2010-06-17 | 2011-12-22 | 国网电力科学研究院 | 模拟gis变电站中产生特快速瞬态过电压的方法及试验回路 |
| CN106019132A (zh) * | 2016-06-06 | 2016-10-12 | 柳州市海格电气有限公司 | 35kV户外真空断路器检验方法 |
| CN106093762A (zh) * | 2016-06-06 | 2016-11-09 | 柳州市海格电气有限公司 | 500kV罐式交流SF6断路器检验方法 |
-
1997
- 1997-03-10 JP JP9054842A patent/JPH10253680A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2011157046A1 (zh) * | 2010-06-17 | 2011-12-22 | 国网电力科学研究院 | 模拟gis变电站中产生特快速瞬态过电压的方法及试验回路 |
| CN106019132A (zh) * | 2016-06-06 | 2016-10-12 | 柳州市海格电气有限公司 | 35kV户外真空断路器检验方法 |
| CN106093762A (zh) * | 2016-06-06 | 2016-11-09 | 柳州市海格电气有限公司 | 500kV罐式交流SF6断路器检验方法 |
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