JPH10254369A - 感光性黒色ペーストおよびそれを用いたブラックマトリックス基板の製造方法 - Google Patents

感光性黒色ペーストおよびそれを用いたブラックマトリックス基板の製造方法

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JPH10254369A
JPH10254369A JP5610097A JP5610097A JPH10254369A JP H10254369 A JPH10254369 A JP H10254369A JP 5610097 A JP5610097 A JP 5610097A JP 5610097 A JP5610097 A JP 5610097A JP H10254369 A JPH10254369 A JP H10254369A
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JP
Japan
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photosensitive
black
black paste
resin
matrix substrate
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Application number
JP5610097A
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English (en)
Inventor
Tomoko Mikami
友子 三上
Motoyuki Suzuki
基之 鈴木
Tetsuo Uchida
哲夫 内田
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Toray Industries Inc
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】均一性、ポットライフ性が高く、製造コストが
安価な感光性黒色ペーストと、フォトリソグラフィー法
というごく簡単な操作で精度の高いブラックマトリック
ス基板を製造できる方法を提供する。 【解決手段】感光性樹脂を主成分とし、少なくとも可視
光に対し黒色である着色剤を分散および/または溶解し
た感光性黒色ペーストであって、主とする溶媒のSP値
が7.5〜14の範囲内であることを特徴とする感光性
黒色ペースト、および前記感光性黒色ペーストを透明基
板上に塗布または積層し、所望のパターンを有する光学
要素を介してエネルギー線を照射露光し、感光部分を現
像液により溶解除去することを特徴とするブラックマト
リックス基板の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は感光性黒色ペースト
およびそれを用いたブラックマトリックス基板の製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】感光性黒色ペーストは各種印刷用イン
キ、建材の着色などに使用されている。また、近年では
ブラックマトリックスを構成する遮光層を形成する材料
として注目されている。
【0003】ブラックマトリックス基板は、液晶表示素
子に使用されるカラーフィルター、CCDなどのイメー
ジャーなどに採用されている。また、近年、背面投写型
(リアプロジェクション型とも呼ばれる。)スクリーン
に使用されるレンチキュラーレンズスクリーンの画像コ
ントラストを向上させることを目的として、成形したレ
ンズアレイシートに黒色塗料を印刷するなどしてブラッ
クマトリックスを形成する、さらには液晶ディスプレイ
の視野角依存性を低減させるためのマイクロレンズアレ
イシートの外光の反射を抑制するために、ブラックマト
リックスを構成する場合などがある。
【0004】従来、ブラックマトリックスを構成する遮
光膜に使用される材料としては、クロム、アルミニウ
ム、タンタルなどの金属、あるいはそれの酸化膜、また
一部ではカーボンブラック、チタンブラックなどの顔料
を樹脂に分散させたインキ・ペーストなどが用いられて
きた。
【0005】前記金属によりブラックマトリックス基板
を得る方法としては、蒸着あるいはスパッタリングによ
り、ガラス板などの透明基板上に金属薄膜を形成し、そ
の上にフォトレジストを塗布、フォトマスクなどを介し
て露光、現像し、さらにレジスト未形成部分をエッチン
グ液により溶解し、最後に残ったレジストを除去する方
法が主に採用されている。
【0006】また、カーボンブラックなどの顔料により
ブラックマトリックス基板を得る方法は、エポキシ樹脂
などの熱硬化性樹脂に顔料を分散させたインキを作成
し、オフセット印刷や、グラビア印刷法により所望のイ
ンキ印刷パターンを形成させ、最後に加熱硬化させる方
法や、アクリル、ポリビニルアルコール樹脂などの紫外
線硬化性樹脂(以下、ネガ型レジストということがあ
る)に顔料を分散させたペーストを作成して、透明基板
上に塗布し、フォトマスクなどを介して露光、現像する
方法、あるいは非感光性樹脂に顔料を分散させたペース
トを作成して、透明基板上に塗布し、その上にフォトレ
ジストを塗布、フォトマスクなどを介して露光、現像す
る方法などが提案されている。ここで、非感光性樹脂に
顔料を分散させたペーストの場合は、非感光性樹脂とし
て、組み合わせるフォトレジストの現像液に対する溶解
性の高いものを用い、同時に現像を行う方法が主に採用
されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
方法にはいくつかの欠点があるものであった。
【0008】まず、クロムなどの金属によりブラックマ
トリックス基板を得る方法は、蒸着、スパッタリング、
エッチングなどの手間のかかる工程が必要となり、製造
コスト高であるばかりか、該材料により形成したブラッ
クマトリックス基板を構成する遮光膜は、金属故の反射
が生じ、光学特性に若干の問題があるものであった。こ
れに対して、金属酸化膜、顔料を樹脂に分散させたイン
キ・ペーストにより作成されたブラックマトリックス基
板は、前記反射がほとんどないものであるが、金属酸化
膜により形成された遮光膜は膜強度が低いという問題が
あった。また、顔料を樹脂に分散させたインキを用いる
方法は、製造コストは極めて安くなるが、精度の高い遮
光膜を形成することが難しいばかりか、インキの安定性
(顔料の凝集、沈降など)が低く、ポットライフの短い
ものであった。
【0009】さらに、ネガ型レジストに顔料を分散させ
る、あるいは非感光性樹脂に顔料を分散させたものとフ
ォトレジストを組み合わせる方法は、フォトリソグラフ
ィー法により精度の高い遮光膜を形成することが比較的
容易であるが、前者は製造コストは安くなるがペースト
の安定性が低く、ポットライフが短いものであり、さら
には、ポジ型感光性でもってブラクマトリックス基板を
得る場合には後者の方法が主に採用され、複数の工程が
必要となるため、製造コスト高となるものであった。
【0010】本発明の目的は上記のような欠点を解決
し、均一性、ポットライフ性が高く、製造コストが安価
な感光性黒色ペーストと、フォトリソグラフィー法とい
うごく簡単な操作により、精度の高いブラックマトリッ
クス基板を製造する方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この目的に沿う本発明の
感光性黒色ペーストは、感光性樹脂を主成分とし、少な
くとも可視光に対し黒色である着色剤を分散および/ま
たは溶解した感光性黒色ペーストであって、主とする溶
媒のSP値が7.5〜14の範囲内にあることを特徴と
する。
【0012】さらに本発明は、前記感光性黒色ペースト
を透明基板上に塗布または積層し、所望のパターンを有
する光学要素を介してエネルギー線を照射露光し、露光
部分を現像液により溶解除去することを特徴とするブラ
ックマトリックス基板の製造方法を要旨とするものであ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の感光性黒色ペーストは感
光性樹脂を主成分とする。「感光性樹脂」は、エネルギ
ー線(例えば電子線、紫外線、可視光線)が当たること
で、架橋などにより分子量が増加し、耐現像液溶解性が
極めて高くなるもの(ネガ型)と、逆にエネルギー線が
当たると分解などにより耐現像液溶解性が低くなるもの
(ポジ型)とに分けられ、ポットライフ、製造安定性が
良好であるという点から、ポジ型感光性樹脂が好ましく
用いられる。
【0014】ポジ型感光性樹脂としては、例えばナフト
キノンジアジド、ベンゾキノンジアジドなどのキノンジ
アジド類や、ジアゾメチルドラム酸、ジアゾジメドン、
3−ジアゾ−2,4−ジオンなどのジアゾ化合物や、o
−ニトロベンジルエステル、オニウム塩、オニウム塩と
ポリフタルアルデヒド、コリン酸t−ブチルの混合物の
様な光分解剤(溶解抑制剤)と、OH基を持ちアルカリ
に可溶なハイドロキノン、フロログルシン、2,3,4
−トリヒドロキシベンゾフェノンなどのモノマーや、フ
ェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂な
どのノボラック樹脂、スチレンとマレイン酸、マレイミ
ドの共重合物、フェノール系とメタクリル酸、スチレ
ン、アクリロニトリルの共重合物などのポリマーの混合
物や縮合物、あるいはポリメチルメタクリレート、ポリ
メタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸ヘキサフルオロ
ブチル、ポリメタクリル酸ジメチルテトラフルオロプロ
ピル、ポリメタクリル酸トリクロロエチル、メタクリル
酸メチル−アクリルニトリル共重合体、ポリメチルイソ
プロペニルケトン、ポリα−シアノアクリレート、ポリ
トリフルオロエチル−α−クロロアクリレートなどが挙
げられる。この中でも汎用性の面から、ノボラック樹脂
を主成分とする混合物および/または縮合物が好ましく
用いられる。さらに好ましくは、ノボラック樹脂とキノ
ンジアジドの混合物および/または縮合物が用いられ
る。本発明では後述するように着色剤を添加するため、
比較的長波長のエネルギー線、具体的には350〜44
0nm付近の波長を有する近紫外線領域で感応する感光
性樹脂が好ましく、ノボラック樹脂/キノンジアジド系
は、436nmの波長を有する紫外線で感応し、一般的
な高圧水銀灯で露光することができる点からも好まし
い。
【0015】本発明の感光性黒色ペーストは、少なくと
も可視光に対し黒色である着色剤を分散および/または
溶解するものである。「可視光に黒色」であるとは、す
なわち可視光全域にわたって光を吸収および/または反
射することであり、さらに本発明においては紫外光の一
部を吸収および/または反射することが、背面投写型ス
クリーンや液晶ディスプレイなどに採用されているレン
チキュラーレンズシートやマイクロレンズアレイシート
に用いるブラックマトリックス基板を製造する用途にお
いては好ましい。ここで、紫外光の一部とは背面投写型
スクリーンなど、採用されるディスプレイの使用環境に
よって異なるが、220〜450nmの波長を有する光
線を吸収およびまたは/反射するものであることが好ま
しい。
【0016】本発明で言う着色剤とは前記感光性樹脂に
添加することにより黒色を呈する物質のことを言い、分
散型の顔料と溶解型の染料などが使用される。
【0017】顔料としては溶性アゾ顔料、不溶性アゾ顔
料、金属錯塩アゾ顔料、フタロシアニン顔料、縮合多環
顔料などの有機顔料と、カーボンブラック、グラファイ
トや、松煙、群青、鉄黒、ヘマタイト、ゲーサイト、マ
グネタイトなどの酸化鉄、チタン、クロム、鉛、カドミ
ウム系、銅クロム黒などの金属複合系などの無機顔料が
挙げられ、染料としてはモノアゾ系染料、ジスアゾ系染
料、金属錯塩型モノアゾ系染料、アントラキノン系染
料、フタロシアニン系染料、トリアリルメタン系染料な
どが挙げられるが、耐候性、黒色度が高いなどの点から
顔料が好ましく用いられる。その中でも、極めて耐候性
が高いことから、無機顔料がより好ましく用いられ、汎
用性、黒色度が高い点からカーボンブラックがさらに好
ましく用いられる。
【0018】本発明においてカーボンブラックのpHは
2.5〜5.0であることが好ましく、さらに好ましく
は3.0〜4.0である。カーボンブラックのpHが前
記範囲未満では酸性度が高くなってポジ型感光性樹脂が
凝固する場合があり、前記範囲を超えるとカーボンブラ
ックの流動性が低下して均一な黒色ペーストが得られに
くくなるため、好ましくない。
【0019】ここで、カーボンブラックのpHはカーボ
ンブラックと蒸留水の混合液をガラス電極メーターで測
定した値を用い、具体的にはカーボンブラック10gに
蒸留水100gを加え、ホットプレート状で10分間煮
沸して室温までに冷却した後、上澄みを分離して泥状物
のpHをガラス電極pHメーターで測定した値を用い
る。
【0020】また、カーボンブラックの粒子径は15n
m〜50nmであることが好ましい。カーボンブラック
の粒子径が15nm未満では粒子径が小さくなりすぎて
流動性が低下し、50nmを超えると、得られる黒色ペ
ーストの黒色度が低くなるため、好ましくない。
【0021】ここで、粒子径は電子顕微鏡による算術平
均径を用いる。
【0022】さらに、カーボンブラックの窒素吸着比表
面積は100m2 /g以上であることが好ましい。カー
ボンブラックの窒素吸着比表面積が100m2 /g未満
では得られる黒色ペーストの黒色度が低くなるため好ま
しくない。
【0023】ここで、窒素吸着比表面積はBET法比表
面積を用いる。
【0024】本発明では、感光性黒色ペーストの黒色度
を向上させることを目的に着色剤として顔料と染料の混
合物を用いても良い。
【0025】さらに本発明においては、それ自身が単独
で黒色を呈する着色剤の他、複数の色の着色剤(例えば
赤/緑/青、藍/紅/黄など)を混合して黒色とする混
合物を用いることもできる。
【0026】本発明において感光性樹脂と着色剤の比率
は、感光性樹脂100重量部に対して着色剤が固形分で
15重量部以下であることが好ましく、さらに好ましく
は1〜10重量部である。着色剤が前記範囲を超える
と、感光性黒色ペーストの感光性が低下し、前記範囲未
満では黒色度が低くなるため、好ましくない。
【0027】本発明の感光性黒色ペーストにおいては、
主とする溶媒のSP値が7.5〜14の範囲内にある。
【0028】ここで、SP値とは、溶媒の溶解度パラメ
ーターのことを言い、液体のモル蒸発熱をΔH、モル体
積をVとするとき、δ=(ΔH/V)1/2 により定義さ
れる量δをいう。このSP値は、溶媒の極性を示す指標
として一般的に用いられる。溶媒の極性とは溶媒分子内
の原子とその結合の種類、原子の配列とその位置などに
よって分子内に生ずる双極子に基づく性質であり、その
極性の大きさは相互作用する分子の極性によって相対的
に決まるものである。このような溶媒の極性はSP値が
大きいものほど大で、小さいものほど小となる。
【0029】SP値が上記範囲未満では、汎用の感光性
樹脂や着色剤に対してのなじみが悪くなり、感光性樹脂
や着色剤を溶解あるいは分散性が不良となり、SP値が
上記範囲を超えると、後述するように感光性黒色ペース
トを基材などに塗布する際にぬれが悪くなるなどの問題
がある。用いる感光性樹脂や着色剤の極性を勘案して溶
媒のSP値を決定することが好ましい。
【0030】本発明における感光性黒色ペースト中に
は、感光性樹脂と着色剤の溶解性および分散性を向上さ
せることを目的に、公知の分散剤や界面活性剤などを添
加しても良い。特に、着色剤としてカーボンブラックな
どの顔料を用いる場合、感光性樹脂と顔料のなじみが悪
いことが多く、このような感光性黒色ペーストから得ら
れる感光性黒色層は外観欠点が見られたり、後述するよ
うに黒色ストライプパターンなどのブラックマトリック
スを形成する際、顔料を現像しきれず、得られるパター
ンのコントラスト比が低下するなどの問題が予想される
ため、あらかじめ顔料表面を分散剤などで処理してお
く、あるいはペースト混練時に添加するなどの処理を行
うことが好ましい。同様にして、本発明における感光性
黒色ペースト中には、増感剤、酸化防止剤なども必要に
応じて添加しても良い。
【0031】上記のような添加剤の添加量は特に規定さ
れるものではないが、感光性黒色ペーストの感光性を阻
害せず、さらには得られる黒色層からブリードアウトす
るなどの問題の無い範囲で添加することが望ましく、用
いる材料に応じて適宜調整することが好ましい。
【0032】本発明の第2の発明であるブラックマトリ
ックス基板の製造方法は前述した感光性黒色ペーストを
透明基板上に塗布または積層し、所望のパターンを有す
る光学要素を介してエネルギー線を照射し、露光部分を
現像液により溶解除去することを要旨とするものであ
る。
【0033】本発明で言うブラックマトリックス基板と
は、前述したような黒色の物質を透明基板などの上にス
トライプ状や格子状などの遮光膜パターンに形成せしめ
たものである。
【0034】本発明における透明基板とは、少なくとも
可視光に透明な基板のことをいい、材質の例としてはガ
ラスや、プラスチックなどが挙げられるが、本発明の感
光性黒色ペーストは従来の材料に比べ、フィルム上にも
塗布することができ、得られた膜は優れた密着性を示す
ことから、透明基板としてプラスチックフィルム、プラ
スチックシートを採用したときに従来のものでは得られ
なかった優れた特性を示し、取り扱いやすいという点か
らもプラスチックシートまたはプラスチックフィルムが
好ましく用いられる。
【0035】ここでプラスチックフィルムとしては、ア
クリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリスチレン、ポリエス
テル、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリカーボネー
ト、ポリエーテル、ポリイミド、ポリエーテルイミド、
ポリアミドイミド、ポリエーテルスルホン、マレイミド
樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ(メタ)アクリル酸エステ
ル、メラミン樹脂、トリアセチルセルロース樹脂、ノル
ボルネン樹脂などが挙げられる。さらにこれらの共重合
体やブレンド物やさらに架橋したものを用いることもで
きるが、これらのうち透明性などの光学特性と機械強度
のバランスの点からポリエステルフィルム、中でも2軸
延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましく用
いられる。
【0036】本発明において、ブラックマトリックス基
板は前記透明基板上に前述した感光性黒色ペーストを塗
布または積層し、該塗布または積層膜を光学要素を介し
てエネルギー線を照射し、露光部分を現像液によって溶
解除去する方法、すなわちフォトリソグラフィー法とい
う簡単な方法により製造される。
【0037】本発明の製造方法における光学要素とは、
フォトマスクなどのように遮光層を配設して開口部と閉
口部を持ち、開口部のみをエネルギー線が通過するも
の、あるいはマイクロレンズアレイなどのようにエネル
ギー線の進行経路を変化させることにより光学的にエネ
ルギー強度分布を持たせるものなどが挙げられ、採用さ
れるディスプレイなどに応じて、所望のパターンを精度
良く形成できるものを適宜選択することができる。さら
に、マイクロレンズアレイシートなどにブラックマトリ
ックスを組み込んだ構成とするような場合には、透明基
板上にマイクロレンズアレイを形成して、そのマイクロ
レンズアレイを光学要素として直接ブラックマトリック
スを形成することもでき、その場合、ブラックマトリッ
クスはマイクロレンズアレイのセルフアライメントによ
り形成されるため、面倒な位置合わせを行う必要もな
く、効率的である。
【0038】ここで言うマイクロレンズアレイとして
は、微細加工技術などによって面状基板上などに制御さ
れた凹凸形状単位(以下、単位レンズということがあ
る)を配列させた面状配列体や、平面基板中の任意の微
小単位部分に屈折率の分布を持たせて単位レンズとし
た、いわゆる平板マイクロレンズアレイなどが挙げられ
る。ここで、単位レンズとは凹レンズ、凸レンズなどの
レンズ機能を持つ単位部分であり、単位レンズとしては
屈折率分布型マイクロレンズや球形あるいは楕円球形な
どの透明粒子の一部を透明樹脂に埋没させたものなどを
用いることもできるが、屈折率の異なる二つの物質すな
わち第1物質と第1物質層より屈折率の小さな第2物質
層の界面を凹凸面(以下、単に「凹凸面」ということが
ある)とすることによってレンズとして機能するもの
が、機能的な効果が大きい点と特性の制御が行いやすい
点から好ましく用いられる。
【0039】本発明において、単位レンズは光学的に凸
形状の単位レンズであることが、すなわち、屈折率の異
なる二つの物質すなわち第1物質層と第1物質層より屈
折率の小さな第2物質層の界面を凹凸面とした単位レン
ズにおいては、単位レンズの凹凸面形状は凹凸面上のあ
る点でのマイクロレンズアレイ配列面に対する傾斜角が
大きくなるほど、その点での第1物質層の厚みが小さく
なるような形状としたものであることが好ましい。
【0040】ただし、光学的な不連続面での光散乱によ
る迷光の発生を抑えるなどの目的で、単位レンズ周期の
20%未満の幅であれば光学的に凹形状または平坦状の
領域が、光学的に凸形状の領域に連続して形成されてい
る凹凸面であることも好ましい。
【0041】このようにして、単位レンズを光学的に凸
形状の単位レンズとすることによって、エネルギー線を
照射したときの強度分布パターンの照射強度コントラス
トを高めることができ、ブラックマトリックスのパター
ン精度が向上する。
【0042】マイクロレンズアレイが屈折率の異なる二
つの物質の界面を凹凸面形状とすることによって、単位
レンズが周期的に配列された層である場合、第1物質、
および第2物質はそれぞれ実質的に透明な物質であるこ
とが好ましく、第1物質としてはガラス材料、透明プラ
スチック材料などが好ましく用いられる。また第2物質
としては第1物質より屈折率の小さいものであればよ
く、ガラス材料、透明プラスチック材料の他、水などの
液体や空気などの気体を用いることができる。
【0043】凹凸面の形状としては、レンチキュラーレ
ンズのように、円弧などの曲線を平行移動させた軌跡で
示される曲面を一方向に配列した1次元レンズアレイシ
ートと、矩形、三角型、六角型などの底面を持つ平面お
よび/または曲面が組み合わされた多面体形状をしたも
のであってもよい。
【0044】本発明において、透明基板上に感光性黒色
ペーストを塗布または積層する方法は、特に限定される
ものではなく、公知のコーティング技術、例えばリバー
スコート法、グラビアコート法、ダイコート法、アプリ
ケーターコート法、バーコート法、スピンコート法など
が適宜用いられる。
【0045】本発明で使用する硬化エネルギー線は、コ
ストなどの理由から紫外線であることが好ましい。
【0046】本発明で使用する現像液とはポジ型感光性
黒色ペーストの場合、感光部分の溶解性が極めて高い
が、未感光部分の溶解性が低いか全く溶解しないもの
を、ネガ型感光性黒色ペーストの場合、未感光部分の溶
解性が極めて高いが、感光部分の溶解性が低いか全く溶
解しないものを言う。具体的な現像液の例としてはメタ
ケイ酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、水酸化ナトリウ
ムなどの無機アルカリ、テトラアルキルアンモニウムヒ
ドロキシドなどの有機アルカリのアルカリ水溶液、エタ
ノールアミンのアルコール溶液、アルコールなどの有機
溶剤などが挙げられるが、アルカリ水溶液は、均一で精
度の高いブラックマトリックス基板が得られ、さらには
製造工程の水系化が可能であるという点からも好ましく
用いられる。その中でも、テトラアルキルアンモニウム
ヒドロキシド水溶液は、感光性黒色ペーストの感光部分
が溶解する際に、極めて粒子の細かい溶解となるため、
現像後の水洗で容易に感光部分を除去することができ、
得られるブラックマトリックス基板のコントラストが高
くなる点で優れている。
【0047】
【実施例】以下、本発明を実施例を挙げて具体的に説明
するが、これらに限定されるものではない。
【0048】(1)感光性黒色ペーストの作成 実施例1 1,2ーナフトキノンジアジド−5−スルホニルクロラ
イド10.8g、ノボラックレジン4.4g、ジオキサ
ン90gを混合し、40℃にて溶解したものにNa2
3 10%水溶液40gを徐々に滴下しながら、白色沈
殿から粘凋状の油状物が得られるまで2時間反応を続け
た。ここに10倍量の水とdil−HClを加えて、粉
末が沈殿するまで激しく攪拌し、濾過した後メタノール
にて洗浄し、40〜50℃で乾燥してノボラック樹脂/
キノンジアジド縮合物を得た。
【0049】感光性樹脂成分として前記ノボラック樹脂
/キノンジアジド縮合物を30g、着色剤としてカーボ
ンブラック“MA−100”(pH3.5、粒子径22
nm、窒素吸着比表面積134m2 /g、三菱化学
(株)製)を4g、溶媒としてN−メチルピロリドン7
0gを混合し、ホモジナイザーを用いて3000rpm
で1時間攪拌して本発明の感光性黒色ペーストを得た。
N−メチルピロリドンのSP値は11.0である。
【0050】実施例2 感光性樹脂溶液としてノボラック樹脂/キノンジアジド
系樹脂溶液“PMER”P−6030(30%酢酸ブチ
ル溶液、酢酸ブチルのSP値=8.5、東京応化(株)
製)を用い、着色剤としてカーボンブラック“CX−G
LF−50”(pH4.0、粒子径40nm、窒素吸着
比表面積108m2 /g、日本触媒(株)製)を樹脂固
形分に対して15重量%の割合で添加し、ホモジナイザ
ーを用いて3000rpmで1時間攪拌して本発明の感
光性黒色ペーストを得た。
【0051】比較例1 溶媒をヘキサンとする以外は実施例1と同様にして感光
性黒色ペーストを得た。ここで、ヘキサンのSP値は
7.3である。
【0052】比較例2 溶媒としてジエチルエーテル(SP値7.4)、着色剤
としてカーボンブラック“PCF”#10(pH7.
0、粒子径84nm、窒素吸着比表面積28m2/g、
三菱化学(株)製)を用いる以外は実施例1と同様にし
て感光性黒色ペーストを得た。
【0053】上記実施例1,2の感光性黒色ペーストを
20日間冷暗所に放置したものをスピンコート法により
ガラス板上に塗布、乾燥後、得られた塗布膜上を光学顕
微鏡により観察したところ、凝集物等がなく均一である
ことから、優れたポットライフ性を有することを確認し
た。
【0054】(2)ブラックマトリックス基板の作成 実施例3 上記実施例1,2により作成した各感光性黒色ペースト
を透明基板として、厚み25μmの易接着化処理された
透明ポリエステルフィルム“ルミラー”(東レ(株)
製)上にスピンコート法により、乾燥後のOD値が2.
0になるように塗布し、90℃で10分間乾燥した後、
該塗布膜上にストライプ状のフォトマスク(閉口部50
μm、開口部5μm繰り返し)を乗せ、その上から露光
強度3J/cm2 の紫外線を高圧水銀灯によって照射し
て所望部分のみを感光させた。
【0055】次にフォトマスクを取り外し、該塗布膜を
2.25容積%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシ
ド水溶液(25℃)で感光部分を溶解除去することで現
像、水洗し、本発明の製造方法によるブラックマトリッ
クス基板を得た。
【0056】実施例4 曲面溝が平行に多数刻印された金型(パターンのピッチ
43μm、溝の深さ19.3μm、刻印部の大きさ30
0mm×500mmの平板状スタンパー)にネガ型感光
性の紫外線硬化樹脂を充填し、さらにこの上に透明基板
として厚み25μmの易接着化処理された透明ポリエス
テルフィルム“ルミラー”(東レ(株)製)を重ね合わ
せたのち、その上から金型の稜線部がポリエステルフィ
ルムに接するようにポリエステルフィルム上からゴムロ
ーラーで過剰の紫外線硬化樹脂をしごき出し、フィルム
を金型に密着させた。
【0057】次いで“ルミラー”側から高圧水銀灯によ
って紫外線を照射して仮硬化させた後金型より剥離し、
再度反対側から紫外線を照射して十分に硬化させて1次
元マイクロレンズアレイが形成された透明基板を得た。
【0058】次に、上記の透明基板/マイクロレンズア
レイのマイクロレンズアレイが形成されている反対の面
に、実施例1,2により作成した各感光性黒色ペースト
を実施例3と同様にして塗布、乾燥し、マイクロレンズ
アレイ側から露光強度1J/cm2 の紫外線を高圧水銀
灯によって照射して所望部分のみを感光させ、同様にし
て現像、水洗し本発明の製造方法によるブラックマトリ
ックス基板を有するマイクロレンズアレイシートを得
た。
【0059】かくして得られたブラックマトリックス基
板を光学顕微鏡により観察したところ、所望のパターン
に遮光膜が精度良く形成されたブラックマトリックス基
板が得られていることを確認した。
【0060】
【発明の効果】本発明の感光性黒色ペーストは均一性、
ポットライフ性が高く、製造コストが安価であるという
特徴を持つ。
【0061】さらに、この感光性黒色ペーストを用いる
ことによりフォトリソグラフィー法というごく簡単な操
作で精度の高いブラックマトリックス基板を製造でき
る。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】感光性樹脂を主成分とし、少なくとも可視
    光に対し黒色である着色剤を分散および/または溶解し
    た感光性黒色ペーストであって、主とする溶媒のSP値
    が7.5〜14の範囲内であることを特徴とする感光性
    黒色ペースト。
  2. 【請求項2】前記感光性樹脂が、エネルギー線により溶
    媒に対する溶解度が上昇する感光性(以下ポジ型感光
    性)樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の感光
    性黒色ペースト。
  3. 【請求項3】前記着色剤が顔料であることを特徴とする
    請求項1または2に記載の感光性黒色ペースト。
  4. 【請求項4】前記ポジ型感光性樹脂がノボラック樹脂と
    キノンジアジドの混合物および/または縮合物を主成分
    とするものである請求項2または3に記載の感光性黒色
    ペースト。
  5. 【請求項5】前記顔料がカーボンブラックであることを
    特徴とする請求項3または4に記載の感光性黒色ペース
    ト。
  6. 【請求項6】前記カーボンブラックのpHが2.5〜
    5.0の範囲内であることを特徴とする請求項5に記載
    の感光性黒色ペースト。
  7. 【請求項7】前記カーボンブラックの粒子径が15nm
    〜50nmの範囲内であることを特徴とする請求項5ま
    たは6に記載の感光性黒色ペースト。
  8. 【請求項8】前記カーボンブラックの窒素吸着比表面積
    が、100m2 /g以上であることを特徴とする請求項
    5ないし7のいずれかに記載の感光性黒色ペースト。
  9. 【請求項9】前記ポジ型感光性樹脂100重量部に対し
    て前記着色剤が固形分で15重量部以下含有されてなる
    ことを特徴とする請求項2ないし8のいずれかに記載の
    感光性黒色ペースト。
  10. 【請求項10】請求項1ないし9のいずれかに記載の感
    光性黒色ペーストを透明基板上に塗布または積層し、所
    望のパターンを有する光学要素を介してエネルギー線を
    照射露光し、感光部分を現像液により溶解除去すること
    を特徴とするブラックマトリックス基板の製造方法。
  11. 【請求項11】前記光学要素が第1物質層と該第1物質
    層より小さい屈折率を持つ第2物質層が二つの平行な平
    面に挟まれ、第1物質層と第2物質層の界面が凹面およ
    び/または凸面形状をなすことによってレンズとして機
    能する単位レンズの面状配列体であることを特徴とする
    請求項10に記載のブラックマトリックス基板の製造方
    法。
  12. 【請求項12】前記エネルギー線が紫外線であることを
    特徴とする請求項10または11に記載のブラックマト
    リックス基板の製造方法。
JP5610097A 1997-03-11 1997-03-11 感光性黒色ペーストおよびそれを用いたブラックマトリックス基板の製造方法 Pending JPH10254369A (ja)

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