JPH10258277A - イオン交換方法及びイオン交換塔 - Google Patents

イオン交換方法及びイオン交換塔

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JPH10258277A
JPH10258277A JP9067333A JP6733397A JPH10258277A JP H10258277 A JPH10258277 A JP H10258277A JP 9067333 A JP9067333 A JP 9067333A JP 6733397 A JP6733397 A JP 6733397A JP H10258277 A JPH10258277 A JP H10258277A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 逆洗操作とイオン交換操作を並行して実施で
きるイオン交換方法及びイオン交換塔を提供する。 【解決手段】 被処理水を弱電解質イオン交換樹脂層1
3、強電解質イオン交換樹脂層14の順に下降流で通水
して処理水を得る通水工程と、再生剤を強電解質イオン
交換樹脂層、弱電解質イオン交換樹脂層の順に上昇流で
通液して両イオン交換樹脂層を再生する再生工程とを有
し、また、被処理水を弱電解質イオン交換樹脂層と強電
解質イオン交換樹脂層の境界面近傍に供給し、弱電解質
イオン交換樹脂層には被処理水を上昇流で通過させて逆
洗すると共に、強電解質イオン交換樹脂層には被処理水
を下降流で通過させて処理水を得る逆洗兼通水工程を有
し、逆洗兼通水工程を上記通水工程中に行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イオン交換方法及
びイオン交換塔に関し、更に詳しくは、逆洗操作とイオ
ン交換操作を並行して実施することができるイオン交換
方法及びイオン交換塔に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の純水製造装置等に用いられる水処
理装置の代表的なものとして例えば2床3塔式イオン交
換装置がある。このイオン交換装置は、例えば図3に示
すように、弱酸性カチオン交換樹脂(以下、「弱酸性カ
チオン交換樹脂層」とも称す。)1A及び強酸性カチオ
ン交換樹脂(以下、「強酸性カチオン交換樹脂層」とも
称す。)1Bがぞれぞれ上下に充填されたカチオン交換
塔1と、このカチオン交換塔1の下流側に配置された脱
炭酸塔2と、この脱炭酸塔2の下流側に配置された弱塩
基性アニオン交換樹脂(以下、「弱塩基性アニオン交換
樹脂層」とも称す。)3A及び強塩基性アニオン交換樹
脂(以下、「強塩基性アニオン交換樹脂層」とも称
す。)3Bがそれぞれ上下に充填されたアニオン交換塔
3とを備え、被処理水を下降流通水で処理するようにし
てある。また、カチオン交換塔1の上流側には濾過装置
4が配置され、原水中に含まれている懸濁物質を除去
し、カチオン交換塔1内へ懸濁物質が極力混入しないよ
うになっている。そして、濾過装置4、カチオン交換塔
1、脱炭酸塔2及びアニオン交換塔3は、それぞれ通水
管5A〜5Cを介して連結され、イオン交換装置の処理
水は通水管5Dから流出するようになっている。
【0003】上記イオン交換装置のカチオン交換塔1の
詳細を示したものが図4、図5である。カチオン交換塔
1内の弱酸性カチオン交換樹脂層1Aと強酸性カチオン
交換樹脂層1Bは仕切板1Cによって仕切られ、この仕
切板1Cによって弱酸性カチオン交換樹脂層1Aを支持
している。カチオン交換塔1内では弱酸性カチオン交換
樹脂層1Aの上方に逆洗用のフリーボード1Dが形成さ
れ、このフリーボード上部にディストリビュータ兼コレ
クタとなる第1給排液管1Fが配設されている。この第
1給排液管1Fには通水管5A及び排液管5Eが分岐し
て接続され、それぞれのバルブ6A、6Bを個別に開
き、通水管5Aからカチオン交換塔1内へ被処理水を供
給し、排液管5Eから再生廃液等を排出する。一方、強
酸性カチオン交換樹脂層1Bの下層部にはコレクタ兼デ
ィストリビュータとなる第2給排液管1Gが配設されて
いる。この第2給排液管1Gには通水管5B及び給液管
5Fが分岐して接続され、それぞれのバルブ6C、6D
を個別に開き、通水管5Bから処理水を流出させ、給液
管5Fから再生剤を供給する。逆洗水供給管7と通水管
5Bがバルブ6Cの上流側で互いに接続され、この逆洗
水供給管7のバルブ6Eによって両者間が連通、遮断可
能になっている。また、アニオン交換塔3も基本的には
カチオン交換塔1に準じて構成されている。
【0004】従って、被処理水を処理する時には、図4
に示すように、バルブ6A、6Cを開き、バルブ6B、
6D、6Eを閉じた状態で、濾過装置4から流出する被
処理水を通水管5A及びディストリビュータ1Fを介し
てカチオン交換塔1内へ供給すると、被処理水が弱酸性
カチオン交換樹脂層1A及び強酸性カチオン交換樹脂1
Bを下降流で通過する間に各イオン交換樹脂層において
被処理水中のカルシウムイオン、マグネシウムイオン、
ナトリウムイオン等のカチオンを各イオン交換樹脂の水
素イオンとイオン交換して除去され一次処理水が得られ
ると、この一次処理水は通水管5Bを介して脱炭酸塔2
へ流入する。脱炭酸塔2では酸性下で一次処理水中の遊
離炭酸を炭酸ガスとして脱炭酸して二次処理水が得られ
る。この二次処理水が通水管5Cを介してアニオン交換
塔3へ流入すると、二次処理水が弱塩基性アニオン交換
樹脂3A及び強塩基性アニオン交換樹脂3Bを下降流で
通過する間に各イオン交換樹脂層において硫酸イオン、
硝酸イオン、塩素イオン等の鉱酸アニオンや残留遊離炭
酸、シリカ等が水酸化物イオンとイオン交換して除去さ
れ処理水(純水)が得られる。
【0005】また、上記カチオン交換塔1の各イオン交
換樹脂1A、1Bの再生は例えば図5で示す操作によっ
て行う。即ち、通常は通水終了時に逆洗を行うことな
く、バルブ6B、6Dを開き、バルブ6A、6C、6E
を閉じた状態で、給液管5Fから塩酸水溶液等の酸再生
剤を供給する。本操作により酸再生剤が第2給排液管1
Gを介して強酸性カチオン交換樹脂層1B及び弱カチオ
ン交換樹脂層1Aを上昇流で通液し、この間に各イオン
交換樹脂層を再生し、再生廃液が排液管5Eから流出す
る。この際、強酸性カチオン交換樹脂層1Bは酸再生剤
の供給圧によりピストン移動して仕切板に押し付けられ
た状態で再生され、上層の弱酸性カチオン交換樹脂層1
Aはフリーボード1Dを利用して流動化し再生される。
その後、各イオン交換樹脂層1B、1Aに残留する酸再
生剤の押し出し及び洗浄操作を行う。尚、本再生中に弱
酸性カチオン交換樹脂層1Aは流動化するので、通水中
に蓄積した懸濁物質はある程度除去される。これと同様
の操作をアニオン交換塔3についても水酸化ナトリウム
水溶液等のアルカリ再生剤を用いて行う。
【0006】ところで、被処理水は濾過装置4によって
原水中の懸濁物質が除去されているが、その除去は完全
ではなく、僅かではあるが懸濁物質が被処理水中に残
り、カチオン交換塔1内に流入する。この懸濁物質は弱
酸性カチオン交換樹脂層1Aにおいて蓄積するが、上述
したように再生中にある程度除去される。しかし、再生
中における弱酸性カチオン交換樹脂層1Aの流動化(逆
洗)は十分なものではなく、処理水中の懸濁物質の量が
多い場合には、特に弱酸性カチオン交換樹脂層1A中に
懸濁物質が徐々に蓄積する。これに伴ってカチオン交換
塔1の差圧が上昇し、差圧の上昇によりこのイオン交換
樹脂が圧縮損傷する事態すら生じる。そのため、再生操
作に先立って逆洗操作を行ってイオン交換塔1の差圧上
昇を防止する場合もある。逆洗操作を行うには、バルブ
6B、6Eを開き、その他のバルブを閉じた状態で、逆
洗供給管7を介して例えば純水を逆洗水として第2給排
液管1Gへ供給する。この給排液管1Gから供給された
逆洗水は下層の強酸性カチオン交換樹脂層1Bを介して
上層の弱酸性カチオン交換樹脂層1Aに至り、この弱酸
性カチオン交換樹脂層1Aを流動化させて逆洗し、その
廃液を排液管5Eから排出する。しかしながら、このよ
うな逆洗は、装置の稼働率を低下させ、廃液量を増大さ
せる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の純水
製造装置において、被処理水の懸濁物質の濃度が高い場
合には、イオン交換樹脂が貫流点に達するまでに上層で
ある弱酸性カチオン交換樹脂層1Aの懸濁物質の捕捉能
力を超えることがあるため、イオン交換樹脂が貫流点に
達する前に逆洗操作が必要になることもある。しかしな
がら、逆洗操作を実施するとその都度装置を停止しなく
てはならず、装置の稼動率が低下するという課題があっ
た。また、弱酸性カチオン交換樹脂層1Aの懸濁物質の
捕捉能力を超えると、上層で捕捉しきれなかった懸濁物
質が下層の強酸性カチオン交換樹脂層1Bに流入し、下
層の差圧上昇をも招く。このような事態になると下層を
も逆洗する必要があるが、通常下層には逆洗用のフリー
ボードが設けられていないため、その一部を塔外へ取り
出して残りをカチオン交換塔内で逆洗するか、あるいは
全てを別に用意した逆洗塔へ取り出して逆洗しなくては
ならず、逆洗操作が煩雑になるばかりでなく、その間、
装置を停止しなくてはならず、益々装置の稼働率が低下
するという課題があった。また、上層のみを逆洗する場
合においても、下層の強酸性カチオン交換樹脂層1Bに
原水のナトリウムイオン等の不純物イオンを吸着させな
いために逆洗水として純水を使用しなくてはならず、コ
スト高になるという課題があった。
【0008】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたもので、被処理水の懸濁物質の濃度が高い場合であ
っても、装置の稼働率の低下を防止することができると
共に上層の弱電解質イオン交換樹脂層から下層の強電解
質イオン交換樹脂層への懸濁物質の流入を防止すること
ができ、しかも逆洗関連設備費を削減することができる
イオン交換方法及びイオン交換塔を提供することを目的
としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
のイオン交換方法は、イオン交換塔の上方部に弱電解質
イオン交換樹脂層、下方部に強電解質イオン交換樹脂層
を形成し、イオン交換塔の上部から被処理水を下降流で
通水して、被処理水を弱電解質イオン交換樹脂層、強電
解質イオン交換樹脂層の順に通過させて処理水を得る通
水工程と、イオン交換塔の下部から再生剤を上昇流で通
液して、再生剤を強電解質イオン交換樹脂層、弱電解質
イオン交換樹脂層の順に通過させて両イオン交換樹脂層
を再生する再生工程とを有するイオン交換方法におい
て、被処理水を弱電解質イオン交換樹脂層と強電解質イ
オン交換樹脂層の境界面近傍に供給し、弱電解質イオン
交換樹脂層には被処理水を上昇流で通過させて弱電解質
イオン交換樹脂層を逆洗すると共に、強電解質イオン交
換樹脂層には被処理水を下降流で通過させて処理水を得
る逆洗兼通水工程を有し、且つ、この逆洗兼通水工程を
上記通水工程中に行うことを特徴とするものである。
【0010】また、本発明の請求項2に記載のイオン交
換方法は、請求項1に記載の発明において、上記弱電解
質イオン交換樹脂層として弱酸性カチオン交換樹脂層を
形成し、上記強電解質イオン交換樹脂層として強酸性カ
チオン交換樹脂層を形成することを特徴とするものであ
る。
【0011】また、本発明の請求項3に記載のイオン交
換塔は、請求項1または請求項2に記載のイオン交換方
法に用いるイオン交換塔であって、イオン交換塔内に液
体の流通は許すが、イオン交換樹脂の流通を阻止する仕
切板を設置して、仕切板の上方に逆洗用フリーボードを
保持して弱電解質イオン交換樹脂層を充填すると共に仕
切板の下方に再生膨潤分だけの余裕を持たせて強電解質
イオン交換樹脂層をほぼ満杯に充填し、イオン交換塔の
上部に被処理水の供給管及び逆洗水の排出管を切替可能
に連通すると共にイオン交換塔の下部に処理水の流出管
を連通し、また、前記仕切板の真下あるいは真上にディ
ストリビュータを設置すると共にこのディストリビュー
タと被処理水の供給管とを連結管で接続してなり、更
に、被処理水の供給先をイオン交換塔上部とディストリ
ビュータとの間で切り替える切替弁を供給管及び連結
管、またはこれら両配管の三叉路に設けたことを特徴と
するものである。
【0012】また、本発明の請求項4に記載のイオン交
換塔は、請求項3に記載の発明において、上記弱電解質
イオン交換樹脂層として弱酸性カチオン交換樹脂層を形
成し、上記強電解質イオン交換樹脂層として強酸性カチ
オン交換樹脂層を形成することを特徴とするものであ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図1及び図2に示す実施形
態に基づいて本発明を説明する。尚、各図中、図1は本
発明のイオン交換塔の一実施形態による被処理水の処理
操作を説明するための説明図、図2は図1に示すイオン
交換塔による逆洗操作と処理操作との並行操作を説明す
るための説明図である。
【0014】まず、本発明のイオン交換方法に用いられ
るイオン交換塔について図1、図2を参照しながら説明
する。本実施形態ではイオン交換塔としてカチオン交換
塔を例に挙げて説明するが、アニオン交換塔もカチオン
交換塔に準じて構成することができる。本実施形態のカ
チオン交換塔10は、図1に示すように、塔本体11内
が液体の流通は許すが、イオン交換樹脂の流通を阻止す
る仕切板12によって上部空間と下部空間に区画されて
いる。仕切板12上には弱電解質イオン交換樹脂として
弱酸性カチオン交換樹脂13が充填され、仕切板12の
下方には強電解質イオン交換樹脂として強酸性カチオン
交換樹脂14が充填されている。そこで、以下では弱酸
性カチオン交換樹脂層及び強酸性カチオン交換樹脂層に
ついても弱酸性カチオン交換樹脂及び強酸性カチオン交
換樹脂と同一番号を附して説明する。
【0015】また、上記弱酸性カチオン交換樹脂層13
の上方には逆洗用のフリーボード15が保持され、この
フリーボード15の上部にはディストリビュータ兼コレ
クタとなる第1給排液管16が配設されている。第1給
排液管16には被処理水の供給管17及び再生廃液等の
排液管18が分岐して接続され、それぞれのバルブ19
A、19Bを個別に開き、通水管17から第1給排液管
16へ被処理水を供給し、第1給排液管16で集めた廃
液を排液管18から排出するようにしてある。一方、強
酸性カチオン交換樹脂層14の下層部にはコレクタ兼デ
ィストリビュータとなる第2給排液管20が配設され、
この第2給排液管20には処理水の流出管21及び再生
剤の給液管22が分岐して接続され、それぞれのバルブ
19C、19Dを個別に開き、第2給排液管20で集め
た処理水を流出管21から流出させ、給液管22から第
2給排液管20へ再生剤を供給するようにしてある。
【0016】従って、被処理水から処理水を得る通水工
程では、図1に示すようにバルブ19B、19D、19
Fを閉じ、バルブ19A、19Cを開いた状態では、供
給管17の被処理水が第1給排液管16を介して塔本体
11内へ供給され、弱酸性カチオン交換樹脂層13、強
酸性カチオン交換樹脂層14の順に下降流で通過する間
に各イオン交換樹脂層13、14により被処理水中のカ
チオンがイオン交換されて除去され処理水を得るように
してある。
【0017】また、強酸性カチオン交換樹脂14は再生
時に膨潤するため、この樹脂層14の上方には強酸性カ
チオン交換樹脂14の膨潤によって増大する容積に見合
った空間が設けられている。この空間を除けば強酸性カ
チオン交換樹脂14がほぼ満杯の状態で充填されている
ことになる。そして、本実施形態ではこの再生膨潤分の
空間にディストリビュータ24が配設され、このディス
トリビュータ24は連結管25を介して供給管17に接
続されている。この連結管25にはバルブ19Fが付設
され、このバルブ19Fの開閉操作により被処理水の供
給管17とディストリビュータ24が連通し、遮断する
ようになっている。
【0018】従って、図2に示すようにバルブ19A、
19Dを閉じ、バルブ19B、19C、19Fを開いた
状態では、被処理水が連結管25、ディストリビュータ
24を介して塔本体11内の弱酸性カチオン交換樹脂層
13と強酸性カチオン交換樹脂層14の間に流入し、被
処理水の一部は仕切板12を通過して弱酸性カチオン交
換樹脂層13を流動化させながら上昇流で通過して弱酸
性カチオン交換樹脂13を逆洗し、その他の被処理水は
下降流で強酸性カチオン交換樹脂層14を通過して処理
水を得るようにしてある。つまり、上層での逆洗と下層
での通水を同時に行い、しかも、図1に示す通水工程の
操作の中で行うようにしてある。
【0019】次に、図1、図2を参照しながら上記カチ
オン交換塔10の操作を本発明のイオン交換方法の一実
施態様と共に説明する。まず被処理水を処理する通水工
程について説明する。通水工程では図1に示すように、
バルブ19B、19D、19Fを閉じ、バルブ19A、
19Cを開いた状態で供給管17を介して被処理水を供
給する。この操作により被処理水が供給管17から塔本
体11内の第1給排液管である第1ディストリビュータ
16に到達し、第1ディストリビュータ16を介して被
処理水を弱酸性カチオン交換樹脂層13上面全面に供給
する。これにより被処理水が弱酸性カチオン交換樹脂層
13を下降流で通過すると、この間に弱酸性カチオン交
換樹脂13により被処理水中のカルシウムイオンやマグ
ネシウムイオンを除去すると共に懸濁物質を捕捉して除
去する。引き続き、被処理水は仕切板12を通過して下
層の強酸性カチオン交換樹脂層14に到達し、ここを下
降流で通過し、この間に強酸性カチオン交換樹脂14に
より被処理水中の残余のナトリウムイオン等のカチオン
が除去されて処理水が得られ、この処理水が流出管21
から流出し、後工程の脱炭酸工程へ供給される。
【0020】被処理水中の懸濁物質の濃度が比較的高い
場合には、通水工程を所定時間継続していると、各イオ
ン交換樹脂13、14の貫流点に達する前に弱酸性カチ
オン交換樹脂層13に懸濁物質が徐々に蓄積され、圧損
が高くなる。そこで、本実施形態では逆洗と通水を同時
に行う逆洗兼通水工程を通水工程の期間中に複数回行う
ようにしてある。例えば、通水工程の全所要時間が20
時間であると仮定すれば、この時間中に5〜6分の逆洗
兼通水工程を所定時間毎に数回行う。
【0021】そこで、逆洗兼通水工程における操作を図
2を参照しながら説明する。この工程では図2に示すよ
うに、通水工程中にバルブ19Aを閉じ、バルブ19
B、19Fを開いて被処理水の供給先を第1ディストリ
ビュータ16から仕切板12の真下にあるディストリビ
ュータ24に切り替える。この操作により被処理水が供
給管17から連結管25を介してディストリビュータ2
4に到達する。この時、カチオン交換塔10内は既に満
水状態になっているため、被処理水は継続して強酸性カ
チオン交換樹脂層14を下降流で通水し、この間に上述
した被処理水中の複数種のカチオンが強酸性カチオン交
換樹脂14により除去される。また、残余の被処理水は
逆洗用水として仕切板12を通過して上層の弱酸性カチ
オン交換樹脂層13を上昇流で通水する。この上昇流で
弱酸性カチオン交換樹脂層13が流動化して逆洗され、
逆洗廃水が第1給排液管16、排液管18から排出され
る。この処理において、逆洗用水として使用する被処理
水の割合は3〜25%が好ましい。尚、この工程では強
酸性カチオン交換樹脂層14で直接被処理水を処理する
ため負荷が大きくなるが、この処理時間は短時間である
ため、その後の通水工程に殆ど影響することはない。
【0022】上述のようにして5〜6分の逆洗兼通水工
程を終了すると、再び、バルブ19B、19Fを閉じて
バルブ19Aを開き、被処理水の供給先をディストリビ
ュータ24から塔本体11上部の第1給排液管16に切
り替え、通常の通水工程に戻す。その後、各イオン交換
樹脂13、14が貫流点近傍に達した時点で各イオン交
換樹脂13、14の再生操作を行うが、本実施形態では
通水工程中に上層の逆洗を十分に行ってあるため、再生
工程では逆洗操作を行う必要がない。
【0023】本発明では上述した通り、通水中に、上層
の弱酸性カチオン交換樹脂層13を逆洗するため、イオ
ン交換樹脂の各イオン形の配列に乱れが生じる。即ち、
通水直後では弱酸性カチオン交換樹脂層13の下層部は
H形であり、上層はカルシウム形やマグネシウム形とな
っているが、逆洗を実施すると、このイオン形の配列が
乱れ、H形の樹脂とその他のイオン形の樹脂とが混合さ
れることになる。しかし、弱酸性カチオン交換樹脂は、
被処理水中に存在する炭酸水素イオンに対応するカルシ
ウムイオン及びマグネシウムイオンを除去するものであ
り、このイオン交換反応はやや中和反応に近いので、H
形のイオン交換樹脂と他のイオン形のイオン交換樹脂が
混合されたとしても、弱酸性カチオン交換樹脂層13の
貫流容量にそれほど影響を与えない。
【0024】再生工程では、バルブ19A、19C、1
9Fを閉じた状態でバルブ19B、19Dを開き、塩酸
水溶液等の酸再生剤を給液管22から供給すると、酸再
生剤が第2給排液管20を介して強酸性カチオン交換樹
脂層14の最下層部から上昇流で強酸性カチオン交換樹
脂層14を通過し、この間に強酸性カチオン交換樹脂1
4が再生される。強酸性カチオン交換樹脂層14の再生
廃液は仕切板12を通過して上層の弱酸性カチオン交換
樹脂層13を上昇流で通過し、再生廃液中の残余の酸で
弱酸性カチオン交換樹脂13が再生される。弱酸性カチ
オン交換樹脂層13を出た再生廃液は第1給排液管16
を経由して排液管18から排出される。この再生操作が
終了したら再び通水工程で被処理水を処理する。
【0025】尚、弱酸性カチオン交換樹脂の上方にフリ
ーボード15が存在するため、再生中は、弱酸性カチオ
ン交換樹脂は流動化するが、このイオン交換樹脂は再生
効率が良いため、流動状態でも再生することができる。
【0026】以上説明したように本実施形態によれば、
被処理水の懸濁物質の濃度が高い場合であっても、本来
の通水を行っている間に被処理水を逆洗用水として利用
して逆洗を同時に行うため、逆洗中であっても装置を停
止することなく被処理水の通水を継続することができ、
装置の稼働率が低下する虞はない。更に、通水工程中に
弱酸性カチオン交換樹脂層13にのみ被処理水を上昇流
で通水して逆洗するため、この弱酸性カチオン交換樹脂
層13の捕捉能力を超えて懸濁物質が蓄積する虞がな
く、ひいては下層の強酸性カチオン交換樹脂層14に懸
濁物質が流入する虞がない。従って、下層の強酸性カチ
オン交換樹脂層14の逆洗操作を行う必要がなく、逆洗
塔及びこれに付帯する設備を省略することができ、設備
費を削減することができる。また、イオン交換塔10内
には強酸性カチオン交換樹脂層13をその再生膨潤分の
空間を残しほぼ満杯に充填してあるため、再生操作によ
ってイオン配列を乱す虞がなく、再生操作後の処理水の
純度低下を防止することができる。
【0027】尚、上記実施形態では供給管17及び連結
管25それぞれに付設したバルブ19A、19Fを用い
て被処理水の供給先を切り換えるようにしたが、供給管
17と連結管25の接続部(三叉路)に三方バルブを設
け、三方バルブによって同様の切り換えを行っても良
い。また、上層である弱酸性カチオン交換樹脂層13の
差圧を検出する差圧計を設け、この差圧計の計測値に基
づいて逆洗兼通水工程を行うタイミングを計るようにし
ても良い。また、差圧計が所定値に達したら自動的にバ
ルブを切り換えて通水工程の間に逆洗兼通水工程を自動
的に行うようにしても良い。また、上記実施形態では逆
洗兼通水工程では被処理水を上層と下層の間に供給する
場合について説明したが、給水位置は上下層の境界面近
傍であれば良い。更に、上記実施形態ではカチオン交換
塔10について説明したが、本発明はアニオン交換塔に
ついても同様に適用できることは云うまでもない。ま
た、図1において、万が一の逆洗のために、処理水の流
出管21に、従来と同様に逆洗供給管を連通しても差し
支えない。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1〜
請求項4に記載の発明によれば、被処理水の懸濁物質の
濃度が高い場合であっても、装置の稼働率の低下を防止
することができると共に上層の弱電解質イオン交換樹脂
層から下層の強電解質イオン交換樹脂層への懸濁物質の
流入を防止することができ、しかも逆洗関連設備費を削
減することができるイオン交換方法及びイオン交換塔を
提供することができる。また、本発明によれば、逆洗水
としての純水の使用量を低減することができるイオン交
換方法及びイオン交換塔を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のイオン交換塔の一実施形態を示す図
で、被処理水の処理操作を説明するための説明図であ
る。
【図2】図1に示すイオン交換塔による逆洗操作と処理
操作との並行操作を説明するための説明図である。
【図3】2床3塔式イオン交換装置の一例を示す構成図
である。
【図4】図3に示すイオン交換装置に用いられた従来の
カチオン交換塔の一例を示す図で、被処理水の処理操作
を説明するための説明図である。
【図5】図3に示すイオン交換装置に用いられた従来の
カチオン交換塔の一例を示す図で、イオン交換塔の逆洗
操作を説明するための説明図である。
【符号の説明】
10 イオン交換塔 12 仕切板 13 弱酸性カチオン交換樹脂(弱電解質イオン交換
樹脂) 14 強酸性カチオン交換樹脂(強電解質イオン交換
樹脂) 15 フリーボード 17 供給管 18 排液管(逆洗水の排出管) 19A バルブ(切替弁) 19F バルブ(切替弁) 21 流出管 24 ディストリビュータ 25 連結管

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イオン交換塔の上方部に弱電解質イオン
    交換樹脂層、下方部に強電解質イオン交換樹脂層を形成
    し、イオン交換塔の上部から被処理水を下降流で通水し
    て、被処理水を弱電解質イオン交換樹脂層、強電解質イ
    オン交換樹脂層の順に通過させて処理水を得る通水工程
    と、イオン交換塔の下部から再生剤を上昇流で通液し
    て、再生剤を強電解質イオン交換樹脂層、弱電解質イオ
    ン交換樹脂層の順に通過させて両イオン交換樹脂層を再
    生する再生工程とを有するイオン交換方法において、被
    処理水を弱電解質イオン交換樹脂層と強電解質イオン交
    換樹脂層の境界面近傍に供給し、弱電解質イオン交換樹
    脂層には被処理水を上昇流で通過させて弱電解質イオン
    交換樹脂層を逆洗すると共に、強電解質イオン交換樹脂
    層には被処理水を下降流で通過させて処理水を得る逆洗
    兼通水工程を有し、且つ、この逆洗兼通水工程を上記通
    水工程中に行うことを特徴とするイオン交換方法。
  2. 【請求項2】 上記弱電解質イオン交換樹脂層として弱
    酸性カチオン交換樹脂層を形成し、上記強電解質イオン
    交換樹脂層として強酸性カチオン交換樹脂層を形成する
    ことを特徴とする請求項1に記載のイオン交換方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載のイオン
    交換方法に用いるイオン交換塔であって、イオン交換塔
    内に液体の流通は許すが、イオン交換樹脂の流通を阻止
    する仕切板を設置して、仕切板の上方に逆洗用フリーボ
    ードを保持して弱電解質イオン交換樹脂層を充填すると
    共に仕切板の下方に再生膨潤分だけの余裕を持たせて強
    電解質イオン交換樹脂層をほぼ満杯に充填し、イオン交
    換塔の上部に被処理水の供給管及び逆洗水の排出管を切
    替可能に連通すると共にイオン交換塔の下部に処理水の
    流出管を連通し、また、前記仕切板の真下あるいは真上
    にディストリビュータを設置すると共にこのディストリ
    ビュータと被処理水の供給管とを連結管で接続してな
    り、更に、被処理水の供給先をイオン交換塔上部とディ
    ストリビュータとの間で切り替える切替弁を供給管及び
    連結管、またはこれら両配管の三叉路に設けたことを特
    徴とするイオン交換塔。
  4. 【請求項4】 上記弱電解質イオン交換樹脂層として弱
    酸性カチオン交換樹脂層を形成し、上記強電解質イオン
    交換樹脂層として強酸性カチオン交換樹脂層を形成する
    ことを特徴とする請求項3に記載のイオン交換塔。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018111091A (ja) * 2017-01-06 2018-07-19 三菱ケミカルアクア・ソリューションズ株式会社 被処理水の処理装置、被処理水の処理方法、陽イオン交換樹脂の逆洗方法および純水の製造装置

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