JPH1025856A - 柱、梁等の補強に使う補強用部材及びこの補強用部材を使う既存の建築物の柱、梁等の補強方法 - Google Patents

柱、梁等の補強に使う補強用部材及びこの補強用部材を使う既存の建築物の柱、梁等の補強方法

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JPH1025856A
JPH1025856A JP20324396A JP20324396A JPH1025856A JP H1025856 A JPH1025856 A JP H1025856A JP 20324396 A JP20324396 A JP 20324396A JP 20324396 A JP20324396 A JP 20324396A JP H1025856 A JPH1025856 A JP H1025856A
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司 岩橋
Takahiro Kei
崇博 毛井
Yasumasa Miyauchi
靖昌 宮内
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Abstract

(57)【要約】 【課題】揚重機等が不要で、粉塵や騒音の発生がなく、
施工時に特別な換気や手間のかかる養生が不要で、居住
者が居住している状態において補強工事が施工できる既
存の建築物の柱、梁等の補強に使う補強用部材等を提供
すること。 【解決手段】補強用部材10は、補強後の柱、梁等の表
層部の一部となる成形板11を炭素繊維等の補強用繊維
で補強されたエポキシ樹脂で構成し、金属製の継ぎ手1
2の接合部12aを前記成形板11の長手方向に延びる
端縁よりの部分に強固に接着し、継ぎ手12の連結部1
2bに複数のボルト孔12b1を設けたものである。 【効果】軽量であるため、補強工事の施工性がよく、製
作も容易である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、柱、梁等の補強
に使う補強用部材及び該補強用部材を使って既存の建築
物の柱、梁等を補強する補強方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の既存の建築物の柱の補強方法に
は、例えば、次の(1)〜(3)のようなものがある。 (1)長い矩形の鉄板を横断面がコ字型、L字型等に曲げ
て樋状の補強用部材をつくり、既存の建築物の柱の外側
に前記補強用部材を少なくとも2つ当てて、柱の外側を
鉄板の補強用部材で覆い、各補強用部材の長手方向に延
びる端縁部を溶接により接合することにより柱を補強す
る補強方法。 (2)図13及び図14に示すように、長い矩形の鉄板を
横断面が半円型、コ字型等に曲げて樋状の補強用部材3
を製作し、既存の建築物の柱1の外側に2つの補強用部
材3,3を配し、各補強用部材の長手方向に延びる端縁
部を溶接w又はボルト・ナットb・nにより接合し、柱
1の外側を補強用部材3,3で囲い、補強用部材3,3
の内面と柱1の外面との間の隙間へモルタルmを充填す
ることにより柱を補強する補強方法(例えば、特開昭5
2−123524号公報、特公昭53−43259号公
報等参照)。 (3)炭素繊維、ガラス繊維等の補強用繊維のシートに未
硬化の樹脂を含浸させて補強用シートをつくり、該補強
用シートを既存建築物の柱の外側に1重以上貼り付け、
貼り付けた補強用シートの未硬化の樹脂を硬化させるこ
とにより柱を補強する補強方法(例えば、特開平7−1
11080号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の上記(1)の補強
方法は、柱の外側を鉄板製の補強用部材で覆う場合に、
補強用部材自体が重いため、その搬入及び所定位置への
セットのために揚重機等が必要になる欠点がある。ま
た、補強用部材の端縁部の溶接時に、火花養生が必要で
あり、また、異臭が発生する欠点がある。そのため、既
存の建築物を居住者が居住している状態において、上記
(1)の補強法によりその補強工事を行なうことには問題
がある。従来の上記(2)の補強方法は、端縁をボルト・
ナットにより接合する場合でも、上記(1)の補強法と同
様に、鋼板製の補強用部材が重いため、その搬入及び所
定位置へのセットのために揚重機等が必要になる欠点が
ある。また、端縁を溶接により接合する場合には、上記
(1)の補強法と同様に、補強用部材の端縁部の溶接時
に、火花養生が必要であり、異臭が発生する欠点があ
る。そのため、既存の建築物を居住者が居住している状
態において、上記(2)の補強法によりその補強工事を行
なうことには問題がある。従来の上記(3)の補強方法
は、既存建築物の柱の外側への補強用シートの貼り付け
るに先立って、柱の表面のレイタンス等の除去や柱の角
部の面取り(R=30mm以上)を行なう必要があり、粉塵、
騒音等が発生する。また、レイタンス等の除去や角部の
面取り後に行なうパテによる不陸の補正やプライマーを
用いた下地処理はシンナー臭が強いものである。さら
に、柱の外側への補強用シートの貼り付けは手間のかか
る作業であり、その時にもシンナー臭が発生するという
欠点がある。そのため、既存の建築物の柱等を、居住者
が居住している状態において、上記(3)の補強法により
補強工事を行なうことには問題があり、十分に換気や粉
塵に対する養生が必要である。この発明の解決しようと
する課題は、上記のような従来の補強方法(1)〜(3)の
欠点を有していない柱、梁等の部材の補強に使う補強用
部材を提供すること、換言すると、揚重機等が不要で、
粉塵や騒音の発生がなく、施工時に特別な換気や手間の
かかる養生が不要で、居住者が居住している状態におい
て補強工事が施工できる柱、梁等の補強に使う補強用部
材及びこの補強用部材を使った既存の建築物の柱、梁等
の補強方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明は前記課題を解
決するもので、この発明の柱、梁等の補強に使う補強用
部材は、補強後の柱、梁等の表層部の一部となる成形板
が炭素繊維等の補強用繊維で補強されたエポキシ樹脂で
構成され、金属製の継ぎ手の接合部が前記成形板の長手
方向に延びる端縁よりの部分に強固に接着され、前記継
ぎ手の連結部に複数のボルト孔が設けられているもので
ある。高い機械的強度を有しかつ硬化過程で高い接着力
を示すエポキシ樹脂を引張強度や弾性係数が大きい補強
用繊維で補強して形成板を成型するから、その成型中に
繊維強化エポキシ樹脂からなる成形板に金属(例えば、
鉄)製の継ぎ手の接合部を強固に接着させることができ
る。補強用繊維として、炭素繊維、ガラス繊維、アラミ
ド繊維等を使用し、これらの繊維の高強度のもの(例え
ば、引張強度や弾性率が大きいもの)を用いる。補強後
の柱、梁等の表層部の一部となる成形板は、好ましい実
施形態においては、横断面コ字型、L字型、円弧型及び
U字型になるように成型する。成形板を円弧型にする場
合には、既存の建築物の柱を該柱の表面と間に隙間を空
けて囲む円筒体を想定し、その円筒体をその中心を通り
半径方向に延びる複数(例えば、2〜4)の面で切った
形状の円弧型を使う。円弧型の成形板を備えた補強用部
材は、補強後の柱を円柱形にしたい場合に使う。なお、
上側に床の付いた梁を補強する場合には、例えば、U字
型、L字型等の成形板からなる補強用部材を使う。
【0005】この発明の好ましい実施形態では、継ぎ手
は、例えば、次の(A)〜(C)ようにしてつくる。 (A)継ぎ手を横断面L字型の長い金属材で構成する場
合には、継ぎ手のL字型の一方の辺部を接合部にし、継
ぎ手のL字型の他方の辺部を連結部とし、連結部に複数
のボルト孔を間隔をおいて設ける。 (B)継ぎ手を長い平板の金属材で構成する場合には、
継ぎ手の平板の一方の端縁側の長手方向に延びる部分を
接合部にし、継ぎ手の平板の他方の端縁側の長手方向に
延びる部分を連結部にし、前記連結部に複数のボルト孔
を間隔をおいて設ける。 (C)継ぎ手を横断面コ字型の長い金属材で構成する場
合には、継ぎ手のコ字型の一方の横方向に延びる辺部を
接合部にし、継ぎ手のコ字型の縦方向に延びる辺部を連
結部にし、継ぎ手のコ字型の他方の横方向に延びる辺部
を仕上材取付部にし、連結部に複数のボルト孔を間隔を
おいて設け、仕上材取付部に複数のねじ孔を間隔をおい
て設ける。
【0006】この発明の既存の建築物の柱、梁等の補強
方法は、炭素繊維等の補強用繊維で補強されたエポキシ
樹脂からなる横断面がコ字型、L字型、円弧型、U字型
等の成形板と該成形板の長手方向に延びる端縁よりの部
分に強固に接着された接合部のある金属製の継ぎ手とか
ら構成された補強用部材を使い、既存の建築物の柱、梁
等の外側に少なくとも2つの補強用部材を配し、各補強
用部材の継ぎ手の連結部の各ボルト孔にボルトを通し、
ボルトのねじ部にナットをねじ込んで締め付け、各補強
用部材の成形板の内面と柱、梁等の外面との間の隙間に
モルタルを充填するである。既存の建築物の壁付きの柱
を補強する場合には、横断面L字型又はコ字型の継ぎ手
を用いてつくった補強用部材を使い、柱の近傍の壁の部
分に間隔をおいて複数のボルト孔を設け、既存の建築物
の壁付きの柱の外側に少なくとも2つの補強用部材を配
し、壁を介して対面する補強用部材の継ぎ手の連結部同
士は壁のボルト孔及び連結部のボルト孔にボルトを通し
てそのボルトのねじ部にナットをねじ込んで締め付けて
固定し、直接対面する補強用部材の継ぎ手の連結部があ
る場合にはそれらの連結部同士をそれらの連結部のボル
ト孔にボルトを通してそのねじ部にナットをねじ込んで
締め付けて固定し、各補強用部材の成形板の内面、柱の
外面及び柱の近傍の壁の表面とで囲まれた隙間にモルタ
ルを充填する。横断面コ字型の長い金属材の継ぎ手を用
いてつくった補強用部材を使って既存の建築物の柱を補
強すると、補強された柱の継ぎ手の外側にこの柱を覆う
ように配した仕上げ用ボードを、これに通したビスを継
ぎ手の仕上材取付部のねじ孔にねじ込むことにより、容
易に柱に取り付けることができる。
【0007】繊維強化エポキシ樹脂からなる成形板と金
属製の継ぎ手との接着部の引張強度は約100kg/cm2程度
であり、エポキシ樹脂を用いて補強用繊維のシート同士
を接着させた場合と同等の強度を有している。そのた
め、繊維強化エポキシ樹脂からなる成形板から金属製の
継ぎ手へ円滑に応力伝達を行なうことができる。繊維補
強エポキシ樹脂からなる成形板の長手方向に延びる端縁
よりの部分に金属製の継ぎ手の接合部を接着してなる補
強用部材を使って既存の建築物の柱、梁等の部材を補強
すると、継ぎ手がその接合部で成形板の端縁よりの接着
部を抑える配置になるから、成形板の抑え効果が生じ、
接着部の一部の剥離が一気に全面に伝播することを防止
できる。したがって、繊維補強エポキシ樹脂からなる成
形板の端縁よりの部分に金属製の継ぎ手の接合部を強固
に接着させてなる補強用部材を既存の建築物の柱、梁等
の回りに複数箇配し、それらの各継ぎ手の連結部のボル
ト孔にボルトを通してナットで締め付けて連結し、各補
強用部材の成形板の内面と柱、梁等の外面との間の隙間
にモルタルを充填し、モルタルが硬化すると、せん断補
強効果を発揮し、既存の建築物の柱、梁等のせん断破壊
を防止し、変形性能を向上させることができる。なお、
補強用部材と既存の柱、梁等との間の隙間に充填するモ
ルタルとしては、例えば、無収縮モルタルを用いる。継
ぎ手を製作する金属として、通常鉄を使用する。この発
明の補強用部材は、例えば、鉄筋コンクリート造又は鉄
骨鉄筋コンクリート造の柱、梁及びブレースの補強に使
用する。
【0008】
【実施例】実施例は、図1〜図12に示され、この出願
の発明を既存の建築物の横断面4角形の鉄筋コンクリー
ト造の柱の補強に使う補強用部材に適用した例である。
実施例1の補強用部材10は、図1に示すように、炭素
繊維強化エポキシ樹脂からなるコ字型の樋状成形板11
と該樋状成形板の端縁に接着された接合部のある横断面
L字型の継ぎ手12とにより構成されている。補強用部
材10は、工場又は現場サイトで製作する。補強用部材
の成形型Mは、例えば、図2に示すように、補強しよう
とする横断面4角形の柱をその対向する2つの辺の中央
を通る平面で2等分したものの外形よりも後記の隙間分
だけ大きくした蒲鉾形状の外周面を有している。まず、
成形型Mの外周面に離型剤を塗布する。炭素繊維シート
CFにエポキシ樹脂EPの未硬化の液を含浸させて樹脂
含浸シートを製造する。それから、この樹脂含浸シート
を、例えば、ハンドレイアップ法により、成形型Mの外
周面に一重以上貼り付ける。樹脂含浸シートは、エポキ
シ樹脂EPの未硬化の液を塗りながら貼り付ける。そし
て、貼り付けられた樹脂含浸シートにより3つの辺部1
1a,11b,11cからなる横断面コ字型の樋状成形
板11が成形型Mの外側に形成されるようにする。
【0009】それから、図2に示すように、樋状成形板
11の両側の辺部11a,11cの外側に長い横断面L
字型の継ぎ手12を当てる。この際に、樋状成形板11
の辺部11a,11cの外側面と継ぎ手12のL字型の
一方の辺部の接合部12aの接合面との間にその硬化に
より両者が強固に接合させるエポキシ樹脂EPの未硬化
の液を介在させるようにする。なお、横断面L字型の継
ぎ手12として、例えば、等辺山形鋼(又は不等辺山形
鋼)を使う。樋状成形板11に接着される継ぎ手(山形
鋼)12のL字型の一方の辺部の接合部12aの幅W
は、例えば、接着部の引張強度が約100kg/cm2程度であ
る場合には、10cm程度ある。継ぎ手(山形鋼)12のL
字型の他方の辺部は連結部12bとし、この連結部12
bには複数のボルト孔12b1を間隔をおいて穿設す
る。そして、成形型M上の樋状成形板11のエポキシ樹
脂EPが硬化してから、脱型すると、図1に示す補強用
部材10が製造される。
【0010】樋状成形板11の辺部11a,11cと継
ぎ手12の接合部12aとを図3に示すように接着する
代りに、図4に示すように、成形型M上にハンドレイア
ップ法により樋状成形板11を形成する途中において、
樋状成形板11の辺部11a,11cの重ね合わされる
炭素繊維シートCF間に継ぎ手12の接合部12aをイ
ンサートして、樋状成形板11の辺部11a,11cと
継ぎ手12の接合部12aとを接着により一体化するよ
うにしてもよい。
【0011】次に、コ字型の補強用部材10を使った既
存の建築物の鉄筋コンクリート造の柱15を補強する方
法を説明する。図5に示すように、柱15の外側に2つ
のコ字型の補強用部材10を配し、かつ補強用部材10
の樋状成形板11の各辺部11a,11b,11cの内
面と柱15の各辺部15aとの間に適当な間隔保持片を
介在させて、補強用部材10のL字型の継ぎ手12の連
結部12bの各ボルト孔12bにボルトbを通し、ボル
トbの先のねじ部にナットnをねじ込んで締め付け、柱
15の外側において2つの補強用部材10を一体化す
る。それから、補強用部材10の樋状成形板11の各辺
部11a,11b,11cの内面と柱15の各辺部15
aの外面との間の隙間に無収縮モルタルmを充填する。
隙間に充填した無収縮モルタルmが硬化すると、柱15
の変形性能が向上する。そして、上記のように補強され
た柱15は、継ぎ手12がその接合部12aで前記成形
板11の両側の辺部11a,11cの端縁よりの接着部
を抑える配置になっているから、成形板11の抑え効果
が生じ、接着部の一部の剥離が一気に全面に伝播するこ
とを防止できる。
【0012】実施例2の補強用部材20は、図6に示す
ように、炭素繊維強化エポキシ樹脂からなるL字型の樋
状成形板21と該樋状成形板21の端縁に接着された接
合部のある横断面L字型の継ぎ手22とにより構成され
る。L字型の樋状成形板21は、頂角の直角の2等辺3
角形の成形型を使って、実施例1と同様のやり方で製作
する。L字型の継ぎ手22は実施例1と同じものを使
い、また、L字型の樋状成形板21とL字型の継ぎ手2
2との接着の仕方も実施例1と同様である。実施例2の
補強用部材20の使い方は、図6に示すように、鉄筋コ
ンクリート造の柱25の回りに4つの補強用部材20を
配し、かつ各補強用部材20のL字型の樋状成形板21
の各辺部21a,21bの内面と柱25の各辺の外面と
の間に適当な間隔保持片を介在させて、各補強用部材2
0の継ぎ手22のL字型の連結部22bの各ボルト孔に
ボルトbを通し、ボルトbの先のねじ部にナットをねじ
込んで締め付け、柱25の外側において4つの補強用部
材20を一体化する。それから、各補強用部材20のL
字型の樋状成形板21の各辺部21a,21bの内面と
柱25の各辺の外面との間の隙間に無収縮モルタルmを
充填する。隙間に充填した無収縮モルタルmが硬化する
と、柱25の変形性能が向上し、実施例1と同様に継ぎ
手22による成形板21の抑え効果が生じ、接着部の剥
離の伝播を防止することができる。
【0013】実施例3は図7及び図8に示され、実施例
3の補強用部材30は炭素繊維強化エポキシ樹脂からな
るL字型の樋状成形板31と該樋状成形板31の端縁に
接合された接合部のある鋼製の長い平板の継ぎ手32と
により構成されている。L字型の樋状成形板31の成型
の仕方は実施例2の樋状成形板21と同様である。図7
に示すように、L字型の樋状成形板31の二つの辺部3
1a,31bの端縁よりの部分の外側又は内側に該辺部
31a,31bと平行になるように長い平板の継ぎ手3
2の一方の端縁側の接合部32aを当て、樋状成形板3
1の各辺部31a,31bと継ぎ手32の接合部32a
との間にその硬化により両者が強固に接合させるエポキ
シ樹脂EPの未硬化の液を介在させるようにする。成形
型上の樋状成形板31のエポキシ樹脂の硬化後、脱型す
ると、補強用部材30が製造される。なお、継ぎ手32
としては、例えば、長い矩形の鋼板を、その一方の端縁
側の部分を樋状成形板31への接合部32aとし、他方
の端縁側の部分を連結部32bとし、この連結部32b
に複数のボルト孔32b1を間隔をおいて穿設したもの
を使用する。接合部32aの幅Wは、例えば、10cm程
度あれば充分である。
【0014】次に、実施例3の補強用部材30の使い方
を説明する。図7及び図8に示すように、既存の建築物
の柱35の各辺部の中央の長手方向の補強用部材30の
ボルト孔32b1に対応した位置にそれぞれ植えボルト
1を植設する。鉄筋コンクリート造の柱35の回りに
4つのL字型の補強用部材30を配し、植えボルトb1
に、位置決めナット1をねじ込んでから、補強用部材3
0の継ぎ手32の各連結部32bの各ボルト孔32b1
を嵌め、植えボルトb1のねじ部にナットn2をねじ込ん
で、1対のナットn1,n2間で2つの補強用部材30の
継ぎ手32の各連結部32bを締め付けて一体化する。
それから、各補強用部材30のL字型の樋状成形板31
の各辺部31a,31bの内面と柱35の各辺部の外面
との間の隙間に無収縮モルタルmを充填する。充填した
無収縮モルタルmが硬化すると、柱35の変形性能が向
上する。なお、柱35に植えボルトb1を植設しない
で、2つの継ぎ手32の連結部32bの各ボルト孔32
1に通常のボルトを通し、そのねじ部にナットをねじ
込んで締め付けて一体化するようにしてもよい。上記の
ように補強された柱35は、継ぎ手32,32がその接
合部32a及び連結部32bで前記成形板31の各辺部
31a,31bの端縁よりの接着部を抑え付ける配置に
なっているから、成形板31の抑え効果が生じ、接着部
の一部の剥離が一気に全面に伝播することを防止するこ
とができる。
【0015】実施例4は、図9に示され、既存の建物の
壁46の付いた柱45の補強に使う補強用部材40にこ
の出願の発明を適用した例である。この補強用部材40
は、実施例2の補強用部材20のL字型の樋状成形板2
1のいずれか一方の辺部21a,21bの長さを壁46
の厚さの1/2だけ短くしたものである。実施例4の補
強用部材40の使い方を説明すると、図9に示すよう
に、柱45の近傍の壁46の柱45の長手方向に沿った
部分の補強用部材30のボルト孔に対応する位置にそれ
ぞれボルト孔46aを穿設し、壁46の両側の柱35の
外側にそれぞれ2つのL字型の補強用部材40を配し、
必要に応じて、各補強用部材40の樋状成形板41の各
辺部41a,41bと柱45の各辺部45aとの間に適
当な間隔保持片を介在させて、壁を挾んで対面する2つ
の補強用部材40のL字型の継ぎ手42の連結部42b
のボルト孔及び前記壁46の各ボルト孔46aにボルト
bに通し、ボルトbの先のねじ部にナットnをねじ込ん
締め付け、各補強用部材40のL字型の継ぎ手42の連
結部42bを壁46に固定し、かつ直接対面する2つの
補強用部材40のL字型の継ぎ手42の連結部42b同
士をボルト・ナットb・nで連結して一体化する。それ
から、各補強用部材40のL字型の樋状成形板41の各
辺部41a,41bの内面、柱45の各辺部45aの外
面及び柱45の近傍の壁46の外面との間の隙間に無収
縮モルタルmを充填する。隙間に充填した無収縮モルタ
ルが硬化すると、柱45の変形性能が向上し、実施例1
と同様に継ぎ手42により成形板41の抑え効果が生
じ、接着部の剥離の伝播を防ぐことできる。
【0016】実施例5は図10及び図11に示され、既
存の建築物の壁46付きの柱45を補強するとともに、
補強用部材の継ぎ手52を介して柱46の外側に仕上げ
用ボード61〜63を取り付けることができる補強用部
材50にこの出願の発明を適用した例である。実施例5
の補強用部材50は、実施例4の補強用部材40の樋状
成形板41に接着されている横断面L字型の継ぎ手42
を横断面コ字型の継ぎ手52に換えたものである。横断
面コ字型の継ぎ手52としては、例えば、溝形鋼を使
い、図10に示すように、そのコ字型の縦の辺部を連結
部52bとし、この連結部52bに複数のボルト孔52
1を間隔をおいて穿設し、コ字の一方の横の辺部を仕
上材取付部52cとし、この仕上材取付部52cに複数
のねじ孔52c1を間隔をおいて穿設して使用する。な
お、上記溝形鋼としては、樋状成形板51と接着される
継ぎ手(溝形鋼)52の接合部52aの幅Wが、例えば、
10cm程度あるものを使用する。補強用部材50を使っ
た柱45の補強方法は実施例4と同じである。補強用部
材50を使って補強した壁46付きの柱45の外側に、
仕上げ用ボード61〜63を配し、コ字型の継ぎ手52
の仕上材取付部52cの各ねじ孔に対応させて穿設され
ている各仕上げ用ボード61〜63のビス孔にそれぞれ
ビス64を通し、各ビス64を継ぎ手52の仕上材取付
部52cの各ねじ孔52c1にねし込んで、各仕上げ用
ボード61〜63を補強用部材50の継ぎ手52に固定
し、隣接する仕上げ用ボード61〜63同士も適宜の手
段で固定する。なお、3枚の仕上げ用ボード61〜63
をコ字型に結合してから、補強した柱45に取り付ける
場合には、壁46に面する2枚の仕上げ用ボード61,
63の部分を壁46に取り付けた継ぎ手52の仕上材取
付部52cにビス止めするだけでよい。
【0017】実施例5として、コ字型の継ぎ手52を備
えた補強用部材50を使って既存の壁付きの柱45を補
強し、補強後の柱45の外側に仕上げ用ボード61〜6
3を取り付ける例を挙げたが、実施例1、2において
も、補強用部材10,20のL字型の継ぎ手12,22
をコ字型の継ぎ手52に換えることにより、補強後の柱
15,25の回りへの仕上げ用ボードの取り付けが容易
になる。実施例1〜4において、補強後の柱の外側の露
出する部分の全体を仕上げ用ボードで覆わないときに
は、必要があれば、補強後の柱の外側の露出する継ぎ手
及びボルト・ナットの部分のみを適宜のカバーで覆っ
て、危険をなくしかつ体裁をよくしてもよい。
【0018】実施例1、2、3の補強方法により補強さ
れた図12の(b)に示す既存の建築物の柱の耐力と
【従来の技術】の欄の(3)の補強方法により補強された
図12の(c)に示す既存の建築物の柱の耐力とを比較
して示したものが、図12の(a)である。図12の
(a)から明らかなように、各実施例の補強方法により
補強された柱は従来の補強方法で補強された柱と同等の
耐力を有している。この出願の発明は、従来技術と比べ
て施工性のよい点が特に有利である。
【0019】
【発明の作用効果】この明細書の特許請求の範囲の各請
求項に記載したものは、次の(イ)〜(チ)の作用効果
を奏する。 (イ)請求項1記載の柱、梁等の補強に使う補強用部材
は、補強後の柱、梁等の表層部の一部となる成形板が炭
素繊維等の補強用繊維で補強されたエポキシ樹脂で構成
され、金属製の継ぎ手の接合部が前記成形板の長手方向
に延びる端縁よりの部分に強固に接着され、前記継ぎ手
の連結部に複数のボルト孔が設けられているから、容易
に製作することができ、しかも軽量である。そのため、
揚重機等を使用しなくても、人力で所定位置に容易にセ
ットすることができる。また、補強用部材の成形板が機
械的強度の高いエポキシ樹脂を高い引張強度と高い弾性
率とを有する炭素繊維等の補強用繊維で補強してつくら
れているから、軽量で高い引張強度と高い弾性率を有す
る補強用部材が得られ、かつ未硬化のエポキシ樹脂は接
着力が優れているから、継ぎ手の接合部の面積を過度に
大きくしなくても、継ぎ手の接合部と成形板とを強固に
接着させることができる。さらに、繊維補強エポキシ樹
脂からなる成形板の長手方向に延びる端縁よりの部分に
金属製の継ぎ手の接合部を接着してなる補強用部材を使
って既存の建築物の柱、梁等の部材を補強すると、継ぎ
手がその接合部で成形板の端縁よりの接着部を抑える配
置になるから、成形板の抑え効果が生じ、接着部の一部
の剥離が一気に全面に伝播することを防止できる。その
ため、繊維補強エポキシ樹脂からなる成形板の端縁より
の部分に金属製の継ぎ手の接合部を強固に接着させてな
る補強用部材を既存の建築物の柱、梁等の回りに複数配
し、それらの各継ぎ手の連結部のボルト孔にボルトを通
してナットで締め付けて連結し、各補強用部材の成形板
の内面と柱、梁等の外面との間の隙間にモルタルを充填
し、モルタルが硬化すると、せん断補強効果を発揮し、
既存の建築物の柱、梁等のせん断破壊を防止し、変形性
能を向上させることができる。 (ロ)請求項2記載の補強用部材は、成形板が横断面コ
字型、L字型、円弧型及びU字型になっているから、そ
の成型や取扱いが容易である。
【0020】(ハ)請求項3記載の補強用部材は、横断
面L字型の金属材のL字型の一方の辺部を接合部にし、
前記L字型の他方の辺部を連結部にし、連結部に複数の
ボルト孔を間隔をおいて設けてつくつた継ぎ手を使った
から、継ぎ手の接合部と繊維強化エポキシ樹脂からなる
成形板との接合作業が容易になり、かつ対面する継ぎ手
の連結部同士をその各ボルト孔にボルトを通しこのボル
トにナットをねじ込むことにより、容易に連結すること
ができる。 (ニ)請求項4記載の補強用部材は、長い平板の金属材
の一方の端側の長手方向に延びる部分を接合部にし、前
記平板の金属材の他方の端縁側の長手方向に延びる部分
を連結部にし、該連結部に複数のボルト孔を間隔をおい
て設けてつくつた継ぎ手を使うから、継ぎ手の接合部と
繊維強化エポキシ樹脂からなる成形板との接合作業が容
易になり、かつ隣接する補強用部材の継ぎ手の連結部を
含む端部分同士を重ね、重ねた端部分の連結部同士をそ
の各ボルト孔にボルトを通しこれにねじ込んでナットを
締め付けることにより、容易に接合することができる。
また、長い平板の金属材でつくった継ぎ手を使うと、そ
の連結部等の突出量を小さくすることができる。 (ホ)請求項5記載の補強用部材は、横断面コ字型の長
い金属材のコ字型の一方の横方向に延びる辺部を接合部
にし、前記コ字型の縦方向に延びる辺部を連結部にし、
前記コ字型の他方の横方向に延びる辺部を仕上材取付部
にし、連結部に複数のボルト孔を間隔をおいて設け、仕
上材取付部に複数のねじ孔を間隔をおいて設けてつくっ
た継ぎ手を使うから、継ぎ手の接合部と繊維強化エポキ
シ樹脂からなる成形板との接合作業が容易になり、ま
た、継ぎ手の連結部同士をそれらの各ボルト孔にボルト
を通してこれにナットをねじ込んで締め付けることによ
り容易に接合することができ、さらに、補強された柱等
の継ぎ手の外側にこの柱等を覆うように配した仕上げ用
ボードを、このボードに通したビスを継ぎ手の仕上材取
付部のねじ孔にねじ込むことにより、容易に柱等に取り
付けることができる。
【0021】(ヘ)請求項6記載の既存の建築物の柱、
梁等の補強方法は、炭素繊維等の補強用繊維で補強され
たエポキシ樹脂からなる横断面がコ字型、L字型、円弧
型、U字型等の成形板と該成形板の長手方向に延びる端
縁よりの部分に強固に接着された接合部のある金属製の
継ぎ手とから構成された補強用部材を使い、既存の建築
物の柱、梁等の外側に少なくとも2つの補強用部材を配
し、各補強用部材の継ぎ手の連結部の各ボルト孔にボル
トを通し、ボルトのねじ部にナットをねじ込んで締め付
け、各補強用部材の成形板の内面と柱、梁等の外面との
間の隙間にモルタルを充填するから、各補強用部材を、
揚重機等を使用しなくても人力で容易に所定位置にセッ
トでき、かつ容易に連結することができる。また、既存
の建築物の柱、梁等に何の加工も施さないから、粉塵や
騒音の発生がなく、さらに、火気も臭気を発する薬剤も
使わないから、施工時に特別な換気や手間のかかる養生
が不要になり、居住者が居住している状態で補強工事を
施工することができる。 (ト)請求項7に記載されているようにすると、既存の
建築物の壁付きの柱も容易に補強することができる。
【0022】(チ)請求項8に記載されたようにする
と、既存の建築物の補強した柱の外側に配した仕上げ用
ボードにビスを差し込み、そのビスをコ字型の継ぎ手の
仕上材取付部のねじ孔にねじ込みにより、仕上げ用ボー
ドを前記柱に容易に取り付けることができる。 (リ)請求項9記載の既存の建築物の柱、梁等の補強方
法は、炭素繊維等の補強用繊維で補強されたエポキシ樹
脂からなる横断面コ字型、L字型、円弧型等の成形板と
該成形板の長手方向に延びる端縁よりの部分に強固に接
着された接合部のある金属製の長い平板の継ぎ手とから
構成された補強用部材を使い、既存の建物の柱、梁等の
補強用部材の継ぎ手に対応する部分に間隔をおいて植え
ボルトb2を植設し、前記柱、梁等の外側に少なくとも
2つの補強用部材を配し、各補強用部材の継ぎ手の連結
部の複数のボルト孔をそれぞれ前記植えボルトに嵌め、
植えボルトのねじ部にねじ込まれたナットで各補強用部
材の継ぎ手の連結部を締め付け、各補強用部材の成形板
の内面と柱、梁等の外面との間の隙間にモルタルを充填
するから、各補強用部材を、揚重機等を使用しなくても
人力で容易に所定位置にセットでき、かつ容易に連結す
ることができる。また、各補強用部材の内面と柱の外面
との間の隙間を、それらの面の間に間隔保持部材を介在
させなくても、所定の値にすることが容易にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のコ字型の補強用部材の斜視図
【図2】実施例1のコ字型の補強用部材の造り方等を示
す斜視図
【図3】実施例1のL字型の継ぎ手を接着した補強用部
材の要部の正面図
【図4】実施例1のL字型の継ぎ手を接着した他の補強
用部材の要部の正面図
【図5】実施例1のコの字型の補強用部材を使って補強
した柱を横断した平面図
【図6】実施例2のL字型の補強用部材を使って補強し
た柱を横断して示す平面図
【図7】実施例3の平板の継ぎ手を備えた2つの補強用
部材をその連結部で接合したものの要部を横断した平面
【図8】実施例3の平板の継ぎ手を備えたL字型の補強
用部材を使って補強した柱を横断した平面図
【図9】実施例4のL字型の継ぎ手を備えたL字型の補
強用部材を使って補強した壁付きの柱を横断した平面図
【図10】実施例5のコ字型の継ぎ手を接着した補強用
部材の要部の正面図
【図11】実施例5のコ字型の継ぎ手を備えたL字型の
補強用部材を使って壁付きの柱を補強し、かつコ字型の
継ぎ手の外側に仕上げボードを取り付けた壁付きの柱を
横断した平面図
【図12】(a)は実施例の補強用部材を使って補強し
た柱の耐力と従来の樹脂含侵シートを貼り付けて補強し
た柱の耐力とを比較した図、(b)は実施例の補強用部
材を使って補強した柱の断面図、(c)従来の樹脂含侵
シートを貼り付けて補強した柱の断面図
【図13】従来の柱の補強方法により補強されて柱を横
断した平面図
【図14】従来の柱の補強方法における鋼製補強用部材
の連結部の平面図
【符号の説明】
10,20,30,40,50 補強用部材 11 コ字型の樋状成形板 21,31,41,51 L字型の樋状成形板 12,32,42 L字型の継ぎ手 15,25,35,45 既存の建築物の柱 22 平板の継ぎ手 46 壁 52 コ字型の継ぎ手 61〜63 仕上げ用ボード 64 ビス CF 炭素繊維シート EP エポキシ樹脂 b ボルト b1 植えボルト n,n1,n2 ナット

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】補強後の柱、梁等の表層部の一部となる成
    形板が炭素繊維等の補強用繊維で補強されたエポキシ樹
    脂で構成され、金属製の継ぎ手の接合部が前記成形板の
    長手方向に延びる端縁よりの部分に強固に接着され、前
    記継ぎ手の連結部に複数のボルト孔が設けられているこ
    とを特徴とする柱、梁等の補強に使う補強用部材。
  2. 【請求項2】補強後の柱、梁等の表層部の一部となる成
    形板が横断面コ字型、L字型、円弧型及びU字型になっ
    ていることを特徴とする請求項1記載の柱、梁等の補強
    に使う補強用部材。
  3. 【請求項3】継ぎ手が横断面L字型の長い金属材で構成
    され、継ぎ手のL字型の一方の辺部が接合部になってお
    り、継ぎ手のL字型の他方の辺部が連結部になってお
    り、この連結部に複数のボルト孔が間隔をおいて設けら
    れていることを特徴とする請求項1又は2記載の柱、梁
    等の補強に使う補強用部材。
  4. 【請求項4】継ぎ手が長い平板の金属材で構成され、継
    ぎ手の平板の一方の端縁側の長手方向に延びる部分が接
    合部になっており、継ぎ手の平板の他方の端縁側の長手
    方向に延びる部分が連結部になっており、この連結部に
    複数のボルト孔が間隔をおいて設けられていることを特
    徴とする請求項1又は2記載の柱、梁等の補強に使う補
    強用部材。
  5. 【請求項5】継ぎ手が横断面コ字型の長い金属材で構成
    され、継ぎ手のコ字型の一方の横方向に延びる辺部が接
    合部になっており、継ぎ手のコ字型の縦方向に延びる辺
    部が連結部になっており、継ぎ手のコ字型の他方の横方
    向に延びる辺部が仕上材取付部になっており、前記連結
    部に複数のボルト孔が間隔をおいて設けられ、前記仕上
    材取付部に複数のねじ孔が間隔をおいて設けられている
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の柱、梁等の補強
    に使う補強用部材。
  6. 【請求項6】炭素繊維等の補強用繊維で補強されたエポ
    キシ樹脂からなる横断面がコ字型、L字型、円弧型、U
    字型等の成形板と該成形板の長手方向に延びる端縁より
    の部分に強固に接着された接合部のある金属製の継ぎ手
    とから構成された補強用部材を使い、既存の建築物の
    柱、梁等の外側に少なくとも2つの補強用部材を配し、
    各補強用部材の継ぎ手の連結部の各ボルト孔にボルトを
    通し、ボルトのねじ部にナットをねじ込んで締め付け、
    各補強用部材の成形板の内面と柱、梁等の外面との間の
    隙間にモルタルを充填することを特徴とする既存の建築
    物の柱、梁等の補強方法。
  7. 【請求項7】炭素繊維等の補強用繊維で補強されたエポ
    キシ樹脂からなる横断面コ字型、L字型、円弧型等の成
    形板と該成形板の長手方向に延びる端縁よりの部分に強
    固に接着された接合部のある横断面L字型又はコ字型の
    金属材の継ぎ手とから構成された補強用部材を使い、柱
    の近傍の壁の部分に間隔をおいて複数のボルト孔を設
    け、既存の建築物の壁付きの柱の外側に少なくとも2つ
    の補強用部材を配し、壁を介して対面する補強用部材の
    継ぎ手の連結部同士は壁のボルト孔及び連結部のボルト
    孔にボルトを通してそのボルトのねじ部にナットをねじ
    込んで締め付けて固定し、直接対面する補強用部材の継
    ぎ手の連結部がある場合にはそれらの連結部同士をそれ
    らの連結部のボルト孔にボルトを通してそのねじ部にナ
    ットをねじ込んで締め付けて固定し、各補強用部材の成
    形板の内面、柱の外面及び柱の近傍の壁面とで囲まれた
    隙間にモルタルを充填することを特徴とする既存の建築
    物の壁付きの柱の補強方法。
  8. 【請求項8】横断面コ字型の長い金属材で構成された継
    ぎ手のコ字型の一方の横方向に延びる辺部が接合部にな
    っており、継ぎ手のコ字型の縦方向に延びる辺部が連結
    部になっており、継ぎ手のコ字型の他方の横方向に延び
    る辺部が仕上材取付部になっており、前記連結部に複数
    のボルト孔が間隔をおいて設けられ、前記仕上材取付部
    に複数のねじ孔が間隔をおいて設けられている継ぎ手を
    用いてつくられた補強用部材を使って既存の建築物の柱
    の補強を行なってから、補強された柱の継ぎ手の外側に
    この柱を覆うように配された仕上げ用ボードを、前記仕
    上げ用ボードに通したビスを継ぎ手の仕上材取付部のね
    じ孔にねじ込んで固定することを特徴とするに請求項6
    又は7記載の既存の建築物の柱の補強方法。
  9. 【請求項9】炭素繊維等の補強用繊維で補強されたエポ
    キシ樹脂からなる横断面コ字型、L字型、円弧型等の成
    形板と該成形板の長手方向に延びる端縁よりの部分に強
    固に接着された接合部のある金属製の長い平板の継ぎ手
    とから構成された補強用部材を使い、既存の建物の柱、
    梁等の補強用部材の継ぎ手に対応する部分に間隔をおい
    て植えボルトb2を植設し、前記柱、梁等の外側に少な
    くとも2つの補強用部材を配し、各補強用部材の継ぎ手
    の連結部の複数のボルト孔をそれぞれ前記植えボルトに
    嵌め、植えボルトのねじ部にねじ込まれたナットで各補
    強用部材の継ぎ手の連結部を締め付け、各補強用部材の
    成形板の内面と柱、梁等の外面との間の隙間にモルタル
    を充填することを特徴とする既存の建築物の柱、梁等の
    補強方法。
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