JPH10259062A - 誘電体材料成形用バインダー - Google Patents

誘電体材料成形用バインダー

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JPH10259062A
JPH10259062A JP9063620A JP6362097A JPH10259062A JP H10259062 A JPH10259062 A JP H10259062A JP 9063620 A JP9063620 A JP 9063620A JP 6362097 A JP6362097 A JP 6362097A JP H10259062 A JPH10259062 A JP H10259062A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】コンデンサをグリーンシートの積層により製造
する場合、グリーンシートの接着性が良好であって、加
圧接着時のグリーンシートが圧壊せず、引張強度も高い
ものが得られるバインダーを提供する。 【解決手段】バインダーが、炭素数1〜6のアルキルメ
タクリレートと、炭素数1〜6のアルキルアクリレート
と、脂肪酸とを単量体とするコポリマーからなる。この
バインダーとして用いるコポリマーは、数平均分子量M
Nが15000〜220000、重量平均分子量MWが7
5000〜800000である。また、数平均分子量M
Nに対する重量平均分子量MWの比MW/MNが2.0〜
6.7である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、積層コンデンサ等を製
造するため、誘電体材料を含むグリーンシートを脱脂、
焼成してセラミックシートを作る場合に使用する誘電体
材料成形用バインダーに関する。
【0002】
【従来の技術】積層セラミックコンデンサは、表面に電
極を印刷したセラミックグリーンシートを積み重ねて焼
成することにより製造される。コンデンサの各端縁部に
交互に露出するように形成された内部電極は、露出端部
の導電物質にて被覆されて全ての層の内部電極が接続さ
れる。これによってコンデンサの並列接続群が形成され
る。グリーンシートは、セラミック粒子に対し、有機溶
剤と有機ポリマーでなるバインダーを加え、さらに必要
に応じて可塑剤を加え混合して作られるスラリーをポリ
エステルフィルムまたはステンホィール等の支持体に塗
布して得られる。
【0003】前記グリーンシートの厚みは従来のドクタ
ーブレード方式であれば、ブレードの隙間並びに支持体
への塗布速さによって調整される。従来、グリーンシー
トのバインダーとして、特許第2500808等にも記
載のように、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセテ
ート、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、エチ
ルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルヒ
ドロキシエチルセルロース、ポリスチレン、ポリビニル
ピロリドン、ポリアミド、ポリエチレンオキサイド、ポ
リプロピレンオキサイド、ポリアクリルアミド、ポリア
クリレート、ポリメタクリレート、アクリレートとメタ
クリレートのコポリマー等が使用されている。
【0004】このようなポリマーからなるバインダーを
混合して作られるスラリーの粘度は、グリーンシートの
成形装置の技術的理由から、40〜3000cps(ブ
ルックフィールド粘度計:NO.1スピンドル/NO.
2スピンドル、100rpm/50rpm、25℃)の
範囲にある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】スラリーはその粘度が
上記粘度範囲内におさまるように、最も高い含有量のセ
ラミックと、最も低い含有量のバインダーであること
が、脱バインダー処理を容易にする等の点で好ましい。
【0006】また、バインダーは、グリーンシートとし
て成形された際に、薄いグリーンシートでありながら、
複数枚積層し、加熱下で加圧接着が良好であること、そ
の際に、グリーンシートが圧壊しないこと、グリーンシ
ートの引張強度が高いこと、乾燥後支持体からのグリー
ンシートの剥離性が良好であることなどが要求される。
【0007】従来のバインダーのそのままでは、これら
の要求を十分に満たすことができず、高強度のグリーン
シートを得るには分子量を高くせざるを得ず、粘度が高
過ぎたり、加熱加圧接着性が劣る等の問題が生じる。ま
た、適当な粘度にするには、分子量を低くせざるを得な
いが、非常に脆いグリーンシートになってしまう。
【0008】本発明は、上記問題点に鑑み、グリーンシ
ートの接着性が良好であって、加圧接着時のグリーンシ
ートが圧壊せず、引張強度も高いものが得られるバイン
ダーを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、セラミック粒
子に対し、有機溶媒と共に混合してグリーンシート形成
用のスラリーを作る誘電体材料成形用バインダーであっ
て、単量体が、炭素数1〜6のアルキルメタクリレート
と、炭素数1〜6のアルキルアクリレートと、脂肪酸と
からなり、数平均分子量MNが15000〜22000
0、重量平均分子量MWが75000〜800000で
あり、かつ数平均分子量MNに対する重量平均分子量MW
の比MW/MNが2.0〜6.7のコポリマーであること
を特徴とする(請求項1)。
【0010】本発明において、数平均分子量が1500
0未満となるか、あるいは重量平均分子量が75000
未満であると、グリーンシートの引張強度が低下し、グ
リーンシートが壊れやすくなる。一方、数平均分子量が
220000を超えるかあるいは重量平均分子量が80
0000を超えると、引張強度は増大するものの、グリ
ーンシートの接着性が悪くなる。
【0011】また、数平均分子量MNに対する重量平均
分子量MWの比MW/MNが2.0未満であると、引張強
度が弱くなり、また、この比MW/MNが6.7が以下で
あれば引張強度や圧破壊強度が確保できる。
【0012】アルキルメタクリレートやアルキルアクリ
レートとしては、炭素数は1〜6程度のものが、前記の
数平均分子量や重量平均分子量を得る上で好適である。
特に好ましくは、前記バインダーは、メチルメタクリレ
ート55〜90重量%と、ブチルアクリレート10〜4
5重量%と、残部のアクリル酸とからなるものとするこ
とがより好ましい(請求項2)。なお、有機酸として
は、アクリル酸以外にマレイン酸やイタコン酸等を用い
ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】表1に示す成分からなる塗料をボ
ールミル容器に入れ、ジルコニアボールと共に12時間
混合してグリーンシート作製用のセラミック入り組成物
を製造した。この場合の有機ポリマーの単量体組成の割
合は表2に示す通りとした。(以下余白)
【0014】
【表1】
【0015】
【表2】
【0016】このセラミック組成物から、厚さ30μm
のグリーンシートを作製して90℃で3分乾燥後、50
mm×50mmの基板に切り出し、25℃、40℃にお
いて、それぞれ25kg/cm2、50kg/cm2と圧
力を変えて加熱加圧成形して積層物を得た。
【0017】表2において、試料1〜3、5、6が比較
例であり、試料4、7が本発明による実施例である。表
2において、○印は接着性良好で完全に一体化した積層
体が得られることを示し、△印は接着性がほぼ良好で各
シートがほぼ完全に接着することを示し、×印は接着不
良で積層体とならないことを示す。
【0018】また、比較例に相当する試料NO.1、2
の組成は、アルキルメタクリレート単独(ブチルメタク
リレート、メチルメタクリレート)ではあまり良好な接
着性が得られない。
【0019】また、試料NO.3、5の比較例と、本発
明の実施例である試料NO.4、7との対比から分かる
ように、ブチルアクリレートとメチルメタクリレートと
だけでコポリマーを作るよりも、これらに脂肪酸である
アクリル酸を加えることにより、さらに良好な接着性が
得られることが分かる。
【0020】また、メチルメタクリレート55〜90重
量%、ブチルアクリレート10〜45重量%と残部アク
リル酸からなるコポリマーが接着性が良好であることが
分かる。
【0021】次に、ポリマー組成を試料NO.4、すな
わちブチルアクリレート14重量%、アクリル酸1重量
%、メチルメタクリレート85重量%の組成とし、分子
量を表3の試料NO.8〜14に示すように変えた有機
ポリマーを使用して、表1の成分塗料を作製した。その
グリーンシートの加熱加圧接着性を表3に示す。
【0022】また、試料NO.8〜14のグリーンシー
トを10mm×10mmの基板に切り出し、グリーンシ
ートの引張強度および圧破壊強度を測定した。なお、圧
破壊強度は、積層物作製のための加熱加圧成形時にグリ
ーンシートが圧破壊するかどうかにより調べた。この結
果も表3に示す。
【0023】
【表3】
【0024】表3から分かるように、数平均分子量MN
が小さい程引張強度が低下する傾向があり、試料NO.
8〜14に示す15000以上の数平均分子量MNであ
れば、9.8kgf/cm2以上の引張強度が得れれ
る。一方、試料NO.14に示すように、数平均分子量
Nが240000になると、積層における接着性が悪
化するので、数平均分子量MNは220000以下とす
ることが好ましい。
【0025】また、試料NO.8、9の対比から分かる
ように、重量平均分子量MWが75000MW以上である
と、圧破壊強度が確保され、グリーンシートが壊れない
が、重量平均分子量MWが75000未満になると、圧
破壊強度が小さくなる。一方、試料NO.13、14か
ら分かるように、重量平均分子量MWが800000を
超えると、引張強度は増大するものの、グリーンシート
の接着性が悪くなる。
【0026】また、試料NO.9に示すように、数平均
分子量MNに対する重量平均分子量MWの比MW/MN
2.0未満であると、引張強度が弱くなり、また、試料
NO.11に示すように、比MW /MNが最大6.7で
あっても引張強度が確保できることが確かめられた。
【0027】
【発明の効果】本発明のバインダーによれば、複数枚グ
リーンシートを積層し、加熱圧着して積層する場合、接
着性が良好で、しかも加圧接着時にグリーンシートが圧
壊せず、また、引張強度も高いことから、高い品質のコ
ンデンサを高い歩留で生産することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セラミック粒子に対し、有機溶媒と共に混
    合してグリーンシート形成用のスラリーを作る誘電体材
    料成形用バインダーであって、 単量体が、炭素数1〜6のアルキルメタクリレートと、
    炭素数1〜6のアルキルアクリレートと、脂肪酸とから
    なり、 数平均分子量MNが15000〜220000、重量平
    均分子量MWが75000〜800000であり、かつ
    数平均分子量MNに対する重量平均分子量MWの比MW
    Nが2.0〜6.7のコポリマーであることを特徴と
    する誘電体材料成形用バインダー。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記バインダーのコポリマーが、メチルメタクリレート
    55〜90重量%と、ブチルアクリレート10〜45重
    量%と、残部のアクリル酸とからなることを特徴とする
    誘電体材料成形用バインダー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006527154A (ja) * 2003-06-10 2006-11-30 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング セラミックデバイス用のセラミックグリーンシートの製造方法
US7713896B2 (en) 2004-04-14 2010-05-11 Robert Bosch Gmbh Method for producing ceramic green compacts for ceramic components

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