JPH10260093A - 磁歪式トルクセンサの磁歪膜の製造方法 - Google Patents

磁歪式トルクセンサの磁歪膜の製造方法

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JPH10260093A
JPH10260093A JP9084390A JP8439097A JPH10260093A JP H10260093 A JPH10260093 A JP H10260093A JP 9084390 A JP9084390 A JP 9084390A JP 8439097 A JP8439097 A JP 8439097A JP H10260093 A JPH10260093 A JP H10260093A
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JP9084390A
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Wataru Yagi
渉 八木
Kota Maruyama
宏太 丸山
Toshikuni Kusano
敏邦 草野
Atsunao Itou
厚直 伊東
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Aisin Seiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】、磁歪式トルクセンサの磁歪膜の特性向上とば
らつき低減が可能な製造方法を提供する。 【解決手段】金属からなるシャフトの外周面に、Niを
30〜90wt%含むNi―Fe系合金からなる磁歪膜
を溶射により被着する磁歪式トルクセンサの磁歪膜の製
造方法において、磁歪膜を溶射後、還元雰囲気において
800〜1300℃で還元熱処理してみた。その結果、
Ni―Fe系合金を用いた溶射磁歪膜(Ni―Fe膜)
の特性を向上でき、特性のばらつきも低減できることを
見出した。また、溶射される金属にAlを0.1〜15
wt%添加させてみた。その結果、一層の特性改善を実
現することができることがわかった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シャフト表面に被
着された磁気異方性の磁歪膜により、シャフトの捻れに
応じた磁歪膜の磁気特性(透磁率)の変化を磁気的に非
接触検出する磁歪式トルクセンサの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の磁歪膜の製法としては、スパッタ
リングやイオンプレーティングなどのPVD法(例えば
特開昭60ー42628号公報や特開平6ー13798
1号公報)、めっき法(例えば特開昭62ー20642
1号公報)、プラズマ溶射法などの溶射法(例えば特開
平5ー52678号公報、特開平6ー160209号公
報)が提案されている。
【0003】PVD法による磁歪膜は、成膜速度が遅い
ので生産性の点で問題を有している。 めっき法、特
に無電解めっき法による磁歪膜では形成された磁歪膜の
組成に制限があるために感度向上の点で問題を有してい
る。更に、これらスパッタリング法による磁歪膜やめっ
き法による磁歪膜は比較的膜厚が薄いので、感度の点で
シャフトの磁気的影響を排除する必要があり、このた
め、非磁性シャフトを用いる必要があるという問題を有
している。これに対して、溶射法による磁歪膜は、組成
の再現性、膜厚制御性、密着強度、感度、生産性におい
て良好であり、高膜圧化も容易であるので、シャフトの
材質も限定されないという利点を有している。
【0004】特開平6ー160209号公報は、Niが
40〜80wt%のNi―Fe膜、このNi―Fe膜に
Alなどを7wt%以下含有させた膜、Alが8〜15
wt%のFe―Al膜、このFe―Al膜にNiなどを
5wt%以下含有させた膜を提案している。また、特開
平6ー137981号公報は、90%Ni―Fe膜を上
記磁歪膜として用いることを開示している。
【0005】更に、特開平5ー52678号公報は、F
eーCo(Co、30〜60wt%)合金を用い、添加
元素としてMn、V、Nbの少なくとも一種以上を5w
t%以下とし、含有酸素量が0.2wt以下としたプラ
ズマ溶射法による磁歪膜を採用すること、更に、この磁
歪膜をプラズマ溶射後、無酸化雰囲気で800〜850
℃加熱する熱処理を行うこと、この無酸化雰囲気とし
て、水素中すなわち還元雰囲気で行い、これにより上記
レベルまで含有酸素の還元を行うことを提案している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記したNi―Fe系
合金を用いた磁歪膜は、高価なCoを用いないために、
経済性に優れ、プラズマ溶射などの溶射法による作製方
法は、膜厚が大きく、感度に優れる磁歪膜を比較的容易
かつ経済的に作製できるという利点を有している。
【0007】しかしながら、従来のNi―Fe系合金を
用いた溶射磁歪膜では、その実用化のために、感度、リ
ニアリティ、ヒステリシス特性、シャフトとの密着性、
出力の温度安定性などの主要な特性の一層の向上及びば
らつきの低減が望まれていた。本発明は上記問題に鑑み
なされたものであり、磁歪式トルクセンサの磁歪膜の特
性向上とばらつき低減が可能な製造方法を提供すること
をその解決すべき課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、請求項1
記載の製造方法に関して、金属からなるシャフトの外周
面に、Niを30〜90wt%含むNi―Fe系合金か
らなる磁歪膜を溶射により被着する磁歪式トルクセンサ
の磁歪膜の製造方法において、磁歪膜を溶射後、還元雰
囲気において800〜1300℃で還元熱処理してみ
た。
【0009】その結果、Ni―Fe系合金を用いた溶射
磁歪膜(Ni―Fe膜)の特性を向上でき、特性のばら
つきも低減できることを見出した。これは、おそらく粒
子積層状態となっている溶射直後のNi―Fe膜の組織
構造が還元熱処理により改質されると同時に、Ni―F
e膜中のNiまたはFeと結合する酸素が還元により低
減されて、Ni―Fe膜の磁歪特性が改善されたためと
想像される。
【0010】更に、この還元熱処理により、Ni―Fe
膜とシャフトの金属組織との密着性も向上することもわ
かった。還元熱処理温度は、800〜1300℃とされ
る。還元熱処理温度が800℃未満の場合には、上記し
た溶射磁歪膜の組織改善と脱酸とによると思われる特性
改善が不十分となり、還元熱処理温度が1300℃より
高いと素材の歪み、膜部の膨れ、Al含有量の低下及び
変動などが顕著となった。
【0011】還元熱処理の時間は、1〜5時間が好適で
ある。還元熱処理の時間が 上記範囲未満の場合に
は上記した溶射磁歪膜の組織改善と脱酸とが不十分とな
って特性の低下が生じ、上記範囲をを超えると溶射磁歪
膜中の結晶粒の大型化により特性のばらつきやヒステリ
シスの増大が生じる。Ni―Fe膜の厚さとしては、
0.1〜1mmとするのが好ましい。膜厚が上記範囲未
満であれば感度の低下が顕著となり、上記範囲を超える
場合においては偏析、処理コストの増加という不具合が
生じる。
【0012】本発明者らは、請求項2記載の製造方法に
関して、請求項1記載の製造方法において更に、溶射さ
れる金属にAlを0.1〜15wt%添加させてみた。
その結果、一層の特性改善を実現することができること
がわかった。これは、還元熱処理中の高温により活性化
されたAlが膜中や粒界中の酸素と結合し、これにより
Ni―Fe溶射膜中のNiやFeと酸素との結合が除去
されて磁歪膜としての特性が向上するためと想像され
る。すなわち、溶射膜は酸素を多く含み、この酸素がN
i―Fe溶射膜の磁歪特性を低下させていたことがわか
った。Ni―Fe溶射膜を還元熱処理する際において、
Ni―Fe溶射膜中にAlが存在すると、おそらくAl
が膜中の酸素と結合するためか、Ni―Fe溶射膜の特
性が一層改善された。酸素と結合したAlは、アルミナ
となって安定化し、膜中に分散するので、膜の強度が向
上し、更に膜の抵抗率の増大による渦電流損失の低減に
効果がある。
【0013】なお、熱処理雰囲気が還元性であるので、
磁歪膜の表面付近のAlは多少放散されるものの、雰囲
気ガス中の酸素とAlとが結合して磁歪膜の表面付近の
Alが大きく減耗する事がなく、膜中各部の成分ばらつ
きによる特性ばらつきを低減することができる。本発明
者らは、請求項3記載の製造方法に関して請求項1又は
2記載の製造方法において更に、還元熱処理をCOガス
を用いて行ってみた。このようにすれば、更に以下の効
果を奏することがわかった。
【0014】すなわち、上記したような高温で還元熱処
理を行うに際して上記従来技術に記載されている水素ガ
スによる還元を採用すると、高強度を要求されるシャフ
トに水素脆化が生じてその強度が低下する(もろくな
る)という不具合が生じるが、この製造方法によれば、
このような水素脆化を防止するとともに、Coによる高
温での還元熱処理により浸炭によるシャフトの表面強化
を図ることができるので、Ni―Fe膜の特性向上とシ
ャフトの強化とを一挙に実施することができ、実用上、
きわめて有効であることがわかった。COガスの採用
は、Ni―Fe溶射膜中へのCの混入と、それによるN
i―Fe溶射膜の磁歪特性の低下を懸念させるが、実験
によれば、COガスに使用によるNi―Fe溶射膜の特
性低下は生じなかった。
【0015】本発明者らは、請求項4記載の製造方法に
関して請求項1ないし3のいずれか記載の磁歪式トルク
センサの磁歪膜の製造方法において更に、還元熱処理
中、またはその後、800〜1300℃で浸炭処理を行
ってみた。その結果、シャフトの機械的強度を向上する
ことができる。なお、このようなNi―Fe系合金から
なる磁歪膜(Ni―Fe溶射膜)が被着されたシャフト
を浸炭処理する場合、Ni―Fe溶射膜も浸炭処理され
る訳であるから、それによる特性低下が強く懸念され
る。しかし、実験によれば、Ni―Fe系合金からなる
磁歪膜は、浸炭処理により特性低下を生じることなく、
かえってこの浸炭処理時においてNi―Fe系合金中で
NiやFeと結合する酸素を除去し、更に浸炭処理時に
NiとFeとの合金化が進むので、溶射後にはまだ不十
分である溶射膜の合金が促進され、これらの結果とし
て、Ni―Fe溶射膜の特性が改善されることが分かっ
た。
【0016】すなわち、Ni―Fe溶射膜を還元雰囲気
で熱処理すると特性が向上する。しかし、この高温処理
によりシャフトの機械的特性が低下する。そこで、この
還元熱処理中またはその後で、浸炭処理を行うと、シャ
フトの機械的特性を向上させるとともに、Ni―Fe溶
射膜中の酸素の低減を行うので、磁歪膜の特性も向上す
るという一挙両得の結果が得られた。
【0017】浸炭処理としては、上記説明した還元熱処
理をCOガスを用いて行う他、Ni―Fe溶射膜及びシ
ャフトにCを塗布したりして行うことができる。本発明
者らは、請求項5記載の製造方法に関して請求項1ない
し4のいずれか記載の製造方法において更に、還元熱処
理後、800〜1000℃で焼き入れ処理を行ってみ
た。
【0018】このようにすれば、磁歪膜の特性向上と同
時にシャフトの強化を図ることができることがわかっ
た。詳しく説明すれば、上記した還元熱処理または浸炭
処理を高温で行うと、どうしてもシャフトを構成する金
属の結晶構造の肥大化を招く。特に、上記した従来技術
のように、この高温熱処理段階から徐冷を行う場合にお
いてそれが顕著であり、その他、このような熱処理やそ
の後の徐冷によりシャフトの結晶層が望ましくない結晶
構造となる場合もある。
【0019】そこで、還元熱処理後に、焼き入れ処理を
行ってみると、Ni―Fe溶射膜の特性を低下させるこ
となく、シャフトの機械的強度の向上が行えることがわ
かった。一例において、この焼き入れ処理は、還元熱処
理後の冷却を終了した後の再加熱とその後の急冷により
実施されるが、他例においては還元熱処理を行う高温の
冷却過程において、急冷工程が挿入される。すなわち、
後者の方法では、還元熱処理が焼き入れにおける前工程
を兼ねるので、行程が簡素となる。
【0020】重要なことは、この焼き入れ処理すなわち
急冷を実施することにより高温の還元熱処理で低下した
シャフトの機械的特性が向上するが、それと同時に磁歪
膜の結晶構造が変成し、磁歪膜の特性すなわち感度、リ
ニアリティ、ヒステリシス特性などの特性が悪化せず、
むしろ改善されるとも言えるということが判明した点で
ある。
【0021】本発明者らは、請求項6記載の製造方法に
関して請求項5記載の製造方法において更に、焼き入れ
処理後、焼き戻し処理を行ったみた。このようにすれ
ば、シャフトの残留応力を低減できると同時に、Ni―
Fe溶射膜の特性ばらつきも低減できることがわかっ
た。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な態様を以下
の実施例により詳細に説明する。磁歪膜として用いるN
i―Fe系合金としては、上述したようにNiを30〜
90wt%、更に好ましくは35〜80wt%含むこと
が好ましい。Alは0.1〜15wt%、更に好ましく
は5〜10wt%添加されることが好ましい。その他、
含まれることができる補助添加元素については、Mg、
Ca、Ti、Si、B、Mnなどを0.01〜10wt
%程度添加することができる。
【0023】シャフトとしては、SCr、SNCM、S
CMなどの合金鋼や炭素鋼更には非磁性のステンレスな
どが採用されることができる。
【0024】
【実施例】
(実施例1)実験に用いた磁歪式トルクセンサの磁歪膜
の形状を図1に示す。1はシャフト、2はシャフト1に
微少な隙間を介して嵌着されたボビンである。
【0025】ボビン2は軸方向前後に一対のコイル溝を
有しており、両コイル溝の上部には励磁コイル3、4が
個別に巻装され、両コイル溝の下部には検出コイル5、
6が個別に巻装されている。一方のコイル溝にボビン2
を挟んで対面するシャフト1の外周面には第一の磁歪膜
7が被着され、他方のコイル溝にボビン2を挟んで対面
するシャフト1の外周面には第二の磁歪膜8が被着され
ている。両励磁コイル3、4のターン数は等しく、両検
出コイル5、6のターン数は等しく設定されている。
【0026】図2に検出回路の構成を示す。所定周波数
の正弦波交流電圧(ここでは50kHz)が直列に接続
された励磁コイル3、4に印加されると、シャフト1に
かかる捻り応力に応じて磁歪膜7、8が交流磁界を変調
する。すると、両検出コイル5、6に誘導される信号電
圧が逆方向に変化するので、両検出コイル5、6の信号
電圧をそれぞれ検波器9、10で検波し、電圧増幅器1
1、12で増幅し、両信号電圧の差を差動増幅器13で
求めれば、ほぼシャフト1の応力すなわちトルクに比例
する信号電圧が得られる。
【0027】磁歪膜7、8は、プラズマ溶射により形成
され、その後、切削加工により、図1に示すように互い
に反対に向きかつ軸方向に対して45度の方向に平行に
伸びる多数の短い帯により構成される。上記説明したこ
れらの構成は、磁歪式トルクセンサ構造として一般的で
あり、よく知られているので、詳細な説明は省略する。
【0028】シャフト1の直径は17mm、長さは12
0mmであり、SCr420を素材として加工形成され
たものを準備し、その外周面をブラスト処理した後、プ
ラズマ溶射を行った。プラズマ溶射は、Fe52wt
%、Ni38wt%、Al10wt%のブレンド粉末を
用いて大気中で実施し、シャフト1の外周面に厚さ0.
3mmのFe−Ni−Al合金層を形成した。次に、シ
ャフト1をCO(一酸化炭素)雰囲気で950℃で3h
保持し、その後、850℃で1.5hr保持した後、1
30℃まで油焼入れし、その後、180℃で2h保持し
た後、空冷して焼戻しを行なう浸炭熱処理を行った。
【0029】次に、この合金膜に図1のようにシエブロ
ンパターン形状膜すなわち上記し多数の帯を形成すべ
く、加工処理を実施した。各帯の横幅は約2.2mm、
長さ10mm、膜厚0.2mmで軸の右半分は長手方向
に対して+45°、左半分は−45℃に傾き、各12本
づつ形成した。各帯間の間隔は約2.2mmとした。こ
のように作成したシャフト1の一端にねじりトルクを加
えてトルクと出力電圧の関係を測定した。その結果を図
3に示す。測定周波数は50KHz、励磁電圧は2Vで
ある。センサー出力は、2mV/Nmであり、その直線
性は0.6%FSを示した。なお、図3において、差動
増幅器13は約DC5Vのバイアス電圧を出力してい
る。
【0030】次に、上記実施例膜としたNi―Fe溶射
膜(正確にはNi―Fe−AL溶射膜)のせん断試験を
実施し、密着せん断強度を測定した。その結果を図4に
示す。これにより浸炭処理により、シャフト1の強度が
向上したことがわかった。なお、図4における破線は、
普通車の運転時とロック時のトルクをせん断応力に換算
した値を示す。
【0031】次に、上記実施例膜のX線回折結果を表3
に示し、比較例膜として、溶射に用いた合金粉末のX線
回折結果を表1に示し、溶射したのみのNi―Fe溶射
膜のX線回折結果を表2に示す。表3から、実施例膜
は、FeーNiパーマロイ粒子とアルミナ粒子と粒界の
炭化物とからなる複合体と考えられ、これに若干のAl
分が含有されていると思われる。また、浸炭時の熱処理
により合金化が進んだと考えられ、Niのピークがわず
かになっている。
【0032】次に、実施例膜の断面拡大写真を図5〜図
7に示し、比較例膜として、溶射に用いた原料合金粉末
の断面拡大写真を図9、図10に示し、溶射したのみの
Ni―Fe溶射膜の断面拡大写真を図11〜図14に示
す。図12〜図14から、溶射したのみのNi―Fe溶
射膜には溶け残り粒子が残存すること及び孔が残ってい
ることがわかる。これに対して、図6、図7に示す試料
膜では、溶け残り粒子や孔の残存はなく、組織の均一性
が改善されたことがわかる。
【0033】次に、実施例膜(溶射、還元熱処理として
浸炭処理をおこなったもの)の組成と、比較例膜として
溶射に用いた原料合金粉末の組成を表4に示す。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【表3】
【0037】
【表4】 次に、上記した実施例の製造工程で作製したNi―Fe
系溶射磁歪膜a(Niが43wt%、Alが1wt%、
Cが2wt%、残部のほとんどがFe)の感度と、上記
した実施例の製造工程のうち還元熱処理以降の工程を省
略して製したNi―Fe系溶射磁歪膜b(Niが43w
t%、Alが1wt%残部のほとんどがFe)の感度
と、鋳鍛造法で作製したNi―Feバルク膜cの感度と
を以下に記載する。
【0038】aの感度は2.02mV/Nmであり、b
の感度は0.230mV/Nmであり、cの感度は2.
20mV/Nmであった。測定は、上記実施例と同じ方
法で行った。この感度の比較から、溶射後の還元浸炭熱
処理により溶射膜においてもバルク膜に匹敵する格段の
感度向上が実現できるようになるという優れた効果が得
られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】実験に用いた磁歪式トルクセンサの磁歪膜及び
シャフトの形状を示す模式図である。
【図2】実験に用いた磁歪式トルクセンサの検出回路の
構成を示す回路図である。
【図3】実施例膜(溶射後、浸炭処理を兼ねる還元熱処
理、焼き入れ、焼き戻しを行ったもの)のトルクと出力
電圧の関係を示す特性図である。
【図4】実施例膜(溶射後、浸炭処理を兼ねる還元熱処
理、焼き入れ、焼き戻しを行ったもの)と、比較例膜
(溶射のみを行ったもの)との密着せん断強度を示す図
である。
【図5】実施例膜の金属組織の断面写真である。
【図6】実施例膜の金属組織の断面写真である。
【図7】実施例膜の金属組織の断面写真である。
【図8】原料合金の金属組織の断面写真である。
【図9】原料合金の金属組織の断面写真である。
【図10】溶射のみを行った比較例膜の金属組織の断面
写真である。
【図11】溶射のみを行った比較例膜の金属組織の断面
写真である。
【図12】溶射のみを行った比較例膜の金属組織の断面
写真である。
【図13】溶射のみを行った比較例膜の金属組織の断面
写真である。
【符号の説明】
1はシャフト、7、8はNi―Fe溶射膜である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊東 厚直 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属からなるシャフトの外周面に、Niを
    30〜90wt%含むNi―Fe系合金からなる磁歪膜
    を溶射により被着する磁歪式トルクセンサの磁歪膜の製
    造方法において、 前記磁歪膜を溶射後、還元雰囲気で800〜1300℃
    で還元熱処理することを特徴とする磁歪式トルクセンサ
    の磁歪膜の製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の磁歪式トルクセンサの磁歪
    膜の製造方法において、 前記溶射される金属は、Alを0.1〜15wt%含む
    ことを特徴とする磁歪式トルクセンサの磁歪膜の製造方
    法。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の磁歪式トルクセンサ
    の磁歪膜の製造方法において、 前記還元熱処理は、COガスを用いて行われることを特
    徴とする磁歪式トルクセンサの磁歪膜の製造方法。
  4. 【請求項4】請求項1ないし3のいずれか記載の磁歪式
    トルクセンサの磁歪膜の製造方法において、 前記還元熱処理時またはその後、800〜1300℃で
    浸炭処理を行うことを特徴とする磁歪式トルクセンサの
    磁歪膜の製造方法。
  5. 【請求項5】請求項1ないし4のいずれか記載の磁歪式
    トルクセンサの磁歪膜の製造方法において、 前記還元熱処理後、800〜1000℃で焼き入れ処理
    を行うことを特徴とする磁歪式トルクセンサの磁歪膜の
    製造方法。
  6. 【請求項6】請求項5記載の磁歪式トルクセンサの磁歪
    膜の製造方法において、 前記焼き入れ処理後、焼き戻し処理を行うことを特徴と
    する磁歪式トルクセンサの磁歪膜の製造方法。
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