JPH10262271A - Dtmf信号検出装置 - Google Patents

Dtmf信号検出装置

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JPH10262271A
JPH10262271A JP6325497A JP6325497A JPH10262271A JP H10262271 A JPH10262271 A JP H10262271A JP 6325497 A JP6325497 A JP 6325497A JP 6325497 A JP6325497 A JP 6325497A JP H10262271 A JPH10262271 A JP H10262271A
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JP
Japan
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signal
input
unit
dtmf
dft
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Application number
JP6325497A
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English (en)
Inventor
Kunihiro Akiyoshi
邦洋 秋吉
Mitsuo Ando
光男 安藤
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 DTMF信号の検出精度の向上を図ること。 【解決手段】 A/D変換部101からディジタル信号
を入力し、有効信号の立ち上がりエッジを検出して、検
出信号を出力する差分演算部102,エッジ検出用差分
加算部103およびエッジ検出部104と、エッジ検出
部104から検出信号を入力すると、検出信号を入力し
た後にA/D変換部101から入力したN個のディジタ
ル信号についてDFT演算を実行して、各公称周波数に
対応した周波数スペクトル情報をそれぞれ求めるDFT
演算部105と、DFT演算部105で求めた各公称周
波数に対応した周波数スペクトル情報を入力し、差分演
算部102および全エネルギー用差分加算部106で求
めた入力信号の全エネルギーを入力し、DTMF信号が
入力されたか否かを判定する判定部107およびDTM
F/非DTMF信号確定部108とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、DTMF信号検出
装置に関し、より詳細には、時間分解能の低下を防ぎ、
DTMF信号の検出精度の向上を図ったDTMF信号検
出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】DTMF(Dual Tone Mul
tiple Frequency)信号は、図11に示
すプッシュホンの押しボタン等に使用されている高群お
よび低群の公称周波数(規格に定められている)の組み
合わせからなるものである。例えば、図11に示すシン
ボル9を押すことによって出力されるDTMF信号は、
低群852Hzと高群1477Hzの公称周波数成分の
組み合わせによって構成される。
【0003】このDTMF信号は、例えば留守番電話機
の遠隔操作,FAXの電話モードとFAXモードとの切
り換えのために用いられる。例えば、プッシュホンの押
しボタンの2(図11に示すシンボル2)を指定時間内
に連続して押すことにより、FAXの電話モードとFA
Xモードとの切り換えを行うことができる。
【0004】受信側は、送信側からDTMF信号を入力
し、高群および低群の公称周波数の中で最も近い周波数
の組み合わせを選択し、かつ、16個のシンボル中から
送信されたDTMF信号の組み合わせを示すシンボルを
選択し、上記のようなFAXの電話モードとFAXモー
ドとの切り換え処理等を行う。
【0005】このDTMF信号を検出するための技術を
開示するものの第1の例として、特開平5−20752
3号公報『DTMF検出方法および装置』がある。この
DTMF検出装置は、2つの異なる周波数トーン信号の
組合せを用いて情報伝送を行うDTMF転送システムの
DTMF検出装置において、入力信号の全エネルギーを
検出する第1の検出手段と、通過帯域周波数に対するエ
ネルギー伝搬遅延時間の短いフィルタを通して入力信号
のエネルギーを検出する第2の検出手段と、第1及び第
2の検出手段で検出されたエネルギーに基づいてDTM
F信号を検出する第3の検出手段とを有するものであ
る。
【0006】第2の例として、特開平5−227551
号公報『DTMF信号判定回路』がある。このDTMF
信号判定回路は、3つの信号パワー計算手段が入力信号
より全帯域の信号とDTMF帯域内の高群の信号と低群
の信号のパワーを各々計算し、DTMF帯域内の高群の
信号と低群の信号のパワーの計算結果よりDTMF帯域
内のパワーを求め、第1パワー比較判定手段が、DTM
F帯域内と全帯域のパワーについて、また第2パワー比
較判定手段がDTMF帯域内の高群と低群のパワーにつ
いてそれぞれ計算処理を行い、次にその計算結果と所定
の閾値との比較をそれぞれ行い入力信号がDTMF信号
であるかどうかを各々判定し、総合判定手段がこの2つ
の判定結果から入力信号がDTMF信号であるかどうか
を判定するものである。
【0007】また、第3の例として、特開平5−244
645号公報『誤動作防止回路付きDTMF受信器』が
ある。この誤動作防止回路付きDTMF受信器は、押し
ボタン電話機のボタンを押したときに発信される2つの
周波数を処理するために用いられる2波方式多周波受信
器において、音声や他の背景雑音等から発生する疑似D
TMF信号を入力信号から分離し抽出するためのディジ
タル・フィルタと、ディジタル・フィルタを通った疑似
DTMF信号成分のレベルを検出するための疑似DTM
F信号成分レベル回路と、DTMF信号のレベルを検出
するための入力信号成分レベル検出回路と、疑似DTM
F信号成分レベル検出回路出力と入力信号成分レベル検
出回路出力とを比較する比較回路と、DTMF信号以外
の信号がDTMF信号より同じまたは大きい場合、DT
MF信号処理を中止するように構成したものである。
【0008】さらに、第4の例として、DFT(Dis
crete Fourier Transform)演
算を用いて、DTMF信号を検出するDTMF信号検出
装置がある。このDTMF信号検出装置は、入力信号に
対してDFT演算を行い、各公称周波数のスペクトル情
報を求め、このスペクトル情報が所定の閾値を超える
か、高群,低群のスペクトル情報の差が所定の閾値以内
であるか等の条件を入力信号が満たしているか否かを判
定し、入力信号が上記条件を満たしている場合、受信側
はDTMF信号であると判定するものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述したDTMF信号
を検出するための装置は、音声信号,音楽等の非DTM
F信号も入力信号となりうる状況で使用されることがあ
るため、非DTMF信号に対する誤検出対策として、入
力信号の全エネルギーを算出し、その強度と単一周波数
の強度とを比較することが有効となる。しかしながら、
上記第1〜第3の例に示すような従来の技術において、
入力信号の直流成分以外のエネルギーを求めるには、時
定数の長いローパスフィルタを用いることが一般的とな
っているため、入力信号の変化に対する追従速度が遅く
なるという問題があった。また、時定数を長くするため
にローパスフィルタの帰還率を大きくし、入力ゲインを
小さくすると固定小数点の演算にあっては、桁落ちのた
めに十分な演算精度が得られないという問題があり、上
記全エネルギーの算出には不適当であるという問題があ
った。
【0010】また、第4の例のDFT演算を用いてDT
MF信号を検出する装置にあっては、DFT演算をNサ
ンプル分(N個のディジタル信号について)行う場合
に、Nサンプル中のどこからDTMF信号検出に用いる
有効信号が入力されたかによって、DFT演算によって
求められる周波数スペクトル情報の強度が異なることに
なるという問題があった。例えば、有効信号がNサンプ
ルの演算処理中の途中から入力された場合には、DFT
演算によって求めた周波数スペクトル情報が所定の強度
に達しないことになり、DTMF信号を精度良く検出す
ることができないことになる。したがって、DFT演算
処理に要した時間は無駄となり、結果として時間分解能
の低下を招くことになるという問題があった。
【0011】本発明は上記に鑑みてなされたものであっ
て、DFT演算を用いてDTMF信号を検出する装置に
おいて、入力信号の無信号部分から有効信号部分の変化
点、即ち有効信号の立ち上がりエッジを検出し、そのタ
イミングに同期してDFT演算処理を開始することによ
り、時間分解能の低下を防ぎ、DTMF信号検出の精度
の向上を図ることを目的とする。
【0012】また、上述した非DTMF信号に対する誤
検出対策として用いる入力信号の全エネルギーは、DF
T演算のN回目の演算時にのみ必要であることを利用し
て、DTMF信号検出に要する時間の短縮を図ることを
目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1のDTMF信号検出装置は、電話回線から
アナログ信号を入力し、入力したアナログ信号から高群
および低群の各公称周波数の組み合わせからなるDTM
F信号を検出するDTMF信号検出装置において、前記
入力したアナログ信号をディジタル信号に変換するA/
D変換手段と、前記A/D変換手段からディジタル信号
を入力し、入力したディジタル信号に基づいて、前記D
TMF信号の検出に用いる有効信号の立ち上がりエッジ
を検出して、検出信号を出力するエッジ検出手段と、前
記A/D変換手段からディジタル信号を入力し、入力し
たN個のディジタル信号についてDFT演算を常時実行
して、前記各公称周波数に対応した周波数スペクトル情
報をそれぞれ求めると共に、前記エッジ検出手段から検
出信号を入力すると、前記検出信号を入力した後のN個
のディジタル信号についてDFT演算を実行して、前記
各公称周波数に対応した周波数スペクトル情報をそれぞ
れ求めるDFT演算手段と、前記DFT演算手段から各
公称周波数に対応した周波数スペクトル情報を入力し、
入力した周波数スペクトル情報および予め設定された条
件に基づいて、前記DTMF信号が入力されたか否かを
判定する判定手段と、を備えるものである。
【0014】また、請求項2のDTMF信号検出装置
は、請求項1記載のDTMF信号検出装置において、前
記エッジ検出手段が、前記A/D変換手段から入力した
ディジタル信号と前回入力したディジタル信号との差の
絶対値を求め、求めた絶対値を前回求めた絶対値に加算
する処理を繰り返し実行する演算手段と、前記演算手段
の演算結果を入力し、入力した演算結果を用いて前記有
効信号の立ち上がりエッジを検出し、前記検出信号を出
力する検出信号出力手段と、を含むものである。
【0015】また、請求項3のDTMF信号検出装置
は、請求項2記載のDTMF信号検出装置において、前
記判定手段が、前記DTMF信号が入力されたか否かを
判定する際に、前記演算手段の演算結果を入力し、入力
した演算結果を前記アナログ信号の全エネルギーとして
用いると共に、前記DFT演算手段から各公称周波数に
対応した周波数スペクトル情報を入力し、入力した周波
数スペクトル情報をそれぞれ単一周波数のエネルギーと
して用いて、前記全エネルギーに対する前記単一周波数
のエネルギーの比率をそれぞれ求め、求めた比率毎に予
め設定された閾値を超えるか否かを判定することによ
り、前記DTMF信号が入力されたか否かを判定するも
のである。
【0016】また、請求項4のDTMF信号検出装置
は、請求項1記載のDTMF信号検出装置において、前
記DFT演算手段が、前記N個のディジタル信号につい
て実行するDFT演算の過程において、少なくとも前回
入力したディジタル信号の演算結果を一旦保持し、次に
入力するディジタル信号に前記保持したディジタル信号
の演算結果に所定の演算処理を施して加算する加算処理
を実行し、前記加算処理の際に加算結果にオーバーフロ
ーが発生した場合、何回目の加算処理で前記オーバーフ
ローが発生したかに基づいて入力ゲインを変更するもの
である。
【0017】さらに、請求項5のDTMF信号検出装置
は、請求項4記載のDTMF信号検出装置において、前
記DFT演算手段が、前記入力ゲインを変更した場合
に、前記一旦保持したディジタル信号の値を前記入力ゲ
インの変更に応じて変更するものである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明のDTMF信号検出
装置の実施の形態について、添付の図面を参照しつつ詳
細に説明する。
【0019】〔実施の形態1〕図1は、実施の形態1の
DTMF信号検出装置のブロック構成図である。実施の
形態1のDTMF信号検出装置100は、電話回線から
アナログ信号を入力し、入力したアナログ信号から高群
および低群の各公称周波数の組み合わせからなるDTM
F信号を検出するものであって、入力したアナログ信号
をディジタル信号に変換するA/D変換部101と、A
/D変換部101からディジタル信号を入力し、入力し
たディジタル信号と前回入力したディジタル信号との差
の絶対値を求める差分演算部102と、差分演算部10
2で求めた絶対値を入力し、有効信号の立ち上がりエッ
ジを検出することができるように、入力した絶対値を所
定の回数加算するエッジ検出用差分加算部103と、エ
ッジ検出用差分加算部103から演算結果を入力し、入
力した演算結果に基づいて、有効信号の立ち上がりエッ
ジを検出して、検出信号を出力するエッジ検出部104
と、A/D変換部101からディジタル信号を入力し、
入力したN個のディジタル信号についてDFT演算を常
時実行して、各公称周波数に対応した周波数スペクトル
情報をそれぞれ求めると共に、エッジ検出部104から
検出信号を入力すると、検出信号を入力した後のN個の
ディジタル信号についてDFT演算を実行して、各公称
周波数に対応した周波数スペクトル情報をそれぞれ求め
るDFT演算部105と、差分演算部102で求めた絶
対値を入力し、入力信号の全エネルギーの代用値を算出
するため、入力した絶対値を所定の回数加算する全エネ
ルギー用差分加算部106と、全エネルギー用差分加算
部106から演算結果を入力し、入力した演算結果を入
力信号の全エネルギーの代用値として用いると共に、D
FT演算部105から各公称周波数に対応した周波数ス
ペクトル情報を入力し、入力した周波数スペクトル情報
をそれぞれ単一周波数のエネルギーとして用いて、全エ
ネルギーに対する単一周波数のエネルギーの比率をそれ
ぞれ求め、求めた比率毎に予め設定された閾値を超える
か否かを判定することにより、DTMF信号が入力され
たか否かを判定する判定部107と、判定部107から
判定結果を入力し、予め設定された条件に基づいて、高
群および低群の公称周波数の組合せを決定して、入力し
たDTMF信号を確定するDTMF/非DTMF信号確
定部108と、を備えている。
【0020】なお、図1に示す差分演算部102,エッ
ジ検出用差分加算部103,エッジ検出部104,DF
T演算部105,全エネルギー用差分加算部106,判
定部107およびDTMF/非DTMF信号確定部10
8は、予め用意したプログラムをディジタル・シグナル
・プロセッサ(DSP)で実行することによって実現さ
れる。
【0021】次に、上記各部の構成を詳細に説明しつ
つ、実施の形態1のDTMF信号検出装置100の動作
について、(1)A/D変換処理,(2)差分演算処
理,(3)エッジ検出用演算処理,(4)エッジ検出処
理,(5)DFT演算処理,(6)全エネルギー算出処
理,(7)DTMF信号判定処理の順で図面を参照しつ
つ説明する。
【0022】(1)A/D変換処理 A/D変換処理は既に良く知られた処理であるため、こ
こでは詳細な説明を省略するが、A/D変換部104
は、電話回線から入力したアナログ信号をディジタル信
号に変換する。なお、以下の説明においては、A/D変
換部101から出力されるディジタル信号をサンプルデ
ータと呼ぶことにする。
【0023】(2)差分演算処理 図2は、実施の形態1のDTMF信号検出装置100に
おける差分演算部102,エッジ検出用差分加算部10
4および全エネルギー用差分加算部106の構成を示す
ブロック図である。図2に示す差分演算部102は、A
/D変換部101からサンプルデータを入力し、入力し
たサンプルデータの値と、遅延部201に保持された前
回入力したサンプルデータの値に乗算部202で−1を
乗算した値とを加算部203で加算し、絶対値変換部2
04において加算部203で加算した加算値の絶対値を
求めるものである。すなわち、差分演算部102は、前
後に入力したサンプルデータの値の差分を求めると共
に、その絶対値を求めるものである。この差分演算部1
02は、A/D変換部101からサンプルデータを入力
すると、常に、上述したサンプルデータ間の差分を求め
る処理を繰り返し実行する。差分演算部102の演算結
果は、エッジ検出用差分加算部103および全エネルギ
ー用差分加算部106に出力される。
【0024】なお、差分演算部102の演算結果は、A
/D変換部101から入力したサンプルデータ間の値の
変動が大きいほど大きな値となる。有効なDTMF信号
の無い無音状態においては、A/D変換部101から入
力するサンプルデータ間の変動はほとんどなく、その結
果、差分演算部102の演算結果も小さな値となる。
【0025】(3)エッジ検出用演算処理 エッジ検出用差分加算部103は、差分演算部102で
求めた絶対値(前後に入力したサンプルデータの差分の
絶対値)を入力し、入力した絶対値を加算していくもの
である。すなわち、エッジ検出用差分加算部103は、
図2に示すように、遅延部205に前回の演算結果を保
持しておき、加算部206において、差分演算部102
から入力した絶対値に遅延部205に保持した演算結果
を加算し、加算後の演算結果をエッジ検出部104に出
力するものであって、連続するサンプルデータ間の差分
を加算していくものである。そして、差分加算処理の結
果は再び遅延部205に保持され、次に差分演算部10
2から入力する絶対値に加算部206で加算される。
【0026】エッジ検出用差分加算部103は、上述し
たように、差分演算部102から入力した絶対値(差
分)を足し合わせていく差分加算処理を実行するもので
あり、その差分加算処理の結果は、常に遅延部205に
保持されている。ただし、遅延部205に保持された差
分加算処理の結果は、後述するエッジ検出部104のエ
ッジ検出処理に応じて、所定のタイミングで繰り返しク
リアされる。
【0027】(4)エッジ検出処理 図1に示すエッジ検出部104は、上述したエッジ検出
用差分加算部103による差分加算処理の結果を入力
し、一定サンプルデータ数毎に、入力した差分加算処理
の結果と予め設定された閾値とを比較し、差分加算処理
の結果が閾値を超える場合に何らかの入力信号があった
と判定し、さらに、有効信号の入力の前に、規格で定め
られた必要な無音区間が存在していたか否かを判定し、
必要な無音区間が存在していたと判定した場合に、有効
信号の立ち上がりエッジを検出したものと見なして、検
出信号をDFT演算部105に出力するものである。
【0028】図3は、実施の形態1のDTMF信号検出
装置100において、エッジ検出部104による有効信
号のエッジを検出する処理手順を示すフローチャートで
ある。まず、エッジ検出部104は、DTMF信号の入
力の無い無音区間の存在の判定に用いる無音区間のサン
プル数のカウント値をクリアし(S301)、エッジ検
出用差分加算部103による差分加算処理回数のカウン
ト値をクリアし(S302)、さらに、エッジ検出用差
分加算部103の遅延部205の値をクリアする(S3
03)。すなわち、エッジ検出部104は、ステップS
301〜S303において初期化処理を実行する。
【0029】エッジ検出部104は、エッジ検出用差分
加算部103から差分加算処理の結果を入力し(S30
4)、予め定めた回数差分加算処理を実行したか否かを
判定する(S305)。すなわち、エッジ検出部104
は、差分加算処理回数が予め設定された差分加算処理の
必要実行回数max_add以上であるか否かを判定す
る。なお、差分加算処理の必要実行回数max_add
は、後述するDFT演算処理部105において、DFT
演算処理に必要な時間(N個のサンプル)に対して十分
小さい値(1/10〜1/20)である。
【0030】エッジ検出部104は、ステップS305
において、差分加算処理回数がmax_add以上でな
いと判定した場合、ステップS309に進み、差分加算
処理回数のカウント値を1カウントアップする。そし
て、上述したステップS304,S305およびS30
9の処理を差分加算処理回数がmax_add以上にな
るまで繰り返し実行する。
【0031】一方、エッジ検出部104は、ステップS
305において、差分加算処理回数がmax_add以
上であると判定した場合、エッジ検出用加算処理部10
3から入力した差分加算処理の結果が予め設定された無
音閾値を超えるか否かを判定する(S306)。
【0032】エッジ検出部104は、ステップS306
において、差分加算処理の結果が無音閾値を超えないと
判定した場合、無音区間のサンプル数のカウント値をカ
ウントアップして、ステップS302に戻る(S31
0)。すなわち、エッジ検出部104は、規格で定めら
れた必要な無音区間が有効信号の入力の前に存在してい
たことを判定するため、有効信号のエッジを検出するま
でに入力したサンプルデータの数をカウントする。そし
て、エッジ検出部104は、ステップS302およびス
テップS303において、エッジ検出用加算処理部10
3による差分加算処理回数のカウント値をクリアすると
共に、エッジ検出用加算処理部103の遅延部205の
値をクリアし、差分加算処理回数がmax_add以上
になるまで繰り返し上記処理を実行する。
【0033】一方、エッジ検出部104は、ステップS
306において、差分加算処理の結果が無音閾値を超え
ると判定した場合、ステップS310でカウントした無
音区間のサンプル数が有効信号の前に必要とされる無音
区間の長さに該当するmin_nodetを超えるか否
かを判定する(S307)。
【0034】エッジ検出部104は、ステップS307
において、無音区間のサンプル数がmin_nodet
を超えないと判定した場合、ステップS301に戻り、
初期化処理を実行して再度エッジ検出処理を開始する。
【0035】一方、エッジ検出部104は、ステップS
307において、無音区間のサンプル数がmin_no
detを超えると判定した場合、有効信号の立ち上がり
エッジを検出したと判定し、検出信号をDFT演算部1
05に出力する(S308)。なお、エッジ検出部10
4は、検出信号を出力した後、再びステップS301に
戻って上述した処理を実行する。
【0036】(5)DFT演算処理 実施の形態1のDTMF信号検出装置100のように、
DFT演算を用いてDTMF信号の各公称周波数成分を
求める場合では、DFT演算を行うための必要サンプル
数をN,サンプリング周波数をFS とすると、FS /N
[Hz]間隔で周波数スペクトル情報を求めることがで
き、k(kは自然数)をパラメータとして変化させたと
きに、各公称周波数に最も近くなるFS *k/Nの値を
公称周波数として用い、この値について求めた周波数ス
ペクトル情報を、公称周波数のスペクトル情報とみなす
という方法が用いられる。
【0037】DFT演算の式を、以下の(1)式に示
す。
【数1】
【0038】(1)式において、HN (k)はDFT出
力であり、x(n)は入力信号であり、nはサンプル番
号であり、Nはサンプルデータ数であり、FS はサンプ
リング周波数であり、k*FS /Nは強度算出周波数で
あり、kは任意の自然数である。また、図4は、上記
(1)式に基づくブロック図であり、DFT演算部10
5によるDFT演算を説明するものである。なお、図4
において、401は、ある入力信号x(n)に対する演
算結果を一時保持する遅延部であり、Z^−1で示され
ている。402は、遅延部401に保持された演算結果
にW(−k)を乗じる乗算部であり、W(−k)は、e
xp(−j2πkn/N)に該当する。403は、次に
入力する入力信号x(n)に乗算部402の演算結果を
加算する加算部である。また、図4には、DFT演算部
105の出力をy(n)と示しているが、N個のサンプ
ルデータについてDFT演算を行う場合においては、N
個目のサンプルデータについての演算結果が上記H
N (k)となる。
【0039】図5は、実施の形態1のDTMF信号検出
装置100において、DFT演算部105によるDFT
演算の処理手順を示すフローチャートである。
【0040】DFT演算部105は、通常、A/D変換
部101からサンプルデータを入力し、入力したN個の
サンプルデータについてDFT演算を実行して、各公称
周波数に対応した周波数スペクトル情報を求める処理を
繰り返し実行している。この際、DFT演算部105
は、N個のサンプルデータのうち、何個のサンプルデー
タについて演算処理したかをカウントしている。そのカ
ウント値をdft_countとする。そして、DFT
演算部105は、DFT演算を実行する前に、dft_
countが、DFT演算を実行すべきサンプル数Nを
超えたか否かを判定する(S501)。
【0041】DFT演算部105は、ステップS501
において、dft_countがサンプル数Nを超えた
と判定した場合、dft_countをクリアして0に
する(S502)。DFT演算部105は、同時に、遅
延部401の値をクリアする等の初期化処理を実行する
(S503)。
【0042】その後、DFT演算部105は、dft_
countを1カウントアップし(504)、入力した
サンプルデータについてDFT演算を実行する(S50
5)。
【0043】一方、DFT演算部105は、ステップS
501において、dft_countがサンプル数Nを
超えないと判定した場合、エッジ検出部104から検出
信号を入力したか否かを判定する(S506)。
【0044】DFT演算部105は、ステップS506
において、検出信号を入力していないと判定した場合、
ステップS504に進み、dft_countを1カウ
ントアップし、入力したサンプルデータについてDFT
演算を実行する(S505)。
【0045】一方、DFT演算部105は、ステップS
506において、検出信号を入力したと判定した場合、
ステップS502に進み、dft_countをクリア
して0にした後、遅延部401の値をクリアする等の初
期化処理を実行する(S503)。その後、DFT演算
部105は、dft_countを1カウントアップし
(S504)、入力したサンプルデータについてDFT
演算を実行する(S505)。すなわち、DFT演算部
105は、エッジ検出部104で有効信号の立ち上がり
エッジが検出されると、N個のサンプルデータについて
のDFT演算処理が途中であったとしてもその処理を中
止し、検出信号を入力した後の新たなN個のサンプルデ
ータについてDFT演算処理を実行することになる。
【0046】このようにして、DFT演算部105は、
N個のサンプルデータについてDFT演算処理を実行
し、各公称周波数に対応した周波数スペクトル情報をそ
れぞれ求め、N個目のサンプルデータについて求めた周
波数スペクトル情報が、後述する判定部107における
判定処理に用いられる。
【0047】図6は、実施の形態1のDTMF信号検出
装置100におけるDFT演算の実行タイミングと従来
のDTMF信号検出装置におけるDFT演算の実行タイ
ミングとを比較した説明図であり、図3に示すエッジ検
出処理を実行し、図5に示すタイミングでDFT演算を
行うことによる効果を説明するためのものである。
【0048】図6に示すように、実施の形態1のDTM
F信号検出装置100では、エッジ検出部104で有効
信号の立ち上がりエッジが検出されると、それまで行っ
ていたDFT演算処理を中止し、新たにN個のサンプル
データについてDFT演算処理を実行するため、有効信
号に全て該当するサンプルデータを用いてDFT演算処
理を実行することができる。したがって、この演算で求
めた周波数スペクトル情報を用いることにより、DTM
F信号検出の精度の向上を図ることができる。
【0049】一方、従来のDTMF信号検出装置では、
N個のサンプルデータ単位でDFT演算処理を繰り返し
実行するのみであるため、図6に示すように、無音区間
に該当するサンプルデータをDFT演算に用いてしまう
場合があり、DTMF信号が入力されているにも拘わら
ず、DTMF信号を検出することができない場合が発生
する。すなわち、N個のサンプルデータに相当する区間
が、有効信号の区間と無音区間とに分割されてしまう場
合が発生するため、DFT演算処理で求める周波数スペ
クトル情報の強度が所定の閾値を超えない場合が発生
し、その結果、DTMF信号の検出に失敗することにな
ってしまう。このように、従来のDTMF信号検出装置
と比較することにより、実施の形態1のDTMF信号検
出装置100を用いることで、DTMF信号検出の精度
を向上できることがわかる。
【0050】(6)全エネルギー算出処理 後述する判定部107では、DFT演算部105で求め
た各公称周波数に対応する周波数スペクトル情報をそれ
ぞれ単一周波数のエネルギーとして用い、これらと入力
信号の全エネルギーとを比較する処理が行われる。この
比較処理で用いられる入力信号の全エネルギーは、全エ
ネルギー用差分加算部106で求められる。
【0051】全エネルギー用差分加算部106は、差分
演算部102で求めた絶対値(前後に入力したサンプル
データの差分の絶対値)を入力し、入力した絶対値を加
算していくものである。すなわち、全エネルギー用差分
加算部106は、図2に示すように、遅延部207に前
回の演算結果を保持しておき、加算部208において、
差分演算部102から入力した絶対値に遅延部207に
保持した演算結果を加算し、加算後の演算結果を判定部
107に出力するものであって、連続するサンプルデー
タ間の差分を加算していくものである。そして、差分加
算処理の結果は再び遅延部207に保持され、次に差分
演算部102から入力する絶対値に加算部208で加算
される。
【0052】全エネルギー用差分加算部106は、上述
したように、差分演算部102から入力した絶対値(差
分)を足し合わせていく差分加算処理を実行するもので
あり、その差分加算処理の結果は、常に遅延部207に
保持されている。ただし、遅延部207に保持された差
分加算処理の結果は、上述したDFT演算部105によ
るDFT演算処理開始時にクリアされる。
【0053】すなわち、DFT演算部105が、図5に
示すステップS502とS503の処理を実行する際
に、全エネルギー用差分加算部106の遅延部207に
保持された差分加算処理の結果がクリアされる。したが
って、全エネルギー用差分加算部106は、DFT演算
部105によるDFT演算処理と同様に、常にN個のサ
ンプルデータについて差分加算処理を実行すると共に、
エッジ検出部104からエッジ検出信号を入力すると、
遅延部205の内容をクリアし、新たにN個のサンプル
データについて差分加算処理を実行することになる。
【0054】なお、入力信号の全エネルギーを求めるた
めの演算量を減らすため、エッジ検出部104におい
て、max_add毎にエッジ検出処理を行う際に(図
3のステップS405以降の処理)、エッジ検出用差分
加算部103による差分加算処理の結果を積分していく
ことにより、入力信号の全エネルギーを求めることもで
きる。この場合、積分の回数は、N/max_add回
となる(N:DFT演算が実行されるサンプル数)。
【0055】図7は、実施の形態1のDTMF信号検出
装置100において、上述したエッジ検出処理,DFT
演算処理および全エネルギー算出処理のタイミングチャ
ートである。図7を参照することにより、エッジ検出部
104で有効信号の立ち上がりエッジが検出されると、
DFT演算部105でN個のサンプルデータについての
DFT演算処理が実行され、さらに、全エネルギー用差
分加算部106で、N個のサンプルデータについて、差
分演算部102から出力された絶対値(差分)を加算す
る処理が実行されることがわかる。
【0056】(7)DTMF信号判定処理 図8は、実施の形態1のDTMF信号検出装置100に
おいて、判定部107およびDTMF/非DTMF信号
確定部108がDTMF信号を入力したか否かを判定
し、高群および低群の公称周波数の組み合わせを決定す
る処理手順を示すフローチャートである。
【0057】判定部107は、DFT演算部105でN
個のサンプルデータについてDFT演算処理を実行する
ことによって得られた各公称周波数に対応した周波数ス
ペクトル情報を入力し(S801)、かつ、全エネルギ
ー用差分加算部部106からN個のサンプルデータにつ
いてのDFT演算処理に合わせてN回差分加算処理を実
行した結果を入力する(S802)。
【0058】そして、判定部107は、入力した各公称
周波数に対応した周波数スペクトル情報をそれぞれ単一
周波数のエネルギーとして用いると共に、差分加算処理
の結果を入力信号の全エネルギーとして用いて、入力信
号の全エネルギーに対する単一周波数のエネルギーの比
率を求める(S803)。このステップS803の処理
は、各公称周波数に対応した周波数スペクトル情報それ
ぞれについて実行される。
【0059】続いて判定部107は、各公称周波数に対
応した周波数スペクトル情報それぞれについて求めた比
率が予め指定された指定比率を超えるか否かを判定する
(S804)。
【0060】判定部107は、ステップS804におい
て、求めた比率が指定比率を超えないと判定した場合、
該当する公称周波数の信号はDTMF信号ではないと判
定する(S806)。
【0061】一方、判定部107は、ステップS804
において、求めた比率が指定比率を超えると判定した場
合、該当する公称周波数の信号はDTMF信号であると
判定し、判定結果をDTMF/非DTMF信号確定部1
08に出力する。ここで、高群および低群のそれぞれの
公称周波数に対応する周波数スペクトル情報が選択され
ることになる。
【0062】なお、DFT演算部105からの周波数ス
ペクトル情報の入力と、全エネルギー用差分加算部10
6からのN回目の差分加算処理の結果の入力とのタイミ
ングが一致しない場合については、一つ前(N−1回
目)の差分加算処理の結果を保持しておき、その値を入
力信号の全エネルギーの代用値として用いることで対処
することができる。
【0063】DTMF/非DTMF信号確定部108
は、続いて、判定部107から判定結果を入力し、DT
MF信号確定処理を実行する(S805)。すなわち、
DTMF/非DTMF信号確定部108は、判定部10
7で比率が指定比率を超えると判定された各公称周波数
に対応する周波数スペクトル情報に基づいて、高群およ
び低群の公称周波数の組合せを決定し、入力したDTM
F信号を決定する。この際、この高群および低群の公称
周波数に対応する周波数スペクトル情報の強度差を求
め、強度差が予め設定された所定の閾値以内である場合
に、この組合せのDTMF信号を入力したと確定する。
ただし、DTMF信号を確定するための条件が満たされ
ない場合は、DTMF信号の入力が無かったものと判定
される。なお、入力したDTMF信号を確定するための
条件は、上述したものに限定するものではない。
【0064】このように、実施の形態1のDTMF信号
検出装置100によれば、無信号部分から有効信号部分
への変化点(有効信号の立ち上がりエッジ)を検出し、
検出した時点でDFT演算処理を実行することにしたた
め、時間分解能の低下を防ぐことができると共に、DT
MF信号の検出精度の向上を図ることができる。
【0065】また、入力信号の全エネルギーは、DFT
演算部105によるN回目の演算の終了した時点のみに
必要であることに着目した結果、DFT演算部105に
よるN回目の演算時の全エネルギー用差分加算部106
の差分加算処理の結果を全エネルギーの代用値として用
いることにし、この代用値とDFT演算処理で求めた周
波数スペクトル情報とを比較して、DTMF信号である
か否かの判定に用いることにしたため、少ない演算量で
DTMF信号の判定処理を行うことができる。
【0066】さらに、有効信号の立ち上がりエッジの検
出処理とDTMF信号であるか否かの判定処理とに差分
演算部102で求めた絶対値を用いることにしたため、
DTMF信号の検出処理時間を短縮することができ、か
つ、装置構成を簡素化することができる。
【0067】〔実施の形態2〕固定小数点方式でDFT
のダイナミックレンジを大きくするためには、DFT演
算部105への入力ゲインを調整する必要がある。一般
的な入力ゲインの調整方法として、入力信号の絶対値と
基準値の差分をとり、その差分に平滑化等の処理を行っ
た結果を用いて入力ゲインの調整を行うというものがあ
る。ところが、この方法では入力ゲインの調整処理に多
くの時間を費やしてしまうことになる。そこで、実施の
形態2のDTMF信号検出装置は、実施の形態1のDT
MF信号検出装置において、DFT演算部105におけ
るDFT演算処理の過程で実行されるN回の加算処理の
何回目で加算結果にオーバーフローが発生したかに基づ
いて、入力ゲインの調整を行うことにしたものである。
【0068】ただし、オーバーフローが発生した時点で
入力ゲインを変更すると、それまでのDFT演算処理で
算出された遅延部の値と入力ゲインが変更された以降の
入力データのスケーリングが不連続となり、DFT演算
の精度が劣化することになる。そこで、実施の形態2の
DTMF信号検出装置は、さらに、入力ゲインの変更時
にDFT演算部105の遅延部の値を更新することにし
て、DFT演算の精度の劣化を防止するものである。そ
こで、以下に実施の形態2のDTMF信号検出装置を具
体的に説明する。装置の全体構成は、実施の形態1のD
TMF信号検出装置100と同一であるため、実施の形
態1のDTMF信号検出装置100を例として説明す
る。
【0069】実施の形態1で説明したDFT演算の式は
(1)式のように表され、この(1)式を図示すると図
4に示すようになる。ただし、この図4に示すままでは
N回の帰還ループの演算処理に複素数演算が入り、演算
量が増大するため、以下の(2)式に示すように式変換
を行うこととする。図9は、(2)式に対応したブロッ
ク図である。
【数2】
【0070】なお、図9において、901および902
はそれぞれ演算結果を保持する遅延部を示し、903は
遅延部901に保持された演算結果に2cos(2πk
/N)を乗算する乗算部を示し、904は遅延部902
に保持された演算結果に−1を乗算する乗算部を示し、
905は遅延部901に保持された演算結果に−W
(k)、即ち−exp(j2πkn/N)を乗算する乗
算部を示し、906および907はそれぞれ演算結果を
加算する加算部を示している。
【0071】実施の形態1で説明したように、DFT出
力HN (k)は、(2)式および図9に示す処理をN回
繰り返したときの値であるため、N回の演算を行ってい
る途中の値であるy(n)の値はDFT演算部105の
出力としては不要である。したがって、実施の形態2の
DTMF信号検出装置100のDFT演算部105にお
いては、N回の演算のうち、N−1回目までの演算とし
て、図9中に示す波線の左側の帰還部分の演算のみを行
えば良いということになる。ところが、この図9の左側
の帰還部分の演算を固定小数点方式で実現すると、桁落
ちが発生し、必要なダイナミックレンジが得られない場
合がある。この対応策としては、入力信号x(n)の大
きさに応じて入力ゲインを調整する増幅器、例えばAG
C(オートゲインコントロール)としての機能をDFT
演算部105に持たせることが有効である。
【0072】次に、DFT演算部105における入力ゲ
インの変更方法と、入力ゲインを変更した場合の遅延部
901,902の値の変更方法とについて、図10を用
いて説明する。図10は、実施の形態2のDTMF信号
検出装置100において、DFT演算部105による入
力ゲインの変更手順および遅延部の値の変更手順を示す
フローチャートである。
【0073】入力ゲインの更新処理は、図9に示す左側
の演算の実行中において、加算部906の加算結果にオ
ーバーフローが発生した場合、何回目の加算処理で発生
したかに基づいて行われる。いま、N回の帰還ループの
演算処理において、n回目の演算処理を実行したものと
する。加算部906で加算処理が実行された結果(S1
001)、加算結果にオーバーフローが発生した場合
(S1002)、DFT演算部105は以下の(3)式
に示すように入力ゲインを変更する(S1003)。 GAIN(n)=GAIN(n−1)*n/N ・・・(3)
【0074】続いてDFT演算部105は、(3)式に
示す入力ゲインの変更の割合に応じて、全て(他の周波
数に対するDFTを含む)の遅延部901,902の値
を変更する(S1004)。すなわち、現時点での遅延
部901,902の値をD(n−1)とすると共に、変
更後の値をD(n)とすると、変更後の値は以下の
(4)式で表される。 D(n)=D(n−1)*GAIN(n)/GAIN(n−1)・・・(4)
【0075】また、(3)式に示すように入力ゲインを
変更した場合、変更後の遅延部901,902の値D
(n)は以下の(5)式で表される。 D(n)=D(n−1)*n/N ・・・(5)
【0076】一方、加算部906で加算処理が実行され
た結果(S1001)、加算結果にオーバーフローが発
生しなかった場合(S1002)、DFT部104は、
入力ゲインを少しだけ大きくする処理を実行する(S1
004)。すなわち、DFT部104は、(6)式のよ
うに入力ゲインを変更する。 GAIN(n)=GAIN(n−1)+α ・・・(6) (6)式中のαは、データが不連続とならない程度の小
さな正の値である。
【0077】このように、実施の形態2のDTMF信号
検出装置100によれば、DFT演算のN回の演算過程
において、加算処理の何回目の加算結果にオーバーフロ
ーが発生したかに基づいて入力ゲインを変更することに
したため、ゲイン調整に必要とされる処理時間を大幅に
短縮することができる。
【0078】また、入力ゲインを変更した際、変更した
入力ゲインの比率と同一の比率で遅延部901,902
の値を変更するため、入力データが不連続になることを
防ぐことができる。したがって、DFT演算の精度が劣
化することを防止することができ、DTMF信号の検出
精度の向上を図ることができる。
【0079】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のDTMF
信号検出装置(請求項1)によれば、入力したアナログ
信号をディジタル信号に変換するA/D変換手段と、A
/D変換手段からディジタル信号を入力し、入力したデ
ィジタル信号に基づいて、DTMF信号の検出に用いる
有効信号の立ち上がりエッジを検出して、検出信号を出
力するエッジ検出手段と、A/D変換手段からディジタ
ル信号を入力し、入力したN個のディジタル信号につい
てDFT演算を常時実行して、各公称周波数に対応した
周波数スペクトル情報をそれぞれ求めると共に、エッジ
検出手段から検出信号を入力すると、検出信号を入力し
た後のN個のディジタル信号についてDFT演算を実行
して、各公称周波数に対応した周波数スペクトル情報を
それぞれ求めるDFT演算手段と、DFT演算手段から
各公称周波数に対応した周波数スペクトル情報を入力
し、入力した周波数スペクトル情報および予め設定され
た条件に基づいて、DTMF信号が入力されたか否かを
判定する判定手段と、を備えるため、無信号部分から有
効信号部分への変化点(有効信号の立ち上がりエッジ)
を検出した時点でDFT演算処理を実行することがで
き、時間分解能の低下を防ぐことができると共に、DT
MF信号の検出精度の向上を図ることができる。
【0080】また、本発明のDTMF信号検出装置(請
求項2)によれば、請求項1記載のDTMF信号検出装
置において、エッジ検出手段は、A/D変換手段から入
力したディジタル信号と前回入力したディジタル信号と
の差の絶対値を求め、求めた絶対値を前回求めた絶対値
に加算する処理を繰り返し実行する演算手段と、演算手
段の演算結果を入力し、入力した演算結果を用いて有効
信号の立ち上がりエッジを検出し、検出信号を出力する
検出信号出力手段と、を含むため、容易に有効信号の立
ち上がりエッジを検出することができる。
【0081】また、本発明のDTMF信号検出装置(請
求項3)によれば、請求項2記載のDTMF信号検出装
置において、判定手段は、DTMF信号が入力されたか
否かを判定する際に、演算手段の演算結果を入力し、入
力した演算結果をアナログ信号の全エネルギーとして用
いると共に、DFT演算手段から各公称周波数に対応し
た周波数スペクトル情報を入力し、入力した周波数スペ
クトル情報をそれぞれ単一周波数のエネルギーとして用
いて、全エネルギーに対する単一周波数のエネルギーの
比率をそれぞれ求め、求めた比率毎に予め設定された閾
値を超えるか否かを判定することにより、DTMF信号
が入力されたか否かを判定するため、少ない演算量でD
TMF信号の判定処理を行うことができる。さらに、有
効信号の立ち上がりエッジの検出処理とDTMF信号で
あるか否かの判定処理とに演算手段の演算結果を用いる
ことにしたため、DTMF信号の検出処理時間を短縮す
ることができ、かつ、装置構成を簡素化することができ
る。
【0082】また、本発明のDTMF信号検出装置(請
求項4)によれば、請求項1記載のDTMF信号検出装
置において、DFT演算手段は、N個のディジタル信号
について実行するDFT演算の過程において、少なくと
も前回入力したディジタル信号の演算結果を一旦保持
し、次に入力するディジタル信号に保持したディジタル
信号の演算結果に所定の演算処理を施して加算する加算
処理を実行し、加算処理の際に加算結果にオーバーフロ
ーが発生した場合、何回目の加算処理でオーバーフロー
が発生したかに基づいて入力ゲインを変更するため、ゲ
イン調整に必要とされる処理時間を大幅に短縮すること
ができる。
【0083】また、本発明のDTMF信号検出装置(請
求項5)によれば、請求項4記載のDTMF信号検出装
置において、DFT演算手段は、入力ゲインを変更した
場合に、一旦保持したディジタル信号の値を入力ゲイン
の変更に応じて変更するため、入力データが不連続にな
ることを防ぐことができる。したがって、DFT演算の
精度が劣化することを防止することができ、DTMF信
号検出の精度の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1のDTMF信号検出装置のブロッ
ク構成図である。
【図2】実施の形態1のDTMF信号検出装置における
差分演算部,エッジ検出用差分加算部および全エネルギ
ー用差分加算部の構成を示すブロック図である。
【図3】実施の形態1のDTMF信号検出装置におい
て、エッジ検出部による有効信号のエッジを検出するた
めの処理手順を示すフローチャートである。
【図4】実施の形態1のDTMF信号検出装置におい
て、DFT演算部によるDFT演算を説明するブロック
図である。
【図5】実施の形態1のDTMF信号検出装置におい
て、DFT演算部によるDFT演算の処理手順を示すフ
ローチャートである。
【図6】実施の形態1のDTMF信号検出装置における
DFT演算の実行タイミングと従来のDTMF信号検出
装置におけるDFT演算の実行タイミングとを比較した
説明図である。
【図7】実施の形態1のDTMF信号検出装置におい
て、エッジ検出処理,DFT演算処理および全エネルギ
ー算出処理のタイミングチャートである。
【図8】実施の形態1のDTMF信号検出装置におい
て、判定部およびDTMF/非DTMF信号確定部が、
DTMF信号を入力したか否かを判定し、高群および低
群の公称周波数の組み合わせを決定する処理手順を示す
フローチャートである
【図9】実施の形態2のDTMF信号検出装置におい
て、DFT演算部によるDFT演算を説明するブロック
図である。
【図10】実施の形態2のDTMF信号検出装置におい
て、DFT演算部による入力ゲインの変更手順および遅
延部の値の変更手順を示すフローチャートである。
【図11】DTMF信号を説明するための説明図であ
る。
【符号の説明】
100 DTMF信号検出装置 101 A/D変換部 102 差分演算部 103 エッジ検出用差分加算部 104 エッジ検出部 105 DFT演算部 106 全エネルギー用差分加算部 107 判定部 108 DTMF/非DTMF信号確定部 201,205,207,401,901,902
遅延部 202,402,903,904,905 乗算部 203,206,208,403,906,907
加算部 204 絶対値変換部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電話回線からアナログ信号を入力し、入
    力したアナログ信号から高群および低群の各公称周波数
    の組み合わせからなるDTMF信号を検出するDTMF
    信号検出装置において、 前記入力したアナログ信号をディジタル信号に変換する
    A/D変換手段と、 前記A/D変換手段からディジタル信号を入力し、入力
    したディジタル信号に基づいて、前記DTMF信号の検
    出に用いる有効信号の立ち上がりエッジを検出して、検
    出信号を出力するエッジ検出手段と、 前記A/D変換手段からディジタル信号を入力し、入力
    したN個のディジタル信号についてDFT演算を常時実
    行して、前記各公称周波数に対応した周波数スペクトル
    情報をそれぞれ求めると共に、前記エッジ検出手段から
    検出信号を入力すると、前記検出信号を入力した後のN
    個のディジタル信号についてDFT演算を実行して、前
    記各公称周波数に対応した周波数スペクトル情報をそれ
    ぞれ求めるDFT演算手段と、 前記DFT演算手段から各公称周波数に対応した周波数
    スペクトル情報を入力し、入力した周波数スペクトル情
    報および予め設定された条件に基づいて、前記DTMF
    信号が入力されたか否かを判定する判定手段と、 を備えることを特徴とするDTMF信号検出装置。
  2. 【請求項2】 前記エッジ検出手段は、 前記A/D変換手段から入力したディジタル信号と前回
    入力したディジタル信号との差の絶対値を求め、求めた
    絶対値を前回求めた絶対値に加算する処理を繰り返し実
    行する演算手段と、 前記演算手段の演算結果を入力し、入力した演算結果を
    用いて前記有効信号の立ち上がりエッジを検出し、前記
    検出信号を出力する検出信号出力手段と、 を含むことを特徴とする請求項1記載のDTMF信号検
    出装置。
  3. 【請求項3】 前記判定手段は、前記DTMF信号が入
    力されたか否かを判定する際に、前記演算手段の演算結
    果を入力し、入力した演算結果を前記アナログ信号の全
    エネルギーとして用いると共に、前記DFT演算手段か
    ら各公称周波数に対応した周波数スペクトル情報を入力
    し、入力した周波数スペクトル情報をそれぞれ単一周波
    数のエネルギーとして用いて、前記全エネルギーに対す
    る前記単一周波数のエネルギーの比率をそれぞれ求め、
    求めた比率毎に予め設定された閾値を超えるか否かを判
    定することにより、前記DTMF信号が入力されたか否
    かを判定することを特徴とする請求項2記載のDTMF
    信号検出装置。
  4. 【請求項4】 前記DFT演算手段は、前記N個のディ
    ジタル信号について実行するDFT演算の過程におい
    て、少なくとも前回入力したディジタル信号の演算結果
    を一旦保持し、次に入力するディジタル信号に前記保持
    したディジタル信号の演算結果に所定の演算処理を施し
    て加算する加算処理を実行し、前記加算処理の際に加算
    結果にオーバーフローが発生した場合、何回目の加算処
    理で前記オーバーフローが発生したかに基づいて入力ゲ
    インを変更することを特徴とする請求項1記載のDTM
    F信号検出装置。
  5. 【請求項5】 前記DFT演算手段は、前記入力ゲイン
    を変更した場合に、前記一旦保持したディジタル信号の
    演算結果を前記入力ゲインの変更に応じて変更すること
    を特徴とする請求項4記載のDTMF信号検出装置。
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