JPH10263877A - AlまたはAl合金ろう付け用混合粉末 - Google Patents

AlまたはAl合金ろう付け用混合粉末

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JPH10263877A
JPH10263877A JP7535797A JP7535797A JPH10263877A JP H10263877 A JPH10263877 A JP H10263877A JP 7535797 A JP7535797 A JP 7535797A JP 7535797 A JP7535797 A JP 7535797A JP H10263877 A JPH10263877 A JP H10263877A
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Yasunori Hiyougo
靖憲 兵庫
Hiroto Momozaki
博人 桃崎
Ken Toma
建 当摩
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 少ないろう材で隙間を充填することのできる
ろう付け用混合粉末を提供する。 【解決手段】 Si:13〜45%を含み、残りがAl
と不可避不純物からなる組成のAl−Si二元系過共晶
合金粉末とSi粉末からなる混合粉末であって、この混
合粉末に含まれるAl−Si二元系過共晶合金粉末とS
i粉末はSi量が合計で15〜60%となるように混合
されており、前記Al−Si二元系過共晶合金粉末の平
均粒径は5〜100μmの範囲内にあり、前記Si粉末
の平均粒径は1〜50μmの範囲内にあり、かつAl−
Si二元系過共晶合金粉末の平均粒径はSi粉末の平均
粒径よりも相対的に大きい平均粒径を有することを特徴
とするAlまたはAl合金ろう付け用混合粉末。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、AlまたはAl
合金をろう付けするために使用する混合粉末およびこの
混合粉末を含むろう材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、AlまたはAl合金製品をろう付
けするには、Si:6.8〜13.0重量%を含むAl
−Si系合金のろう材が使用されることは知られてお
り、これらAl−Si系合金のろう材を粉末に成形し、
このろう材粉末にフラックスを混合したり、バインダ樹
脂および溶剤と共に混合してスラリー状にしたものをA
lまたはAl合金製品の接合個所に塗布して不活性ガス
雰囲気下で加熱することによりろう付けすることも行わ
れている。ろう材粉末は複雑形状品などの構造的にろう
付けが困難な個所にも容易に適用できる利点を有してい
るものの、大きな隙間のある接合部(例えば、熱交換器
のチューブとヘッダーの接合部など)や大きなフィレッ
トの形成が必要な接合部などでは、ろう付けに必要なろ
う材量を著しく増す必要があり、そのために、従来はろ
う材粉末の塗布量を増加することで対処してきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ろう材粉末を
一度のコート(フローコート法)で塗布できる塗布量に
は限界があり、ろう材粉末の塗布量を増加するには重ね
塗りが必要となり、塗布回数の増加は高価なろう材粉末
の使用量の増加と共にろう付け時間の増加をもたらし、
製造コストの増加の原因になっていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等は、
上述のような観点から、少量でろう付け可能なろう材粉
末を開発すべく研究を行なった結果、(a)重量%で、
Si:13〜45%を含み、残りがAlと不可避不純物
からなる組成のAl−Si二元系過共晶合金粉末とSi
粉末からなる混合粉末であって、この混合粉末に含まれ
るAl−Si二元系過共晶合金粉末とSi粉末はSi量
が合計で15〜60%となるように混合されている混合
粉末で構成されたろう付け用混合粉末から得られたろう
材粉末は、これを用いてAlまたはAl合金をろう付け
すると、比較的少量でろう付けすることができる、
(b)前記Si粉末の融点は前記Al−Si二元系過共
晶合金粉末の融点よりも高いこと、またSi粉末は母材
への侵食が著しいため、塗布面全体に均一に塗布する必
要があることから、Si粉末の粒径はAl−Si二元系
過共晶合金粉末の粒径よりも微細にすることが好まし
く、したがって、Al−Si二元系過共晶合金粉末の平
均粒径は5〜100μmの範囲内にあり、前記Si粉末
の平均粒径は1〜50μmの範囲内にあり、かつAl−
Si二元系過共晶合金粉末の平均粒径はSi粉末の平均
粒径よりも相対的に大きい平均粒径を有するようにする
必要がある、という研究結果を得たのである。
【0005】この発明は、上記の研究結果にもとづいて
なされたものであり、(1)Al−Si二元系過共晶合
金粉末とSi粉末からなる混合粉末で構成されたAlま
たはAl合金ろう付け用混合粉末、(2)重量%で、S
i:13〜45%を含み、残りがAlと不可避不純物か
らなる組成を有するAl−Si二元系過共晶合金粉末と
Si粉末からなる混合粉末で構成されたAlまたはAl
合金ろう付け用混合粉末、(3)重量%で、Si:13
〜45%を含み、残りがAlと不可避不純物からなる組
成のAl−Si二元系過共晶合金粉末とSi粉末からな
る混合粉末であって、この混合粉末に含まれるAl−S
i二元系過共晶合金粉末とSi粉末はSi量が合計で1
5〜60%となるように混合されているAlまたはAl
合金ろう付け用混合粉末、(4)前記Al−Si二元系
過共晶合金粉末の平均粒径は5〜100μmの範囲内に
あり、前記Si粉末の平均粒径は1〜50μmの範囲内
にあり、かつAl−Si二元系過共晶合金粉末の平均粒
径はSi粉末の平均粒径よりも相対的に大きい平均粒径
を有する前記(1)、(2)、または(3)記載のAl
またはAl合金ろう付け用混合粉末、に特徴を有するも
のである。
【0006】前記(1)、(2)、(3)または(4)
記載のAlまたはAl合金ろう付け用混合粉末は、フラ
ックスを混合したり、バインダ樹脂および溶剤と共に混
合してスラリー状にして使用することができる。したが
って、この発明は、(5)前記(1)、(2)、(3)
または(4)記載のAlまたはAl合金ろう付け用混合
粉末をフラックスと混合してなるAlまたはAl合金ろ
う材、(6)前記(1)、(2)、(3)または(4)
記載のAlまたはAl合金ろう付け用混合粉末にバイン
ダ樹脂および溶剤と共に混合してスラリー状にしてなる
AlまたはAl合金ろう材、に特徴を有するものであ
る。
【0007】この発明のAlまたはAl合金ろう付け用
混合粉末に含まれるAl−Si二元系過共晶合金粉末の
Si含有量が13〜45%の範囲内にあるAl−Si二
元系過共晶合金粉末であると、共晶あるいは過共晶とな
って母材に対する侵蝕が過度になることなく十分に母材
を溶解させるることができる。この発明のAlまたはA
l合金ろう付け用混合粉末に含まれるAl−Si二元系
過共晶合金粉末のSi含有量は15〜45%の範囲であ
ることが一層好ましく、20〜30%の範囲であること
がさらに一層好ましい。
【0008】この発明のAlまたはAl合金ろう付け用
混合粉末は、さらにSi粉末を含むが、Si粉末は、前
記Al−Si二元系過共晶合金粉末に対してSiの合計
量が15〜60%となるように混合されることが好まし
く、Si粉末がAl−Si二元系過共晶合金粉末に対し
てSi量の合計で15%未満含有する混合粉末からなる
ろう材では母材を溶解させる作用が十分得られず、一
方、Si量が合計で60%を越えて含有する混合粉末か
らなるろう材では母材に対する侵蝕が過度になり、強度
低下の原因になって好ましくない。したがって、この発
明のAlまたはAl合金ろう付け用混合粉末はSi粉末
をAl−Si二元系過共晶合金粉末に対してSiの合計
量が15〜60%となるように定めた。Si粉末は、S
i量の合計で20〜45%の範囲であることが一層好ま
しく、25〜35%の範囲であることがさらに一層好ま
しい。
【0009】この発明のAlまたはAl合金ろう付け用
混合粉末に含まれるSi粉末はAl−Si二元系過共晶
合金粉末よりも融点が高いところから、Si粉末の粒径
をAl−Si二元系過共晶合金粉末の粒径よりも微細に
し、AlまたはAl合金ろう付け用混合粉末中に均一に
分散させると共にSi粉末による局部侵蝕を低減し、母
材表面の侵蝕を穏やかにする必要がある。したがって、
この発明のAlまたはAl合金ろう付け用混合粉末は、
Al−Si二元系過共晶合金粉末の平均粒径は5〜10
0μmの範囲内にあり、Si粉末の平均粒径は1〜50
μmの範囲内にあり、かつAl−Si二元系過共晶合金
粉末の平均粒径はSi粉末の平均粒径よりも相対的に大
きい平均粒径を有することが好ましい。この発明のAl
またはAl合金ろう付け用混合粉末に含まれるAl−S
i二元系過共晶合金粉末の平均粒径は10〜70μmの
範囲内にあり、Si粉末の平均粒径は1〜30μmの範
囲内にあり、かつAl−Si二元系過共晶合金粉末の平
均粒径はSi粉末の平均粒径よりも相対的に大きい平均
粒径を有することが一層好ましい。さらに一層好ましい
範囲は、Al−Si二元系過共晶合金粉末の平均粒径が
15〜40μmの範囲内にあり、Si粉末の平均粒径は
1〜20μmの範囲内にありかつAl−Si二元系過共
晶合金粉末の平均粒径はSi粉末の平均粒径よりも相対
的に大きい平均粒径を有することがさらに一層好まし
い。
【0010】この発明のAlまたはAl合金ろう付け用
混合粉末を使用することによりろう材粉末の使用量を減
らすことができる理由として、Al−Si二元系過共晶
合金粉末とSi粉末からなる混合粉末は、全体としてS
i過剰の過共晶合金粉末となっているので、ろう付け時
にSiが母材に拡散流入し、母材の融点を低下させて母
材の一部を溶融侵蝕し、この溶融侵蝕した母材の一部が
塗布された混合粉末と共に流動し、これが接合部の隙間
を充填したりフィレットを形成することによるものと考
えられる。
【0011】この発明のAlまたはAl合金ろう付け用
混合粉末はSi粉末を含むため、Si粉末がろうとなっ
てフィレットを形成する前に母材深さ方向への侵蝕が著
しく、母材厚さが極端に薄いと腐食による貫通孔が発生
することがある。したがって、この発明のAl−Si二
元系過共晶合金粉末とSi粉末からなる混合粉末で構成
するAlまたはAl合金ろう付け用混合粉末は、板厚さ
が0.5mm以上の比較的厚いAlまたはAl合金板の
ろう付けに特に適している。
【0012】
【発明の実施の形態】つぎに、この発明のろう付け用混
合粉末を実施例により具体的に説明する。表1および2
に示される成分組成をもったAl合金製溶湯をアトマイ
ズして、表1および2に示される平均粒径を有するAl
−Si二元系合金粉末を作製し、これらAl−Si二元
系合金粉末に対して表1および2に示される平均粒径を
有する純Si粉末を表1および2に示される割合に配合
し、混合してSi量が合計で表1および2に示される値
となる本発明ろう付け用混合粉末(以下、本発明混合粉
末という)1〜8および比較ろう付け用混合粉末(以
下、比較混合粉末という)1〜5を作製した。さらに、
Al−Si二元系合金粉末からなる純Si粉末を含まな
い従来粉末を用意した。これら本発明混合粉末1〜8、
比較混合粉末1〜5および従来粉末を10重量部に対し
てフラックス:1重量部、バインダー:1重量部の割合
で混合し、スラリー状ろう材を作製した。なお、比較混
合粉末1〜5は、構成成分のうちのいずれかの成分含有
量がこの発明の範囲から外れたものである。
【0013】さらに、JIS A3003からなる縦:
30mm、横:50mm、板厚:1mmの寸法を有する
垂直板を用意し、さらに縦:30mm、横:60mm、
板厚:1.5mmの寸法を有する水平板を用意し、図1
に示されるように垂直板1と水平板2を一端に直径:2
mmのスペーサー3を挟んで逆T字型に組み立て、垂直
板1にスラリー状ろう材を塗布した後、これを不活性ガ
ス雰囲気中、温度:600℃に5分間保持してろう付け
し、図2に示されるろう付け部の充填長さLが30mm
のフィレット4を有する逆T字型ろう付け組立体を作製
した。
【0014】この充填長さLがいずれも30mmの逆T
字型ろう付け組立体を作製するために要したろう材の塗
布量を測定し、それらの結果を表1および2に示したの
ち、さらに図2のA−A断面である図3に示されるろう
付け部のフィレット4の最大侵蝕深さHを測定し、それ
らの結果も表1および2に示した。
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
【0017】
【発明の効果】表1,2に示される結果から、本発明混
合粉末1〜8で作製したろう材の塗布量は、従来粉末で
作製したろう材の塗布量に比べて格段に少ないことが分
かる。さらにSi粉末の含有量がこの発明の範囲よりも
多い比較混合粉末1で作製したろう材の最大侵食深さは
大きくなり過ぎて好ましくなく、またSi粉末の含有量
がこの発明の範囲よりも少ない比較混合粉末2で作製し
たろう材は塗布量が多くなって好ましくなく、Al−S
i二元系合金粉末およびSi粉末の粒径がこの発明の範
囲から外れている比較混合粉末3および4は、塗布量が
多くなるかまたは最大侵蝕深さが大きくなり過ぎるので
好ましくなく、さらにSi粉末の含有量が多量となる比
較混合粉末5で構成したろう材は最大侵蝕深さが大きく
なり過ぎて好ましくないことが分かる。
【0018】上述のように、この発明のAlまたはAl
合金ろう付け用混合粉末を含むろう材は、少ないろう材
で隙間を充填することができ、ろう付け部品の軽量化を
はかることができ、工業上有用な効果をもたらすもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】垂直板と水平板を一端にスペーサーを挟んで逆
T字型に組み立てた状態を示す側面図である。
【図2】垂直板と水平板を一端にスペーサーを挟んで逆
T字型に組み立て、ろう付けして得られた逆T字型ろう
付け組立体の側面図である。
【図3】図2のA−A断面図である。
【符号の説明】
1 垂直板 2 水平板 3 スペーサー 4 フィレット

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Al−Si二元系過共晶合金粉末とSi
    粉末からなる混合粉末で構成されたことを特徴とするA
    lまたはAl合金ろう付け用混合粉末。
  2. 【請求項2】 重量%で、Si:13〜45%を含み、
    残りがAlと不可避不純物からなる組成を有するAl−
    Si二元系過共晶合金粉末とSi粉末からなる混合粉末
    で構成されたことを特徴とするAlまたはAl合金ろう
    付け用混合粉末。
  3. 【請求項3】 重量%で、Si:13〜45%を含み、
    残りがAlと不可避不純物からなる組成のAl−Si二
    元系過共晶合金粉末とSi粉末からなる混合粉末であっ
    て、この混合粉末に含まれるAl−Si二元系過共晶合
    金粉末とSi粉末はSi量が合計で15〜60%となる
    ように混合されていることを特徴とするAlまたはAl
    合金ろう付け用混合粉末。
  4. 【請求項4】 前記Al−Si二元系過共晶合金粉末の
    平均粒径は5〜100μmの範囲内にあり、前記Si粉
    末の平均粒径は1〜50μmの範囲内にあり、かつAl
    −Si二元系過共晶合金粉末の平均粒径はSi粉末の平
    均粒径よりも相対的に大きい平均粒径を有することを特
    徴とする請求項1、2、または3記載のAlまたはAl
    合金ろう付け用混合粉末。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3または4記載のAlま
    たはAl合金ろう付け用混合粉末にフラックスを混合し
    てなることを特徴とするAlまたはAl合金ろう材。
  6. 【請求項6】 請求項1、2、3または4記載のAlま
    たはAl合金ろう付け用混合粉末にバインダ樹脂および
    溶剤と共に混合してスラリー状にしてなることを特徴と
    するAlまたはAl合金ろう材。
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