JPH1026627A - 走査型プローブ顕微鏡 - Google Patents

走査型プローブ顕微鏡

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JPH1026627A
JPH1026627A JP8183390A JP18339096A JPH1026627A JP H1026627 A JPH1026627 A JP H1026627A JP 8183390 A JP8183390 A JP 8183390A JP 18339096 A JP18339096 A JP 18339096A JP H1026627 A JPH1026627 A JP H1026627A
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JP
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cantilever
sample
frequency
voltage signal
probe microscope
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JP8183390A
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Inventor
Takuma Yamamoto
▲琢▼磨 山本
Nobuyuki Nakagiri
伸行 中桐
Hiroyuki Sugimura
博之 杉村
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】試料の表面もしくは内部の導電体のパターンを
高い空間分解能で検出することができる走査型プローブ
顕微鏡を提供する。 【解決手段】試料4に交流電圧印加手段11から交流電
圧信号を印加する。また、カンチレバー1を振動手段3
により、共振周波数付近で試料4に向かって振動させ
る。カンチレバーが共振周波数付近で振動しているた
め、カンチレバー1の先端と試料4との間の静電容量が
振動周波数で変化し、カンチレバー1に伝わる高周波電
圧の振幅は、振動周波数と等しい周波数で変化する。そ
こで、カンチレバー1に試料4から伝達した高周波電圧
を検波手段8で検波し、検波された高周波の振幅信号の
うち、カンチレバー1の振動周波数と等しい周波数成分
を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走査型プローブ顕
微鏡に関するものである。
【0002】
【従来の技術】先端の鋭い探針により試料表面を走査す
ることで、試料表面の情報を原子レベルの高い空間分解
能で調べる技術として、様々なタイプの走査型プローブ
顕微鏡が提案されている。走査型プローブ顕微鏡の代表
的なものとしては、探針と試料との距離を一定に保つた
めに探針と試料間のトンネル電流を利用する走査型トン
ネル顕微鏡(STM)や、探針と試料との距離を一定に
保つために探針と試料間に働く微小な力を使用する原子
間力顕微鏡(AFM)や、探針と試料との距離を一定に
保ちながら探針と試料との間の静電容量を計測する走査
型容量顕微鏡等がある。
【0003】また、内部に配線パターンを有する絶縁体
の試料に高周波の交流電圧を加えた状態で、試料表面で
カンチレバー型のプローブを走査し、絶縁体を介してプ
ローブへ伝わる交流電圧量を検出することにより、絶縁
体内部の配線のパターンをイメージングすることが、”
G.E. Bridge and D.J. Thomson, Ultramicroscopy 42-4
4 (1992) 321-328”に記載されている。この文献では、
プローブの探針以外の部分から、試料の高周波がプロー
ブへ伝達するのを防ぐために、プローブの探針以外の部
分、すなわちカンチレバーのレバー部分等にシールドを
施すことが記載されている。
【0004】また、原子間力顕微鏡の測定モードの一形
態として、カンチレバーを機械的に共振周波数付近で振
動させて試料表面に近づけたときに探針と試料表面との
間の原子間力により生じるカンチレバーの振動振幅もし
くは振動周波数の変化を検出し、前記振動振幅もしくは
振動周波数が一定になるようにして試料表面を走査して
試料表面の形状を測定する非接触モードが行われてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述の文献では、試料
に印加した高周波の交流電圧が、プローブの探針以外の
部分から伝達するのを防ぐために、プローブのレバー部
分等にシールドを施している。しかしながら、シールド
によって、完全にその部分からの高周波の交流電圧の伝
達を防ぐことができるかどうかは不明である。また、シ
ールドを施しにくい探針の基部の部分や、探針の側面の
部分からプローブに伝達される交流電圧を防ぐことはで
きない。このように探針の先端以外の部分から交流電圧
が伝達された場合には、探針の先端から伝達された交流
電圧と区別することはできない。そのため、試料内部の
導体パターンを高い空間分解能で検出することは困難で
ある。また、シールドを施したカンチレバー型のプロー
ブを製造するのは困難であり、製造コストがかかるとい
う問題もある。
【0006】また、従来のカンチレバーを振動させるこ
とにより、非接触モードで試料表面を走査する方法は、
試料の凹凸を検出することは可能であるが、試料の凹凸
以外の情報、例えば、電気的な情報を得ることはできな
い。
【0007】本発明はこの問題を解決し、試料の表面も
しくは内部の導電体のパターンを高い空間分解能で、か
つ、表面形状と同時に検出することができる走査型プロ
ーブ顕微鏡を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、以下のような走査型プローブ顕微鏡を提
供する。
【0009】すなわち、導電性探針を有するカンチレバ
ーを保持するカンチレバーホルダーと、前記カンチレバ
ーに対向する位置に試料を保持する試料ホルダーと、前
記カンチレバーを振動させる振動手段と、前記カンチレ
バーと前記試料との間隔を一定に保つ間隔保持手段と、
前記試料に交流電圧信号を印加する交流電圧印加手段
と、前記カンチレバーに前記試料から伝達した電圧信号
を検出する検波手段とを有し、前記検波手段は、前記カ
ンチレバーの振動周波数と等しい周波数成分の電圧信号
を検出する走査型プローブ顕微鏡である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
面を用いて説明する。
【0011】まず、本発明の第1の実施の形態の走査型
プローブ顕微鏡の構成について、図1を用いて説明す
る。
【0012】図1のように、導電性探針を有するカンチ
レバー1を保持するカンチレバーホルダー2には、カン
チレバーホルダー2を振動させるための積層型ピエゾ3
が取り付けられ、積層型ピエゾ3には、駆動電圧を供給
するピエゾ駆動用電圧印加装置7が接続されている。ま
た、カンチレバー1には、電気信号を検波するための検
波回路8が電気的に接続されている。検波回路8には、
検波した信号のうち特定の周波数の信号の振幅を検出す
るためにロックインアンプ9が接続されている。
【0013】また、カンチレバー1に対向する位置に
は、試料4を保持するために、導電性の試料ホルダー5
が配置されている。試料ホルダー5には、試料1をXY
Z方向に移動させるためにチューブ型ピエゾ6が取り付
けられている。導電性の試料ホルダー5には、試料4に
高周波を印加するために高周波電源11が電気的に接続
されている。チューブ型ピエゾ6には、駆動電圧を供給
するピエゾ駆動用電圧印加装置12が接続されている。
【0014】また、カンチレバー1に光を照射する位置
には、半導体レーザー13が配置される。また、半導体
レーザー13から照射されカンチレバー1で反射された
光が入射する位置には、2分割光検出器14が配置され
る。2分割光検出器14には、検出した信号のうち特定
の周波数の信号の振幅を検出するためにロックインアン
プ15が接続されている。
【0015】また、ロックインアンプ15、ロックイン
アンプ9およびピエゾ駆動用電圧印加装置7には、これ
らに特定の周波数の信号を参照信号として出力するファ
ンクションジェネレータ10が接続されている。また、
ロックインアンプ15およびロックインアンプ9には、
これらの出力信号を用いて、試料4の表面形状画像およ
び導体パターン画像を形成する制御装置101が接続さ
れている。制御装置101には、ピエゾ駆動用電圧印加
装置12、ピエゾ駆動用電圧印加装置7、高周波電源1
1およびファンクションジェネレータ10も接続されて
おり、これらの動作を制御する。
【0016】カンチレバー1は、支持体1cと、支持体
1cに片持ち支持された可撓性のレバー部1bと、レバ
ー部1bの先端に形成された四角錐形状の探針1aとに
より構成される。また、カンチレバー1の試料4側の面
には、探針1aの先端から支持体1cまで導電性被膜が
コーティングされている。検波回路8は、支持体1cの
導電性被膜に電気的に接続される。本実施の形態では、
探針1aおよびレバー部1bを窒化シリコンで形成し、
導電性被膜としてチタン膜を用いている。また、カンチ
レバー1の共振周波数は、およそ49.8kHzであ
る。
【0017】つぎに、図1の走査型プローブ顕微鏡によ
り、試料4の表面形状と試料4の導電体のパターンを観
察する場合の各部の動作について説明する。
【0018】制御装置101は、ファンクションジェネ
レータ10、ピエゾ駆動用電圧印加装置7、高周波電源
11に動作開始を指示する。
【0019】ファンクションジェネレータ10は、共振
周波数よりわずかに高い周波数、例えば50kHzのサ
イン波の参照信号をロックインアンプ9、ロックインア
ンプ15、ピエゾ駆動用電圧印加装置7に出力する。ピ
エゾ駆動用電圧印加装置7は、参照信号を用いて共振周
波数よりわずかに高い周波数、例えば50kHzの電圧
信号を形成し、積層型ピエゾ3に供給する。これによ
り、積層型ピエゾ3は、50kHzでカンチレバー1を
z方向に振動させる。
【0020】半導体レーザー13からは、カンチレバー
1へ向かってレーザ光が照射され、反射光が2分割検出
器14で検出される。これにより、カンチレバー1の振
動は、半導体レーザー13と2分割光検出器14によっ
て、光てこ法により計測される。ロックインアンプ15
は、ファンクションジェネレータ10からの50kHz
の参照信号を用いて、検出器14が検出した信号のうち
周波数50KHzの信号の振幅を検出する。これによ
り、カンチレバー1の振動の振幅を検出することができ
る。
【0021】ロックインアンプ15の出力は、制御装置
101に入力される。カンチレバー1の振動の振幅は、
試料4とカンチレバー1との間の距離に応じてカンチレ
バー1との間に働く力によって変化するため、制御装置
101は、この振動振幅が一定になるように、チューブ
型ピエゾ6のZ方向を変位させるための出力をピエゾ駆
動用電圧印加装置12に指示する。ピエゾ駆動用電圧印
加装置12は、制御装置101の指示に応じて、チュー
ブ型ピエゾ6をZ方向に変位させる電圧を出力し、試料
4をZ方向に変位させる。これにより、試料4の表面の
凹凸がある場合にも、カンチレバー1の探針1aの先端
と、試料4の表面との距離が一定に保たれる。
【0022】また、制御装置101は、試料4の予め定
めた範囲をカンチレバー1の探針1aが走査するよう
に、チューブ型ピエゾ6をXY方向に変位させるための
出力をピエゾ駆動用電圧印加装置12に指示する。ピエ
ゾ駆動用電圧印加装置12は、制御装置101の指示に
従って、チューブ型ピエゾ6に電圧を出力して、試料4
をXY方向に移動させる。
【0023】これにより、カンチレバー1の探針1aの
先端は、試料4の凹凸に合わせて試料4の表面と一定の
距離を保ちつつ、試料4の表面上を走査し、しかも、5
0kHzで一定の振幅で振動する。
【0024】試料4には、試料ホルダー5を介して、高
周波電源11から1GHzの高周波電圧が印加されるた
め、試料4の導体部分には、1GHzの高周波電圧信号
が流れる。上述のように、カンチレバー1の探針1a
が、試料4と間隔を保ちながら試料4上を走査すると、
試料4の導体部分の上部では、試料4の導体部分とカン
チレバー1の探針1aとの間の静電容量を介して、試料
4の導体部分の電圧信号がカンチレバー1の探針1aに
伝わる。カンチレバー1は50kHzでz方向に振動し
ているため、カンチレバー1と試料4との間隔は、50
kHzの周波数で周期的に近づいたり離れたりしてい
る。そのため、カンチレバー1と試料4の導体部分との
間の静電容量も50kHzの周波数で変化する。よっ
て、カンチレバー1に伝達される1GHzの高周波の電
圧の振幅変化は、50kHzの周期的な成分を有する。
また、カンチレバー1に伝達された1GHzの高周波の
振幅の50kHzでの変化量は、カンチレバー1の振動
によるカンチレバー1と試料4の導体との間の静電容量
の変化量に比例するため、カンチレバー1に伝達された
1GHzの高周波の振幅の50kHzでの変化量を検出
することにより、試料4の導体のパターンを検出するこ
とができる。
【0025】検波回路8は、カンチレバー1に伝達され
た電圧信号を検波し、ロックインアンプ9が、50kH
zの参照信号を用いて、検波回路8の出力のうちカンチ
レバー1の振動周波数と等しい周波数50kHzの信号
の振幅を検出する。
【0026】制御装置101は、ロックインアンプ9の
出力を、その時のカンチレバー1の試料4上のXY方向
の位置とを対応させて内蔵する記憶手段に記憶させ、試
料4から伝達された電圧信号の試料4上での分布画像を
作成する。そして、この画像を表示装置102に表示さ
せる。さらに、制御装置101は、ピエゾ駆動用電圧印
加装置12に指示した試料4のZ方向の変位を、XY方
向の位置とを対応させて、内蔵する別の記憶手段に記憶
させ、試料4の表面の凹凸画像を作成する。この凹凸画
像も表示装置102に表示させる。
【0027】なお、本実施の形態では、カンチレバー1
を共振周波数付近で振動させるているため、カンチレバ
ーの先端すなわち探針1aのみが効率よく振動し、カン
チレバー1の支持体1cならびにレバー部1bの振動は
小さい。さらに、支持体1cならびにレバー部1bは、
探針1aに比べて試料4から離れている。そのため、支
持体1cならびにレバー部1bと、試料4との間の静電
容量の変化は、無視できるほど小さい。したがって、カ
ンチレバー1の周波数50kHz電圧信号は、ほとんど
が、カンチレバー1の探針1aと試料4との間の静電容
量の変化によって生じたものである。
【0028】また、対向する導体間の静電容量の変化量
は、後で詳しく述べるように、対向する導体間の距離に
平方に反比例して小さくなるために、探針1aのなかで
も、特に探針1aの”先端”と試料4との間の静電容量
の変化量が大きく、探針1aの根本部と試料4との間の
静電容量の変化量は小さい。
【0029】よって、本実施の形態では、試料4に加え
た1GHzの高周波が、カンチレバー1と試料4との間
の静電容量を介して、カンチレバー1に伝達する量は、
支持体1cならびにレバー部1bでは、ほぼ一定量であ
り、高周波の伝達量のカンチレバー1の振動周波数での
変化は、大部分が探針1aの先端への伝達量の変化によ
るものである。
【0030】このため、検波回路8およびロックインア
ンプ9で、カンチレバー1に伝わった高周波の振幅が5
0kHzで変化する量を検出することにより、試料4か
ら探針1aの先端への高周波の伝達特性を検出すること
ができる。
【0031】このように、本実施の形態では、カンチレ
バー1の探針1への高周波の伝達を選択的に検出できる
ため、S/N比が向上するとともに検出位置を探針1a
の先端に特定することができるため、空間分解能を向上
させることができる。
【0032】ここで、静電容量の変化量が、対向する導
体間の距離の平方に反比例して小さくなることをさらに
詳しく説明する。一般的に、2つの導電性を有する平行
平面板の間のキャパシタンスCは、平行平面板の面積を
S、平行平面板間の距離をd、平行平面板間を満たして
いる物質の誘電率をεとして、
【0033】
【数1】
【0034】で表される。また、キャパシタンスCの距
離dによる変化量は、
【0035】
【数2】
【0036】で表される。本実施の形態のカンチレバー
1の場合には、四角錐の探針1aを用いているため、図
6(a),(b)のように、四角錐の探針1aの先端か
ら高さxの部分の表面積ΔS(x)は、xに比例して増
加する。すなわち、ΔS(x)∝xである。よって、試
料4が導電体である場合、探針1a先端と試料4との距
離をDとすると、探針1a先端から高さxの位置の探針
表面と、試料4との間のキャパシタンスの距離dの微小
な変化による変化量は、d=D+xより
【0037】
【数3】
【0038】で表される。
【0039】よって、試料4と探針1aの表面との間の
静電容量の変化量(∂C/∂d)はx>>Dの領域で
は、探針1aの先端からの距離xに反比例して小さくな
る。
【0040】したがって、静電容量の変化により、検波
回路8およびロックインアンプ9で検出される周波数5
0kHzの信号は、探針1aの先端で伝達された高周波
に重み付けされており、本実施の形態では、カンチレバ
ー1の探針1aの先端部によって、試料4からカンチレ
バー1に伝達される高周波電圧を検出することができ
る。
【0041】このように、本実施の形態の走査型プロー
ブ顕微鏡では、カンチレバー1を共振周波数付近で振動
させ、カンチレバー1に試料4から伝達される高周波電
圧の振幅のレバーの振動周波数での変化を検出するとい
う構成を用いることにより、カンチレバー1にシールド
等の施すことなく、カンチレバー1の探針の先端1a以
外の部分からの高周波電圧の伝達の成分を取り除くこと
ができるため、高感度かつ高空間分解能で試料4の導電
体のパターンを検出することができる。
【0042】また、カンチレバー1の振動振幅を光学的
に検出し、この振幅が一定になるように試料4とカンチ
レバー1の探針1aとの距離を保つことにより、非接触
モードで試料の表面を走査させることができる。これに
より、試料4の表面の凹凸形状を、試料4からの高周波
電圧の伝達とは独立して計測することができる。
【0043】また、探針1aと試料4とが非接触である
ため、本実施の形態の走査型プローブ顕微鏡では、表面
が導電体の試料4であっても、試料4の導電体パターン
を検出することができる。
【0044】また、カンチレバー1にシールドを施す必
要がないため、カンチレバーの製造コストを低くするこ
とができる。
【0045】ここで、本実施の形態の走査型プローブ顕
微鏡を用いた測定例を図2(a),(b),(c)およ
び図3(a),(b),(c)により説明する。
【0046】まず、図2(a)のように、誘電体21
と、誘電率の低い誘電体22とが、金属基板23上に搭
載された試料を測定したところ、チューブ型ピエゾ6に
加えた電圧は図2(b)のようになり、試料表面がx方
向について平坦であることが測定された。また、ロック
インアンプ9の出力は、図2(c)のように、誘電体2
2が搭載されている部分で凹部となり、この部分では試
料4とカンチレバー1の探針1aとの間の静電容量変化
が小さいことが検出できた。
【0047】また、図3(a)のように、凹部31aを
有する金属基板31上に、凸部32bを有する絶縁体薄
膜32を搭載した試料を測定したところ、チューブ型ピ
エゾ6に加えた電圧は図3(b)のようになり、試料表
面形状の凸部32bが測定された。また、ロックインア
ンプ9の出力は、図3(c)のように、図3(a)の部
分31aと凸部32bにおいて小さく、この部分では試
料4とカンチレバー1との間の静電容量変化が小さいこ
とが検出できた。
【0048】つぎに、本発明の第2の実施の形態の走査
型プローブ顕微鏡について、図4を用いて説明する。
【0049】図4の走査型プローブ顕微鏡は、カンチレ
バー1に高周波電圧を印加し、カンチレバー1の高周波
を試料4によって反射させ、試料4において反射された
高周波を再びカンチレバー1に伝達させてこれを検出す
る構成である。このために、カンチレバー1には、方向
性結合器48を介して、ネットワークアナライザー49
が接続される。ネットワークアナライザー49には、制
御装置50が接続される。他の構成は、図1と同様の構
成であるため、図4において、図1と同じ構成には、同
じ符号を付して説明を省略する。
【0050】ネットワークアナライザー49は、高周波
発信部および信号検出部を内蔵している。ネットワーク
アナライザー49の高周波発信部から発せられた1GH
zの高周波は、入力波として方向性結合器48を介して
カンチレバー1に供給される。カンチレバー1の高周波
のうち、試料4において反射された高周波は、方向性結
合器48により入力波と分離され、ネットワークアナラ
イザー49の信号検出部に導かれ検波される。ネットワ
ークアナライザー49において検波された信号は制御装
置50に伝えられてフーリエ変換され、カンチレバー1
の振動周波数と等しい周波数成分が検出される。制御装
置50は、この周波数成分の振幅および位相を検出す
る。また、制御装置50は、検出した振幅および位相
を、試料4の探針1a先端付近で反射される高周波の情
報として、試料4のXY方向の位置と対応させて内蔵す
る記憶手段に記憶させ、反射波の振幅情報画像および位
相情報画像を作成し、表示装置102に表示させる。
【0051】カンチレバー1の振動は、半導体レーザー
13と2分割光検出器14を用いて光てこ法により計測
され、振動の振幅がロックインアンプ15により検出さ
れる。また、制御装置50は、ロックインアンプ15の
出力から、カンチレバー1の振動振幅が一定になるよう
にピエゾ駆動用電圧印加装置12にチューブ型ピエゾ6
のZ方向の変位させるよう指示する。また、制御装置5
0は、ピエゾ駆動用電圧印加装置12に、試料4をカン
チレバー1に対してXY方向に走査させるための電圧を
供給するよう指示する。そして、Z方向の変位を、XY
方向の位置と対応させて内蔵する記憶手段に記憶させ、
試料4の表面の凹凸画像を作成し、表示装置102に表
示させる。
【0052】また、制御装置50は、ピエゾ駆動用電圧
印加装置7に50kHzの参照信号を受け渡し、カンチ
レバー1を共振周波数付近で振動させる電圧信号を出力
させる。
【0053】図4の走査型プローブ顕微鏡の測定例を図
5(a),(b),(c)により説明する。試料4は、
図5(a)のように、凹部61aを有する酸化シリコン
61に埋め込まれたのアルミニウム配線62から構成さ
れている。アルミニウム配線62は、凹部61aの位置
に、凹部62aを有している。図5(b)は、チューブ
型ピエゾ6に加えた電圧であり、凹部61aを検出して
いる。また、図5(c)は試料4で反射された高周波の
振幅情報を示しており、アルミニウム配線62の外形が
検出されている。
【0054】なお、上述の第1および第2の実施の形態
では、カンチレバー1として共振周波数がおよそ49.
8kHzのものを用い、試料4に1GHzの高周波電圧
を加えているが、本発明は、これに限定されるものでは
ない。試料に印加する高周波は、カンチレバーの共振周
波数よりも高い周波数であれば良く、1GHz以外の周
波数を用いることができる。
【0055】また、試料4に加える高周波の周波数を変
化させながら測定できる構成にすることも可能である。
この場合には、カンチレバー1に伝わる高周波の周波数
依存特性を検出することができる。
【0056】また、試料4とカンチレバー1との間にバ
イアス電圧を負荷する機能をさらに配置することによ
り、試料4が半導体の場合には、半導体の空乏層の存在
等を検出することができる。
【0057】また、上述の実施の形態では、カンチレバ
ー1の試料4側の面全体をチタン膜でコーティングした
ものを用いたが、このチタン層をパターニングして幅の
狭い配線の形状にしておくことにより、チタン層による
浮遊容量を小さくすることができ、S/N比をより向上
させることができる。
【0058】また、カンチレバーの探針としては、上述
の四角錐の探針よりも、可能であれば、より鋭い探針の
方が望ましい。
【0059】また、カンチレバーとしては、本実施の形
態では、窒化シリコンに導電性のチタン膜をコーティン
グしているが、先端を鋭くしたワイヤーをカンチレバー
として用いてもよい。このようなワイヤーは、バルク金
属であるため、チタン膜のような薄膜よりも電気伝導性
に優れており、より高感度にカンチレバーの電気信号を
伝えることができると考えられる。
【0060】また、第1および第2の実施の形態では、
カンチレバー1の探針1aと試料4の表面との間隔を検
出するために、ロックインアンプ15により、カンチレ
バー1の振動振幅を検出する構成であったが、カンチレ
バーの振動周波数の変化を検出する構成にすることもで
きる。この場合には、振動周波数を一定に保つように制
御装置101が制御することにより、カンチレバー1と
試料4の距離を一定に保つことができる。
【0061】
【発明の効果】本発明では、カンチレバーを共振周波数
で振動させ、試料に高周波を印加し、カンチレバーに伝
わる高周波電圧の振幅の前記共振周波数での変化量を検
出することにより、試料の表面もしくは内部の導電体パ
ターンを高い空間分解能で検出することができる。ま
た、この方法では、試料の表面形状も同時に検出するこ
とが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の走査型プローブ顕微鏡
の構成を説明するためのブロック図。
【図2】図1の走査型プローブ顕微鏡で測定した(a)
試料の断面図、(b)および(c)測定結果を示す説明
図。
【図3】図1の走査型プローブ顕微鏡で測定した(a)
試料の断面図、(b)および(c)測定結果を示す説明
図。
【図4】本発明の一実施の形態の走査型プローブ顕微鏡
の構成を説明するためのブロック図。
【図5】図1の走査型プローブ顕微鏡で測定した(a)
試料の断面図、(b)および(c)測定結果を示す説明
図。
【図6】図1の走査型プローブ顕微鏡のカンチレバーの
探針の表面の一部分と試料とのキャパシタンスおよびそ
の変化量を説明するための(a)カンチレバーの側面
図、(b)カンチレバーの仮面図。
【符号の説明】
1・・・カンチレバー 2・・・カンチレバーホルダー 3・・・積層型ピエゾ 4・・・試料 5・・・試料ホルダー 6・・・チューブ型ピエゾ 7・・・ピエゾ駆動用電圧印加装置 8・・・検波回路 9・・・ロックインアンプ 10・・ファンクションジェネレータ 11・・高周波電源 12・・ピエゾ駆動用電圧印加装置 13・・半導体レーザ 14・・2分割光検出器 15・・ロックインアンプ 21、22・・誘電体 23、31・・金属基板 32・・絶縁体薄膜 48・・方向性結合器 49・・ネットワークアナライザー 50・・コンピュータ 61・・酸化シリコン 62・・アルミニウム配線 50、101・・・制御装置 102・・・表示装置

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性探針を有するカンチレバーを保持す
    るカンチレバーホルダーと、前記カンチレバーに対向す
    る位置に試料を保持する試料ホルダーと、前記カンチレ
    バーを振動させる振動手段と、前記カンチレバーと前記
    試料との間隔を一定に保つ間隔保持手段と、前記試料に
    交流電圧信号を印加する交流電圧印加手段と、前記カン
    チレバーに前記試料から伝達した電圧信号を検出する検
    波手段とを有し、 前記検波手段は、前記カンチレバーの振動周波数と等し
    い周波数成分の電圧信号を検出することを特徴とする走
    査型プローブ顕微鏡。
  2. 【請求項2】導電性探針を有するカンチレバーを保持す
    るカンチレバーホルダーと、前記カンチレバーに対向す
    る位置に試料を保持する試料ホルダーと、前記カンチレ
    バーを振動させる振動手段と、前記カンチレバーと前記
    試料との間隔を一定に保つ間隔保持手段と、前記カンチ
    レバーに交流電圧信号を印加する交流電圧印加手段と、
    前記カンチレバーに印加された前記交流電圧信号のうち
    前記試料で反射されて再び前記カンチレバーに伝達した
    電圧信号を検出する検波手段とを有し、 前記検波手段は、前記カンチレバーの振動周波数と等し
    い周波数成分の電圧信号を検出することを特徴とする走
    査型プローブ顕微鏡。
  3. 【請求項3】請求項1または2において、前記検波手段
    により検波される前記電圧信号において、前記周波数成
    分の振幅を検出することを特徴とする走査型プローブ顕
    微鏡。
  4. 【請求項4】請求項1または2において、前記検波手段
    により検波される前記電圧信号において、前記周波数成
    分の位相を検出することを特徴とする走査型プローブ顕
    微鏡。
  5. 【請求項5】請求項1または2において、前記交流電圧
    印加手段の印加する交流電圧の周波数は、前記共振周波
    数よりも高いことを特徴とする走査型プローブ顕微鏡。
  6. 【請求項6】請求項2において、前記交流電圧印加手段
    が前記カンチレバーに印加する交流電圧信号と、前記試
    料で反射されて再び前記カンチレバーに伝達した電圧信
    号とを分離する分離手段を有することを特徴とする走査
    型プローブ顕微鏡。
  7. 【請求項7】請求項1または2において、前記間隔保持
    手段は、前記カンチレバーの振動振幅または振動周波数
    を検出する手段と、検出した振動振幅または振動周波数
    が一定になるように前記試料を前記カンチレバーに近づ
    ける方向または遠ざける方向に相対的に移動させる移動
    手段とを有することを特徴とする走査型プローブ顕微
    鏡。
  8. 【請求項8】請求項7において、前記カンチレバーを前
    記試料上で走査させるために、前記カンチレバーを前記
    試料の表面に平行な方向に相対的に移動させる走査手段
    と、記憶手段と、前記走査手段の移動量と前記間隔保持
    手段の移動手段の移動量とを対応させて前記記憶手段に
    記憶させることにより、前記試料表面の凹凸画像を作成
    する制御手段と、前記制御手段の作成した凹凸画像を表
    示する表示装置とを有することを特徴とする走査型プロ
    ーブ顕微鏡。
  9. 【請求項9】請求項1または2において、前記カンチレ
    バーを前記試料上で走査させるために、前記カンチレバ
    ーを前記試料の表面に平行な方向に相対的に移動させる
    走査手段と、記憶手段と、前記走査手段の移動量と前記
    検波手段の検波結果とを対応させて前記記憶手段に記憶
    させることにより、前記試料表面の静電容量分布画像を
    作成する制御手段と、前記制御手段の作成した静電容量
    分布画像を表示する表示装置とを有することを特徴とす
    る走査型プローブ顕微鏡。
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