JPH10266990A - ポンプの振動解析方法 - Google Patents
ポンプの振動解析方法Info
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- JPH10266990A JPH10266990A JP6874497A JP6874497A JPH10266990A JP H10266990 A JPH10266990 A JP H10266990A JP 6874497 A JP6874497 A JP 6874497A JP 6874497 A JP6874497 A JP 6874497A JP H10266990 A JPH10266990 A JP H10266990A
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- Japan
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- vibration
- liquid
- length
- submerged
- pump
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- Control Of Positive-Displacement Pumps (AREA)
- Control Of Non-Positive-Displacement Pumps (AREA)
- Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 液槽内部への揚液管の液没長さの影響による
固有振動数の変化を種々の設計条件下にて定量的に算定
し、この算定結果の使用によりポンプの実使用状態での
振動解析を高精度に実施する。 【解決手段】 支持体としての定盤2から垂下され、こ
れの下方に設けた水槽3内にその下部を水没させてある
供試管1を揚液管として備えるポンプの運転振動の解析
に当たり、水槽3内への水没長さLの支持体としての定
盤2からの垂下長さL0 に対する比として求まる水位率
と、揚液管としての供試管1の口径Dとに基づいて付加
質量を算定し、この付加質量を水没部分に付加した振動
モデルを用いて振動解析を行う。
固有振動数の変化を種々の設計条件下にて定量的に算定
し、この算定結果の使用によりポンプの実使用状態での
振動解析を高精度に実施する。 【解決手段】 支持体としての定盤2から垂下され、こ
れの下方に設けた水槽3内にその下部を水没させてある
供試管1を揚液管として備えるポンプの運転振動の解析
に当たり、水槽3内への水没長さLの支持体としての定
盤2からの垂下長さL0 に対する比として求まる水位率
と、揚液管としての供試管1の口径Dとに基づいて付加
質量を算定し、この付加質量を水没部分に付加した振動
モデルを用いて振動解析を行う。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポンプの振動解析
方法に関し、特に、支持体から垂下された揚液管の下部
に羽根車を備える立軸ポンプの振動解析方法に関する。
方法に関し、特に、支持体から垂下された揚液管の下部
に羽根車を備える立軸ポンプの振動解析方法に関する。
【0002】
【従来の技術】支持体から垂下された揚水管の下部に羽
根車(インペラ)を備え、該羽根車の駆動軸を、前記揚
水管の軸心部に支持させて上方に延設し、前記支持体の
上部に配した駆動源(電動モータ、エンジン等)に連結
して、該駆動源により前記羽根車を回転駆動し、前記支
持体の下方に設けた水槽から水を汲み上げる構成とした
立軸ポンプは、前記羽根車が常時水没状態にあることか
ら、呼び水を行うことなく起動でき、また、キャビテー
ションの発生を抑えて良好な吸込み性能が得られる等の
利点を有しており、雨水排水用、下水道用、灌漑設備用
等、広汎な用途に用いられている。
根車(インペラ)を備え、該羽根車の駆動軸を、前記揚
水管の軸心部に支持させて上方に延設し、前記支持体の
上部に配した駆動源(電動モータ、エンジン等)に連結
して、該駆動源により前記羽根車を回転駆動し、前記支
持体の下方に設けた水槽から水を汲み上げる構成とした
立軸ポンプは、前記羽根車が常時水没状態にあることか
ら、呼び水を行うことなく起動でき、また、キャビテー
ションの発生を抑えて良好な吸込み性能が得られる等の
利点を有しており、雨水排水用、下水道用、灌漑設備用
等、広汎な用途に用いられている。
【0003】以上の如き立軸ポンプにおいては、支持体
から垂下された揚水管が、片持ち梁としての支持状態に
あり、また加振源となる羽根車を内蔵することから、運
転に伴って発生する振動(運転振動)が大きいという問
題があり、特に、ポンプの運転振動は、加振源となる羽
根車の羽根枚数と、これの回転速度との積の倍数の加振
周波数を有する振動を主体として生じ、この加振周波数
が支持体からの垂下部分の固有振動数と一致した場合、
共振によって大振動が発生する虞れがある。
から垂下された揚水管が、片持ち梁としての支持状態に
あり、また加振源となる羽根車を内蔵することから、運
転に伴って発生する振動(運転振動)が大きいという問
題があり、特に、ポンプの運転振動は、加振源となる羽
根車の羽根枚数と、これの回転速度との積の倍数の加振
周波数を有する振動を主体として生じ、この加振周波数
が支持体からの垂下部分の固有振動数と一致した場合、
共振によって大振動が発生する虞れがある。
【0004】そこで従来から、立軸ポンプの設計におい
ては、前記固有振動数を求めるべく振動解析を実施し、
この解析によって得られた固有振動数が加振周波数と一
致しないように、支持体からの垂下長さ、各部の肉厚、
強度、重量等、固有振動数に影響を与える設計値を変更
して、実設備への設置後における運転振動の発生を未然
に防止するようにしている。
ては、前記固有振動数を求めるべく振動解析を実施し、
この解析によって得られた固有振動数が加振周波数と一
致しないように、支持体からの垂下長さ、各部の肉厚、
強度、重量等、固有振動数に影響を与える設計値を変更
して、実設備への設置後における運転振動の発生を未然
に防止するようにしている。
【0005】立軸ポンプの固有振動数は、支持体から垂
下された片持ち梁としての単純な振動モデルを用いた振
動解析により、高次の振動数に至るまで高精度に算出す
ることが可能である。前記設計値の変更は、1次の固有
振動数が前記加振周波数よりも高くなるように行うのが
望ましいが、このことを、支持体からの垂下長さ、所
謂、床下長さの長い大口径のポンプにおいて実現するこ
とは困難であり、実際には、1次の固有振動数と2次の
固有振動数との間、2次の固有振動数と3次の固有振動
数との間等、隣り合う次数の固有振動数間の周波数域に
前記加振周波数が含まれるような設計を行っている。
下された片持ち梁としての単純な振動モデルを用いた振
動解析により、高次の振動数に至るまで高精度に算出す
ることが可能である。前記設計値の変更は、1次の固有
振動数が前記加振周波数よりも高くなるように行うのが
望ましいが、このことを、支持体からの垂下長さ、所
謂、床下長さの長い大口径のポンプにおいて実現するこ
とは困難であり、実際には、1次の固有振動数と2次の
固有振動数との間、2次の固有振動数と3次の固有振動
数との間等、隣り合う次数の固有振動数間の周波数域に
前記加振周波数が含まれるような設計を行っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】さて、立軸ポンプは、
前述した如く、羽根車を内蔵する揚水管の下部を適宜の
長さに亘って水槽内に水没させた状態で使用され、この
使用状態においては、揚水管の水没部分の内側及び外側
に存在する水が固有振動数を低下させる作用をなすこと
が知られており、実運転時における運転振動の発生を防
止するためには、前述した振動解析の実施に当たり、水
没長さの影響を考慮に入れる必要がある。
前述した如く、羽根車を内蔵する揚水管の下部を適宜の
長さに亘って水槽内に水没させた状態で使用され、この
使用状態においては、揚水管の水没部分の内側及び外側
に存在する水が固有振動数を低下させる作用をなすこと
が知られており、実運転時における運転振動の発生を防
止するためには、前述した振動解析の実施に当たり、水
没長さの影響を考慮に入れる必要がある。
【0007】ところが、前記水の存在による固有振動数
の定量的な低下程度は明らかではなく、従来において
は、水なしの状態での振動解析により得られた固有振動
数に適宜の補正値を乗じて水没長さの影響による低下分
を求めるようにしており、前記補正値は、各別のポンプ
に対して振動解析により得られた固有振動数と、設置後
における振動測定により得られた実際の固有振動数とを
比較整理し、この結果を同種のポンプの設計に反映させ
ることにより決定されている。
の定量的な低下程度は明らかではなく、従来において
は、水なしの状態での振動解析により得られた固有振動
数に適宜の補正値を乗じて水没長さの影響による低下分
を求めるようにしており、前記補正値は、各別のポンプ
に対して振動解析により得られた固有振動数と、設置後
における振動測定により得られた実際の固有振動数とを
比較整理し、この結果を同種のポンプの設計に反映させ
ることにより決定されている。
【0008】ところが、立軸ポンプの設計条件は、設備
毎に異なるのが一般的であり、水なしの状態での振動解
析が高精度に行われ、更に、前記補正値の決定に際し、
比較的近い既存設備の結果を参照し得た場合において
も、補正後の固有振動数と実際の固有振動数との間に誤
差が生じることが避けられず、前述の如く、隣り合う次
数の固有振動数間の周波数域に加振周波数が含まれるよ
うな設計を行った場合、実設備への設置後に運転振動が
発生し、この振動の防止対策が必要となる虞れがあっ
た。
毎に異なるのが一般的であり、水なしの状態での振動解
析が高精度に行われ、更に、前記補正値の決定に際し、
比較的近い既存設備の結果を参照し得た場合において
も、補正後の固有振動数と実際の固有振動数との間に誤
差が生じることが避けられず、前述の如く、隣り合う次
数の固有振動数間の周波数域に加振周波数が含まれるよ
うな設計を行った場合、実設備への設置後に運転振動が
発生し、この振動の防止対策が必要となる虞れがあっ
た。
【0009】なお以上の説明においては、水を取扱い対
象とする立軸ポンプについて述べたが、同様の問題は、
水以外の液体を取扱い対象とする立軸ポンプ及び立軸ポ
ンプ以外のポンプにおいても同様に発生するものであ
る。
象とする立軸ポンプについて述べたが、同様の問題は、
水以外の液体を取扱い対象とする立軸ポンプ及び立軸ポ
ンプ以外のポンプにおいても同様に発生するものであ
る。
【0010】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、液槽内部への揚液管の液没長さの影響による固
有振動数の変化を種々の設計条件下にて定量的に算定す
ることを可能とし、この算定結果の使用により、ポンプ
の実使用状態における振動解析を高精度に実施し得る方
法を提供することを目的とする。
であり、液槽内部への揚液管の液没長さの影響による固
有振動数の変化を種々の設計条件下にて定量的に算定す
ることを可能とし、この算定結果の使用により、ポンプ
の実使用状態における振動解析を高精度に実施し得る方
法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係るポンプの振
動解析方法は、支持体から垂下され、該支持体の下方に
設けた液槽内にその下部を液没させてある揚液管を備え
るポンプの運転振動を、該揚液管の液没長さの影響を含
めて解析するポンプの振動解析方法において、前記揚液
管の垂下長さに対する前記液没長さの比として求まる液
位率と、前記揚液管の口径とに基づいて、前記揚液管の
液没部分に付加する付加質量を算定し、この付加質量を
含めて前記揚液管を模擬する振動モデルを用いて前記振
動の解析を行うことを特徴とする。
動解析方法は、支持体から垂下され、該支持体の下方に
設けた液槽内にその下部を液没させてある揚液管を備え
るポンプの運転振動を、該揚液管の液没長さの影響を含
めて解析するポンプの振動解析方法において、前記揚液
管の垂下長さに対する前記液没長さの比として求まる液
位率と、前記揚液管の口径とに基づいて、前記揚液管の
液没部分に付加する付加質量を算定し、この付加質量を
含めて前記揚液管を模擬する振動モデルを用いて前記振
動の解析を行うことを特徴とする。
【0012】更に加えて、前記付加質量は、前記液没長
さの範囲内にて前記揚液管の内部に含まれる液体の質量
に、前記口径と前記液位率との関数として与えられる付
加質量率を乗じて決定することを特徴とする。
さの範囲内にて前記揚液管の内部に含まれる液体の質量
に、前記口径と前記液位率との関数として与えられる付
加質量率を乗じて決定することを特徴とする。
【0013】本発明においては、取扱い対象となる液体
の剛性が、一般的に金属製の揚液管の剛性に比して十分
に小さいことから、揚液管の液没部分の内部及び外部の
液体による固有振動数の低下が、この液体の付加質量と
しての作用により生じることに着目し、種々の口径の揚
水管(揚液管)を用い、これの内外の水位(液位)を種
々に変更して振動実験を行った結果により、揚水管の口
径と水没長さとに基づいて前記付加質量を算定し、この
付加質量を含めた振動モデルの採用により、水没部分の
影響を含めた振動解析を高精度に行う。
の剛性が、一般的に金属製の揚液管の剛性に比して十分
に小さいことから、揚液管の液没部分の内部及び外部の
液体による固有振動数の低下が、この液体の付加質量と
しての作用により生じることに着目し、種々の口径の揚
水管(揚液管)を用い、これの内外の水位(液位)を種
々に変更して振動実験を行った結果により、揚水管の口
径と水没長さとに基づいて前記付加質量を算定し、この
付加質量を含めた振動モデルの採用により、水没部分の
影響を含めた振動解析を高精度に行う。
【0014】この際、水没長さを支持体からの揚水管の
垂下長さに対する比として求まる水位率(液位率)とし
て無次元化し、また、付加質量の算定に用いる基準質量
として、揚水管の水没部分の内側に含まれる水(液体)
の質量を用い、前記振動実験の結果から、夫々の場合の
付加質量の前記基準質量に対する比率(付加質量率)
を、揚水管の口径と水位率との関数として導き、付加質
量の算定が、夫々の場合の基準質量に付加質量率を乗じ
ることにより揚水管の口径、支持体からの垂下長さ、水
槽内部の水位等の設備条件の相違に拘わらず行えるよう
にする。
垂下長さに対する比として求まる水位率(液位率)とし
て無次元化し、また、付加質量の算定に用いる基準質量
として、揚水管の水没部分の内側に含まれる水(液体)
の質量を用い、前記振動実験の結果から、夫々の場合の
付加質量の前記基準質量に対する比率(付加質量率)
を、揚水管の口径と水位率との関数として導き、付加質
量の算定が、夫々の場合の基準質量に付加質量率を乗じ
ることにより揚水管の口径、支持体からの垂下長さ、水
槽内部の水位等の設備条件の相違に拘わらず行えるよう
にする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下本発明をその実施の形態を示
す図面に基づいて詳述する。図1は本発明に係るポンプ
の振動解析方法(以下本発明方法という)の実現のため
に行った振動実験の実施状態を示す模式図である。
す図面に基づいて詳述する。図1は本発明に係るポンプ
の振動解析方法(以下本発明方法という)の実現のため
に行った振動実験の実施状態を示す模式図である。
【0016】この実験は、揚水管としての供試管1の一
端を支持体としての定盤2の下面に固定支持し、略鉛直
に垂下された供試管1の他部を、定盤2の下方に設けた
水槽3内に水没させてなる実験装置を用い、前記供試管
1に加振力を加え、該供試管1に実際に発生する振動
(実振動)を調べる手順にて行った。
端を支持体としての定盤2の下面に固定支持し、略鉛直
に垂下された供試管1の他部を、定盤2の下方に設けた
水槽3内に水没させてなる実験装置を用い、前記供試管
1に加振力を加え、該供試管1に実際に発生する振動
(実振動)を調べる手順にて行った。
【0017】加振力の付加は、定盤2の下部に固設され
た強固な支持台4a上に設置され、その出力端を供試管1
の外面に接続してなる加振器4により行い、この加振に
応じて発生する実振動は、供試管1の外側に、加振器4
による加振位置を含めて長手方向に等配をなして取付け
た加速度センサ5,5…により測定し、この出力データ
をデータレコーダ6に取り込むと共に、FFTアナライ
ザ7に与え、前記実振動の周波数分析を行って固有振動
数を求めた。
た強固な支持台4a上に設置され、その出力端を供試管1
の外面に接続してなる加振器4により行い、この加振に
応じて発生する実振動は、供試管1の外側に、加振器4
による加振位置を含めて長手方向に等配をなして取付け
た加速度センサ5,5…により測定し、この出力データ
をデータレコーダ6に取り込むと共に、FFTアナライ
ザ7に与え、前記実振動の周波数分析を行って固有振動
数を求めた。
【0018】供試管1としては、立軸ポンプのケーシン
グ及び揚水管として用いられるものと同種であり、口径
(呼び径)200mm 、350mm 及び500mm の3種の管を用
い、これら夫々に対して水槽3の水位、即ち、供試管1
下部の水没長さを3通りに変更し、口径及び水没長さの
相違による固有振動数の変化を調べる一方、夫々の口径
の供試管1に対応する振動モデルを用い、例えば、FE
M(有限要素法)による振動解析を、各別の水没部分へ
の付加質量を種々に変更して実施し、この解析結果を実
振動の結果と比較して、固有振動数の実績値と解析値と
が一致する付加質量を求めた。
グ及び揚水管として用いられるものと同種であり、口径
(呼び径)200mm 、350mm 及び500mm の3種の管を用
い、これら夫々に対して水槽3の水位、即ち、供試管1
下部の水没長さを3通りに変更し、口径及び水没長さの
相違による固有振動数の変化を調べる一方、夫々の口径
の供試管1に対応する振動モデルを用い、例えば、FE
M(有限要素法)による振動解析を、各別の水没部分へ
の付加質量を種々に変更して実施し、この解析結果を実
振動の結果と比較して、固有振動数の実績値と解析値と
が一致する付加質量を求めた。
【0019】以上の如き本実験に先立ち、供試管1の水
没による固有振動数の変化程度を調べるべく、水なしの
状態と、水槽3内の水位を最高水位に保った状態とにお
いて実振動を調べる実験を行った。この結果を図2に示
す。
没による固有振動数の変化程度を調べるべく、水なしの
状態と、水槽3内の水位を最高水位に保った状態とにお
いて実振動を調べる実験を行った。この結果を図2に示
す。
【0020】本図は、FFTアナライザ7による周波数
分析結果であり、(a)は水なし状態での結果を、
(b)は最高水位での結果を夫々示している。これらの
図には、夫々の場合の供試管1の固有振動数が複数のピ
ーク値として夫々現出しており、前記最高水位における
固有振動数は、水なしの状態における固有振動数に対し
て略30%の大幅な低下を示すことが明らかである。こ
のことから、水なしの状態にて行われた振動解析の結果
として得られた各次数の固有振動数を参照し、これらの
間に運転時の加振周波数が一致するような設計を行った
場合、前記最高水位での運転中に、前記加振周波数が実
際の固有振動数と一致して、共振の発生を招来する虞れ
が極めて高くなる。
分析結果であり、(a)は水なし状態での結果を、
(b)は最高水位での結果を夫々示している。これらの
図には、夫々の場合の供試管1の固有振動数が複数のピ
ーク値として夫々現出しており、前記最高水位における
固有振動数は、水なしの状態における固有振動数に対し
て略30%の大幅な低下を示すことが明らかである。こ
のことから、水なしの状態にて行われた振動解析の結果
として得られた各次数の固有振動数を参照し、これらの
間に運転時の加振周波数が一致するような設計を行った
場合、前記最高水位での運転中に、前記加振周波数が実
際の固有振動数と一致して、共振の発生を招来する虞れ
が極めて高くなる。
【0021】次いで、供試管1の内部に存在する水と、
同じく外部に存在する水とが固有振動数に与える影響を
調べるべく、前記最高水位を供試管1の内部にのみに実
現した状態と、同じく、供試管1の外部にのみに実現し
た状態との夫々において、実振動を調べる実験を行っ
た。なお、前者の状態は、供試管1の下端開口部を蓋板
により閉塞して、該供試管1の内部に前記最高水位に相
当する量の水を入れる一方、水槽3内の水位を、供試管
1の下端よりも下となるまで下げることにより実現さ
れ、後者の状態は、供試管1の下端開口部を蓋板により
閉塞して、外側からの水の進入を防いだ状態において、
水槽3内の水位を前記最高水位に上げることにより実現
される。
同じく外部に存在する水とが固有振動数に与える影響を
調べるべく、前記最高水位を供試管1の内部にのみに実
現した状態と、同じく、供試管1の外部にのみに実現し
た状態との夫々において、実振動を調べる実験を行っ
た。なお、前者の状態は、供試管1の下端開口部を蓋板
により閉塞して、該供試管1の内部に前記最高水位に相
当する量の水を入れる一方、水槽3内の水位を、供試管
1の下端よりも下となるまで下げることにより実現さ
れ、後者の状態は、供試管1の下端開口部を蓋板により
閉塞して、外側からの水の進入を防いだ状態において、
水槽3内の水位を前記最高水位に上げることにより実現
される。
【0022】この実験の結果を図3に示す。本図は、前
記図2と同様、FFTアナライザ7による周波数分析結
果であり、(a)は、内側にのみ水が存在し、外部水を
なしとした状態での結果を、(b)は、逆に外側にのみ
水が存在し、内部水をなしとした状態での結果を夫々示
している。これらの比較により、供試管1の固有振動数
は略一致しており、水没長さが固有振動数に与える影響
は、供試管1の内外のいずれに水が存在している場合に
おいても同等であることが明らかである。
記図2と同様、FFTアナライザ7による周波数分析結
果であり、(a)は、内側にのみ水が存在し、外部水を
なしとした状態での結果を、(b)は、逆に外側にのみ
水が存在し、内部水をなしとした状態での結果を夫々示
している。これらの比較により、供試管1の固有振動数
は略一致しており、水没長さが固有振動数に与える影響
は、供試管1の内外のいずれに水が存在している場合に
おいても同等であることが明らかである。
【0023】水没部分の存在による供試管1の固有振動
数の低下は、前述の如く、水没部分に水が付加質量とし
て作用することにより生じると考えられるが、図3に示
す結果により、前記付加質量の決定に際し、水槽3の大
きさ、深さ等の不確定要素として含む外部水ではなく、
供試管1の口径Dと水没長さLとから確定し得る供試管
1の内部水の質量を基準質量として用い得ることがわか
る。
数の低下は、前述の如く、水没部分に水が付加質量とし
て作用することにより生じると考えられるが、図3に示
す結果により、前記付加質量の決定に際し、水槽3の大
きさ、深さ等の不確定要素として含む外部水ではなく、
供試管1の口径Dと水没長さLとから確定し得る供試管
1の内部水の質量を基準質量として用い得ることがわか
る。
【0024】以上の如き知見に基づいて前述した手順に
て振動実験を行った結果を表1に示す。この表中、A0
〜A3は外部水の水位を、B0〜B3は内部水の水位を
夫々示しており、0は水なしの状態を、1〜3は、3種
の水位の内、最低(1)、中間(2)、最高(3)の水
位にあることを夫々示している。例えば、表中のA0B
3は、外部を水なしとし、内部を最高水位とした状態で
あり、図3(a)に示す結果は、この状態において得ら
れたものである。
て振動実験を行った結果を表1に示す。この表中、A0
〜A3は外部水の水位を、B0〜B3は内部水の水位を
夫々示しており、0は水なしの状態を、1〜3は、3種
の水位の内、最低(1)、中間(2)、最高(3)の水
位にあることを夫々示している。例えば、表中のA0B
3は、外部を水なしとし、内部を最高水位とした状態で
あり、図3(a)に示す結果は、この状態において得ら
れたものである。
【0025】また、表中に%にて表した数字は、夫々に
おいて得られた固有振動数の実測値と解析値とを一致さ
せるために解析時に必要とされた付加質量を、夫々の水
位における供試管1の内部水の質量、即ち、前記基準質
量に対する比率として表したものであり、この値を付加
質量率KW とする。
おいて得られた固有振動数の実測値と解析値とを一致さ
せるために解析時に必要とされた付加質量を、夫々の水
位における供試管1の内部水の質量、即ち、前記基準質
量に対する比率として表したものであり、この値を付加
質量率KW とする。
【0026】
【表1】
【0027】図4は、表1の結果を、供試管1の口径D
を横軸とし、付加質量率KW を縦軸として図示したもの
であり、この結果を水位毎に平均化し、更に、夫々の場
合の供試管1の口径Dを用い、付加質量相当分の水の収
納に必要な内部距離として表して整理すると、図5に示
す如く、内部距離と口径Dとの関係が、水位毎に線形近
似し得ることがわかった。
を横軸とし、付加質量率KW を縦軸として図示したもの
であり、この結果を水位毎に平均化し、更に、夫々の場
合の供試管1の口径Dを用い、付加質量相当分の水の収
納に必要な内部距離として表して整理すると、図5に示
す如く、内部距離と口径Dとの関係が、水位毎に線形近
似し得ることがわかった。
【0028】この関係を、口径Dが2000mmに至るまで拡
張することにより、口径Dと付加質量率KW との関係が
図6に示す如く得られ、この結果から、付加質量率KW
を求める演算式が、口径Dの関数として、水位毎に以下
の如く与えられる。
張することにより、口径Dと付加質量率KW との関係が
図6に示す如く得られ、この結果から、付加質量率KW
を求める演算式が、口径Dの関数として、水位毎に以下
の如く与えられる。
【0029】
【数1】
【0030】これらの演算式は、口径Dにより除される
値のみが水位毎に異なる値となっており、各水位を、供
試管1の定盤2からの垂下長さL0 に対する前記水没長
さLの比として求まる水位率s(=L/L0 )によって
無次元化し、この水位率sを用いることにより、前記
(1)式、(2)式、及び(3)式をまとめることがで
き、前記水位率s及び口径Dの関数として付加質量率K
W を求める演算式が以下の如くに与えられる。
値のみが水位毎に異なる値となっており、各水位を、供
試管1の定盤2からの垂下長さL0 に対する前記水没長
さLの比として求まる水位率s(=L/L0 )によって
無次元化し、この水位率sを用いることにより、前記
(1)式、(2)式、及び(3)式をまとめることがで
き、前記水位率s及び口径Dの関数として付加質量率K
W を求める演算式が以下の如くに与えられる。
【0031】
【数2】
【0032】(4)式は、振動解析により得られる固有
振動数が、実際の固有振動数と一致することを条件とし
て得られたものであり、逆に、(4)式により算定され
る付加質量率KW を用いて決定した付加質量を水没部分
に付加した振動モデルを用いて解析を実施する本発明方
法により、水没部分の影響を含めた実使用状態における
振動解析を高精度に行うことができる。
振動数が、実際の固有振動数と一致することを条件とし
て得られたものであり、逆に、(4)式により算定され
る付加質量率KW を用いて決定した付加質量を水没部分
に付加した振動モデルを用いて解析を実施する本発明方
法により、水没部分の影響を含めた実使用状態における
振動解析を高精度に行うことができる。
【0033】図7は、図1に示す実験装置において得ら
れた実振動の測定結果と、同一条件下にて本発明方法に
より解析を行った結果とを比較して示す図であり、
(a)は測定結果を、(b)は解析結果を夫々示してい
る。両図の比較により明らかな如く、夫々において複数
のピーク値として現出する固有振動数は、各次数におい
て高精度に一致している。
れた実振動の測定結果と、同一条件下にて本発明方法に
より解析を行った結果とを比較して示す図であり、
(a)は測定結果を、(b)は解析結果を夫々示してい
る。両図の比較により明らかな如く、夫々において複数
のピーク値として現出する固有振動数は、各次数におい
て高精度に一致している。
【0034】なお、以上の実施の形態においては、水を
取扱い対象とする場合について説明したが、水以外の液
体を取扱い対象とする場合においても、前記基準質量を
対象液体の比重に応じて変更するのみで全く同様に適用
可能であることは言うまでもない。
取扱い対象とする場合について説明したが、水以外の液
体を取扱い対象とする場合においても、前記基準質量を
対象液体の比重に応じて変更するのみで全く同様に適用
可能であることは言うまでもない。
【0035】
【発明の効果】以上詳述した如く本発明方法において
は、揚液管の口径と液没長さとに基づいて算定した付加
質量を含めた振動モデルを用いて振動解析を実施するか
ら、液槽内部への揚液管の液没長さの影響による固有振
動数の変化を種々の設計条件下にて定量的に算定するこ
とが可能となり、液没部分の影響を含めたポンプの振動
解析を高精度に実施できる。
は、揚液管の口径と液没長さとに基づいて算定した付加
質量を含めた振動モデルを用いて振動解析を実施するか
ら、液槽内部への揚液管の液没長さの影響による固有振
動数の変化を種々の設計条件下にて定量的に算定するこ
とが可能となり、液没部分の影響を含めたポンプの振動
解析を高精度に実施できる。
【0036】更に、付加質量の算定に用いる基準質量と
して、揚液管の液没部分の内側に含まれる液の質量を用
い、揚液管の液没長さを支持体からの垂下長さに対する
比として求まる液位率によって無次元化して、これと揚
液管の口径との関数として与えられる付加質量率に前記
基準質量を乗じて付加質量を算定するから、揚液管の口
径、支持体からの垂下長さ、液槽内部の液位等の設備条
件の如何に拘わらず付加質量を算定することができ、実
設備への設置後における運転振動の発生を、設計段階に
おいて確実に防止することが可能となる等、本発明は優
れた効果を奏する。
して、揚液管の液没部分の内側に含まれる液の質量を用
い、揚液管の液没長さを支持体からの垂下長さに対する
比として求まる液位率によって無次元化して、これと揚
液管の口径との関数として与えられる付加質量率に前記
基準質量を乗じて付加質量を算定するから、揚液管の口
径、支持体からの垂下長さ、液槽内部の液位等の設備条
件の如何に拘わらず付加質量を算定することができ、実
設備への設置後における運転振動の発生を、設計段階に
おいて確実に防止することが可能となる等、本発明は優
れた効果を奏する。
【図1】本発明方法の実現のために行った振動実験の実
施状態を示す模式図である。
施状態を示す模式図である。
【図2】水没による固有振動数の変化程度を調べた結果
を示す図である。
を示す図である。
【図3】内部水の影響による固有振動数の変化と外部水
の影響による固有振動数の変化とを比較した図である。
の影響による固有振動数の変化とを比較した図である。
【図4】内外の水位を種々に変更した場合の口径と付加
質量率の関係を示す図である。
質量率の関係を示す図である。
【図5】口径と内部距離との関係を示す図である。
【図6】口径と付加質量率の関係を近似したグラフであ
る。
る。
【図7】実振動の測定結果と本発明方法による解析結果
とを比較した図である。
とを比較した図である。
1 供試管 2 定盤 3 水槽 4 加振器 5 加速度センサ 6 データレコーダ 7 FFTアナライザ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古高 龍太郎 兵庫県尼崎市浜1丁目1番1号 株式会社 クボタ技術開発研究所内
Claims (2)
- 【請求項1】 支持体から垂下され、該支持体の下方に
設けた液槽内にその下部を液没させてある揚液管を備え
るポンプの運転振動を、該揚液管の液没長さの影響を含
めて解析するポンプの振動解析方法において、前記揚液
管の垂下長さに対する前記液没長さの比として求まる液
位率と、前記揚液管の口径とに基づいて、前記揚液管の
液没部分に付加する付加質量を算定し、この付加質量を
含めて前記揚液管を模擬する振動モデルを用いて前記振
動の解析を行うことを特徴とするポンプの振動解析方
法。 - 【請求項2】 前記付加質量は、前記液没長さの範囲内
にて前記揚液管の内部に含まれる液体の質量に、前記口
径と前記液位率との関数として与えられる付加質量率を
乗じて決定する請求項1記載のポンプの振動解析方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6874497A JPH10266990A (ja) | 1997-03-21 | 1997-03-21 | ポンプの振動解析方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6874497A JPH10266990A (ja) | 1997-03-21 | 1997-03-21 | ポンプの振動解析方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10266990A true JPH10266990A (ja) | 1998-10-06 |
Family
ID=13382605
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6874497A Pending JPH10266990A (ja) | 1997-03-21 | 1997-03-21 | ポンプの振動解析方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10266990A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006029154A (ja) * | 2004-07-14 | 2006-02-02 | Hitachi Industrial Equipment Systems Co Ltd | スクリュー圧縮機の異常診断装置および異常診断システム |
| CN103104509A (zh) * | 2013-02-25 | 2013-05-15 | 天津大学 | 变频水泵全工况运行状态获取方法 |
| CN108644101A (zh) * | 2018-05-23 | 2018-10-12 | 江苏大学 | 一种用于同步测试泵运行性能的装置 |
| CN113446210A (zh) * | 2021-06-21 | 2021-09-28 | 广州市科叶环保科技有限公司 | 一种水泵寿命可靠性加速测试装置 |
| JP2022174518A (ja) * | 2021-05-11 | 2022-11-24 | 株式会社荏原製作所 | ポンプ機場系統配管の加振診断方法 |
-
1997
- 1997-03-21 JP JP6874497A patent/JPH10266990A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006029154A (ja) * | 2004-07-14 | 2006-02-02 | Hitachi Industrial Equipment Systems Co Ltd | スクリュー圧縮機の異常診断装置および異常診断システム |
| CN103104509A (zh) * | 2013-02-25 | 2013-05-15 | 天津大学 | 变频水泵全工况运行状态获取方法 |
| CN108644101A (zh) * | 2018-05-23 | 2018-10-12 | 江苏大学 | 一种用于同步测试泵运行性能的装置 |
| JP2022174518A (ja) * | 2021-05-11 | 2022-11-24 | 株式会社荏原製作所 | ポンプ機場系統配管の加振診断方法 |
| CN113446210A (zh) * | 2021-06-21 | 2021-09-28 | 广州市科叶环保科技有限公司 | 一种水泵寿命可靠性加速测试装置 |
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