JPH10272554A - 鋳型無し造形装置 - Google Patents

鋳型無し造形装置

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Publication number
JPH10272554A
JPH10272554A JP9096803A JP9680397A JPH10272554A JP H10272554 A JPH10272554 A JP H10272554A JP 9096803 A JP9096803 A JP 9096803A JP 9680397 A JP9680397 A JP 9680397A JP H10272554 A JPH10272554 A JP H10272554A
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JP
Japan
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melting furnace
closed chamber
molten metal
substrate
metal
Prior art date
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Pending
Application number
JP9096803A
Other languages
English (en)
Inventor
Akio Kagawa
明男 香川
Yasuhei Ota
泰平 太田
Hideki Morita
英毅 森田
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Nagasaki Prefectural Government
Original Assignee
Nagasaki Prefectural Government
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鋳型を用いないで溶湯を基板上に積層させな
がら3次元形状の造形物を製作することにより、鋳型か
らの冷却の影響を回避して材料組織の微細化を高め、し
かも肉厚に垂直な方向に凝固組織を配向させて強度を高
め、更に造形工程の簡略化を計ることにある。 【解決手段】 密閉室2を設け、該密閉室2内部に不燃
性ガスを流出入させながら充満させ、密閉室2内部の上
部側に溶解炉3を設け、溶解炉3の下端に溶湯流出口3
bを形成し、密閉室2内部の溶解炉3の下方側に溶解炉
3から流出される溶湯が積層される基板4を設け、溶解
炉3と基板4とを相対的に3次元方向に移動自在に設け
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、鋳型を用いない
で金属やプラスチックなどの可塑性材料の溶湯を基板上
に積層させながら3次元形状の造形物を製作する鋳型無
し造形装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に鋳物の製作においては木などで鋳
物の原形となる木型を造り、この木型を基にして砂型や
金型などを造り、溶湯を砂型や金型などの鋳型に鋳込む
ことにより鋳物は製造されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、鋳物の
凝固組織の形成には鋳型からの冷却の影響があり、金属
組織の微細化に問題があり、また、特に薄肉の鋳物にお
いては肉厚方向に凝固組織が配向した材料しか得られな
いという問題がある。
【0004】この発明は、上記のような課題に鑑み、そ
の課題を解決すべく創案されたものであって、その目的
とするところは、鋳型を用いないで溶湯を基板上に積層
させながら3次元形状の造形物を製作することにより、
鋳型からの冷却の影響を回避して材料組織の微細化を高
め、しかも肉厚に垂直な方向に凝固組織を配向させて強
度を高め、更に造形工程の簡略化を計ることのできる鋳
型無し造形装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めに、請求項1の発明は、密閉室を設け、該密閉室内部
に不燃性ガスを流出入させながら充満させ、密閉室内部
の上部側に溶解炉を設け、溶解炉の下端に溶湯流出口を
形成し、密閉室内部の溶解炉の下方側に溶解炉から流出
される溶湯が積層される基板を設け、溶解炉と基板とを
相対的に3次元方向に移動自在に設けた手段よりなるも
のである。ここで、ガス圧を利用して溶湯を溶解炉の溶
湯流出口から流出させるようにしてもよい。
【0006】また、請求項3の発明は、密閉室を設け、
該密閉室内部に不燃性ガスを流出入させながら充満さ
せ、密閉室内部の上部側に金属アーク放電溶解炉を設
け、金属アーク放電溶解炉の下端側に溶湯流出口を形成
し、密閉室内部の金属アーク放電溶解炉の下方側に金属
アーク放電溶解炉から流出される溶湯が積層される基板
を設け、金属アーク放電溶解炉と基板とを相対的に3次
元方向に移動自在に設けた手段よりなるものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、図面に記載の発明の実施の
形態に基づいて、この発明をより具体的に説明する。
【0008】〔実施の形態−1〕ここで、図1は鋳型無
し造形装置の斜視図、図2はコンピュータ制御のブロッ
ク図である。
【0009】図において、鋳型無し造形装置1は、鋳型
を用いないで金属やプラスチックなどの可塑性材料aの
溶湯を基板上に積層させながら3次元形状の造形物を製
作することができる装置で、不燃性ガスが充満する密閉
室2、密閉室2の内部の上部側に設けられた溶解炉3、
溶解炉3の下方に設けられた基板4などから構成されて
いる。
【0010】密閉室2は例えば円筒形を立型に配置した
形状から形成され、内部が密閉された室になっていて、
この内部で3次元形状物が造形される。立型の円筒形の
側周面は例えばガラス、プラスチックなどの透明体で形
成されていて、外部から内部が目視できるようになって
いる。
【0011】密閉室2には内部に不燃性ガスを流入する
ための図示しない流入ホースの一端が接続されていて、
密閉室2の側周面の上部側には流入ホースの一端を接続
するための流入接続口2aが取付けられている。流入ホ
ースの他端は例えばアルゴンガスなどからなる不燃性ガ
スを供給する不燃性ガス供給タンク5に接続されてい
る。
【0012】不燃性ガス供給タンク5に貯留されている
不燃性ガスは、後述のコンピュータ9によって制御され
て流入ホース及び流入接続口2aを通じて密閉室2の内
部に供給されて、密閉室2の内部を不燃性ガスで充満さ
せるようになっている。
【0013】また、密閉室2には内部の不燃性ガスを流
出するための図示しない流出ホースの一端が接続されて
おり、密閉室2の側周面の下部側には流出ホースの一端
を接続するための流出接続口2bが取付けられていて、
内部の不燃性ガスの換気が図られている。
【0014】流入ホース及び流入接続口2aを通じて供
給されて密閉室2の内部に充満している例えばアルゴン
ガスなどからなる不燃性ガスは、流出接続口2b及び図
示しない流出ホースを通じて密閉室2の内部から排出さ
れて、溶解炉3から流出する溶湯によって密閉室2の内
部で発火したり高温高圧状態になるのを防ぐ機能を果た
す。
【0015】溶解炉3は3次元形状の造形物の材料とな
る金属やプラスチックなどの可塑性材料aを溶かして溶
湯状態にするものであり、材料が金属の場合には例えば
高周波誘導電気溶解炉が使用される。また、材料がプラ
スチックなどの非金属の場合には溶解炉3には例えば電
熱ヒーター方式のものが使用される。溶解炉3は立型の
円柱状の形状を有しており、その円柱状の中心部には溶
湯される金属やプラスチックなどの可塑性材料aを入れ
る炉心内部が設けられている。
【0016】炉心内部には溶解炉3の一部を構成する例
えば不透明石英管3aが取付けられていて、このため、
溶解炉3の円柱状の中心部には不透明石英管3aを取付
けるために上下方向に円形孔が穿設されている。不透明
石英管3aは溶解炉3の円形孔を上下に貫通した状態に
取付けられている。
【0017】溶解炉3に高周波誘導電気溶解炉が使用さ
れる場合には、溶解炉3の炉心内部の円形孔の周囲に交
流電流を流すためのコイルが巻装されていて、コイルに
交流電流を通じると交番磁界が生じ、磁界中に金属材料
を置くと電磁誘導作用によって金属材料に誘導電流が流
れて、金属材料はジュール熱によって加熱されて溶解さ
れる構造になっている。また、溶解炉3に電熱ヒーター
方式が使用される場合には、溶解炉3の炉心内部の円形
孔の周囲に電熱ヒーター用のコイルが巻装されていて、
コイルに通電するとコイルが加熱して内部の材料を溶解
する構造になっている。溶解炉3の加熱は後述のコンピ
ュータ9によって制御されている。
【0018】溶解炉3の一部を構成する不透明石英管3
aの内部には溶湯される円柱状の金属やプラスチックな
どの可塑性材料aが入れられている。溶解炉3の中心部
の円形孔に貫通状態で取付けられた不透明石英管3a
は、その上端側及び下端側が溶解炉3の上面及び下面か
らそれぞれ突出している。
【0019】溶解炉3の下面から下方に突出している不
透明石英管3aの下端側は下向きに裁頭円錐形の形状を
しており、その下端側には内部で溶解した金属やプラス
チックなどの可塑性材料aを下方に流出する例えば直径
が0.4mmの小孔の溶湯流出口3bが形成されている。
【0020】溶解炉3の上面から上方に突出している不
透明石英管3aの上端側には、溶解した金属やプラスチ
ックなどの可塑性材料aを下端側の小孔の溶湯流出口3
bからガス圧を利用して強制的に流出させるために、不
透明石英管3aの内部にガス圧を注入するためのガス圧
注入ホース6の一端が接続されている。
【0021】ガス圧注入ホース6はその他端側は上方の
密閉室2の天井2cから外部に延びていて、ガス圧供給
タンク6aに接続されている。ガス圧供給タンク6aは
後述のコンピュータ9によって制御されて、ガス圧をガ
ス圧注入ホース6を通じて溶解炉3の不透明石英管3a
に適宜送り込んで、不透明石英管3aの下端側の溶湯流
出口3bから溶湯を流出させるようになっている。
【0022】溶解炉3は密閉室2の内部に設置された支
持台座7の上に載置されている。支持台座7は密閉室2
の内部に固定状態又は可動状態に取付けられている。支
持台座7は、基板4が昇降及び平面内で可動自在に設け
られる場合には固定状態で取付けられる。
【0023】支持台座7は厚みのある方形状の形状を有
しており、その下面の中央には下向きに円筒盤7aが取
付けられている。この円筒盤7aには下向きの裁頭円錐
形の孔が穿設されていて、この孔内を溶解炉3の中心部
に取付けられた不透明石英管3aの下端側が貫通して一
部がその下方に突出している。
【0024】基板4は溶解炉3から下方に流出する溶湯
が積層されて3次元形状の造形物が造形される箇所であ
り、例えば円形の銅基板から構成されている。円形の銅
基板から構成された基板4の円形周縁は少し斜め上向き
に傾斜して形成されていて、溶解炉3から下方の基板4
上に流出する溶湯が基板4上から流出しないような緩や
かな壁面が全周に形成されている。
【0025】円形の基板4の下面の中心部には密閉室2
の底面2dを貫通して延設されている昇降回転軸8の上
端が連結されている。昇降回転軸8は上下方向に昇降自
在になっており、又水平回りに回転自在になっていて、
基板4はこの昇降回転軸8によって昇降自在及び回転自
在になっている。
【0026】なお、基板4の上方の溶解炉3が固定状態
で密閉室2の内部に取付けられている場合には、昇降回
転軸8は水平平面方向にも移動自在になっている。上記
の昇降自在及び回転自在と併せて、昇降回転軸8は溶解
炉3に対して3次元方向に移動自在になっている。
【0027】昇降回転軸8は密閉室2の底面2bを貫通
して下方に延設されていて、下方の昇降装置8a及びモ
ーター8bに連動連結されている。昇降回転軸8が水平
平面方向にも移動自在な場合には、下方に延設された昇
降回転軸8の下部は昇降装置8a及びモーター8b並び
に水平平面方向にスライドするスライド機構8cに連動
連結されている。これらの昇降装置8a及びモーター8
b並びにスライド機構8cは後述のコンピュータ9によ
って制御される。
【0028】基板4はこのような昇降回転軸8に連結さ
れているため、基板4もその上方に位置する溶解炉3に
対して3次元方向に移動自在になっている。そして、昇
降回転軸8によって基板4が3次元方向に移動すること
により、溶解炉3の溶湯流出口3bから流出落下する溶
湯が基板4の上に積層されて任意形状の3次元形状の造
形物の製造が可能となる。
【0029】コンピュータ9は、前記溶解炉3、不燃性
ガス供給タンク5、ガス圧供給タンク6a、昇降装置8
a、モーター8b並びにスライド機構8cなどの制御を
通じて鋳型無し造形装置1を制御するものであり、基板
4を昇降、回転及び水平平面方向に移動させながら溶解
炉3の溶湯流出口3bから溶湯を移動する基板4の上に
流出落下させて任意形状に積層させ、任意形状の3次元
形状の造形物を製造させるようになっている。
【0030】次に、上記発明の実施の形態の構成に基づ
く作用について以下説明する。密閉室2を開けて、溶解
炉3の不透明石英管3aの内部に金属又はプラスチック
などの可塑性材料aを入れ、密閉室2を閉じる。また、
コンピュータ9に所望の3次元形状の造形物を製造する
に必要な情報を入力して、鋳型無し造形装置1を作動さ
せる。
【0031】鋳型無し造形装置1を作動させると、コン
ピュータ9からの指令によって溶解炉3、不燃性ガス供
給タンク5、ガス圧供給タンク6a、昇降装置8a、モ
ーター8b、スライド機構8cなどが作動する。
【0032】即ち、コンピュータ9からの指令によっ
て、溶解炉3に高周波誘導電気溶解炉が使用される場合
には溶解炉3のコイルに交流電流が流れ、交流電流によ
って交番磁界が生じ、電磁誘導作用によって不透明石英
管3aに入れた金属材料に誘導電流が流れて、金属材料
はジュール熱によって加熱されて溶解する。また、溶解
炉3に電熱ヒーター方式が使用される場合には、コンピ
ュータ9からの指令によって溶解炉3の電熱ヒーター用
のコイルに電気が流れてコイルが加熱して内部のプラス
チックなどの非金属材料は溶解される。
【0033】また、コンピュータ9からの指令によって
不燃性ガス供給タンク5から密閉室2内に不燃性ガスが
供給される。不燃性ガスは流入ホースを流れて流入接続
口2aから密閉室2の内部に流入し、密閉室2の内部の
空気を流出接続口2bから外部に追い出して、密閉室2
の内部に不燃性ガスが充満する。
【0034】溶解炉3が加熱して不透明石英管3aの内
部の金属又はプラスチックなどの可塑性材料aが溶解す
ると、コンピュータ9からの指令によってガス圧供給タ
ンク6aからガス圧注入ホース6を流れて不透明石英管
3aの内部にガス圧が送り込まれ、このガス圧によって
溶解した金属又はプラスチックなどの可塑性材料aは不
透明石英管3aの下端側に押圧される。押圧された溶解
した可塑性材料aは不透明石英管3aの下端側の溶湯流
出口3bから下方に流出落下し始める。
【0035】溶湯流出口3bから溶解した可塑性材料a
が流出落下し始めると、コンピュータ9からの指令によ
って昇降装置8a、モーター8b、スライド機構8cが
作動して、昇降回転軸8を介して基板4を、溶解炉3の
溶湯流出口3bに対して降下、回転、及び水平平面方向
の3次元方向に移動させる。
【0036】作動開始時においては、基板4は最上昇位
置に位置しており、溶解炉3の溶湯流出口3bと基板4
との上下間隔は僅かであり、溶湯流出口3bから可塑性
材料aの溶湯が流出落下して基板4の上に積層される従
って基板4は除々に降下して、溶湯流出口3bと基板4
の上に積層されて硬化する可塑性材料aの表面との上下
間隔が離れ過ぎたり逆に接近し過ぎたりせずに常に一定
の上下間隔を維持するように基板4は降下して行く。
【0037】そして、移動する基板4の上には溶湯流出
口3bから流出落下した可塑性材料aの溶湯が所望の3
次元形状に除々に積層されて硬化して行き、金属やプラ
スチックなどの可塑性材料aによって所望の3次元形状
の造形物が製造される。
【0038】〔実施の形態−2〕ここで、図3は鋳型無
し造形装置の斜視図、図4はコンピュータ制御のブロッ
ク図である。
【0039】図において、鋳型無し造形装置11は、鋳
型を用いないで金属の溶湯を基板上に積層させながら3
次元形状の造形物を製作することができる装置で、不燃
性ガスが充満する密閉室12、密閉室12の内部の上部
側に設けられた金属アーク放電溶解炉3、金属アーク放
電溶解炉3の下方に設けられた基板14などから構成さ
れている。
【0040】密閉室12は例えば円筒形を立型に配置し
た形状から形成され、内部が密閉された室になってい
て、この内部で3次元形状物が造形される。立型の円筒
形の側周面は例えばガラス、プラスチックなどの透明体
で形成されていて、外部から内部が目視できるようにな
っている。
【0041】密閉室12には内部に不燃性ガスを流入す
るための図示しない流入ホースの一端が接続されてい
て、密閉室12の側周面の上部側には流入ホースの一端
を接続するための流入接続口12aが取付けられてい
る。流入ホースの他端は例えばアルゴンガスなどからな
る不燃性ガスを供給する不燃性ガス供給タンク15に接
続されている。
【0042】不燃性ガス供給タンク15に貯留されてい
る不燃性ガスは、後述のコンピュータ19によって制御
されて流入ホース及び流入接続口12aを通じて密閉室
12の内部に供給されて、密閉室12の内部を不燃性ガ
スで充満させるようになっている。
【0043】また、密閉室12には内部の不燃性ガスを
流出するための図示しない流出ホースの一端が接続され
ており、密閉室12の側周面の下部側には流出ホースの
一端を接続するための流出接続口12bが取付けられて
いて、内部の不燃性ガスの換気が図られている。
【0044】流入ホース及び流入接続口12aを通じて
供給されて密閉室12の内部に充満している例えばアル
ゴンガスなどからなる不燃性ガスは、流出接続口12b
及び図示しない流出ホースを通じて密閉室12の内部か
ら排出されて、アーク放電が生じ易いような環境にする
と共に、金属アーク放電溶解炉13から流出する溶湯に
よって密閉室12の内部で発火したり高温高圧状態にな
るのを防ぐ機能を果たす。
【0045】金属アーク放電溶解炉13は3次元形状の
造形物の材料となる金属材料bをアーク放電を利用して
溶かして溶湯状態にするとともに、溶湯の温度を溶造に
適した温度に調整するために高周波誘導加熱装置などの
補助加熱器13eが取付けられている。金属アーク放電
溶解炉13は導電性材料で構成されており、溶湯を介し
て、或いは直接に金属材料bとの間で放電し、金属材料
bを溶融させる。この金属材料bには例えば溶接ワイヤ
ーが使用されている。金属アーク放電溶解炉13のアー
ク放電は後述のコンピュータ19によって制御されてい
る。
【0046】金属アーク放電溶解炉13は下向きの円錐
形状をしており、その内部はすり鉢状に窪んだアーク放
電部13aが形成されている。このアーク放電部13a
でアーク放電が行われて例えば溶接ワイヤーからなる金
属材料bの先端が溶けて溶湯状態となって滴下するよう
になっている。金属アーク放電溶解炉13のアーク放電
部13aの下端側には、溶湯状態となった金属材料bを
下方に流出する例えば直径が0.4mm程の小孔の溶湯流
出口13bが形成されている。
【0047】溶湯される金属材料bとなる溶接ワイヤー
はその上端側が密閉室2の内部上部側に支持されたホル
ダ16によって保持されている。ホルダ16は溶接ワイ
ヤーの先端が溶けるとその分降下して、溶接ワイヤーの
先端でアーク放電が生じる距離を保持するようになって
おり、この調整はコンピュータ19によって制御され
る。ホルダ16にはホルダ線16aの一端が接続され、
ホルダ線16aの他端は上方の密閉室12の天井12c
から外部に延びていて、溶接機13cに接続されてい
る。
【0048】この溶接機13cには、一端が金属アーク
放電溶解炉13に接続されたアーク線13dの他端が接
続されている。アーク線13dもホルダ線16aと同様
に密閉室12の天井12cから外部に延びて溶接機13
cに接続されている。溶接機13cは後述のコンピュー
タ19によって制御されている。
【0049】金属アーク放電溶解炉13は密閉室12の
内部に設置された支持台座17の上に支持されている。
支持台座17は密閉室12の内部に固定状態又は可動状
態に取付けられている。支持台座17は、基板14が昇
降及び平面内で可動自在に設けられる場合には固定状態
で取付けられる。
【0050】支持台座17は厚みのある方形状の形状を
有しており、その下面の中央には下向きに円筒盤17a
が取付けられている。この円筒盤17aには下向きの裁
頭円錐形の孔が穿設されていて、この孔内を金属アーク
放電溶解炉13の下部側が貫通して一部がその下方に突
出している。
【0051】基板14は金属アーク放電溶解炉13から
下方に流出する溶湯が積層されて3次元形状の造形物が
造形される箇所であり、例えば円形の銅基板から構成さ
れている。円形の銅基板から構成された基板14の円形
周縁は少し斜め上向きに傾斜して形成されていて、金属
アーク放電溶解炉13から下方の基板14上に流出する
金属の溶湯が基板14上から流出しないような緩やかな
壁面が全周に形成されている。
【0052】円形の基板14の下面の中心部には密閉室
12の底面12dを貫通して延設されている昇降回転軸
18の上端が連結されている。昇降回転軸18は上下方
向に昇降自在になっており、又水平回りに回転自在にな
っていて、基板14はこの昇降回転軸18によって昇降
自在及び回転自在になっている。
【0053】なお、基板14の上方の金属アーク放電溶
解炉13が固定状態で密閉室12の内部に取付けられて
いる場合には、昇降回転軸18は水平平面方向にも移動
自在になっている。上記の昇降自在及び回転自在と併せ
て、昇降回転軸18は金属アーク放電溶解炉13に対し
て3次元方向に移動自在になっている。
【0054】昇降回転軸18は密閉室12の底面12b
を貫通して下方に延設されていて、下方の昇降装置18
a及びモーター18bに連動連結されている。昇降回転
軸18が水平平面方向にも移動自在な場合には、下方に
延設された昇降回転軸18の下部は昇降装置18a及び
モーター18b並びに水平平面方向にスライドするスラ
イド機構18cに連動連結されている。これらの昇降装
置18a及びモーター18b並びにスライド機構18c
は、後述のコンピュータ19によって制御される。
【0055】基板14はこのような昇降回転軸18に連
結されているため、基板14もその上方に位置する金属
アーク放電溶解炉13に対して3次元方向に移動自在に
なっている。そして、昇降回転軸18によって基板14
が3次元方向に移動することにより、金属アーク放電溶
解炉13の溶湯流出口13bから流出落下する溶湯が基
板14の上に積層されて任意形状の3次元形状の造形物
の製造が可能になるのである。
【0056】コンピュータ19は、前記金属アーク放電
溶解炉13、補助加熱器13e、不燃性ガス供給タンク
15、昇降装置18a、モーター18b並びにスライド
機構18cなどの制御を通じて鋳型無し造形装置11を
制御するものである。そして、コンピュータ19による
制御によって、基板14を昇降、回転及び水平平面方向
に移動させながら金属アーク放電溶解炉13の溶湯流出
口13bから溶湯を、移動する基板14の上に流出落下
させて任意形状に積層させ、任意形状の3次元形状の造
形物を製造させるようになっている。
【0057】次に、上記発明の実施の形態の構成に基づ
く作用について以下説明する。密閉室12を開けて、金
属アーク放電溶解炉13のアーク放電部13aに溶接ワ
イヤーからなる金属材料bの先端側をアーク放電が起き
る状態に近づけて取付け、密閉室12を閉じる。また、
コンピュータ19に所望の3次元形状の造形物を製造す
るに必要な情報を入力して、鋳型無し造形装置11を作
動させる。
【0058】鋳型無し造形装置11を作動させると、コ
ンピュータ19からの指令によって金属アーク放電溶解
炉13、不燃性ガス供給タンク15、昇降装置18a、
モーター18b、スライド機構18cなどが作動する。
【0059】即ち、コンピュータ19からの指令によっ
て、金属アーク放電溶解炉13のアーク放電部13aに
おいてアークが発生して溶接ワイヤーからなる金属材料
bの先端が溶けて滴下し、滴下した溶湯はアーク放電部
13aの下端側の溶湯流出口13bから下方に流出落下
し始める。
【0060】また、コンピュータ19からの指令によっ
て不燃性ガス供給タンク15から密閉室12内に不燃性
ガスが供給される。不燃性ガスは流入ホースを流れて流
入接続口12aから密閉室12の内部に流入し、密閉室
12の内部の空気を流出接続口12bから外部に追い出
して、密閉室12の内部に不燃性ガスが充満する。
【0061】溶湯流出口3bから溶解した金属が流出落
下し始めると、コンピュータ19からの指令によって昇
降装置18a、モーター18b、スライド機構18cが
作動して、昇降回転軸18を介して基板14を降下、回
転、及び水平平面方向に移動させる。
【0062】作動開始時においては、基板14は最上昇
位置に位置しており、金属アーク放電溶解炉13の溶湯
流出口13bと基板14との上下間隔は僅かであり、溶
湯流出口13bから金属の溶湯が流出落下して基板14
の上に積層される従って基板14は除々に降下して、溶
湯流出口13bと基板14の上に積層された金属の表面
との上下間隔が離れ過ぎたり逆に接近し過ぎたりせずに
常に一定の上下間隔を維持するように基板14は降下し
て行く。
【0063】そして、移動する基板14の上には溶湯流
出口13bから流出落下した金属の溶湯が所望の3次元
形状に除々に積層されて硬化して行き、金属材料bによ
って所望の3次元形状の造形物が製造される。
【0064】なお、この発明は上記発明の実施の形態に
限定されるものではなく、この発明の精神を逸脱しない
範囲で種々の改変をなし得ることは勿論である。
【0065】
【発明の効果】以上の記載より明らかなように、請求項
1の発明に係る鋳型無し造形装置によれば、鋳型を用い
ないで溶湯を基板上に積層させながら3次元形状の鋳物
を造形することができ、これにより、鋳型からの冷却の
影響を回避することが可能となり、金属やプラスチック
などの可塑性材料組織の微細化を高めることができる。
しかも、肉厚に垂直な方向に凝固組織を配向させること
ができるので、鋳物の強度を高めることができる。これ
らに加えて、鋳型を不要にできるので、鋳型の製作工程
を全く省略でき、大幅な時間の短縮化を達成でき、造形
工程の簡略化を計ることができる。
【0066】また、請求項2の構成のようにガス圧を利
用して溶湯を溶解炉の溶湯流出口から流出させるように
した場合には、溶湯が溶湯流出口で詰まることがなく、
確実に溶湯を溶湯流出口が流出落下させることができ
る。
【0067】さらに、請求項3の発明に係る鋳型無し造
形装置によれば、アーク放電を利用して鋳型を用いない
で溶湯を基板上に積層させながら3次元形状の鋳物を造
形することができ、これにより、鋳型からの冷却の影響
を回避することが可能となり、金属組織の微細化を高め
ることができる。しかも、肉厚に垂直な方向に凝固組織
を配向させることができるので、鋳物の強度を高めるこ
とができる。これらに加えて、鋳型を不要にできるの
で、鋳型の製作工程を全く省略でき、大幅な時間の短縮
化を達成でき、造形工程の簡略化を計ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態−1を示す鋳型無し造形
装置の斜視図である。
【図2】この発明の実施の形態−1を示すコンピュータ
制御のブロック図である。
【図3】この発明の実施の形態−2を示す鋳型無し造形
装置の斜視図である。
【図4】この発明の実施の形態−2を示すコンピュータ
制御のブロック図である。
【符号の説明】
〔実施の形態−1〕 1 鋳型無し造形装置 2 密閉室 2a 流入接続口 2b 流出接続口 2c 天井 2d 底面 3 溶解炉 3a 不透明石英管 3b 溶湯流出口 4 基板 5 不燃性ガス供給タンク 6 ガス圧注入ホース 6a ガス圧供給タンク 7 支持台座 7a 円筒盤 8 昇降回転軸 8a 昇降装置 8b モーター 8c スライド機構 9 コンピュータ a 可塑性材料 〔実施の形態−2〕 11 鋳型無し造形装置 12 密閉室 12a 流入接続口 12b 流出接続口 12c 天井 12d 底面 13 金属アーク放電溶解炉 13a アーク放電部 13b 溶湯流出口 13c 溶接機 13d アーク線 13e 補助加熱器 14 基板 15 不燃性ガス供給タンク 16 ホルダ 16a ホルダ線 17 支持台座 17a 円筒盤 18 昇降回転軸 18a 昇降装置 18b モーター 18c スライド機構 19 コンピュータ b 金属材料

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密閉室を設け、該密閉室内部に不燃性ガ
    スを流出入させながら充満させ、密閉室内部の上部側に
    溶解炉を設け、溶解炉の下端側に溶湯流出口を形成し、
    密閉室内部の溶解炉の下方側に溶解炉から流出される溶
    湯が積層される基板を設け、溶解炉と基板とを相対的に
    3次元方向に移動自在に設けたことを特徴とする鋳型無
    し造形装置。
  2. 【請求項2】 ガス圧を利用して溶湯を溶解炉の溶湯流
    出口から流出させるようにした請求項1記載の鋳型無し
    造形装置。
  3. 【請求項3】 密閉室を設け、該密閉室内部に不燃性ガ
    スを流出入させながら充満させ、密閉室内部の上部側に
    金属アーク放電溶解炉を設け、金属アーク放電溶解炉の
    下端側に溶湯流出口を形成し、密閉室内部の金属アーク
    放電溶解炉の下方側に金属アーク放電溶解炉から流出さ
    れる溶湯が積層される基板を設け、金属アーク放電溶解
    炉と基板とを相対的に3次元方向に移動自在に設けたこ
    とを特徴とする鋳型無し造形装置。
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