JPH10272584A - 熱間圧延鋼片の突合せ溶接方法 - Google Patents
熱間圧延鋼片の突合せ溶接方法Info
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- JPH10272584A JPH10272584A JP9079288A JP7928897A JPH10272584A JP H10272584 A JPH10272584 A JP H10272584A JP 9079288 A JP9079288 A JP 9079288A JP 7928897 A JP7928897 A JP 7928897A JP H10272584 A JPH10272584 A JP H10272584A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 溶接ビード中のブローホール発生を防止し、
溶接ビード部分の溶込み深さを均一にし、スパイキング
や溶込み過ぎの無い溶融底部がフラットなビード形状を
得る。 【解決手段】 レーザビームLBにより熱延バ−Sを突
合せ溶接する方法において、アルミニウム、シリコン、
チタン、マンガンの1種または2種以上を0.05〜3
%を含む鉄系母材のフィラーワイヤWを溶接部に供給し
ながらレーザ溶接する。
溶接ビード部分の溶込み深さを均一にし、スパイキング
や溶込み過ぎの無い溶融底部がフラットなビード形状を
得る。 【解決手段】 レーザビームLBにより熱延バ−Sを突
合せ溶接する方法において、アルミニウム、シリコン、
チタン、マンガンの1種または2種以上を0.05〜3
%を含む鉄系母材のフィラーワイヤWを溶接部に供給し
ながらレーザ溶接する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、シートバー、ス
ラブなどの熱間圧延鋼片をレーザビームにより突合せ溶
接する方法に関する。
ラブなどの熱間圧延鋼片をレーザビームにより突合せ溶
接する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図7のように集光したレーザビームLB
を被溶接材Sに照射して最もエネルギー密度の高くなる
領域であるキーホールKを熱源とし、これを走査するの
が高エネルギービームであるレーザビームLBによる溶
接方法の原理である。この金属が円筒状に蒸発した領域
であるキーホールKを走査することによって、周辺の溶
融領域がレーザビームLBの通過とともに徐々に凝固
し、溶接ビードが形成される。
を被溶接材Sに照射して最もエネルギー密度の高くなる
領域であるキーホールKを熱源とし、これを走査するの
が高エネルギービームであるレーザビームLBによる溶
接方法の原理である。この金属が円筒状に蒸発した領域
であるキーホールKを走査することによって、周辺の溶
融領域がレーザビームLBの通過とともに徐々に凝固
し、溶接ビードが形成される。
【0003】鋼材のレーザ溶接では、母材にAl、S
i、Ti等の脱酸効果のある金属元素を一定以上含むよ
うな鋼種の場合にはブローホールが発生しにくいが、脱
酸剤の含有量が低い場合には、溶接部にブローホールを
含むことがある。特に、熱延ラインのような高温材料を
溶接するときには開先面に酸化スケールが付着し、この
酸化スケールを取り込んで溶接したときに溶接ビード中
にブローホールが発生する。ブローホール発生のメカニ
ズムは鋼材中、あるいは鋼材表面に付着したスケール中
に含まれる酸素と鋼材中の炭素が結合してできる一酸化
炭素が溶接時の溶融過程で発生し、凝固過程でビード中
に取り込まれる。この溶接ビードWBのブローホールB
は熱間圧延鋼片Sの接合強度を低下させるだけでなく、
図8のように溶込み深さdの増減に関与しており、一酸
化炭素ガスの発生時に溶融部を深さ方向に押し込み、溶
込み深さdは一時的にΔdだけ増大する。
i、Ti等の脱酸効果のある金属元素を一定以上含むよ
うな鋼種の場合にはブローホールが発生しにくいが、脱
酸剤の含有量が低い場合には、溶接部にブローホールを
含むことがある。特に、熱延ラインのような高温材料を
溶接するときには開先面に酸化スケールが付着し、この
酸化スケールを取り込んで溶接したときに溶接ビード中
にブローホールが発生する。ブローホール発生のメカニ
ズムは鋼材中、あるいは鋼材表面に付着したスケール中
に含まれる酸素と鋼材中の炭素が結合してできる一酸化
炭素が溶接時の溶融過程で発生し、凝固過程でビード中
に取り込まれる。この溶接ビードWBのブローホールB
は熱間圧延鋼片Sの接合強度を低下させるだけでなく、
図8のように溶込み深さdの増減に関与しており、一酸
化炭素ガスの発生時に溶融部を深さ方向に押し込み、溶
込み深さdは一時的にΔdだけ増大する。
【0004】25kW以上の高出力レーザで溶接するとプ
ラズマの大きさは極めて大きくなり、溶込み深さdのば
らつき率も25〜30%と非常に大きい。また、熱間圧
延ラインにおける熱間圧延鋼片のレーザ溶接では、もと
もと熱間圧延鋼片が900℃以上の高温であるため、レ
ーザ照射によって金属が容易に沸点に達しプラズマ化す
る。レーザビームとレーザ誘起プラズマとの相互作用が
活性化し、プラズマの増大・収縮を繰り返してプラズマ
発生領域が不安定となるため、これに応じてスパイキン
グが頻発し、溶込み深さのばらつきが増大する。
ラズマの大きさは極めて大きくなり、溶込み深さdのば
らつき率も25〜30%と非常に大きい。また、熱間圧
延ラインにおける熱間圧延鋼片のレーザ溶接では、もと
もと熱間圧延鋼片が900℃以上の高温であるため、レ
ーザ照射によって金属が容易に沸点に達しプラズマ化す
る。レーザビームとレーザ誘起プラズマとの相互作用が
活性化し、プラズマの増大・収縮を繰り返してプラズマ
発生領域が不安定となるため、これに応じてスパイキン
グが頻発し、溶込み深さのばらつきが増大する。
【0005】上述のように、溶込み深さの増減が大きい
と、たとえば熱間連続圧延においてシャー切断後に突合
せ溶接する場合、圧延時に破断しないように狙った接合
面積率を確保することは非常に困難である。また、開先
突合せ溶接の場合、スパイキングによる溶込み深さの増
大があまり大き過ぎる場合は、図9の様に溶融金属が下
方に流れ落ちる、いわゆる溶落ちMDが発生し、これに
より接合面積率の低下するおそれがある。このため、図
9に示すように余裕代Aをとることが行われている。た
とえば、熱間圧延鋼片の板厚が35mmの時、突合せ部分
の実効板厚は25mmであり、溶込み深さを20mmとする
と、余裕代Aは5mmとなる。また、従来は接合面積率を
実効突合せ厚さぎりぎりを狙うのではなく、レーザ出力
を落としたり、溶接速度を減速する等、熱間圧延鋼片へ
の全入力エネルギを抑えて、溶込み深さのばらつきを減
らす方法をとっていた。
と、たとえば熱間連続圧延においてシャー切断後に突合
せ溶接する場合、圧延時に破断しないように狙った接合
面積率を確保することは非常に困難である。また、開先
突合せ溶接の場合、スパイキングによる溶込み深さの増
大があまり大き過ぎる場合は、図9の様に溶融金属が下
方に流れ落ちる、いわゆる溶落ちMDが発生し、これに
より接合面積率の低下するおそれがある。このため、図
9に示すように余裕代Aをとることが行われている。た
とえば、熱間圧延鋼片の板厚が35mmの時、突合せ部分
の実効板厚は25mmであり、溶込み深さを20mmとする
と、余裕代Aは5mmとなる。また、従来は接合面積率を
実効突合せ厚さぎりぎりを狙うのではなく、レーザ出力
を落としたり、溶接速度を減速する等、熱間圧延鋼片へ
の全入力エネルギを抑えて、溶込み深さのばらつきを減
らす方法をとっていた。
【0006】図9に示す溶込み深さばらつき量Bdと平
均溶込み深さdとの比をばらつき率Bd/dとすると、
通常のレーザ溶接方法においては、ばらつき率Bd/d
は約20%である。
均溶込み深さdとの比をばらつき率Bd/dとすると、
通常のレーザ溶接方法においては、ばらつき率Bd/d
は約20%である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、溶接ビー
ド中のブローホール発生を防止し、溶接ビード部分の溶
込み深さを均一にし、スパイキングや溶込み過ぎの無い
溶融底部がフラットなビード形状を得ることを課題とし
ている。
ド中のブローホール発生を防止し、溶接ビード部分の溶
込み深さを均一にし、スパイキングや溶込み過ぎの無い
溶融底部がフラットなビード形状を得ることを課題とし
ている。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明の熱間圧延鋼片
の突合せ溶接方法は、レーザビームにより熱延バ−を突
合せ溶接する方法において、アルミニウム、シリコン、
チタン、マンガンの1種または2種以上を0.05〜3
%を含む鉄系母材のフィラーワイヤを溶接部に供給しな
がらレーザ溶接する。
の突合せ溶接方法は、レーザビームにより熱延バ−を突
合せ溶接する方法において、アルミニウム、シリコン、
チタン、マンガンの1種または2種以上を0.05〜3
%を含む鉄系母材のフィラーワイヤを溶接部に供給しな
がらレーザ溶接する。
【0009】フィラー金属の成分としては、気体化しな
い酸化物を生成することが必須であり、かつ酸素との反
応性が高い(還元力が高い)金属を含む必要がある。こ
のため還元性の高い、アルミニウム、シリコン、チタ
ン、もしくはマンガンの単体、またはこれらの2種以上
の組合せが、一定以上含まれることが必要である。これ
らの成分含有量の下限を0.05%としたのは、0.0
5%未満では十分な還元力が得られないためである。ま
た、上限を3%としたのは、3%を超えると溶接部での
脆化が激しく、後段プロセスでの圧延時に溶接部が破断
するおそれがあるためである。
い酸化物を生成することが必須であり、かつ酸素との反
応性が高い(還元力が高い)金属を含む必要がある。こ
のため還元性の高い、アルミニウム、シリコン、チタ
ン、もしくはマンガンの単体、またはこれらの2種以上
の組合せが、一定以上含まれることが必要である。これ
らの成分含有量の下限を0.05%としたのは、0.0
5%未満では十分な還元力が得られないためである。ま
た、上限を3%としたのは、3%を超えると溶接部での
脆化が激しく、後段プロセスでの圧延時に溶接部が破断
するおそれがあるためである。
【0010】溶接部に供給されたフィラー金属は、溶融
ビードの成分である溶融被加工材とスケールの混在物内
に溶け込む。この結果、アルミニウムなどの金属元素の
還元力により、ブローホールの主発生原因であるスケー
ル中の炭素と酸素の反応が阻止され、一酸化炭素ガスの
発生がなくなる。また、フィラーの供給により、開先部
分が凹凸であるなどの理由で隙間がある場合でも、その
部位を金属で埋めることにより溶込み不良を生じること
はない。
ビードの成分である溶融被加工材とスケールの混在物内
に溶け込む。この結果、アルミニウムなどの金属元素の
還元力により、ブローホールの主発生原因であるスケー
ル中の炭素と酸素の反応が阻止され、一酸化炭素ガスの
発生がなくなる。また、フィラーの供給により、開先部
分が凹凸であるなどの理由で隙間がある場合でも、その
部位を金属で埋めることにより溶込み不良を生じること
はない。
【0011】上記熱間圧延鋼片の突合せ溶接方法におい
て、溶接方向に関しレーザビーム照射部より前方でフィ
ラーワイヤをレーザ誘起プラズマ中に供給するようにし
てもよい。フィラーワイヤは連続的にレーザ溶接位置に
レーザビームによって加熱され、溶融状態で溶接部に供
給される。フィラーワイヤの供給部として、通常のレー
ザ溶接ではレーザビームをフィラーに直接当てることが
行われている。しかし、フィラーワイヤをレーザ照射部
に直接供給するのではなくレーザ誘起プラズマ中に供給
すると、レーザのエネルギを損失することなく、プラズ
マのエネルギで被溶接材を溶融できる。
て、溶接方向に関しレーザビーム照射部より前方でフィ
ラーワイヤをレーザ誘起プラズマ中に供給するようにし
てもよい。フィラーワイヤは連続的にレーザ溶接位置に
レーザビームによって加熱され、溶融状態で溶接部に供
給される。フィラーワイヤの供給部として、通常のレー
ザ溶接ではレーザビームをフィラーに直接当てることが
行われている。しかし、フィラーワイヤをレーザ照射部
に直接供給するのではなくレーザ誘起プラズマ中に供給
すると、レーザのエネルギを損失することなく、プラズ
マのエネルギで被溶接材を溶融できる。
【0012】また、上記熱間圧延鋼片の突合せ溶接方法
において、レーザ誘起プラズマの中心をレーザビーム光
軸から溶接方向にずらして溶接してもよい。レーザ誘起
プラズマの発生域がレーザビームの照射位置からずれる
ことで、レーザビームはプラズマ中の電子密度の比較的
高い範囲を外れて溶接部を照射する。このため、レーザ
ビームのプラズマに対する吸収量は減少する。また、熱
間圧延鋼片に到達するレーザビームのエネルギ密度は増
大し、かつ一定となる。この結果、極端なスパイキング
の発生が抑えられるとともに、溶込み過ぎによる溶落ち
がなくなり、溶込み深さが均一となって溶融底部はフラ
ットとなる。また、レーザエネルギ効率が向上し、溶融
深さおよび溶融幅が増加して、安定な接合部を形成する
ことができる。これにより、接合面積を増加して、突合
せ線の変動が生じても、目外れの許容値を拡大し、安定
な接合部を形成することで、接合の確度を上げ、レーザ
溶接後の圧接プロセスでの破断を防止することができ
る。
において、レーザ誘起プラズマの中心をレーザビーム光
軸から溶接方向にずらして溶接してもよい。レーザ誘起
プラズマの発生域がレーザビームの照射位置からずれる
ことで、レーザビームはプラズマ中の電子密度の比較的
高い範囲を外れて溶接部を照射する。このため、レーザ
ビームのプラズマに対する吸収量は減少する。また、熱
間圧延鋼片に到達するレーザビームのエネルギ密度は増
大し、かつ一定となる。この結果、極端なスパイキング
の発生が抑えられるとともに、溶込み過ぎによる溶落ち
がなくなり、溶込み深さが均一となって溶融底部はフラ
ットとなる。また、レーザエネルギ効率が向上し、溶融
深さおよび溶融幅が増加して、安定な接合部を形成する
ことができる。これにより、接合面積を増加して、突合
せ線の変動が生じても、目外れの許容値を拡大し、安定
な接合部を形成することで、接合の確度を上げ、レーザ
溶接後の圧接プロセスでの破断を防止することができ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は、この発明を実施するレー
ザ突合せ溶接装置の一例を示している。図2は、上記レ
ーザ突合せ溶接装置の溶接ヘッドおよびその周辺を示し
ている。
ザ突合せ溶接装置の一例を示している。図2は、上記レ
ーザ突合せ溶接装置の溶接ヘッドおよびその周辺を示し
ている。
【0014】ペールパック11には、フィラーワイヤW
がコイル状にして収納されている。フィラーワイヤW
は、ソリッド形またはフラックス入り形のいずれであっ
てもよい。フィラーワイヤWはワイヤフィーダ21によ
りペールパック11から引き出され、コンジット13を
通ってワイヤ供給ノズル25に送り出される。ワイヤ供
給ノズル25の先端部は、入側直線部29、曲線部30
および出側直線部31からなっている。ペールパック1
1とワイヤフィーダ21との間に第1ローラレベラ15
と第2ローラレベラ18とが配置されている。レーザビ
ームLBは、レーザ発振器35から伝送ミラー37を介
して溶接ヘッド39に伝送される。溶接ヘッドの下端部
は、センターガスGC を溶接部に供給するセンタガスノ
ズル41となっている。サイドガスGS を溶接部に供給
するサイドガスノズル43が、ワイヤ供給ノズル25に
対向して配置されている。センターガスGC およびサイ
ドガスGS として、アルゴンガスまたはヘリウムガスが
用いられる。
がコイル状にして収納されている。フィラーワイヤW
は、ソリッド形またはフラックス入り形のいずれであっ
てもよい。フィラーワイヤWはワイヤフィーダ21によ
りペールパック11から引き出され、コンジット13を
通ってワイヤ供給ノズル25に送り出される。ワイヤ供
給ノズル25の先端部は、入側直線部29、曲線部30
および出側直線部31からなっている。ペールパック1
1とワイヤフィーダ21との間に第1ローラレベラ15
と第2ローラレベラ18とが配置されている。レーザビ
ームLBは、レーザ発振器35から伝送ミラー37を介
して溶接ヘッド39に伝送される。溶接ヘッドの下端部
は、センターガスGC を溶接部に供給するセンタガスノ
ズル41となっている。サイドガスGS を溶接部に供給
するサイドガスノズル43が、ワイヤ供給ノズル25に
対向して配置されている。センターガスGC およびサイ
ドガスGS として、アルゴンガスまたはヘリウムガスが
用いられる。
【0015】上記のように構成された装置において、第
1ローラレベラ15のローラ軸と第2ローラレベラ18
のローラ軸との間の角度は90゜であるので、ワイヤフ
ィーダ21から送られてきたフィラーワイヤWは矯正方
向が互いに90゜ずれるようにして巻き癖が矯正され
る。フィラーワイヤWは、ワイヤ供給ノズル25を通過
する際に塑性変形する。ワイヤ供給ノズル25から突き
出たフィラーワイヤ(ワイヤ突出し部)WE は、巻き癖
が除去され、湾曲しているがほぼ直線に近い状態とな
る。ワイヤ突出し部WE は、溶接点に向かって溶接線に
沿い、熱間圧延鋼片Sの表面にほぼ平行に供給される。
1ローラレベラ15のローラ軸と第2ローラレベラ18
のローラ軸との間の角度は90゜であるので、ワイヤフ
ィーダ21から送られてきたフィラーワイヤWは矯正方
向が互いに90゜ずれるようにして巻き癖が矯正され
る。フィラーワイヤWは、ワイヤ供給ノズル25を通過
する際に塑性変形する。ワイヤ供給ノズル25から突き
出たフィラーワイヤ(ワイヤ突出し部)WE は、巻き癖
が除去され、湾曲しているがほぼ直線に近い状態とな
る。ワイヤ突出し部WE は、溶接点に向かって溶接線に
沿い、熱間圧延鋼片Sの表面にほぼ平行に供給される。
【0016】図3に示すように、溶込み深さばらつき量
Bdと平均溶込み深さdとの比をばらつき率Bd/dと
定義すると、通常のレーザ溶接方法では、ばらつき率B
d/dは約20%である。また、ばらつき率Bd/d
は、図4に示すように溶接速度Vには依存しない。溶接
速度Vが速くなると溶込み深さは減少し、同じ割合でば
らつき量Bdも減少する。溶接中に発生するレーザ誘起
プラズマをレーザビームに対する2次熱源として利用す
る場合、上記ばらつき率Bd/dの20%は約15%に
減少する。
Bdと平均溶込み深さdとの比をばらつき率Bd/dと
定義すると、通常のレーザ溶接方法では、ばらつき率B
d/dは約20%である。また、ばらつき率Bd/d
は、図4に示すように溶接速度Vには依存しない。溶接
速度Vが速くなると溶込み深さは減少し、同じ割合でば
らつき量Bdも減少する。溶接中に発生するレーザ誘起
プラズマをレーザビームに対する2次熱源として利用す
る場合、上記ばらつき率Bd/dの20%は約15%に
減少する。
【0017】つぎに、フィラー供給速度について説明す
る。図5はフィラー供給速度に対する溶込み深さばらつ
き率の関係を示している。図6に示すように、フィラー
供給速度Vfを増すと溶接ビード中単位長さ当たりに含
まれるブローホールの含有量は減少する。このように、
溶接ビード中のブローホールの発生はばらつき率Bd/
dの増大原因となっていることがわかる。したがって、
溶接深さの均一化に対し溶接ビード中のブローホールの
発生を防止しなければならない。図5から明らかなよう
に、ばらつき率Bd/dはフィラー供給量Vfが2m/mi
n で急激に減少しフィラー供給量Vfはこの付近で脱酸
量が十分と判断される。したがって、フィラー供給量V
fは2m/min 以上であることが望ましい。
る。図5はフィラー供給速度に対する溶込み深さばらつ
き率の関係を示している。図6に示すように、フィラー
供給速度Vfを増すと溶接ビード中単位長さ当たりに含
まれるブローホールの含有量は減少する。このように、
溶接ビード中のブローホールの発生はばらつき率Bd/
dの増大原因となっていることがわかる。したがって、
溶接深さの均一化に対し溶接ビード中のブローホールの
発生を防止しなければならない。図5から明らかなよう
に、ばらつき率Bd/dはフィラー供給量Vfが2m/mi
n で急激に減少しフィラー供給量Vfはこの付近で脱酸
量が十分と判断される。したがって、フィラー供給量V
fは2m/min 以上であることが望ましい。
【0018】前記フィラーワイヤを溶接方向に関しレー
ザビーム照射部より前方でレーザ誘起プラズマに供給す
る場合、図2に示すように湾曲ノズルを使用するとよ
い。レーザ誘起プラズマの中心をレーザビームの中心か
ら溶接方向にずらして溶接するには、図2に示すサイド
ガスノズル43からサイドガスGS を吹き付け、そのガ
ス圧力により変位量を制御する。変位量は、レーザ出力
およびビーム径、ならびにシールドガスの種類および流
量から決まる基準プラズマ径の0.5〜1.5倍程度で
ある。
ザビーム照射部より前方でレーザ誘起プラズマに供給す
る場合、図2に示すように湾曲ノズルを使用するとよ
い。レーザ誘起プラズマの中心をレーザビームの中心か
ら溶接方向にずらして溶接するには、図2に示すサイド
ガスノズル43からサイドガスGS を吹き付け、そのガ
ス圧力により変位量を制御する。変位量は、レーザ出力
およびビーム径、ならびにシールドガスの種類および流
量から決まる基準プラズマ径の0.5〜1.5倍程度で
ある。
【0019】この発明の突合せ溶接方法は、レーザによ
る金属溶融の負荷を小さくするため、熱間鋼片接合の必
要溶接断面全部の溶接をレーザで行うのではなく、一部
のみを溶接し、さらにそれに続く圧延により圧接すると
いう形態をとるレーザによる仮付け溶接にも有効であ
る。
る金属溶融の負荷を小さくするため、熱間鋼片接合の必
要溶接断面全部の溶接をレーザで行うのではなく、一部
のみを溶接し、さらにそれに続く圧延により圧接すると
いう形態をとるレーザによる仮付け溶接にも有効であ
る。
【0020】
【実施例】センターガス(ヘリウム)を吹き付けなが
ら、45kW炭酸ガスレーザにより約1000℃の鋼材を
突合せ溶接した。溶接速度Vは3m/min であった。Ti
3%を含有するフィラーワイヤを用い、フィラー供給速
度を4m/min とした。このときのばらつき率Bd/dは
フィラー供給無しの時の約20%から約10%まで低下
した。また、突合せ溶接部で溶融金属の溶落ちは無く、
接合面積率の低下は無かった。
ら、45kW炭酸ガスレーザにより約1000℃の鋼材を
突合せ溶接した。溶接速度Vは3m/min であった。Ti
3%を含有するフィラーワイヤを用い、フィラー供給速
度を4m/min とした。このときのばらつき率Bd/dは
フィラー供給無しの時の約20%から約10%まで低下
した。また、突合せ溶接部で溶融金属の溶落ちは無く、
接合面積率の低下は無かった。
【0021】
【発明の効果】この発明は、溶接ビードのブローホール
の発生を防止し、溶接ビード部分の溶込み深さを均一に
し、スパイキングや溶込み過ぎの無い溶融底部がフラッ
トなビード形状を得ることができる。これより、健全な
突合せ溶接部が得られ、接合強度が向上する。
の発生を防止し、溶接ビード部分の溶込み深さを均一に
し、スパイキングや溶込み過ぎの無い溶融底部がフラッ
トなビード形状を得ることができる。これより、健全な
突合せ溶接部が得られ、接合強度が向上する。
【図1】この発明の突合せ溶接方法を実施するレーザ突
合せ溶接装置の一例を示す装置構成図である。
合せ溶接装置の一例を示す装置構成図である。
【図2】上記レーザ突合せ溶接装置の溶接ヘッドおよび
その周辺を示す図面である。
その周辺を示す図面である。
【図3】溶込み深さのばらつき率の定義を説明する図面
である。
である。
【図4】溶接速度と溶込み深さのばらつき率との関係の
一例を示すグラフである。
一例を示すグラフである。
【図5】フィラー供給速度と溶込み深さばらつき率との
関係を示すグラフである。
関係を示すグラフである。
【図6】フィラー供給速度と溶接ビード中単位長さ当た
りブローホール発生数との関係を示すグラフである。
りブローホール発生数との関係を示すグラフである。
【図7】レーザ溶接の一般的な方法を説明する図面であ
る。
る。
【図8】従来のレーザ溶接方法によるブローホールによ
る溶込み深さの増大を説明する図面である。
る溶込み深さの増大を説明する図面である。
【図9】従来のレーザ溶接方法による溶込み深さの増減
を説明する図面である。
を説明する図面である。
11 ペールパック 13 コンジット 15 第1ローラレベラ 18 第2ローラレベラ 21 ワイヤフィーダ 25 ワイヤ供給ノズル 29 入側直線部 30 湾曲部 31 出側直線部 35 レーザ発振器 39 溶接ヘッド 41 センターガス供給ノズル 43 サイドガス供給ノズル LB レーザビーム GC センターガス GS サイドガス P レーザ誘起プラズマ W フィラーワイヤ S 熱間圧延鋼片(被溶接材)
フロントページの続き (72)発明者 西山 和宏 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内
Claims (3)
- 【請求項1】 レーザビームにより熱延バ−を突合せ溶
接する方法において、アルミニウム、シリコン、チタ
ン、マンガンの1種または2種以上を0.05〜3%を
含む鉄系母材のフィラーワイヤを溶接部に供給しながら
レーザ溶接する熱間圧延鋼片の突合せ溶接方法。 - 【請求項2】 溶接方向に関しレーザビーム照射部より
前方で前記フィラーワイヤをレーザ誘起プラズマ中に供
給する請求項1記載の熱間圧延鋼片の突合せ溶接方法。 - 【請求項3】 レーザ誘起プラズマの中心をレーザビー
ム光軸から溶接方向にずらして溶接する請求項1記載の
熱間圧延鋼片の突合せ溶接方法。
Priority Applications (10)
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|---|---|---|---|
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Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9079288A JPH10272584A (ja) | 1997-03-31 | 1997-03-31 | 熱間圧延鋼片の突合せ溶接方法 |
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| Publication Number | Publication Date |
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ID=13685685
Family Applications (1)
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| JP9079288A Pending JPH10272584A (ja) | 1997-03-28 | 1997-03-31 | 熱間圧延鋼片の突合せ溶接方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10272584A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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-
1997
- 1997-03-31 JP JP9079288A patent/JPH10272584A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| CN111032272A (zh) * | 2017-08-24 | 2020-04-17 | 株式会社Ihi检查计测 | 定位焊方法及定位焊装置 |
| EP3674030A4 (en) * | 2017-08-24 | 2021-05-19 | Ihi Inspection & Instrumentation Co., Ltd. | SPOT WELDING PROCESS AND SPOT WELDING DEVICE |
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