JPH10273759A - 高温強度と耐高温酸化性および拡散接合性に優れたFe−Cr−Alフェライト系ステンレス鋼 - Google Patents

高温強度と耐高温酸化性および拡散接合性に優れたFe−Cr−Alフェライト系ステンレス鋼

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JPH10273759A
JPH10273759A JP9444497A JP9444497A JPH10273759A JP H10273759 A JPH10273759 A JP H10273759A JP 9444497 A JP9444497 A JP 9444497A JP 9444497 A JP9444497 A JP 9444497A JP H10273759 A JPH10273759 A JP H10273759A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温強度と耐高温酸化性および拡散接合性に
優れたFe−Cr−Alフェライト系ステンレス鋼を提
供する。 【解決手段】 本発明の課題は、Al,Mo,Nbを含
有するとともに、これらの元素の含有範囲に限定を加え
たフェライト系ステンレス鋼であって、90容量%以上
の還元性ガスを含む雰囲気中で焼鈍後、冷間圧延を施し
て得られる冷延鋼板の圧延方向に直角な方向の表面十点
平均粗さRzが、1.0μm以下であることを特徴とす
る高温強度と耐高温酸化性および拡散接合性に優れたF
e−Cr−Alフェライト系ステンレス鋼により達成さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車排ガス浄化
担体などの高温環境において使用されるのに適した、高
温強度と耐高温酸化性および拡散接合性に優れたFe−
Cr−Alフェライト系ステンレス鋼に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車排ガス浄化担体用材料として従来
セラミックスが多用されてきた。近年、このセラミック
スに比較して排気抵抗が小さく、耐衝撃特性にも優れ、
かつ小型軽量化が容易な金属材料による担体が注目され
るに至っている。金属担体は、一般的には、厚さ50μ
m前後の金属箔の平板と波板とを交互に重ねて螺旋に巻
き込んで得られる、その断面が蜂の巣状の円筒構造体で
ある。金属担体材料である金属箔には、Fe−Cr−A
lフェライト系ステンレス鋼が用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】自動車排ガス浄化金属
担体用材料は、担体の構造および過酷な使用環境から、
以下に述べるような特性が必要とされる。過酷な酸化性
雰囲気である排ガス中で使用されることから、優れた耐
高温酸化特性が必要とされる。また、自動車の運転時に
は、円筒形状の担体の中央部分は、高温の排ガスにさら
されて昇温するが、担体の外周部分は外気によって冷却
されるため中央部分ほどには温度が高くならない。した
がって、担体材料には、中央部と外周部との温度差によ
る熱応力が加わるとともに、運転・停止の繰り返しに伴
う加熱・冷却の熱サイクルによる繰り返し応力も加わる
ため、優れた高温強度が必要とされる。
【0004】さらに、金属担体は、平板と波板とを交互
に重ねて螺旋に巻き込んだものが一般的であるが、この
平板と波板との接合には従来Niろうを用いたろう接が
施されてきた。しかし、Niろうは高価であるばかりで
なく、担体にろう材のNi分重量が付加されるため、N
iろう接は製造コストおよび車体軽量化の観点からは望
ましいものではない。ろう接に代わる接合方法として、
ろう材を使用せず金属箔そのもの同士を接合する拡散接
合が提案されている。拡散接合は、高温下における金属
原子の相互拡散現象を利用した接合方法であり、前記の
問題点を解消するものである。したがって、今後の金属
担体材料としては、拡散接合性にも優れていることが必
要とされる。
【0005】金属担体用材料として、Fe−Cr−Al
フェライト系ステンレス鋼に希土類元素を添加するとと
もに、Mo,W,Nbを添加したものが、特開平4−1
28345号公報に開示されている。しかし、特開平4
−128345号公報に開示されているステンレス鋼
は、高価なMoやWを合計で2重量%以上を含有し、コ
ストの観点からは、必ずしも満足のいくものではない。
また、Moを多量に含有すると熱延板の靭性が低下し製
造性を阻害する。さらに、本発明者らの検討の結果で
は、Nbの含有はAlの酸化物層の欠陥生成を助長する
ため、過剰の添加は耐高温酸化性にとっては必ずしも好
ましくない。
【0006】拡散接合においては、金属表面の性状がそ
の接合性に大きな影響を与えることが知られており、特
に金属表面に生成する酸化皮膜の影響が大きい。金属担
体材料として用いられるFe−Cr−Alフェライト系
ステンレス鋼は、酸素との親和力の大きなAlを含有す
るため、これらの元素が酸素と結合して強固な酸化皮膜
を生成して金属元素の拡散を阻害し、十分な接合強度を
得るのが困難であった。
【0007】本発明は、これらの課題を解決するべくな
されたものであり、、高温強度と耐高温酸化性および拡
散接合性に優れた自動車排ガス浄化担体用Fe−Cr−
Alフェライト系ステンレス鋼を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の課題は、重量%
で、C:0.03%以下、Si:1%以下、Mn:1%
以下、P:0.04%以下、S:0.003%以下、C
r:15〜25%、N:0.03%以下、Al:3.5
〜6.0%、Mo:0.1〜2.0%未満、Nb:0.
01〜0.3%、希土類元素(REM):1種または2
種以上を0.01〜0.2%を含有し、残部実質的にF
eからなり、かつAlおよびMoがそれぞれ前記の範囲
内であるとともに、二次元座標(Al%,Mo%)で表
される座標点、(3.5,2.0)、(4.5,0.
0)、(6.0,0.0)、(5.0,1.5)の4点
を結んだ境界領域内もしくは境界線上にあり、さらに成
分間において、 280>14.6×Al%+24.2×Mo%+481
×Nb%≧100 および Al%+10×Nb%≦7.0で表わされる2
式を満足するステンレス鋼であって、90容量%以上の
還元性ガスを含む雰囲気中で焼鈍後、冷間圧延を施して
得られる冷延鋼板の圧延方向に直角な方向の表面十点平
均粗さRzが、1.0μm以下であることを特徴とする
高温強度と耐高温酸化性および拡散接合性に優れたFe
−Cr−Alフェライト系ステンレス鋼により達成され
る。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明者らは、鋭意検討の結果、
以下の課題解決の要点を明らかにした。Fe−Crフェ
ライト系ステンレス鋼を担体用材料に適用するに際し
て、AlおよびMoを添加することにより、耐高温酸化
性は著しく改善されるが、靭性は低下し製造性は悪くな
るという問題がある。そこで、耐高温酸化性の指標とし
て異常酸化発生時間を用い、製造性の指標として熱延板
の曲げ可能角度を用いて、Fe−Crフェライト系ステ
ンレス鋼のこれらの特性に及ぼすAlとMoの添加量の
影響を検討した結果、二次元座標(Al%,Mo%)で
表される座標点、(3.5,2.0),(4.5,0.
0),(6.0,0.0),(5.0,1.5)の4点
を結んだ境界領域内もしくは境界線上にある組成の場合
には、耐高温酸化性と製造性とを両立し得ることがわか
った。
【0010】また、高温強度を向上する元素として、N
b,MoおよびAlが知られている。これらの元素は、
高温強度の点からはある程度の添加を必要とするが、過
剰の添加は鋼の靭性を低下させるので、製造性の点から
はその添加は制限される。したがって、これらの元素の
添加量は、担体としての所要高温強度と製造性とを加味
して決定されるべきである。ところで、担体に要求され
る高温強度とは、特開平4−128345号公報に開示
されているように、担体内の温度差に起因する熱膨張差
によって生じるひずみ変形に対する強度であり、これは
材料の耐力によって評価される。Nb,MoおよびAl
の高温での耐力、すなわち高温強度に対する影響を検討
した結果、これらの元素のうちではNbの効果が大き
く、その効果は700℃において最大である。700℃
において、従来の水準を上回る高温強度を得るために
は、次に表される式を満足するべく、Nb,Moおよび
Alを添加する必要がある。 280>14.6×Al%+24.2×Mo%+481
×Nb%≧100
【0011】次に、拡散接合は、適度な圧力を付加して
密着させた金属同士を高温に保持することによって、金
属原子を相互拡散させて接合するものである。ところ
が、金属表面に酸化皮膜が存在すると原子の相互拡散が
円滑に進行しないため、十分な接合強度が得られなくな
る。したがって、通常拡散接合する場合には、金属材料
表面に酸化皮膜を形成させないように、酸素分圧をさげ
た雰囲気下で行われる。しかし、前記のごとく金属担体
用材料としての要求から含有されるAlとNbは、酸素
との親和力が大きく、低酸素分圧雰囲気下においても、
拡散接合にとって好ましくない酸化皮膜を形成しやす
い。そこで、本発明では、最終仕上げ冷間圧延前に施す
焼鈍における雰囲気のガス組成を90容量%以上の還元
性ガスを含むものとして、酸化皮膜の生成をできる限り
抑制するとともに、耐高温酸化性と高温強度を確保し、
かつ良好な拡散接合性をも得ることのできるAlとNb
の添加範囲を明らかにするべく検討の結果、次式 Al
%+10×Nb%≦7.0 を満足すればその目的の達
成されることがわかった。
【0012】さらに、拡散接合は、接合界面における原
子の相互拡散移動によるものであるため、接合界面の実
効面積が広いほど、すなわち定性的には接触界面が平滑
であるほど強い接合強度が得られる。しかし、金属表面
を平滑にするためには、圧延、機械的あるいは化学的研
磨などの方法があるが、いずれの方法をとるにしても、
より平滑な表面を得ようとすればそれだけ時間と費用を
要することとなる。したがって、工業的に実現可能で、
かつ十分な接合強度の得られる表面粗さについて検討し
た結果、冷間圧延によって得られる表面であって、圧延
方向に直角な方向の表面十点平均粗さRzが、1.0μ
m以下であれば良いことがわかった。表面十点平均粗さ
Rzを1.0μm以下とする冷延条件は、特に限定され
るものではないが、冷延仕上げロールの表面粗度やロー
ル材質の選定によって達成可能である。例えば、冷延の
最終パスに使用するロールの表面粗度を#600番以下
とすることや、ロール材質としては圧延時に変形しにく
く比較的平滑な鋼帯表面を得ることのできるWC製とす
ることなどである。
【0013】以下には、本発明鋼の成分限定理由につい
て説明する。 C:0.03重量%以下 含有量が多いと異常酸化を生じやすくなるとともに、ス
ラブや熱延板の靭性が劣化して製造性が低下するため、
上限を0.03重量%とする。 Si:1重量%以下 過剰の含有は靭性を劣化させるため、上限を1重量%と
する。
【0014】Mn:1重量%以下 過剰の含有はMn酸化物を生成し、緻密なAl2 3
の形成を阻害し、耐高温酸化性に悪影響を及ぼすため、
上限を1重量%とする。 P:0.04重量%以下 過剰の含有は、耐高温酸化性および熱延板の靭性に悪影
響を及ぼすため、上限を0.04重量%とする。 S:0.003重量%以下 鋼中の希土類元素(REM)と結合して非金属介在物と
なり、鋼の表面性状を悪化させる。また、REMと結合
することにより、耐高温酸化性に有益なREMの実質的
有効量を低下させるため、上限を0.003重量%とす
る。
【0015】Cr:15〜25重量% 耐高温酸化性を向上させる元素として必須のものであ
り、優れた耐高温酸化性を得るためには15重量%以上
の含有が必要である。しかし、過剰の含有は、スラブや
熱延板の靭性を劣化させるため、上限を25重量%とす
る。 N:0.03重量%以下 鋼中のAlと結合して異常酸化の起点となるため、含有
量は少ない方が望ましく、上限を0.03重量%とす
る。
【0016】Al:3.5〜6.0重量% Crと同様に耐高温酸化性を向上させる元素として必須
のものである。優れた耐高温酸化性は、鋼表面に形成さ
れる緻密なAl酸化物層によって得られるが、このAl
酸化物層を形成するためには3.5重量%以上の含有が
必要である。しかし、過剰の含有はスラブや熱延板の靭
性を劣化させるため、上限を6.0重量%とする。 Mo:0.1〜2.0重量%未満 耐高温酸化性を向上するとともに、高温強度をも向上さ
せるために有効な元素であり、これらの効果を得るため
には0.1重量%以上の含有が必要である。しかし、過
剰の含有は、靭性を劣化させて製造性に悪影響を及ぼす
ため上限を2.0重量%未満に規制する。
【0017】Nb:0.01〜0.3重量% 高温強度を向上するとともに、鋼中のC,Nと結合して
靭性を著しく向上する効果があり、排ガス浄化担体のよ
うに加熱・冷却の熱サイクルを受ける部材に用いられる
材料に対しては、Nbの含有は有効である。これらのN
bの効果を得るためには、0.01重量%以上の含有が
必要である。しかし、過剰の含有は靭性を劣化させると
ともに、拡散接合性にとっても好ましくないため、上限
を0.3重量%とする。
【0018】希土類元素(REM):0.01〜0.2
0重量% 耐高温酸化性を向上させる重要な元素である。La,C
e等のREMは、金属箔表面に形成されるAl2 3
酸化皮膜を安定させるとともに、金属箔素地と酸化皮膜
との密着性を改善することにより、耐高温酸化性を向上
するものと考えられる。この効果は、0.01重量%以
上を含有することによって得られる。しかし、過剰の含
有は、熱間加工性や靭性を劣化させるとともに、異常酸
化の起点となる介在物を生成して逆に耐高温酸化性を低
下させるため、上限を0.20重量%とする。
【0019】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。表1
に供試材の化学成分値を示す。供試材は、30kg真空
溶解炉にて溶製後、鍛造、切削、熱間圧延を施し、その
後焼鈍と冷間圧延とを繰り返し、最終的に厚さ50μm
の箔として高温酸化試験と拡散接合性試験とに供した。
箔の表面十点平均粗さRzは、圧延方向に直角な方向に
触針式表面粗さ計を走査して測定した。
【0020】ここで、試料番号A1〜A4は、化学成分
および限定式の値ともに本発明範囲のものである。一
方、試料番号B1〜B9は、化学成分ないし限定式の値
のいずれかもしくは両者が本発明範囲を外れるものであ
る。なお、表1に示す各供試材を箔に製造する途中工
程、すなわち、熱間圧延ままの厚さ3.5mmの板を採
取してC方向の曲げ試験に供し、厚さ1.5mmの熱延
焼鈍板からは、幅12.5mm,平行部長さ105mm
の引張試験片を採取して温度700℃における耐力測定
に供した。
【0021】高温酸化試験は、厚さ50μmの箔を大気
中で1050℃の高温雰囲気下において、異常酸化が発
生した時間を測定した。異常酸化の発生した時間が、2
00時間以上の場合を耐高温酸化性が良好。200時間
未満の場合を耐高温酸化性不良と評価した。図1は、高
温酸化試験結果を、Al%とMo%にて整理した図であ
る。図1中に示す直線部より上、すなわちAl%および
Mo%がある値よりも多く含有される場合に、耐高温酸
化性の優れていることがわかる。
【0022】
【表1】
【0023】曲げ試験では、曲げ角度90度(密着曲げ
の場合を180度とする)以上にて割れが発生した場合
を、製造性が良好とした。曲げ角度90度未満にて割れ
が発生した場合を、製造性不良とした。図2は、曲げ試
験結果をAl%とMo%にて整理した図である。図2中
に示す直線部より下、すなわちAl%およびMo%があ
る値よりも含有量が少ない場合に、曲げ性の優れている
ことがわかる。
【0024】図3は、図1の高温酸化性試験の結果と図
2の曲げ試験結果とを合わせて示したものである。した
がって、図3に示す、Al%とMo%との二次元座標に
て示されるところの、(Al%,Mo%)が、(3.
5,2.0),(4.5,0.0),(6.0,0.
0),(5.0,1.5)の4点を結んで得られる境界
内もしくは境界線上にある時、耐高温酸化性と曲げ性と
が共に良好となる。
【0025】拡散接合性試験は、前記のごとく作製した
厚さ50μmの金属箔から、10×25mmの試料を採
取し、同一試料番号の箔同士を重ね代10×10mmと
して2枚を重ね合わせて、荷重0.6kgを付加して密
着させ、10-4Torrの真空中において1250℃で1時
間の加熱を行い拡散接合させた。拡散接合性の評価は、
はくり試験にて行った。拡散接合後の試料の両端を保持
して引張荷重を加え、はくり試験を実施した。はくり試
験の結果、箔母材から破断したものを接合性良好、接合
部からはくりしたものを接合性不良と評価した。
【0026】高温引張試験および拡散接合性試験の結果
を合わせて表2に示す。本発明では、高温強度の改善目
標を従来鋼種の1.3倍以上とし、700℃において1
00N/mm2 以上の耐力の得られることにおいた。表
2中に示すように、Al,Mo,Nbが、式(1) 2
80>14.6×Al%+24.2×Mo%+481×
Nb%≧100 を満足する場合に所望の高温強度が得
られる。
【0027】ところで、図4は、Al,Moの1重量%
当たりの耐力に及ぼす影響と、Nbの0.1重量%当た
りの耐力に及ぼす影響とを示す。図4に基づき、700
℃におけるAl,MoおよびNbの含有量1重量%当た
りの耐力に及ぼす効果を求めると、各々14.6、2
4.2および481N/mm2 となる。したがって、7
00℃での目標耐力100N/mm2 を満足させるため
の要件として、前記の式(1)が得られる。
【0028】なお、高温強度の向上には顕著な効果を有
するNbであるが、鋼中のNb含有量と異常酸化発生時
間との関係を図5に示すように、Nb含有量の増加に伴
い異常酸化発生時間が短くなり、特に0.3重量%を超
えると低下が著しく、耐高温酸化性の観点からは、Nb
含有量には上限のあることがわかる。
【0029】拡散接合性の試験結果も表2中に示すが、
最終焼鈍時の雰囲気ガス中のH2 濃度が高く、かつRz
が小さい場合に接合性が良好との結果が得られている。
この拡散接合性に及ぼすAl%とNb%の影響を図6に
示すが、酸素との親和力の大きなAlとNbについて
は、式(2) Al%+10×Nb%≦7.0 の要件
を満足する場合に優れた拡散接合性が得られている。
【0030】
【表2】
【0031】さらに、優れた拡散接合性の得られる条件
をより明確にするべく、先の表1中に示した試料A1の
中間圧延板を用いて、最終焼鈍の雰囲気ガス組成および
最終冷間圧延条件を種々に変動させて、試料番号C1〜
C6の厚さ50μmの箔を作製し、これらの試料を先に
述べた方法と同様に拡散接合性試験に供した。最終焼鈍
雰囲気、表面十点平均粗さRzおよび拡散接合性試験の
結果を図7および表3に示す。図7および表3に示すよ
うに、焼鈍雰囲気ガスが90容量%以上のH2を含み、
かつ、箔の圧延方向に直角な方向のRzが1.0μm以
下の範囲にある場合に優れた拡散接合性が得られる。
【0032】
【表3】
【0033】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明のFe−
Cr−Alフェライト系ステンレス鋼は、優れた高温強
度と耐高温酸化性を有し、かつ、拡散接合性にも優れて
いる。また、本発明鋼は、高価なMoの含有量を抑える
とともに、Al,Nbの含有量も抑制することによっ
て、製造性に優れた安価な材料の提供を可能にした。本
発明鋼は、高温排ガスによって繰り返し加熱および冷却
の熱サイクルにさらされる金属担体材料として適したも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】高温酸化試験における異常酸化が発生した時間
に及ぼすAlとMoの影響を示す図。
【図2】曲げ特性に及ぼすAlとMoの影響を示す図。
【図3】耐高温酸化性および曲げ特性の両者を満足する
(Al%,Mo%)の範囲を示す図。
【図4】Al,Mo,Nbの高温での耐力に及ぼす影響
を示す図。
【図5】高温酸化試験における異常酸化発生時間に及ぼ
すNbの影響を示す図。
【図6】AlおよびNbが拡散接合性に及ぼす影響を示
す図。
【図7】最終焼鈍時の雰囲気中のH2 ガス濃度と箔のR
zが拡散接合性に及ぼす影響を示す図。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量%で、C:0.03%以下、Si:1
    %以下、Mn:1%以下、P:0.04%以下、S:
    0.003%以下、Cr:15〜25%、N:0.03
    %以下、Al:3.5〜6.0%、Mo:0.1〜2.
    0%未満、Nb:0.01〜0.3%、希土類元素(R
    EM):1種または2種以上を0.01〜0.2%を含
    有し、残部実質的にFeからなり、かつAlおよびMo
    がそれぞれ前記の範囲内であるとともに、二次元座標
    (Al%,Mo%)で表される座標点、(3.5,2.
    0)、(4.5,0.0)、(6.0,0.0)、
    (5.0,1.5)の4点を結んだ境界領域内もしくは
    境界線上にあり、さらに成分間において、 280>14.6×Al%+24.2×Mo%+481
    ×Nb%≧100、 Al%+10×Nb%≦7.0 で表される2式を満足するステンレス鋼であって、90
    容量%以上の還元性ガスを含む雰囲気中で焼鈍後、冷間
    圧延を施して得られる冷延鋼板の圧延方向に直角な方向
    の表面十点平均粗さRzが、1.0μm以下であること
    を特徴とする高温強度と耐高温酸化性および拡散接合性
    に優れたFe−Cr−Alフェライト系ステンレス鋼。
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