JPH10273787A - 耐熱部材及びその製造方法 - Google Patents

耐熱部材及びその製造方法

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JPH10273787A
JPH10273787A JP9079865A JP7986597A JPH10273787A JP H10273787 A JPH10273787 A JP H10273787A JP 9079865 A JP9079865 A JP 9079865A JP 7986597 A JP7986597 A JP 7986597A JP H10273787 A JPH10273787 A JP H10273787A
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heat
layer
ceramic layer
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ceramic
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JP9079865A
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Inventor
Kazuhiro Yasuda
一浩 安田
Seiichi Suenaga
誠一 末永
Kunihiko Wada
国彦 和田
Hirotaka Inagaki
浩貴 稲垣
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】長時間にわたってセラミックス層の剥離を抑制
することを可能にしたことで、各層間の密着性を高めて
耐酸性の寿命を向上する。 【解決手段】Ni,Co,Feから選ばれる少なくとも
1種の元素を主成分とする合金からなる基材1と、前記
基材表面に被覆形成されたMCrAlY合金層(M= N
i,Co,Fe)2と、その上に主として安定化ジルコ
ニアから構成され,残部がマグネシウム化合物とW,T
i,B,Ta,Te,Ge,Vの少なくとも1種類の元
素を含む化合物が分散したセラミックス層3からなる耐
熱部材を熱処理することで、セラミックス中にMgを含
有する複合酸化物からなる平板粒子4を形成し、亀裂進
展の抑制力の大きい耐熱部材を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セラミックス被覆
層を有する耐熱部材およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】発電用やエンジン用のガスタービンに代
表される高温機器の高効率化を目指した機器使用温度の
高温化に伴って、機器構成部品に使用される材料には、
一層高レベルの特性、例えば高温強度、高温耐食・耐酸
化性等が要求されている。このため、高強度のNi基や
Co基の超合金基材の表面に、MCrAlY(MはN
i、Co、Fe等) 合金等からなる耐食・耐酸化金属コ
ーティングを施す技術が開発され、ガスタービンの動・
静翼等においては必須の技術として既に広く適用されて
いる。また、更なる高温化の流れの中で、耐食・耐酸化
金属コーティング層の表面に熱伝導率の低いセラミック
ス層をコーティングし、内側の金属材料を保護する遮熱
コーティング技術も実用化されつつある。
【0003】しかしながら、遮熱コーティングの様に金
属部材とセラミックス被覆層部材を高温雰囲気で使用す
ると両者の熱膨張係数の違いから熱応力が発生して,セ
ラミックス被覆層が剥離してしまう問題点があった。こ
のセラミックス被覆層の剥離が起こるために、高温雰囲
気で連続して長時間使用することができず、遮熱コーテ
ィング部材の長寿命化の観点から、剥離に強いセラミッ
クス被覆層が望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の金属部材上にセラミックス層を被覆した耐熱部材にお
いては、長時間の運転中にセラミックス層が剥離し易
く、金属層の保護性が長時間にわたって十分に維持でき
ないという問題があった。
【0005】本発明は、このような課題に対処するため
になされたもので、長時間にわたってセラミックス層の
剥離を十分に抑制し、長寿命化を達成した耐熱部材を提
供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願第1の発明は、N
i、CoおよびFeから選ばれる少なくとも1種の元素
を主成分とする合金からなる基材と、この基材表面に形
成されたと、前記MCrAlY合金層上に形成された平
板粒子が分散したセラミックス層とを有する耐熱部材で
ある。
【0007】本願第2の発明は、前記平板粒子は、Mg
を含む複合酸化物である本願第1の発明に記載の耐熱部
材である。本願第3の発明は、前記セラミックス層は、
希土類酸化物、アルカリ土類金属酸化物で安定化された
安定化ジルコニアおよび部分安定化ジルコニアから選ば
れる少なくとも一種である本願第1の発明に記載の耐熱
部材である。
【0008】本願第4の発明は、MCrAlY合金層
(MはNi、CoおよびFeから選ばれる少なくとも1
種の元素)を有し、Ni、FeおよびFeから選ばれる
少なくとも1種の元素を主成分とする合金からなる基材
表面に、MgおよびMgと反応して複合酸化物を形成す
る元素を含むセラミックス原料粉を用いてセラミックス
層を形成する工程と、このセラミックス層中にMgを含
む複合酸化物からなる平板粒子を形成するように加熱す
る工程とを有する耐熱部材の製造方法である。
【0009】本発明によれば、耐熱部材の一部を構成す
るセラミックス中に板状粒子を分散させることで、耐熱
部材の亀裂進展を抑制させることが可能となる。従来か
ら耐熱部材以外の分野では、セラミックス中に平板粒子
を分散させることでセラミックスの亀裂進展を抑制する
手法が用いられている。
【0010】しかしながら、従来の方法では、平板粒子
などを混合・分散させ複合化したり、あるいは高温( 1
600°C以上) での熱処理が必要であり、溶射法を用
いて作製される遮熱コーティング層を有する耐熱部材で
は、この様な熱処理は金属部材に悪影響を及ぼすため行
うことができない.本願発明者らは、溶射法を使用して
製造できるセラミックス中に平板粒子を分散させる方法
について鋭意研究を続け、本発明に至った。
【0011】すなわち、MgOと主としてW、Ti、
B、Ta、Te、Ge、V、Moの少なくとも1種類の
元素を含む化合物を混合した状態で熱処理を行うと、比
較的低温で、Mgと分散元素との複合酸化物、例えばM
gWO4 、MgTi25 を生成することができ、さら
に熱処理条件を選択することでこららの酸化物が平板粒
子を形成することを見出した。
【0012】本発明の平板粒子とは、アスペクト比が1
〜20で、長径が1〜40μm、厚さ0.1〜5μmの
粒子のことで、通常の溶射凝固粒子に見られるようなラ
メラ組織と呼ばれる扁平粒子とは異なるものである。ま
た本発明の平板分散粒子の形態としては、平板粒子に限
定するものでなく、例えばアスペクト比が大きく、厚さ
の小さい粒子、つまり針状粒子であっても構わない。さ
らに分散位置では特に限定しないが、溶射溶融凝固粒子
間に分散していると、マトリックスを構成するセラミッ
クス層内を伝播する亀裂進展を抑制することができるの
で好ましい。また針状分散粒子が凝集していても,亀裂
が此の凝集粒子を通過するときに凝集粒子を破壊するこ
とで応力緩和が起こるのでこの様な分散形態であっても
構わない。
【0013】また、これらの粒子の分散状態として、被
覆層表面での密度が高いと遮熱コーティング部材のエロ
ージョン特性を改善することができる。本発明は、前述
の様に熱処理によって被覆層内部に平板粒子を生成する
ことができる。よって、熱処理によってMgOと複合酸
化物を形成するものであれば良い。例えば、マトリック
スとなるセラミックスに、MgO及び主としてW,T
i,B,Ta,Te,Ge,V,Moの少なくとも1種
類の元素を含む化合物からなる粒子を溶射粒原料粉末と
して用いて、溶射法にてセラミックス被覆層を被覆した
後に熱処理を行い、W,Ti,B,Ta,Te,Ge,
V,Moの少なくとも1種類の元素とMgとの複合酸化
物で構成される平板粒子をセラミックス被覆層内部に生
成することができ、マトリックスを構成するセラミック
ス層内部を進展する亀裂の進展を抑制することが可能と
なる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施するための形
態について説明する。図1は、本発明の実施形態を示す
断面図である。同図において、1は金属基材であり、こ
の金属基材1としてはNI,Co,Feから選ばれる少
なくとも1 種の元素を主成分とする耐熱合金が用いら
れ、使用用途等に応じて各種公知の耐熱合金を適宜選択
してしようすることができる。実用上は、IN738, IN738
LC, IN939, Mar-M247, RENE80, CM-247, CMSX-2, CMSX-
4 等のNi基超耐熱合金や、FSX-414,Mar-M509等のCo
基超合金を用いることが有効である。上記金属基材1 の
表面には、MCrAlY合金層2 が耐食・耐酸化金属コ
ーティング層として被覆形成されている。このMCrA
lY合金層2 としては、Ni,Co、Fe等の少なくと
も一種の元素と、Cr,Alの少なくとも一種と、Y,
Hf,Zr,Ti等の活性金属の少なくとも一種から構
成される合金が用いられる。例えばNiCoCrAl
Y、CoNiCrAlY、NiCrAlY、CoCrA
lY、FeCrAlY等が挙げられる。
【0015】さらに、上記MCrAlY合金層2 の表面
には、セラミックス層3 が被覆形成され、セラミックス
層3の内部に分散粒子4が存在している。セラミックス
被覆層3としては、酸化Zr、酸化Hf、酸化Ti等の
いわゆる4a族金属の酸化物を主成分とし、酸化Y、酸化
Ce等の希土類酸化物やアルカリ土類酸化物を含有する
ものが考えられる。分散粒子としてはMgOと主として
W,Ti,B,Ta,Te,Ge,V,Moの少なくと
も1種類の元素から構成される化合物粒子である.分散
粒子として用いるMgOや他の化合物元素は,それぞれ
別々に分散していても良いし、両者が均一に分散できる
ように予め分散粒子同士混合してからマトリックス粒子
粉末と混合しても良い。またMgOを主としてW,T
i,B,Ta,Te,Ge,V,Moの少なくとも1種
類の元素から構成される化合物の少なくともいずれか一
つをマトリックスを構成するセラミックス粒子内部に分
散しておいてから被覆しても良い。
【0016】これらによって耐熱部材5が構成されてい
る。このようにして作製した耐熱部材を熱処理すると、
分散してあるMgOと主としてW,Ti,B,Ta,T
e,Ge,Vの少なくとも1種類の元素から構成される
化合物とが反応して、Mgとの複合酸化物を生成する。
生成する複合酸化物は、MgOと共に分散させる化合物
によって決まる。例えば、MgWO3 ,MgTiO3
MgTi25 ,Mg2 TiO4 ,MgB47 ,Mg
225 ,Mg326 ,MgTa26 ,MgG
eO3 ,Mg2 GeO4 ,Mg4 GeO6 ,MgTe2
5 ,Mg3413,Mg2 Mo311,MgMoO
4 が挙げられる.前述の熱処理温度は析出させる複合酸
化物の種類によって多少異なるが、通常温度域が500
〜1400℃で行い、雰囲気は大気中でも良いが金属部
材の劣化を考慮して不活性雰囲気で生成しても良い。
【0017】特に耐熱部材として高温雰囲気(850℃
以上)で長時間使用する部材では,MgWO3 ,Mg3
(VO42 ,MgB47 ,Mg225 ,Mg3
26 ,Mg2 Mo311,MgMoO4 ,Mg2
iO4 ,MgTiO3 ,MgTi25 ,MgTaO
6 ,Mg4 GeO6 ,Mg2 GeO4 等の複合酸化物を
析出させると使用中の析出物の変化が小さくなるので良
い。
【0018】溶射法によって平板粒子を生成させる,M
gO成分と主としてW,Ti,B,Ta,Te,Ge,
V,Moの少なくとも1種類の元素から構成される化合
物を分散させる方法であるが,マトリックスを構成する
セラミックス粉末,MgOと主としてW,Ti,B,T
a,Te,Ge,V,Moの少なくとも1種類の元素か
ら構成される化合物を個々に秤量後,混合粉末を作製し
て被覆しても良いし、複数の溶射ガンを用いて、それぞ
れのガンから粉末を溶射しても良い。またこれら3種類
の粉末の少なくとも2つ以上を均一混合した後、残りの
粉末と混合して溶射することで被覆しても構わない。
【0019】さらに析出粒子はセラミックス層内部の亀
裂が進展する部位に分散させたり、この部位の析出粒子
の密度を高めることが望ましい。すなわち、金属部材界
面近傍0.1〜300μm、さらに望ましくは0.1〜
250μmの部位の析出粒子の密度を高めることが望ま
しい。
【0020】また、一方で、MgOの複合酸化物をセラ
ミックス層の外表面近傍に分散させると、化学反応が起
きるときの体積変化で微小亀裂を発生させ、セラミック
ス層の応力緩和性が増すことができる。よって、金属ボ
ンド層近傍のみならず、外表面にも分散させても良い。
【0021】この際分散する複合酸化物の種類について
は特に規定しないが、金属ボンド層近傍と外表面に分散
させる粒子に関しては、同一組成であっても良いし、異
なった組成であっても良い。特に遮熱コーティング層の
様にセラミックス層に温度勾配がある場合には、高温部
の外表面近傍に高融点の複合酸化物を、低温部の金属ボ
ンド層界面近傍部に前者よりも低融点の複合酸化物を分
散しても良い。
【0022】マトリックスを構成するセラミックス層
は,金属部材との熱膨張率の差によって生じる熱応力を
緩和するために、熱膨張率の大きい、ZrO2 やCeO
2 の様な希土類酸化物が望ましい.特にZrO2 におい
ては、熱履歴によって生じる相転移を抑制するために希
土類酸化物やアルカリ土類酸化物を添加して主として正
方晶または立方晶で構成された部分安定化ジルコニアや
安定化ジルコニアであると良い。また一方で1〜30%
単斜晶ジルコニアが被覆層内部に分布していると微小ク
ラックが層内に形成できるので、熱応力緩和の観点から
は望ましい。さらにMgOを添加する手段としてMg安
定化ジルコニアやMgとY等の希土類元素で結晶構造を
安定化した安定化ジルコニアの形で添加しても良い。特
にMg安定化ジルコニアの形で添加すると熱処理過程で
Mgが分離するときに単斜晶ジルコニアを生成するので
熱応力緩和の観点から望ましい。
【0023】マトリックスを構成するセラミックス層の
構造は,用いる耐熱部材の用途によるが、膜厚として5
0〜500μm被覆する.またセラミックス層の構造と
しては、特に規定されないが、単一の溶射条件で被覆す
る場合(例えば原料粉末)、セラミックス層は望ましく
は表面粗さが大きい状態で積層するように被覆すること
が望ましく、できるだけ被覆直後の表面粗さがRzが5
0μm以上さらに望ましくは52μm以上であると良
い。また被覆層の硬度としては、ビッカース硬度とし
て、650HV(荷重200gf,30秒)以下である
と熱応力緩和性に優れた被覆層を作製することができる
ので良い。この様に表面粗さが大きいまたは硬度の小さ
い被覆層を作製すると熱応力の緩和に優れた被覆層を作
製することができるようになるので、セラミックス層の
剥離を抑制することができ、被覆層の長寿命化が可能と
なる。
【0024】また、セラミックス層を複数の溶射条件で
被覆する場合、金属部材表面から200μmまでは,表
面粗さが小さい状態で被覆することが望ましく、被覆直
後の表面粗さが50μm以下、さらに望ましくは48μ
m以下であると良い。また被覆層の硬度としては,ビッ
カース硬度として,650HV(荷重200gf,30
秒)以上であると亀裂の発生を押さえることが、熱応力
緩和性に優れた被覆層を作製することができ、被覆層の
剥離寿命を向上することができるので望ましい。
【0025】またセラミックス層として200μm以上
の膜厚が必要である場合には、残部を表面粗さが大きく
積層するような被覆層を積層すると良い。その時の表面
粗さはRz50μm以上、さらに望ましくは52μm以
上であると良い。
【0026】この様に多層化することで金属部材近傍に
表面粗さが小さく、硬度が大きい被覆層を有し、残部を
熱応力の緩和性に優れた被覆層で構成することで、亀裂
の発生を抑制し、かつ耐剥離性を向上させることができ
るので望ましい。
【0027】上記MCrAlY合金層、セラミックス層
は、大気中または減圧中で行うプラズマ溶射法以外に
も、EB−PVD法、マグネトロンスパッタリング法、
CVD法等の成膜法によっても形成することができる。
【0028】
【実施例】次に、本発明の具体的実施例について説明す
る。 実施例1 Ni基超耐熱合金CM-247からなる丸棒の表面に、プラズ
マ溶射法により、約150μmのNiCoCrAlY層
を作製後さらに8wt%Y23 安定化ZrO2 に1.
5wt%MgO,8.5wt%WO3 を混合した粉末を
用いて厚さ250μmのセラミックス層を作製し、試料
とした。次に前記試料を1073K で2時間、引き続い
て1273Kで16時間の予備熱処理を施した。熱処理
後セラミックス層をX線回折法で調べたところ主として
Y安定化ジルコニアとMgWO4で構成されていて,さ
らにSEM観察を行ったところ,セラミックス層内部に
MgWO4 から構成される平板粒子が分散していた。
【0029】実施例2 Ni基超耐熱合金CMSX-2からなる丸棒の表面に、約14
0μmのNiCoCrAlY層を作製し、しかる後に8
wt%Y23 安定化ZrO2 に予めMgOを1.5w
t%添加して作製した溶融粉砕粉末とWO3粉末を8.
5wt%混合した粉末を溶射原料粉末として用いて25
0μm作製し、試料とした。次に前記試料を、1073
K で3 時間、引き続いて1273Kで16時間熱処理を
施した。熱処理後のセラミックス層は,8wt%Y2
3 安定化ZrO2 以外に平板粒子のMgWO4 がジルコ
ニア溶射粒子間に分散していた。
【0030】比較例1 Ni基超耐熱合金CMSX-2からなる丸棒の表面に、約14
0μmのNiCoCrAlY層を作製し、しかる後に8
wt%Y23 安定化ZrO2 のみを原料粉末として用
いて250μm作製し、試料とした。次に前記試料を、
1073Kで3時間、引き続いて1273Kで16時間
熱処理を施した。熱処理後のセラミックス層は、8wt
%YO3 安定化ZrO2 以外にMgOがジルコニア溶射
粒子間に分散していた。
【0031】この試料で、ガスタービン運転時に部材が
さらされる雰囲気を模擬した1123Kでの大気中で、
250MPaの応力を加えて、12時間サイクルで室温
との繰り返し加熱試験を行ったところ、1000サイク
ルを超えても剥離は起こらなかった。試験後、試料の断
面を観察したところ、8wt%Y23 安定化ZrO2
層内部に若干亀裂が成長している部位も認められたが,
亀裂の進展が針状または平板粒子により抑えられている
ことが分かった。(実施例1,2) また、本発明の比較例1では,熱処理後のセラミックス
層内部には析出相(針状または平板粒子)は認められ
ず,700サイクルでジルコニア層の剥離が始まり、8
00サイクルで完全に剥離してしまった。
【0032】実施例3 Ni基超耐熱合金CMSX-2からなる丸棒の表面に、約14
0μmのNiCoCrAlY層を作製し、しかる後に8
wt%Y23 安定化ZrO2 と8mass%MgO安
定化ジルコニアを10:2の割合で混合した粉末にWO
4 粉末を17mass%混合した粉末を溶射原料粉末と
して用いて200μm作製し、試料とした。次に前記試
料を、1073Kで3時間、引き続いて1273Kで1
6時間熱処理を施した。熱処理後のセラミックス層は、
8wt%Y23 安定化ZrO2、単斜晶ジルコニア以
外に平板粒子のMgWO4 がジルコニア溶射粒子間に分
散していた。
【0033】比較例2 Ni基超耐熱合金CMSX-2からなる丸棒の表面に、約14
0μmのNiCoCrAlY層を作製し、しかる後に8
wt%Y23 安定化ZrO2 と8wt%MgO安定化
ジルコニアを10:2の割合で混合した粉末を溶射原料
粉末として用いて200 μm作製し、試料とした。次に前
記試料を、1073Kで3時間、引き続いて1273K
で16時間熱処理を施した。熱処理後のセラミックス層
は、8wt%Y23 安定化ZrO2 、単斜晶ジルコニ
アが生成していた。
【0034】この試料で、ガスタービン運転時に部材が
さらされる雰囲気を模擬した1123Kでの大気中で、
250 MPaの応力を加えて、12時間サイクルで室温と
の繰り返し加熱試験を行ったところ、1000サイクル
を超えても剥離は起こらなかった。試験後、試料の断面
を観察したところ、8wt%Y23 安定化ZrO
内部に若干亀裂が成長している部位も認められたが、亀
裂の進展が針状または平板粒子により抑えられているこ
とが分かった。(実施例3) また、本発明の比較例2では、熱処理後のセラミックス
層内部には析出相(針状または平板粒子)は認められず
短時間の熱サイクルで剥離してしまった。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の耐熱部材
によれば、セラミックス層内部に針状または平板粒子を
分散させることで、セラミックス層の剥離を防止し、耐
熱部材の信頼性と寿命を格段に向上させることが可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す概略断面図。
【符号の説明】
1…金属基材 2…MCrAlY合金層 3…セラミックス層 4…分散粒子
フロントページの続き (72)発明者 稲垣 浩貴 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Ni、CoおよびFeから選ばれる少な
    くとも1種の元素を主成分とする合金からなる基材と、
    この基材表面に形成されたと、前記MCrAlY合金層
    上に形成された平板粒子が分散したセラミックス層とを
    有することをを特徴とする耐熱部材。
  2. 【請求項2】 前記平板粒子は、Mgを含む複合酸化物
    であることを特徴とする請求項1記載の耐熱部材。
  3. 【請求項3】 前記セラミックス層は、希土類酸化物、
    アルカリ土類金属酸化物で安定化された安定化ジルコニ
    アおよび部分安定化ジルコニアから選ばれる少なくとも
    一種であることを特徴とする請求項1記載の耐熱部材。
  4. 【請求項4】 MCrAlY合金層(MはNi、Coお
    よびFeから選ばれる少なくとも1種の元素)を有し、
    Ni、FeおよびFeから選ばれる少なくとも1種の元
    素を主成分とする合金からなる基材表面に、Mgおよび
    Mgと反応して複合酸化物を形成する元素を含むセラミ
    ックス原料粉を用いてセラミックス層を形成する工程
    と、このセラミックス層中にMgを含む複合酸化物から
    なる平板粒子を形成するように加熱する工程とを有する
    ことを特徴とする耐熱部材の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115094395A (zh) * 2022-08-23 2022-09-23 北京辰融科技有限责任公司 一种叶盘抗高温涂层的沉积方法

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CN115094395A (zh) * 2022-08-23 2022-09-23 北京辰融科技有限责任公司 一种叶盘抗高温涂层的沉积方法

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