JPH10274657A - 水素化物生成分析装置 - Google Patents

水素化物生成分析装置

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JPH10274657A
JPH10274657A JP1725498A JP1725498A JPH10274657A JP H10274657 A JPH10274657 A JP H10274657A JP 1725498 A JP1725498 A JP 1725498A JP 1725498 A JP1725498 A JP 1725498A JP H10274657 A JPH10274657 A JP H10274657A
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実 竹谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 試料液について水素化物を生成して分析す
る装置の提供 【解決手段】試料導入部、試薬導入部、反応部、気液分
離部および検出部が管路によって順に連続して一体に接
続されている流れ分析装置であって、試薬導入部には酸
供給部と還元剤供給部とが各々設けられており、該反応
部に供給した酸および還元剤によって試料の水素化物ガ
スを生成させ、これを検出部に導いて分析する水素化物
生成分析装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、試料の目的成分の
水素化物を生成させて分析する水素化物生成分析装置に
関する。
【0002】
【従来技術とその問題点】半金属元素などの分析におい
て、原子吸光分析やICP分析を行うと検出感度が低
く、測定誤差が大きくなる場合があるが、これを水素化
物としガス化してICP分析等に導くと、原子化部分へ
の分析目的成分の導入効率が向上し、また導入した水素
化物の殆ど全量が原子化されるので検出感度が高く、測
定精度が向上すると云う利点がある。
【0003】通常、水素化物を発生させるには、試料に
酸と共に還元剤を加えているが、試料に応じて水素化物
の発生条件を整える必要があり、従来は酸濃度や還元剤
濃度などの液性を手作業で調整している。このため測定
元素が異なるごとに人手を必要とし、迅速な測定を行え
ない。また、従来のこの種の分析装置では、装置の測定
域外の濃度については手作業で希釈率や試料導入量を調
整しなければならず、試料液の調整などに手間どるなど
の問題がある。さらに、従来の装置は試料の導入方法と
して主に連続吸引法、バッチ添加法、FIA法(ループ
インジェクション法)が採用されているが、連続吸引式
では、試料溶液を多量(少なくとも約20ml程度)に必要と
するため、濃縮率に制限があるため微量の分析を行うに
は限界がある。バッチ添加法ではエアーセグメント方式
を利用しているため、管路内に試料液が残留してメモリ
が残り、測定のつど管路を洗浄する必要がある。
【0004】
【発明の解決課題】本発明は、従来の水素化物発生分析
装置における上記問題を解決したものであり、少量の試
料液でも測定可能であり、測定系の残留メモリーが少な
く、さらに好適な態様においては、試料に応じて酸濃度
および還元剤濃度の選択と共に予備還元を行うことがで
きるようにし、しかも試料液の導入から分析に至る一連
の操作を自動的に実施できることから、測定元素の変更
も含めた多元素逐次分析可能な水素化物発生分析装置を
提供するものである。
【0005】
【課題を解決する手段】本発明の分析装置は、エアーセ
グメント方式に代えてキャリアーを送液して試料を測定
系に導入することにより管路内のメモリーの残留を減少
させ、また、試料注入量をバッチ添加法並み(1ml以
下)に少量で足りるようにして試料溶液の濃縮率を高め
て測定できるようにした。さらに好ましくは、試薬導入
部を形成する酸供給部および還元剤供給部に酸濃度およ
び還元剤濃度を調整できる手段を設け、試料に応じてこ
れらの濃度を選択できるようにし、また、各部分を一体
に制御する制御回路を設けて試料液の導入から分析に至
る一連の操作を自動的に実施できるようにした。
【0006】すなわち、本発明によれば、(1)試料導入
部、試薬導入部、反応部、気液分離部および検出部が管
路によって順に連続して一体に接続されている流れ分析
装置において、試料導入部には試料液を保持するループ
が設けられており、該ループ中の試料液をキャリアーに
よって管路を通じて反応部に導入し、該反応部には試薬
導入部が接続しており、該試薬導入部には酸供給部と還
元剤供給部とが各々設けられており、該反応部に供給し
た酸および還元剤によって試料中の分析対象元素の水素
化物ガスを生成させ、該水素化物ガスを含む試料液を該
反応部から気液分離部に導き、該気液分離部に導入した
不活性ガスによって気液分離した水素化物ガスを検出部
に導いて分析することを特徴とする水素化物生成分析装
置が提供される。
【0007】本発明の分析装置は、(2)試薬導入部に酸
供給部および還元剤供給部と共に予備還元剤供給部が設
けられており、反応部の試料液に予備還元剤が供給され
た後に酸および還元剤が供給される分析装置を含む。
【0008】さらに、本発明の分析装置は、好ましくは
酸および還元剤の濃度を選択できる手段を有する。即
ち、上記分析装置は(3)酸供給部に濃度の異なる酸が保
持されており、試料液に応じて酸の濃度が選択される分
析装置、(4)還元剤供給部に濃度の異なる還元剤が保持
されており、試料液に応じて還元剤の濃度が選択される
分析装置、(5)酸供給部に酸と希釈水の供給手段が各々
設けられており、希釈水によって所定濃度に酸が希釈さ
れて反応部に供給される分析装置、(6)還元剤供給部に
還元剤と希釈水の供給手段が各々設けられており、希釈
水によって所定濃度に還元剤が希釈されて反応部に供給
される分析装置を含む。
【0009】さらに本発明の分析装置は、(7)予備還元
剤供給部に複数の予備還元剤が保持され、試料液に応じ
てこれらが選択される分析装置、(8)試料導入部、試薬
導入部、反応部、気液分離部および検出部の動作を一体
に制御する制御回路が設けられており、試料液の導入か
ら分析に至る一連の操作が自動的に行われる分析装置を
含む。
【0010】
【発明の実施形態】以下に本発明を図面に示す実施例に
基づいて詳細に説明する。図1は本発明の分析装置に係
る測定系を示す概念図であり、図2〜図4は試薬導入部
の構成例を示す概念図である。本発明の分析装置は、図
示するように、試料導入部11、反応部13、試薬導入
部14、気液分離部15および検出部16が管路17に
よって順に連続して一体に接続された連続流れ分析装置
であり、試料液が管路を流れる間に試薬が添加され、反
応部に導かれて分析に適する状態に反応し、引き続き検
出部に導かれて分析されるフローインジェクション(FI)
に基づく装置である。
【0011】試料導入部11は、測定系の管路17に介
在された開閉バルブを備えており、該開閉バルブには試
料液を保持するループが装着されている。該開閉バルブ
には六方バルブなどを用い、その管路の切替部分に上記
ループを装着したものを用いれば良い。好ましくは、該
ループにオートサンプラー12を接続し、一定量の試料液
が自動的に該ループに導入されるようにすると良い。上
記開閉バルブが測定系の管路に対して開くと該ループ中
の試料液が該管路を流れるキャリアーによって管路内に
導入され、該管路を通じて反応部に導入される。
【0012】反応部13は、一例として、反応時間を確
保するように、管路17がコイル状に形成された部分で
ある。該反応部13には試薬導入部14が接続してお
り、試料液が反応部13を流れる間に反応部13に供給
された試薬との反応が進む。
【0013】試薬導入部14には酸供給部14aと還元
剤供給部14bとがおのおの設けられており、酸供給部
14aは管路14dおよび送液ポンプ14eを通じて測
定系管路17に接続しており、還元剤供給部14bは管
路14dおよび送液ポンプ14eを通じて反応部13に
連通している。これらの管路14dを通じて反応部に酸
および還元剤がおのおの導入され、試料液中の半金属元
素等の目的成分と反応して水素化物を発生する。酸は試
料液と混合して、試料ゾーンを還元雰囲気とする一方、
水素を発生させるための酸性度を保持する。また還元剤
はこの状態の試料液と反応して分析成分元素に遊離した
水素を結合させて水素化物を発生させる。酸と還元剤の
種類は分析対象元素の種類や試料液の性質などに応じて
適宜用いられるが、半金属元素等の分析には酸として塩
酸が一般的に用いられ、還元剤としては水素化ホウ素ナ
トリウム(NaBH4)等が用いられる。
【0014】上記試薬導入部14には、好ましくは、図
2に示すように、酸供給部14aおよび還元剤供給部1
4bと共に予備還元剤供給部14cが設けられ、これに
対応して反応部13に予備反応部13aが設けられる。
この予備反応部13aには管路14および送液ポンプ1
4eを通じて予備還元剤供給部14cと上記酸供給部1
4aとが接続しており、予備反応部13aの試料液に予
備還元剤と酸とを供給する。予備還元剤は試料液と反応
して、例えば、ヒ素(As)を5価から3価に、セレン(Se)
を6価から4価に還元して水素化物を発生させやすい価
数にする。この状態の試料液が反応部13に導入されて
還元剤が添加され水素化物を生成する。半金属元素等の
分析では予備還元剤として、例えばヒ素(As)に対しては
ヨウ化カリウム等が用いられる。
【0015】好ましくは、上記酸供給部14aおよび還
元剤供給部14bにはこれらの濃度が適宜選択できる手
段が設けられ、また予備還元剤供給部14cには複数の
予備還元剤を選択できる手段が設けられている。具体的
には、図3に示すように、酸供給部14aおよび還元剤
供給部14bに各々濃度の異なる酸ないし還元剤を保持
した複数の容器14j、14kを設けて適宜に選択でき
るようにすると良い。図示する例では1M、2M、4M、
6Mの4種類の濃度の塩酸と、0.5%、1.0%、2.0
%、5.0%の4種類の濃度の水素化ホウ素ナトリウム
が設けられており、試料液の状態に応じてこれらの濃度
が選択され、送液ポンプ14eおよび管路14dを通じ
て反応部13ないし予備反応部13aに送られる。
【0016】濃度を調整する他の手段としては、図4に
示すように、高濃度の酸を供給する送液ポンプ14fと
希釈水を供給する送液ポンプ14gによって酸供給部1
4aを形成し、さらに高濃度の還元剤を供給する送液ポ
ンプ14hと希釈水を供給する送液ポンプ14iによっ
て還元剤供給部14bを形成し、酸および還元剤に対す
る希釈水の量を調整して酸および還元剤を目的の濃度と
し、これを管路14dを通じて反応部13に供給するも
のでも良い。
【0017】また、予備還元剤供給部14cには種々の
還元剤を各々保持した複数の容器14mが設けられ、試
料液に応じてこれらの還元剤が適宜選択される。例え
ば、各容器に予備還元剤として過酸化水素水、ヨウ化カ
リウム、水などが保持され適宜選択される。
【0018】気液分離部15は水素化物を含む試料液と
共に不活性ガスが供給される密閉容器であり、測定系の
管路17と共に不活性ガスの供給管路15aおよび廃液
を外部に排出する管路15bが接続されている。測定系
の管路17は検出部16に連通しており、不活性ガスに
よって気液分離された水素化物ガスが管路17を通じて
検出部16に導入される。
【0019】検出部16には原子吸光分析器、あるいは
ICP発光分光分析器などが設けられており、水素化物
として導入された目的元素の分析を行う。
【0020】上記分析装置は、好ましくは、試料導入部
11、試薬導入部14(酸供給部、還元剤供給部および
予備還元剤供給部)、反応部13、気液分離部15およ
び検出部16の各部分は制御回路21によって接続され
ており、これら各部分の動作は制御部20に設けたコン
ピュータによって自動的に制御され、試料液の導入から
分析に至る一連の操作が自動的に行われる。更に酸濃
度、還元剤濃度および予備還元剤の選択手段を有する場
合には、分析対象元素の種類や試料液の状態に応じて自
動的に或いは選択指令を入力することにより、目的の濃
度の酸および還元剤さらには予備還元剤が選択されて、
反応部ないし予備反応部に供給される。あるいは酸およ
び還元剤に対する希釈水量を調節して試薬と水の混合比
率を調整することにより目的濃度の酸および還元剤を形
成し、反応部ないし予備反応部に供給する。
【0021】
【測定例】以下に本発明装置による測定例を示す。本例
では検出器として原子吸光光度計を使用し、ヒ素の測定
例について説明する。なお、以下の説明において、流
量、試薬の種類等は例示であり、本発明装置の使用はこ
れらに限定されない。
【0022】測定例1 図3の測定系を有する装置において以下の手順に従い装
置を起動する。 (イ)測定系を起動し、水をキャリアーとして用い、一定
流量の水を管路17に送液して管路内の洗浄を行うと共
にオートサンプラー12および付属のバルブ類の初期化
を行い、気液分離部15に導入するアルゴンガス流量の
設定を行う。 (ロ)検出部16を起動し、原子吸光分光器等の校正、分
光器内部の中空陰極ランプの余熱、管状炉の加熱などを
行う。 (ハ)制御用コンピュータから測定条件を入力し、オート
サンプラー上の標準液位置とその濃度、試料溶液の数、
各溶液の繰り返し測定数等を設定する。また、コンピュ
ーターに記録されている各測定元素に対する試薬(NaB
H4、HCl)の種類、予備還元剤の種類、これら各試薬の流
量、最適試薬濃度、キャリアーの流量、アルゴンガス流
量、反応槽の温度、水素化物発生用管状炉の温度、定量
下限濃度ないし吸光度、定量上限濃度ないし吸光度など
の設定を必要に応じて変更する。
【0023】(ニ)制御用コンピュータに測定対象元素を
入力する。複数の元素を測定する場合には、全ての元素
を指定して入力する。以下、ヒ素の測定例を示す。 (ホ)ヒ素の測定において、標準条件として、コンピュー
ターから自動的に酸として3M塩酸、還元剤として1%
NaBH4、予備還元剤として40%KI溶液を指定す
る。この指定に従い、酸供給部、還元剤供給部および予
備還元剤供給部において上記試薬が選択され、予備反応
部および反応部に各々2ml/minの割合で自動的に供給さ
れる。 (ヘ)この状態を指定された時間(例えば3分)保持して測
定系を安定化させる。一方、検出器では測定手段の中空
陰極ランプが測定光路上の最適位置にセットされ、測定
波長を自動的にヒ素の最高感度の得られる共鳴線波長(1
93.7nm)に設定される。
【0024】(ト)測定系が安定化した後、標準液および
試料液の測定が逐次行われる。なお試料液は、試料導入
部において標準条件で500μlの量がキャリアー(水など)
によって逐次測定系に導入される。各試料液の測定後、
吸光度が算出(ピーク高さまたはピーク面積)され、測定
した吸光度に基づいて試料液中の測定元素(半金属元素
など)の濃度が算出される。結果は制御部に接続した表
示装置に表示されると共に制御部に記録される。
【0025】(チ)必要に応じて再測定の要否の判断を行
い、再測定を行う。再測定が必要な例として、検量線の
範囲を超える高濃度の試料については以下のように再測
定が行われる。 (1)まず、試料注入量を最初の測定の1/2(250μl)とし
て測定する。 (2)上記調整によっても、測定濃度が検量線の範囲を超
える場合は試料注入量を上記注入量の1/2として試料
溶液を測定する。 (3)上記調整によっても、なお測定濃度が検量線の範囲
を超える場合には、この操作を繰り返して検量線の範囲
内に入るように試料注入量を制御する。
【0026】(4)更に、このような注入量の調整によっ
ても、測定濃度がなお検量線の範囲を越える場合には、
試料注入量を測定直前の量(上記(3)で繰返し調整した
最後の量)に保持し、塩酸濃度の低いものを順次選択し
て測定する。この測定濃度が検量線の範囲内であれば、
最高濃度の標準液を再度この条件で測定し、減感率(D)
を求めて算出された試料中の分析対象元素濃度にこれを
乗じて定量を行う。 (5)以上の酸濃度の調整によっても測定濃度が検量線の
範囲を超える場合は、試料注入量および塩酸濃度を測定
直前の量ないし濃度(上記(4)で繰返し調整した最後の
量、濃度)に保持すると共に還元剤のNaBH4濃度の
濃度の低いものを順次選択して測定を行う。これが、検
量線の範囲内であれば、最高濃度の標準液を再度この条
件で測定し、減感率(D)を求めて算出された試料中の分
析対象元素濃度にこれを乗じて定量を行う。 (6)最終的に、検量線範囲内に入らない場合は定量上限
以上のである旨データに付加して次の測定を行う。
【0027】(ニ)再測定が必要なもののうち、測定結果
が定量下限以下の低濃度または共存物質等の妨害があり
定量下限以下の濃度に表示されていると考えられる試料
については以下のように再測定を行う。 (1)試料注入量を2倍(1000μl)として該当する試料溶液
を測定する。 (2)上記調整によっても定量下限以下の場合は試料注入
量を上記(1)の2倍にして測定を行う。測定濃度がなお
定量下限以下の場合は、この操作を繰り返して定量範囲
内に入る量に調整する。 (3)上記(2)の調整によっても、なお定量下限以下の場合
は、試料注入量を測定直前の量(上記(2)で繰り返し調
整した最後の量)に保持し、高濃度の塩酸および高濃度
のNaBH4を選択して測定する。これを設定可能な濃
度範囲内で繰り返す。 (4)上記(3)の調整でも、なお定量下限以下の場合は、試
料注人量を測定直前の量(上記(3)で繰返し調整した最
後の量)に保持し、さらに高濃度の酸濃度と還元剤濃度
を選択して測定し、これを設定可能濃度範囲内で繰り返
す。 (5)最終的に定量下限以下の試料については定量下限以
下である旨データに付加して次の測定を行う。
【0028】複数の測定元素を分析対象とする場合に
は、各元素ごとに測定条件を整えて順次測定を行う。制
御部にこの測定条件の変更を予め入力しておけば、複数
の元素を自動的に分析することができる。
【0029】測定例2 図4の測定系を有する装置において以下の手順に従い装
置を起動する。 (イ)測定例1の(イ)〜(ニ)と同様にして測定系の状態を整
える。 (ロ)ヒ素の分折において、最適の試薬濃度になるように
各送液ポンプの流量が調節される。例えば、還元剤の送
液ポンプ14hと14iの流量比を1:6にして、1%
NaBΗ4を管路14dを通じて反応部13に送液す
る。このとき管路14dの総流量は2ml/minになるよう
に制御する(具体的には、還元剤の流量0.29ml/min、希
釈水量は1.71ml/min)。 (ハ)同様に、酸供給部の送液ポンプ14fと14gの流
量比を1:2にして、6ΜHClを管路14dを通じて
2ml/minで送液する。 (ニ)また、予備還元剤である40%KI溶液を予備反応
部13aに2ml/minで送液する。
【0030】(ホ)この状態を指定時間(例えば3分間)保
持して、装置状態を安定化させる。一方、検出器では測
定手段の中空陰極ランプが測定光路上の最適位置にセッ
トされ、測定波長を自動的にヒ素の最高感度の得られる
共鳴線波長(193.7nm)に設定される。 (ヘ)測定系が安定化した後、標準液および試料液の測定
が逐次行われる。なお試料液は、試料導入部において標
準条件で500μlの量がキャリアー(水など)によって逐次
測定系に導入される。各試料液の測定後、吸光度が算出
(ピーク高さまたはピーク面積)され、測定した吸光度に
基づいて試料液中の測定元素(半金属元素など)の濃度が
算出される。結果は制御部に接続した表示装置に表示さ
れると共に制御部に記録される。
【0031】(ト)再測定の要否の判断を行い、必要な試
料について再測定を行う。再測定の要領は、酸濃度およ
び還元剤濃度を送液ポンプの流量調整によって行う以外
は測定例1と基本的に同じである。例えば、希釈水量を
増加して酸および還元剤の濃度を順次半分に下げて再測
定を行う。希釈水量を変えずに酸供給量あるいは還元剤
供給量を減じても良い。または、希釈水量を減じて酸お
よび還元剤の濃度を順次高めて再測定を行う。希釈水量
を変えずに酸供給量あるいは還元剤供給量を増しても良
い。
【0032】実施例1 図3の測定系を利用してヒ素の測定を行った。ヒ素標準
液を利用して検量線を作成した結果、検量線の直線範囲
(タ゛イナミックレンシ゛)は0.03から0.2ppm(吸光度:0.030
から0.250)であった。このときの測定は、標準条件(試
料注入量500μl、塩酸濃度3M、ホウ素化水素ナトリウ
ム1%)で行った。様々なヒ素濃度の試料溶液を自動測
定させた結果を表1に示す。測定は測定番号順に行っ
た。なお、吸光度欄の−印は測定省略したものであり、
N.D.は測定により検出不能であったものを示す。また、
OV.は測定範囲を逸脱したことを示している。また、本
測定系では塩酸として濃度1、2、3、6Mの各溶液を
供給できるようにし、ホウ素化水素ナトリウムとして濃
度0.5、1.0、2.0、5.0%の各溶液をそれぞれ供
給できるように設定した。
【0033】
【表1】
【0034】実施例2 図4の測定系を利用してヒ素の測定を行った。ヒ素標準
液を利用して検量線を作成した結果、検量線の直線範囲
(タ゛イナミックレンシ゛)は0.03から0.2ppm(吸光度:0.030か
ら0.250)であった。このときの測定は、標準条件(試料
注入量500μl、塩酸濃度3M、ホウ素化水素ナトリウム
1%)で行った。様々なヒ素濃度の試料溶液を自動測定
させた結果を表2に示す。測定は測定番号順に行った。
なお、吸光度欄の−印は測定省略したものであり、N.D.
は測定により検出不能であったものを示す。また、OV.
は測定範囲を逸脱したことを示している。本測定系では
塩酸として12M溶液を、ホウ素化水素ナトリウムとし
て5.0%をそれぞれ供給できるように設定した。
【0035】
【表2】
【0036】表1および2において、ヒ素濃度が0.0
1ppmオーダの試料について、測定番号1の条件で測定
すると検出限界以下であるため測定不能(N.D)となり、
そこで試料注入量を2倍(1000μm)にして測定したとこ
ろ(測定番号8)、測定値(0.009)が得られたが、これは
検量線限界を超えた範囲であるので、さらに塩酸濃度を
2倍(6M)に高めて測定(測定番号9)することにより測定
値(0.034)を得た。ヒ素濃度が0.1ppmオーダの試料に
ついては測定番号1の条件で検量線の範囲内での測定が
可能であった。ヒ素濃度が1ppmオーダの試料について
は、測定番号1、2の条件で検量線限界を超えたが、測
定番号3の条件で測定値(0.28)が得られた。ただしこの
値は検量線外付近であるので、さらに測定条件を整えて
(測定番号4)、測定値(0.143)を得た。なおヒ素濃度が
0.001ppmオーダの試料については何れの測定条件に
おいても検出不能であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明装置の測定系を示す概念図
【図2】 試薬導入部の構成例を示す概念図
【図3】 試薬導入部の構成例を示す概念図
【図4】 試薬導入部の構成例を示す概念図
【符号の説明】
11:試料導入部、12:オートサンプラー、13:反
応部、14:試薬導入部、15:気液分離部、16:検
出部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料導入部、試薬導入部、反応部、気液
    分離部および検出部が管路によって順に連続して一体に
    接続されている流れ分析装置において、試料導入部には
    試料液を保持するループが設けられており、該ループ中
    の試料液をキャリアーによって管路を通じて反応部に導
    入し、該反応部には試薬導入部が接続しており、該試薬
    導入部には酸供給部と還元剤供給部とが各々設けられて
    おり、該反応部に供給した酸および還元剤によって試料
    中の分析対象元素の水素化物ガスを生成させ、該水素化
    物ガスを含む試料液を該反応部から気液分離部に導き、
    該気液分離部に導入した不活性ガスによって気液分離し
    た水素化物ガスを検出部に導いて分析することを特徴と
    する水素化物生成分析装置。
  2. 【請求項2】 試薬導入部に酸供給部および還元剤供給
    部と共に予備還元剤供給部が設けられており、反応部の
    試料液に予備還元剤が供給された後に酸および還元剤が
    供給される請求項1に記載の分析装置。
  3. 【請求項3】 酸供給部に濃度の異なる酸が保持されて
    おり、試料液に応じて酸の濃度が選択される請求項1ま
    たは2に記載の分析装置。
  4. 【請求項4】 還元剤供給部に濃度の異なる還元剤が保
    持されており、試料液に応じて還元剤の濃度が選択され
    る請求項1または2に記載の分析装置。
  5. 【請求項5】 酸供給部に酸と希釈水の供給手段が各々
    設けられており、希釈水によって所定濃度に酸が希釈さ
    れて反応部に供給される請求項1または2に記載の分析
    装置。
  6. 【請求項6】 還元剤供給部に還元剤と希釈水の供給手
    段が各々設けられており、希釈水によって所定濃度に還
    元剤が希釈されて反応部に供給される請求項1または2
    に記載の分析装置。
  7. 【請求項7】 予備還元剤供給部に複数の予備還元剤が
    保持され、試料液に応じてこれらが選択される請求項2
    〜6のいずれかに記載の分析装置。
  8. 【請求項8】 試料導入部、試薬導入部、反応部、気液
    分離部および検出部の動作を一体に制御する制御回路が
    設けられており、試料液の導入から分析に至る一連の操
    作が自動的に行われる請求項1〜7のいずれかに記載の
    分析装置。
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