JPH10275748A - 電気二重層コンデンサ - Google Patents

電気二重層コンデンサ

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JPH10275748A
JPH10275748A JP9096512A JP9651297A JPH10275748A JP H10275748 A JPH10275748 A JP H10275748A JP 9096512 A JP9096512 A JP 9096512A JP 9651297 A JP9651297 A JP 9651297A JP H10275748 A JPH10275748 A JP H10275748A
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polarizable
electric double
layer capacitor
double layer
polarizable electrodes
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JP9096512A
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Masako Inagawa
昌子 稲川
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NEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】大容量の電気二重層コンデンサにおいて、負荷
電力が大きい場合に、容量値が低下するのを防ぐことを
可能とした電気二重層コンデンサの提供。 【解決手段】大容量電気二重層コンデンサの基本セル5
を構成している分極性電極を、厚みの薄い分極性電極4
a、4bを2枚以上重ねることで作製する。これによ
り、分極性電極4a、4b同士が重なっている界面を通
ってイオンは移動するため、負荷電力が大きい場合でも
容量が低下するのを防ぐ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気二重層コンデ
ンサに関し、特に固体状の分極性電極を用いた大容量電
気二重層コンデンサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の電気二重層コンデンサ(electric
double layer capacitor)について、図6及び図7
を参照して説明する。図6は、電気二重層コンデンサの
基本セルの断面を示したものであり、図7は、従来の
電気二重層コンデンサの構造の一例を示す斜視図であ
る。
【0003】図6を参照すると、分極性電極4kには、
例えば特開平4−288361号公報に記載されている
ように、活性炭/ポリアセン系材料等の固体状の活性炭
が用いられる。
【0004】集電体1は、導電性カーボン含有のゴム、
またはプラスチックよりなり、分極性電極4kと圧着さ
れている。一対の分極性電極4kは多孔性セパレータ2
を介して対向しており、図7に示すような枠状構造のガ
スケット3と集電体1とで電解質溶液を封止している。
【0005】電気二重層コンデンサは、耐電圧が電解質
溶液の電気分解電圧によって制限されるため、要求され
る耐電圧に応じて基本セルを直列に接続し、さらに基
本セル間と端子電極8間の接触抵抗を下げるために、
積層方向に圧力をかけ、図7に示すように、加圧板7に
より一定の圧力で保持される。
【0006】ところで、このような電気二重層コンデン
サは、近年、分極性電極4kを用いることによる大容量
化およびESR(equivalent series resistance)低
減により新しい用途が見出され検討されてきている。一
例として、鉛蓄電池との組合せにより自動車のスタータ
モータ駆動用電源を構成する補助電源としての用途や各
種システムの瞬停対策用補助電源、太陽電池との組み合
わせによる補助電源としての用途などが挙げられる。い
ずれの用途の場合でも、電気二重層コンデンサは、少し
でも長い時間、各装置を作動させることが必要であり、
特に、負荷電流の大きい場合、すなわち、大電流で放電
させるような場合における作動時間の確保は不可欠であ
る。
【0007】しかしながら、図7に示したような、従来
の電気二重層コンデンサでは、要求されるスペックに対
し容量が小さい。
【0008】そして、大容量を得るために、分極性電極
4kの厚みを厚くすると、負荷電流が大きい場合、分極
性電極4kの厚みが厚い分、イオンの移動距離が大きく
なるため、電解質溶液中のイオンの拡散速度が律速にな
り、みかけ上容量が減少し、短時間でコンデンサとして
の機能が低下してしまう、という問題があった。
【0009】上記した問題の解決を意企した従来の方法
の1つとして、例えば図8に示すような電気二重層コン
デンサが特開平3−201519号公報に提案されてい
る。
【0010】上記特開平3−201519号公報に提案
される電気二重層コンデンサでは、互いに密度が異なる
活性炭を焼結型に順次投入し、加圧、焼結して作製した
分極性電極4lを、密度の高い面が集電体1に接触する
ように配置させて基本セルを作製したものである。ま
た、密度の異なる活性炭の代わりに、平均粒径が異なる
活性炭を同様に順次積層し、加圧、焼結させて作った分
極性電極4lを用いて電気二重層コンデンサを作製した
ものである。
【0011】この分極性電極4lは、基本セルの積層
数を多くすることなく、負荷電流が大きい時でも必要な
大容量値を得る役割をしている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来技術は下記記載の問題点を有している。
【0013】(1)第1の問題点は、従来の技術におい
て、負荷電流が大きい時、すなわち大電流で放電した時
の容量の低下を防ぐことが難しい、ということである。
その理由は次の通りである。
【0014】その理由は、上記公報記載の電気二重層コ
ンデンサでは、容量値を向上するために、分極性電極4
lの厚みを厚くした構造になっている。この構造では、
負荷電流が大きい場合、電気二重層を形成している活性
炭のミクロ孔内のイオンの動き、特に、厚み方向の集電
体1に近い場所にあるミクロ孔内のイオンが追従でき
ず、結局、みかけ上電気二重層コンデンサの容量は減少
してしまう。
【0015】この問題を解決するために、例えば、分極
性電極4lを厚み方向で集電体1に近い部分の活性炭の
密度を高くし、遠い部分の活性炭の密度を低くして、作
製したとする。この場合、同密度の活性炭で作製した時
に比べ、わずかに負荷電流が大きい時の容量の低下を防
ぐことはできるが、厚み方向にイオンが移動する距離は
短くならないため、顕著な効果があるとはいえない。
【0016】これは、分極性電極4lを活性炭の粒径が
異なるもので作製した場合にも同様のことがいえる。
【0017】(2)第2の問題点は、従来の技術におい
て、電気二重層コンデンサを作製する上で、生産性の向
上が困難であるということである。その理由は次の通り
である。
【0018】その理由は、上記公報記載の電気二重層コ
ンデンサでは、分極性電極4lを作製する際、焼結型に
活性炭の密度又は粒径の異なるものを順次投入し、加圧
して焼結することになる。
【0019】この場合、同じ種類の活性炭であったとし
ても、1枚の分極性電極4l内で密度を変えて作製する
と、焼結の際の収縮率の違いにより、分極性電極4lが
反ったり、割れたり、クラックが入り、このため、効率
よく分極性電極4lを作製することは、困難である。こ
のことは、活性炭の種類が異なる場合には、さらに顕著
である。
【0020】また、分極性電極4lの厚さが厚くなる
分、焼結の際、分極性電極4lの中心部までバインダー
等の残存なく、均一に焼成することは困難である。
【0021】そして、例えば、反ったり、クラックが入
った分極性電極4lを使用して電気二重層コンデンサを
作製する場合、作業中の割れなどによる歩留りの低下、
又、集電体1との接触が悪くなるための内部抵抗の上昇
による特性の劣化がおこり、生産性が悪くなる。
【0022】さらに、分極性電極4lを構成している活
性炭は、最大でも数100μm程度の大きさであり、焼
結後、目視しただけでは、密度が高い側がどちらか、粒
径の小さい側がどちらかを判断することはできず、顕微
鏡などで確認することが必要となる。
【0023】この対策として、何か目印をつけたとして
も、組み立ての際、目印の確認が必要となり、標準の工
程より一工程増えることになる。
【0024】また、間違えて、逆に組み立ててしまった
場合は、負荷電流が大きい場合、さらに容量が得にくく
なり、特性が低下するため、製品として問題となる。
【0025】したがって、本発明は、かかる従来の問題
点を解消するためになされたものであって、その目的
は、特性の向上、特に、負荷電流の大きい場合の容量値
の向上を図り、生産性の向上する電気二重層コンデンサ
を提供することにある。
【0026】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の電気二重層コンデンサは、硫酸などの水系
の電解質溶液を浸み込ませた多孔性セパレータを介して
対向する一対の分極性電極と、前記分極性電極に前記セ
パレータと反対の面で当接する集電体と、前記分極性電
極の周囲に配置したガスケットと、を含む電気二重層コ
ンデンサのユニットを単数、もしくは複数積層してなる
電気二重層コンデンサにおいて、前記分極性電極が、薄
い分極性電極を複数枚積層して構成されている、ことを
特徴とする。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について以下
に説明する。本発明は、その好ましい実施の形態におい
て、硫酸などの水系の電解質溶液を浸み込ませた多孔性
セパレータ(図2の2)を介して対向する一対の分極性
電極(図1の)と、分極性電極に前記セパレータ2と
反対の面で接する集電体(図1の1)および分極性電極
の周囲に配置したガスケット(図1の3)とからなる
電気二重層コンデンサを単数もしくは複数積層したもの
において、分極性電極(図1の)が同じ厚みの薄い分
極性電極(図1の4a、4b)を2枚以上積層して構成
されている。
【0028】また、本発明は、その好ましい実施の形態
において、上記分極性電極(図1の)は、細孔径の異
なる分極性電極を2枚以上積層して構成されている。
【0029】また、その好ましい実施の形態において、
分極性電極(図1の)は、材料の異なる分極性電極を
2枚以上積層して構成されている。
【0030】本発明は、第2の実施の形態において、分
極性電極(図2の)が厚みの異なる分極性電極(図2
の4c、4d)を2枚以上積層して構成されている。
【0031】また、本発明は、その好ましい実施の形態
において、分極性電極(図1の4a、4b、図2の4
c、4d)において、分極性電極同士が重なる面の表面
粗さが略10μm以上であることを特徴とする。
【0032】さらに、本発明は、その好ましい実施の形
態において、分極性電極(図3の4e、4f)同士が重
なる面の形状が断面から見て凹凸構造とされる。
【0033】さらにまた、本発明は、その好ましい実施
の形態において、分極性電極(図4の4g、4h)同士
が重なる面の形状が断面から見て円状もしくは角状の空
隙が設けてあることを特徴とする。
【0034】そして、本発明は、その好ましい実施の形
態において、分極性電極(図5の4i、4j)同士が重
なる面の形状が断面から見てノコギリの刃状構造とされ
る。
【0035】上記のように構成されてなる本発明の実施
の形態の電気二重層コンデンサの原理及び作用について
説明する。
【0036】電気二重層コンデンサの場合、コンデンサ
に負荷がかかると、活性炭の細孔内のミクロ孔内で形成
されている電気二重層部のイオンがマクロ孔を通って動
くため、特に、負荷電流が大きい場合には、イオンの動
く速度が追従できず、みかけ上容量が低下するという現
象がおこる。つまり、負荷電流が大きい場合には、分極
性電極4k(図6参照)表面部分の電荷しか使用されて
いないことになる。
【0037】従って、容量を得るために電極の厚みを厚
くしても、結局、負荷電流が大きい場合に使用される電
荷は、分極性電極4k(図6参照)の表面部分のみとな
るため、容量的にはそれ程増加しない。
【0038】本発明の実施の形態においては、活性炭の
細孔孔あるいは活性炭の材料が同じ又は異なるもので作
製した分極性電極を2枚以上重ねた構成としている。こ
のため、分極性電極(図1の4a、4b、図2の4c、
4d)同士が重なっている界面の空間からイオンの出入
りが可能となる。従って、イオンの動く距離は、短くて
すみ、負荷電流が大きい場合でも容量値は増加するとい
う作用効果を奏する。
【0039】また、この重なっている界面も容量寄与部
分として使用されるため、さらに容量が増大する。
【0040】また本発明の実施の形態においては、分極
性電極(図3の4e、4f、図4の4g、4h、図5の
4i、4j)同士が重なっている界面の表面粗さを10
μm以上にしたり、断面から見た形状を凹凸状やノコギ
リの刃状などの構造にしたりしている。
【0041】このため、上記作用効果と同様に、厚み方
向に対して、分極性電極(図3の4e、4f、図4の4
g、4h、図5の4i、4j)同士が重なっている部分
の界面に空間ができるため、その界面を通じてイオンの
動きがスムーズに行なわれ、負荷電流の大きい場合でも
容量の低下が防げる。
【0042】
【実施例】上記した本発明の実施の形態について更に詳
細に説明すべく、本発明の実施例を図面を参照して以下
に説明する。
【0043】[実施例1]図1は、本発明の第1の実施
例の電気二重層コンデンサの基本セルの構成を示す断面
図である。図1を参照すると、本発明の第1の実施例に
おいて、基本セルは、固体状の分極性電極4a、4b
が集電体1上に並べられており、多孔性のセパレータ2
を介して面対称に配置されている。なお、基本セル
複数積層してなる二重層電解コンデンサについては従来
技術の説明で参照した図7の斜視図を参照して説明す
る。
【0044】図1において、分極性電極4a、4bは、
粉末活性炭にフェノール樹脂などのバインダー材を混ぜ
て焼成したブロック状の活性炭であれば、バインダー材
および製法は特に問わない。なお、分極性電極は、図
1に示すように、薄い分極性電極4a、4bを2枚以上
重ねて作製したものである。
【0045】ガスケット3は、分極性電極4a、4b、
集電体1、多孔性セパレータ2および電解質溶液を収納
して封止するものであるため、プラスチックなどの絶縁
物から成り、本実施例では、耐熱性のABS樹脂を用い
た。
【0046】集電体1は、カーボン粉末その他を練り込
んだブチルゴムシート、多孔性のセパレータ2は、非導
電性でかつイオン透過性の膜であれば材質を問わない。
本実施例では、鉛蓄電池用のガラス繊維セパレータを用
いた。
【0047】次に、分極性電極4a、4bがセパレータ
2を介して互いに向き合うようにガスケット3に収納
し、この分極性電極4a、4bとセパレータ2の中に電
解質溶液を注入した後、集電体1で覆って、電気二重層
コンデンサの基本セルが作製される。
【0048】次いで、基本セルを直列に所定数積層し
た後、端子電極8を介して左右のセル積層体6を電気的
に並列接続させて加圧板7を付け電気二重層コンデンサ
を完成させた(図7参照)。
【0049】サンプルは、分極性電極4a、4bの大き
さが、70(L;長さ)×50(W;幅)×1(t;厚
さ)mm、分極性電極4aと分極性電極4b同士が重な
り合う面の表面粗さは略10μm、ガスケット3の内周
形状は、74(L)×54(W)×2.2(t)mmで
ある。
【0050】このような形状の基本セルを18個直列
に積層して耐圧15Vのセル積層体6を作製した(図7
参照)。
【0051】なお、電解質溶液は、30wt%の希硫酸
を使用し、基本セル5内の各々一方の分極性電極を構
成する分極性電極4a、4bは、各々、同一のフェノー
ル系の粉末活性炭と粉末状フェノール樹脂を重量比70
/30で混合、粉砕、造粒、焼成して作製したものであ
る。
【0052】また、本実施例においては、次のような変
形が可能である。
【0053】[変形1]積層して成る基本セル内の分
極性電極4a、4bが各々、細孔径の異なる分極性電極
4a、4bであるものを用いる。なお、サンプルは、分
極性電極4aの平均細孔径が5μm、分極性電極4bの
平均細孔径が1μmの分極性電極4a、4bを用いる。
【0054】[変形2]上記変形1における分極性電極
4a、4bに変えて、各々、材料の異なる分極性電極4
a、4bであるものを用いる。なお、サンプルは、分極
性電極4aの材料がフェノール系粉末活性炭であり、分
極性電極4bの材料がやしがら系の粉末活性炭である分
極性電極4a、4bを用いる。
【0055】[変形3]上記実施例1における分極性電
極4a、4b同士が重なり合う面の表面粗さを5μm、
8μm、9μm、9.5μm、10.5μm、15μm
の各粗さにした分極性電極4a、4bを用いる。
【0056】[実施例2]図2は、本発明の第2の実施
例における基本セルの構造を示す断面図である。
【0057】本実施例は、図2に示すように、分極性電
の構造が、厚みの異なる分極性電極4c、4dを2
枚以上重ねたものである。
【0058】電気二重層コンデンサの製造条件および方
法は、上記実施例1と同様である。
【0059】サンプルは、分極性電極4cの大きさが7
0(L)×50(W)×0.5(t)mm、4dの大き
さが70(L)×50(W)×1.5(t)mmの分極
性電極4c、4dを2枚重ねたものであり、ガスケット
3は、その内周形状が74(L)×54(W)×2.2
(t)mm、セパレータ2は、70(L)×50(W)
×0.2(t)mmであり、このような形状の基本セル
を、上記実施例1と同様、18個直列に積層して耐圧
15Vのセル積層体6を作製した。
【0060】なお、電解質溶液、分極性電極4c、4d
の材料および表面粗さは、上記実施例1と同様のものを
使用した。
【0061】[実施例3]図3は、本発明の第3の実施
例における基本セルの構造を示す断面図である。
【0062】本実施例では、図3に示すように、分極性
電極4e、4f同士が重なる面に断面から見て、互い違
いになるように、凹凸を設け2枚重ねた構造のものであ
る。
【0063】電気二重層コンデンサの製造条件および方
法は、上記実施例1、2と同様であるので説明は省略す
る。
【0064】サンプルは、分極性電極4e、4fの大き
さがそれぞれ70(L)×50(W)×1(t)mmで
分極性電極4e、4f同士が重なり合う面に、断面から
みて5mm間隔ごとに互い違いに70(L)×5(W)
×0.05(t)mmの凸部を設けたものを使用してセ
ル積層体6を作製した。
【0065】なお、電解質溶液およびセパレータ2、ガ
スケット3は上記実施例1と同様のものを使用した。
【0066】[実施例4]図4は、本発明の第4の実施
例の電気二重層コンデンサの基本セルの構造を示す断
面図である。
【0067】分極性電極において、分極性電極g、h同
士が重なる面の形状が断面から見て円状もしくは角状の
空隙が設けてある。
【0068】電気二重層コンデンサの製造条件および方
法は、上記実施例1と同様である。
【0069】サンプルは、分極性電極4g、4hの大き
さが、70(L)×50(W)×1(t)mmで、分極
性電極4g、4h同士が重なり合う面に断面からみて5
mm間隔ごとに、70(L)×50(W)×0.1
(t)mmの角状の空隙を設けたものを使用した、ま
た、ガスケット3の形状は、内周が74(L)×54
(W)×2.2(t)mm、セパレータ2は、72
(L)×52(W)×0.2(t)mmのものである。
なお、電解質溶液、セパレータ2は、上記実施例1と同
様のものを使用した。
【0070】[実施例5]図5は、本発明の第5の実施
例の電気二重層コンデンサの基本セルの構造を示す断
面図である。
【0071】分極性電極4i、4j同士が重なり合う面
に断面からみてノコギリの刃形状を形成したものを用い
ている。
【0072】電気二重層コンデンサの製造条件および方
法は基本的に上記実施例1と同様である。
【0073】サンプルは、分極性電極4i、4jの大き
さが、それぞれ、70(L)×50(W)×1(t)m
mで、分極性電極4i、4j同士が重なり合う面に断面
からみて幅5mm、高さ0.1mmの三角形が連なり、
ノコギリの刃形状を形成したものを使用した。また、ガ
スケット3の形状は、内周が74(L)×54(W)×
2.2(t)mm、セパレータ2は、72(L)×52
(W)×0.2(t)mmである。
【0074】なお、電解質溶液、セパレータ2は上記実
施例1と同様のものを使用した。
【0075】[比較例]図8は、比較例に用いた基本セ
の構造を示す断面図である。
【0076】電気二重層コンデンサの製造条件および方
法は上記実施例1と同様である。
【0077】サンプルは、分極性電極4lの大きさが、
70(L)×50(W)×2(t)mm、ガスケット3
の内周が74(L)×54(W)×2.2(t)mm、
セパレータ1は72(L)×50(W)×0.2(t)
mmとし、分極性電極4lは、活性炭密度の高いものか
ら低いものへと順次、焼結型に投入し、加圧、焼結して
得られたものである。そして、この密度の高い面を集電
体1に接触させるようにして基本セルを作製した。
【0078】なお、電解質溶液は、上記実施例1〜5と
同様のものである。
【0079】[実施例の作用効果]以下に、上述のよう
にして作製した実施例1〜5の電気二重層コンデンサと
図8に示す比較例の電気二重層コンデンサに対して、負
荷電流の大きい場合、つまり大電流で放電した時の静電
容量値および標準放電時と比較した場合の静電容量の割
合、信頼性試験を行った結果について以下に説明する。
【0080】放電する電流は、1A、10A、100A
の3水準とし、その時の静電容量を測定した。また、信
頼性試験は、70℃の高温下、15V印加した状態で1
000h駆動した後、十分に放電させてから静電容量を
測定し、静電容量の変化量ΔCの初期値Cに対する割合
ΔC/C(%)、および、ESRの変化量ΔEの初期値
Eに対する割合ΔE/E(%)を求めた。
【0081】ESRの測定は、1kHzの試験信号周波
数におけるインピーダンスを交流四端子法により測定
し、その実数部を算出することにより行った。
【0082】なお、サンプル水準は各水準30個ずつと
し、その平均を求めた。
【0083】試験結果について実施例1〜5、比較例に
ついてまとめたものを表1に掲げる。
【0084】
【表1】
【0085】表1を参照すると、本発明の各実施例によ
る電気二重層コンデンサは、静電容量は実施した水準に
より若干異なるが、実施例1の変形2を除いて、比較対
象の静電容量の1.3〜1.8倍と増加している。
【0086】これは、分極性電極4c〜4j同士が重な
り合う界面も電気二重層容量として寄与しているからで
ある。
【0087】実施例1の変形2の静電容量が比較対象と
同等の値になっている理由としては、実施例1の変形2
の場合、基本セルを構成する分極性電極4c、4dの
うちの1枚の分極性電極4dの材料である粉末活性炭に
やしがら活性炭を使用していることにある。やしがら活
性炭は、天然のやしがらを原材料としているため、フェ
ノール系の活性炭に比べ、容量に寄与するミクロ孔の大
きさや数の制御が難しく、通常、フェノール系の活性炭
と比較し容量は、70%程度に減少してしまうことにあ
ると考える。しかし、本来なら、容量は70%程度に減
少すると考えられるが、今回は、比較対象と同等の値を
示している。これは、前述したが、基本セルを構成す
る分極性電極4c、4d同士が重なり合う界面も二重層
の容量として寄与していることにある。
【0088】また、10A、100Aによる大電流放電
の結果では、比較対象における容量の割合が、10Aで
80%、100Aで40%程度に減少しているのに対し
て、本発明の実施例によるものの容量の割合は、10A
で95%以上と無視できる程小さく、100Aでも、7
7%以上と高い安定性を示している。
【0089】ただし、以上のことは、実施例1の変形3
の水準10μm未満には当てはまらない。この理由につ
いて以下に説明する。
【0090】実施例1の変形3は、基本セルを構成す
る分極性電極4c、4d同士が重なり合う面の表面粗さ
が10μm以上で各特性が安定している。これは、電気
二重層コンデンサを大電流で放電させた場合に、容量を
得るために分極性電極4c、4dを厚くしているが、比
較対象のように一体で作製しているのではなく、薄いも
のを2枚重ねているため、その界面を通ることにより、
イオンが移動しやすい構造になっている。
【0091】従って、表面の粗さが10μm未満とあま
りに小さいと、分極性電極4c、4dが重なり合う界面
の空隙が小さくなり、結局、イオンがその界面を通って
移動することが困難になってしまうためである。
【0092】次に、信頼性試験の結果では、静電容量お
よびESRの変化率は、実施例1の変形3を除いて比較
対象と同等の値を示している。実施例1の変形3は、前
述したように、基本セルを構成する分極性電極4c、
4dのうちの1枚の分極性電極4dの材料にやしがら活
性炭を使用していることにある。すなわち、フェノール
系の活性炭は、やしがら活性炭に比べ二重層を形成する
活性炭のミクロ孔の表面に活性な官能基が多く、高温下
で電圧印加を続けると、活性な官能基が反応して発生し
てくるガスが多くなる。このため、セル積層体6(図7
参照)が膨張し、接触抵抗が若干上昇するが、分極性電
極4d1枚をやしがら系の活性炭使用のものに変えたた
め、発生するガス量が少なくなり、良好な結果が得られ
ていると考える。
【0093】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば下
記記載の効果を奏する。
【0094】本発明の第1の効果は、負荷電流が大きい
時の容量の低下を防ぐことができる、ということであ
る。
【0095】その理由は、本発明においては、分極性電
極を、薄い分極性電極を2枚以上重ねた構成としている
ため、消費電流が大きくてもイオンはその界面を通って
容易に移動することができるからである。
【0096】本発明の第2の効果は、電気二重層コンデ
ンサを生産性よく作製することができるということであ
る。その理由は、以下の通りである。
【0097】本発明において、基本セルを形成する分極
性電極が、分極背電極を2枚以上重ねることにより構成
されているが、重ねている分極性電極の1枚1枚は、同
一条件の粉末活性炭で作製されているため、焼成後も、
反りや、割れの可能性はなく、この分極性電極を用いて
基本セルを作成しても特性の劣化はない。
【0098】また、分極性電極を重ねる数が増えるだけ
で工程を増やしたり、変えることなく、標準の作業工程
で電気二重層コンデンサを製造することができるからで
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の基本セル構造を示す断
面図である。
【図2】本発明の第2の実施例の基本セル構造を示す断
面図である。
【図3】本発明の第3の実施例の基本セル構造を示す断
面図である。
【図4】本発明の第4の実施例の基本セル構造を示す断
面図である。
【図5】本発明の第5の実施例の基本セル構造を示す断
面図である。
【図6】従来の基本セル構造を示す断面図である。
【図7】従来の構造を示す斜視図である。
【図8】従来の基本セル構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1 集電体 2 セパレータ 3 ガスケット 4a、4b、4c、4d、4e、4f、4g、4h、4
i、4j 分極性電極 基本セル 6 セル積層体 7 加圧板 8 端子電極

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】硫酸などの水系の電解質溶液を浸み込ませ
    た多孔性セパレータを介して対向する一対の分極性電極
    と、 前記分極性電極に前記セパレータと反対の面で当接する
    集電体と、 前記分極性電極の周囲に配置したガスケットと、 を含む電気二重層コンデンサのユニットを単数、もしく
    は複数積層してなる電気二重層コンデンサにおいて、 前記分極性電極が、薄い分極性電極を複数枚積層して構
    成されている、ことを特徴とする電気二重層コンデン
    サ。
  2. 【請求項2】前記薄い分極性電極が同一の厚さである、
    ことを特徴とする請求項1記載の電気二重層コンデン
    サ。
  3. 【請求項3】前記分極性電極が、細孔径の異なる分極性
    電極を複数枚積層して構成されている、ことを特徴とす
    る請求項1記載の電気二重層コンデンサ。
  4. 【請求項4】前記分極性電極が、材料の異なる分極性電
    極を複数枚積層して構成されている、ことを特徴とする
    請求項1記載の電気二重層コンデンサ。
  5. 【請求項5】前記分極性電極が、厚みの異なる分極性電
    極を2枚以上積層して構成されている、ことを特徴とす
    る請求項1記載の電気二重層コンデンサ。
  6. 【請求項6】前記分極性電極において、分極性電極同士
    の重なる面の表面粗さが略10μm以上である、ことを
    特徴とする請求項1記載の電気二重層コンデンサ。
  7. 【請求項7】前記分極性電極において、分極性電極同士
    の重なる面が断面から見た形状として凹凸構造を有す
    る、ことを特徴とする請求項1記載の電気二重層コンデ
    ンサ。
  8. 【請求項8】前記分極性電極において、分極性電極同士
    の重なる面が断面から見た形状として円状もしくは角状
    の空隙を有する、ことを特徴とする請求項1記載の電気
    二重層コンデンサ。
  9. 【請求項9】前記分極性電極において、分極性電極同士
    の重なる面が断面から見た形状としてノコギリ刃状の構
    造を有する、ことを特徴とする請求項1記載の電気二重
    層コンデンサ。
  10. 【請求項10】二枚の前記分極性電極が重なる面におい
    て断面形状の凹部及び凸部が互い違いに配置されてい
    る、ことを特徴とする請求項7記載の電気二重層コンデ
    ンサ。
  11. 【請求項11】二枚の前記分極性電極が重なる面におい
    て前記ノコギリ波形状を構成する略三角形型の山と谷が
    互い違いに配置されている、ことを特徴とする請求項9
    記載の電気二重層コンデンサ。
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