JPH10277087A - 吸収性物品 - Google Patents

吸収性物品

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JPH10277087A
JPH10277087A JP9091017A JP9101797A JPH10277087A JP H10277087 A JPH10277087 A JP H10277087A JP 9091017 A JP9091017 A JP 9091017A JP 9101797 A JP9101797 A JP 9101797A JP H10277087 A JPH10277087 A JP H10277087A
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孝夫 笠井
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千絵 加藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用時の湿潤強度が高く、水洗トイレに廃棄
した際に水に容易に分散し、身体に対する安全性が高
く、更には長期の保存に対しても安定なシートを具備
し、該シートにより排泄物を簡易且つ衛生的に廃棄処理
することができる吸収性物品を提供すること。 【解決手段】 液透過性の表面シートと、液不透過性の
裏面シートと、これら両シート間に介在する液保持性の
吸収体とを具備し、又は更に該表面シート上に配された
上面シートを具備する吸収性物品において、使用時に着
用者の肌に当接する上記表面シート又は上記上面シート
は、取り外し可能に配された水分散性シートから形成さ
れており、該水分散シートは、繊維成分を主成分とし、
更に、カルボキシル基を有する水溶性バインダーとアル
カリ土類金属及び亜鉛からなる群より選択される1種ま
たは2種の金属の化合物とを有してなる吸収性物品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、使い捨ておむつ等
の吸収性物品に関し、更に詳細には、排泄物を簡易且つ
衛生的に処理することができる吸収性物品に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】使い捨
ておむつ等の吸収性物品は、その名が示すように、使用
後に廃棄することを意図してつくられたものであり、そ
の廃棄方法は、使い捨ておむつ全体で排泄物を包み込む
ようにおむつを丸め、更に丸めた状態のおむつをテープ
ファスナー等で止めてごみ箱等に廃棄するのが一般的で
ある。しかし、短期間とはいえ、おむつでくるんだ排泄
物を家庭内のごみ箱に保存することは衛生上好ましいこ
とではなく、また、室外においても、例えば公園などで
使用済み使い捨ておむつがごみとして放置される等、環
境衛生上の問題が生じている。
【0003】また、使い捨ておむつの使用者あるいは介
護者の中には、上述の問題点を軽減するために、便のよ
うな排泄物の固形部分をおむつから取り除いてトイレへ
流した後、使い捨ておむつを廃棄する処理操作も行われ
ている。しかし、かかる処理操作は、通常使い捨ておむ
つを便器につけて流し落とすことにより行っているた
め、軟便等の粘着している便は剥がしにくく、その操作
が煩雑であるとともに、上記処理者の手を汚すこととな
り、使い捨ておむつの本質的な機能性に欠けることにな
る。また、かかる処理時には使い捨ておむつがトイレの
中の水を吸収して重くなったり、液だれが生じるという
不都合がある他、誤っておむつをトイレに流してしま
い、排水管が詰まる原因となるという不都合もある。
【0004】そこで、おむつの肌当接面を形成する層
(表面シート又は該表面シート上に設けられた上面シー
ト)を取り外し可能とし、該シートを取り外して、排泄
物と一緒にトイレに流すことができるようにしてなる、
排泄物の処理が容易な使い捨ておむつが提案されてい
る。例えば、特開平5−3889号公報には、水に溶解
するシートに弾性部材を組み合わせたシートを有する使
い捨ておむつが提案されているが、該シートは、排泄が
なされた後の着用者の動きに十分耐え得る程度の湿潤強
度と容易にトイレに廃棄可能な水分散性とを共有するも
のではなく、実用上不十分なものであった。
【0005】また、特開平5−179548号公報に
は、湿潤強度と水分散性とを満足するシートが提案され
ているが、斯るシートは、そのバインダーとして不飽和
カルボン酸系の高分子化合物を用いているため、重合時
に残存したモノマーが肌に対して刺激を与えたり、不飽
和化合物であるがゆえに長期保存中に変色しやすい等の
欠点を有していた。
【0006】従って、本発明の目的は、軟便等の排泄物
を容易且つ衛生的に処理可能な使い捨ておむつ等の吸収
性物品、具体的には、使用時の湿潤強度が高く、水洗ト
イレに廃棄した際に水に容易に分散し、身体に対する安
全性が高く、更には長期の保存に対しても安定なシート
を具備し、該シートにより排泄物を簡易且つ衛生的に廃
棄処理することができる吸収性物品を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、特定の水溶性バインダ
ーと特定の金属化合物とを含有してなる水分散性シート
で肌当接面を形成してなる吸収性物品が上記目的を達成
しうることを知見した。
【0008】本発明は、上記知見に基づいてなされたも
のであり、液透過性の表面シートと、液不透過性の裏面
シートと、これら両シート間に介在する液保持性の吸収
体とを具備し、又は更に該表面シート上に配された上面
シートを具備する吸収性物品において、使用時に着用者
の肌に当接する上記表面シート又は上記上面シートは、
取り外し可能に配された水分散性シートから形成されて
おり、該水分散性シートは、繊維成分を主成分とし、更
に、カルボキシル基を有する水溶性バインダーとアルカ
リ土類金属及び亜鉛からなる群より選択される1種また
は2種の金属の化合物とを有してなる吸収性物品を提供
するものである。
【0009】また、本発明は、上記水溶性バインダーの
含有量が、上記水分散性シート全体中0.1〜30重量
%である吸収性物品を提供するものである また、本発明は、上記水分散性シートにおける上記金属
の存在量が、上記水溶性バインダーのカルボキシル基1
モルに対して1/2モル以上である吸収性物品を提供す
るものである また、本発明は、上記水溶性バインダーが、カルボキシ
メチルセルロースアルカリ金属塩である吸収性物品を提
供するものである また、本発明は、上記繊維成分は、天然繊維である吸収
性物品を提供するものである
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の吸収性物品につい
て詳細に説明する。本発明の吸収性物品は、使用時に着
用者の肌に当接する表面シート又は上面シートが特定の
水分散性シートから形成されていることを特徴とする。
【0011】以下、先ず本発明の吸収性物品において用
いられる上記の特定の水分散性シートについて説明す
る。上記の特定の水分散性シートは、繊維成分を主成分
とし、更に、カルボキシル基を有する水溶性バインダー
とアルカリ土類金属及び亜鉛からなる群より選択される
1種または2種の金属の化合物とを有する水分散性シー
トである。
【0012】上記水分散性シートにおいて主成分として
用いられる上記繊維成分は、パルプ、木綿等の天然繊維
や、レーヨン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン等の合成繊維等があげられるが、下水処理場やそ
の他環境への負担を考慮すると、生分解可能な天然繊維
を用いることが望ましい。中でも、パルプあるいはレー
ヨンが好ましい。これらの繊維は単独で用いても2種以
上混合して用いても良く、また、湿潤強度や風合いなど
のバランスの観点から任意の割合で混合可能である。
【0013】上記水溶性バインダーは、カルボキシル基
を有し、シートを構成する繊維に水素結合で結合し、更
に後述する金属により水溶性バインダーのカルボキシル
基を架橋することにより、シート強度を発現せしめる成
分である。尚、この架橋は、おむつ使用時に尿などの体
液(比較的少量の水)で湿潤した場合にも保持される
が、トイレ廃棄時には多量の水中に投棄されるためイオ
ン対が解離して分解する。このため、本発明において用
いられる水分散性シートは、使用時においてはシート強
度は保持されるが、トイレに廃棄する際には容易に分散
するものである。
【0014】上記水溶性バインダーとしては、多糖誘導
体、合成高分子、天然物等を挙げることができる。上記
多糖誘導体としては、カルボキシメチルセルロース、カ
ルボキシエチルセルロース、カルボキシメチル化澱粉な
どのアルカリ金属塩が挙げられ、中でもカルボキシメチ
ルセルロースのアルカリ金属塩が特に好ましい。上記合
成高分子としては、不飽和カルボン酸の重合体又は共重
合体のアルカリ金属塩、不飽和カルボン酸と該不飽和カ
ルボン酸と共重合可能な単量体との共重合体のアルカリ
金属塩が挙げられる。かかる不飽和カルボン酸として
は、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン
酸、無水マレイン酸、マレイン酸、フマール酸などが例
示される。不飽和カルボン酸と共重合可能な単量体とし
ては、これら不飽和カルボン酸のエステル、酢酸ビニ
ル、エチレンなどのオレフィン、アクリルアミド、ビニ
ルエーテルなどが挙げられる。就中、不飽和カルボン酸
がアクリル酸、メタクリル酸であるのが好ましく、例え
ば、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、アクリル酸メ
タクリル酸共重合体、アクリル酸又はメタクリル酸とア
クリル酸アルキル又はメタクリル酸アルキルとの共重合
体などのアルカリ金属塩が挙げられる。上記天然物とし
ては、アルギン酸ナトリウム、ザンサンガム、ジエラン
ガム、タラガントガム、ペクチンなどを用いることがで
きる。
【0015】また、本発明において、上記水溶性バイン
ダーとしては、特に上記カルボキシメチルセルロースア
ルカリ金属塩、更に具体的には、カルボキシメチルセル
ロースナトリウム塩、カルボキシメチルセルロースカリ
ウム塩等が、コスト、身体に対する安全性、及び水解性
と強度とのバランスをとる点から最も好ましく用いられ
る。また、上記カルボキシメチルセルロースアルカリ金
属塩におけるエーテル化度や重合度は任意のものを選択
できるが、粘度300cp(測定条件;4重量%水溶
液、温度20℃、尚、重合度は一般に4重量%水溶液の
粘度で評価される)を超えるものは、シートの製造過程
でバインダーを水溶液で付与する際に均一付与すること
が難しく、水溶液の粘度を下げるために希薄溶液を多量
に付与することとなり、乾燥工程に負荷がかかり生産性
が低下する。このため、なるべく低粘度のもの、例え
ば、粘度10〜100cpのものを選択するのが望まし
い。
【0016】上記水溶性バインダーの含有量は、上記水
分散性シート全体中(重量の)0.1〜30重量%であ
り、好ましくは0.3〜10重量%、さらに好ましくは
0.5〜5重量%である。上記水溶性バインダーの含有
量が0.1重量%未満であると、シート強度が不十分と
なり、30重量%を超えると水解性が低下するととも
に、風合いが悪化する場合があるので、上記範囲内とす
るのが好ましい。
【0017】上記の金属の化合物は、アルカリ土類金属
及び亜鉛からなる群より選択される1種または2種の金
属の化合物である。上記アルカリ土類金属及び上記亜鉛
は、水中で解離して二価のイオンとなるものであり、身
体への安全性の点から選択されるものである。また、ア
ルカリ土類金属としては、マグネシウム、カルシウム及
びバリウムが挙げられるが、中でもカルシウムが望まし
い。一価のイオンとなる金属の化合物を用いた場合は、
シートを構成する繊維間で結合を生じることができない
ために、得られるシートの湿潤強度が低下し、また、三
価以上の金属を用いると結合が強すぎて水洗トイレで容
易に分散しないので、上述した金属の化合物を用いる必
要がある。上記金属の化合物における対イオンとして
は、酢酸イオン、硫酸イオン、塩化物イオン、水酸化物
イオン等が用いられるが、シートの水への分散性と強度
の点から硫酸イオン、塩化物イオンを用いるのが好まし
い。従って、上記金属の化合物としては、硫酸亜鉛、塩
化カルシウム等が挙げられる。
【0018】上記水分散性シートにおける上記金属の存
在量は、上記水溶性バインダーのカルボキシル基1モル
に対して1/2モル以上とするのが好ましく、1モル以
上とするのが更に好ましい。換言すると、上記の金属の
化合物の使用量は、上記水分散性シート中において上記
水溶性バインダーのカルボキシル基1モルに対して1/
2モル以上上記金属が存在する量とするのが好ましい。
上記金属の存在量が1/2モル未満であると、水溶性バ
インダー同士の結合が弱く、十分な湿潤強度が得られな
いので好ましくない。
【0019】上記水分散性シートには、本発明の所望の
効果を損なわない範囲で上記水溶性バインダーや上記金
属の化合物以外の他の薬剤を適宜添加しても良い。この
際用いることができる薬剤としては、液の拡散性を制御
するための界面活性剤、汚れを付着しづらくするための
撥水処理剤、おむつかぶれを防止するためのpH緩衝
剤、各種抗菌剤等が挙げられる。
【0020】上記水分散性シートは、例えば、通常なさ
れるように上記繊維成分を湿式抄紙後に、上記水溶性バ
インダーの1〜10重量%水溶液及び上記金属の化合物
の1〜10重量%水溶液を、それぞれ上述の使用量とな
るように噴霧し乾燥する方法や、ロールで転写する方法
等により、製造することができる。
【0021】上記水分散性シートは、その湿潤強度(測
定法は後述)がCD方向で100〜1000g/25m
mであるのが好ましく、100〜300g/25mmで
あるのが更に好ましい。また、坪量は、10〜100g
/m2 であるのが好ましく、20〜50g/m 2 である
のが更に好ましい。
【0022】次いで、図面を参照して本発明の吸収性物
品としての使い捨ておむつについて詳述する。ここで、
図1は、本発明の吸収性物品としての使い捨ておむつの
1形態を示す斜視図であり、図2は、図1に示す使い捨
ておむつの展開平面図であり、図3は、図1に示す使い
捨ておむつの使用態様を示す斜視図である。図4は、本
発明の吸収性物品としての使い捨ておむつの他の形態を
示す展開平面図である。
【0023】図1及び図2に示す使い捨ておむつ1は、
液透過性の表面シート2と、液不透過性の裏面シート3
と、これら両シート間に介在する液保持性の吸収体4と
を具備し、更に上記表面シート2上に配された上面シー
ト9を具備する。本形態の使い捨ておむつ1の構造につ
いて更に詳述すると、本形態の使い捨ておむつ1は、図
1及び2に示すように、長手方向両端部側が幅広であ
り、中央部分が幅狭になされた、砂時計型となされてい
る。また、上記使い捨ておむつ1には、その長手方向に
腹側及び背側のウエスト部5、5’が形成されており、
左右両側部には一対のレッグ部6、6が形成されてい
る。そして、該ウエスト部5、5’及び該レッグ部6、
6には、それぞれ弾性部材7、・・・が配されている。
また、上記使い捨ておむつ1は、その背側のウエスト部
5’におむつ止着用のファスニングテープ8が配されて
なる展開型の使い捨ておむつである。
【0024】また、上記上面シート9は、上記表面シー
ト2上に取り外し可能に配されており、該上面シート9
により使い捨ておむつの肌当接面が形成されている。上
記上面シート9は、その全面が接着剤により上記表面シ
ート2に取り外し可能に接着されている。また、上記上
面シート9は、長方形状であり、背側のウエスト部5’
から腹側のウエスト部にかけて配置されている。尚、全
面を接着する必要はなく、両端部のみを接着して、中間
部分を接着せずに自由部分とすることもできる。
【0025】上記上面シート9の幅は使い捨ておむつ1
の幅の約30〜70%とするのが好ましく、特に吸収体
4の股部分(レッグ部6、6間の部分)の最小幅より狭
い方が吸収体4の吸収性能を有効に活用できるので好ま
しい。また、本形態においては、上記上面シートの平面
形状は、長方形状であるが、任意の形状とでき、上面シ
ートが着用者の股部に良く密着できるように中間部分の
幅を狭くして、前後両端部の幅が広い砂時計型とするこ
ともできる。
【0026】上記上面シート9を取り外し可能に配する
には、剥離力が以下の範囲内となるように上記上面シー
トを上記表面シートに接着することが好ましい。即ち、
乾燥時の剥離力が35〜150g/25mmであるのが
好ましく、50〜100g/25mmであるのが更に好
ましく、湿潤時の剥離力が25〜100g/25mmで
あるのが好ましく、25〜75g/25mmであるのが
更に好ましい。
【0027】上記剥離力が上記の範囲内であれば、着用
時及び着用中に上記上面シート9が剥離することがな
く、排泄後のおむつの廃棄時には容易に上面シート9を
剥離して廃棄することができる。かかる剥離力は、用い
る接着剤やその塗布量をコントロールして接着力を調節
することにより容易に制御できる。
【0028】尚、上記剥離力は下記の如くして測定でき
る。上面シートと表面シートとが接着された部分を25
mm幅で100mmの長さ切り出し、これを試料片とした。
次いで、該試料片の一端部における上面シートと表面シ
ートとをテンシロン引っ張り試験機に固定し、下記の条
件で引っ張り、その強度を測定し、これを剥離力とし
た。 測定条件(乾燥時の剥離力の測定条件): チャック間距離;50mm 引っ張り速度;300mm/min 温度及び湿度;20℃、60%RH 尚、湿潤時の剥離力は、上記試料片に水を飽和するまで
浸み込ませた後上記測定条件にて行った。
【0029】上記上面シート9の接着に用いられる上記
接着剤としては、通常のホットメルト接着剤を特に制限
なく用いることができる。尚、上記接着剤の塗布量等
は、上述の剥離力の範囲を満足するように適宜調節する
のが好ましい。
【0030】尚、上記表面シート2、上記裏面シート
3、上記吸収体4及び上記弾性部材7としては、それぞ
れ、通常使い捨ておむつに用いられているものを特に制
限なく用いることができる。
【0031】而して、本形態の使い捨ておむつ1は、使
用時に着用者の肌に当接する上記上面シート9が、取り
外し可能に配された上記水分散性シートから形成されて
いる。即ち、本形態の使い捨ておむつ1は、上記上面シ
ートが上記水分散性シートからなり、更には、上述した
ように取り外し可能に配されていることを特徴とする。
【0032】そして、本形態の使い捨ておむつ1は、通
常の使い捨ておむつと同様に製造し使用することがで
き、廃棄時においては下記の如くして廃棄処理すること
ができる。即ち、廃棄時においては、図3に示すよう
に、上記上面シート9を使い捨ておむつ1から剥離させ
て、上面シート9を便器に廃棄する。次いで、上面シー
ト9を廃棄した使い捨ておむつを、通常の廃棄態様と同
様に丸め、ファスニングテープ8により丸めた状態で止
着してゴミ箱などに廃棄することにより廃棄処理を行う
ことができる。
【0033】本形態の使い捨ておむつ1は、上述の如く
構成されているので、軟便などが排泄された場合でも、
上面シートを取り外してトイレに流すことにより、上面
シートを水に溶解・分散させて廃棄処理を行うことがで
きる。このため、排泄物を簡易且つ衛生的に処理するこ
とができ、家庭内のゴミとして非衛生的な排泄物をゴミ
箱などに保存する必要がなく、きわめて衛生的である。
【0034】次いで、本発明の吸収性物品としての使い
捨ておむつの他の形態について、図4を参照して説明す
る。尚、以下の説明においては、上述した図1〜3に示
す形態の使い捨ておむつと異なる点について特に説明す
る。特に詳述しない点については、上述した図1〜3に
示す形態の使い捨ておむつと同様であり、上述した説明
が適宜適用される。
【0035】図4に示す形態の使い捨ておむつ1は、表
面シート2が取り外し可能に配された上記水分散性シー
トから形成されている。詳細には、上記表面シート2
は、裏面シート3よりも小さく且つ吸収体4を覆える程
度の大きさであり、吸収体4の全面を覆うように配され
ている。また、上記表面シート2及び上記裏面シート3
とにより、ウエスト部5,5’及びレッグ部6,6の弾
性部材7,7・・を挟持・固定している。そして、上記
表面シート2は、上記水分散性シートからなり、取り外
し可能に配されている。上記表面シート2は、図1〜3
に示す形態における上面シートと同様に、接着剤により
上記剥離力の範囲内となるように接着されて、取り外し
可能となされている。
【0036】そして、本形態の使い捨ておむつにおいて
も、図1〜3に示す形態の使い捨ておむつと同様に製造
でき、使用でき、更には廃棄処理できる。また、図1〜
3に示す形態の使い捨ておむつと同じ効果を奏する。
【0037】尚、本発明の吸収性物品は、上述の形態に
何ら制限されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しな
い範囲で種々変形可能である。例えば、使い捨ておむつ
以外に、失禁パッドなどに適用することも可能である。
また、上述した図1〜3に示す形態において、上記上面
シートのトイレへの廃棄性を向上させるために、上面シ
ートの一部にミシン目や切り込みを入れておむつからの
取り外し性を高めたり、両端部の少なくとも一方にタブ
をつけて持ちやすくするなどしてもよい。また、排泄物
の拡散性を抑制するためにひだをつけてもよい。また、
軟便、下痢便等の高粘性液を吸収しやすくするために開
孔処理を施すなどしてもよい。
【0038】
【実施例】以下、実施例及び比較例により本発明の吸収
性物品について更に具体的に説明するが、本発明はこれ
らに限定されるものではない。
【0039】〔実施例1〕針葉樹パルプからなる繊維成
分を、繊維成分の濃度が0.01重量%になるようにテ
スト抄紙機に水中分散させ、抄き上げてシートとし、こ
れをパルフシートを介してプレス搾水し、ドライヤーで
乾燥させてシートを得た。得られたシートを金網上に移
し、水溶性バインダーの水溶液としてのカルボキシメチ
ルセルロースナトリウム塩(以下、「CMC」という)
1.0重量%水溶液を、乾燥後のシート重量で1.6重
量%になるように噴霧し乾燥した。さらに、金属の化合
物の水溶液としての硫酸亜鉛3.0重量%水溶液を乾燥
後のシート重量で2.7重量%になるように噴霧後、乾
燥して水分散性シートを得た。得られた水分散性シート
の坪量は、30g/m2 であった。次に、解繊されたパ
ルプ繊維60重量部と高吸水性ポリマー(ポリアクリル
酸ソーダ架橋体粒子)100重量部を均一混合したウェ
ブを坪量250g/m2 で積層し、得られた積層体を坪
量19g/m2 のテイッシュで包み込んて吸収体を得
た。そして、坪量30g/m2 のポリエチレンシートを
裏面シートとし、また、上記水分散性シートを表面シー
トとして、図4に示す使い捨ておむつを作成した。
【0040】得られた使い捨ておむつについて、一般の
モニター20人を対象に使用テストを行った。使用後、
特に便処理後のおむつ表面の状態やごみ保管時の臭いの
発生等が少なく、12人が非常に便利であり好き、5人
がやや好きであるとの評価を得た。
【0041】また、得られた水分散性シートについて、
下記の各試験を行ったその結果を〔表1〕に示す。
【0042】〔水分散性の評価方法〕500mlビーカ
ーに300mlの水を入れ、スターラーで600rpm
に攪拌する。次いで、得られた水分散性シートを5cm
×5cmにカットし、それを攪拌液中に投入して90秒
後の分散状態を評価した。なお、分散性の評価において
は、市販のトイレットペーパーを分散性良好なシートの
基準として評価した。 ○:分散性良好 △:分散性やや不良 ×:分散性不良
【0043】〔湿潤強度の評価方法〕水分散性シートを
25mm×100mmに裁断し、生理食塩水中に浸漬さ
せた後、テンシロン引っ張り試験機を用いて、チャック
間距離50mm、引張速度300mm/分の条件で測定
した。
【0044】〔風合いの評価方法〕水分散性シートの感
触について、女性モニター30人に手触りによって、下
記評価基準に従って、官能評価試験を行ってもらい、こ
の結果を風合いの評価とした。尚、風合いの評価は、官
能評価試験が「柔らかい」の場合を3ポイント、「やや
硬い」の場合を2ポイント、「硬い」の場合を1ポイン
トとし、30人の平均で2.5を超えるものを○、2.
0〜2.5を△、2.0に満たないものを×とした。
【0045】〔実施例2〜5〕水溶性バインダーの添加
量、金属の化合物の種類及び添加量を〔表1〕に示す通
りとした以外は、実施例1と同様にして、水分散性シー
ト及び使い捨ておむつを得た。得られた使い捨ておむつ
について上述の使用テストを行ったところ、実施例2の
使い捨ておむつについては、3人が非常に便利であり好
き、7人がやや好きであるとの評価を得、実施例3の使
い捨ておむつについては、5人が非常に便利であり好
き、8人がやや好きであるとの評価を得、実施例4の使
い捨ておむつについては、8人が非常に便利であり好
き、4人がやや好きであるとの評価を得た。また、得ら
れた水分散性シートについて、実施例1と同様の試験を
行った。その結果を〔表1〕に示す。
【0046】〔比較例1〕実施例1におけるCMCに代
えて、ポリビニルアルコール(商品名「クラレVPB1
05−1」、完全ケン化物、クラレ社製)を用いた以外
は実施例1と同様にして、水分散性シート及び使い捨て
おむつを得た。得られた使い捨ておむつについて上述の
使用テストを行ったところ、0人が非常に便利であり好
き、0人がやや好き、15人が嫌いとの評価を得た。ま
た、得られた水分散性シートについて、実施例1と同様
の試験を行った。その結果を〔表1〕に示す。
【0047】〔比較例2〕金属の化合物をAlCl3
した以外は、実施例1と同様にしてシートを得た。得ら
れたシートについて、実施例1と同様の試験を行った。
その結果を〔表1〕に示す。
【0048】
【表1】
【0049】
【発明の効果】本発明の吸収性物品は、軟便等の排泄物
を容易且つ衛生的に処理可能なもの、具体的には、使用
時の湿潤強度が高く、水洗トイレに廃棄した際に水に容
易に分散し、身体に対する安全性が高く、更には長期の
保存に対しても安定なシートを具備し、該シートにより
排泄物を簡易且つ衛生的に廃棄処理することができるも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の吸収性物品としての使い捨て
おむつの1形態を示す斜視図である。
【図2】図2は、図1に示す使い捨ておむつの展開平面
図である。
【図3】図3は、図1に示す使い捨ておむつの使用態様
を示す斜視図である。
【図4】図4は、本発明の吸収性物品としての使い捨て
おむつの他の形態を示す展開平面図である。
【符号の説明】
1 使い捨ておむつ 2 表面シート 3 裏面シート 4 吸収体 5、5’ ウエスト部 6 レッグ部 7 弾性部材 8 ファスニングテープ 9 上面シート

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液透過性の表面シートと、液不透過性の
    裏面シートと、これら両シート間に介在する液保持性の
    吸収体とを具備し、又は更に該表面シート上に配された
    上面シートを具備する吸収性物品において、 使用時に着用者の肌に当接する上記表面シート又は上記
    上面シートは、取り外し可能に配された水分散性シート
    から形成されており、該水分散性シートは、繊維成分を
    主成分とし、更に、カルボキシル基を有する水溶性バイ
    ンダーとアルカリ土類金属及び亜鉛からなる群より選択
    される1種または2種の金属の化合物とを有してなるこ
    とを特徴とする吸収性物品。
  2. 【請求項2】 上記水溶性バインダーの含有量が、上記
    水分散性シート全体中0.1〜30重量%であることを
    特徴とする請求項1記載の吸収性物品。
  3. 【請求項3】 上記水分散性シートにおける上記金属の
    存在量が、上記水溶性バインダーのカルボキシル基1モ
    ルに対して1/2モル以上であることを特徴とする請求
    項1記載の吸収性物品。
  4. 【請求項4】 上記水溶性バインダーが、カルボキシメ
    チルセルロースアルカリ金属塩であることを特徴とする
    請求項1〜3記載の吸収性物品。
  5. 【請求項5】 上記繊維成分は、天然繊維であることを
    特徴とする請求項1記載の吸収性物品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002302860A (ja) * 2001-04-02 2002-10-18 Mitsubishi Chemicals Corp 耐熱性マットの製造方法
WO2007026640A1 (ja) * 2005-08-31 2007-03-08 Daio Paper Corporation 吸収性物品

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