JPH10280026A - 転炉吹錬用ランスノズルおよびその製造方法 - Google Patents
転炉吹錬用ランスノズルおよびその製造方法Info
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- JPH10280026A JPH10280026A JP8673997A JP8673997A JPH10280026A JP H10280026 A JPH10280026 A JP H10280026A JP 8673997 A JP8673997 A JP 8673997A JP 8673997 A JP8673997 A JP 8673997A JP H10280026 A JPH10280026 A JP H10280026A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、転炉吹錬用ランスノズルに関し、
特に輻射熱によるランス先端部の吹錬用酸素吹出し孔の
熱変形およびコーナー部の損傷を防止した転炉吹錬用ラ
ンスノズルおよびその製造方法を提供する。 【解決手段】 複数の吹錬用酸素吹出し孔と冷却水通路
を有し、熱伝導性に優れた金属からなる転炉吹錬用ラン
スノズルにおいて、気体酸素を噴出する前記吹錬用酸素
吹出し孔が開孔し、かつ溶湯金属に対向する受熱面の部
位が、0.2%耐力200〜600MPaの析出硬化型
銅合金であることを特徴とし、前記析出硬化型銅合金
が、重量%で、Cu:98.0%以上、Ni:0.2〜
2.0%、Be:0.05〜0.5%、Zr:0.03
〜1.5%、Mg:0.01〜0.1%および不可避的
不純物からなることを特徴とする。
特に輻射熱によるランス先端部の吹錬用酸素吹出し孔の
熱変形およびコーナー部の損傷を防止した転炉吹錬用ラ
ンスノズルおよびその製造方法を提供する。 【解決手段】 複数の吹錬用酸素吹出し孔と冷却水通路
を有し、熱伝導性に優れた金属からなる転炉吹錬用ラン
スノズルにおいて、気体酸素を噴出する前記吹錬用酸素
吹出し孔が開孔し、かつ溶湯金属に対向する受熱面の部
位が、0.2%耐力200〜600MPaの析出硬化型
銅合金であることを特徴とし、前記析出硬化型銅合金
が、重量%で、Cu:98.0%以上、Ni:0.2〜
2.0%、Be:0.05〜0.5%、Zr:0.03
〜1.5%、Mg:0.01〜0.1%および不可避的
不純物からなることを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、転炉吹錬用ランス
ノズルに関し、特に輻射熱によるランス先端部の吹錬用
酸素吹出し孔の熱変形およびコーナー部の損傷を防止し
た転炉吹錬用ランスノズルおよびその製造方法に関す
る。
ノズルに関し、特に輻射熱によるランス先端部の吹錬用
酸素吹出し孔の熱変形およびコーナー部の損傷を防止し
た転炉吹錬用ランスノズルおよびその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、転炉吹錬用ランスノズルは、銅ま
たは銅合金からなるランスノズルとそれを冷却する冷却
用二重水管を締結一体化して使用されている。この際、
酸素ジェットを溶鋼面に吹きつける吹錬用酸素吹出し孔
の先端部は、輻射熱による熱変形および熱損傷を大きく
受けることが問題となっていた。
たは銅合金からなるランスノズルとそれを冷却する冷却
用二重水管を締結一体化して使用されている。この際、
酸素ジェットを溶鋼面に吹きつける吹錬用酸素吹出し孔
の先端部は、輻射熱による熱変形および熱損傷を大きく
受けることが問題となっていた。
【0003】従来のランスノズルとして、吹錬用酸素吹
出し孔が5孔よりなる例を図2および図3に示す。図2
では、酸素供給管3の先端部には、吹錬用酸素吹出し孔
5が複数設けられ、純酸素を気体酸素ジェット流15と
して溶鋼面に吹きつける状況を示している。これらの図
で、吹錬用酸素吹出し孔5の周辺の冷却は、冷却水内管
2の通路から冷却水を供給し、導水孔7a、7b、7c
を通って吹錬用酸素吹出し孔5の外周部が冷却される。
同時に、受熱面8には大量な冷却水流を供給でき、そし
て、最終的には冷却水管1の通路を通り排出される構造
となっている。
出し孔が5孔よりなる例を図2および図3に示す。図2
では、酸素供給管3の先端部には、吹錬用酸素吹出し孔
5が複数設けられ、純酸素を気体酸素ジェット流15と
して溶鋼面に吹きつける状況を示している。これらの図
で、吹錬用酸素吹出し孔5の周辺の冷却は、冷却水内管
2の通路から冷却水を供給し、導水孔7a、7b、7c
を通って吹錬用酸素吹出し孔5の外周部が冷却される。
同時に、受熱面8には大量な冷却水流を供給でき、そし
て、最終的には冷却水管1の通路を通り排出される構造
となっている。
【0004】使用時に、図2に示すように、輻射熱等に
よって吹錬用酸素吹出し孔5の先端部は、繰り返し加
熱、冷却されるために変形部13およびコーナー損傷部
14が発生する。特に、変形部13では吹錬用酸素吹出
し孔の形状は偏平ないし楕円状になり、気体酸素ジェッ
ト流15は、その噴出方向成分が屈折することになる。
このため、溶鋼精錬時の安定した操業に支障をきたし、
また鉄分歩留りが低下することが問題となっている。
よって吹錬用酸素吹出し孔5の先端部は、繰り返し加
熱、冷却されるために変形部13およびコーナー損傷部
14が発生する。特に、変形部13では吹錬用酸素吹出
し孔の形状は偏平ないし楕円状になり、気体酸素ジェッ
ト流15は、その噴出方向成分が屈折することになる。
このため、溶鋼精錬時の安定した操業に支障をきたし、
また鉄分歩留りが低下することが問題となっている。
【0005】この変形は、次のように考えられていた。
ランスノズルの冷却水外管の外面は溶鋼からの輻射熱に
より加熱され温度が上昇する。一方酸素供給管および冷
却水内管はランスノズルの冷却水により冷却されており
殆ど温度は上昇しない。ランスノズルは一体物で鋳造製
作されており、この外側が高温になり、内側が常温(低
温)になることにより、内部に熱応力が発生し、このた
め変形する。この分野の公知技術として、特開昭51−
79632号公報には、純溶銅にリンを添加し、予備脱
酸後の残留リンを0.005〜0.025%にした後、
前記残留リンの0.8〜1.2倍量のマグネシウムを添
加し、完全に脱酸すると同時に溶鋼中にMg3 P3 を形
成、分散させて鋳造し製造することによって、熱伝導度
は従来と同じで、熱間強度、熱疲労特性を高めることが
でき、ノズルの溶損、亀裂、変形を防止する方法が開示
されている。しかし、従来方式では、前記変形およびコ
ーナー部の損傷を十分に防止するには至っていない。
ランスノズルの冷却水外管の外面は溶鋼からの輻射熱に
より加熱され温度が上昇する。一方酸素供給管および冷
却水内管はランスノズルの冷却水により冷却されており
殆ど温度は上昇しない。ランスノズルは一体物で鋳造製
作されており、この外側が高温になり、内側が常温(低
温)になることにより、内部に熱応力が発生し、このた
め変形する。この分野の公知技術として、特開昭51−
79632号公報には、純溶銅にリンを添加し、予備脱
酸後の残留リンを0.005〜0.025%にした後、
前記残留リンの0.8〜1.2倍量のマグネシウムを添
加し、完全に脱酸すると同時に溶鋼中にMg3 P3 を形
成、分散させて鋳造し製造することによって、熱伝導度
は従来と同じで、熱間強度、熱疲労特性を高めることが
でき、ノズルの溶損、亀裂、変形を防止する方法が開示
されている。しかし、従来方式では、前記変形およびコ
ーナー部の損傷を十分に防止するには至っていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の吹錬用酸素吹出
し孔5の変形部13およびコーナー損傷部14の発生に
ついて、種々解析を進めた結果、変形は一定のパターン
によって生じることが明らかとなった。初期の段階で
は、一端変形部13は外側に膨らみ、熱膨張差によって
反対側の内側に収縮することが繰り返され、最終的には
初期形状から約10mmぐらいの変形を残留した形状に
変化することになる。
し孔5の変形部13およびコーナー損傷部14の発生に
ついて、種々解析を進めた結果、変形は一定のパターン
によって生じることが明らかとなった。初期の段階で
は、一端変形部13は外側に膨らみ、熱膨張差によって
反対側の内側に収縮することが繰り返され、最終的には
初期形状から約10mmぐらいの変形を残留した形状に
変化することになる。
【0007】この変形はマクロ的には、酸素ジェット流
15の成分が内側に曲げられ、そのため全体としてのジ
ェット流が内側に曲げられ、噴出衝突経路が定常の位置
からずれることになる。このため、溶鋼面の酸素ジェッ
ト衝突位置である火点位置をずらしてしまい、定常的な
操業に支障を来すことになる。本発明は、吹錬用酸素吹
出し孔における以上のような変形およびコーナー部の損
傷を防止することを目的に、転炉吹錬用ランスノズルの
気体酸素を高速にて噴出する該吹錬用酸素吹出し孔管の
先端部と溶湯金属に対向する受熱面を構成する部位に、
高強度銅合金を使用して熱履歴による変形を防止した転
炉吹錬用ランスノズルおよびその製造方法を提供するこ
とにある。
15の成分が内側に曲げられ、そのため全体としてのジ
ェット流が内側に曲げられ、噴出衝突経路が定常の位置
からずれることになる。このため、溶鋼面の酸素ジェッ
ト衝突位置である火点位置をずらしてしまい、定常的な
操業に支障を来すことになる。本発明は、吹錬用酸素吹
出し孔における以上のような変形およびコーナー部の損
傷を防止することを目的に、転炉吹錬用ランスノズルの
気体酸素を高速にて噴出する該吹錬用酸素吹出し孔管の
先端部と溶湯金属に対向する受熱面を構成する部位に、
高強度銅合金を使用して熱履歴による変形を防止した転
炉吹錬用ランスノズルおよびその製造方法を提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題を解
決するものであり、その要旨とするところは、 (1)複数の吹錬用酸素吹出し孔と冷却水通路を有し、
熱伝導性に優れた金属からなる転炉吹錬用ランスノズル
において、気体酸素を噴出する前記吹錬用酸素吹出し孔
が開孔し、かつ溶湯金属に対向する受熱面の部位が、
0.2%耐力200〜600MPaの析出硬化型銅合金
であることを特徴とする転炉吹錬用ランスノズル。 (2)前記析出硬化型銅合金が、重量%で、Cu:9
8.0%以上、Ni:0.2〜2.0%、Be:0.0
5〜0.5%、Zr:0.03〜1.5%、Mg:0.
01〜0.1%および不可避的不純物からなることを特
徴とする(1)記載の転炉吹錬用ランスノズル。
決するものであり、その要旨とするところは、 (1)複数の吹錬用酸素吹出し孔と冷却水通路を有し、
熱伝導性に優れた金属からなる転炉吹錬用ランスノズル
において、気体酸素を噴出する前記吹錬用酸素吹出し孔
が開孔し、かつ溶湯金属に対向する受熱面の部位が、
0.2%耐力200〜600MPaの析出硬化型銅合金
であることを特徴とする転炉吹錬用ランスノズル。 (2)前記析出硬化型銅合金が、重量%で、Cu:9
8.0%以上、Ni:0.2〜2.0%、Be:0.0
5〜0.5%、Zr:0.03〜1.5%、Mg:0.
01〜0.1%および不可避的不純物からなることを特
徴とする(1)記載の転炉吹錬用ランスノズル。
【0009】(3)複数の吹錬用酸素吹出し孔と冷却水
通路を有し、熱伝導性に優れた金属からなる転炉吹錬用
ランスノズルにおいて、気体酸素を噴出する前記吹錬用
酸素吹出し孔が開孔し、かつ溶湯金属に対向する受熱面
の部位を、0.2%耐力200〜600MPaの析出硬
化型銅合金板からプレスにて成形後、さらに溶体化、時
効の熱処理を施し、その後溶接にて組み付けることを特
徴とする転炉吹錬用ランスノズルの製造方法。 (4)前記析出硬化型銅合金板をプレスにて成形後、溶
接にて組み付け、さらに溶体化、時効の熱処理を施すこ
とを特徴とする(3)記載の転炉吹錬用ランスノズルの
製造方法。 (5)前記析出硬化型銅合金が、重量%で、Cu:9
8.0%以上、Ni:0.2〜2.0%、Be:0.0
5〜0.5%、Zr:0.03〜1.5%、Mg:0.
01〜0.1%および不可避的不純物からなることを特
徴とする(3)または(4)記載の転炉吹錬用ランスノ
ズルの製造方法。
通路を有し、熱伝導性に優れた金属からなる転炉吹錬用
ランスノズルにおいて、気体酸素を噴出する前記吹錬用
酸素吹出し孔が開孔し、かつ溶湯金属に対向する受熱面
の部位を、0.2%耐力200〜600MPaの析出硬
化型銅合金板からプレスにて成形後、さらに溶体化、時
効の熱処理を施し、その後溶接にて組み付けることを特
徴とする転炉吹錬用ランスノズルの製造方法。 (4)前記析出硬化型銅合金板をプレスにて成形後、溶
接にて組み付け、さらに溶体化、時効の熱処理を施すこ
とを特徴とする(3)記載の転炉吹錬用ランスノズルの
製造方法。 (5)前記析出硬化型銅合金が、重量%で、Cu:9
8.0%以上、Ni:0.2〜2.0%、Be:0.0
5〜0.5%、Zr:0.03〜1.5%、Mg:0.
01〜0.1%および不可避的不純物からなることを特
徴とする(3)または(4)記載の転炉吹錬用ランスノ
ズルの製造方法。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明におけるランスノズル吹錬
用酸素吹出し孔管の変形のメカニズムは次のように考え
る。酸素吹出し孔管の変形は溶鋼と対向する面(皿部と
呼称)の塑性変形の累積により生ずる。すなわち、皿部
は吹錬中は溶鋼からの輻射熱により高温(表面で250
℃以上)になり熱膨張する。直径方向の熱膨張は外管に
より拘束され、自由膨張できない分の圧縮の塑性歪みが
発生する。吹錬が終了し炉内の溶鋼が排出されると皿部
は常温になり、前述の圧縮歪みにより皿部は直径方向に
収縮する。この塑性変形は各吹錬毎に繰り返し発生し累
積する。ところで酸素孔の一端は皿部に一体構造で締結
され、他端は内管(使用中の温度変化が少なく、したが
って変形も少ない)に締結されているため、酸素孔は皿
部に締結されている側のみランスノズル中心側に向かう
変形を生ずる。
用酸素吹出し孔管の変形のメカニズムは次のように考え
る。酸素吹出し孔管の変形は溶鋼と対向する面(皿部と
呼称)の塑性変形の累積により生ずる。すなわち、皿部
は吹錬中は溶鋼からの輻射熱により高温(表面で250
℃以上)になり熱膨張する。直径方向の熱膨張は外管に
より拘束され、自由膨張できない分の圧縮の塑性歪みが
発生する。吹錬が終了し炉内の溶鋼が排出されると皿部
は常温になり、前述の圧縮歪みにより皿部は直径方向に
収縮する。この塑性変形は各吹錬毎に繰り返し発生し累
積する。ところで酸素孔の一端は皿部に一体構造で締結
され、他端は内管(使用中の温度変化が少なく、したが
って変形も少ない)に締結されているため、酸素孔は皿
部に締結されている側のみランスノズル中心側に向かう
変形を生ずる。
【0011】従来の変形のメカニズムの考えからでは、
この変形を防止することはできなかったが、本発明の考
え方では、変形を抑止するには皿部の熱応力による圧縮
塑性歪みを減少させればよい。このことは温度の低下、
材料強度の向上によって達成される。温度の低下を図る
には、良熱伝導率の材料の使用が考えられるが、現状の
ランスノズルに用いる材質は純銅であるので、これに略
等しい合金を選択する。また、皿部の厚みを薄くする方
法があるが、溶鋼が直接接触することによる減肉を考え
ると現状(15〜20mm)程度が限界である。
この変形を防止することはできなかったが、本発明の考
え方では、変形を抑止するには皿部の熱応力による圧縮
塑性歪みを減少させればよい。このことは温度の低下、
材料強度の向上によって達成される。温度の低下を図る
には、良熱伝導率の材料の使用が考えられるが、現状の
ランスノズルに用いる材質は純銅であるので、これに略
等しい合金を選択する。また、皿部の厚みを薄くする方
法があるが、溶鋼が直接接触することによる減肉を考え
ると現状(15〜20mm)程度が限界である。
【0012】また、ランスノズル本体外表面に熱遮蔽を
しランスノズルへの入熱を減少させるように、被覆を施
すことも考えられるがランスノズルから脱落等を起こし
所定の機能を発揮できなくなる。本発明のランスノズル
は、図1に示すように、皿部10が合金銅によって製作
され、冷却水外管1および吹錬用酸素吹き出し孔管5に
溶接部9によって締結される。その他の冷却水内管2お
よび酸素供給管3は通常の銅鋳物で作成され、それぞれ
溶接部9で締結されている。また、本発明のランスノズ
ルでは、ランスの膨張および収縮による長手方法の長さ
偏差を吸収させるため中継管12を設けている。この中
継管12の内管での摺動部に、シール材としてリング1
1を介装して、酸素の漏洩を防止している。本発明にお
いては、この長さ偏差の吸収をランス先端側に設けるこ
とによって、膨張収縮の影響を殆ど皆無とすることが可
能となった。
しランスノズルへの入熱を減少させるように、被覆を施
すことも考えられるがランスノズルから脱落等を起こし
所定の機能を発揮できなくなる。本発明のランスノズル
は、図1に示すように、皿部10が合金銅によって製作
され、冷却水外管1および吹錬用酸素吹き出し孔管5に
溶接部9によって締結される。その他の冷却水内管2お
よび酸素供給管3は通常の銅鋳物で作成され、それぞれ
溶接部9で締結されている。また、本発明のランスノズ
ルでは、ランスの膨張および収縮による長手方法の長さ
偏差を吸収させるため中継管12を設けている。この中
継管12の内管での摺動部に、シール材としてリング1
1を介装して、酸素の漏洩を防止している。本発明にお
いては、この長さ偏差の吸収をランス先端側に設けるこ
とによって、膨張収縮の影響を殆ど皆無とすることが可
能となった。
【0013】以下に本発明の限定理由について詳述す
る。先ず、材料の耐力限定の理由について説明する。本
発明の析出硬化型銅合金では、0.2%耐力が200M
Pa未満の時には、熱応力により酸素孔の変形が生じ、
そのため酸素ジェット流が乱れ、鋼浴の攪拌が正常に行
われなくなり、所定の冶金効果が得られなくなる。ま
た、600MPa超の場合には、材料の延性がなくなり
熱応力により疲労亀裂が発生し、ランスノズルの寿命が
短くなる。そのため、0.2%耐力を200〜600M
Paの範囲に限定した。図4に本発明の合金の引張り試
験の応力−伸び特性の一例を示す。本発明の合金の耐力
は従来の材料である純銅に対して、7〜8倍の値を示し
その熱変形に対する抵抗はかなり向上することがわか
る。
る。先ず、材料の耐力限定の理由について説明する。本
発明の析出硬化型銅合金では、0.2%耐力が200M
Pa未満の時には、熱応力により酸素孔の変形が生じ、
そのため酸素ジェット流が乱れ、鋼浴の攪拌が正常に行
われなくなり、所定の冶金効果が得られなくなる。ま
た、600MPa超の場合には、材料の延性がなくなり
熱応力により疲労亀裂が発生し、ランスノズルの寿命が
短くなる。そのため、0.2%耐力を200〜600M
Paの範囲に限定した。図4に本発明の合金の引張り試
験の応力−伸び特性の一例を示す。本発明の合金の耐力
は従来の材料である純銅に対して、7〜8倍の値を示し
その熱変形に対する抵抗はかなり向上することがわか
る。
【0014】次に、化学成分の限定理由について説明す
る。 Ni:Niは、Beの溶解度を下げる元素であるため、
Beによる析出時効をBeの少量添加によって実現する
ことができる。この効果を利用するために、0.2〜
2.0%添加する。しかし、0.2%未満の添加ではそ
の効果が得られないため、下限を0.2%とする。ま
た、2.0%を越えて添加しても、その効果が飽和する
だけでなく、逆に高熱伝導性を阻害するので、上限を
2.0%とする。
る。 Ni:Niは、Beの溶解度を下げる元素であるため、
Beによる析出時効をBeの少量添加によって実現する
ことができる。この効果を利用するために、0.2〜
2.0%添加する。しかし、0.2%未満の添加ではそ
の効果が得られないため、下限を0.2%とする。ま
た、2.0%を越えて添加しても、その効果が飽和する
だけでなく、逆に高熱伝導性を阻害するので、上限を
2.0%とする。
【0015】Be:Beは、析出時効により強度を高め
るのに重要な元素であり、0.05〜0.5%添加す
る。しかし、0.05%未満の添加では、強度上昇の効
果が発現しないため、下限を0.05%とする。また、
0.5%を越えて添加すると、熱伝導性が悪化するだけ
でなく、合金コストの上昇を招くため、上限を0.5%
とする。 Zr:Zrは、Cuと擬二元系の析出時効をするので、
材料の強度上昇に役立つと同時に、高温延性を確保する
ために、0.03〜1.5%添加する。しかし、0.0
3%未満では,その効果が得られないため、下限を0.
03%とする。また、1.5%越えて添加してもその効
果が飽和し、合金コストの上昇を招くため、上限を1.
5%とする。
るのに重要な元素であり、0.05〜0.5%添加す
る。しかし、0.05%未満の添加では、強度上昇の効
果が発現しないため、下限を0.05%とする。また、
0.5%を越えて添加すると、熱伝導性が悪化するだけ
でなく、合金コストの上昇を招くため、上限を0.5%
とする。 Zr:Zrは、Cuと擬二元系の析出時効をするので、
材料の強度上昇に役立つと同時に、高温延性を確保する
ために、0.03〜1.5%添加する。しかし、0.0
3%未満では,その効果が得られないため、下限を0.
03%とする。また、1.5%越えて添加してもその効
果が飽和し、合金コストの上昇を招くため、上限を1.
5%とする。
【0016】Mg:Mgは、高温での延性を確保するた
めに、0.01〜0.1%添加する。しかし、0.01
%未満の添加では、その効果が得られないため、下限を
0.01%とする。また、0.1%を越えるMg添加で
は、熱伝導率が悪化するため、上限を0.1%とする。 本発明の皿部10は、合金銅の原板を素材として、この
合金板を切断後、プレス加工し当該形状に仕上げ、その
後焼鈍して加工歪みを除去して、その後最終表面仕上げ
されて製造される。
めに、0.01〜0.1%添加する。しかし、0.01
%未満の添加では、その効果が得られないため、下限を
0.01%とする。また、0.1%を越えるMg添加で
は、熱伝導率が悪化するため、上限を0.1%とする。 本発明の皿部10は、合金銅の原板を素材として、この
合金板を切断後、プレス加工し当該形状に仕上げ、その
後焼鈍して加工歪みを除去して、その後最終表面仕上げ
されて製造される。
【0017】本発明の皿部取り付け方法は、図1に示す
ように、全てを溶接にする必要はなく、水漏れが回避で
きれば(特に、外筒と酸素の通気路において)ねじ止め
でもよい。なお、冷却水の往路、復路の境界の部分は多
少の水漏れは許容される。また、溶接方法としては、溶
接部の機械的特性の劣化を極小にするため、熱影響範囲
が小さいTIG溶接、電子ビーム溶接を用いる。さら
に、上記以外の通常の溶接方法により溶接した後、ラン
スノズル全体に溶体化処理および時効処理を行うことに
より、溶接部の特性劣化の改善を行っても良い。この場
合の溶体化処理条件は、900〜1000℃×1時間保
持後水冷が好ましく、時効処理は450〜500×2時
間保持後空冷とする処理が好ましい。
ように、全てを溶接にする必要はなく、水漏れが回避で
きれば(特に、外筒と酸素の通気路において)ねじ止め
でもよい。なお、冷却水の往路、復路の境界の部分は多
少の水漏れは許容される。また、溶接方法としては、溶
接部の機械的特性の劣化を極小にするため、熱影響範囲
が小さいTIG溶接、電子ビーム溶接を用いる。さら
に、上記以外の通常の溶接方法により溶接した後、ラン
スノズル全体に溶体化処理および時効処理を行うことに
より、溶接部の特性劣化の改善を行っても良い。この場
合の溶体化処理条件は、900〜1000℃×1時間保
持後水冷が好ましく、時効処理は450〜500×2時
間保持後空冷とする処理が好ましい。
【0018】
【実施例】以下に本発明の実施例について説明する。本
願発明の実施例として、下記の条件によって多孔ランス
ノズルを製作し、試験した。設備条件として、 ・受熱面の板厚 :20mm ・ランス直径 :φ360mm ・酸素孔数 :5孔 ・酸素流量 :70000Nm3 /hrとした。 表1に示す本発明の合金銅と比較材として従来の純銅を
皿部に使用して実際の操業結果を示す。
願発明の実施例として、下記の条件によって多孔ランス
ノズルを製作し、試験した。設備条件として、 ・受熱面の板厚 :20mm ・ランス直径 :φ360mm ・酸素孔数 :5孔 ・酸素流量 :70000Nm3 /hrとした。 表1に示す本発明の合金銅と比較材として従来の純銅を
皿部に使用して実際の操業結果を示す。
【0019】
【表1】
【0020】表1から本発明のNo.1および2では、
0.2%耐力が500MPa以上であり、その伸び値も
20%以上で、熱伝導率は純銅と同等レベルであった。
また、使用後の変形量は比較例に対して約1/100で
従来の純銅に対しては、約1/200に減少することが
わかる。本ランスノズルを実機で用いたところ、従来の
ノズルが160ch使用で変形量が10mmであったもの
が、0となり、従来の取り替え基準の変形になるまで使
用したところ、3倍以上の寿命延長がはかれた。
0.2%耐力が500MPa以上であり、その伸び値も
20%以上で、熱伝導率は純銅と同等レベルであった。
また、使用後の変形量は比較例に対して約1/100で
従来の純銅に対しては、約1/200に減少することが
わかる。本ランスノズルを実機で用いたところ、従来の
ノズルが160ch使用で変形量が10mmであったもの
が、0となり、従来の取り替え基準の変形になるまで使
用したところ、3倍以上の寿命延長がはかれた。
【0021】
【発明の効果】本発明により、ランスノズルの受熱面の
強度向上がはかれ、吹錬用酸素吹出し孔の変形および損
傷防止が達成できる。さらに、本発明により吹錬用酸素
吹出し孔の長期間使用による変形に対し、酸素ジェット
流を所定の位置に保つことができ、鉄歩留りの低下防
止、酸素原単位の増加防止および操業の安定化を図るこ
とが可能となる。
強度向上がはかれ、吹錬用酸素吹出し孔の変形および損
傷防止が達成できる。さらに、本発明により吹錬用酸素
吹出し孔の長期間使用による変形に対し、酸素ジェット
流を所定の位置に保つことができ、鉄歩留りの低下防
止、酸素原単位の増加防止および操業の安定化を図るこ
とが可能となる。
【図1】本発明に係る転炉吹錬用ランスノズルの概要図
である。
である。
【図2】従来の転炉吹錬用ランスノズルの概要図であ
る。
る。
【図3】従来の転炉吹錬用ランスノズルの概要図で、図
2のAA矢視図である。
2のAA矢視図である。
【図4】本発明に係る合金の応力−伸び線図を示す図で
ある。
ある。
1…冷却水外管 2…冷却水内管 3…酸素供給管 4…銅鋳物 5…吹錬用酸素吹出し孔 6…冷却水流 7a、7b、7c…導水孔 8…受熱面 9…溶接部 10…合金銅(皿部) 11…リング 12…中継管 13…変形部 14…コーナー損傷部 15…酸素ジェット流
Claims (5)
- 【請求項1】 複数の吹錬用酸素吹出し孔と冷却水通路
を有し、熱伝導性に優れた金属からなる転炉吹錬用ラン
スノズルにおいて、気体酸素を噴出する該吹錬用酸素吹
出し孔が開孔し、かつ溶湯金属に対向する受熱面の部位
が、0.2%耐力200〜600MPaの析出硬化型銅
合金であることを特徴とする転炉吹錬用ランスノズル。 - 【請求項2】 前記析出硬化型銅合金が、重量%で、C
u:98.0%以上、Ni:0.2〜2.0%、Be:
0.05〜0.5%、Zr:0.03〜1.5%、M
g:0.01〜0.1%および不可避的不純物からなる
ことを特徴とする請求項1記載の転炉吹錬用ランスノズ
ル。 - 【請求項3】 複数の吹錬用酸素吹出し孔と冷却水通路
を有し、熱伝導性に優れた金属からなる転炉吹錬用ラン
スノズルにおいて、気体酸素を噴出する該吹錬用酸素吹
出し孔を開孔し、かつ溶湯金属に対向する受熱面の部位
を、0.2%耐力200〜600MPaの析出硬化型銅
合金板をプレスにて成形後、さらに溶体化、時効の熱処
理を施し、その後溶接にて組み付けることを特徴とする
転炉吹錬用ランスノズルの製造方法。 - 【請求項4】 前記析出硬化型銅合金板をプレスにて成
形後、溶接にて組み付け、さらに溶体化、時効の熱処理
を施すことを特徴とする請求項3記載の転炉吹錬用ラン
スノズルの製造方法。 - 【請求項5】 前記析出硬化型銅合金が、重量%で、C
u:98.0%以上、Ni:0.2〜2.0%、Be:
0.05〜0.5%、Zr:0.03〜1.5%、M
g:0.01〜0.1%および不可避的不純物からなる
ことを特徴とする請求項3または請求項4記載の転炉吹
錬用ランスノズルの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8673997A JPH10280026A (ja) | 1997-04-04 | 1997-04-04 | 転炉吹錬用ランスノズルおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8673997A JPH10280026A (ja) | 1997-04-04 | 1997-04-04 | 転炉吹錬用ランスノズルおよびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10280026A true JPH10280026A (ja) | 1998-10-20 |
Family
ID=13895188
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8673997A Withdrawn JPH10280026A (ja) | 1997-04-04 | 1997-04-04 | 転炉吹錬用ランスノズルおよびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10280026A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR101117262B1 (ko) | 2011-06-09 | 2012-03-16 | 주식회사 서울엔지니어링 | 열전도성과 내마모성이 우수한 란스 헤드 및 그 제조방법 |
| JP2015221931A (ja) * | 2014-05-23 | 2015-12-10 | 新日鐵住金株式会社 | 上吹きランスを用いた転炉精錬方法 |
| JP2019513905A (ja) * | 2016-04-15 | 2019-05-30 | ソウドビーム エスエイSoudobeam Sa | 吹付けランスチップ |
-
1997
- 1997-04-04 JP JP8673997A patent/JPH10280026A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR101117262B1 (ko) | 2011-06-09 | 2012-03-16 | 주식회사 서울엔지니어링 | 열전도성과 내마모성이 우수한 란스 헤드 및 그 제조방법 |
| JP2015221931A (ja) * | 2014-05-23 | 2015-12-10 | 新日鐵住金株式会社 | 上吹きランスを用いた転炉精錬方法 |
| JP2019513905A (ja) * | 2016-04-15 | 2019-05-30 | ソウドビーム エスエイSoudobeam Sa | 吹付けランスチップ |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20040706 |