JPH102801A - 赤外線加熱炉内の被加熱体の温度検知方法 - Google Patents

赤外線加熱炉内の被加熱体の温度検知方法

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JPH102801A
JPH102801A JP15237796A JP15237796A JPH102801A JP H102801 A JPH102801 A JP H102801A JP 15237796 A JP15237796 A JP 15237796A JP 15237796 A JP15237796 A JP 15237796A JP H102801 A JPH102801 A JP H102801A
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JP
Japan
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heated
temperature
infrared
iheat
heater
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JP15237796A
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Hiromoto Uchida
浩基 内田
Seiki Sakuyama
誠樹 作山
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 赤外線加熱炉内の被加熱体の温度検知方法に
関し、計算のみで定量的に精度よく検知することを課題
とする。 【解決手段】 赤外線ヒータを有する加熱炉内の被加熱
体の温度を数値解析によって検知する際に、赤外線の波
長域を複数の範囲に分割し、それぞれの分割した波長域
毎に、被加熱体がヒータから受けるふく射熱量と周囲に
放射するふく射熱量との収支を計算し、これらを合算し
て被加熱体が炉内で受ける正味のふく射熱量を計算し、
これを境界条件として被加熱体の熱解析を行い、被加熱
体の温度を検知する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、赤外線加熱炉内
の被加熱体の温度検知方法に関する。
【0002】
【従来の技術】赤外線加熱は被加熱体を直接かつ瞬時に
熱することが出来るため、工業、医療、食品加工など幅
広い分野において効率がよく、付加価値の高い加熱方式
として注目されている。電子機器の分野では、プリント
板上に電子部品をはんだ付けする実装工程において、は
んだを溶融するため赤外線ヒータにより加熱する方式の
赤外線リフロー炉と呼ばれる加熱炉を用いる。
【0003】しかし、赤外線加熱は局所的な加熱に不向
きであることや、被加熱体の材質の違いにより赤外線吸
収特性が異なるなどの理由から、プリント板を均一に加
熱し、はんだ接合部が適切な温度になるように赤外線ヒ
ータの温度や加熱時間などの条件を設定するのは難し
い。
【0004】このため、新規のプリント板に対する前記
加熱条件の設定は、熱電体などによるプリント配線板の
温度の実測、および作業者の経験や勘による赤外線ヒー
タの温度や加熱時間などの条件設定を数回繰り返して、
はんだ接合部が目標の温度となるようにしていた。しか
し、この様な前記加熱条件の設定方法では、設定に多く
の時間を要し作業製が極めて悪く、また経験の浅い作業
者がこれらの設定を行う場合には尚更である。
【0005】このため、赤外線加熱炉内の被加熱体の温
度分布を数値解析によって予測し、これを赤外線加熱炉
の加熱条件の設定に利用することが一部で行われつつあ
る。しかし、従来の方法では、赤外線ヒータの放射エネ
ルギの波長分布や被加熱体の吸収率の波長分布のマッチ
ングが、被加熱体の温度上昇の度合に大きく影響するに
もかかわらず、これを無視し、放射率や吸収率が波長に
依存せず一定とし、平均値を用いて計算(灰色体として
計算)するようにしている。
【0006】また、赤外線ヒータから被加熱体に届くエ
ネルギの割合(形態係数)が加熱炉の状態により様々で
あるがこれを考慮できない。また、被加熱体がベルト・
コンベアなどに載って炉内を移動する場合には形態係数
は時間と共に変化するが、計算を簡単にするためこれを
一定として計算するなど、定量的な解析精度を決定する
重要な要素であるふく射計算を簡略的に扱うものであっ
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このため従来のふく射
計算方法を用いた赤外線リフロー炉内のプリント板の熱
解析による結果は、実際のリフロー炉内のプリント板の
温度分布やこの時間変化と比較すると定量的な正確さに
欠け、この解析結果のみからリフロー炉内の赤外線ヒー
タの温度や加熱時間(コンベア速度)等のプリント板の
加熱条件を決定するのは困難であるといった問題を生じ
ていた。
【0008】この発明は、このような事情を考慮してな
されたもので、赤外線リフロー炉内のプリント配線板の
温度分布やこの時間変化(温度プロファイル)を、数値
解析により精度よく検知する方法を提供するものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、赤外線ヒー
タを有する加熱炉内の被加熱体の温度を数値解析によっ
て検知する際に、赤外線の波長域を複数の範囲に分割
し、それぞれの分割した波長域毎に、被加熱体がヒータ
から受けるふく射熱量と周囲に放射するふく射熱量との
収支を計算し、これらを合算して被加熱体が炉内で受け
る正味のふく射熱量を計算し、これを境界条件として被
加熱体の熱解析を行い、被加熱体の温度を検知すること
を特徴とする赤外線加熱炉内の被加熱体の温度検知方法
を提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】この発明において、赤外線加熱炉
内の赤外線ヒータから放射されたふく射エネルギが被加
熱体へ届く割合を示す値である形態係数は、被加熱体が
コンベアなどに載って炉内を移動し赤外線ヒータとの相
対的に位置が変化する場合には、非定常解析のタイムス
テップ(時間増分)毎あるいは複数のタイムステップ毎
に計算し、この値を用いて赤外線ヒータから被加熱体が
受けるふく射熱量を計算し、これと被加熱体自身が放射
するふく射熱量との収支計算を行い、被加熱体が受ける
正味のふく射熱量を境界条件として被加熱体の熱伝導解
析を行い、被加熱体の温度分布やこの時間変化を知るよ
うにする。
【0011】また、赤外線ヒータから被加熱体が受ける
ふく射熱量と被加熱体自身が周囲に放射するふく射熱量
の計算において、赤外線ヒータや被加熱体のふく射エネ
ルギ強度の波長分布と放射率、吸収率の波長分布を赤外
線の波長域で複数個に分割し、それぞれの分割した波長
域における被加熱体へのふく射熱量の収支を計算し、最
後にこれらの分割した波長域における収支を合算する。
【0012】解析結果の精度を更に高めるためには、赤
外線ヒータと被加熱体との間の形態係数以外に、炉内壁
面と被加熱体との間の形態係数を計算し、これを用いて
炉内壁面から被加熱体が受けるふく射熱量を計算し、収
支計算に加算してもよい。
【0013】また、赤外線ヒータから炉内壁面で反射し
て被加熱体に至る形態係数を計算し、これを用いて赤外
線ヒータから炉内壁面で反射して被加熱体に届くふく射
熱量を計算し、収支計算に加算することで被加熱体が受
ける正確なふく射熱量を計算することができる。
【0014】また、これらの炉内壁面が関係するふく射
計算においても、赤外線ヒータ、炉内壁面、被加熱体の
それぞれがもつふく射エネルギ強度の波長分布と放射
率、吸収率、反射率の波長分布を赤外線の波長域で複数
個に分割し、それぞれの分割した波長域における被加熱
体へのふく射熱量の収支を計算し、最後にこれら分割し
た波長域における収支を合算することで、被加熱体が炉
内で受ける正味のふく射熱量を計算してもよい。
【0015】以下にこれらの計算をパーソナルコンピュ
ータを用いて実行する場合について詳述する。ここで、
図1に示すように、赤外線加熱炉内に各ヒータJHEAT,IH
EATがX方向に配列され、その中を被加熱体すなわちプ
リント板PCBが炉入口(X=0)から出口へ向ってX方
向に移動するものとする。
【0016】計算手順の概要を図2のフローチャートを
用いて説明する。最初に時系列でない(タイムステップ
を通じて一定である)形態係数を計算し、その他の時系
列でない値である、ヒータの放射エネルギ、炉の周囲壁
面の放射エネルギを計算する(ステップS1〜S3)。
【0017】次に、各タイムステップ毎の計算を開始す
る。各タイムステップのはじめには時系列の(各タイム
ステップにより変化する)形態係数を計算する(ステッ
プS4)。次に計算要素がヒータおよび炉内の周囲壁面
から直接受けるエネルギを計算し、ヒータから周囲壁面
で反射して計算要素が受けるエネルギを算出する(ステ
ップS5,S6)。次に、計算要素が放射により失うエ
ネルギを計算したあと、計算要素に関するエネルギの収
支を算出する(ステップS7〜S9)。
【0018】以上の計算が全計算要素について終了する
と(ステップS10)、これによって計算された熱量を
各計算要素が受けるふく射境界条件として、このタイム
ステップの最後にプリント板の熱伝導解析を行う(ステ
ップS11)。次にこのタイムステップをプリント板が
炉の入口から出口まで進む間、繰り返し実行し計算を終
了する(ステップS12)。
【0019】次に、図2におけるステップS1〜S10
について、図3〜図11に示すフローチャートと共に説
明する。まず、図3に示す時系列でない形態係数の計算
を実行する。予め、ヒータおよび炉内壁面の面積の計算
をしておく。 AHEAT = LHEAT * WHEAT AWALL = 2.0 *(LWALL * WWALL + LWALL * HWALL + WW
ALL * HWALL)- 8.0 * AHEAT
【0020】ここで、 AHEAT : ヒータの面積 LHEAT : ヒータの長さ WHEAT : ヒータの幅 AWALL : 炉内壁面の面積 LWALL : 炉内壁面の長さ WWALL : 炉内壁面の幅 HWALL : 炉内壁面の高さ である。
【0021】そして、時系列でない形態係数に関する計
算を次の要領で行う。 (1) ヒータのX座標の算出 HPOS(IHEAT) = LPRE + (IHEAT-1) * (LHEAT + LBET) +
LHEAT * 0.5 ここで、 IHEAT : 入口からIHEAT 番目のヒータ HPOS(IHEAT) :IHEATの中心のX座標(入口 X=0) LPRE :入口から最初のヒータの前端までの距離 LBET :ヒータとヒータとの間の距離 である。
【0022】(2) ヒータ間の位置関係の算出 HPOS1(IHEAT,JHEAT) = (IHEAT-1) * (LHEAT + LBET) +
LHEAT * 0.5-(JHEAT-1) * (LHEAT + LBET) HPOS2(IHEAT,JHEAT) = (IHEAT-1) * (LHEAT + LBET) +
LHEAT * 0.5-(JHEAT-1) * (LHEAT + LBET) ここで、 HPOS1(IHEAT,JHEAT) :IHEAT の中央点からJHEAT の後端
までのX方向の距離 HPOS2(IHEAT,JHEAT) :IHEAT の中央点からJHEAT の前端
までのX方向の距離 JHEAT : 上面ヒータ(1〜4) IHEAT : 下面ヒータ(1〜4) である。
【0023】(3) ヒータ間の形態係数の算出 SFHH(IHEAT,JHEAT) = 2.0 * (SFBASE(DISTZ * 2.0, HPO
S1(IHEAT,JHEAT), WHEAT/2.0) - SFBASE(DISTZ * 2.0,
HPOS2(IHEAT,JHEAT),WHEAT/2.0)) 関数SFBASE(A,B,C)を次のようにおく。 SFBASE(A,B,C) = ((B/(A2+B2)0.5)*sin-1(C/(A2+B2+C2)
0.5)+(C/((A2+C2)0.5)*sin-1(B/(A2+B2+C2)0.5)/2π
【数1】
【0024】 (SFHH(1) = SFHH(4), SFHH(2) = SFHH(3)) ここで、 SFHH(IHEAT,JHEAT) :JHEATからIHEATへの形態係数 SFHH(JHEAT) :JHEATから向合う全てのヒータへの形態係
数 DISTZ : ヒータとPCB(コンベア中心線)との垂直方向
の距離 である。
【0025】(4) ヒータから周囲壁面への形態係数の算
出 SFHW(JHEAT) = 1.0 - SFHH(JHEAT) ここで、 SFHW(JHEAT) :JHEATから周囲壁面への形態係数 である。
【0026】(5) 周囲壁面から周囲壁面への形態係数の
算出 SFWW = 1.0 - 4.0 * AHEAT * (SFHW(1) + SFHW(2)) / A
WALL ここで、 SFWW :周囲壁面から周囲壁面への形態係数 である。
【0027】次に、図4に示す各ヒータの放射エネルギ
の計算を次の要領で行う。ここで、波長RAM=2〜27
μmとし、1μm毎に計算する。 QH(IHEAT,RAM) = (EPUH(IHEAT,RAM) * AHEAT * C1 * RA
M-5)/(exp(C2 / (RAM * THEAT(IHEAT))) -1) または、 QH(IHEAT) = EPUH(IHEAT) * AHEAT * SIG * THEAT(IHEA
T)4
【0028】ここで、 IHEAT : 上下のヒータ(1〜8) RAM : 波長 QH(IHEAT,RAM) :IHEATが放射する波長RAMのエネルギ EPUH(IHEAT,RAM) :IHEATの波長RAMの放射率 C1 :定数(3.743*108) C2 :定数(1.4387*104) THEAT(IHEAT) :IHEATの温度 QH(IHEAT) :IHEATが放射するエネルギ EPUH(IHEAT) :IHEATの平均放射率 SIG : 定数(5.669*10-8) である。
【0029】次に、図5に示す周囲壁面の放射エネルギ
の計算を次の要領で行う。 QW(RAM) = (EPUW(RAM) * AWALL * C1 * RAM -5)/(exp(C
2 / (RAM * TWALL))-1 または QW = EPUW * AWALL * SIG * TWALL4
【0030】ここで、 QW(RAM) : 壁面が放射する波長RAMのエネルギ EPUW(RAM) : 壁面の波長RAMの放射率 TWALL : 壁面の温度 QW :壁面が放射するエネルギ EPUW :壁面の平均放射率 である。
【0031】次に、図6に示す時系列である形態係数に
関する計算を次の要領で行う。但し、計算はx秒毎に行
う。 (1) PCBの中心の座標などについての計算 PCBPOS = NTIME * VELOCI DELTAX(IHEAT) = HPOS(IHEAT) - PCBPOS L1(IHEAT) = DELTAX(IHEAT) - (LHEAT/2.0) L2(IHEAT) = DELTAX(IHEAT) + (LHEAT/2.0)
【0032】ここで、 PCBPOS : PCBの中心のX座標(入口 X=0) NTIME : 現Time Stepにおける時刻 VELOCI :コンベアの速度 DELTAX(IHEAT) : IHEAT中心とPCBのX方向の距離 L1(IHEAT),L2(IHEAT) : PCBとIHEAT前端,後端との距離 である。
【0033】(2) PCBからヒータへの形態係数の計算 SFPH(IHEAT) = 2.0 * (SFBASE(DISTZ,L2(IHEAT),WHEAT/
2.0)- SFBASE(DISTZ,L1(IHEAT),WHEAT/2.0)) ここで、 SFPH(IHEAT) :PCBからIHEATへの形態係数 である。
【0034】(3) ヒータからPCBへの形態係数の計算 SFHP(IHEAT) = (APCB * SFPH(IHEAT))/AHEAT
【数2】
【0035】ここで、 SFHP(IHEAT) :IHEATからPCBへの形態係数 APCB :PCBの面積 TSFHP : 上面の全てのヒータからPCBへの形態係数 である。
【0036】(4) 周囲壁面からPCBへの形態係数の計算 SFWP = (2.0 * APCB / AWALL) - (AHEAT / AWALL) * 2.
0 * TSFHP ここで、 SFWP :周囲壁面からPCBへの形態係数 である。
【0037】(5) ヒータから周囲壁面に反射してPCBに
届くエネルギの割合の計算 RHWP(IHEAT,RAM) = (ROHW(RAM) * SFWP * SFHW(IHEAT))
/ (1.0 - ROHW(RAM)* SFWW)
【数3】
【0038】ここで、 RHWP(IHEAT,RAM) :IHEATの波長RAMのエネルギが周囲壁
面で反射してPCBに届く割合 ROHW(RAM) : 波長RAMの周囲壁面の反射率 RHWP(IHEAT) :IHEATのエネルギが周囲壁面で反射してPC
Bに届く割合 である。
【0039】次に、計算要素が受けるエネルギの算出を
実行する。 [1]被加熱体の各材質に対する計算(材質の数だけ計
算) 計算要素は赤外線を透過しないほど十分厚いものとし、
取り扱う計算要素は空気との境界にある要素のみとす
る。 要素がヒータと平行:X=1,垂直:X=0 ヒータに垂直な任意の位置の形態係数は平行な位置の2
5%とする。
【0040】まず、図7に示す計算要素がヒータから直
接受けるエネルギを次の要領で算出する。 SQHP(IHEAT,RAM) = (X-(X-1) * 0.25) * SFHP(IHEAT)*
EPUP(RAM) * QH(IHEAT,RAM) / APCB
【数4】 または、 SQHP(IHEAT) = (X-(X-1) * 0.25) * SFHP(IHEAT)* EPUP
* QH(IHEAT) / APCB
【0041】計算要素がプリント板の基準面より上にあ
る場合(Z>0)
【数5】
【0042】計算要素がプリント板の基準面より下にあ
る場合(Z≦0)
【数6】
【0043】ここで、 SQHP(IHEAT,RAM) :IHEATから計算要素が直接受ける波長
RAMのエネルギ EPUP(RAM) : 計算要素の波長RAMの吸収率 SQHP(IHEAT) :IHEATから計算要素が直接受けるエネルギ EPUP :計算要素の平均吸収率 TSQHP : 上面(又は下面)全てのヒータからPCBが直接
受けるエネルギ である。
【0044】次に図8に示す計算要素が周囲壁面から直
接受けるエネルギを次の要領で算出する。 SQWP(RAM) = (X-(X-1) * 0.25) * SFWP* EPUP(RAM) * Q
W(RAM) / (2.0 * APCB)
【0045】
【数7】 または、 SQWP = (X-(X-1) * 0.25) * SFWP * EPUP * QW / (2.0*
APCB)
【0046】ここで、 SQWP(RAM) : 周囲壁面から計算要素が直接受ける波長RA
Mのエネルギ SQWP :周囲壁面から計算要素が直接受けるエネルギ である。
【0047】次に、図9に示す周囲壁面で反射して計算
要素が受けるエネルギを次のように算出する。 SQHWP(IHEAT,RAM) = (X-(X-1) * 0.25) * RHWP(IHEAT)
* EPUP(RAM)* QH(IHEAT,RAM) / (2.0 * APCB)
【数8】 または、 SQHWP(IHEAT) = (X-(X-1) * 0.25) * RHWP(IHEAT)* EPU
P * QH(IHEAT) / (2.0 * APCB)
【数9】
【0048】ここで、 SQHWP(IHEAT,RAM) :壁面で反射して計算要素が受けるIH
EATの波長RAMのエネルギ SQHWP(IHEAT) :壁面で反射して計算要素が受けるIHEAT
のエネルギ TSQHWP :壁面で反射して計算要素が受けるすべてのヒー
タのエネルギ である。
【0049】次に、図10に示す計算要素が放射により
失うエネルギを次の要領で算出する。 SQP(RAM) = (EPUP(RAM) * C1 * RAM-5)/(exp(C2 / (RAM
* TPCB)) -1)
【数10】 または SQP = EPUP * SIG * TPCB4
【0050】ここで、 SQP(RAM) :計算要素が放射する波長RAMのエネルギ TPCB :計算要素の温度 SQP : 計算要素が放射するエネルギ である。
【0051】次に、図11に示すように計算要素につい
てのエネルギの収支を計算する。 SQ = TSQHP + SQWP + TSQHWP - SQP ここで、 SQ :計算要素が受ける正味のエネルギ である。
【0052】以上のふく射計算によって求めた熱量を対
象の計算要素に境界条件として与え被加熱体の熱伝導解
析を行う。また加熱炉内は対流熱伝達による熱量の授受
も無視できない場合が多く、これも考慮すべきことはい
うまでもない。
【0053】この発明では、赤外線ヒータや被加熱体の
材質特有の放射率、吸収率、ふく射エネルギ強度の波長
分布を考慮してふく射伝熱の計算を行うため、赤外線ヒ
ータと被加熱体が持つふく射エネルギ強度の波長分布と
放射率、吸収率の波長分布を赤外線の波長域で複数個に
分割し、それぞれの分割した波長域における被加熱体へ
のふく射熱量の収支を計算し、最後にこれら分割した波
長域における収支を合算する。
【0054】このため赤外線ヒータの放射特性に対して
被加熱体が加熱されやすいか否か、赤外線ヒータと被加
熱体のふく射特性のマッチングはどうかといったことを
ふく射計算を行い被加熱体を熱解析した結果に反映する
ことができる。
【0055】また、赤外線加熱炉内の被加熱体の温度を
検出するための被加熱体の熱解析において、被加熱体が
受けるふく射熱量の計算に、被加熱体、赤外線ヒータ、
周囲壁面などとの間の形態係数と、この時間変化を考慮
するため、解析のタイムステップ毎あるいは複数のタイ
ムステップ毎に各形態係数を計算し、これを用いてヒー
タから被加熱体が受けるふく射熱量を計算し、これと被
加熱体自身が放射するふく射熱量との収支計算を行なっ
たあと、これを境界条件として被加熱体の熱伝導解析を
行い、温度分布やこの時間変化を知る。
【0056】このため、各ヒータと被加熱体との相対的
な位置関係に応じたふく射エネルギの時間変化を正確に
計算することが出来る。このように、熱伝導解析を行う
対象に境界条件として設定する、ふく射熱量とこの時間
変化を正確に計算できるため、定量的に正確な解析結果
を得ることができ、被加熱体の正確な温度検知が可能と
なり、これを利用することにより、実際にプリント板の
加熱実験を行うことなく、効率よく赤外線リフロー炉の
加熱条件の設定を行うことが出来る。
【0057】この技術は赤外線リフロー炉内のプリント
配線板の温度検知や赤外線リフロー炉の加熱条件の設定
に利用するのみでなく、例えば塗装の乾燥食品の加工な
どに使用される加熱装置内の被加熱体の温度検知や加熱
装置の加熱条件の設定にも適用できる。
【0058】実施例 以下にこの発明の実施例を詳述する。
【0059】図12に示す赤外線リフロー炉を用いて、
図13に示すプリント板Pを加熱した場合のプリント板
の非定常熱伝導解析を行った。なお、基板Pには図13
に示すようにコンデンサC、QFP(Quad Flat Packag
e)型集積素子IC1、SOP(Small Outline Package)
型集積素子IC2およびコネクタSが搭載されているも
のとする。図12において赤外線リフロー炉は、予熱ゾ
ーン5、均熱ゾーン6、本加熱ゾーン8、及びプリント
板Pを矢印方向に搬送するコンベア7などによって構成
されている。プリント板Pを搬送するコンベア7の上下
には予熱ゾーン5、均熱ゾーン6および、本加熱ゾーン
8に対応し面状の赤外線ヒータHが搬送方向に沿って所
定の間隔で上下に設置されている。
【0060】ヒータにより各ゾーンは異なる温度に保た
れており、予熱ゾーン5は340℃、均熱ゾーン6は1
70℃、均熱ゾーン7は170℃、本加熱ゾーン8は3
60℃となっているため、各ヒータHからプリント板P
が受けるふく射エネルギを各々計算するようにした。
【0061】更に、周囲壁面が放射するふく射エネルギ
と、各赤外線ヒータから周囲壁面に反射してプリント板
Pに届くふく射エネルギと、プリント板Pから周囲空間
へのふく射エネルギを各々計算し、これらの収支計算を
行った。
【0062】また、このふく射エネルギの収支計算は2
〜27μmの波長の間を1μm間隔で分割し、各々の波
長範囲毎に行った。赤外線ヒータHからプリント板Pへ
のふく射エネルギの計算において、赤外線ヒータHから
プリント板Pへの形態係数は、今回、解析したプリント
板PはヒータHと比べて小さいため、プリント板P上の
位置の違いによるヒータHからの形態係数の違いが微小
であるため、プリント板P上の任意の位置で一定と仮定
した。また赤外線ヒータHからヒータに垂直な面への形
態係数は、改めて計算せずに赤外線ヒータHから水平な
面への形態係数の1/4とした。
【0063】これらの形態係数およびふく射エネルギの
計算は、プリント板Pがリフロー炉内をコンベア7によ
って移動し、時間によって変化するため、熱伝導解析の
各タイムステップ毎に計算するようにした。更にリフロ
ー炉内の雰囲気とプリント板Pと対流熱伝達による熱交
換に関しては、ここでは簡単に熱伝達係数を一定とし、
プリント板Pの上面、下面とも10W/m2Kとし、炉内雰
囲気の温度を140℃(測定値)一定として計算した。
【0064】以上の計算から各タイムステップにおける
プリント板P上の各境界要素に対する境界条件を決定
し、リフロー炉入口から出口まで(180秒間)移動す
るプリント板Pの180秒間の非定常熱伝導解析を行っ
た。熱伝導解析手法として三次元差分法を用いた。
【0065】また、この実施例においては、解析結果の
定量的な正確さを証明するため、リフロー炉で熱電対を
設置したプリント板Pを加熱し、温度プロファイルを実
測する実験を行った。測定点は図13に示す点a、bで
ある。
【0066】図14および図15にこの実施例による解
析結果の温度プロファイル(イ)と実験結果の温度プロ
ファイル(ロ)をそれぞれ示す。図14は、図13に示
すプリント板Pの電子部品が搭載されていない点aの温
度、図15は図13に示す電子部品が搭載されている点
bの温度である。これよりこの実施例による解析結果の
描く温度プロファイル(イ)は、QFP型集積回路など
比較的大きな電子部品の下の基板の温度が、搭載されて
いない部分の基板の温度と比較して低くなり、実験結果
の描く温度プロファイルの曲線(ロ)と相似関係にある
など定性的に正しいことが確認された。
【0067】また、表1に図13の点aにおけるこの実
施例の方法による解析結果と実験による温度測定の結果
を定量的に比較した。表2に図3の点bにおけるこの実
施例の方法による解析結果と実験による温度測定の結果
を定量的に比較した。この発明の解析手法を用いた結果
は、実験結果と比べて点aに関しては、190℃(22
→212℃)の温度上昇に対して−3〜+4℃以内、±
2.1%以内の誤差であり、点bに関しては、168℃
(22→190℃)の温度上昇に対して−5〜+5℃以
内、、±3%以内の誤差である。
【0068】以上の結果から、この発明の方法によれ
ば、高い精度でプリント板の温度を検知できる。またこ
の検知方法を用いることで、実際にプリント板をリフロ
ー炉で加熱し熱電対などを用いて温度を測定することな
く、リフロー炉のヒータ温度等の加熱条件を効率よく設
定することが可能である。
【0069】
【表1】
【0070】
【表2】
【0071】
【発明の効果】この発明によれば、赤外線リフロー炉内
のプリント板の熱解析において、プリント板およびプリ
ント板上の電子部品が受けるふく射熱量の計算に、被加
熱体、赤外線ヒータ、炉内壁面などの間の形態係数を考
慮するため、従来のふく射計算方法を用いた解析方法に
比べて被加熱体の温度分布やこの時間変化など、定量的
に精度のよい解析結果を得ることができる。
【0072】更に解析結果の定量的な信頼性が高いた
め、解析を多くても数回実行するのみで、赤外線ヒータ
の温度およびコンベア速度の最適な設定を行える。この
ため従来の様に作業者の勘や経験に頼ることなく被加熱
体の最適な温度プロファイルを得ることができ、更には
実際に赤外線加熱炉に被加熱体を通して温度分布を測定
するなど補助的な実験が必要でないため、作業性がよく
加熱炉の設備稼働率を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の計算方法に用いる赤外線加熱炉の構
成説明図である。
【図2】この発明の計算過程の概要を示すフローチャー
トである。
【図3】この発明の計算過程の要部を示すフローチャー
トである。
【図4】この発明の計算過程の要部を示すフローチャー
トである。
【図5】この発明の計算過程の要部を示すフローチャー
トである。
【図6】この発明の計算過程の要部を示すフローチャー
トである。
【図7】この発明の計算過程の要部を示すフローチャー
トである。
【図8】この発明の計算過程の要部を示すフローチャー
トである。
【図9】この発明の計算過程の要部を示すフローチャー
トである。
【図10】この発明の計算過程の要部を示すフローチャ
ートである。
【図11】この発明の計算過程の要部を示すフローチャ
ートである。
【図12】この発明の実施例に用いる赤外線リフロー炉
の構成説明図である。
【図13】この発明の実施例に用いるプリント板の上面
図である。
【図14】この発明の実施例による算出値と実験による
実測値との温度プロファイル図である。
【図15】この発明の実施例による算出値と実験による
実測値との温度プロファイル図である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 赤外線ヒータを有する加熱炉内の被加熱
    体の温度を数値解析によって検知する際に、赤外線の波
    長域を複数の範囲に分割し、それぞれの分割した波長域
    毎に、被加熱体がヒータから受けるふく射熱量と周囲に
    放射するふく射熱量との収支を計算し、これらを合算し
    て被加熱体が炉内で受ける正味のふく射熱量を計算し、
    これを境界条件として被加熱体の熱解析を行い、被加熱
    体の温度を検知することを特徴とする赤外線加熱炉内の
    被加熱体の温度検知方法。
  2. 【請求項2】 被加熱体がヒータから受けるふく射熱量
    と周囲に放射するふく射熱量との収支を計算する工程
    が、赤外線ヒータと被加熱体との間の形態係数を計算
    し、これを用いてふく射熱量の収支計算を行うことを特
    徴とする請求項1記載の赤外線加熱炉内の被加熱体の温
    度検知方法。
  3. 【請求項3】 赤外線ヒータを有する加熱炉内の被加熱
    体の温度を数値解析によって検知する際に、加熱炉内で
    の被加熱体の相対的な位置が時間によって変化する場
    合、赤外線ヒータと被加熱体との間の形態係数を、時間
    の関数として計算し、これを用いて被加熱体が炉内で受
    ける正味のふく射熱量を計算し、これを境界条件として
    被加熱体の熱解析を行い、被加熱体の温度を検知するこ
    とを特徴とする赤外線加熱炉内の被加熱体の温度検知方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の方法と請求項2または
    請求項3に記載の方法とを合わせて用い、被加熱体が炉
    内で受ける正味のふく射熱量を計算し、これを境界条件
    とし被加熱体の熱解析を行い、被加熱体の温度分布や温
    度上昇を検知することを特徴とする赤外線加熱炉内の被
    加熱体の温度検知方法。
  5. 【請求項5】 被加熱体が炉内で受ける正味のふく射熱
    量の計算において、被加熱体が赤外線ヒータから直接受
    けるふく射熱量の他に、炉内壁面からのふく射熱量と、
    赤外線ヒータから炉内壁面に反射して被加熱体に届くふ
    く射熱量とを考慮して、ふく射熱量の収支計算を行うこ
    とを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の赤外線
    加熱炉内の被加熱体の温度検知方法。
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CN116149391A (zh) * 2022-12-20 2023-05-23 江苏电子信息职业学院 基于一维非稳态热传导模型的炉温曲线控制方法

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