JPH10281207A - 懸架ばね調整装置 - Google Patents

懸架ばね調整装置

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Publication number
JPH10281207A
JPH10281207A JP10533797A JP10533797A JPH10281207A JP H10281207 A JPH10281207 A JP H10281207A JP 10533797 A JP10533797 A JP 10533797A JP 10533797 A JP10533797 A JP 10533797A JP H10281207 A JPH10281207 A JP H10281207A
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JP
Japan
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spring
suspension spring
tubular body
vehicle
adjusting device
Prior art date
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Pending
Application number
JP10533797A
Other languages
English (en)
Inventor
Takayuki Nagai
孝行 永井
Ikuo Ota
育夫 太田
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KYB Corp
Original Assignee
Kayaba Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 油圧緩衝器に介装されている懸架ばねにおけ
るばね定数あるいはばね荷重を所望の大小の二段に切り
換えるのはもちろんのこと、泥や泥水の影響を受け難く
して長期に亙る操作性を保障し、かつ、簡単な構成にし
ながら車両の運転中でも調整操作を可能にし、その汎用
性の向上を期待するのに最適となる。 【解決手段】 油圧緩衝器における上端側に介装のサブ
ばね5の内周側に配在される懸架ばね調整装置におい
て、上端がロッド体1の上端部側に連繋されながらロッ
ド体2を中心にして適宜角度の往復回動を可能にする上
方筒状体20を有すると共に、この上方筒状体20に連
繋される下方筒状体10を有し、かつ、この下方筒状体
10の下端がシリンダ体2の外周に摺動可能に介装の係
止部材3に対向されまたは常時当接もしくは連設されて
なり、上方筒状体20の上端が車両の車体側に配在のリ
ンク機構Rによってロッド体1の上端部側に連繋されな
がら適宜角度で往復回動されるときに下方筒状体10が
上下の二段に移動される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、油圧緩衝器に介
装されている懸架ばねにおけるばね定数あるいはばね荷
重を大小の二段に切り換えることを可能にする懸架ばね
調整装置の改良に関する。
【0002】
【従来技術とその問題点】周知のように、車両に搭載の
ショックアブソーバなどの油圧緩衝器に介装されている
懸架ばねにおけるばね定数が変更される場合には、たと
えば、車両における乗り心地の改善や操縦安定性の向上
が可能になり、懸架ばねにおけるばね荷重が変更される
場合には、たとえば、車両における車高調整が可能にな
る。
【0003】一方、油圧緩衝器に介装されている懸架ば
ねが単一の場合には、そのばね定数を変更し得ないが、
懸架ばねが間に従動するストッパを有する直列する二段
とされる場合には、ストッパの動きを規制することでい
ずれか一方の懸架ばねのばね定数を選択し、ストッパの
動きを許容することで直列する二段からなる懸架ばねの
ばね定数にする、すなわち、懸架ばねのばね定数を大小
の二段に切り換えることが可能になる。
【0004】また、油圧緩衝器に介装されている懸架ば
ねにおけるばね荷重は、懸架ばねが単一とされているか
間に従動するストッパを有する直列する二段とされてい
るかにかかわりなく、たとえば、懸架ばねの下端を担持
するばね受を上下方向の二段の位置に変更させること
で、大小の二段に切り換えることが可能になる。
【0005】ところで、従来から、懸架ばねにおけるば
ね定数を変更する場合の上記のストッパについても同様
の傾向にあるが、懸架ばねにおけるばね荷重を変更する
場合の上記のばね受については、多くの場合に、油圧緩
衝器を構成する車軸側部材としてのシリンダ体側に、し
かも、シリンダ体の下端部の外周に配在される傾向にあ
る。
【0006】それゆえ、このばね受を有する懸架ばね調
整装置は、これを装備する油圧緩衝器が実車に搭載され
た状態のときに、地表面に近い位置に配在されているこ
とになり、泥や泥水を被ることが多く、この泥や泥水に
よって懸架ばね調整装置自体が直接故障しないとして
も、泥や泥水による部材の錆が招来されることで、結果
的に、懸架ばね調整装置が作動困難や作動不能になるな
ど事態が経験的に立証されている。
【0007】また、上記の懸架ばね調整装置に対する調
整操作は、たとえば、懸架ばね調整装置をコントローラ
やアクチュエータを有する複雑な構成にすることで、運
転者が車両を運転しながらでも実行可能に設定し得るこ
とになるが、たとえば、車両がサンドバギー車である場
合には、懸架ばね調整装置をコントローラなどを有する
ことで複雑な構成にすること自体が忌避される傾向にあ
り、多くの場合に、手動操作で、しかも、運転者が運転
を中止して車両が停止されている状態のときに実行し得
るように設定される傾向にある。
【0008】そして、この場合に、懸架ばね調整装置が
地表面に近い位置に配在されていることから、その操作
者は、地表面に屈み込むようにしてこれを実行すること
になり、したがって、かなり無理な操作姿勢が要求され
ることからその利用が億劫がられることも多く、その結
果、利用されないままでいわゆる死蔵されることも経験
的に立証されている。
【0009】この発明は、上記した事情を鑑みて創案さ
れたものであって、その目的とするところは、油圧緩衝
器に介装されている懸架ばねにおけるばね定数あるいは
ばね荷重を所望の大小の二段に切り換えるのはもちろん
のこと、泥や泥水の影響を受け難くして長期に亙る操作
性を保障し、かつ、簡単な構成にしながら車両の運転中
でも調整操作を可能にし、その汎用性の向上を期待する
のに最適となる懸架ばね調整装置を提供することであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、この発明の構成を、基本的には、車軸側部材た
るシリンダ体の外周側に配在されて下端をシリンダ体の
下端に担持させながら上端をシリンダ体の外周に摺動可
能に介装の係止部材に係止させる懸架ばねを有すると共
にシリンダ体内に下端側を出没可能に挿通させる車体側
部材たるロッド体の上端側の外周側に配在され下端を係
止部材に担持させながら上端をロッド体の上端部側に係
止させるサブばねを有してなる油圧緩衝器におけるサブ
ばねの内周側に配在される懸架ばね調整装置において、
上端がロッド体の上端部側に連繋されながらロッド体を
中心にして適宜角度の往復回動を可能にする上方筒状体
を有すると共に、この上方筒状体にカム構造下に連繋さ
れる下方筒状体を有してなり、かつ、この下方筒状体の
下端がシリンダ体の外周に摺動可能に介装の係止部材に
適宜の間隔を有して対向してなり、上方筒状体の上端が
車両の車体側に配在のリンク機構によってロッド体の上
端部側に連繋されながら適宜角度で往復回動されるとき
に下方筒状体が上下の二段に移動して係止部材との間の
間隔を変更してなるとする。
【0011】その結果、下方筒状体が上昇状態に維持さ
れてその下端が係止部材から常時離れている場合には、
サブばねが懸架ばねと共に係止部材を間に有した直列す
る二段ばねを構成し、このとき、いわゆる懸架ばねにお
けるばね定数が直列する二段ばねのばね定数になり、下
方筒状体が下降状態に維持されてあるいは相対的に下降
した状態になってその下端が係止部材に当接される場合
には、サブばねの伸縮が阻止されて懸架ばねのみからな
る単一のばねを構成し、このとき、いわゆる懸架ばねに
おけるばね定数が単一のばねのばね定数になる。
【0012】なお、下方筒状体の下端が係止部材に常時
当接されもしくは連設される状態に設定される場合に
は、サブばねの配在にかかわりなく懸架ばねのみからな
る単一のばねを構成し、したがって、この懸架バックル
ね調整装置は、下方筒状体が上下の二段に移動されると
きに懸架ばねのばね荷重を大小の二段に変更する装置と
して機能することになる。
【0013】ちなみに、カム構造は、上方筒状体あるい
は下方筒状体のいずれか一方に形成のカム片と、上方筒
状体あるいは下方筒状体のいずれか他方に形成されてカ
ム片の尖端を摺動させるカム面と、このカム面の両端に
形成されてカム片の尖端を配在させる係止凹部とを有し
てなる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、図示した実施の形態に基
づいて、この発明を説明するが、この発明の実施の形態
による懸架ばね調整装置は、図1および図2に示すよう
に、油圧緩衝器において車体側部材とされるロッド体1
の上端側の外周側に配在されてなるもので、下方筒状体
10と、上方筒状体20とを有してなる。
【0015】そして、図3に示すように、下方筒状体1
0と上方筒状体20とがカム構造下に連繋されてなる一
方で、図4に示すように、上方筒状体20が車両の車体
(図示せず)側に配在のリンク機構Rによって適宜角度
で往復回動されるように設定されている。
【0016】まず、油圧緩衝器は、図1および図2に示
す実施の形態では、車軸側部材たるシリンダ体2の外周
側に配在されて下端(図示せず)がシリンダ体2の下端
(図示せず)に担持されながら上端がシリンダ体2の外
周に摺動可能に介装の係止部材3に係止される懸架ばね
4を有してなる。
【0017】また、この油圧緩衝器は、シリンダ体2内
に下端側が出没可能に挿通されるロッド体1の上端側の
外周側に配在され下端が係止部材3に担持されながら上
端がロッド体1の上端部側に係止されるサブばね5を有
してなる。
【0018】そして、このサブばね5の内周側にこの発
明による懸架ばね調整装置が配在されてなるとするもの
で、このように設定することで、懸架ばね調整装置が油
圧緩衝器のいわゆる下端側に配在されることで危惧され
る泥や泥水の影響を受け難くし得ることになる。
【0019】上記のように、懸架ばね調整装置が油圧緩
衝器のいわゆる上端側となるサブばね5の内周側に配在
されることで、泥や泥水の影響を受け難くし得ることに
なるが、図示する実施の形態では、サブばね5の外周側
にこのサブばね5を外周側から覆うサイドカバー6を配
在してなるとし、このサイドカバー6の配在で油圧緩衝
器の上端側においても泥や泥水の影響を受け難くしてい
る。
【0020】そして、このサイドカバー6は、図示する
実施の形態では、下端側の内周に係止部材3の外周端を
摺接させており、サイドカバー6の下端側の内周と係止
部材3の外周端との間を介してこのサイドカバー6の内
周側に泥や泥水が侵入しないように配慮している。
【0021】また、係止部材3は、シリンダ体2の外周
に摺接する内周に水抜き溝3aを有しており、この水抜
き溝3aでこの係止部材3の上端側、すなわち、サブば
ね5の内周側をこの係止部材3の下端側、すなわち、シ
リンダ体2の下端側の外周側に連通させている。
【0022】ちなみに、係止部材3の内周に水抜き溝3
aを形成するのに代えて、図示しないが、サイドカバー
6の下端内周と支持部材3の外周端との間に隙間を出現
させるとしても良い。
【0023】この場合には、サイドカバー6がより広径
に設定されるから、油圧緩衝器の外径を大きくする不具
合を招くが、この隙間が水抜き溝3aよりも言わば上方
にある傾向になるから、この水抜き溝3aに比較して、
この隙間を介しての泥や泥水の係止部材3の上端側への
侵入の危険性が減少される点で有利となる。
【0024】一方、サイドカバー6の上端には、サイド
カバー6の筒状に形成されたいわゆる本体部(符示せ
ず)を垂設するに十分な機械的強度を有するように適宜
の肉厚の環状に形成された上端基部6aが設けられてお
り、この上端基部6aが後述する懸架ばね調整装置の上
端側に定着されている。
【0025】そして、図示する実施の形態では、上記の
上端基部6aを上方側から液密構造下に覆うようにトッ
プカバー7が配設されており、このトップカバー7は、
空気抜き孔7a(図2参照)を有すると共に、この空気
抜き孔7aに連通し大気中に連通する適宜長さのエアパ
イプ7b(図2参照)を連設させている。
【0026】それゆえ、このトップカバー7を有するこ
とで、後述する懸架ばね調整装置の上端面が泥や泥水を
被ることを未然に阻止し得るのはもちろんのこと、この
トップカバー7が空気抜き孔7aを有することで、サブ
ばね5の内周側にいわゆるバキューム現象を発現させな
くて済み、係止部材3の内周に形成の水抜き溝3aを介
して、たとえば、泥水がサブばね5の内周側に吸入され
るなどの不具合をあらかじめ排除できることになる。
【0027】そして、空気抜き孔7aを適宜長さのエア
パイプ7bで大気中に連通させることで、トップカバー
7の上面に泥や泥水が被っても空気抜き孔7aにいわゆ
る目詰まりを発生させないようにすることが可能にな
る。
【0028】なお、トップカバー7は、上記のサイドカ
バー6と一体になるように形成されるとしても良く、こ
の場合には、サイドカバー6における上端基部6aの形
成を省略でき、素材量の削減が可能になると共にいわゆ
る部品点数の削減が可能になる点で有利となる。
【0029】ただ、サイドカバー6における上端基部6
aは、後述する懸架ばね調整装置を構成する部材のいわ
ゆる抜け落ちを阻止する部材として機能することを勘案
すると、トップカバー7がサイドカバー6と別体に形成
されて、上端基部6aが積極的に存在されるように設定
されることも有意義となる。
【0030】つぎに、サブばね5の内周側であってロッ
ド体1の上端側の外周側に配在される懸架ばね調整装置
は、基本的には、所定の操作の際に、結果として、下方
筒状体10が上下の二段に移動されるように設定されて
いれば足りる。
【0031】そして、図示する実施の形態では、この懸
架ばね調整装置は、下方筒状体10に対してカム構造下
に連繋されている上方筒状体20がリンク機構Rによっ
て適宜角度で往復回動されるときに、下方筒状体10が
上下の二段に移動されるように設定されている。
【0032】少し説明すると、下方筒状体10は、下端
がシリンダ体2の外周に介装の前記係止部材3に対して
適宜の間隔を有して対向してなり、この状態、すなわ
ち、これが上昇状態にあってその下端が係止部材3から
離れている場合には、サブばね5が懸架ばね4と共に係
止部材3を間に有した直列する二段ばねを構成するとし
ており、このときに、いわゆる懸架ばねにおけるばね定
数が懸架ばね4とサブばね5からなる直列する二段ばね
のばね定数になるとしている。
【0033】そして、下方筒状体10が下降状態にある
場合はもちろんのこと、上昇状態にある場合でもその下
端が係止部材3に当接される場合には、サブばね5の伸
縮が阻止されて懸架ばね4のみからなる単一のばねを構
成するとしており、このときに、いわゆる懸架ばねにお
けるばね定数が単一のばねたる懸架ばね4のばね定数に
なるとしている。
【0034】ちなみに、下方筒状体10の下端位置の設
定については、下方筒状体10が上昇状態にある限りに
は、下端が油圧緩衝器の最圧縮時にも係止部材3に当接
されないように設定するとしても良く、また、油圧緩衝
器の最圧縮近傍時には係止部材3に当接されるように設
定するとしても良い。
【0035】一方、この下方筒状体10を上昇状態およ
び下降状態に維持するのが上方筒状体20であって、前
記したように、この上方筒状体20と下方筒状体10
は、カム構造下に連繋されている。
【0036】このカム構造は、図3に示す実施の形態で
は、上方筒状体20に形成されたカム片20aと、下方
筒状体10に形成されてカム片20aの尖端を摺動させ
る傾斜状態のカム面10aと、このカム面10aの両端
に形成されてカム片20aの尖端を配在させる上段の係
止凹部10bおよび下段の係止凹部10bとを有してな
るとしている。
【0037】なお、上記したところと逆に、カム構造を
構成するカム片が下方筒状体10に形成され、カム面が
および係止凹部が上方筒状体20に形成されてなるとし
ても良いこともちろんであり、その場合の作用効果は異
ならない。
【0038】その結果、このカム構造によれば、図3に
示すように、カム片20aの尖端が下段の係止凹部10
cに配在されている場合には、下方筒状体10が上方筒
状体2に対して上昇された状態(図1および図2参照)
におかれ、したがって、油圧緩衝器の伸縮ストロークが
係止部材3を下方筒状体10の下端に当接させない一定
の伸縮ストロークの範囲内では、上記したように、いわ
ゆる懸架ばねのばね定数が懸架ばね4とサブばね5から
なる直列する二段ばねのばね定数になる。
【0039】そして、図3中には図示しないが、上方筒
状体20が回動されてカム片20aの尖端が上段の係止
凹部10bに配在される場合には、下方筒状体10が上
方筒状体2に対して下降された状態(図1および図2中
の仮想線図参照)におかれ、したがって、油圧緩衝器の
上記した一定の伸縮ストローク以下となる短い伸縮スト
ロークの範囲内では、いわゆる懸架ばねのばね定数を直
列する二段ばねのばね定数にするが、上記の短い伸縮ス
トロークの範囲を超える長さの伸縮ストロークになる場
合、すなわち、下方筒状体10の下端に係止部材3が当
接される伸縮ストロークになる場合には、上記したよう
に、いわゆる懸架ばねにおけるばね定数を単一のばねた
る懸架ばね4のばね定数にすることになる。
【0040】したがって、上記のカム構造下に連繋され
ている上方筒状体20と下方筒状体10を有するこの実
施の形態による懸架ばね調整装置にあっては、下方筒状
体10が上昇状態にあるときのばね定数を下方筒状体1
0の下降で油圧緩衝器の一定ストローク以降に変更する
ことが可能になり、具体的には、懸架ばねにおけるそれ
までのソフト傾向のばね力を一定ストローク以降にハー
ド傾向のばね力に変更することが可能になる。
【0041】以上のように、この実施の形態にあって
は、カム構造下に連繋している上方筒状体20が回動さ
れることで、下方筒状体10が上下の二段に移動するこ
とになるが、前記したように、上方筒状体20の回動
は、車両の車体側に配在のリンク機構Rによって適宜角
度で往復回動されるように設定されている。
【0042】すなわち、リンク機構Rは、図4に示す実
施の形態では、車両の車体側に枢支されたリンクR1
と、このリンクR1の一端に連結された連結ロッドR2
と、リンクR1の他端に連結された操作ロッドR3とを
有してなる。
【0043】そして、連結ロッドR2は、上方筒状体2
0の操作部20b(図1参照)を連繋させている連繋プ
レート21に連結され、操作ロッドR3は、図示しない
が、たとえば、車両の運転席に設けられている操作レバ
ーに連結されていて、この操作レバーへの操作でリンク
R1が往復回動するように設定されている。
【0044】なお、リンク機構Rにおいて、図示しない
が、操作ロッドR3に代えて、可撓性のあるワイヤを利
用するとしても良いが、その場合には、リンクR1の一
端には、車両の車体側との間でリンクR1の一端をいわ
ゆる復帰方向附勢することになる引っ張りばねを配在す
ることが必須になるのはもちろんである。
【0045】それゆえ、上記のように形成されたリンク
機構Rによれば、たとえば、車両を運転中の運転者によ
るレバー操作などでリンクR1を回動し得ることにな
り、したがって、この実施の形態による懸架ばね調整装
置にあっては、コントローラやアクチュエータを有する
複雑な構成にすることなく簡単な構成で、運転者が車両
を運転しながらでも懸架ばねのばね定数を大小の二段に
自在に変更できることになる。
【0046】その結果、車両の走行を中止させて調整操
作をする煩わしさがないのはもちろんのこと、操作者が
地表面に屈み込むようにして調整操作をする不便さをも
生じないことになる。
【0047】ところで、いままで説明したところは、こ
の発明による懸架ばね調整装置が懸架ばねのばね定数を
大小の二段に変更する装置とした場合であるが、図示す
る実施の形態では、この懸架ばね調整装置を懸架ばねの
ばね荷重を大小の二段に変更する装置にの設定し得る。
【0048】すなわち、図示しないが、下方筒状体10
の下端が係止部材3に常時当接される状態に設定され、
あるいは、下方筒状体10の下端が係止部材3に連設さ
れる状態に設定される場合には、サブばね5の配在にか
かわりなく懸架ばね4のみからなる単一のばねが構成さ
れることになる。
【0049】そして、この状態のときに、下方筒状体1
0が上方筒状体20の往復回動で上下の二段に移動され
ると、懸架ばね4からなるいわゆる懸架ばねのばね荷重
が大小の二段に変更されることになる。
【0050】ただ、この場合には、サブばね5における
ばね力は、これが圧縮された状態におかれるときにも、
係止部材3を介してであるが、懸架ばね4を圧縮させな
いばね力に設定されることが肝要になる。
【0051】そして、このように設定される場合には、
この懸架ばね調整装置において、上方筒状体20に対し
て下方筒状体10を下降させるようにするときに、サブ
ばね5のばね力による支援が可能になる。
【0052】以上のように、下方筒状体10の下端が係
止部材3に常時当接されもしくは連設される状態に設定
される場合には、いわゆる懸架ばねのばね荷重を大小の
二段に変更し得ることになり、その結果、車両における
車高を高低の二段に変更し得ることになる。
【0053】上記したところがこの発明における基本的
な特徴であるが、図示する実施の形態では、他に様々な
配慮がなされているので、以下にはこれについて少し説
明する。
【0054】まず、係止部材3は、図1および図2に示
すように、頂部にフランジ状のばね受部3bを有するほ
ぼ円筒状になるようにプラスチックで形成されている
が、内部に鋼材からなる剛性補強部材31を有してい
て、所定の機械的強度を有するように設定されている。
【0055】そして、この剛性補強部材31には、適宜
の大きさの透孔31aがほぼ全体的に形成されていて、
この剛性補強部材31の配在に起因するいわゆる材料分
離を未然に防止している。
【0056】また、この剛性補強部材31の上端部たる
水平フランジ部31bの一部が露出部31cに設定され
ていて、この露出部31cに下方筒状体10の下端が当
接されるとしており、かつ、少なくても、この露出部3
1cが防錆のためにメッキ処理されているとしている。
【0057】したがって、この係止部材3によれば、プ
ラスチックで形成されていて軽量でありながら所定の機
械的強度を有し、かつ、下方筒状体10の下端が繰り返
して当接されることになっても所定の耐久性を有するこ
とになる。
【0058】一方、この係止部材3にあっては、筒状に
形成されて懸架ばね4を介装させるいわゆる本体部が言
わば厚肉に形成されて、その外周が懸架ばね4の内周に
近隣する状態になるように設定されており、懸架ばね4
における座屈防止を可能にしている。
【0059】また、本体部の上端部たる頚部3cは、そ
の外周が懸架ばね4の内周に隣接する状態に設定されて
おり、懸架ばね4の上端部が係止部材3に対してガタつ
かないようにしている。
【0060】したがって、この係止部材3によれば、懸
架ばね4の座屈を防止しながらその圧縮を可能にして設
定通りのばね力の発揮を可能にすると共に、懸架ばね4
の上端が支持部材に対してガタつくことによる騒音発生
を未然に防止し得ることになる。
【0061】つぎに、サブばね5は、上下端における平
行度が充足される状態に設定されており、このサブばね
5の平行度が充足されないがゆえに招来されるロッド体
1のシリンダ体2に対する傾斜状態の発生をあらかじめ
阻止している。
【0062】そして、このサブばね5の下端が係止部材
3のばね受部3bに担持されているのはもちろんである
が、上端はそこに隣接されたばね受5aに係止されてお
り、このばね受5aは、前記した懸架ばね調整装置の上
端側を介してロッド体1の上端側に係止されている。
【0063】ちなみに、上記の支持部材3は、これが言
わば長尺傾向となるほぼ円筒状に形成されることで、上
記したサブばね5における平行度を保障する上で有効と
なっている。
【0064】ところで、サブばね5の上端をその上端側
で係止する懸架ばね調整装置は、上方筒状体20と下方
筒状体10とを内周側でガイドするガイド筒22を有し
てなるが、このガイド筒22の上端に連設の外周側に張
り出すフランジ部材23の下面に前記ばね受5aを隣接
させて係止している。
【0065】その結果、ガイド筒22は、懸架ばね4お
よびサブばね5による附勢力で上方に押し付けられるよ
うになり、その限りで、下方への落下が阻止されてい
る。
【0066】一方、このガイド筒22は、その内周側に
リタンスプリング24をその下端においてその回動を阻
止する状態下に収装しており、このリタンスプリング2
4のばね力で外装されている下方筒状体10を上昇傾向
に附勢している。
【0067】すなわち、リタンスプリング24の下端
は、図1に示すように、ガイド筒22の下端部に開穿の
係止孔22a(図1参照)に着脱可能に嵌装されるスト
ッパ24aに回動が阻止された状態下に担持され、上端
は、下方筒状体10の上端折り曲げ部10dに当接され
る状態で係止されている。
【0068】その結果、下方筒状体10は、リタンスプ
リング24によってガイド筒22の下端側の外周で上昇
傾向に常時附勢されていることになり、この下方筒状体
10にカム構造下に連繋している上方筒状体20も下方
筒状体10を介してガイド筒22の上端側の外周で上昇
傾向に常時附勢されていることになる。
【0069】なお、リタンスプリング24の下端が固定
状態に担持されてその回動が阻止されていることから、
上端が下方筒状体10の上端折り曲げ部10dにいわゆ
る噛み込む状態になることを未然に阻止できることにな
る。
【0070】また、ガイド筒22には、上記の上端折り
曲げ部10dをガイドしながら上下動可能に挿通させる
スリット22bが形成されているから、下方筒状体10
が回動することなく上下動することになる。
【0071】ところで、上方筒状体20の上端は、上記
フランジ部材23の内周側の下端に当接されているが、
この上端に一対で連設されて上方へ延びる前記操作部2
0bは、フランジ部材23に形成の挿通孔23aを介し
てこのフランジ部材23の上方に延在されている。
【0072】そして、上記操作部20bは、その上端部
が外方に折り曲げられていて、上方筒状体20が落下す
るようになるとき、この操作部20bが上記挿通孔23
aにいわゆる引っ掛かることになり、その落下が阻止さ
れるとしている。
【0073】一方、フランジ部材23の外周側の上端に
は、前記したサイドカバー6における上端基部6aが隣
接されており、サイドカバー6がこのフランジ部材23
に支持されるとしている。
【0074】そして、上記操作部20bは、サイドカバ
ー6の上端基部6aより上方に突出するように設定され
ており、その結果、上端基部6aは、上記の挿通孔23
aと同様に、操作部20bがこれに引っ掛かるようにな
ることで、その落下を阻止するとしている。
【0075】さらに、フランジ部材23の上面には、こ
のフランジ部材23との間の移動、すなわち、回動が阻
止された状態に外周側ストッパ25が連繋されており、
この外周側ストッパ25には、この外周側ストッパ25
との間の回動が阻止された状態に内周側ストッパ26が
連繋されている。
【0076】そして、この内周側ストッパ26が懸架ば
ね4とサブばね5からなるいわゆる懸架ばねのばね力を
受けるばね受として機能するもので、この内周側ストッ
パ26には、ロッド体1の上端に固定的に連設のブラケ
ット27が回動阻止状態に連繋されていて、結果とし
て、上記のばね力をロッド体1で受けている。
【0077】また、このブラケット27には、内周側ス
トッパ26を上方から覆うように前記連繋プレート21
が介装されており、かつ、この連繋プレート21がブラ
ケット27に介装のストッパ28で回動可能に定着され
ている。
【0078】その結果、ガイド筒22、すなわち、フラ
ンジ部材23は、外周側ストッパ25,内周側ストッパ
26およびブラケット27を介して固定側たるロッド体
1に回動を阻止された状態に連繋されていることにな
り、したがって、このガイド筒22に外装されている上
方筒状体20の適宜の角度での往復する回動が可能とさ
れ、かつ、この上方筒状体20の往復回動による下方筒
状体10の上下の二段となる昇降が可能とされることに
なる。
【0079】上方筒状体20と下方筒状体10の連繋構
造にあっては、図示する実施の形態では、図5および図
6に示すように、カム構造を構成するカム片20aと係
止凹部10b,10cとの間での係止状態が発現されな
いとしている。
【0080】すなわち、下方筒状体10による上方筒状
体20の担持は、カム片20aが係止凹部10b,10
cに配在されるとき、カム片20aの尖端が係止凹部1
0b,10cの内底に対して僅かではあるが隙間を有し
ていて、直接接触しない構成に設定されている。
【0081】そして、カム片20aが係止凹部10b,
10cに配在されるときには、下方筒状体10の上端に
形成の肩部10eあるいは肩部10fに上方筒状体20
の相応位置に形成の受部20cあるいは受部20dが選
択的に当接されて所定の係止状態が具現化されるとして
いる。
【0082】その結果、この上方筒状体20と下方筒状
体10の連繋構造によれば、その係止状態時にカム片2
0aと係止凹部10b,10cとの間に応力作用が招来
されず、カム片20aおよび係止凹部10b,10cに
おけるヘタリや摩耗などに起因するカム構造の作動困難
や作動不能を危惧しなくて済むだけでなく、カム構造自
体の耐久性を保障し得ることにもなる。
【0083】
【発明の効果】以上のように、この発明にあっては、懸
架ばね調整装置が油圧緩衝器のいわゆる上端側となるサ
ブばねの内周側であってロッド体の外周側に配在される
から、泥や泥水の影響を受け難くなるのはもちろんのこ
と、サブばねの外周側にこのサブばねを外周側から覆う
ようにサイドカバーを配在する場合には、懸架ばね調整
装置に対する泥や泥水の影響を一層受け難くし得ること
になる。
【0084】そして、このとき、サイドカバーの下端側
の内周における泥や泥水の侵入を懸架ばねとサブばねの
間に挟持されている係止部材の外周端との間で阻止する
一方で、シリンダ体の外周に摺接する係止部材の内周に
水抜き溝を形成することで、係止部材の上方、すなわ
ち、サブばねの内周側を係止部材の下方、すなわち、シ
リンダ体の下端側の外周側に連通させることが可能にな
り、サブばねの内周側に泥や泥水が残留される不具合を
あらかじめ排除できることになる。
【0085】そしてまた、懸架ばね調整装置の上面を上
方から覆うトップカバーを配設する場合には、懸架ばね
調整装置の上端面が泥や泥水を被ることを未然に阻止し
得ることになり、さらに、このトップカバーに空気抜き
孔を形成する場合には、サブばねの内周側にいわゆるバ
キューム現象を発現させなくて済み、係止部材の内周に
形成の水抜き溝を介して、たとえば、泥水がサブばねの
内周側に吸入されるなどの不具合をあらかじめ排除でき
ることになる。
【0086】そしてさらに、空気抜き孔に連通する適宜
長さのエアパイプを連設する場合には、トップカバーの
上面に泥や泥水が被っても空気抜き孔にいわゆる目詰ま
りを発生させないようにすることが可能になる点で有利
となる。
【0087】なお、トップカバーは、上記のサイドカバ
ーと一体に形成される場合には、素材量の削減が可能に
なると共にいわゆる部品点数の削減が可能になる点で有
利となる。
【0088】そして、この発明にあっては、懸架ばね調
整装置を構成する上方筒状体と下方筒状体がカム構造下
に連繋してなると共に、上方筒状体の回動で下方筒状体
が上下の二段に移動してなるとし、しかも、この上方筒
状体が車両の車体側に配在のリンク機構によって適宜角
度で往復回動されるように設定されてなるから、たとえ
ば、車両の運転席に設けられている操作レバーの操作で
リンク機構を介して上方筒状体を回動操作できる、すな
わち、コントローラやアクチュエータを有する複雑な構
成にすることなく簡単な構成で、運転者が車両を運転し
ながらでも懸架ばねのばね定数あるいはばね荷重を大小
の二段に自在に変更し得ることになり、したがって、車
両の走行を中止させて調整操作をする煩わしさ招来させ
ないのはもちろんのこと、操作者が地表面に屈み込むよ
うにして調整操作をする不便さをも生じさせないことに
なる。
【0089】その結果、この発明によれば、油圧緩衝器
に介装されている懸架ばねにおけるばね定数あるいはば
ね荷重を所望の大小の二段に切り換え得るのはもちろん
のこと、泥や泥水の影響を受け難くして長期に亙る操作
性を保障し得ると共に、簡単な構成にしながら車両の運
転中でも調整操作を可能にして、その汎用性の向上を期
待するのに最適となる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態による懸架ばね調整装
置を装備した状態の油圧緩衝器を一部破断して示す部分
断面正面図である。
【図2】図1中の懸架ばね調整装置部分において周方向
に偏位した位置に破断位置を設定した場合の状態を図1
と同様に示す断面図である。
【図3】図1の懸架ばね調整装置を構成する上方筒状体
と下方筒状体とがカム構造下に連繋されている状態を一
部部品を撤去しながら連繋プレート共に示す分解斜視図
である。
【図4】図1の懸架ばね調整装置にリンク機構が連繋さ
れている状態を一部部品を撤去して示す平面図である。
【図5】図3に示すカム構造を示す展開図である。
【図6】図3に示すカム構造の作動状態を図3と同様に
示す図である。
【符号の説明】
1 油圧緩衝器を構成するロッド体 2 油圧緩衝器を構成するシリンダ体 3 係止部材 4 懸架ばね 5 サブばね 10 下方筒状体 10a カム構造を構成するカム面 10b,10c カム構造を構成する係止凹部 20 上方筒状体 20a カム構造を構成するカム片 R リンク機構

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車軸側部材たるシリンダ体の外周側に配
    在されて下端をシリンダ体の下端に担持させながら上端
    をシリンダ体の外周に摺動可能に介装の係止部材に係止
    させる懸架ばねを有すると共にシリンダ体内に下端側を
    出没可能に挿通させる車体側部材たるロッド体の上端側
    の外周側に配在され下端を係止部材に担持させながら上
    端をロッド体の上端部側に係止させるサブばねを有して
    なる油圧緩衝器におけるサブばねの内周側に配在される
    懸架ばね調整装置において、上端がロッド体の上端部側
    に連繋されながらロッド体を中心にして適宜角度の往復
    回動を可能にする上方筒状体を有すると共に、この上方
    筒状体にカム構造下に連繋される下方筒状体を有してな
    り、かつ、この下方筒状体の下端がシリンダ体の外周に
    摺動可能に介装の係止部材に適宜の間隔を有して対向し
    てなり、上方筒状体の上端が車両の車体側に配在のリン
    ク機構によってロッド体の上端部側に連繋されながら適
    宜角度で往復回動されるときに下方筒状体が上下の二段
    に移動して係止部材との間の間隔を変更してなることを
    特徴とする懸架ばね調整装置
JP10533797A 1997-04-08 1997-04-08 懸架ばね調整装置 Pending JPH10281207A (ja)

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