JPH10287605A - ポリフェノール化合物の測定方法及びその測定装置 - Google Patents

ポリフェノール化合物の測定方法及びその測定装置

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JPH10287605A
JPH10287605A JP9379897A JP9379897A JPH10287605A JP H10287605 A JPH10287605 A JP H10287605A JP 9379897 A JP9379897 A JP 9379897A JP 9379897 A JP9379897 A JP 9379897A JP H10287605 A JPH10287605 A JP H10287605A
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polyphenol compound
compound
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polyphenol
egcg
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JP9379897A
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Haruo Miyazawa
陽夫 宮澤
Kiyotaka Nakagawa
清隆 仲川
Rie Yamada
理恵 山田
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Tohoku Electronic Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリフェノール化合物を特異的かつ高感度に
測定することのできるポリフェノール化合物を測定する
ための方法及びそのための装置を提供すること。 【解決手段】 ポリフェノール化合物の測定方法におい
て、前記ポリフェノール化合物を含有する液体試料中に
存在する成分を分離する第1の工程と、前記第1の工程
で分離された成分と、前記ポリフェノール化合物に対し
て特異的に反応し、発光させ得る試薬とを反応させる第
2の工程と、前記第2の工程の反応により生じる光を検
知する第3の工程とを具備し、前記第1の工程の分離が
液体クロマトグラフィーにより行なわれることと、前記
第2の工程の試薬が、前記ポリフェノール化合物の酸化
剤及び水素受容体であることとを特徴とする測定方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリフェノール化
合物を測定するための方法及びそのための装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ポリフェノール化合物とは、複数のフェ
ノール性水酸基を持つ化合物を指し、タンニン類(カテ
キン類、没食子酸、カフェ酸誘導体等)、フラボノイド
類(フラボン類、フラボノール類、アントシアニン類
等)、リグナン、リグニン、クマリン等がある。これら
ポリフェノール化合物は、抗酸化能を有することが知ら
れている。
【0003】これらのポリフェノール化合物の中でも緑
茶に主に含まれる( −)−エピガロカテキン−3−ガレ
ート((-)-Epigallocatechin-3-gallate、以下EGCgとも
いう)は、抗酸化能のほかに抗変異原性、抗発ガン性を
有すると推察されるものであり、このようなポリフェノ
ール化合物は、生体内での挙動等が注目されている。し
かしながら、従来、ポリフェノール化合物を特異的に高
感度に測定する方法はない。
【0004】すなわち、食品や生体試料中に含有される
ポリフェノール化合物の分析は、高速液体クロマトグラ
フィーと、検出機としてECD (電気化学検出器)やUV
(紫外吸収検出器)を用いて行なわれている。しかしな
がら、このような検出器を用いる従来の方法では、ポリ
フェノール化合物を特異的に検出することができないた
め、高速液体クロマトグラフィーで得られたいくつかの
未知成分ピークが目的成分のピークと重なり、ポリフェ
ノール化合物のみを特異的にしかも高感度に測定するこ
とは不可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に
鑑みてなされたものであり、ポリフェノール化合物を特
異的かつ高感度に測定することのできるポリフェノール
化合物を測定するための方法及びそのための装置を提供
することを課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、ポリフェ
ノール化合物の測定方法において、前記ポリフェノール
化合物を含有する液体試料中に存在する成分を分離する
第1の工程と、前記第1の工程で分離された成分に対し
て、前記ポリフェノール化合物に対して特異的に反応
し、発光させ得る試薬を添加し、反応させる第2の工程
と、前記第2の工程の反応により生じる光を検知する第
3の工程とを具備し、前記第1の工程の分離が液体クロ
マトグラフィーにより行なわれることと、前記第2の工
程の試薬が前記ポリフェノール化合物の酸化剤及び水素
受容体であることとを特徴とする測定方法により達成さ
れる。
【0007】以下に、本発明のポリフェノール化合物の
測定方法について詳細に説明する。まず、本発明の方法
の第1の工程において、ポリフェノール化合物を含有す
る液体試中に存在する成分を分離する。
【0008】本発明の方法を適用することのできる液体
試料は、少なくとも1種のポリフェノール化合物を含有
する。ここでポリフェノール化合物とは、複数のフェノ
ール性水酸基を有する芳香族化合物を指す。好ましく
は、ポリフェノール化合物は、同一のベンゼン環に2個
以上の水酸基を有する何れもの化合物を指す。具体的に
は、ポリフェノール化合物として、タンニン類(カテキ
ン類、没食子酸、カフェ酸誘導体等)、フラボノイド類
(フラボン類、フラボノール類、アントシアニン類
等)、リグナン、リグニン、クマリン、フラボノイド
類、アントシアニン類などを挙げることができるが、こ
れらに限定されるものではない。
【0009】液体試料は、試料中に含有されるポリフェ
ノール化合物やその他の成分等に応じて適切な溶媒を用
いることができる。例えば、ポリフェノール化合物とし
てEGCgを含有する血漿が試料である場合、アセトニトリ
ル等のような有機溶媒に溶解して液体試料とすることが
できる。
【0010】液体試料中に含有される成分の分離は、例
えば高速液体クロマトグラフィーのような液体クロマト
グラフィーにより行うことができる。液体クロマトグラ
フィーに供することにより、液体試料をいわゆるバルク
の状態ではなくフローの状態にすることができるので、
バルクの状態よりも高感度にポリフェノール化合物を検
出することができる。
【0011】液体クロマトグラフィーのカラムの充填剤
としては、高速液体クロマトグラフィーを用いる場合、
化学結合型シリカゲル、親水性ポリマーゲル、シリカゲ
ル、多糖系ゲル、ポリスチレンゲル、ポリスチレンゲル
誘導体、多糖系ゲル誘導体等を用いることができる。
【0012】カラムの溶出溶剤は、用いる充填剤、試料
中の成分、分析温度等に応じて適宜選択することができ
る。溶出溶剤のpHは、通常、5.5 〜9.0 に設定するこ
とができる。
【0013】オクタデシルシラン処理したODS 系の逆相
カラム、あるいは順相系のシリカゲルカラムをポリフェ
ノール類の相互分離の観点から好適に使用することがで
きる。この場合の溶出溶剤としては、それぞれメタノー
ル−水混合系、アセトニトリル−水混合系及びヘキサン
−ジクロロメタン−イソプロパノール混合系を用いるこ
とができる。
【0014】カラムの温度は、通常、25〜40℃の範囲に
設定することができる。カラムの大きさは、用いる液体
試料の量、濃度、純度等に応じて適宜設定することがで
きる。例えば、50μl 程度の試料の場合、4.0 〜5.0 ×
20〜30mmのカラムを用いることができる。
【0015】カラム移動相の流速は、高速液体クロマト
グラフィーを用いる場合、通常、0.5 〜1.5 ml/分の範
囲に設定することができる。本発明の方法において、上
述した第1の工程において液体試料を液体クロマトグラ
フィーに供することにより、液体試料をいわゆるバルク
の状態ではなく、フローの状態にすることができるの
で、ポリフェノール化合物を高感度に検出することがで
きる。
【0016】次に、本発明の方法の第2の工程におい
て、上記の第1の工程で分離した液体試料の各成分に対
して、ポリフェノール化合物に対して特異的に反応し、
発光させ得る試薬を添加し、反応させる。
【0017】ポリフェノール化合物に対して特異的に反
応し、発光させ得る試薬(以下、発光試薬ともいう)そ
れ自体は、既知のものである。例えば、Journal of Bio
luminescence and Chemiluminescence (1995) に記載さ
れるように、過酸化水素、t−ブチルヒドロペルオキシ
ド、クメンヒドロペルオキシド等のような酸化剤(以
下、発光試薬Aともいう)及びアセトアルデヒド等のよ
うな水素受容体(以下、発光試薬Bともいう)を発光試
薬として用いることができる。
【0018】発光試薬A及びBの添加量は、通常、それ
ぞれ1.0 〜9.0 モル/l 及び1.0 〜8.5 モル/l に設定
することができる。発光試薬A及びBは、そのまま添加
することもできるが、例えば水やアルコールのような緩
衝液等の溶媒に1.0 〜9.0 モル/l の濃度になるように
溶解して添加することができる。発光試薬を溶液として
添加する場合、溶媒のpHは、通常2.0 〜10.0の範囲に
設定することができる。
【0019】発光試薬A及びBは同時に添加することも
別々に添加することもできる。発光試薬A及びBを別々
に添加する場合、その添加順序、添加間隔に特に制限は
ない。
【0020】発光試薬A及びBとポリフェノール化合物
との反応時間は、両者ともに0〜500秒間である。発
光試薬A及びBとポリフェノール化合物との反応温度
は、両者ともに25〜40℃に設定することができる。
【0021】発光試薬Bは、触媒の存在下に反応させる
ことにより、発光感度をさらに高めることができる。触
媒としては、例えば鉄、銅、亜鉛等のような遷移金属の
塩、酸化物又は水酸化物であって、反応系において1
価、2価又は3価の陽イオンを生成することのできるも
の、例えば塩化第一鉄、塩化第二鉄、塩化第一銅、塩化
第二銅、塩化亜鉛、一酸化鉄、三酸化二鉄、酸化第一
銅、酸化第二銅、酸化亜鉛、水酸化第一鉄、水酸化第二
鉄、水酸化第一銅、水酸化第二銅および水酸化亜鉛、2
価又は3価状態の鉄、銅、亜鉛のような遷移金属の錯体
であって、配位子として例えば硫酸イオン、アンモニ
ア、クエン酸、シアノ基又はこれらから誘導されるを有
するもの、例えば硫酸第二鉄アンモニウム、クエン酸第
二鉄及びフェロシアン化第二鉄、例えばチトクロムC、
ヘモグロビン、ミオグロビンのようなヘム蛋白質、ヘム
ペプチド、例えば西洋ワサビペルオキシダーゼ、ミクロ
ペルオキシダーゼ、プロスタグランジンヒドロペルオキ
シターゼ、微生物由来のペルオキシダーゼのようなヘム
酵素を用いることができる。これらの触媒のうち、安定
して入手できかつ高感度であるとの観点から西洋ワサビ
ペルオキシダーゼのようなヘム酵素やチトクロムCのよ
うなヘム蛋白質を好適に用いることができる。
【0022】触媒の添加量は、通常25〜100 mg/l に
設定することができる。触媒は、発光試薬Bと共存すれ
ば、その添加方法に特に制限はない。すなわち、触媒
は、発光試薬Bの溶液に予め添加しておくことも、発光
試薬Bとは別に発光試薬Bの前に添加することも後に添
加することもできる。
【0023】本発明の方法において、上述した第2の工
程における反応と発光は、ポリフェノール化合物に対し
て特異的であるので、例えば生体試料のような未知の成
分を包含する多数の成分を含有する試料中のポリフェノ
ール化合物の定量を正確に行うことができる。
【0024】次に、本発明の方法の第3の工程におい
て、上記の第2の工程の反応により生じる光を検知す
る。第2の工程の反応により生じる光は、通常400 〜70
0nm の波長と、100 〜100,000 カウント/秒の発光量を
有する。
【0025】光検出器として、上記光を検知することの
できるものを用いることができるが、例えば本出願人で
ある東北電子産業( 株)製ケミルミネッセンスアナライ
ザーを用いると高感度に光を検知することができる。
【0026】以上説明したように、本発明の方法におい
て、ポリフェノール化合物を含有する試料を、液体カラ
ムクロマトグラフィーにより個々の成分に分離し、フロ
ーの状態で発光試薬と反応させ、反応により生じる光を
検知することにより、ポリフェノール化合物を特異的に
かつ高感度に検知することができる。したがって、本発
明の方法を用いることにより、液体試料中に含有される
極微量のポリフェノール化合物であっても正確に定量す
ることができる。
【0027】また、本発明の方法は、触媒を用いること
によりさらに感度を高め、約2 ピコモルのポリフェノー
ル化合物の最小検出量を達成することができる。この最
小検出量は、従来の方法を用いる場合の最小検出量が約
100 ピコモルであるのに比べて顕著に高い。
【0028】ポリフェノール化合物の発光メカニズムは
まだ完全には明らかになっていないが、本発明者らは、
発光試薬A及びBとしてそれぞれ過酸化水素及びアセト
アルデヒドを用いる場合の発光メカニズムを、本発明の
開発研究で得た基礎データに基づいて、以下のように想
定している。
【0029】P (ポリフェノール化合物) + HOOH
→ PH−OOH( 酸化ポリフェノール化合物中間体) PH−OOH + CH3 CHO → RCOOH + *PH−OH
(励起ヒドロキシ化合物) *PH−OH → P + H 2 O + hν( 化学ルミネ
ッセンス) 以下に、本発明の測定方法実施するための装置を詳細に
説明する。
【0030】本発明の装置は、ポリフェノール化合物を
含有する液体試料中に存在する成分を分離する分離部
と、前記分離部において分離された成分に対して、前記
ポリフェノール化合物に対して特異的に反応し、発光さ
せ得る試薬を添加し、反応させる反応部と、前記反応部
における反応により生じる光を検出する検出部とを具備
する。
【0031】分離部には、液体クロマトグラフィーが備
えられている。液体クロマトグラフィーとしては、上述
の本発明の方法において説明したものを用いることがで
きる。
【0032】反応部には、前記試薬を供給するための手
段が備えられている。検出部は、試薬に含有される成分
と発光試薬A及びBとの反応により発生する光を検出す
るためのフローセルとそれに対向する光検出器から構成
される。例えば、高速液体クロマトグラフィーにより50
μl 〜500 μl 程度の液体試料を分析する場合、内容量
約100 μl 〜1000μl のものを用いることができる。
【0033】
【発明の実施の態様】以下に、図面を参照して本発明の
装置の1態様を説明する。図1は、本発明のポリフェノ
ール化合物を測定するための装置の1態様の構成を示す
ブロック図である。
【0034】同図において、高速液体クロマトグラフィ
ー(HPLC)は、溶出溶剤1を送出する液送用ポンプ2、こ
の送出された溶出溶剤に試料3を注入するインジェクタ
ー4、インジェクター4より送出される試料3が混入さ
れた溶出溶剤が送り込まれるカラム5により構成されて
いる。このカラム5の溶出部には、カラム5から吸着剤
に対応する吸着能に応じて溶出される成分の紫外吸収を
検出する紫外吸収検出器6が設けられている。紫外吸収
検出器6を設けることにより、分離される各成分をモニ
ターすることができ、発光試薬の添加時期等を調節する
ことができる。紫外吸収検出器6を通った各成分には、
液送出ポンプ7によって発光試薬A8が注入される。両
者はミキシングジョイント9で混合される。この発光試
薬Aが混合された後、直ぐに液送出ポンプ10によって
発光試薬B11が注入される。両者はミキシングジョイ
ント12で混合される。
【0035】本発明の装置の変形例として、発光試薬A
8を液送出ポンプ10に、発色試薬B11を液送出ポン
プ7により注入することにより、これら発光試薬の添加
順序を変えることができる。また、発光試薬A8及びB
11を1つの液送出ポンプ(例えば液送出ポンプ10)
により注入することにより、これら試薬を同時に添加す
ることができる。さらに、触媒を添加する場合は、触媒
を添加するための供給手段として液送出ポンプ(図示せ
ず)及びミキシングジョイント( 図示せず)を新たに設
けることができる。しかしながら、上述したように、触
媒は、発光試薬B11に予め混合することにより添加す
ることもできる。この場合は、新たに液送出ポンプ及び
ミキシングジョイントを設けなくてもよい。
【0036】ミキシングジョイント12を通過した各成
分は、フローセル13に導かれる。フローセル13は、
例えば石英ガラスによりできている。フローセルの内容
量は、100 〜500 μl である。このフローセル13に
は、例えば単一光電子計数方式による極微弱光検出器1
4の光電子増倍管15が対向されており、この極微弱光
検出器14によってフローセル13内を通過する各成分
から発生される光が検出される。この極微弱光検出器1
4及び前記紫外吸収検出器6の検出結果は、例えばペン
レコーダーからなる記録器16によって記録されるよう
になっている。フローセル13を通過した各成分17
は、必要に応じてフラクションコレクター(図示せず)
等により回収される。カラム5並びにミキシングジョイ
ント9及び12は、カラムオーブン18により所望の温
度に維持される。カラムオーブン18内の温度は、通常
25〜40℃の範囲に維持される。
【0037】
【実施例】上述した図1に示す構成を有する装置を用い
て、液体試料中に含有されるポリフェノール化合物の測
定を行った。以下に示す全ての実施例において、次の測
定条件を用いた。
【0038】カラム溶出溶液1:メタノール−水(2:8v
/v( 容積比)、0.1%リン酸を含む;流量、1.0ml/分) カラム溶出溶剤用液送ポンプ2:日本分光社製880-PU型
ポンプ 試料インジェクター4:レオダイン社製 Model-7125 カラム5:メルク社製 ODS カラム、LichrospherRP-18
(e) 4 x 250 mm カラムオーブン18:日本分光社製CO-965、温度40℃ 紫外吸収検出器6:日本分光社製 UV-980、検出波長28
0nm 発光試薬A8:8.8M過酸化水素水溶液 発光試薬B11:8.2Mアセトアルデヒドを50mM
リン酸バッファに溶解(pH7.4 、108mg/リットル 西洋
ワサビペルオキシターゼを含む) 発光試薬液送用ポンプ7、10:日本分光社製 PU-980 極微弱光検出器14:東北電子産業( 株)製ケミルミネ
ッセンスアナライザー CLD-110 フローセル13:石英ガラス製又はテフロン製チュー
ブ、内容量約100 μl ( 実施例1)液体試料として、EGCgを100 ピコモル含有
するリン酸緩衝液溶液25μl を用いた。
【0039】図2に極微弱光検出器14で得られたカラ
ムクロマトグラム(a)及び紫外吸収検出器6で得られ
たカラムクロマトグラム(b)を示す。(a)及び(
b)共に、縦軸は、発光量を、横軸は、保持時間( 分)
を表す。
【0040】図2から、従来の紫外吸収検出器を用いる
場合に比べて、極微弱光検出器を用いる本発明の方法及
び装置を用いることにより、顕著に高いピークが得ら
れ、感度が高まったるが分かる。
【0041】( 実施例2)EGCgの濃度を定量するため
に、異なる量のEGCgを含有するリン酸緩衝液溶液25〜10
0 μl を用いて検量線を作成した。
【0042】図3に得られた検量線を示す。図3におい
て、縦軸は、ピーク面積を積算した発光量を、横軸は、
EGCgの量を示している。図3には、EGCg100 ピコモル以
下の検量線を拡大したものも併せて示している。
【0043】図3に示した検量線から、EGCgは、2 ピコ
モルから1000ピコモルの範囲で濃度と発光量が比例し、
EGCgの最小検出量は、2 ピコモルであることが分かっ
た。 ( 実施例3)ヒト血漿中におけるEGCgの代謝吸収テスト
を行った。
【0044】血漿試料の調製方法は次のとおりである。
採血後4 ℃で、15分間1000gで遠心する。血漿250 μl
に20%V.C.(ビタミンC)−0.1%EDTA(ethylenediamine t
etraacetic acid sodium salt)1000μl 添加し、良く混
合する。その後、5ml メタノール(BHT(butylated hydro
xytoluene)含む)を添加し、よく混合し、4 ℃で、15分
間1000gで遠心し、上澄みを濃縮乾する。これを100 μ
l の10% アセトニトリルで溶解し、50μl をHPLCに供す
る。
【0045】EGCgの代謝吸収テスト条件は、次のとおり
である。被験者は、実験前19時間はお茶を摂取しない。
採血前10時間は絶食。EGCgを97mg含有するカプセルの
摂取前と摂取後60分で採血を行い、EGCgの血中濃度を測
定することにより、代謝吸収をみる。
【0046】図4に得られた結果を示す。図4におい
て、(a)は、EGCgカプセル摂取前の極微弱光検出器1
4のクロマトグラムを、(b)は、EGCgカプセル摂取後
60分の極微弱光検出器14のクロマトグラムを、(
c)は、EGCgカプセル摂取前の紫外吸収検出器6のクロ
マトグラムを、( d)は、EGCgカプセル摂取後60分の
紫外吸収検出器6のクロマトグラムを示す。(a)〜
(d)の何れのクロマトグラムにおいても、横軸は、保
持時間( 分)を表し、縦軸は、発光量を表す。
【0047】図4のクロマトグラム(a)と( b)との
比較から明らかなように、極微弱光検出器を用いること
により、EGCgカプセル摂取前ではピークが検出されなか
ったが、摂取後ではEGCgの大きなピークが検出された。
【0048】これに対して、クロマトグラム(c)及び
( d)から明らかなように、紫外吸収検出器を用いる
と、EGCg単体でのUVピークは検出できなかった。このこ
とから、本発明の方法及び装置は、特に、血漿や食品等
の生体試料サンプルのように多種成分が存在する試料に
含有される微量のポリフェノール化合物の測定に好適に
適用できることが分かる。
【0049】( 実施例4)ラット4匹にEGCg56mgを蒸留
水2ml に溶かし経口投与し、投与後の血漿中のEGCg濃度
の経時変化を調べた。
【0050】血漿の調製方法は、実施例3のものと同じ
である。図5に得られた結果を示す。図5において、左
側の縦軸は、血漿中のEGCg濃度(ng/ml) を、右側の縦軸
は、血漿中のEGCg' 濃度(pmol/ml)を表す。なお、発光
量と濃度との換算には、上記実施例2で求めた図3に示
す検量線を用いた。
【0051】図5のグラフから明らかなように、EGCgの
投与後30分でEGCgの濃度がピークとなり、その後徐々に
低下する様子が観測された。また、個体間の吸収率の差
も見られた。
【0052】
【発明の効果】以上、詳述したように本発明の方法によ
れば、供給された試料を液体クロマトグラフィーによっ
て個々の成分に分離し、この分離された成分に発光試薬
A及びBを混入して成分中のポリフェノール化合物と選
択的に反応させて発光させることにより、ポリフェノー
ル化合物のみを特異的に分離検出することができる。さ
らに、この発光を微弱な光も検出することのできる光検
出手段によって検出することにより、成分中のポリフェ
ノール化合物を高感度に測定することができる。このよ
うな本発明の方法及び装置は、特に、血漿、脳、肝臓、
小腸粘膜、大腸粘膜のような生体試料や食品のように未
知の成分を包含することもある複数の成分を包含する試
料中の微量のポリフェノール化合物を正確に定量できる
ものである。
【0053】上述したように、ポリフェノール化合物
は、抗酸化能、抗変異原性、抗がん性を有するものがあ
ることが明らかにされてつつある。したがって、本発明
の方法及び装置は、ポリフェノール化合物の生体への吸
収代謝経路の研究、生体内での効果、薬の開発等多方面
に応用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のポリフェノール化合物(EGCg)
を測定するための装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、ポリフェノール化合物(EGCg)を含有す
る液体試料のカラムクロマトグラムである。
【図3】図3は、ポリフェノール化合物(EGCg)の検量線
を示すグラフである。
【図4】図4は、ヒト血漿中におけるポリフェノール化
合物(EGCg)のカラムクロマトグラムである。
【図5】図5は、ラットの血漿中のポリフェノール化合
物(EGCg)濃度の経時変化を示すグラフである。
【符号の説明】
3…試料、5…カラム、8…発光試薬、11…発光試
薬、14…極微弱光検出

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリフェノール化合物の測定方法におい
    て、 前記ポリフェノール化合物を含有する液体試料中に存在
    する成分を分離する第1の工程と、 前記第1の工程で分離された成分に対して、前記ポリフ
    ェノール化合物に対して特異的に反応し、発光させ得る
    試薬を添加し、反応させる第2の工程と、 前記第2の工程の反応により生じる光を検知する第3の
    工程とを具備し、 前記第1の工程の分離が液体クロマトグラフィーにより
    行なわれることと、 前記第2の工程の試薬が、前記ポリフェノール化合物の
    酸化剤及び水素受容体であることとを特徴とする測定方
    法。
  2. 【請求項2】 前記第2の工程の水素受容体が、2価又
    は3価の陽イオンを生成することのできる遷移金属の塩
    又は水酸化物、2価又は3価状態の遷移金属の錯体、ヘ
    ム蛋白質、ヘムペプチド及びヘム酵素からなる群から選
    択される1つの触媒の存在下に添加される請求項1に記
    載の測定方法。
  3. 【請求項3】 ポリフェノール化合物を測定するための
    装置において、 前記ポリフェノール化合物を含有する液体試料中に存在
    する成分を分離する分離部と、 前記分離部において分離された成分に対して、前記ポリ
    フェノール化合物に対して特異的に反応し、発光させ得
    る試薬を添加し、反応させる反応部と、 前記反応部における反応により生じる光を検出する検出
    部とを具備しており、 前記分離部が液体クロマトグラフィーを具備しており、 前記反応部が前記試薬を供給するための手段を具備する
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2004019680A1 (ja) * 2002-08-30 2006-01-05 株式会社ビーエムジー 臓器、組識または細胞の保護および保存のための組成物およびその利用

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