JPH10287869A - 流出した油分用の改良された化学分散剤 - Google Patents

流出した油分用の改良された化学分散剤

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JPH10287869A
JPH10287869A JP10039843A JP3984398A JPH10287869A JP H10287869 A JPH10287869 A JP H10287869A JP 10039843 A JP10039843 A JP 10039843A JP 3984398 A JP3984398 A JP 3984398A JP H10287869 A JPH10287869 A JP H10287869A
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adduct
sorbitan
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oil
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JP10039843A
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John Fiokko Robert
ジョン フィオッコ ロバート
William Becker Kenneth
ウイリアム ベッカー ケネス
P Kyanebari Gerard
ピー. キャネバリ ジェラード
R Resaado Richard
アール. レサード リチャード
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Exxon Research and Engineering Co
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    • C09KMATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高粘度の炭化水素に対して効果的な改良され
た分散剤配合物と、水面上の油層を分散させるための改
良された方法を提供すること。 【解決手段】 脂肪族モノカルボン酸のソルビタンモノ
エステル、脂肪族モノカルボン酸のソルビタンモノエス
テルのポリオキシエチレン付加物、スルホコハク酸ジア
ルキルのアルカリ金属塩、脂肪族モノカルボン酸のソル
ビタントリエステルあるいはソルビタンヘキサエステル
のポリオキシエチレン付加物、およびプロピレン・グリ
コールエーテル、エチレングリコールエーテル、水、ア
ルコール、グリコールおよびパラフィン系炭化水素の少
なくとも1種を含有する溶剤、の混合物を含有する、油
分を分散させるための改良された分散剤配合物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油分分散剤配合物
および水面上に流出した油分の分散方法に関し、より詳
しくは、化学的界面活性剤と溶剤から成る配合物により
高粘度の油分を広範囲にわたる天候条件下で効果的に低
濃度に分散させる低毒性の分散剤を形成することであ
る。
【0002】
【従来の技術】流出した油分に対応するために使用され
る技術のひとつとして化学分散剤の使用が挙げられる。
化学分散剤の使用の適否は、以下に示すいくつかの要件
次第である:(1)天候条件、(2)流出した油分の性
質、(3)カバーすべき面積、および(4)機器および
備品の適切さ。化学分散剤の使用は、非常に望ましいけ
れども、全ての条件下で全ての種類の油分を処理するた
めの単一の化学分散剤配合物を提供することは、これま
でのところ可能ではない。例えば、バンカー燃料のよう
な高沸点で高粘度の油分は、軽質原油に比べて分散は遙
に困難である。更に、原油および石油製品の分散され易
さ等の性状は広範囲にわたっている。
【0003】流出した油分を処理するための化学分散剤
の望ましい性状は、分散剤/油分比率が非常に低い場合
でも油分を効果的に細かい液滴に分散させ、かつこれら
の凝集を防ぐために、分散剤での界面活性剤配合物によ
り油/水間の界面張力を非常に低い値にまで下げる性状
である。また、分散剤配合物は、油分の流出によって引
き起こされた環境破壊を更に悪化させることがなきよう
に、毒性が最小限のものでなければならない。
【0004】流出した油分を処理するための各種の分散
剤配合物が開発されている。米国特許3,793,21
8は、油分を層状に分散させるための分散剤配合物を開
示している。また、米国特許4,560,482は、水
中での粘度が1000〜10,000cpの油分を処理
するための分散剤組成に関している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高粘度の炭
化水素に対して効果的な改良された分散剤配合物と、水
面上の油層を分散させるための改良された方法を提供す
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】改良された該分散剤配合
物は、以下の成分を含有する: (a)C10〜C20の脂肪族モノカルボン酸のソルビタン
モノエステル、(b)C10〜C20の脂肪族モノカルボン
酸のソルビタンモノエステルのポリオキシエチレン付加
物であって、エステル1モル当たり6〜30個の酸化エ
チレン単位を有する付加物、(c)スルホコハク酸ジア
ルキルのアルカリ金属塩(ただし、アルキル基は、4〜
13個の炭素原子を含む分岐鎖ラジカルである)、
(d)C10〜C20の脂肪族モノカルボン酸のソルビタン
トリエステルのポリオキシエチレン付加物であって、ト
リエステル1モル当たり6〜30個の酸化エチレン単位
を有する付加物、あるいはC10〜C20の脂肪族モノカル
ボン酸のソルビトールヘキサエステルのポリオキシエチ
レン付加物であって、ヘキサエステル1モル当たり6〜
30個の酸化エチレン単位を有する付加物、および
(e)プロピレングリコールn−ブチルエーテルおよび
トリプロピレングリコールn−ブチルエーテルからなる
群より選ばれたプロピレングリコールエーテル系溶剤。
【0007】他の態様として、改良された該分散剤配合
物は、以下の成分を含有する: (a)C10〜C20の脂肪族モノカルボン酸のソルビタン
モノエステル、(b)C10〜C20の脂肪族モノカルボン
酸のソルビタンモノエステルのポリオキシエチレン付加
物であって、エステル1モル当たり6〜30個の酸化エ
チレン単位を有する付加物、(c)スルホコハク酸ジア
ルキルのアルカリ金属塩(ただし、アルキル基は、4〜
13個の炭素原子を含む分岐鎖ラジカルであり、かつ、
25℃での臨界ミセル濃度は、0.05g/100ml
を越える)、(d)C10〜C20の脂肪族モノカルボン酸
のソルビタントリエステルのポリオキシエチレン付加物
であってトリエステル1モル当たり6〜30個の酸化エ
チレン単位を有する付加物、あるいはC10〜C20の脂肪
族モノカルボン酸のソルビトールヘキサエステルのポリ
オキシエチレン付加物であって、ヘキサエステル1モル
当たり6〜30個の酸化エチレン単位を有する付加物、
および(e)ポリエチレングリコールエーテル、エチレ
ングリコールエーテル、水、アルコール、グリコールお
よびパラフィン系炭化水素の少なくとも1種を含有する
溶剤。
【0008】水面上の油層を分散するための改良された
方法は、上記の分散剤配合物を水面上の油層に接触させ
ることを包含する。
【0009】本発明は、上記の改良された分散剤配合物
及び方法に関するものであるが、その好ましい実施の態
様として、次のものを包含する。 (1)成分(a)〜(e)の割合が(a)1〜9容量
%、(b)2〜17容量%、(c)5〜34容量%、
(d)2〜25容量%、および(e)90〜15容量
%、であることを特徴とする前者又は後者に記載の分散
剤配合物。 (2)成分(b)がC10〜C20の脂肪族モノカルボン酸
のソルビタンモノエステルのポリオキシエチレン付加物
であることを特徴とする前者又は後者に記載の分散剤配
合物。 (3)成分(d)がC10〜C20の脂肪族モノカルボン酸
のソルビタントリエステルのポリオキシエチレン付加物
であることを特徴とする前者又は後者に記載の分散剤配
合物。 (4)溶剤がグリコールエーテルとパラフィン系炭化水
素との混合液であることを特徴とする前者に記載の分散
剤配合物。 (5)成分(d)がC10〜C20の脂肪族モノカルボン酸
のソルビタンヘキサエステルのポリオキシエチレン付加
物であることを特徴とする前者又は後者に記載の分散剤
配合物。 (6)炭化水素がイソパラフィン系の炭化水素であるこ
とを特徴とする上記(4)に記載の分散剤配合物。 (7)溶剤がプロピレングリコールエーテル、エチレ
ングリコールエーテル、水、アルコール、およびグリコ
ールの少なくとも1種と、パラフィン系炭化水素とを
含有することを特徴とする後者に記載の分散剤配合物。 (8)溶剤がプロピレングリコールエーテル又はエチ
レングリコールエーテルと、水、アルコール、および
グリコールの少なくとも1種と、パラフィン系炭化水
素とを含有することを特徴とする上記(7)に記載の分
散剤配合物。 (9)溶剤がイソパラフィン系炭化水素であることを特
徴とする後者に記載の分散剤配合物。 (10)パラフィン系炭化水素がイソパラフィン系炭化
水素であることを特徴とする上記(7)又は(8)に記
載の分散剤配合物。 (11)分散剤配合物を油層に対して空中噴霧あるいは
ボートから噴霧することを特徴とする上記に記載の方
法。
【0010】
【発明の実施の形態】上述のC10〜C20の脂肪族モノカ
ルボン酸のソルビタンモノエステル(成分(a))にお
いては、脂肪族ラジカルは直鎖でも分岐鎖でもよく、ま
た飽和していても飽和していなくてもよい。望ましい脂
肪族モノカルボン酸類は、飽和あるいはモノエチレン型
不飽和のC12〜C18の直鎖状である。ソルビタンエステ
ルは、ソルビトールを脱水し、これを脂肪族モノカルボ
ン酸と反応させることにより調製され、またアイシーア
イ社がスパンという商品名で市販している。
【0011】C10〜C20の脂肪族モノカルボン酸のソル
ビタンモノエステルのポリオキシエチレン付加物(成分
(b))は、エステル1モル当たりに6〜30個の、望
ましくは15〜22個の、酸化エチレン単位を有する。
このような、ポリオキシエチレン付加物は、上述の脂肪
族モノカルボン酸のソルビタンモノエステルを1,2−
酸化エチレンと反応させることにより調製される。これ
らのポリオキシエチレン付加物は、アイシーアイ社がツ
イーンという商品名で市販している。
【0012】アルキル基が4〜13個の炭素原子の分岐
鎖ラジカルであるスルホコハク酸ジアルキルのアルカリ
金属塩(成分(c))は、アニオン系の界面活性剤であ
る。望ましい塩は、スルホコハク酸ジオクチルナトリウ
ムであり、モナ・インダストリーズ社がモノウエットと
いう商品名で市販している。あるスルホコハク酸ジアル
キルの臨界ミセル濃度は、主としてスルホコハク酸塩の
アルキル基の性質によって決まる。本発明の分散剤配合
物においては、スルホコハク酸ジアルキル系界面活性剤
の臨界ミセル濃度は、25℃において約0.05g/1
00ml以上である。
【0013】C10〜C20の脂肪族モノカルボン酸のソル
ビタントリエステルのポリオキシエチレン付加物でトリ
エステル1モル当たりに6〜30個の酸化エチレン単位
を有するもの、あるいはC10〜C20の脂肪族モノカルボ
ン酸のソルビトール・ヘキサエステルのポリオキシエチ
レン付加物でヘキサエステル1モル当たりに6〜30個
の酸化エチレン単位を有するもの(成分(d))は、望
ましくは、トリエステル1モルあるいはヘキサエステル
1モル当たりに15〜22個の酸化エチレン単位を有す
る。該ソルビトール付加物は、酸化エチレンをソルビト
ールに反応させ、次いでエステル化することにより調製
され、またアイシーアイ社により市販されている。
【0014】本発明で溶剤(成分(e))として使用さ
れるプロピレンあるいはエチレンのグリコールエステル
の25℃における水に対する最高溶解度は、100ml
の水当たり25mlであり、望ましくは10mlであ
る。望ましい溶剤は、ジプロピレングリコールn−ブチ
ルエーテル、プロピレングリコールn−ブチルエーテ
ル、トリプロピレングリコールn−ブチルエーテル、プ
ロピレングリコールフェニルエーテルおよびエチレング
リコールフェニルエーテルであり、より望ましくはプロ
ピレングリコールn−ブチルエーテル、ジプロピレング
リコールn−ブチルエーテルおよびトリプロピレングリ
コールn−ブチルエーテルであり、特にジプロピレング
リコールn−ブチルエーテルが望ましい。グリコールエ
ーテル類は、ダウ・ケミカル社がダウアノールという商
品名で市販している。プロピレンあるいはエチレンのグ
リコールモノエーテルは、油分の分散剤調製物への使用
に当たって望ましい親油性を有しており、また毒性は低
い。毒性の観点からは、芳香族種を含有しないエーテル
が望ましい。
【0015】プロピレングリコールエーテル系あるいは
エチレングリコールエーテル系の溶剤をパラフィン系溶
剤と混合する場合には、グリコールエーテル系溶剤の溶
解度の重要性は低減し、このことは特に、該パラフィン
系溶剤が溶剤混合物の主成分である場合に言える。プロ
ピレングリコールエーテルあるいはエチレングリコール
エーテルを水、アルコールあるいはグリコールと共に使
用することは可能である。また、水、アルコールあるい
はグリコールのみをパラフィン系溶剤と共に使用するこ
とも可能である。アルコールあるいはグリコールの性状
は非常に重要ではない。望ましいアルコールはC2〜C
13のアルコールであり、また望ましいグリコールはC2
〜C8のグリコールである。望ましいパラフィン系溶剤
はイソパラフィン系溶剤である。特に望ましいのは、少
なくとも約50容量%のイソパラフィンを含有するイソ
パラフィン系溶剤である。この種のイソパラフィン系溶
剤は、エクソン ユーエスエー社がアイソパールという
商品名で市販している。分散剤配合物に対する全溶剤の
割合は、15〜90容量%であり、望ましくは30〜8
0容量%である。全溶剤に対するパラフィン系溶剤の割
合は約30〜100容量%であり、望ましくは60〜9
8容量%である。望ましい溶剤混合物の例として、イソ
パラフィン系溶剤とエチレングリコールn−ブチルエー
テル、プロピレングリコールn−ブチルエーテル、ジプ
ロピレングリコールn−ブチルエーテルおよびトリプロ
ピレングリコールn−ブチルエーテル、トリプロピレン
グリコールメチルエーテル、プロピレングリコールフェ
ニルエーテルおよびプロピレングリコールn−プロピル
エーテルの組み合わせが挙げられる。特に望ましい溶剤
混合物の例として、イソパラフィン系溶剤と、ジプロピ
レングリコールn−ブチルエーテルの組み合わせが挙げ
られる。どの理論にも拘泥することを望むわけではない
が、上述のどの溶剤(例えば、グリコールエーテル、
水、アルコールあるいはグリコール)とパラフィン系溶
剤(特にイソパラフィン系溶剤)を混合する場合には、
上述の溶剤の性状は単独で用いられる場合(すなわち、
パラフィン系溶剤が存在しない場合)程には重要ではな
い。イソパラフィン系溶剤と混合する場合には、上述の
溶剤の役割は、界面活性剤パッケージの溶解度(従って
安定性)および分散剤の効果の観点からの分散剤配合物
の性能に対する影響に関連している。一部の適用例にお
いては、パラフィン系炭化水素を唯一の溶剤成分として
使用することは可能であり、このことは特に該パラフィ
ン系溶剤がイソパラフィン系である場合に言える。望ま
しいイソパラフィン系溶剤は、少なくとも50重量%の
イソパラフィンを含有する。
【0016】本発明の分散剤配合物での成分(a)〜
(e)の割合を以下に示す:該分散剤配合物に対して、
(a)1〜9容量%、(b)2〜17容量%、(c)5
〜34容量%、(d)2〜25容量%および(e)90
〜15容量%。成分(e)が溶剤混合物の場合には、全
溶剤の割合は90〜15容量%のままであり、望ましく
は30〜80容量%である。
【0017】プロピレングリコールエーテルあるいはエ
チレングリコールエーテルを含有する本発明の分散剤配
合物は、高粘度の炭化水素(例えば、15℃での粘度が
10,000cpを越える粘度を有する炭化水素)を分
散させる利点を有する。この種の高粘度炭化水素(例え
ば、重質原油、ウエザリング処理を受けた(weathered)
原油およびバンカー燃料)は分散が困難である。この理
由は、この種の油は凝集性であるので、油の拡散および
分散に対する抵抗が強く、また分散剤配合物が油分中に
浸透して混合することに対する抵抗が強いからである。
更に、これらの分散剤配合物は、環境に対する影響が少
なく、広い温度範囲にわたって噴霧が可能である。これ
らの粘度性状は、広い温度範囲にわたる空中噴霧に好適
であり、また蒸発損失は最小限度である(このことは、
殆ど全ての溶剤分は、油層に到達し、界面活性剤の油中
への浸透を促進する)。本発明の分散剤配合物の粘度
は、68°Fで約70cpを越えることが望ましい。該
分散剤配合物を一つあるいは複数のスプレー・ノズルか
ら直接的に油層に対して噴霧して該油層を分散すること
が可能である。通常の水の運動下(すなわち、波動の存
在下)で、この分散行動の実施が可能である。
【0018】流出した油分に対して使用する際の分散剤
配合物の重要な性状は、単位量の分散剤により分散する
油分量を最大にする能力である。分散剤/油分比率(D
OR)が低い条件下で効果的に油分を分散させる能力に
より、経済上、環境上の両方の利点が得られる。単位油
分量当たりの分散剤必要量を低減することにより、それ
を噴霧するシステムの再配備の必要性が低減し、従って
時間の節約につながる。本発明の配合物は低い分散剤/
油分比率で効果的に働く。
【0019】
【実施例】本発明の改良された分散剤配合物を、好適な
実施態様を包含する以下の実施例により更に詳細に説明
する。
【0020】実施例1−分散剤の効果 本実施例では、各種の原油サンプルおよび第6号燃料油
に対する分散剤の効果を説明する。分散剤配合物Bは、
6.4容量%のソルビタンモノオレアート、11.7容
量%のエトキシル化(20)されたソルビタンモノオレ
アート、25.0容量%のスルホコハク酸ジオクチルナ
トリウム、18.1容量%のエトキシル化(20)され
たソルビタントリオレアートおよび溶剤としての38.
8容量%のジプロピレングリコールn−ブチルエーテル
を混合することにより調製された。分散剤配合物Aは、
溶剤としてエチレングリコールn−ブチルエーテルを用
いる点を除いて分散剤配合物Bと同じである。エチレン
グリコールn−ブチルエーテルは、市販されている分散
剤配合物の溶剤である。分散剤配合物Cは、溶剤として
プロピレングリコールn−ブチルエーテルを用いる点を
除いて分散剤配合物Bと同じである。
【0021】アイエフピー(IFP)式希釈試験は、分
散剤の効果を測定するためのよく知られた実験室的手法
である。同試験のための物理的な装置には、試験溶液を
保持するための円筒状ガラス容器と、同容器内に装着す
る振りフープが使用される。該ガラス容器は2ポートあ
り、それらは(1)実験水位の直下にある入口ポート、
および(2)容器底部近傍にある出口ポートであり、そ
の中に該容器内の試験溶液の深さを測定するために上方
に延びているオーバーフローアームが装着されている。
クリーンな海水が、ぜん動ポンプにより入口ポートから
該容器内に導入される。オーバーフローする海水(油滴
を含有している)は、出口ポートを通じて該容器から排
出されて、フラスコ内に採取される。振りフープは、水
面下20〜35mmの点に吊るされており、電子タイマ
ーで制御される電磁石により、15mmの垂直幅で上下
に振動する。この振動数は、6.66〜20サイクル/
分の範囲内に調整できる。分散剤の効果を評価するため
に設定された試験においては、以下の実験条件を採用し
た:該ガラス容器を海水で満たす、直径が10cmの垂
直リング内の水面に対して規定量の油分を注ぐ、油分表
面に対して分散剤を加える、振りフープを始動する、ぜ
ん動ポンプを始動して、海水を規定流量(例えば、希釈
速度あるいは交換速度を0.5回/時間に設定するよう
に)で導入する。オーバーフローする海水を規定時間幅
(例えば、0〜30分、30〜60分、および60〜1
20分の間)の間に採取し、油分濃度を測定する。採取
されたサンプルの油分濃度を式(1)により求める。 x=x0-Dt (1) ここで、xは時間tでの油分濃度、x0は試験ビーカー
内の分散油分の初期濃度、およびDは希釈速度である。
【0022】時間tでの流出油の割合(P、%)は下式
で与えられる。 P=100(1−x/x0)=100(1−e-Dt) (2)
【0023】分散効果は下式により求められる。 E=100[(Pd−Pc)/Pc] (3) ここで、Eは分散剤効果(%)、Pdは、時間tでの分
散剤dを使用した場合の溶液内の流出油分の割合
(%)、およびPcは、時間tでの分散剤を使用しない
場合の比較溶液内の流出油分の割合(%)である。結果
を表1に示す。
【0024】
【表1】
【0025】分散剤Aを本発明の改良された配合剤であ
る分散剤Bと比較すると、あるDOR値での分散剤効果
の絶対値は、油サンプルの種類によって大きく変化する
ことが分かる。しかしながら、低DOR値(例えば、
1:50および1:100)では、分散剤Bの方が概し
てより効果的であり、より低い界面活性剤濃度の下で優
れた分散を示している。更に、第6号燃料油やBCFの
ような高粘度サンプルの分散性は、分散剤Aに比べて分
散剤Bの方が著しく向上している。同様にして、分散剤
Cを使用した方が分散剤Aを使用した場合に比べて分散
性は著しく向上している。このことは、プロピレングリ
コールエーテルを含有する本発明の配合物は、エチレン
グリコールエーテルを含有する比較配合物よりも望まし
い性状を発揮していることを意味する。
【0026】実施例2−分散剤効果のウエーブベースン
試験 本実施例は、本発明の分散剤配合物が、原液のままある
いは水で希釈された状態のいずれでも、効果的に適用で
きることを示している。
【0027】ウエーブベースンは、海洋条件の現実的な
シミュレーションを可能にすると考えられており、深さ
が3.3〜1.85mのコンクリート製プールにより構
成される。浅い方の端部には小石のビーチが形成されて
おり、これにより波エネルギーを吸収する。波製造装置
はプールの深い方の端部に設けられており、プール幅に
わたる4枚の油圧作動式のウエーブボードで構成されて
いる。該油圧システムは、望ましい波パターンを形成す
るように制御できる。密閉式閉じ込め防材(ほぼ直方形
型)を該プール内に設置する。該防材はガイロープで固
定される。小型の水中支柱を該防材内に設置して、小型
で効果的な「防波」ゾーンを形成する。第二のより小型
で同様形状の密閉式閉じ込め防材を、第一の密閉式閉じ
込め防材内に設置する。油分を内部閉じ込め防材内に入
れ、スプレーブームあるいは手動噴霧器により分散剤配
合物Bを油分に対して噴霧した。波を起こして、10分
後に内部閉じ込め防材を開放した。2時間後に、外部閉
じ込め防材内部をスキムして油分を回収した。この結果
を表2に示している。
【0028】
【表2】
【0029】この結果は、試験原油の93〜99%が2
時間後に閉じ込め防材部分から分散された(保持されて
いない)ことを示しており、波が存在する条件下での効
果的な分散性を実証している。閉じ込め防材内の海水上
に残留する油分の界面張力は低下しており、この処理は
良好な効果を発揮したこと、および同油分は適切に波に
さらされた場合には容易に分散したであろうことを示し
ている。
【0030】実施例3 市販のグリコールエーテル類の溶解度性状を表3に示し
ている。
【0031】
【表3】
【0032】表3に示すように、市販のグリコールエー
テル類の多くは、それらの溶解度から判断すると、水に
全面的に溶解する。このような水に全面的に溶解するグ
リコールエーテル類を分散剤配合物の溶剤として使用す
れば、該溶剤は流出した油分に噴霧されると急速に液相
中に拡散し、油相全体にわたって界面活性剤を分散する
効果は低減する。
【0033】分散剤配合剤は、ある程度は水溶性である
ことが望ましい。これは、それの貯蔵安定性を最適化す
るためであり、また水性媒体への希釈が望ましいある種
の適用(例えば、加圧下の水配送システムからの噴霧)
のためでもある。もし粘度の追加的な制御が望まれる場
合には、グリコールエーテル系溶剤を炭化水素系溶剤に
混合してもよい。この種の混合物では、油相への界面活
性剤の分布を向上するという追加的な利点が期待でき
る。
【0034】実施例4 本実施例では、イソパラフィン系溶剤と共溶剤を組み合
わせることによる上記以外の利点を説明する。15.2
容量%のポリオキシエチレン(20)ソルビタントリオ
レエート、9.8容量%のポリオキシエチレン(20)
ソルビタンモノオレエート、5.4容量%のソルビタン
モノオレエートおよび19.6容量%のスルホコハク酸
ジオクチルナトリウムを含有する分散剤配合物を調整す
る。該分散剤配合物の残り(50%)の成分は溶剤であ
る。該分散剤の効果を、実施例1で説明したアイエフピ
ー(IFP)式手法を用いて測定した。第6号燃料油
(200℃+留分、10s-1での粘度は約37,000
cp)に対して使用した結果を表4に示している。
【0035】
【表4】
【0036】表4に示すように、単独の溶剤が使用され
る場合には、プロピレングリコールn−ブチルエーテ
ル、ジプロピレングリコールn−ブチルエーテル、トリ
プロピレングリコールn−ブチルエーテル、プロピレン
グリコールフェニルエーテル、およびアイソパールM
は、分散割合の観点からは最高の性能を示す。しかしな
がら、プロピレングリコールフェニルエーテル溶剤は、
芳香族種を含有しているので、流出した油分の分散とい
う観点からは望ましくない場合がある。アイソパールM
は、ヘイズを発生するので望ましくない場合があるが、
それでもヘイズが許容される場合には使用可能である。
【0037】グリコールエーテルとアイソパールの混合
物溶剤の効果は、各々が単独で用いられる場合に発揮す
るであろう効果に比べて概して高い。このことは、溶剤
混合物の相乗効果を示している。更に、該混合溶剤中
で、アイソパールに対して相対的にグリコールエーテル
の濃度を低下させることは、分散効果の向上の観点から
有利である。混合物中のグリコールエーテル量は、溶液
内の界面活性剤パッケージを保持するために、一般的に
は約2%を越える必要がある。アイソパールが主成分で
ある溶剤混合物では、水に対するグリコールエーテルの
溶解度の重要性は低下する。実際、トリプロピレングリ
コールメチルエーテル(表3に示すように、水に対して
全面的に溶解する)は、アイソパールと混合されると非
常に効果的な分散剤となる。共溶剤量は、界面活性剤パ
ッケージを溶解するに十分な量(すなわち、ヘイズの発
生や相分離を伴うことなく最終配合剤でのヘイズを除去
する効果を発揮する量)であればよい。
【0038】グリコールエーテル類以外の溶剤も、界面
活性剤パッケージの溶解状態を維持するために使用可能
である。このような溶剤の例としてアルコール類、グリ
コール類および水が挙げられる。この種の溶剤の量は、
最終配合剤でのヘイズを除去する効果を発揮する量であ
ればよい。もし共溶剤の量が過剰であると、界面活性剤
パッケージが存在する場合の溶解性上の問題により、最
終配合剤にヘイズが再び発生する可能性がある。アイソ
パールMを共溶剤と混合することは、単独の溶剤(アイ
ソパールMが存在しない場合)よりも効果的である。上
述したように、複数の溶剤の組み合わせにより、多くの
場合、相乗効果が得られる(すなわち、アイソパールM
と共溶剤の単なる足し算で得られるであろう分散剤効果
よりも高い効果が得られる)。水溶性の溶剤の場合でさ
えも、少量のアイソパールと混合することにより効果的
な分散剤になり得る。更に、共溶剤の濃度が低い場合に
は、芳香族種を含有しているグリコールエーテル類の毒
性上の懸念が大きく低下する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ケネス ウイリアム ベッカー アメリカ合衆国、テキサス州77077、ヒュ ーストン、バーゴイン 12302 (72)発明者 ジェラード ピー. キャネバリ アメリカ合衆国、ニュージャージー州 07016、クランフォード、セントラル ア ベニュー 104 (72)発明者 リチャード アール. レサード アメリカ合衆国、ニュージャージー州 07960、モリスタウン、ウィザースプーン コート 12

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高粘度の炭化水素に対して効果的な改良
    された分散剤配合物であって、 (a)C10〜C20の脂肪族モノカルボン酸のソルビタン
    モノエステル、 (b)C10〜C20の脂肪族モノカルボン酸のソルビタン
    モノエステルのポリオキシエチレン付加物であって、エ
    ステル1モル当たり6〜30個の酸化エチレン単位を有
    する付加物、 (c)スルホコハク酸ジアルキルのアルカリ金属塩(た
    だし、アルキル基は、4〜13個の炭素原子を含む分岐
    鎖ラジカルである)、 (d)C10〜C20の脂肪族モノカルボン酸のソルビタン
    トリエステルのポリオキシエチレン付加物であって、ト
    リエステル1モル当たり6〜30個の酸化エチレン単位
    を有する付加物、あるいはC10〜C20の脂肪族モノカル
    ボン酸のソルビトールヘキサエステルのポリオキシエチ
    レン付加物であって、ヘキサエステル1モル当たり6〜
    30個の酸化エチレン単位を有する付加物、および (e)プロピレングリコールn−ブチルエーテルおよび
    トリプロピレングリコールn−ブチルエーテルからなる
    群より選ばれたプロピレングリコールエーテル系溶剤、
    以上の成分を含有することを特徴とする分散剤配合物。
  2. 【請求項2】 高粘度の炭化水素に対して効果的な改良
    された分散剤配合物であって、(a)C10〜C20の脂肪
    族モノカルボン酸のソルビタンモノエステル、(b)C
    10〜C20の脂肪族モノカルボン酸のソルビタンモノエス
    テルのポリオキシエチレン付加物であって、エステル1
    モル当たり6〜30個の酸化エチレン単位を有する付加
    物、(c)スルホコハク酸ジアルキルのアルカリ金属塩
    (ただし、アルキル基は、4〜13個の炭素原子を含む
    分岐鎖ラジカルであり、かつ、25℃での臨界ミセル濃
    度は、0.05g/100mlを越える)、(d)C10
    〜C20の脂肪族モノカルボン酸のソルビタントリエステ
    ルのポリオキシエチレン付加物であってトリエステル1
    モル当たり6〜30個の酸化エチレン単位を有する付加
    物、あるいはC10〜C20の脂肪族モノカルボン酸のソル
    ビトールヘキサエステルのポリオキシエチレン付加物で
    あって、ヘキサエステル1モル当たり6〜30個の酸化
    エチレン単位を有する付加物、および(e)ポリエチレ
    ングリコールエーテル、エチレングリコールエーテル、
    水、アルコール、グリコールおよびパラフィン系炭化水
    素の少なくとも1種を含有する溶剤、以上の成分を含有
    することを特徴とする分散剤配合物。
  3. 【請求項3】 水面上にある油層を、特許請求の範囲請
    求項1又は2記載の分散剤配合物に接触させることを特
    徴とする油層の分散方法。
JP10039843A 1997-02-11 1998-02-06 流出した油分用の改良された化学分散剤 Pending JPH10287869A (ja)

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