JPH10288411A - 蒸気圧縮式冷凍サイクル - Google Patents
蒸気圧縮式冷凍サイクルInfo
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Abstract
気圧縮式冷凍サイクルにおいて、冷凍能力を損なうこと
なく、圧縮機等の各機器の大型化を防止する。 【解決手段】 放熱器2から流出したCO2 を分岐さ
せ、一方側のCO2 を第1減圧装置4にて減圧するとと
もに、減圧されたCO2 と他方側のCO2 とを冷却器5
にて熱交換して他方側のCO2 を冷却する。これによ
り、第2減圧装置6の入口側における他方側のCO2 の
比エンタルピを小さくすることができるので、蒸発器7
の入口と出口との比エンタルピ差を大きくすることがで
きる。したがって、冷凍能力を損なうことなく、圧縮装
置1等の各機器の大型化を防止することができる。
Description
イクルの制御に関するもので、二酸化炭素(CO 2 )等
の超臨界域で冷媒を使用する蒸気圧縮式冷凍サイクルに
用いて好適である。
れる冷媒の脱フロン対策の1つとして、例えば特公平7
−18602号公報に記載のように二酸化炭素(C
O2 )を使用した蒸気圧縮式冷凍サイクル(以下、CO
2 サイクルと略す。)が提案されている。
は、フロンを使用した従来の蒸気圧縮式冷凍サイクルの
作動と同じであり、以下、発明者等の試験調査を踏まえ
つつ、CO2 サイクルの挙動を説明する。すなわち、C
O2 サイクルの挙動は、図17(CO2 モリエル線図)
のA−B−C−D−Aで示されるように、圧縮機で気相
状態のCO2 を圧縮し(A−B)、この高温高圧の超臨
界状態のCO2 を放熱器(ガスクーラ)にて冷却する
(B−C)。そして、減圧器により減圧して(C−
D)、気液2相状態となったCO 2 を蒸発させて(D−
A)、蒸発潜熱により空気等の外部流体から熱を奪って
外部流体を冷却する。
CDと飽和液線SLとの交点の圧力)を下まわるときか
ら、気液2相状態に相変化する。また、Cの状態からD
の状態へとゆっくり変化する場合には、CO2 は超臨界
状態から液相状態を経て気液2相状態に変化する。因み
に、超臨界状態とは、密度が液密度と略同等でありなが
ら、CO2 分子が気相状態のように運動する状態をい
う。
来のフロンの臨界温度(例えば、HFC−134aでは
101℃)と比べて低いので、夏場等では放熱器側での
CO 2 温度がCO2 の臨界温度より高くなってしまう。
つまり、放熱器出口側においてもCO2 は凝縮しない
(線分BCが飽和液線と交差しない)。また、放熱器出
口側(C点)の状態は、圧縮機の吐出圧力と放熱器出口
側でのCO2 温度とによって決定され、放熱器出口側で
のCO2 温度は、放熱器の放熱能力と外気温度とによっ
て決定する。そして、外気温度は制御することができな
いので、放熱器出口側でのCO2 温度は、実質的に制御
することができない。
は、圧縮機の吐出圧力(放熱器出口側圧力)を制御する
ことによって制御可能となる。つまり、夏場等の外気温
度(熱負荷)が高い場合には、図17のE−F−G−H
−Eで示されるように、放熱器出口側圧力(G点での圧
力)を高くして十分な冷凍能力(蒸発過程(H−E)の
エンタルピ変化量Δi1 )を確保し、一方、外気温度
(熱負荷)が夏場等に比べて低い場合には、図17のA
−B−C−Dで示されるように、放熱器出口側圧力(C
点での圧力)を低下させて冷凍能力(蒸発過程(D−
A)のエンタルピ変化量Δi2 )を低下させる。
界圧力(例えば、HFC−134aでは4.07MP
a)は、CO2 の臨界圧力(7.4MPa)より小さ
く、かつ、フロンを使用した従来の蒸気圧縮式冷凍サイ
クルでは、周知のごとく、サイクルの最大作動圧力がフ
ロンの臨界圧力を越えることがない。
前述のごとく、冷凍能力を増大させるために放熱器出口
側圧力を上昇させると、夏場等の外気温度(熱負荷)が
高い場合には、サイクルの最大作動圧力がフロンを使用
した従来の蒸気圧縮式冷凍サイクルに比べて、約10倍
も高くなってしまう。このため、圧縮機や放熱器等のサ
イクルを構成する各機器の耐圧強度を、フロンを使用し
た従来の蒸気圧縮式冷凍サイクルの各機器に比べて高く
する必要があるので、各機器の大型化を招いてしまう。
が冷媒の臨界圧力を越える蒸気圧縮式冷凍サイクルにお
いて、冷凍能力を損なうことなく、圧縮機等の各機器の
大型化を防止することを目的とする。
成するために、以下の技術的手段を用いる。請求項1〜
7に記載の発明では、放熱器(2)から流出した冷媒を
分岐させ、一方側の冷媒を第1減圧装置(4)にて第1
所定圧力(P1 )まで減圧するとともに、減圧された冷
媒と他方側の冷媒とを冷却器(5)にて熱交換して他方
側の冷媒を冷却する。そして、他方側の冷媒を蒸発器
(7)にて蒸発させるとともに、第1減圧装置(4)に
て減圧された冷媒を圧縮装置(1)の吸入圧縮工程の途
中に導くことを特徴とする。
における他方側の冷媒の比エンタルピを小さくすること
ができる。このため、放熱器(2)の出口側の冷媒圧力
を上昇させることなく、第2減圧装置(6)の入口側に
おける冷媒の比エンタルピ、すなわち蒸発器(7)の入
口側における冷媒の比エンタルピを小さくすることがで
きるので、蒸発器(7)の入口と出口との比エンタルピ
差を大きくすることができる。
蒸気圧縮式冷凍サイクルの最大作動圧力を低下させるこ
とができるので、圧縮装置(1)等の各機器の大型化を
防止することができる。延いては、圧縮装置(1)等の
各機器の小型軽量化を図ることができる。また、一方側
の冷媒が、吸入圧縮工程の途中に圧縮装置(1)に導か
れるので、後述するように、他方側の冷媒が圧縮装置
(1)に導かれた時、すなわち、一方側の冷媒が吸入圧
縮工程中の圧縮装置(1)内に噴射(インジェクショ
ン)された時に、圧縮装置(1)内の冷媒の温度(比エ
ンタルピ)が低下する。このため、噴射後の圧縮装置
(1)内の冷媒の状態は、温度が低下した状態における
等エントロピ線に沿って変化する。
噴射前の等エントロピ線に比べて、比エンタルピに対す
る勾配(傾き)が大きいので、吸入圧縮工程中の圧縮装
置(1)内に冷媒を噴射する本発明は、噴射しないで冷
媒を吸入圧縮する場合に比べて、圧縮仕事を小さくする
ことができる。延いては、蒸気圧縮式冷凍サイクルの成
績係数を向上させることができる。
における、他方側の冷媒を冷却する冷却能力を変化させ
る能力可変機構(4、10)を備えていることを特徴と
する。これにより、第1減圧装置(4)の開度を制御す
ることにより、蒸発器(7)の入口側における冷媒の比
エンタルピを制御することができるので、圧縮装置
(1)の稼働状態を制御することなく、蒸気圧縮式冷凍
サイクルの冷凍能力を制御することができる。
載の発明のごとく、冷却能力を増加させるときには、第
1減圧装置(4)の開度を拡大し、一方、冷却能力を減
少させるときには、第1減圧装置(4)の開度を縮小さ
せてもよい。また、冷媒として、請求項4に記載の発明
のごとく、二酸化炭素を用いてもよい。
(1)から吐出される冷媒の圧力(Pd )と第1減圧装
置(4)にて減圧されて圧縮装置(1)の吸入圧縮工程
の途中に導かれる冷媒の圧力(Pi )との差圧(Δ
Pd )に対する、第1減圧装置(4)にて減圧されて圧
縮装置(1)の吸入圧縮工程の途中に導かれる冷媒の圧
力(Pi )と蒸発器(7)から流出して圧縮装置(1)
に吸入される冷媒の圧力(Ps )との差圧(ΔPs )の
比(ΔPs /ΔPd )が0.6〜0.9となるようにす
ると、後述のごとく、蒸気圧縮式冷凍サイクルの成績係
数を向上させることができる。
装置を開度が固定された固定絞り(40)としてもよ
い。また、請求項7に記載の発明のごとく、放熱器
(2)出口側の冷媒圧力が、放熱器(2)出口側の冷媒
温度に応じた所定の目標圧力となるように、第2減圧装
置(6)の開度を制御してもよい。
する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すもの
である。
態について説明する。 (第1実施形態)図1は本実施形態に係るCO2 サイク
ルを車両用空調装置に適用したものであり、1は、電磁
クラッチ(図示せず)を介してエンジン(図示せず)か
ら駆動力を得て回転するとともに、後述する蒸発器7か
ら流出するCO2 を吸入圧縮する圧縮装置である。
開昭61−79947号公報または特開昭63−243
481号公報に記載のように、1台の圧縮機にて2段圧
縮することができるものである。また、2は圧縮装置1
で圧縮されたCO2 を外気等との間で熱交換して冷却す
る放熱器(ガスクーラ)であり、この放熱器2の出口側
には、放熱器2から流出したCO2 を2つに分岐させる
分岐部3が形成されている。
2 を第1所定圧力P1 まで減圧する第1減圧装置であ
り、5は、第1減圧装置4で減圧されて低温となったC
O2 (以下、噴射CO2 と呼ぶ。)と、分岐部3にて分
岐された他方側のCO2 と熱交換して他方側のCO
2 (以下、冷凍CO2 と呼ぶ。)を冷却する冷却器であ
る。そして、冷却器5にて冷凍CO2 を冷却して加熱さ
れた噴射CO2 は、吸入圧縮工程の途中に圧縮装置1に
導かれ、再び放熱器2に向けて吐出される。
2 を、第1所定圧力P1 より低い第2所定圧力P2 まで
減圧する第2減圧装置であり、7は第2減圧装置6にて
減圧されたCO2 を蒸発させる蒸発器(吸熱器)であ
る。なお、第1減圧装置4の開度は、後述するように、
制御装置10を介して制御されており、第1減圧装置4
の開度を制御することにより、冷却器5における、冷凍
CO2 を冷却する冷却能力を変化させる能力可変機構を
構成している。
と、減圧後の噴射CO2 と減圧前の冷凍CO2 との温度
差は小さくなるが、質量流量が温度差の縮小を上回って
増加するので冷却能力は増加する。一方、第1減圧装置
4の開度を縮小すると、減圧後の噴射CO2 と減圧前の
冷凍CO2 との温度差は大きくなるが、質量流量が温度
差の拡大を上回って減少するので冷却能力は減少する。
を蓄えるとともに、蒸発器7から流出したCO2 を気液
分離し、気相CO2 のみ流出させて圧縮装置1に液相C
O2が吸入されることを防止するアキュームレータであ
る。また、28、29は放熱器2および蒸発器7での熱
交換を促進するファンである。10は、蒸発器7におけ
る熱負荷(車室内の空調を行う上で必要とされる冷凍能
力)等に応じて第1減圧装置4の開度を制御する制御装
置である。なお、この制御装置10には、蒸発器7の下
流側の空気温度(冷却後の空気温度)を検出する温度セ
ンサ11、冷却器5から流出する(加熱された)噴射C
O2 の温度を検出する温度センサ12、冷却器5から流
出する噴射CO2 の圧力を検出する圧力センサ13、室
内空気温度を検出する室内温度センサ14、室外空気温
度を検出する室外温度センサ15、および人員が希望す
る室内温度を設定入力する温度設定手段16からの信号
と、放熱器2の出口側におけるCO2 の温度を検出する
温度センサ17および放熱器2の出口側におけるCO2
の圧力を検出する圧力センサ18からの信号とが入力さ
れている。そして、制御装置10は、これらの信号に基
づいて予め設定されたプログラムにより第1減圧装置4
および第2減圧装置6の開度を制御する。
装置4の断面を示しており、41は、放熱器2の流出側
に連通する流入口42、および冷却器5の流入側に連通
する流出口43が形成されたハウジングである。そし
て、ハウジング41内には、流入口42側の空間42a
と流出口43側の空間43aとを連通させる弁口44が
形成されているとともに、弁口44の開度を調節する針
状の弁体45が配設されている。
4の開度を調節するステップモータ46であり、ステッ
プモータ46のマグネットロータ46aには雌ねじ部4
6bが形成され、弁体45には、この雌ねじ部46bに
ねじ結合する雄ねじ部45aが形成されている。そし
て、制御装置10は、ステップモータ46を回転させて
弁体45を弁体45の軸方向に移動させることにより、
弁口44の開度(第1減圧装置4の開度)を全閉状態か
ら全開状態まで連続的に制御する。
同様な構造であり、第2減圧装置6のステップモータ
(図示せず)を回転させることにより、第2減圧装置6
の開度)を全閉状態から全開状態まで連続的に制御す
る。また、冷却器5は、図3に示すように、二重円筒構
造を有しており、内筒部51には冷凍CO2 が流通し、
外筒部52には噴射CO2 が流通している。なお、53
は熱交換を促進するためのフィンであり、内筒部51お
よびフィン53は熱伝導率の大きいアルミニウム等の金
属製であり、外筒部52は熱伝導率の小さい金属であ
る。
ィン53を、アルミニウムにて一体成形(押し出し加
工)した場合には、外筒部52での放熱を防止するため
に外筒部52に対して発泡樹脂等の断熱材にて断熱処理
を行うことが望ましい。次に、第1減圧装置4の作動を
図4に示すフローチャートを用いて述べる。CO2 サイ
クルの始動スイッチ(図示せず)によりCO2 サイクル
が起動すると、各センサ11〜15からの検出値が制御
装置10に読み込まれ(ステップ100)、その読み込
んだ検出値のうち、室内温度センサ14、室外温度セン
サ15および温度設定手段16からの信号に基づいて、
室内の空調を図るのに必要な目標冷風温度(以下、TE
Oと略す。)を算出する(ステップ110)。
(以下、T1 と略す。)と比較し(ステップ120)、
TEOがT1 より大きい(TEO>T1 )ときには、熱
負荷が大きく冷凍能力が不足しているものとみなすとと
もに、温度センサ12および圧力センサ13の検出値か
ら冷却器5出口側のCO2 の加熱度(以下、Tisと略
す。)を算出する(ステップ130)。
の加熱度をTinと略す。)より大きいか否かを判定し
(ステップ140)、TinがTisより大きい(Ti
n>Tis)ときには、第1減圧装置4の開度を所定量
拡大し(ステップ150)、その後、ステップ100に
戻る。なお、TinがTis以下であるときには、第1
減圧装置4の開度を変更することなくステップ100に
戻る。
第1減圧装置4が全閉状態でないことを確認し(ステッ
プ160)、第1減圧装置4の開度を所定量縮小し(ス
テップ170)、その後、ステップ100に戻る。な
お、上記Tinの値は、圧縮装置1に液相CO2 が吸入
されない程度の加熱度であればよく、本実施形態では、
約5℃である。
フローチャートを用いて述べる。CO2 サイクルの始動
スイッチによりCO2 サイクルが起動すると、温度セン
サ17からの検出値が読み込まれ(ステップ200)、
その読み込んだCO2 温度に対応する圧力が、予めRO
Mに記憶されている温度と圧力との関係(図6参照)か
ら選定され、その選定された圧力(以下、目標第2減圧
装置入口圧力と呼ぶ。)はRAM等のメモリで記憶され
る(ステップ210)。
込まれ(ステップ220)、目標第2減圧装置入口圧力
とステップ220で取り込んだ圧力(以下、第2減圧装
置入口圧力と呼ぶ。)とが比較される(ステップ23
0)。そして、目標第2減圧装置入口圧力が第2減圧装
置入口圧力を上回った場合には、第2減圧装置6の開度
を小さくし(ステップ240)、目標第2減圧装置入口
圧力が第2減圧装置入口圧力以下の場合には、第2減圧
装置6の開度を大きくする(ステップ250)。そし
て、ステップ200に戻り、以後ステップ200から2
50まで繰り返す。
「従来の技術」の欄で述べたように、冷凍能力を増加さ
せるためは、放熱器2の出口側圧力を高くする必要があ
る。しかし、放熱器2の出口側圧力を高くすると、圧縮
装置の吐出圧力が高くなるので、圧縮装置の圧縮仕事
(圧縮過程のエンタルピ変化量ΔL)が増加する。した
がって、蒸発過程(D−A)のエンタルピ変化量Δiの
増加量より圧縮過程(A−B)のエンタルピ変化量ΔL
の増加量が大きい場合には、CO2 サイクルの成績係数
(COP=Δi/ΔL)が悪化する。
2 温度を40℃として、放熱器2の出口側でのCO2 圧
力と成績係数と関係を図7を用いて試算すれば、図8の
実線に示すように、圧力P1 (約10MPa)において
成績係数が最大となる。同様に、放熱器2の出口側での
CO2 温度を30℃とした場合には、図8の破線で示す
ように、圧力P2 (約8.0MPa)において成績係数
が最大となる。
O2 温度と成績係数が最大となる圧力とを算出し、この
結果を図7上に描けば、図7の太い実線ηmax (以下、
最適制御線と呼ぶ。)に示すようになる。また、発明者
等の種々の試験検討によれば、最適制御線ηmax を試算
するにあたっては、放熱器2出口側のCO2 圧力がCO
2 の臨界圧力より低い場合には、第2減圧装置6の入口
側での過冷却度(サブクール)を1℃〜10℃程度とす
ることが望ましいとの結果を得ており、図6は蒸発器7
側の圧力を約3.5MPa(蒸発器温度0℃相当)と
し、過冷却度が約3℃となるようにした場合の最適制御
線ηmax を直行座標系に描いたものである。
の出口との間の圧力損失は無視することができるほど小
さいため、第2減圧装置6の入口でのCO2 圧力と放熱
器2の出口でのCO2 圧力とは同値とみなしてもよい。
なお、上記作動説明では、第2減圧装置6の開度を縮小
拡大させることにより、放熱器2の出口側圧力(第2減
圧装置6の入口側圧力)を増減させたが、放熱器2の出
口側圧力は、厳密には、第2減圧装置6の開度のみによ
って決定されるものではなく、第1減圧装置4の開度の
影響をも受ける。
最小圧力は、第2減圧装置6の開度によって大きく影響
されるため、放熱器2の出口側圧力は、ほぼ第2減圧装
置6の開度によって決定されるものとしても実用上問題
がない。次に、本実施形態に係るCO2 サイクルの特徴
を述べる。本実施形態に係るCO2 サイクルでは、噴射
CO2 によって冷凍CO2 が冷却されるので、第2減圧
装置6の入口側における冷凍CO2 の比エンタルピを小
さくすることができる。このため、放熱器2の出口側の
CO2 圧力を上昇させることなく、第2減圧装置6の入
口側におけるCO2 の比エンタルピ、すなわち蒸発器7
の入口側におけるCO2 の比エンタルピを小さくするこ
とができるので、蒸発器7の入口と出口との比エンタル
ピ差を大きくすることができる(図9参照)。
CO2 サイクルの最大作動圧力を低下させることができ
るので、圧縮装置1等の各機器の大型化を防止すること
ができる。延いては、圧縮装置1等の各機器の小型軽量
化を図ることが可能となるので、CO2 サイクルの車両
への搭載性を向上させることができる。また、噴射CO
2 が、吸入圧縮工程の途中に圧縮装置1に導かれるの
で、図9に示すように、噴射CO2 が圧縮装置1に導か
れた時、すなわち、噴射CO2 が吸入圧縮工程中の圧縮
装置1内に噴射(インジェクション)された時に、圧縮
装置1内のCO2 の温度(比エンタルピ)が低下する。
このため、噴射後の圧縮装置1内のCO2 の状態は、温
度が低下した状態における等エントロピ線に沿って変化
する。
噴射前の等エントロピ線に比べて、比エンタルピに対す
る勾配(傾き)が大きいので(図7、17参照)、吸入
圧縮工程中の圧縮装置1内にCO2 を噴射する本実施形
態は、噴射しないでCO2 を吸入圧縮する場合に比べ
て、圧縮仕事を小さくすることができる。延いては、C
O2 サイクルの成績係数を向上させることができる。
蒸発器7の入口側圧力(吸入圧力)、放熱器2の出口側
圧力(吐出圧力)および噴射CO2 の圧力等の諸条件に
よって変化するものである。そこで、発明者等は、CO
2 サイクルの実装状態における条件として、蒸発器7の
入口側圧力を3.5〜4.2MPa、放熱器2の出口側
圧力10MPaとし、噴射CO2 をパラメータとしてC
O2 サイクルの成績係数を順次求めたところ、図10に
示すように、蒸発器7の入口側圧力によらず、噴射CO
2 が約6.5MPaの時に成績係数が最大となることを
発見した。
O2 の圧力Pd と噴射CO2 の圧力Pi との差圧ΔPd
に対する、噴射CO2 の圧力Pi と蒸発器7から流出し
て圧縮装置1に吸入されるCO2 の圧力Ps との差圧Δ
Ps の比(ΔPs /ΔPd )が0.6〜0.9となるよ
うに噴射CO2 の圧力Pi を選定すれば、高い成績係数
を維持しながらCO2 サイクルを運転することができ
る。
3.5MPaとし、噴射CO2 を5.2MPaとした場
合の冷凍能力は193.10kJ/kg(46.13k
cal/kg)であり、圧縮装置1の圧縮仕事は56.
22kJ/kg(13.43kcal/kg)である。
同様に、噴射CO2 を6.5MPaとした場合の冷凍能
力は163.80kJ/kg(39.13kcal/k
g)であり、圧縮装置1の圧縮仕事は46.80kJ/
kg(11.18kcal/kg)である。また、噴射
CO2 を7.3MPaとした場合の冷凍能力は142.
87kJ/kg(34.13kcal/kg)であり、
圧縮装置1の圧縮仕事は43.83kJ/kg(10.
47kcal/kg)である。
O2 を6.5MPaとした場合には、従来の技術に係る
CO2 サイクル(放熱器2の出口側の圧力を制御するこ
とのみによって冷凍能力を制御するもの)に比べて、成
績係数で約20%向上させ得ることを確認している。な
お、従来の技術に係るCO2 サイクルの計算条件は、蒸
発器7の入口側圧力が3.5MPa、放熱器2の出口側
圧力が10MPa、放熱器2の出口側温度が40℃であ
る。
とにより、蒸発器7の入口側におけるCO2 の比エンタ
ルピ(過冷却度)を制御することができるので、電磁ク
ラッチのON−OFF制御や可変容量型の圧縮装置等の
手段を用いることなく、CO 2 サイクルの冷凍能力を制
御することができる。したがって、電磁クラッチのON
−OFF制御に伴う乗員が感じる不快感を低減すること
ができるとともに、可変容量型の圧縮装置を用いること
に伴うCO2サイクルの製造原価上昇を防止することが
できる。
圧力と温度とは、第2減圧装置6によって、最適制御線
ηmax で表されるように制御されているので、前述した
冷却器5による冷凍能力向上効果と相まって、高い成績
係数(効率)を維持しながらCO2 サイクルの冷凍能力
の向上を図ることができる。 (第2実施形態)本実施形態は、上記温度センサ12お
よび圧力センサ13を廃止してものである。
圧装置400として、第1実施形態に係る第1減圧装置
4と同様な構造を有する減圧装置部410と、フロンを
使用した従来の蒸気圧縮式冷凍サイクルに用いられる機
械式の温度膨張弁420とを一体化したものである。な
お、図11中、421は冷却器5の出口側の温度を検出
する感温筒部であり、この感温筒部421内には、CO
2 等のガスが所定の密度で封入されている。422は弁
開度を調節するベローズであり、423は、ベローズ4
22と一体的に変位する弁体424のリターン用バネで
ある。
は、温度膨張弁420によって機械的に制御されている
ので、仮に、制御装置10に故障が発生したときであっ
ても、圧縮装置1に液相CO2 が吸入されることを防止
することができるので、CO2サイクルの信頼性を向上
させることができる。 (第3実施形態)本実施形態は、図12に示すように、
アキュームレータ8を廃止し、第2減圧装置6の出口側
に第2減圧弁6から流出したCO2 を液相CO2 と気相
CO2 とに分離して蓄えるレシーバ(タンク手段)19
を配設し、かつ、レシーバ19から流出した液相CO2
を減圧するとともに、圧縮装置1の入口側(蒸発器7の
出口側)でのCO2 の過熱度が所定値となるようにCO
2 の質量流量を調節する第3減圧装置20を配設したも
のである。
ロンを使用した従来の蒸気圧縮式冷凍サイクルの温度膨
張弁と同様な構造を有しており、蒸発器7の出口側に配
設された感温筒21内の圧力に応じて機械的に第3減圧
装置20の開度を調節している。次に、本実施形態の特
徴を述べる。
常、蒸気圧縮式冷凍サイクルに適用される圧縮装置で
は、圧縮装置の小型化および構造を簡単なものとするた
め、圧縮装置内の摺動部に潤滑油を圧送するオイルポン
プを有していないものが多い。そして、このオイルポン
プを有していない圧縮装置では、摺動部の潤滑を図るた
めに冷媒中に潤滑油を混合しているので、潤滑油は、冷
媒とともにサイクル内を循環している。
圧縮装置の損傷を防止するため、上記公報(特公平7−
18602号公報)記載の発明では、蒸発器(14)の
出口側に液相CO2 と気相CO2 とを分離して気相CO
2 のみを圧縮装置(10)に向けて流出させるアキュー
ムレータ(16)を配設している。このため、気相CO
2 に比べて密度が大きい潤滑油は、アキュームレータ
(16)内に滞留してしまう。
置(10)での潤滑油不足を防止するため、アキューム
レータ(16)にて気液分離とともに分離された、潤滑
油をアキュームレータ(16)の重力方向下方部位から
取り出して(潤滑油は液相CO2 より密度が大きい)、
潤滑油を圧縮装置(10)の入口側およびアキュームレ
ータ(16)の出口側に戻している。なお、括弧内の符
号は、上記公報に記載の発明に対応する符号である。
1の入口側での過熱度を所定値とすることにより、液相
CO2 が圧縮装置1に吸入されることを防止しているの
で、上記公報に記載の発明のように、蒸発器6の出口側
にアキュームレータ(16)を配設する必要がない。さ
らに、蒸発器6の出口側にてアキュームレータ(16)
でCO2 が気液分離されていないので、流速の大きい気
相CO2 流れとともに潤滑油が圧縮装置1に吸入されて
十分な量の潤滑油を圧縮装置1に供給することができ
る。
O2 が吸入されることによる圧縮装置1の損傷、および
潤滑油不足による圧縮装置1の焼き付きを防止しつつ、
CO 2 サイクルの効率を高く維持することができる。 (第4実施形態)本実施形態は、第1、2減圧装置4、
6を機械的に制御することにより、CO 2 サイクルの部
品点数の低減を図ったものである。
に係る第1減圧装置であり、この第1減圧装置430
は、蒸発器7側の圧力PL に応じて第1減圧装置430
の開度を調節するものである。具体的には、図14に示
すように、蒸発器7側の圧力P L を、圧力応動部材をな
す薄膜状のダイヤフラム431とハウジング432とに
よって形成された第1圧力室433に導くとともに、こ
の第1圧力室433と反対側のダイヤフラム431の面
に、呼吸穴434を介して作用する大気圧と、連接棒4
35を介して作用するコイルバネ(弾性部材)436の
弾性力とを作用させたものである。
流路437に設けられた弁口438を貫通しており、連
接棒435のうち弁口438に対応する部位には、弁口
438を開閉する球状の弁体部439が形成されてい
る。なお、コイルバネ436の弾性力と大気圧による力
との和(以下、この和を閉弁力Fs と呼ぶ。)は、弁口
438の開度が小さくなるように弁体部439に作用し
ており、一方、蒸発器7側の圧力PL による力(以下、
この力を開弁力Fo と呼ぶ。)は、ダイヤフラム431
を挟んで閉弁力Fs に対向する力を弁体部439に作用
させている。
器7における熱負荷とともに蒸発器7側の圧力PL が上
昇すると、開弁力Fo が大きくなり、開弁力Fo が閉弁
力F s に打ち勝って第1減圧装置430の開度を増大さ
せて噴射CO2 量を増大させる。一方、熱負荷が低下す
ると、開弁力Fo が小さくなり、閉弁力Fs が開弁力F
o に打ち勝って第1減圧装置430の開度を縮小させて
噴射CO2 量を減少させる。
CO2 が吸入されることを防止すべく、冷却器5の出口
側にもアキュームレータ8を配設しているが、第2、5
実施形態と同様に、第1減圧装置430の下流側(冷却
器5の下流側も含む)に温度膨張弁420を配設しても
よい。また、600は、本実施形態に係る第2減圧装置
であり、この第2減圧装置600は、図13に示すよう
に、冷却器5から蒸発器7に至るCO2 流路601内に
配置されている。
品のうち、球面状の弁カバー610とダイヤフラム61
1とにより密閉空間612が形成されており、この密閉
空間612内には、CO2 が、後述する弁口617が閉
じた状態の密閉空間612内体積に対して、約600k
g/m3 の密度で封入されている。なお、602は、放
熱器2から流出し、かつ、冷却器5を通過する前のCO
2 が流通するCO2 流路である(図13参照)。
は、CO2 流路601内のうち放熱器2側(冷却器5
側)の空間615と蒸発器7側の空間616とを仕切る
隔壁部である。この隔壁部614には弁口617が開口
しており、この弁口617は弁体部618によって開閉
されている。また、弁体部618は、ダイヤフラム61
1の変位に機械的に連動して可動するようにように、連
接棒619を介してダイヤフラム611に連結するとと
もに、コイルバネ620の弾性力によって弁口617を
閉じるように押し付けられている。
ヤフラム611および連接棒619を介して弁口617
を閉じる向きの力を弁体部618に作用させているた
め、弁口617の開度は、コイルバネ620の弾性力お
よび密閉空間612内の圧力による力の和と、空間61
5内の圧力との差圧によって決定する。なお、621は
コイルバネ620の初期荷重を調整するスペーサで、こ
のスペーサ621によってコイルバネ620が調整さ
れ、弁体部618には所定の初期荷重が作用している。
因みに、本実施形態では、コイルバネ620の初期荷重
は、ダイヤフラム611での圧力換算で約1MPaであ
る。
る。密閉空間612内には、約600kg/m3 でCO
2 が封入されているので、密閉空間612内圧と温度と
は、図7に示される600kg/m3 の等密度線に沿っ
て変化する。したがって、例えば密閉空間612内温度
が20℃の場合には、その内圧は約5.8MPaであ
る。また、弁体部618には、密閉空間612内圧とコ
イルバネ620の初期荷重とが同時に作用しているの
で、その作用圧力は約6.8MPaである。
力が6.8MPa以下の場合には、弁口617は弁体部
618によって閉止され、また、放熱器2側の空間61
5の圧力が6.8MPaを越えると、弁口617は開弁
する。同様に、例えば密閉空間612内温度が40℃の
場合には、密閉空間612内圧は図7より約9.7MP
aであり、弁体部618に作用する作用力は約10.7
MPaである。したがって、放熱器2側の空間615の
圧力が10.7MPa以下の場合には、弁口617は弁
体部618によって閉止され、また、放熱器2側の空間
615の圧力が10.7MPaを越えると、弁口617
は開弁する。
界域での600kg/m3 の等密度線は、前述の最適制
御線ηmax にほぼ一致する。したがって、本実施形態に
係る第2減圧装置600は、放熱器2の出口側圧力を、
ほぼ最適制御線ηmax に沿った圧力まで上昇させるの
で、超臨界域においてもCO2 サイクルを効率良く運転
させることができる。
3 の等密度線は、最適制御線ηmaxからのズレが大きく
なるが、凝縮域なので密閉空間612の内圧は、飽和液
線SLに沿って変化する。そして、コイルバネ620に
よって弁体部618に初期荷重が与えられているので、
約10℃の過冷却度を有する状態に制御される。したが
って、臨界圧力以下であっても、CO2 サイクルを効率
良く運転させることができる。
2 密度は、実用的には、CO2 温度が0℃での飽和液密
度からCO2 の臨界点での飽和液密度までの範囲とする
ことが望ましく、具体的にCO2 では、450kg/m
3 〜950kg/m3 である。以上に述べた本実施形
態の作動からも明らかなように、第1〜3実施形態と同
様に、CO2 サイクルの成績係数を高く維持しつつ、C
O2 サイクルの冷凍能力の向上を図ることができるとと
もに、CO2 サイクルの部品点数の低減を図ることがで
きるので、CO2 サイクルの信頼性を向上を図りつつ、
製造原価低減を図ることができる。
ように、本実施形態に係る第2減圧装置600の密閉空
間612内温度は、放熱器2出口側温度(CO2 流路6
02内の温度)に対して時間差無しに連動して変化する
ことが望ましい。したがって、本実施形態では、前述の
ごとく、弁カバー610および弁ハウジング613部を
CO2 流路602内に配設している。
613部等はできるだけ熱伝導量を大きくするために熱
伝導率の大きく、かつ、厚みの薄いものが望ましい。そ
こで、本実施形態では、弁カバー610および弁ハウジ
ング613部は真鍮製とし、ダイヤフラム611、弁体
部618、コイルバネ620およびスペーサ621はス
テンレス製としている。また、CO2 流路602内のC
O2 と弁カバー610との熱伝達率を向上させるため
に、フィンや凹凸等を設けてもよい。
装置1に液相CO2 が吸入されることを防止すべく、冷
却器5の出口側にアキュームレータ8を配設したが、本
実施形態は、このアキュームレータ8を廃止したもので
ある。すなわち、本実施形態に係る第1減圧装置430
は、図16に示すように、冷却器5の出口側の加熱度を
所定値(本実施形態では約5℃)を下回らないように第
1減圧装置430の開度を制御する加熱度制御部431
と、蒸発器7における熱負荷に応じて第1減圧装置43
0の開度を制御する負荷応答部432とから構成されて
いる。以下、本実施形態に係る第1減圧装置430の構
造について述べる。
る。433は、冷却器5の出口側に配設されて冷却器5
の出口側のCO2 温度を感知する感温筒であり、434
は噴射CO2 の流路435に形成されて上流側と下流側
とを仕切る隔壁部である。また、隔壁部434には、上
流側と下流側と連通させる弁口436が形成されてお
り、この弁口436の開度は、感温筒433内の圧力変
動(温度変化)に応じて変位するダイヤフラム(圧力応
動部材)437に連動して変位する弁体438によって
調節されている。
側の空間437aは感温筒433内と連通し、他方側の
空間437bは、弁口436より下流側の流路435に
連通している。そして、空間437a内の圧力は、ダイ
ヤフラム437を介して弁口436開度が大きくなる向
きに作用し、空間437b内の圧力は、後述するコイル
バネ442の弾性力とともに、弁口436開度が小さく
なる向きに作用している。
439は、蒸発器7の空気下流側(または蒸発器7のC
O2 出口側)に配設されて蒸発器7の熱負荷を感知する
感温筒であり、この感温筒439内には、CO 2 、フロ
ンまたはプロパンガス等のガスが所定の密度にて封入さ
れているとともに、蛇腹状のベローズ440内と連通し
ている。
(紙面下側)には、ベローズ440の伸縮とともに変位
する第1プレート441が配設され、伸縮方向他端側
(紙面上側)には、コイルバネ442を介して第2プレ
ート443が配設されている。そして、この第2プレー
ト443と弁体438とは連結しており、コイルバネ4
42は、弁口436を閉じる向きに弁体438を押圧す
る弾性力を第2プレート443に対して作用させてい
る。
は、第1減圧装置430のハウジング444の一部に固
定されており、ベローズ440が伸長するほどコイルバ
ネ442の弾性力が小さくなり、冷却器5の出口側での
加熱度が小さくなる。因みに、445は、流路435内
の圧力が、ベローズ440が配設された空間に作用する
ことを防止するOリングである。
る。蒸発器7の熱負荷が大きくなり、感温筒439内の
圧力が上昇すると、ベローズ440の伸長にともなって
第1プレート441が変位し、コイルバネ442の弾性
力が小さくなり、弁口436(第1減圧装置430)が
開いていき、冷却器5の出口側での加熱度が小さくなっ
ていく。そして、さらに蒸発器7の熱負荷が大きくなる
と、第1プレート441がハウジング444に接触する
ので、最小の加熱度が機械的に制限される。
温筒439内の圧力が降下すると、ベローズ440が収
縮してコイルバネ442の弾性力が大きくなって加熱度
が大きくなっていく。そのため、噴射CO2 の流量が減
少し、蒸発器7の入口と出口との比エンタルピ差が小さ
くなる。 (第6実施形態)本実施形態は、図18に示すように、
第1減圧装置4をキャピラリチューブのごとく、開度が
固定された固定絞り40として、本発明に係るCO2 サ
イクルを構成したものである。
る。図19、20は、圧縮機1の回転数および蒸発器7
での熱負荷が一定とした場合の第1減圧装置4(固定絞
り40)の開度と成績係数および冷凍能力との関係を示
すグラフである。そして、図20からも明らかなよう
に、第1減圧装置4の開度を大きくしていくと、噴射C
O2 の質量流量が増大して、噴射CO2 および冷凍CO
2 間の熱交換量が増大するため、冷凍CO2 の比エンタ
ルピが小さくなり冷凍能力が増大する。
の開度が大きくなると、中間圧(第1減圧装置4出口側
の圧力)の上昇とともに噴射CO2 の温度も上昇するた
め、噴射CO2 および冷凍CO2 間の温度差が小さくな
り、噴射CO2 および冷凍CO2 間の熱交換量が縮小し
て冷凍能力の増加率が小さくなる。したがって、図19
に示すように、所定開度を超えて第1減圧装置4の開度
が大きくなると、圧縮仕事の増加率が冷凍能力の増加率
を上回り、成績係数が悪化していく。
し、放熱器2および蒸発器7内の圧力を一定とすれば、
圧縮機1の回転数の増大ととも中間圧が低下するので、
噴射CO2 および冷凍CO2 間の熱交換量が増大し、圧
縮機1の入口側における噴射CO2 の比エンタルピ(図
21のb点)が大きくなる。一方、圧縮機1の回転数が
低下すると、中間圧が上昇して圧縮機1の入口側におけ
る噴射CO2 の比エンタルピ(図21のa点)が小さく
なる。
なるアイドリング時において成績係数が最大となり、か
つ、この状態で圧縮機1の入口側における噴射CO2 が
気相冷媒となるように、固定絞り40の開度を設定すれ
ば、圧縮機1に液相CO2 が流入することを防止できる
ので、圧縮機1(CO2 サイクル)の信頼性を向上させ
ることができる。
係数および冷凍能力の増加率は低下するものの、エンジ
ン回転数の上昇とともに冷凍CO2 の質量流量は増加し
ているため、冷凍能力そのものは増大しているので、実
用上は問題が無い。むしろ、過剰な冷凍能力が発生する
ことを防止できるので、電磁クラッチのON−OFFの
回数を減らすことでき、乗員に不快感を与えることを防
止できる。
装置600を使用したが、本実施形態はこれに限定され
るものではなく、電気式の第2減圧装置6を用いてもよ
い。 (その他の実施形態)上記第2実施形態では、冷却器5
の冷却能力を制御すべく、弁体45を軸方向に移動させ
て全閉状態から全開状態まで連続的に変化させていた
が、ステップモータ46等からなる減圧装置部410に
換えて、単純なON−OFF電磁弁としてもよい。
とするときは、上記電磁弁を開き、一方、冬場や除湿運
転時等の大きな冷凍能力を必要としないときには、上記
電磁弁を閉じる。これにより、第1減圧装置の構造およ
び制御が簡単になるので、CO2 サイクルの製造原低減
を図ることができるとともに、CO2 サイクルの信頼性
を向上させることができる。
FF制御であったが、必要とされる冷凍能力に応じて上
記電磁弁の開閉時間を制御(デューティ制御)してもよ
い。この場合、必要とされる冷凍能力が大きいほど、上
記電磁弁の開時間を増加させればよい。また、第1実施
形態における第1減圧装置4に代えて、単純な開閉電磁
弁にてデューティ制御してもよい。
置1を用いて2段圧縮を行っていたが、2台の圧縮機を
用いて2段圧縮を行ってもよい。なお、この場合、蒸発
器7側(低圧側)の圧縮機の容量(VS )に対する、放
熱器2側(高圧側)の圧縮機の容量(Vd )の比(Vd
/VS )を0.8〜1とすると、差圧ΔPd に対する差
圧ΔPs の比(ΔPs /ΔPd )を0.6〜0.9とし
たものと同等とすることができる。
側)の作動室と、放熱器2側(高圧側)の作動室との2
種類の作動室を有して2段圧縮を行うものにおいて、前
述のごとく、蒸発器7側(低圧側)の作動室の体積(V
S ’)に対する、放熱器2側(高圧側)の作動室の体積
(Vd ’)の比(Vd /VS )が0.8〜1となるよう
にしてもよい。
縮式冷凍サイクルに使用が限定されるものではなく、例
えば、エチレン、エタン、酸化窒素等の超臨界域で使用
する冷媒を用いた蒸気圧縮式冷凍サイクルにも適用する
ことができる。
ある。
る。
る。
グラフである。
係を示すグラフである。
る。
グラフである。
ある。
である。
である。
ある。
ある。
ある。
である。
すグラフである。
すグラフである。
ル線図である。
装置、5…冷却器、6…第2減圧装置、7…蒸発器、8
…アキュームレータ。
Claims (7)
- 【請求項1】 圧縮された冷媒を冷却し、内部の圧力が
冷媒の臨界圧力を越える放熱器(2)と、 前記放熱器(2)から流出した冷媒を分岐させる分岐部
(3)と、 前記分岐部(3)にて分岐された一方側の冷媒を第1所
定圧力(P1 )まで減圧する第1減圧装置(4)と、 前記第1減圧装置(4)にて減圧された冷媒と他方側の
冷媒とを熱交換して他方側の冷媒を冷却する冷却器
(5)と、 前記冷却器(5)にて冷却された他方側の冷媒を、前記
第1所定圧力(P1 )より低い第2所定圧力(P2 )ま
で減圧する第2減圧装置(6)と、 前記第2減圧装置(6)にて減圧された冷媒を蒸発させ
る蒸発器(7)と、 前記蒸発器(7)から流出した冷媒を吸入圧縮し、前記
放熱器(2)に向けて吐出する圧縮装置(1)とを備
え、 前記第1減圧装置(4)にて減圧された冷媒を、前記圧
縮装置(1)の吸入圧縮工程の途中に導くことを特徴と
する蒸気圧縮式冷凍サイクル。 - 【請求項2】 前記冷却器(5)における、他方側の冷
媒を冷却する冷却能力を変化させる能力可変機構(4、
10)を備えていることを特徴とする請求項1に記載の
蒸気圧縮式冷凍サイクル。 - 【請求項3】 前記能力可変機構(4、10)は、前記
冷却能力を増加させるときには、前記第1減圧装置
(4)の開度を拡大し、一方、前記冷却能力を減少させ
るときには、前記第1減圧装置(4)の開度を縮小させ
ることにより、前記冷却能力を変化させることを特徴と
する請求項2に記載の蒸気圧縮式冷凍サイクル。 - 【請求項4】 冷媒として二酸化炭素を用いたことを特
徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の蒸気
圧縮式冷凍サイクル。 - 【請求項5】 前記圧縮装置(1)から吐出される冷媒
の圧力(Pd )と前記第1減圧装置(4)にて減圧され
て前記圧縮装置(1)の吸入圧縮工程の途中に導かれる
冷媒の圧力(Pi )との差圧(ΔPd )に対する、前記
第1減圧装置(4)にて減圧されて前記圧縮装置(1)
の吸入圧縮工程の途中に導かれる冷媒の圧力(Pi )と
前記蒸発器(7)から流出して前記圧縮装置(1)に吸
入される冷媒の圧力(Ps )との差圧(ΔPs )の比
(ΔPs /ΔPd )が0.6〜0.9であることを特徴
とする請求項4に記載の蒸気圧縮式冷凍サイクル。 - 【請求項6】 前記第1減圧装置は、開度が固定された
固定絞り(40)により構成されていることを特徴とす
る請求項1に記載の蒸気圧縮式冷凍サイクル。 - 【請求項7】 前記放熱器(2)出口側の冷媒圧力が、
前記放熱器(2)出口側の冷媒温度に応じた所定の目標
圧力となるように、前記第2減圧装置(6)の開度を制
御することを特徴とする請求項1ないし3または6のい
ずれか1つに記載の蒸気圧縮式冷凍サイクル。
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