JPH10291023A - 薄スケール鋼板を製造するためのデスケーリング方法 - Google Patents

薄スケール鋼板を製造するためのデスケーリング方法

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JPH10291023A
JPH10291023A JP11533797A JP11533797A JPH10291023A JP H10291023 A JPH10291023 A JP H10291023A JP 11533797 A JP11533797 A JP 11533797A JP 11533797 A JP11533797 A JP 11533797A JP H10291023 A JPH10291023 A JP H10291023A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2μm以下のスケール厚みの薄スケール熱延
鋼板を安定的に製造するためのデスケーリング方法を提
供する。 【解決手段】 仕上圧延機2と制御冷却装置3の間に供
給水圧力100〔kg/cm2〕〜200〔kg/cm2〕で鋼板単
位幅当たりの水量密度0.30〔m3/(min ・ m)〕〜5.
00〔m3/(min ・ m)〕でデスケーリングする前方デスケ
ーリング装置5と、制御冷却装置3と巻取装置4の間に
供給水圧力100〔kg/cm2〕〜200〔kg/cm2〕で鋼板
単位幅当たりの水量密度0.30〔m3/(min ・ m)〕〜
2.00〔m3/(min ・ m)〕でデスケーリングする後方デ
スケーリング装置6を設置し、巻き取り温度が550℃
以上の熱延鋼板に対して後方デスケーリング装置6を選
択し、巻き取り温度が550℃未満の熱延鋼板に対して
は前方デスケーリング装置5を選択してデスケーリング
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スケール厚が薄
く、しかも、酸洗効率が高く、スケール密着性が極めて
良好な熱延鋼板を製造するためのデスケーリング方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に熱延鋼板を製造するには仕上げ圧
延に先だってデスケーリングを実施し、薄スケール化し
て圧延中のスケール疵を防止している。しかし、その後
の工程すなわち仕上圧延から巻取以降までに鋼板表面に
スケールが生成する。この表層にスケールが付着した鋼
板は酸洗工程を経由して最終製品に加工する場合と、 直接最終製品に加工する場合がある。上記の場合に
は酸洗効率を高めるためには、できるだけスケール厚を
薄くする事が重要である。また上記の場合には、加工
する際にスケールが剥離することがあり、加工品の見栄
えが悪く好ましくないばかりでなくスケール疵が発生す
ることがある。このためスケール厚みを2μm以下に薄
くすることが必要であり、このスケール厚にするには、
様々な方法が検討されている。例えば、特開昭59−4
2114号公報には圧延ライン上で熱延鋼板の表裏面全
体に酸化防止剤を塗布する方法が提案されている。この
方法はコイル全長にわたって酸化防止剤を塗布すること
が必要になるため莫大な量の酸化防止剤が必要となり、
さらに後処理工程や環境対策等の設備が必要となるため
コスト上問題がある。更に、特開昭54−141367
号公報では巻取装置直前に供給水圧力250kg/cm2以上
のデスケーリング装置を設置し、このデスケーリング装
置で400℃〜900℃の熱延鋼板をデスケーリングす
る方法が提案されている。しかし、550℃以下の温度
域ではスケールの剥離は非常に困難であり、250kg/c
m2以上の高圧水であってもスケールを除去することは不
可能であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、巻取温度が
550℃以上の熱延鋼板のスケールはもちろんのこと5
50℃以下の熱延鋼板であってもスケール厚み2μm以
下で均一な薄スケール鋼板を製造するためのデスケーリ
ング方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を解決
するためになされたものであり、その手段1の薄スケー
ル鋼板を製造するためのデスケーリング方法は鋼材を粗
圧延機と仕上圧延機を順次介して熱間圧延して熱延鋼板
を製造するに際し、前記仕上圧延機と制御冷却装置の間
に供給水圧力100〔kg/cm2〕〜200〔kg/cm2〕で鋼
板単位幅当たりの水量密度0.30〔m3/(min ・ m)〕〜
5.00〔m3/(min ・ m)〕でデスケーリングする前方デ
スケーリング装置と、前記制御冷却装置と巻取装置の間
に供給水圧力100〔kg/cm2〕〜200〔kg/cm2〕で鋼
板単位幅当たりの水量密度0.30〔m3/(min ・ m)〕〜
2.00〔m3/(min ・ m)〕でデスケーリングする後方デ
スケーリング装置を設置し、巻き取り温度が550℃以
上の前記熱延鋼板に対して前記後方デスケーリング装置
を選択し、一方前記巻き取り温度が550℃未満の前記
熱延鋼板に対しては前記前方デスケーリング装置を選択
してデスケーリングする方法である。
【0005】更に、手段2は、手段1の薄スケール鋼板
を製造するためのデスケーリング方法において、前記熱
延鋼板が、前記粗圧延機と前記仕上圧延機の間で粗圧延
後の粗圧延鋼板を接合し、該接合された粗圧延鋼板を前
記仕上圧延機で圧延したものである。本発明者等は二次
スケールの生成した鋼板に対するデスケーリング性につ
いて鋼板温度、デスケーリング装置への供給水圧力、供
給水の水量密度、鋼板の通板速度をそれぞれ変化させて
調査した。そしてその結果を表1、表2に示す。尚、表
1、表2中のデスケーリング性評価の○印、△印、×印
はそれぞれデスケーリング性良好(スケール厚2μm以
下でかつ均一なスケール厚み)、デスケーリングむら有
り(スケール厚2μm以下ではあるが厚みにばらつき有
り)、デスケーリング効果無し(スケール厚2μmを超
える)を表したものである。表1のNo1〜No12は
デスケーリング時の鋼板温度を変えた場合の例であり、
これから明らかなように鋼板温度が550℃以上の領域
では極めて良好なデスケーリング性を示すが、550℃
未満の領域では極めて不良である。これは、鋼板温度が
550℃以上の場合は表層のスケールと鋼板との間に冷
却による大きな温度差が発生し、これに起因する熱応力
が発生するためである。結果として、噴射水による衝突
力に加えて上記熱応力が表層のスケールに作用してスケ
ールに亀裂が入りやすくなり、デスケーリング性が良好
となる。反対に鋼板温度が550℃未満の場合は、熱応
力が小さく噴射水による衝突力のみがスケールに作用す
るためデスケーリング効果無しと推定される。
【0006】この事から、鋼板が550℃以上の温度を
有する状態でデスケーリングすることが重要かつ不可欠
である。即ち、巻取温度が550℃以上の場合は、前記
後方デスケーリング装置でデスケーリングすればよい
が、巻取温度が550℃未満になる場合には、鋼板温度
が高い状態にある制御冷却前、つまり、制御冷却装置の
入側に設けた前方デスケーリング装置でデスケーリング
を行うものである。しかし、前方デスケーリング装置で
デスケーリングした場合には制御冷却装置で冷却中にも
スケールが鋼板表面に発生し、後方デスケーリング装置
でデスケーリングした場合に比較して多少劣る傾向にあ
るが、2μm以下を維持することはできる。
【0007】また、表1中のNo13〜No16は供給
水圧力を変えた場合の例であり、これから明らかなよう
に100kg/cm2未満の圧力ではデスケーリング効果がな
いことが判る。これは衝突圧力不足によりスケールが破
壊されず除去できないためと考えられる。また、200
kg/cm2以上では設備やランニングコストが膨大となりコ
スト面から見て不利となる。更に、表2中のNo17〜
No24は鋼板温度が850℃の状態で水量密度を変化
させた場合の例、つまり、制御冷却装置入側(前方デス
ケーリング装置設置位置)でデスケーリングする場合の
鋼板温度域においては、鋼板単位幅当たりの水量密度が
5.00〔m3/(min ・ m)〕〜0.30〔m3/(min ・ m)〕
の範囲で水量密度が大きい程スケール厚は薄くなるが、
No17のように5.00〔m3/(min・ m)〕を超えてい
る範囲ではこれ以上スケール厚は薄くならないことが判
る。また、No25〜No32は鋼板温度600℃、つ
まり、制御冷却装置出側(後方デスケーリング装置設置
位置)でデスケーリングする場合の鋼板温度域において
は、鋼板単位幅当たりの水量密度が2.00〔m3/(min
・ m)〕〜0.30〔m3/(min ・ m)〕の範囲で水量密度が
大きい程スケール厚は薄くなるが、No25のように
2.00〔m3/(min ・ m)〕を超えているとこれ以上スケ
ール厚は薄くならないことが判る。これは、スケール生
成量が鋼板表面温度に大きく依存している為である。つ
まり、前方デスケーリング装置でデスケーリングする場
合においては、その水量密度が5.00〔m3/(min ・
m)〕までは水量密度が増大するにつれて冷却速度が大き
くなり表面温度は速く低下するが、5.00〔m3/(min
・ m)〕を超えると冷却速度が変わらなくなり、表面温度
の低下量は殆ど同じとなる。従って、前方デスケーリン
グ装置における水量密度は5.00〔m3/(min ・ m)〕以
下とすることが経済的に好ましい。
【0008】また、後方デスケーリング装置の場合は、
2.00〔m3/(min ・ m)〕までは水量密度が増大するに
つれて冷却速度が大きくなるが、これを超えると前記同
様に冷却速度が変わらなくなり、表面温度の低下量は殆
ど同じとなる。このため、後方デスケーリング装置にお
ける水量密度は2.00〔m3/(min ・ m)〕以下とするこ
とが経済的に好ましい。また、いずれの鋼板温度の場合
でも水量密度が0.30〔m3/(min ・ m)〕未満になると
衝突圧力不足によりスケールが破壊されずにデスケーリ
ング効果が不足し、スケール厚みが2μm以上となるた
め、その下限は0.30〔m3/(min ・ m)〕以上とする。
更に、鋼板1本1本を圧延するバッチ圧延の場合は、圧
延中に鋼板のフロント部やテイル部では温度が急速に低
下し、1本の鋼板内で温度差が発生する場合がある。ま
た、鋼板のフロント部が仕上圧延機に噛込むと加速圧延
し、ミドル部は一定速圧延を行い、テイル部では減速圧
延を行うことから、デスケーリング時に通板速度が変化
する場合がある。
【0009】このように1本の鋼板内で温度差が発生す
ると、表1の例えばNo1〜No8で判るようにスケー
ル厚みが変化し、更に、デスケーリング時に通板速度が
変化すると表2のNo33〜No35で判るようにスケ
ール厚みが変化することから、コイル内でスケール厚み
のバラツキが生じる。これに対し、粗圧延機で粗圧延し
た複数の鋼板を長手方向に接合(先行鋼板の後端と後行
鋼板の先端を溶接して接合)した後、仕上圧延機で仕上
圧延し、巻取装置で巻取る際に前記接合部を切断する連
続圧延の場合には、見掛け上、ミドル部が長くなったこ
とになり、デスケーリング時における鋼板内で温度差の
発生及び通板速度の変動がなくなり、コイル全長にわた
って均一で2μm以下のスケール厚みが達成でき好まし
い。
【0010】
【表1】
【0011】
【表2】
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図1を参照
して説明する。図1中、1は粗圧延機(図示せず)と仕
上圧延機2の間に設けた接合機1であり、粗圧延鋼板
(以下粗バーと称す)を1本、1本仕上圧延するバッチ
圧延の場合には動作せず、複数の粗バーを接合して、こ
れを連続して圧延する連続圧延の場合に動作して、先行
する粗バーの後端と後行する粗バーの先端を走行しつつ
接合するものである。5は仕上圧延機2と制御冷却装置
3の間に設けた前方デスケーリング装置であり、巻取装
置4で巻取る鋼板の設定巻取温度が550℃未満の場合
に動作して該鋼板のデスケーリングを行うものである。
6は制御冷却装置3と巻取装置4の間に設けた後方デス
ケーリング装置であり、巻取装置4で巻取る鋼板の設定
巻取温度が550℃以上の場合に動作して該鋼板のデス
ケーリングを行うものである。そして、この前方デスケ
ーリング装置5及び後方デスケーリング装置6に供給す
る水圧力は給水ポンプ(図示せず)の回転数を制御して
100kg/cm2〜200kg/cm2の範囲で調整した。また、
水量密度は口径の異なるデスケノズルを交換使用して
0.30m3/(min ・ m)〜5.00m3/(min ・ m)(前方デ
スケーリング装置)及び0.30m3/(min ・ m)〜2.0
0m3/(min ・ m)(後方デスケーリング装置)の範囲で調
整した。
【0013】
【実施例】次に本発明の実施例を表3を参照して詳細に
説明する。表中、No1〜7は本発明の実施例で、No
8〜16は比較例である。更に、No1〜5、No8〜
11、No16は複数の粗バーを接合して連続圧延した
ものであり、No6、7、No12〜15は1本1本を
圧延するバッチ圧延をしたものである。そして、本発明
例であるNo1〜5は接合機1で粗バーの接合を行った
後に一定通板速度で連続圧延を行ったものであり、この
うちNo1〜4は設定巻取温度が550℃以上であるこ
とから後方デスケーリング装置6を使用した例であり、
No5は設定巻取温度が550℃未満であることから前
方デスケーリング装置5を使用した例であり、いずれに
おいてもコイル全長にわたって2μm以下の均一な極薄
スケール鋼板が得られた。
【0014】また、本発明例であるNo6、7は粗バー
を接合せずにバッチ圧延したものであり、いずれも設定
巻取温度が550℃以上であることから後方デスケーリ
ング装置6を使用した例であり、いずれにおいても2μ
m以下の極薄スケール鋼板が得られたが、コイル内にス
ケール厚のバラツキがあった。No8、9は、水量密度
が0.20〔m3/(min ・ m)〕で本発明の範囲外である比
較例で、後方又は前方のデスケーリング装置5、6でデ
スケーリングしてもコイルのスケール厚みが10、8μ
m以上と厚いものであった。また、No10、11は設
定巻取温度が550℃未満であるにもかかわらず後方デ
スケーリング装置6でスケーリングした比較例であり、
供給水圧力が250、300kg/cm2と高いにもかかわら
ずスケール厚が11、9μmと厚い。No12、13は
粗バーを接合せずにバッチ圧延したもので、供給水圧力
を250、300kg/cm2と高くしてデスケーリングした
比較例であり、供給水圧力が250、300kg/cm2と高
いにもかかわらず、前記No10、11と同様コイルの
スケール厚が6〜14μmと厚い。No14、15は前
方デスケーリング装置5及び後方デスケーリング装置6
の供給水圧力が90kg/cm2で本発明の範囲外の比較例で
あり、いずれにおいてもコイルのスケール厚が6〜12
μmと厚いものであった。No16は前方デスケーリン
グ装置5及び後方デスケーリング装置6のいずれでもデ
スケーリングしなかった比較例であり、スケール厚が1
5μmと厚く、2μm以下の極薄スケール鋼板が得られ
なかった。
【0015】
【表3】
【0016】
【発明の効果】請求項1及び2記載の薄スケール鋼板を
製造するためのデスケーリング方法においては、鋼板巻
取温度により使用するデスケーリング装置を選定するこ
とにより安定してスケール厚み2μm以下の極薄スケー
ル熱延鋼板が製造可能となり、酸洗を行う場合は短時間
で酸洗処理が可能となり生産効率が向上する。また黒皮
のまま使用する場合は使用用途が拡大する。特に、請求
項2記載の薄スケール鋼板を製造するためのデスケーリ
ング方法においては、連続圧延を行う場合においてはコ
イル全長に渡って2μm以下の均一なスケール厚みとす
ることができ、更に好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る薄スケール鋼板を
製造するための設備を示す簡略フロー図である。
【符号の説明】 1 接合機 2 仕上圧延機 3 制御冷却装置 4 巻取装置 5 前方デスケーリング装置 6 後方デスケ
ーリング装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼材を粗圧延機と仕上圧延機を順次介し
    て熱間圧延して熱延鋼板を製造するに際し、前記仕上圧
    延機と制御冷却装置の間に供給水圧力100〔kg/cm2
    〜200〔kg/cm2〕で鋼板単位幅当たりの水量密度0.
    30〔m3/(min ・ m)〕〜5.00〔m3/(min ・ m)〕でデ
    スケーリングする前方デスケーリング装置と、前記制御
    冷却装置と巻取装置の間に供給水圧力100〔kg/cm2
    〜200〔kg/cm2〕で鋼板単位幅当たりの水量密度0.
    30〔m3/(min ・ m)〕〜2.00〔m3/(min ・ m)〕でデ
    スケーリングする後方デスケーリング装置を設置し、巻
    き取り温度が550℃以上の前記熱延鋼板に対して前記
    後方デスケーリング装置を選択し、一方前記巻き取り温
    度が550℃未満の前記熱延鋼板に対しては前記前方デ
    スケーリング装置を選択してデスケーリングすることを
    特徴とする薄スケール鋼板を製造するためのデスケーリ
    ング方法。
  2. 【請求項2】 前記熱延鋼板が、前記粗圧延機と前記仕
    上圧延機の間で粗圧延後の粗圧延鋼板を接合し、該接合
    された粗圧延鋼板を前記仕上圧延機で圧延したものであ
    ることを特徴とする請求項1に記載の薄スケール鋼板を
    製造するためのデスケーリング方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013147733A (ja) * 2011-12-21 2013-08-01 Jfe Steel Corp 強度−伸びバランスに優れた高張力鋼板およびその製造方法
JP2013216961A (ja) * 2012-04-12 2013-10-24 Kobe Steel Ltd 酸洗性と加工性を兼備する熱延鋼板の製造方法
JP2020121318A (ja) * 2019-01-29 2020-08-13 Jfeスチール株式会社 デスケーリング装置、熱延鋼板の製造設備、及び熱延鋼板の製造方法

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