JPH10292042A - ポリアミドおよびその製造方法 - Google Patents

ポリアミドおよびその製造方法

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JPH10292042A
JPH10292042A JP10153397A JP10153397A JPH10292042A JP H10292042 A JPH10292042 A JP H10292042A JP 10153397 A JP10153397 A JP 10153397A JP 10153397 A JP10153397 A JP 10153397A JP H10292042 A JPH10292042 A JP H10292042A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】結晶化が遅くて、透明性に優れ、かつ、低級ア
ルコールや非プロトン性の有機溶剤への溶解性を有する
新規なポリアミドおよびその製造法の提供。 【解決手段】ジカルボン酸成分中の50〜100重量%
であるジカルボン酸成分、ジアミン成分および全体量の
0〜50重量%が脂肪族アミノカルボン酸成分および/
あるいはラクタム成分を第一段階で数平均分子量800
〜5000まで重合し、第二段階で数平均分子量700
0〜50000まで重合して得られるポリアミドは結晶
化速度が遅く、低級アルコールなどへの溶解性を有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は特定のジカルボン酸
を1成分とする新規なポリアミドに関する。さらに詳し
くは、側鎖に直鎖ブチル基を有する1,6−デカンジカ
ルボン酸と各種ジアミンを主たる成分とする新規なアモ
ルファス性ポリアミドとその製造方法に関する。
【従来の技術】
【0002】ポリアミドは炭素ー炭素結合とアミド基か
らなる直鎖状の主鎖骨格とアミド基間の水素結合からな
る構造をもつ結晶性のポリマーである。結晶化度の高い
ポリアミドは剛性、耐摩耗性、耐熱性、耐油性、耐溶剤
性、ガスバリヤー性などが優れており、繊維、フィル
ム、自動車部品や電気・電子製品の部品などの用途に広
く使用されている。一方、結晶化度が低いあるいは結晶
化速度が極端に遅く、実質的にほとんど結晶性を示さな
いポリアミドはアモルファス性ポリアミドと呼ばれ、透
明性や溶剤への溶解性などが優れており、透明性を生か
して繊維、フィルム、成形品の用途に、溶剤への溶解性
を生かして接着剤などの用途に使用されている。
【0003】ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12
のような結晶性ポリアミドは室温では硫酸、蟻酸、フェ
ノール、クレゾール、ヘキサフルオロイソプロパノール
のような特定の酸性溶剤にしか溶解せず、メタノールや
エタノールのような低級アルコールやジメチルアセトア
ミド、N−メチルピロリドンのような非プロトン性の有
機溶剤にはほとんど溶解しない。そのため、ポリアミド
を溶液状態で取扱うことが難しく、化学修飾反応などに
よるポリアミドの改質、改良を困難なものにしている。
また、結晶化度が高い場合、ポリアミドのアミド基と他
材料の水酸基、カルボキシル基、アミノ基、カルボニル
基などとの水素結合などによる相互作用が阻害された
り、アミド基の金属イオンに対する配位能が低下したり
する。そのため、アミド基が本来持っている極性を利用
した機能材料分野への展開が困難なものとなっている。
市場ニーズの高度化に伴い、ポリアミドの本来の特性を
利用した機能材料としての用途展開が期待されており、
結晶化をできるだけ抑えたアモルファス性ポリアミドに
対する要求は高くなっている。
【0004】従来、アモルファス性ポリアミドを得るた
め、結晶化がほとんど起こらない、あるいは結晶化を遅
くする方法として、側鎖や環構造を有するポリアミドや
コポリアミドの研究が行われている。これらの成果は種
々の透明性ポリアミドとして提案されている。例えば、
特公昭49−21115号公報ではテレフタル酸ジメチ
ルとトリメチルヘキサンメチレンジアミンとからなる透
明性のポリアミドが提案されている。このポリアミドは
結晶化が遅く、透明性は優れているが、低級アルコール
などへの溶解性は低い。
【0005】ベンゼンやシクロヘキサンの1,3位にア
ミド結合を持つポリアミドは透明でアモルファス性ポリ
アミドとなることが知られている。例えば、ヘキサメチ
レンジアミンとイソフタル酸とからなるポリアミドや
1,3ービスアミノメチルシクロヘキサンとアジピン酸
とからなるポリアミドなどがある。これらのポリアミド
は製造後は外観上、透明であるが、90〜98℃での熱
水浸漬処理(以下「熱水処理」と略記する)や室温での
メタノール浸漬処理により、容易に結晶化が進み透明性
が失われる。また、これらは低級アルコールや非プロト
ン性の有機溶剤への溶解性は低い。
【0006】ナイロン6、ナイロン66および/あるい
はナイロン12を共重合したコポリアミドはアモルファ
ス性ポリアミドになることが知られている。しかし、こ
のコポリアミドのほとんどは示差走査熱量計(以下「D
SC」と略記する)測定で結晶に基づく吸熱ピークを示
す。また、製造後、外観上は透明であっても、熱水処理
で容易に結晶化が進み、透明性を失う。また、非プロト
ン性の有機溶剤への溶解性は低い。
【0007】特開昭49−36959号公報ではヘキサ
メチレンジアミンおよびテレフタル酸からなるポリアミ
ドとヘキサメチレンジアミンおよびイソフタル酸とから
なるポリアミドとを特定割合で共重合することにより、
透明なコポリアミドを得ることが提案されている。この
コポリアミドは熱水処理により容易に結晶化して、透明
性を失う。また、低級アルコールや非プロトン性の有機
溶剤への溶解性は低い。
【0008】さらに、特開平5−310923号公報に
はヘキサメチレンジアミンおよび2,6−ナフタレンジ
カルボン酸からなるポリアミドとカプロラクタムからな
るポリアミドとのコポリアミドが、特開平6−6537
1号公報ではヘキサメチレンジアミンおよび2,6−ナ
フタレンジカルボン酸からなるポリアミドとヘキサメチ
レンジアミンおよびイソフタル酸とからなるポリアミド
とのコポリアミドが、透明性ポリアミドとして提案され
ている。これらは、製造後、外観上は透明に見えるが、
熱水処理をするまでもなく、製造後のコポリアミドのD
SC測定や動的固体粘弾性測定から結晶に基づく吸熱ピ
ークや弾性率の変化が確認でき、結晶化していることが
わかる。また、これらのコポリアミドは低級アルコール
や非プロトン性の有機溶剤に対する溶解性は低い。以上
のように、従来、提案されているアモルファス性ポリア
ミドは、ナイロン6などに比べると結晶化は遅いが、熱
水処理で容易に結晶化して透明性を失なったり、低級ア
ルコールや非プロトン性溶剤への溶解性がほとんど見ら
れない材料であった。
【発明が解決しようとする課題】
【0009】本発明の目的は結晶化が遅くて、透明性に
優れ、かつ、メタノールやエタノールのような低級アル
コールやジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン
のような非プロトン性の有機溶剤への溶解性を有する新
規なアモルファス性ポリアミドおよびその製造法を提供
することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】本発明者らは、アモルファス性ポリアミド
およびその製造方法の確立を目的として、ポリアミド分
子鎖のアミド基間の水素結合相互作用を阻害する新規の
方法について鋭意研究を重ねた。その結果、特定長さの
分岐を有するジカルボン酸を1成分とするポリアミドは
熱水処理で容易に結晶化せず、透明性を保持することや
低級アルコールや非プロトン性の有機溶剤に溶解するこ
とを見出し、本発明に到達した。
【0011】すなわち、本発明は、(A)ジカルボン酸
成分中の50〜100重量%が1,6−デカンジカルボ
ン酸であるジカルボン酸成分から誘導される単位、
(B)ジアミン成分から誘導される単位および、(C)
全体量の0〜50重量%が脂肪族アミノカルボン酸成分
から誘導される単位および/あるいはラクタム成分から
誘導される単位からなるポリアミドである。
【0012】本発明における第2の発明は、上記のポリ
アミドにおいて、第一段階の重合で数平均分子量が80
0〜5,000の範囲にあるポリアミドプレポリマーを
製造し、第二段階の重合で該ポリアミドプレポリマーを
高分子量化して、数平均分子量を7,000〜50,0
00の範囲とする上記のポリアミドの製造方法である。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の1,6−デカンジカルボ
ン酸はシクロヘキサンの酸化分解や7−シアノウンデカ
ン酸などを原料とする方法などで製造されたものが使用
できる。特定量の1,6−デカンジカルボン酸を構成成
分とするポリアミドが本発明の目的を達成することを見
出したことは、本発明の特徴の一つである。このこと
は、1,6−デカンジカルボン酸がポリアミドのアミド
基間の水素結合相互作用を有効に阻害していることを示
唆している。また、1,6−デカンジカルボン酸は重合
反応性や熱的安定性が良好で、ポリアミドの原料に適し
たジカルボン酸であることを見出したことも本発明の特
徴の一つである。
【0014】本発明で使用するジカルボン酸成分中の
1,6−デカンジカルボン酸の割合は50〜100重量
%、好ましくは70〜100重量%である。1,6−デ
カンジカルボン酸の割合が50重量%未満の場合は製造
直後あるいは成形直後のポリアミドの透明性が悪かった
り、また、外観上透明な状態で得られた場合でも、熱水
処理で容易に不透明となることがあり、また、低級アル
コールや非プロトン性の有機溶剤への溶解性が低くなる
ので、好ましくない。
【0015】本発明で使用する1,6−デカンジカルボ
ン酸以外のジカルボン酸としては、公知の脂肪族ジカル
ボン酸、脂環族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸をい
ずれも使用することができる。具体例としては、ブタン
ジオン酸、ペンタンジオン酸、ヘキサンジオン酸、オク
タンジオン酸、ノナンジオン酸、デカンジオン酸、ウン
デカンジオン酸、ドデカンジオン酸、トリデカンジオン
酸、テトラデカンジオン酸、ペンタデカンジオン酸、ヘ
キサデカンジオン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボ
ン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、イソフタ
ル酸、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸
および1,4−ナフタレンジカルボン酸などが挙げられ
る。これらのジカルボン酸は単独でも、あるいは2種類
以上を適宜組合わせても使用することができる。これら
の中では、ブタンジオン酸、1,3−シクロヘキサンジ
カルボン酸およびイソフタル酸は取扱が容易で、重合反
応性が良好であり、好ましく使用できる。
【0016】本発明で使用するジアミンとしては、公知
のジアミン、例えば、炭素数が4から12の脂肪族アル
キレンジアミン、脂環族ジアミン、芳香族ジアミンなど
がある。炭素数が4から12の脂肪族アルキレンジアミ
ンの具体例としては、1,4−ジアミノブタン、1,5
−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,
7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、
1,9−ジアミノノナン、1,10−ジアミノノナン、
1,11−ジアミノウンデカン,1,12−ジアミノド
デカン、1,13−ジアミノトリデカン、1,14−ジ
アミノトリデカン、1,15−ジアミノペンタデカン、
1,16−ジアミノヘキサデカン、1,17−ジアミノ
ヘプタデカン、1,18−ジアミノオクタデカン、2,
2,4−,2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジア
ミンなどが挙げられる。これらの中では、1,4−ジア
ミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジア
ミノヘキサンおよび2,2,4−,2,4,4−トリメ
チルヘキサメチレンジアミンは取扱が容易で、重合反応
性が良好であり、好ましく使用できる。
【0017】脂環族ジアミンとしては、シクロヘキサン
環を含むジアミンであればいずれも使用することができ
る。具体例としては、1,4−ビス(アミノメチル)シ
クロヘキサン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘ
キサンおよびビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキ
シル)メタンなどが挙げられる。
【0018】芳香族ジアミンとしては、芳香環を含むジ
アミンであればいずれも使用することができる。具体例
としては、パラキシレンジアミン、メタキシレンジアミ
ン、パラフェニレンジアミン、メタフェニレンジアミン
および4,4´−ジアミノジフェニルメタンなどが挙げ
られる。これらの中では、パラキシレンジアミンおよび
メタキシレンジアミンは取扱が容易で、重合反応性が良
好であり、好ましく使用できる。これらの脂肪族アルキ
レンジアミン、脂環族ジアミン、芳香族ジアミンは単独
でも、あるいは2種類以上を適宜組合わせても使用する
ことができる。
【0019】本発明のポリアミド製造にあたって1,6
−デカンジカルボン酸を50〜100重量%含むジカル
ボン酸とジアミンはそのまま使用しても良いし、また、
ジカルボン酸とジアミンとを水あるいは熱水中に溶解混
合して、pH調整を行うことにより合成したナイロン塩
として使用しても良い。ジカルボン酸とジアミンとは一
般的にはモル比で100/95〜100/105の範
囲、好ましくは100/99〜100/101の範囲の
割合で使用される。過度にこの範囲を外れると目標とす
る数平均分子量(以下「Mn」と略記する)のポリアミ
ドを得ることが難しくなる。尚、数平均分子量は得たポ
リアミドの末端アミノ基濃度と末端カルボキシ基濃度の
平均値の逆数から求められる値である。
【0020】本発明で使用する脂肪族アミノカルボン酸
の具体例としては、ε−アミノカプロン酸、ω−アミノ
ヘプタン酸、ω−アミノノナン酸、ω−アミノウンデカ
ン酸およびε−アミノドデカン酸などが挙げられる。ま
た、ラクタムとしては炭素数が4〜12の環状アミド化
合物であり、具体例としてはε−カプロラクタム、ω−
エナントラクタム、ω−ウンデカンラクタム、ω−ドデ
カラクタム、α−ピロリドン、δ−メチルピロリドンな
どが挙げられる。これらの脂肪族アミノカルボン酸やラ
クタムは単独でも、あるいは2種類以上を適宜組合わせ
ても使用することができる。この中では、ε−アミノカ
プロン酸、ε−アミノドデカン酸およびε−カプロラク
タムは取扱が容易で、重合反応性が良好であり、好まし
く使用できる。
【0021】脂肪族アミノカルボン酸やラクタムの使用
量は製造するポリアミドの全体量に対して0〜50重量
%の範囲である。使用量が50重量%より多い場合、製
造直後や成形直後のポリアミドの透明性が悪くなった
り、また、外観上は透明な状態で製造できた場合でも、
熱水処理により容易に結晶化が起り、不透明となること
があるため、好ましくない。また、低級アルコールや非
プロトン性の有機溶剤への溶解性が低くなることがある
ため、好ましくない。
【0022】本発明のポリアミドの製造は、公知のポリ
アミドの製造装置を用いることができる。製造時の重合
方法としては溶融重合や溶液重合などの公知の方法を用
いることができる。これらの重合方法は単独で、あるい
は適宜、組合せて用いることもできる。一般的には、溶
融重合が簡便であり好ましく採用される。
【0023】重合方法は回分式でも、連続式でも実施で
きる。使用する装置としては、バッチ式反応釜、1槽式
ないし多槽式の連続反応装置、管状連続反応装置、1軸
型混練押出機、2軸型混練押出機および多軸型混練押出
機などの混練反応押出機および特公平4−32096号
公報に開示されている横型第2重合槽など公知の重合反
応装置が使用できる。重合反応は反応混合物をできるだ
け均一な状態で行うことが望ましく、この点から撹拌効
率の良い重合装置を使用することが望ましい。
【0024】本発明のポリアミドの製造は、原料である
1,6−デカンジカルボン酸を50〜100重量%含む
ジカルボン酸、ジアミンおよび必要に応じて脂肪族アミ
ノカルボン酸、ラクタムをそのまま、あるいはこれらに
水を加えて重合槽に入れ、第一段階の重合でMn800
〜5,000のポリアミドプレポリマー(以下「プレポ
リマー」と略記する)をつくり、第二段階の重合で該プ
レポリマーを高重合化してMn7,000〜50,00
0とすることにより行われる。
【0025】本発明で水を使用する場合、水としてイオ
ン交換水などの純水や蒸留水を使用しても良いが、これ
らの水を使用直前に沸騰させて水中に溶存している酸素
を取除いた脱気水を使用することが好ましい。水の使用
量は原料の合計量100重量部に対して一般的には1〜
150重量部の範囲、好ましくは5〜100重量部の範
囲である。水の使用量が過度に少なくなると、重合反応
物の溶融粘度が高くなったり、重合反応時にプレポリマ
ーが析出することがある。また、水の使用量が多くなる
と、得られるプレポリマーの数平均分子量が小さくなり
易く、第二段階での重合時間が長くなったり、末端基の
アミノ基濃度とカルボキシル基濃度のバランスが悪くな
ったりする。
【0026】プレポリマーを重合する第一段階の重合温
度は一般的には160〜320℃、好ましくは180〜
280℃、より好ましくは180〜230℃の範囲であ
る。重合温度が低い場合は重合速度が遅くなり、重合時
間が長くなる。また、重合温度が高い場合は、副反応や
熱分解反応が起こり易くなり、得られるプレポリマーが
着色したり、ゲル化したりする。
【0027】第一段階の重合圧力は常圧あるいは加圧で
あり、一般的には0〜50kgf/cm2Gの範囲、好まし
くは0〜30kgf/cm2Gの範囲である。重合圧力が常
圧より低い場合、原料、特にジアミン成分が蒸発により
重合系外に飛散することがあり、この場合、ジカルボン
酸とのモルバランスが崩れ、目的とするMnのプレポリ
マーを得ることが難しくなる。重合圧力が高い場合、得
られるプレポリマーのMnが小さくなり易く、第二段階
の重合時間が長くなったり、末端基のアミノ基濃度とカ
ルボキシル基濃度のバランスが悪くなったりすることが
ある。重合槽内の圧力は重合温度と原料に添加した水お
よび重合(縮合)反応で生じた水の量で決まる。重合圧
力の調節は重合槽に直結された圧力調節弁などにより行
われる。
【0028】第一段階の重合時間は重合温度、重合圧力
により変わる。通常、5分〜10時間の範囲、好ましく
は10分〜7時間の範囲、より好ましくは30分〜5時
間の範囲である。重合時間が過度に短い場合、十分に重
合が進まず、プレポリマーの数平均分子量が低くなる。
また、重合時間が長い場合、副反応や熱分解反応が起こ
り易くなり、得られるプレポリマーが着色したり、ゲル
化したりすることがある。
【0029】第一段階の重合反応で得られるプレポリマ
ーのMnは800〜5,000の範囲、好ましくは10
00〜4,000の範囲である。プレポリマーのMnが
800未満の場合、第二段階での重合時間が長くなった
り、末端基のアミノ基濃度とカルボキシル基濃度のバラ
ンスが悪くなり、目的のMnのポリアミドを得ることが
難しくなるので、好ましくない。また、5,000を越
える場合は、重合反応混合物の溶融粘度が高くなり、重
合反応が不均一な状態となるため、好ましくない。
【0030】第二段階の重合温度は一般的に第一段階と
同一あるいはそれ以上である。通常は、180〜320
℃の温度範囲、好ましくは200〜300℃の温度範
囲、より好ましくは230〜280℃の温度範囲であ
る。重合温度が低い場合、重合速度が遅くなり、重合時
間が長くなったり、目的のMnのポリアミドを得ること
が難しくなる。また、重合温度が高い場合、副反応や熱
分解反応が起こり易くなり、得られるポリアミドが着色
したり、ゲル化したりすることがある。
【0031】第二段階の重合圧力は常圧あるいは減圧で
あり、一般的には10〜760mmHgの範囲である。
圧力が常圧より高い場合、プレポリマー中に含まれる水
およびプレポリマーの重合(縮合)反応により副生する
水を重合反応の系外に排気することが難しく、プレポリ
マーの高分子量化が困難となる。重合圧力が過度に低い
場合、排気のための減圧設備に多大のコストがかかるよ
うになる。
【0032】重合圧力を減圧する場合、第二段階の重合
装置に少なくとも1個のベント口を設け、該ベント口を
ナッシュポンプ、メカニカルブースター、スチームエゼ
クターなど公知の真空設備に接続して強制的に排気する
方法により行われる。
【0033】第二段階での重合時間は、使用する重合装
置、重合温度、重合圧力により異なるが、通常、1分〜
10時間の範囲である。以上の条件で製造される本発明
のポリアミドのMnは7,000〜50,000の範
囲、好ましくは10,000〜30,000の範囲であ
る。Mnが7,000未満の場合、強度などの実用的性
質が低く、実用に適したポリアミドが得られなくなるた
め、好ましくない。また、Mnが50,000を越える
場合、溶融時の粘度が高くなり溶融成形が困難となるた
め、好ましくない。
【0034】本発明の方法において、第一段階または第
二段階の重合の際、必要ならば重合促進剤および重合時
の劣化防止のために、リン酸、亜リン酸、次亜リン酸、
ピロリン酸、ポリリン酸ならびにこれらのアルカリ金属
塩、アルカリ土類金属塩またはエステルなどのリン系化
合物を添加することができる。これらリン系化合物の添
加量は、通常、得ようとするポリアミドに対して50〜
3、000ppmの範囲の量が好ましく用いられる。添
加量がこの範囲をはずれた場合、重合速度が低下した
り、得られるポリアミドが着色したり、ゲル化したりす
るので、好ましくない。
【0035】また、得られるポリアミドの分子量調節お
よび成形加工時の溶融粘度安定化を目的に、必要なら
ば、第一段階または第二段階の重合の際に、アミンやカ
ルボン酸などを分子量調節剤として添加することができ
る。添加するアミンやカルボン酸としては、一官能およ
び/または二官能のものであれば特に制限はなく、例え
ば、ラウリルアミン、ステアリルアミン、ベンジルアミ
ンなどのモノアミン、1,6−ジアミノヘキサン、1,
7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、
1,9−ジアミノノナン、1,10−ジアミノノナン、
1,11−ジアミノウンデカン,1,12−ジアミノド
デカン、メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジア
ミンなどのジアミン、酢酸、安息香酸、ラウリン酸、ス
テアリン酸などのモノカルボン酸およびブタンジオン
酸、ペンタンジオン酸、ヘキサンジオン酸、オクタンジ
オン酸、ノナンジオン酸、デカンジオン酸、ウンデカン
ジオン酸、ドデカンジオン酸、イソフタル酸、テレフタ
ル酸などのジカルボン酸が好適なものとして挙げられ
る。これらの分子量調節剤の添加量は、用いる分子量調
節剤の反応性や重合条件により異なるが、最終的に得よ
うとするポリアミドのMnが7,000〜50,000
の範囲になるように、適宜決められる。
【0036】さらに、本発明のポリアミドは、第一段階
または第二段階の重合の際、必要に応じて、耐熱剤、酸
化防止剤、耐候剤、滑剤、帯電防止剤、顔料、染料、ア
ンチブロッキング剤などポリマーの物性を損なわない範
囲で添加することもできる。
【0037】本発明のポリアミドは、透明性を要求され
る繊維、フィルム、成形品やアミド基の有する極性や低
級アルコールや非プロトン性の有機溶剤への溶解性を生
かし、接着剤や機能性ポリアミド用の原料などの用途に
利用できる。
【0038】
【実施例】以下に実施例および比較例を示し、本発明の
効果を具体的に説明する。尚、実施例および比較例中に
示した測定値は以下の方法で測定した。
【0039】1)相対粘度 JIS K6810に準じ、98重量%の濃硫酸を溶媒
として、1重量/容量%のポリマー濃度で、ウベローデ
粘度計を用い、25℃の温度で測定した。
【0040】2)末端アミノ基濃度 約1gのポリマーをフェノール/メタノール混合溶媒
(容量比:9/1)40ml に溶解し、この試料溶液
を、チモールブルーを指示薬として、N/20塩酸で滴
定した。
【0041】3)末端カルボキシル基濃度 約1gのポリマーに40ml のベンジルアルコールを加
え、窒素ガス雰囲気下で加熱溶解して得た試料溶液を、
フェノールフタレインを指示薬として、N/20水酸化
カリウムーエタノール溶液で滴定した。
【0042】4)数平均分子量 末端アミノ基濃度と末端カルボキシル基濃度の平均値の
逆数として求めた。
【0043】5)ガラス転移温度 40℃で72時間減圧乾燥したものを試料として、
(株)島津製作所製DSC(DSC−50型)を用い、
昇温速度10℃/分、ヘリウムガス雰囲気下で測定し
た。なお、測定試料は液体窒素により、−50℃まで冷
却したものを用い、昇温曲線の変曲点をガラス転移温度
とした。
【0044】6)融点 40℃で72時間減圧乾燥したものを試料として、
(株)島津製作所製DSC(DSC−50型)を用い、
昇温速度10℃/分、窒素ガス雰囲気下で測定し、吸熱
ピーク温度を融点とした。
【0045】7)結晶化の評価 40℃で48時間減圧乾燥した試料約3gを90〜98
℃の熱水約50cc中に入れ、同温度に維持して、試料
が白濁する時間を目視で観察し、以下の基準で判断し
た。 1時間以上白濁しない場合 :結晶化は非常に遅い。 30分〜1時間未満の間に白濁した場合:結晶化は遅い。 0〜30分未満の間に白濁した場合 :結晶化は容易。 熱水処理を行う以前に白濁している場合:結晶化は速い。
【0046】8)動的粘弾性測定 レオメトリックス社製動的粘弾性測定装置RSAII用
い、熱プレス法で成形したフィルムを測定試料として、
動的粘弾性の温度分散スペクトルを以下の条件で測定し
た。 測定モード:引張、周波数:62.7998rad/s
ec(10Hz) 温度範囲:−150〜250℃、昇温ステップ:3℃、
歪み:0.05% 試料フィルムの寸法:幅 5mm、長さ 35mm、厚
み 0.03mm フィルム作成条件:本発明のポリアミドは、市販の熱プ
レス成形装置を用い、温度180℃、圧力50kgf/
cm2G、保持時間2.5分の条件で作成した。比較例のポ
リアミドは、市販の熱プレス成形装置を用い、温度26
0℃、圧力100kgf/cm2G、保持時間2.5分の条
件で作成した。
【0047】9)溶解性の評価 試料ポリマー1.5gにメタノールあるいはN,N−ジ
メチルアセトアミドを50ml 加え、攪拌下に室温で2
4時間保持した後、以下の基準で目視判定を行った。 ○:溶解(透明で濁りがない)、×:溶解せず
【0048】実施例1 高純度交換水を沸騰させて得た50℃の脱気水371.
4gに1,6−デカンジカルボン酸200gを分散し、
窒素ガス雰囲気下に攪拌しながら、1,6−ジアミノヘ
キサンの35重量%の水溶液を添加し、pH8.12と
なった時点で添加を中止して、1,6−ジアミノヘキサ
ンと1,6−デカンジカルボン酸からなるナイロン塩
(以下「6D塩」と略記する)の約35重量%水溶液を
得た。この水溶液を約75重量%に濃縮し、6D塩水溶
液278g(6D塩として0.602mol)を撹拌
機、温度計、圧力計、窒素導入口、放圧口および重合物
取出口を備えた容量1l の圧力容器に入れた。この圧力
容器を十分に窒素置換した後、攪拌下密閉状態で昇温
し、温度220℃、圧力16kgf/cm2Gで3時間重合
させプレポリマーを得た。数平均分子量測定用のプレポ
リマー数gを採取した。プレポリマーの数平均分子量M
nは2300であった。その後、圧力容器内の圧力を1
6kgf/cm2Gに保ちながら、270℃まで1時間かけ
て昇温し、続いて、同温度で圧力容器内の圧力を30分
かけて放圧し、常圧にした。常圧で、該圧力容器内に2
00ml /minの流量で窒素ガスを流しながら、27
0℃、760mmHgで2時間重合させた。その後、攪
拌を止め、生成したポリアミドを圧力容器底部の重合物
取出口からひも状に取出し、直ちに水槽で冷却した後、
ペレタイザーで円柱状のポリアミドチップとした。この
ポリアミドチップを40℃で72時間真空乾燥した。得
たポリアミドは無色透明であった。このポリアミドを9
0〜98℃で熱水処理をしたが、1時間後も透明なまま
であり、結晶化は非常に遅いものであった。また得たポ
リアミドのDSC測定や動的粘弾性測定でも、結晶に基
づく融解ピークや温度分散スペクトルは観察されなかっ
た。得たポリアミドの相対粘度、末端アミノ基濃度、末
端カルボキシル基濃度、数平均分子量、ガラス転移温度
および溶解性の評価の結果を表1に示した。
【0049】実施例2 撹拌機および窒素導入口を備えた容量100ml のガラ
ス容器に、メタキシリレンジアミン6.829g(0.
0501mol)と1,6−デカンジカルボン酸11.
530g(0.0501mol)を入れた。このガラス
容器内を十分に窒素置換した後、熱媒浴に漬け、攪拌下
に50ml /minの窒素ガスを流しながら190℃で
2時間重合を行った後、280℃まで1時間かけて昇温
し、続いて、280℃で4時間重合を行った。攪拌を止
め、ガラス容器を熱媒浴から取出し、窒素ガスを流しな
がら室温まで自然冷却した。その後、このガラス容器を
割ってポリアミドを取出し、粉砕してから、40℃で7
2時間減圧で乾燥した。得たポリアミドは無色透明であ
った。このポリアミドを90〜98℃で熱水処理をした
が、1時間後も透明なままであり、結晶化は非常に遅い
ものであった。また、得たポリアミドのDSC測定や動
的粘弾性測定でも、結晶に基づく融解ピークや温度分散
スペクトルは観察されなかった。得たポリアミドの相対
粘度、末端アミノ基濃度、末端カルボキシル基濃度、数
平均分子量、ガラス転移温度および溶解性の評価の結果
を表1に示した。
【0050】比較例1 1,6−デカンジカルボン酸の代わりにオクタンジオン
酸8.718g(0.0501mol)を使用した以外
は実施例2と同様の方法で実施した。得たポリアミドは
白濁しており、不透明であった。また、DSC測定では
融点が観察された。このことは得たポリアミドの結晶化
が速いことを示している。得たポリアミドの相対粘度、
末端アミノ基濃度、末端カルボキシル基濃度、数平均分
子量、ガラス転移温度、融点および溶解性の評価の結果
を表1に示した。
【0051】比較例2 撹拌機および窒素導入口を備えた容量100ml のガラ
ス容器に、1,6−ジアミノヘキサン8.236g
(0.071mol)、テレフタル酸3.486(0.
021mol)およびイソフタル酸8.30g(0.0
50mol)を入れた。このガラス容器内を十分に窒素
置換した後、熱媒浴に漬け、攪拌下に50ml/minの
窒素ガスを流しながら210℃で2時間重合を行った
後、300℃まで1時間かけて昇温し、続いて、300
℃で5時間重合を行った。攪拌を止め、ガラス容器を熱
媒浴から取出し、窒素ガスを流しながら室温まで自然冷
却した。その後、このガラス容器を割ってポリアミドを
取出し、粉砕してから、40℃で72時間減圧で乾燥し
た。得たポリアミドは無色透明であった。このポリアミ
ドを90〜98℃で熱水処理をしたところ、約10分で
白濁が始まり、不透明となった。このことは重合直後の
結晶化度は低いが、結晶化は容易なことを示している。
また、メタノールやN,N−ジメチルアセトアミドへの
溶解性はほとんど見られなかった。
【0052】実施例3 撹拌機および窒素導入口を備えた容量160ml のガラ
ス容器に、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン1
5.419g(0.1084mol)と1,6−デカン
ジカルボン酸24.934g(0.1084mol)を
入れた。このガラス容器内を十分に窒素置換した後、熱
媒浴に漬け、攪拌下に50ml /minの窒素ガスを流
しながら200℃で2時間重合を行った。この重合反応
で得たプレポリマーの数平均分子量を測定するため、約
0.5gを採取した後、280℃まで1時間かけて昇温
し、続いて、280℃で3時間重合を行った。攪拌を止
め、ガラス容器を熱媒浴から取出し、窒素ガスを流しな
がら室温まで自然冷却した。その後、このガラス容器を
割ってポリアミドを取出し、粉砕してから、40℃で7
2時間減圧で乾燥した。プレポリマーの数平均分子量は
2800であった。得たポリアミドは無色透明であっ
た。このポリアミドを90〜98℃で熱水処理をした
が、1時間後も透明なままであり、結晶化は非常に遅い
ものであった。また、DSC測定や動的粘弾性測定で
も、結晶に基づく融解ピークや温度分散スペクトルは観
察されなかった。得たポリアミドの相対粘度、アミノ基
末端濃度、カルボキシル基末端濃度、数平均分子量、ガ
ラス転移温度および溶解性の評価の結果を表1に示し
た。
【0053】実施例4 1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサンと1,6−デ
カンジカルボン酸の代わりに、2,2,4−,2,4,
4−トリメチルヘキサメチレンジアミン16.420g
(0.1037mol)と1,6−デカンジカルボン酸
23.835g(0.1034mol)を使用した以外
は実施例3と同様の方法で実施した。プレポリマーの数
平均分子量は3200であった。得たポリアミドは無色
透明であった。このポリアミドを90〜98℃で熱水処
理をしたが、1時間後も透明なままであり、結晶化は非
常に遅いものであった。また、DSC測定や動的粘弾性
測定でも、結晶に基づく融解ピークや温度分散スペクト
ルは観察されなかった。得たポリマーの相対粘度、アミ
ノ基末端濃度、カルボキシル基末端濃度、数平均分子
量、ガラス転移温度および溶解性の評価の結果を表1に
示した。
【0054】実施例5 撹拌機および窒素導入口を備えた容量160ml のガラ
ス容器に、パラキシリレンジアミン14.923g
(0.1097mol)と1,6−デカンジカルボン酸
25.149g(0.1092mol)を入れた。この
ガラス容器内を十分に窒素置換した後、熱媒浴に漬け、
攪拌下に50ml /minの窒素ガスを流しながら20
0℃で2時間重合を行った後、260℃まで1時間かけ
て昇温し、続いて、260℃で1時間重合を行った。さ
らに、280℃まで30分かけて昇温し、続いて、28
0℃で3時間重合を行った。攪拌を止め、ガラス容器を
熱媒浴から取出し、窒素ガスを流しながら室温まで自然
冷却した。その後、このガラス容器を割ってポリアミド
を取出し、粉砕してから、40℃で72時間減圧で乾燥
した。得たポリアミドは無色透明であった。このポリア
ミドを90〜98℃で熱水処理をしたが、1時間後も透
明なままであり、結晶化は非常に遅いものであった。ま
た、得たポリアミドのDSC測定や動的粘弾性測定で
も、結晶に基づく融解ピークや温度分散スペクトルは観
察されなかった。得たポリアミドの相対粘度、アミノ基
末端濃度、カルボキシル基末端濃度、数平均分子量、ガ
ラス転移温度および溶解性の評価を表1に示した。
【0055】実施例6 撹拌機および窒素導入口を備えた容量160ml のガラ
ス容器に、ドデカメチレンジアミン7.441g(0.
372mol)と1,6−デカンジカルボン酸8.55
7g(0.0372mol)及びωーアミノドデカン酸
4.000g(0.0186g)を入れた。このガラス
容器内を十分に窒素置換した後、熱媒浴に漬け、攪拌下
に50ml /minの窒素ガスを流しながら200℃で
1時間重合を行った後、280℃まで1時間かけて昇温
し、続いて、280℃で4時間重合を行った。その後、
攪拌を止め、ガラス容器を熱媒浴から取出し、窒素ガス
を流しながら室温まで自然冷却した。その後、このガラ
ス容器を割ってポリアミドを取出し、粉砕してから、3
0℃で72時間減圧で乾燥した。得たポリアミドは無色
透明であった。このポリアミドを90〜98℃で熱水処
理をしたが、1時間後も透明なままであり、結晶化は非
常に遅いものであった。また、得たポリアミドのDSC
測定や動的粘弾性測定でも、結晶に基づく融解ピークや
温度分散スペクトルは観察されなかった。得たポリアミ
ドの相対粘度、アミノ基末端濃度、カルボキシル基末端
濃度、数平均分子量、ガラス転移温度および溶解性の評
価を表1に示した。
【0056】比較例3 ドデカメチレンジアミン、1,6−デカンジカルボン
酸、ωーアミノドデカン酸の使用量をそれぞれドデカメ
チレンジアミンは3.721g(0.0186mo
l)、1,6−デカンジカルボン酸は4.280g
(0.0186mol)およびωーアミノドデカン酸は
12.000g(0.0558mol)に代えた以外は
実施例6と同様の方法で実施した。得たポリアミドは一
部白濁していた。このポリアミドを90〜98℃で熱水
処理をした。約18分で全体が白濁し、不透明となっ
た。このポリアミドは結晶化が容易であった。また、メ
タノールやN,N−ジメチルアセトアミドへの溶解性は
ほとんど見られなかった。
【0057】実施例7 撹拌機および窒素導入口を備えた容量160ml のガラ
ス容器に、1,6−ジアミノヘキサン10.180g
(0.0877mol)、1,6−デカンジカルボン酸
16.196g(0.0702mol)、デカンジオン
酸3.535g(0.0175mol)および次亜リン
酸ナトリウム0.03gを入れた。このガラス容器内を
十分に窒素置換した後、熱媒浴に漬け、攪拌下に50m
l /minの窒素ガスを流しながら190℃で2時間重
合を行った。その後、260℃まで1時間かけて昇温
し、続いて、260℃で4時間重合を行った。攪拌を止
め、ガラス容器を熱媒浴から取出し、窒素ガスを流しな
がら室温まで自然冷却した。次いで、このガラス容器を
割ってポリアミドを取出し、粉砕してから、40℃で7
2時間減圧で乾燥した。得たポリアミドは無色透明であ
った。このポリアミドを90〜98℃ので熱水処理をし
た。1時間後も透明なままであり、結晶化は非常に遅い
物であった。また、メタノールやN,N−ジメチルアセ
トアミドにはほぼ溶解した。
【0058】実施例8 1,6−デカンジカルボン酸およびデカンジオン酸の使
用量をそれぞれ1,6−デカンジカルボン酸は12.1
36(0.0526mol)に、デカンジオン酸は7.
091(0.0351mol)に代えた以外は実施例7
と同様の方法で実施した。得たポリアミドは無色透明で
あった。このポリアミドを90〜98℃ので熱水処理を
した。約43分後に白濁が始まり、徐々に不透明となっ
た。このポリアミドは結晶化が遅いものであった。
【0059】実施例9 実施例1と同様の方法で得た6D塩の75重量%水溶液
360g(6D塩として0.780mol)およびε−
カプロラクタム30g(0.265mol)を撹拌機、
温度計、圧力計、窒素導入口、放圧口、減圧口および重
合物取出口を備えた容量1l の圧力容器に入れた。この
圧力容器内を十分に窒素置換した後、攪拌下密閉状態で
昇温し、温度220℃、圧力17kgf/cm2Gの条件で
で4時間重合を行った。この重合反応で得たプレポリマ
ーの数平均分子量を測定するため、数gを採取した。次
いで、圧力容器内の圧力を17kgf/cm2Gに保ちなが
ら、275℃まで1時間かけて昇温し、続いて、温度を
維持しながら、30分かけて常圧まで放圧した。その
後、減圧して圧力容器内の圧力を500mmHgに維持
したままで、275℃で2時間重合を行った。その後、
攪拌を止め、窒素ガスで常圧に戻した後、生成したポリ
マーを圧力容器底部の重合物取出口からひも状に取出
し、直ちに水槽で冷却した後、ペレタイザーで円柱状ポ
リアミドチップにした。このポリアミドチップを40
℃、72時間減圧で乾燥した。プレポリマーの数平均分
子量は2400であった。得たポリアミドは無色透明で
あった。このポリアミドを90〜98℃で熱水処理をし
たが、1時間後も透明なままであり、結晶化は非常に遅
いものであった。また、得たポリアミドのDSC測定や
動的粘弾性測定では、結晶に基づく融解ピークや温度分
散スペクトルは観察され無かった。得たポリマーの相対
粘度、末端アミノ基濃度、末端カルボキシル基濃度、数
平均分子量、ガラス転移温度および溶解性の評価の結果
を表1に示した。
【0060】
【表1】
【0061】
【発明の効果】本発明は1,6−デカンジカルボン酸を
必須成分とする新規なポリアミドとその製造方法であ
る。得られるポリアミドは熱水処理で容易に白濁せず、
透明性に優れており、また、低級アルコールや非プロト
ン性溶剤への溶解性を有するなどの特徴がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 天根隆志 山口県宇部市西本町1丁目12番地−32 宇 部興産株式会社高分子研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)ジカルボン酸成分中の50〜100
    重量%が1,6−デカンジカルボン酸であるジカルボン
    酸成分から誘導される単位、(B)ジアミン成分から誘
    導される単位および、(C)全体量に対して0〜50重
    量%の脂肪族アミノカルボン酸成分から誘導される単位
    および/あるいはラクタム成分から誘導される単位から
    構成されるポリアミド。
  2. 【請求項2】第一段階の重合で数平均分子量が800〜
    5,000の範囲にあるポリアミドプレポリマーを製造
    し、第二段階の重合で高分子量化して、数平均分子量を
    7,000〜50,000の範囲とすることを特徴とす
    る請求項1記載のポリアミドの製造方法。
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