JPH1029306A - 液体吐出方法、液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置 - Google Patents
液体吐出方法、液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置Info
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- JPH1029306A JPH1029306A JP20314896A JP20314896A JPH1029306A JP H1029306 A JPH1029306 A JP H1029306A JP 20314896 A JP20314896 A JP 20314896A JP 20314896 A JP20314896 A JP 20314896A JP H1029306 A JPH1029306 A JP H1029306A
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- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41J—TYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
- B41J2/00—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
- B41J2/005—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
- B41J2/01—Ink jet
- B41J2/135—Nozzles
- B41J2/14—Structure thereof only for on-demand ink jet heads
- B41J2/14016—Structure of bubble jet print heads
- B41J2/14032—Structure of the pressure chamber
- B41J2/14048—Movable member in the chamber
Landscapes
- Ink Jet (AREA)
- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 安定した吐出で濃度ムラのない画質を得るこ
とができる液体吐出ヘッド等を提供することにある。 【解決手段】 液体吐出ヘッドは、吐出口18に連通す
る第1の液流路14と、気泡発生領域を有する第2の液
流路16と、第2の液流路16と第1の液流路14との
間に配された分離壁30と、分離壁30に形成され吐出
口18側に自由端32を有しかつ第1の液流路14と気
泡発生領域との間に配された可動部材31とを有する。
第2の液流路16内の液体の温度を調整することによっ
て分離壁30を介して第1の液流路14内の液体の温度
を調整する。
とができる液体吐出ヘッド等を提供することにある。 【解決手段】 液体吐出ヘッドは、吐出口18に連通す
る第1の液流路14と、気泡発生領域を有する第2の液
流路16と、第2の液流路16と第1の液流路14との
間に配された分離壁30と、分離壁30に形成され吐出
口18側に自由端32を有しかつ第1の液流路14と気
泡発生領域との間に配された可動部材31とを有する。
第2の液流路16内の液体の温度を調整することによっ
て分離壁30を介して第1の液流路14内の液体の温度
を調整する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱エネルギーを液
体に作用させることで起こる気泡の発生によって、所望
の液体を吐出する液体吐出ヘッド、液体吐出ヘッドを用
いたヘッドカートリッジ、液体吐出装置、液体吐出ヘッ
ドの製造方法に関する。さらに、これらの液体吐出ヘッ
ドを有するインクジェットキットに関する。
体に作用させることで起こる気泡の発生によって、所望
の液体を吐出する液体吐出ヘッド、液体吐出ヘッドを用
いたヘッドカートリッジ、液体吐出装置、液体吐出ヘッ
ドの製造方法に関する。さらに、これらの液体吐出ヘッ
ドを有するインクジェットキットに関する。
【0002】特に、本発明は、気泡の発生を利用して変
位する可動部材を有する液体吐出ヘッド、液体吐出ヘッ
ドを用いたヘッドカートリッジ、液体吐出装置に関す
る。
位する可動部材を有する液体吐出ヘッド、液体吐出ヘッ
ドを用いたヘッドカートリッジ、液体吐出装置に関す
る。
【0003】また、本発明は、紙、糸、繊維、布帛、皮
革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス
等の被記録媒体に対し記録を行うプリンタ、複写機、通
信システムを有するファクシミリ、プリンタ部を有する
ワードプロセッサ等の装置、さらには各種処理装置と複
合的に組み合わせた産業用記録装置に適用できる発明で
ある。
革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス
等の被記録媒体に対し記録を行うプリンタ、複写機、通
信システムを有するファクシミリ、プリンタ部を有する
ワードプロセッサ等の装置、さらには各種処理装置と複
合的に組み合わせた産業用記録装置に適用できる発明で
ある。
【0004】なお、本発明における、「記録」とは、文
字や図形等の意味を持つ画像を被記録媒体に対して付与
することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像
を付与することをも意味するものである。
字や図形等の意味を持つ画像を被記録媒体に対して付与
することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像
を付与することをも意味するものである。
【0005】
【従来の技術】熱等のエネルギーをインクに与えること
で、インクに急峻な体積変化(気泡の発生)を伴う状態
変化を生じさせ、この状態変化に基づく作用力によって
吐出口からインクを吐出し、これを被記録媒体上に付着
させて画像形成を行なうインクジェット記録方法、いわ
ゆるバブルジェット記録方法が従来知られている。この
バブルジェット記録方法を用いる記録装置には、米国特
許第4,723,129号等の公報に開示されているよ
うに、インクを吐出するための吐出口と、この吐出口に
連通するインク流路と、インク流路内に配されたインク
を吐出するためのエネルギー発生手段としての電気熱変
換体が一般的に配されている。
で、インクに急峻な体積変化(気泡の発生)を伴う状態
変化を生じさせ、この状態変化に基づく作用力によって
吐出口からインクを吐出し、これを被記録媒体上に付着
させて画像形成を行なうインクジェット記録方法、いわ
ゆるバブルジェット記録方法が従来知られている。この
バブルジェット記録方法を用いる記録装置には、米国特
許第4,723,129号等の公報に開示されているよ
うに、インクを吐出するための吐出口と、この吐出口に
連通するインク流路と、インク流路内に配されたインク
を吐出するためのエネルギー発生手段としての電気熱変
換体が一般的に配されている。
【0006】この様な記録方法によれば、品位の高い画
像を高速、低騒音で記録することができると共に、この
記録方法を行うヘッドではインクを吐出するための吐出
口を高密度に配置することができるため、小型の装置で
高解像度の記録画像、さらにカラー画像をも容易に得る
ことができるという多くの優れた点を有している。この
ため、このバブルジェット記録方法は近年、プリンタ、
複写機、ファクシミリ等の多くのオフィス機器に利用さ
れており、さらに、捺染装置等の産業用システムにまで
利用されるようになってきている。
像を高速、低騒音で記録することができると共に、この
記録方法を行うヘッドではインクを吐出するための吐出
口を高密度に配置することができるため、小型の装置で
高解像度の記録画像、さらにカラー画像をも容易に得る
ことができるという多くの優れた点を有している。この
ため、このバブルジェット記録方法は近年、プリンタ、
複写機、ファクシミリ等の多くのオフィス機器に利用さ
れており、さらに、捺染装置等の産業用システムにまで
利用されるようになってきている。
【0007】このようにバブルジェット技術が多方面の
製品に利用されるに従って、次のような様々な要求が近
年さらにたかまっている。
製品に利用されるに従って、次のような様々な要求が近
年さらにたかまっている。
【0008】例えば、エネルギー効率の向上の要求に対
する検討としては、保護膜の厚さを調整するといった発
熱体の最適化が挙げられている。この手法は、発生した
熱の液体への伝搬効率を向上させる点で効果がある。
する検討としては、保護膜の厚さを調整するといった発
熱体の最適化が挙げられている。この手法は、発生した
熱の液体への伝搬効率を向上させる点で効果がある。
【0009】また、高画質な画像を得るために、インク
の吐出スピードが速く、安定した気泡発生に基づく良好
なインク吐出を行える液体吐出方法等を与えるための駆
動条件が提案されたり、また、高速記録の観点から、吐
出された液体の液流路内への充填(リフィル)速度の速
い液体吐出ヘッドを得るために流路形状を改良したもの
も提案されている。
の吐出スピードが速く、安定した気泡発生に基づく良好
なインク吐出を行える液体吐出方法等を与えるための駆
動条件が提案されたり、また、高速記録の観点から、吐
出された液体の液流路内への充填(リフィル)速度の速
い液体吐出ヘッドを得るために流路形状を改良したもの
も提案されている。
【0010】この流路形状の内、流路構造として図35
(a),(b)に示すものが、特開昭63−19997
2号公報等に記載されている。この公報に記載されてい
る流路構造やヘッド製造方法は、気泡の発生に伴って発
生するバック波(吐出口へ向かう方向とは逆の方向へ向
かう圧力、即ち、液室12へ向かう圧力)に着目した発
明である。このバック波は、吐出方向へ向かうエネルギ
ーでないため損失エネルギーとして知られている。
(a),(b)に示すものが、特開昭63−19997
2号公報等に記載されている。この公報に記載されてい
る流路構造やヘッド製造方法は、気泡の発生に伴って発
生するバック波(吐出口へ向かう方向とは逆の方向へ向
かう圧力、即ち、液室12へ向かう圧力)に着目した発
明である。このバック波は、吐出方向へ向かうエネルギ
ーでないため損失エネルギーとして知られている。
【0011】図35(a),(b)に示す発明は、発熱
素子2が形成する気泡の発生領域よりも離れ、かつ、発
熱素子2に関して吐出口11とは反対側に位置する弁1
0を開示する。
素子2が形成する気泡の発生領域よりも離れ、かつ、発
熱素子2に関して吐出口11とは反対側に位置する弁1
0を開示する。
【0012】図35(b)においては、この弁10は、
板材等を利用する製造方法によって、流路3の天井に貼
り付いたように初期位置を持ち、気泡の発生に伴って流
路3内へ垂れ下がるものとして開示されている。この発
明は、上述したバック波の一部を弁10によって制御す
ることでエネルギー損失を抑制するものとして開示され
ている。
板材等を利用する製造方法によって、流路3の天井に貼
り付いたように初期位置を持ち、気泡の発生に伴って流
路3内へ垂れ下がるものとして開示されている。この発
明は、上述したバック波の一部を弁10によって制御す
ることでエネルギー損失を抑制するものとして開示され
ている。
【0013】しかしながら、この構成において、吐出す
べき液体を保持する流路3内部に、気泡が発生した際を
検討するとわかるように、弁10によりバック波の一部
を抑制することは、液体吐出にとっては実用的なもので
ないことがわかる。
べき液体を保持する流路3内部に、気泡が発生した際を
検討するとわかるように、弁10によりバック波の一部
を抑制することは、液体吐出にとっては実用的なもので
ないことがわかる。
【0014】もともとバック波自体は、前述したように
吐出に直接関係しないものである。このバック波が流路
3内に発生した時点では、図35(a)に示すように、
気泡のうち吐出に直接関係する圧力はすでに流路3から
液体を吐出可能状態にしている。従って、バック波のう
ち、しかもその一部を抑制したからといっても、吐出に
大きな影響を与えないことは明らかである。
吐出に直接関係しないものである。このバック波が流路
3内に発生した時点では、図35(a)に示すように、
気泡のうち吐出に直接関係する圧力はすでに流路3から
液体を吐出可能状態にしている。従って、バック波のう
ち、しかもその一部を抑制したからといっても、吐出に
大きな影響を与えないことは明らかである。
【0015】他方、バブルジェット記録方法において
は、発熱体がインクに接した状態で加熱を繰り返すた
め、発熱体の表面にインクの焦げによる堆積物が発生す
るが、インクの種類によってはこの堆積物が多く発生す
ることで、気泡の発生を不安定にしてしまい、良好なイ
ンクの吐出を行うことが困難な場合があった。また、吐
出すべき液体が熱によって劣化しやすい液体の場合や十
分に発泡が得られにくい液体の場合においても、吐出す
べき液体を変質させず、良好に吐出するための方法が望
まれていた。
は、発熱体がインクに接した状態で加熱を繰り返すた
め、発熱体の表面にインクの焦げによる堆積物が発生す
るが、インクの種類によってはこの堆積物が多く発生す
ることで、気泡の発生を不安定にしてしまい、良好なイ
ンクの吐出を行うことが困難な場合があった。また、吐
出すべき液体が熱によって劣化しやすい液体の場合や十
分に発泡が得られにくい液体の場合においても、吐出す
べき液体を変質させず、良好に吐出するための方法が望
まれていた。
【0016】このような観点から、熱により気泡を発生
させる液体(発泡液)と吐出する液体(吐出液)とを別
液体とし、発泡による圧力を吐出液に伝達することで吐
出液を吐出する方法が、特開昭61−69467号公
報、特開昭55−81172号公報、米国特許第4,4
80,259号等の公報に開示されている。これらの公
報では、吐出液であるインクと発泡液とをシリコンゴム
などの可撓性膜で完全分離し、発熱体に吐出液が直接接
しないようにすると共に、発泡液の発泡による圧力を可
撓性膜の変形によって吐出液に伝える構成をとってい
る。このような構成によって、発熱体表面の堆積物の防
止や、吐出液体の選択自由度の向上等を達成している。
させる液体(発泡液)と吐出する液体(吐出液)とを別
液体とし、発泡による圧力を吐出液に伝達することで吐
出液を吐出する方法が、特開昭61−69467号公
報、特開昭55−81172号公報、米国特許第4,4
80,259号等の公報に開示されている。これらの公
報では、吐出液であるインクと発泡液とをシリコンゴム
などの可撓性膜で完全分離し、発熱体に吐出液が直接接
しないようにすると共に、発泡液の発泡による圧力を可
撓性膜の変形によって吐出液に伝える構成をとってい
る。このような構成によって、発熱体表面の堆積物の防
止や、吐出液体の選択自由度の向上等を達成している。
【0017】しかしながら、前述のように吐出液と発泡
液とを完全分離する構成のヘッドにおいては、発泡時の
圧力を可撓性膜の伸縮変形によって吐出液に伝える構成
であるため、発泡による圧力を可撓性膜がかなり吸収し
てしまう。また、可撓性膜の変形量もあまり大きくない
ため、吐出液と発泡液とを分離することによる効果を得
ることはできるものの、エネルギー効率や吐出力が低下
してしまう虞があった。
液とを完全分離する構成のヘッドにおいては、発泡時の
圧力を可撓性膜の伸縮変形によって吐出液に伝える構成
であるため、発泡による圧力を可撓性膜がかなり吸収し
てしまう。また、可撓性膜の変形量もあまり大きくない
ため、吐出液と発泡液とを分離することによる効果を得
ることはできるものの、エネルギー効率や吐出力が低下
してしまう虞があった。
【0018】
【背景技術】本発明は、基本的に従来の気泡(特に膜沸
騰に伴う気泡)を液流路中に形成して液体を吐出する方
式の、根本的な吐出特性を、従来では考えられなかった
観点から、従来では予想できない水準に高めることを前
提とする。
騰に伴う気泡)を液流路中に形成して液体を吐出する方
式の、根本的な吐出特性を、従来では考えられなかった
観点から、従来では予想できない水準に高めることを前
提とする。
【0019】この前提は、液滴吐出の原理に立ち返り、
従来では得られなかった気泡を利用した新規な液滴吐出
方法及びそれに用いられるヘッド等を提供すべく流路中
の可動部材の機構の原理を解析すると言った液流路中の
可動部材の動作を起点とする第1技術解析、及び気泡に
よる液滴吐出原理を起点とする第2技術解析、さらに
は、気泡形成用の発熱体の気泡形成領域を起点とする第
3解析を行うことにより得られたものである。
従来では得られなかった気泡を利用した新規な液滴吐出
方法及びそれに用いられるヘッド等を提供すべく流路中
の可動部材の機構の原理を解析すると言った液流路中の
可動部材の動作を起点とする第1技術解析、及び気泡に
よる液滴吐出原理を起点とする第2技術解析、さらに
は、気泡形成用の発熱体の気泡形成領域を起点とする第
3解析を行うことにより得られたものである。
【0020】これらの解析によって、可動部材の支点と
自由端の配置関係を吐出口側つまり下流側に自由端が位
置する関係にすること、また可動部材を発熱体もしく
は、気泡発生領域に面して配することで積極的に気泡を
制御する全く新規な技術を確立し、本願出願人は出願し
ている。
自由端の配置関係を吐出口側つまり下流側に自由端が位
置する関係にすること、また可動部材を発熱体もしく
は、気泡発生領域に面して配することで積極的に気泡を
制御する全く新規な技術を確立し、本願出願人は出願し
ている。
【0021】つぎに、気泡自体が吐出量に与えるエネル
ギーを考慮すると気泡の下流側の成長成分を考慮するこ
とが吐出特性を格段に向上できる要因として最大である
との知見に至った。つまり、気泡の下流側の成長成分を
吐出方向へ効率よく変換させることこそ吐出効率、吐出
速度の向上をもたらすことも開示している。このことか
ら、本発明者達の一部らは気泡の下流側の成長成分を積
極的に可動部材の自由端側に移動させるという従来の技
術水準に比べ極めて高い技術水準を提案した。
ギーを考慮すると気泡の下流側の成長成分を考慮するこ
とが吐出特性を格段に向上できる要因として最大である
との知見に至った。つまり、気泡の下流側の成長成分を
吐出方向へ効率よく変換させることこそ吐出効率、吐出
速度の向上をもたらすことも開示している。このことか
ら、本発明者達の一部らは気泡の下流側の成長成分を積
極的に可動部材の自由端側に移動させるという従来の技
術水準に比べ極めて高い技術水準を提案した。
【0022】さらに、気泡を形成するための発熱領域、
例えば電気熱変換体の液体の流れ方向の面積中心を通る
中心線から下流側、あるいは、発泡を司る面における面
積中心等の気泡下流側の成長にかかわる可動部材や液流
路等の構造的要素を勘案することも好ましいというこ
と、また、一方、可動部材の配置と液供給路の構造を考
慮することで、リフィル速度を大幅に向上することがで
きることを開示している。
例えば電気熱変換体の液体の流れ方向の面積中心を通る
中心線から下流側、あるいは、発泡を司る面における面
積中心等の気泡下流側の成長にかかわる可動部材や液流
路等の構造的要素を勘案することも好ましいというこ
と、また、一方、可動部材の配置と液供給路の構造を考
慮することで、リフィル速度を大幅に向上することがで
きることを開示している。
【0023】発明者らは、このように研究で得られた知
見および、総合的観点から優れた液体の吐出原理を有効
に活用することを狙い本発明を成すに至った。
見および、総合的観点から優れた液体の吐出原理を有効
に活用することを狙い本発明を成すに至った。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】ところで、インクジェ
ット方式による捺染を行う場合には、染色の対象となる
布帛は多岐にわたり、各々の布帛に適する色材も多種に
わたる。その中には水に難溶あるいは不溶の色材も多く
含まれる。通常、水に難溶あるいは不溶の色材は、水中
において乳化あるいは分散した形で存在するが、このよ
うな水溶性インクに対して過度の熱を与え続けると、色
材の乳化状態あるいは分散系が破壊され、色材は水から
分離し、分離した色材同士が互いに凝集し、巨大化する
ことがある。この色材の凝集体によりヘッドの目詰まり
を引き起こしてしまうことも考えられる。
ット方式による捺染を行う場合には、染色の対象となる
布帛は多岐にわたり、各々の布帛に適する色材も多種に
わたる。その中には水に難溶あるいは不溶の色材も多く
含まれる。通常、水に難溶あるいは不溶の色材は、水中
において乳化あるいは分散した形で存在するが、このよ
うな水溶性インクに対して過度の熱を与え続けると、色
材の乳化状態あるいは分散系が破壊され、色材は水から
分離し、分離した色材同士が互いに凝集し、巨大化する
ことがある。この色材の凝集体によりヘッドの目詰まり
を引き起こしてしまうことも考えられる。
【0025】また、インクジェット方式による捺染にお
いても、ヘッド温度の変化による濃度変動や各色のイン
クの混合比率にばらつきが生じ、色見の変動発生などの
問題が発生している。このため、特開平7−47692
号で示されているように、プリントヘッドに備わるヒー
タを発熱させることでヘッドの温度を適正な範囲に保つ
ことが必要である。ヒータの発熱でヘッドを加熱する場
合、応答性のよい方法として、ヘッド内において、吐出
すべきインクを直接ヒータに接触させ、これを加熱する
方法が効果的である。しかし、ヘッド全体では少量の熱
量を与えることになる場合であっても、ヒータ付近のイ
ンクにおいては、多大な熱が与えられることになるた
め、前述のようにヒータ付近のインク中の色材が水から
分離してしまうことが考えられる。
いても、ヘッド温度の変化による濃度変動や各色のイン
クの混合比率にばらつきが生じ、色見の変動発生などの
問題が発生している。このため、特開平7−47692
号で示されているように、プリントヘッドに備わるヒー
タを発熱させることでヘッドの温度を適正な範囲に保つ
ことが必要である。ヒータの発熱でヘッドを加熱する場
合、応答性のよい方法として、ヘッド内において、吐出
すべきインクを直接ヒータに接触させ、これを加熱する
方法が効果的である。しかし、ヘッド全体では少量の熱
量を与えることになる場合であっても、ヒータ付近のイ
ンクにおいては、多大な熱が与えられることになるた
め、前述のようにヒータ付近のインク中の色材が水から
分離してしまうことが考えられる。
【0026】本発明の主たる目的は以下の通りである。
【0027】本発明の第1の目的は、前述した液体の吐
出原理を適用することのできる液体吐出ヘッドを用い、
この液体吐出ヘッドに用いられる液体の組成、性質等が
吐出エネルギとしての熱エネルギにより変化、変質等し
ないように液体の温度を適宜調整することにより常に安
定した吐出で濃度ムラのない画質を得ることができる液
体吐出ヘッド等を提供することにある。
出原理を適用することのできる液体吐出ヘッドを用い、
この液体吐出ヘッドに用いられる液体の組成、性質等が
吐出エネルギとしての熱エネルギにより変化、変質等し
ないように液体の温度を適宜調整することにより常に安
定した吐出で濃度ムラのない画質を得ることができる液
体吐出ヘッド等を提供することにある。
【0028】本発明の第2の目的は、吐出効率、吐出力
の向上を図りつつ、発熱体上の液体への蓄熱を大幅に軽
減できると共に、発熱体上の残留気泡の低減を図ること
で、良好な液体の吐出を行いうる液体吐出方法、液体吐
出ヘッド等を提供することにある。
の向上を図りつつ、発熱体上の液体への蓄熱を大幅に軽
減できると共に、発熱体上の残留気泡の低減を図ること
で、良好な液体の吐出を行いうる液体吐出方法、液体吐
出ヘッド等を提供することにある。
【0029】本発明の第3の目的は、バック波による液
体供給方向とは逆方向への慣性力が働くのを抑えると同
時に、可動部材の弁機能によって、メニスカス後退量を
低減させることで、リフィル周波数を高め、印字スピー
ド等を向上させた液体吐出ヘッド等を提供することにあ
る。
体供給方向とは逆方向への慣性力が働くのを抑えると同
時に、可動部材の弁機能によって、メニスカス後退量を
低減させることで、リフィル周波数を高め、印字スピー
ド等を向上させた液体吐出ヘッド等を提供することにあ
る。
【0030】本発明の第4の目的は、発熱体上への堆積
物を低減すると共に、吐出用液の用途範囲を広げること
ができ、しかも吐出効率や吐出力が十分に高い液体吐出
方法、液体吐出ヘッド等を提供することにある。
物を低減すると共に、吐出用液の用途範囲を広げること
ができ、しかも吐出効率や吐出力が十分に高い液体吐出
方法、液体吐出ヘッド等を提供することにある。
【0031】本発明の第5の目的は、吐出する液体の選
択自由度を高くできる液体吐出方法、液体吐出ヘッド等
を提供することにある。
択自由度を高くできる液体吐出方法、液体吐出ヘッド等
を提供することにある。
【0032】本発明の第6の目的は複数の液体を供給す
るための液体導入路を少ない部品点数で構成することで
製造が容易で安価なヘッドおよび装置を提供すること、
また小型化が図れた液体吐出ヘッド、装置等を提供する
ことである。
るための液体導入路を少ない部品点数で構成することで
製造が容易で安価なヘッドおよび装置を提供すること、
また小型化が図れた液体吐出ヘッド、装置等を提供する
ことである。
【0033】本発明の第7の目的は、本発明の液体吐出
ヘッドの再利用を容易にするためのヘッドキットを提供
することにある。
ヘッドの再利用を容易にするためのヘッドキットを提供
することにある。
【0034】
【課題を解決するための手段】上述のような目的を達成
するための本発明の代表的な要件は、次のようなもので
ある。
するための本発明の代表的な要件は、次のようなもので
ある。
【0035】吐出口に連通する第1の液流路と、気泡発
生領域を有する第2の液流路と、該第2の液流路と前記
第1の液流路との間に配された分離壁と、該分離壁に形
成され前記吐出口側に自由端を有しかつ前記第1の液流
路と前記気泡発生領域との間に配された可動部材とを有
するヘッドを用い、前記気泡発生領域に気泡を発生さ
せ、該気泡の発生による圧力に基づいて前記可動部材の
自由端を前記第1の液流路側に変位させ、該可動部材の
変位によって前記圧力を前記第1の液流路の吐出口側に
導くことで液体を吐出する際に、前記気泡発生領域を有
する前記第2の液流路内の液体の温度を調整することに
よって前記分離壁を介して前記第1の液流路内の液体の
温度を調整する液体吐出方法。
生領域を有する第2の液流路と、該第2の液流路と前記
第1の液流路との間に配された分離壁と、該分離壁に形
成され前記吐出口側に自由端を有しかつ前記第1の液流
路と前記気泡発生領域との間に配された可動部材とを有
するヘッドを用い、前記気泡発生領域に気泡を発生さ
せ、該気泡の発生による圧力に基づいて前記可動部材の
自由端を前記第1の液流路側に変位させ、該可動部材の
変位によって前記圧力を前記第1の液流路の吐出口側に
導くことで液体を吐出する際に、前記気泡発生領域を有
する前記第2の液流路内の液体の温度を調整することに
よって前記分離壁を介して前記第1の液流路内の液体の
温度を調整する液体吐出方法。
【0036】前記気泡発生領域は、前記可動部材に面し
た位置に設けられた発熱体を有する液体吐出方法。
た位置に設けられた発熱体を有する液体吐出方法。
【0037】前記第2の液流路内の液体の温度調整を、
前記気泡発生領域に設けられた前記発熱体が発生した熱
により行う液体吐出方法。
前記気泡発生領域に設けられた前記発熱体が発生した熱
により行う液体吐出方法。
【0038】前記第2の液流路内の液体の温度調整を、
前記気泡発生領域に設けられた前記発熱体と異なる別の
発熱体が発生した熱により行う液体吐出方法。
前記気泡発生領域に設けられた前記発熱体と異なる別の
発熱体が発生した熱により行う液体吐出方法。
【0039】前記別の発熱体は、前記第2の液流路の複
数に連通する共通液室内に設けられた液体吐出方法。
数に連通する共通液室内に設けられた液体吐出方法。
【0040】前記熱は、前記可動部材を前記第1の液流
路側に変位させて前記第1の液流路の液体を前記吐出口
から吐出させるに至る程度の圧力を前記可動部材に与え
る気泡を発生させない液体吐出方法。
路側に変位させて前記第1の液流路の液体を前記吐出口
から吐出させるに至る程度の圧力を前記可動部材に与え
る気泡を発生させない液体吐出方法。
【0041】前記ヘッドは、複数の第1の液流路と、該
複数の第1の液流路に個別に対応する複数の第2の液流
路とを有しており、前記第2の液流路内の液体の温度調
整を、該複数の第2の液流路ごとに行う液体吐出方法。
複数の第1の液流路に個別に対応する複数の第2の液流
路とを有しており、前記第2の液流路内の液体の温度調
整を、該複数の第2の液流路ごとに行う液体吐出方法。
【0042】前記ヘッドは、複数の第1の液流路と、該
複数の第1の液流路に個別に対応する複数の第2の液流
路とを有しており、前記第2の液流路内の液体の温度調
整を、該複数の第2の液流路全体に対して行う液体吐出
方法。
複数の第1の液流路に個別に対応する複数の第2の液流
路とを有しており、前記第2の液流路内の液体の温度調
整を、該複数の第2の液流路全体に対して行う液体吐出
方法。
【0043】前記第2の液流路内の液体の温度調整を、
前記発熱体を設けた素子基板を冷却することにより行う
液体吐出方法。
前記発熱体を設けた素子基板を冷却することにより行う
液体吐出方法。
【0044】前記第1の液流路に水に乳化または分散さ
せた色材を含む液体を供給し、前記気泡発生領域を有す
る前記第2の液流路に前記色材を含まない液体を供給す
る液体吐出方法。
せた色材を含む液体を供給し、前記気泡発生領域を有す
る前記第2の液流路に前記色材を含まない液体を供給す
る液体吐出方法。
【0045】前記水に乳化または分散させた色材が水に
不溶性あるいは難溶性の色材である液体吐出方法。
不溶性あるいは難溶性の色材である液体吐出方法。
【0046】吐出口に連通する第1の液流路と、気泡発
生領域を有する第2の液流路と、該第2の液流路と前記
第1の液流路との間に配された分離壁と、該分離壁に形
成され前記吐出口側に自由端を有しかつ前記第1の液流
路と前記気泡発生領域との間に配された可動部材とを有
し、前記気泡発生領域に気泡を発生させ、該気泡の発生
による圧力に基づいて前記可動部材の自由端を前記第1
の液流路側に変位させ、該可動部材の変位によって前記
圧力を前記第1の液流路の吐出口側に導くことで液体を
吐出する液体吐出ヘッドであって、前記第2の液流路内
の液体および前記分離壁を介して前記第1の液流路内の
液体の温度を調整する温度調整手段を有することを特徴
とする液体吐出ヘッド。
生領域を有する第2の液流路と、該第2の液流路と前記
第1の液流路との間に配された分離壁と、該分離壁に形
成され前記吐出口側に自由端を有しかつ前記第1の液流
路と前記気泡発生領域との間に配された可動部材とを有
し、前記気泡発生領域に気泡を発生させ、該気泡の発生
による圧力に基づいて前記可動部材の自由端を前記第1
の液流路側に変位させ、該可動部材の変位によって前記
圧力を前記第1の液流路の吐出口側に導くことで液体を
吐出する液体吐出ヘッドであって、前記第2の液流路内
の液体および前記分離壁を介して前記第1の液流路内の
液体の温度を調整する温度調整手段を有することを特徴
とする液体吐出ヘッド。
【0047】前記温度調整手段は、前記第2の液流路内
に設けられ、かつ、前記気泡発生領域を形成する発熱体
と異なる別の発熱体である液体吐出ヘッド。
に設けられ、かつ、前記気泡発生領域を形成する発熱体
と異なる別の発熱体である液体吐出ヘッド。
【0048】前記温度調整手段は、前記気泡発生領域を
形成する発熱体が設けられた素子基板を冷却する冷却手
段である液体吐出ヘッド。
形成する発熱体が設けられた素子基板を冷却する冷却手
段である液体吐出ヘッド。
【0049】前記冷却手段は、前記素子基板の少なくと
も一部に冷媒を供給する冷媒供給手段と、該冷媒供給手
段により前記素子基板に接触するように供給される前記
冷媒の温度を調整する冷媒温度調整手段とを含む液体吐
出ヘッド。
も一部に冷媒を供給する冷媒供給手段と、該冷媒供給手
段により前記素子基板に接触するように供給される前記
冷媒の温度を調整する冷媒温度調整手段とを含む液体吐
出ヘッド。
【0050】前記分離壁は、伝熱材料で構成されている
液体吐出ヘッド。
液体吐出ヘッド。
【0051】前記伝熱材料は金属材料である液体吐出ヘ
ッド。
ッド。
【0052】前記別の発熱体は、前記第2の液流路の複
数に連通する共通液室内に設けられている液体吐出ヘッ
ド。
数に連通する共通液室内に設けられている液体吐出ヘッ
ド。
【0053】前記第1の液流路に供給される液体と前記
第2の液流路に供給される液体とが異なる液体である液
体吐出ヘッド。
第2の液流路に供給される液体とが異なる液体である液
体吐出ヘッド。
【0054】前記第1の液流路に供給される液体は、水
に乳化または分散させた色材を含む液体であり、前記第
2の液流路に供給される液体は、前記色材を含まない液
体である液体吐出ヘッド。
に乳化または分散させた色材を含む液体であり、前記第
2の液流路に供給される液体は、前記色材を含まない液
体である液体吐出ヘッド。
【0055】前記発熱体は電気信号を受けることで熱を
発生する発熱抵抗体を有する電気熱変換体である液体吐
出ヘッド。
発生する発熱抵抗体を有する電気熱変換体である液体吐
出ヘッド。
【0056】前記電気熱変換体は、前記発熱抵抗体上に
保護膜を配したものである液体吐出ヘッド。
保護膜を配したものである液体吐出ヘッド。
【0057】前記液体吐出ヘッドと、該液体吐出ヘッド
に供給される液体を保持する液体容器とを有するヘッド
カートリッジ。
に供給される液体を保持する液体容器とを有するヘッド
カートリッジ。
【0058】前記液体吐出ヘッドと、前記液体容器とは
分離可能であるヘッドカートリッジ。
分離可能であるヘッドカートリッジ。
【0059】前記液体容器には、液体が再充填されてい
るヘッドカートリッジ。
るヘッドカートリッジ。
【0060】前記液体容器には、液体を再充填するため
の液体注入口が設けられているヘッドカートリッジ。
の液体注入口が設けられているヘッドカートリッジ。
【0061】前記液体吐出ヘッドと、第1の液流路に供
給される第1の液体と、第2の液流路に供給される第2
の液体とを保持する液体容器とを有するヘッドカートリ
ッジ。
給される第1の液体と、第2の液流路に供給される第2
の液体とを保持する液体容器とを有するヘッドカートリ
ッジ。
【0062】前記液体吐出ヘッドと、該液体吐出ヘッド
から液体を吐出させるための駆動信号を供給する駆動信
号供給手段と、を有する液体吐出装置。
から液体を吐出させるための駆動信号を供給する駆動信
号供給手段と、を有する液体吐出装置。
【0063】前記液体吐出ヘッドと、該液体吐出ヘッド
の前記第2の液流路の液体を冷却して温度調整する温度
調整手段とを有する液体吐出装置。
の前記第2の液流路の液体を冷却して温度調整する温度
調整手段とを有する液体吐出装置。
【0064】前記液体吐出ヘッドの前記吐出口から前記
液体を吐出し、布帛に前記液体を付着させることで記録
を行う液体吐出装置。
液体を吐出し、布帛に前記液体を付着させることで記録
を行う液体吐出装置。
【0065】前記液体吐出ヘッドの前記吐出口が被記録
媒体の記録可能領域の全幅に渡って、複数配されている
液体吐出装置。
媒体の記録可能領域の全幅に渡って、複数配されている
液体吐出装置。
【0066】前記液体吐出ヘッドと、該液体吐出ヘッド
に供給される液体を保持した液体容器と、を内包したヘ
ッドキット。
に供給される液体を保持した液体容器と、を内包したヘ
ッドキット。
【0067】前記液体吐出ヘッドと、該液体吐出ヘッド
に供給される液体を保持した液体容器と、該液体容器に
対して液体を充填するための液体充填手段と、を有する
ヘッドキット。
に供給される液体を保持した液体容器と、該液体容器に
対して液体を充填するための液体充填手段と、を有する
ヘッドキット。
【0068】前記液体は、記録を行うためのインクであ
るヘッドキット。
るヘッドキット。
【0069】上述したような、極めて新規な吐出原理に
基づく本発明の液体吐出方法、ヘッド等によると、発生
する気泡とこれによって変位する可動部材との相乗効果
を得ることができ、吐出口近傍の液体を効率よく吐出で
きるため、従来のバブルジェット方式の吐出方法、ヘッ
ド等に比べて、吐出効率を向上できる。例えば本発明の
最も好ましい形態においては2倍以上という飛躍的な吐
出効率の向上を達成できた。
基づく本発明の液体吐出方法、ヘッド等によると、発生
する気泡とこれによって変位する可動部材との相乗効果
を得ることができ、吐出口近傍の液体を効率よく吐出で
きるため、従来のバブルジェット方式の吐出方法、ヘッ
ド等に比べて、吐出効率を向上できる。例えば本発明の
最も好ましい形態においては2倍以上という飛躍的な吐
出効率の向上を達成できた。
【0070】また、本発明によれば、吐出される液体を
直接加熱、冷却することなく、気泡発生領域側の液体を
介して吐出液体の温度調整を行うことにより、吐出液体
中の色材の分離等を防止することができるので、常に安
定した液体吐出を行うことができ、濃度ムラのない良好
な画像を得ることができる。
直接加熱、冷却することなく、気泡発生領域側の液体を
介して吐出液体の温度調整を行うことにより、吐出液体
中の色材の分離等を防止することができるので、常に安
定した液体吐出を行うことができ、濃度ムラのない良好
な画像を得ることができる。
【0071】この発明の特徴的な構成によれば、低温や
低湿で長期放置を行った場合であっても不吐出になるこ
とを防止でき、仮に不吐出になっても、予備吐出や吸引
回復といった回復処理をわずかに行うだけで正常状態に
即座に復帰できる利点もある。
低湿で長期放置を行った場合であっても不吐出になるこ
とを防止でき、仮に不吐出になっても、予備吐出や吸引
回復といった回復処理をわずかに行うだけで正常状態に
即座に復帰できる利点もある。
【0072】具体的には64個の吐出口を持つ従来のバ
ブルジェット方式のヘッドの大半が不吐出になるような
長期放置条件においても、本発明のヘッドでは約半分以
下の吐出口が吐出不良になるだけである。また、これら
のヘッドを予備吐出で回復した場合、各吐出口に対して
従来ヘッドで数千発の予備吐出を行う必要があったが、
本発明では100発程度の予備吐出で回復を行うだけで
十分であった。これは、回復時間の短縮や回復による液
体の損失を低減でき、ランニングコストも大幅に下げる
ことが可能であることを意味する。
ブルジェット方式のヘッドの大半が不吐出になるような
長期放置条件においても、本発明のヘッドでは約半分以
下の吐出口が吐出不良になるだけである。また、これら
のヘッドを予備吐出で回復した場合、各吐出口に対して
従来ヘッドで数千発の予備吐出を行う必要があったが、
本発明では100発程度の予備吐出で回復を行うだけで
十分であった。これは、回復時間の短縮や回復による液
体の損失を低減でき、ランニングコストも大幅に下げる
ことが可能であることを意味する。
【0073】また、特に本発明のリフィル特性を向上し
た構成によれば、連続吐出時の応答性、気泡の安定成
長、液滴の安定化を達成して、高速液体吐出による高速
記録また高画質記録を可能にすることができた。
た構成によれば、連続吐出時の応答性、気泡の安定成
長、液滴の安定化を達成して、高速液体吐出による高速
記録また高画質記録を可能にすることができた。
【0074】本発明のその他の効果については、各実施
例の記載から理解される。
例の記載から理解される。
【0075】なお、本発明の説明で用いる「上流」「下
流」とは、液体の供給源から気泡発生領域(又は可動部
材)を経て、吐出口へ向かう液体の流れ方向に関して、
又はこの構成上の方向に関しての表現として表されてい
る。
流」とは、液体の供給源から気泡発生領域(又は可動部
材)を経て、吐出口へ向かう液体の流れ方向に関して、
又はこの構成上の方向に関しての表現として表されてい
る。
【0076】また、気泡自体に関する「下流側」とは、
主として液滴の吐出に直接作用するとされる気泡の吐出
口側部分を代表する。より具体的には気泡の中心に対し
て、上記流れ方向や上記構成上の方向に関する下流側、
又は、発熱体の面積中心より下流側の領域で発生する気
泡を意味する。
主として液滴の吐出に直接作用するとされる気泡の吐出
口側部分を代表する。より具体的には気泡の中心に対し
て、上記流れ方向や上記構成上の方向に関する下流側、
又は、発熱体の面積中心より下流側の領域で発生する気
泡を意味する。
【0077】また、本発明の説明で用いる「実質的に密
閉」とは、気泡が成長するとき、可動部材が変位する前
に可動部材の周囲の隙間(スリット)から気泡がすり抜
けない程度の状態を意味する。
閉」とは、気泡が成長するとき、可動部材が変位する前
に可動部材の周囲の隙間(スリット)から気泡がすり抜
けない程度の状態を意味する。
【0078】さらに、本発明でいう「分離壁」とは、広
義では気泡発生領域と吐出口に直接連通する領域とを区
分するように介在する壁(可動部材を含んでもよい)を
意味し、狭義では気泡発生領域を含む流路を吐出口に直
接連通する液流路とを区分し、それぞれの領域にある液
体の混合を防止するものを意味する。
義では気泡発生領域と吐出口に直接連通する領域とを区
分するように介在する壁(可動部材を含んでもよい)を
意味し、狭義では気泡発生領域を含む流路を吐出口に直
接連通する液流路とを区分し、それぞれの領域にある液
体の混合を防止するものを意味する。
【0079】
(実施例1)以下、図面を参照して本発明の第1の実施
例を詳細に説明する。
例を詳細に説明する。
【0080】まず本実施例では液体を吐出するための、
気泡に基づく圧力の伝搬方向や気泡の成長方向を制御す
ることで吐出力や吐出効率の向上を図る場合の例を説明
する。
気泡に基づく圧力の伝搬方向や気泡の成長方向を制御す
ることで吐出力や吐出効率の向上を図る場合の例を説明
する。
【0081】ここで本実施例において、吐出原理を説明
する上で便宜上分離壁を省略し、可動部材のみを配設し
た1液型のヘッド形態を用いて説明を行う。
する上で便宜上分離壁を省略し、可動部材のみを配設し
た1液型のヘッド形態を用いて説明を行う。
【0082】図1はこのような本実施例の液体吐出ヘッ
ドを液流路方向で切断した断面模式図を示しており、図
2はこの液体吐出ヘッドの部分破断斜視図を示してい
る。
ドを液流路方向で切断した断面模式図を示しており、図
2はこの液体吐出ヘッドの部分破断斜視図を示してい
る。
【0083】本実施例の液体吐出ヘッドは、液体を吐出
するための吐出エネルギー発生素子として、液体に熱エ
ネルギーを作用させる発熱体2(本実施例においては4
0μm×105μmの形状の発熱抵抗体)が素子基板1
に設けられており、この素子基板上に発熱体2に対応し
て液流路10が配されている。液流路10は吐出口18
に連通していると共に、複数の液流路10に液体を供給
するための共通液室13に連通しており、吐出口から吐
出された液体に見合う量の液体をこの共通液室13から
受け取る。
するための吐出エネルギー発生素子として、液体に熱エ
ネルギーを作用させる発熱体2(本実施例においては4
0μm×105μmの形状の発熱抵抗体)が素子基板1
に設けられており、この素子基板上に発熱体2に対応し
て液流路10が配されている。液流路10は吐出口18
に連通していると共に、複数の液流路10に液体を供給
するための共通液室13に連通しており、吐出口から吐
出された液体に見合う量の液体をこの共通液室13から
受け取る。
【0084】この液流路10の素子基板上には、前述の
発熱体2に対向するように面して、金属等の弾性を有す
る材料で構成され、平面部を有する板状の可動部材31
が片持梁状に設けられている。この可動部材の一端は液
流路10の壁や素子基板上に感光性樹脂などをパターニ
ングして形成した土台(支持部材)34等に固定されて
いる。これによって、可動部材は保持されると共に支点
(支点部分)33を構成している。
発熱体2に対向するように面して、金属等の弾性を有す
る材料で構成され、平面部を有する板状の可動部材31
が片持梁状に設けられている。この可動部材の一端は液
流路10の壁や素子基板上に感光性樹脂などをパターニ
ングして形成した土台(支持部材)34等に固定されて
いる。これによって、可動部材は保持されると共に支点
(支点部分)33を構成している。
【0085】この可動部材31は、液体の吐出動作によ
って共通液室13から可動部材31を経て吐出口18側
へ流れる大きな流れの上流側に支点(支点部分;固定
端)33を持ち、この支点33に対して下流側に自由端
(自由端部分)32を持つように、発熱体2に面した位
置に発熱体2を覆うような状態で発熱体から15μm程
度の距離を隔てて配されている。この発熱体と可動部材
との間が気泡発生領域となる。なお発熱体、可動部材の
種類や形状および配置はこれに限られることなく、後述
するように気泡の成長や圧力の伝搬を制御しうる形状お
よび配置であればよい。なお、上述した液流路10は、
後に取り上げる液体の流れの説明のため、可動部材31
を境にして直接吐出口18に連通している部分を第1の
液流路14とし、気泡発生領域11や液体供給路12を
有する第2の液流路16の2つの領域に分けて説明す
る。
って共通液室13から可動部材31を経て吐出口18側
へ流れる大きな流れの上流側に支点(支点部分;固定
端)33を持ち、この支点33に対して下流側に自由端
(自由端部分)32を持つように、発熱体2に面した位
置に発熱体2を覆うような状態で発熱体から15μm程
度の距離を隔てて配されている。この発熱体と可動部材
との間が気泡発生領域となる。なお発熱体、可動部材の
種類や形状および配置はこれに限られることなく、後述
するように気泡の成長や圧力の伝搬を制御しうる形状お
よび配置であればよい。なお、上述した液流路10は、
後に取り上げる液体の流れの説明のため、可動部材31
を境にして直接吐出口18に連通している部分を第1の
液流路14とし、気泡発生領域11や液体供給路12を
有する第2の液流路16の2つの領域に分けて説明す
る。
【0086】発熱体2を発熱させることで可動部材31
と発熱体2との間の気泡発生領域11の液体に熱を作用
し、液体に米国特許第4,723,129号に記載され
ているような膜沸騰現象に基づく気泡を発生させる。気
泡の発生に基づく圧力と気泡は可動部材に優先的に作用
し、可動部材31は図1(b)、(c)もしくは図2で
示されるように支点33を中心に吐出口側に大きく開く
ように変位する。可動部材31の変位若しくは変位した
状態によって気泡の発生に基づく圧力の伝搬や気泡自身
の成長が吐出口側に導かれる。
と発熱体2との間の気泡発生領域11の液体に熱を作用
し、液体に米国特許第4,723,129号に記載され
ているような膜沸騰現象に基づく気泡を発生させる。気
泡の発生に基づく圧力と気泡は可動部材に優先的に作用
し、可動部材31は図1(b)、(c)もしくは図2で
示されるように支点33を中心に吐出口側に大きく開く
ように変位する。可動部材31の変位若しくは変位した
状態によって気泡の発生に基づく圧力の伝搬や気泡自身
の成長が吐出口側に導かれる。
【0087】ここで、本発明の基本的な吐出原理の一つ
を説明する。本発明において最も重要な原理の1つは、
気泡に対面するように配された可動部材が気泡の圧力あ
るいは気泡自体に基づいて、定常状態の第1の位置から
変位後の位置である第2の位置へ変位し、この変位する
可動部材31によって気泡の発生に伴う圧力や気泡自身
を吐出口18が配された下流側へ導くことである。
を説明する。本発明において最も重要な原理の1つは、
気泡に対面するように配された可動部材が気泡の圧力あ
るいは気泡自体に基づいて、定常状態の第1の位置から
変位後の位置である第2の位置へ変位し、この変位する
可動部材31によって気泡の発生に伴う圧力や気泡自身
を吐出口18が配された下流側へ導くことである。
【0088】この原理を可動部材を用いない従来の液流
路構造を模式的に示した図3と本発明の図4とを比較し
てさらに詳しく説明する。なおここでは吐出口方向への
圧力の伝搬方向をVA、上流側への圧力の伝搬方向をV
Bとして示した。
路構造を模式的に示した図3と本発明の図4とを比較し
てさらに詳しく説明する。なおここでは吐出口方向への
圧力の伝搬方向をVA、上流側への圧力の伝搬方向をV
Bとして示した。
【0089】図3で示されるような従来のヘッドにおい
ては、発生した気泡40による圧力の伝搬方向を規制す
る構成はない。このため気泡40の圧力伝搬方向はV1
〜V8のように気泡表面の垂線方向となり様々な方向を
向いていた。このうち、特に液吐出に最も影響を及ぼす
VA方向に圧力伝搬方向の成分を持つものは、V1〜V
4即ち気泡のほぼ半分の位置より吐出口に近い部分の圧
力伝搬の方向成分であり、液吐出効率、液吐出力、吐出
速度等に直接寄与する重要な部分である。さらにV1は
吐出方向VAの方向に最も近いため効率よく働き、逆に
V4はVAに向かう方向成分は比較的少ない。
ては、発生した気泡40による圧力の伝搬方向を規制す
る構成はない。このため気泡40の圧力伝搬方向はV1
〜V8のように気泡表面の垂線方向となり様々な方向を
向いていた。このうち、特に液吐出に最も影響を及ぼす
VA方向に圧力伝搬方向の成分を持つものは、V1〜V
4即ち気泡のほぼ半分の位置より吐出口に近い部分の圧
力伝搬の方向成分であり、液吐出効率、液吐出力、吐出
速度等に直接寄与する重要な部分である。さらにV1は
吐出方向VAの方向に最も近いため効率よく働き、逆に
V4はVAに向かう方向成分は比較的少ない。
【0090】これに対して、図4で示される本発明の場
合には、可動部材31が図3の場合のように様々な方向
を向いていた気泡の圧力伝搬方向V1〜V4を下流側
(吐出口側)へ導き、VAの圧力伝搬方向に変換するも
のであり、これにより気泡40の圧力が直接的に効率よ
く吐出に寄与することになる。そして、気泡の成長方向
自体も圧力伝搬方向V1〜V4と同様に下流方向に導か
れ、上流より下流で大きく成長する。このように、気泡
の成長方向自体を可動部材によって制御し、気泡の圧力
伝搬方向を制御することで、吐出効率や吐出力また吐出
速度等の根本的な向上を達成することができる。
合には、可動部材31が図3の場合のように様々な方向
を向いていた気泡の圧力伝搬方向V1〜V4を下流側
(吐出口側)へ導き、VAの圧力伝搬方向に変換するも
のであり、これにより気泡40の圧力が直接的に効率よ
く吐出に寄与することになる。そして、気泡の成長方向
自体も圧力伝搬方向V1〜V4と同様に下流方向に導か
れ、上流より下流で大きく成長する。このように、気泡
の成長方向自体を可動部材によって制御し、気泡の圧力
伝搬方向を制御することで、吐出効率や吐出力また吐出
速度等の根本的な向上を達成することができる。
【0091】次に、図1に戻って、本実施例の液体吐出
ヘッドの吐出動作について詳しく説明する。
ヘッドの吐出動作について詳しく説明する。
【0092】図1(a)は、発熱体2に電気エネルギー
等のエネルギーが印加される前の状態であり、発熱体が
熱を発生する前の状態である。ここで重要なことは、可
動部材31が、発熱体の発熱によって発生した気泡に対
し、この気泡の少なくとも下流側部分に対面する位置に
設けられていることである。つまり、気泡の下流側が可
動部材に作用するように、液流路構造上では少なくとも
発熱体の面積中心3より下流(発熱体の面積中心3を通
って流路の長さ方向に直交する線より下流)の位置まで
可動部材31が配されている。
等のエネルギーが印加される前の状態であり、発熱体が
熱を発生する前の状態である。ここで重要なことは、可
動部材31が、発熱体の発熱によって発生した気泡に対
し、この気泡の少なくとも下流側部分に対面する位置に
設けられていることである。つまり、気泡の下流側が可
動部材に作用するように、液流路構造上では少なくとも
発熱体の面積中心3より下流(発熱体の面積中心3を通
って流路の長さ方向に直交する線より下流)の位置まで
可動部材31が配されている。
【0093】図1(b)は、発熱体2に電気エネルギー
等が印加されて発熱体2が発熱し、発生した熱によって
気泡発生領域11内を満たす液体の一部を加熱し、膜沸
騰に伴う気泡を発生させた状態である。
等が印加されて発熱体2が発熱し、発生した熱によって
気泡発生領域11内を満たす液体の一部を加熱し、膜沸
騰に伴う気泡を発生させた状態である。
【0094】このとき可動部材31は気泡40の発生に
基づく圧力により、気泡40の圧力の伝搬方向を吐出口
方向に導くように第1位置から第2位置へ変位する。こ
こで重要なことは前述したように、可動部材31の自由
端32を下流側(吐出口側)に配置し、支点33を上流
側(共通液室側)に位置するように配置して、可動部材
の少なくとも一部を発熱体の下流部分すなわち気泡の下
流部分に対面させることである。
基づく圧力により、気泡40の圧力の伝搬方向を吐出口
方向に導くように第1位置から第2位置へ変位する。こ
こで重要なことは前述したように、可動部材31の自由
端32を下流側(吐出口側)に配置し、支点33を上流
側(共通液室側)に位置するように配置して、可動部材
の少なくとも一部を発熱体の下流部分すなわち気泡の下
流部分に対面させることである。
【0095】図1(c)は気泡40がさらに成長した状
態であるが、気泡40発生に伴う圧力に応じて可動部材
31はさらに変位している。発生した気泡は上流より下
流に大きく成長すると共に可動部材の第1の位置(点線
位置)を越えて大きく成長している。このように気泡4
0の成長に応じて可動部材31が徐々に変位して行くこ
とで気泡40の圧力伝搬方向や堆積移動のしやすい方
向、すなわち自由端側への気泡の成長方向を吐出口に均
一的に向かわせることができることも吐出効率を高める
と考えられる。可動部材は気泡や発泡圧を吐出口方向へ
導く際もこの伝達の妨げになることはほとんどなく、伝
搬する圧力の大きさに応じて効率よく圧力の伝搬方向や
気泡の成長方向を制御することができる。
態であるが、気泡40発生に伴う圧力に応じて可動部材
31はさらに変位している。発生した気泡は上流より下
流に大きく成長すると共に可動部材の第1の位置(点線
位置)を越えて大きく成長している。このように気泡4
0の成長に応じて可動部材31が徐々に変位して行くこ
とで気泡40の圧力伝搬方向や堆積移動のしやすい方
向、すなわち自由端側への気泡の成長方向を吐出口に均
一的に向かわせることができることも吐出効率を高める
と考えられる。可動部材は気泡や発泡圧を吐出口方向へ
導く際もこの伝達の妨げになることはほとんどなく、伝
搬する圧力の大きさに応じて効率よく圧力の伝搬方向や
気泡の成長方向を制御することができる。
【0096】図1(d)は気泡40が、前述した膜沸騰
の後気泡内部圧力の減少によって収縮し、消滅する状態
を示している。
の後気泡内部圧力の減少によって収縮し、消滅する状態
を示している。
【0097】第2の位置まで変位していた可動部材31
は、気泡の収縮による負圧と可動部材自身のばね性によ
る復元力によって図1(a)の初期位置(第1の位置)
に復帰する。また、消泡時には、気泡発生領域11での
気泡の収縮体積を補うため、また、吐出された液体の体
積分を補うために上流側(B)、すなわち共通液室側か
ら流れのVD1、VD2のように、また、吐出口側から
流れのVcのように液体が流れ込んでくる。
は、気泡の収縮による負圧と可動部材自身のばね性によ
る復元力によって図1(a)の初期位置(第1の位置)
に復帰する。また、消泡時には、気泡発生領域11での
気泡の収縮体積を補うため、また、吐出された液体の体
積分を補うために上流側(B)、すなわち共通液室側か
ら流れのVD1、VD2のように、また、吐出口側から
流れのVcのように液体が流れ込んでくる。
【0098】以上、気泡の発生に伴う可動部材の動作と
液体の吐出動作について説明したが、以下に本発明の液
体吐出ヘッドにおける液体のリフィルについて詳しく説
明する。
液体の吐出動作について説明したが、以下に本発明の液
体吐出ヘッドにおける液体のリフィルについて詳しく説
明する。
【0099】図1を用いて本発明における液供給メカニ
ズムをさらに詳しく説明する。
ズムをさらに詳しく説明する。
【0100】図1(c)の後、気泡40が最大体積の状
態を経て消泡過程に入ったときには、消泡した体積を補
う体積の液体が気泡発生領域に、第1液流路14の吐出
口18側と第2液流路16の共通液室側13から流れ込
む。可動部材31を持たない従来の液流路構造において
は、消泡位置に吐出口側から流れ込む液体の量と共通液
室から流れ込む液体の量は、気泡発生領域より吐出口に
近い部分と共通液室に近い部分との流抵抗の大きさに起
因する(流路抵抗と液体の慣性に基づくものであ
る。)。
態を経て消泡過程に入ったときには、消泡した体積を補
う体積の液体が気泡発生領域に、第1液流路14の吐出
口18側と第2液流路16の共通液室側13から流れ込
む。可動部材31を持たない従来の液流路構造において
は、消泡位置に吐出口側から流れ込む液体の量と共通液
室から流れ込む液体の量は、気泡発生領域より吐出口に
近い部分と共通液室に近い部分との流抵抗の大きさに起
因する(流路抵抗と液体の慣性に基づくものであ
る。)。
【0101】このため、吐出口に近い側の流抵抗が小さ
い場合には、多くの液体が吐出口側から消泡位置に流れ
込みメニスカスの後退量が大きくなることになる。特
に、吐出効率を高めるために吐出口に近い側の流抵抗を
小さくして吐出効率を高めようとするほど、消泡時のメ
ニスカスMの後退が大きくなり、リフィル時間が長くな
って高速印字を妨げることとなっていた。
い場合には、多くの液体が吐出口側から消泡位置に流れ
込みメニスカスの後退量が大きくなることになる。特
に、吐出効率を高めるために吐出口に近い側の流抵抗を
小さくして吐出効率を高めようとするほど、消泡時のメ
ニスカスMの後退が大きくなり、リフィル時間が長くな
って高速印字を妨げることとなっていた。
【0102】これに対して本実施例は可動部材31を設
けたため、気泡の体積Wを可動部材31の第1位置を境
に上側をW1、気泡発生領域11側をW2とした場合、
消泡時に可動部材が元の位置に戻った時点でメニスカス
の後退は止まり、その後残ったW2の体積分の液体供給
は主に第2流路16の流れVD2からの液供給によって
成される。これにより、従来、気泡Wの体積の半分程度
に対応した量がメニスカスの後退量になっていたのに対
して、それより少ないW1の半分程度のメニスカス後退
量に抑えることが可能になった。
けたため、気泡の体積Wを可動部材31の第1位置を境
に上側をW1、気泡発生領域11側をW2とした場合、
消泡時に可動部材が元の位置に戻った時点でメニスカス
の後退は止まり、その後残ったW2の体積分の液体供給
は主に第2流路16の流れVD2からの液供給によって
成される。これにより、従来、気泡Wの体積の半分程度
に対応した量がメニスカスの後退量になっていたのに対
して、それより少ないW1の半分程度のメニスカス後退
量に抑えることが可能になった。
【0103】さらに、W2の体積分の液体供給は消泡時
の圧力を利用して可動部材31の発熱体側の面に沿っ
て、主に第2液流路の上流側(VD2)から強制的に行
うことができるためより速いリフィルを実現できた。
の圧力を利用して可動部材31の発熱体側の面に沿っ
て、主に第2液流路の上流側(VD2)から強制的に行
うことができるためより速いリフィルを実現できた。
【0104】ここで特徴的なことは、従来のヘッドで消
泡時の圧力を用いたリフィルを行った場合、メニスカス
の振動が大きくなってしまい画像品位の劣化につながっ
ていたが、本実施例の高速リフィルにおいては可動部材
によって吐出口側の第1液流路14の領域と、気泡発生
領域11との吐出口側での液体の流通が抑制されるため
メニスカスの振動を極めて少なくすることができること
である。
泡時の圧力を用いたリフィルを行った場合、メニスカス
の振動が大きくなってしまい画像品位の劣化につながっ
ていたが、本実施例の高速リフィルにおいては可動部材
によって吐出口側の第1液流路14の領域と、気泡発生
領域11との吐出口側での液体の流通が抑制されるため
メニスカスの振動を極めて少なくすることができること
である。
【0105】このように本発明は、第2流路16の液供
給路12を介しての発泡領域への強制リフィルと、上述
したメニスカス後退や振動の抑制によって高速リフィル
を達成することで、吐出の安定や高速繰り返し吐出、ま
た記録の分野に用いた場合、画質の向上や高速記録を実
現することができる。
給路12を介しての発泡領域への強制リフィルと、上述
したメニスカス後退や振動の抑制によって高速リフィル
を達成することで、吐出の安定や高速繰り返し吐出、ま
た記録の分野に用いた場合、画質の向上や高速記録を実
現することができる。
【0106】本発明の構成においてはさらに次のような
有効な機能を兼ね備えている。それは、気泡の発生によ
る圧力の上流側への伝搬(バック波)を抑制することで
ある。発熱体2上で発生した気泡の内、共通液室13側
(上流側)の気泡による圧力は、その多くが、上流側に
向かって液体を押し戻す力(バック波)になっていた。
このバック波は、上流側の圧力と、それによる液移動
量、そして液移動に伴う慣性力を引き起こし、これらは
液体の液流路内へのリフィルを低下させ高速駆動の妨げ
にもなっていた。本発明においては、まず可動部材31
によって上流側へのこれらの作用を抑えることでもリフ
ィル供給性の向上をさらに図っている。
有効な機能を兼ね備えている。それは、気泡の発生によ
る圧力の上流側への伝搬(バック波)を抑制することで
ある。発熱体2上で発生した気泡の内、共通液室13側
(上流側)の気泡による圧力は、その多くが、上流側に
向かって液体を押し戻す力(バック波)になっていた。
このバック波は、上流側の圧力と、それによる液移動
量、そして液移動に伴う慣性力を引き起こし、これらは
液体の液流路内へのリフィルを低下させ高速駆動の妨げ
にもなっていた。本発明においては、まず可動部材31
によって上流側へのこれらの作用を抑えることでもリフ
ィル供給性の向上をさらに図っている。
【0107】次に、本実施例の更なる特徴的な構造と効
果について、以下に説明する。
果について、以下に説明する。
【0108】本実施例の第2液流路16は、発熱体2の
上流に発熱体2と実質的に平坦につながる(発熱体表面
が大きく落ち込んでいない)内壁を持つ液体供給路12
を有している。このような場合、気泡発生領域11およ
び発熱体2の表面への液体の供給は、可動部材31の気
泡発生領域11に近い側の面に沿って、VD2のように
行われる。このため、発熱体2の表面上に液体が淀むこ
とが抑制され、液体中に溶存していた気体の析出や、消
泡できずに残ったいわゆる残留気泡が除去され易く、ま
た、液体への蓄熱が高くなりすぎることもない。従っ
て、より安定した気泡の発生を高速に繰り返し行うこと
ができる。なお、本実施例では実質的に平坦な内壁を持
つ液体供給路12を持つもので説明したが、これに限ら
ず、発熱体表面となだらかに繋がり、なだらかな内壁を
有する液供給路であればよく、発熱体上に液体の淀み
や、液体の供給に大きな乱流を生じない形状であればよ
い。
上流に発熱体2と実質的に平坦につながる(発熱体表面
が大きく落ち込んでいない)内壁を持つ液体供給路12
を有している。このような場合、気泡発生領域11およ
び発熱体2の表面への液体の供給は、可動部材31の気
泡発生領域11に近い側の面に沿って、VD2のように
行われる。このため、発熱体2の表面上に液体が淀むこ
とが抑制され、液体中に溶存していた気体の析出や、消
泡できずに残ったいわゆる残留気泡が除去され易く、ま
た、液体への蓄熱が高くなりすぎることもない。従っ
て、より安定した気泡の発生を高速に繰り返し行うこと
ができる。なお、本実施例では実質的に平坦な内壁を持
つ液体供給路12を持つもので説明したが、これに限ら
ず、発熱体表面となだらかに繋がり、なだらかな内壁を
有する液供給路であればよく、発熱体上に液体の淀み
や、液体の供給に大きな乱流を生じない形状であればよ
い。
【0109】また、気泡発生領域への液体の供給は、可
動部材の側部(スリット35)を介してVD1から行わ
れるものもある。しかし、気泡発生時の圧力をさらに有
効に吐出口に導くために図1で示すように気泡発生領域
の全体を覆う(発熱体面を覆う)ように大きな可動部材
を用い、可動部材31が第1の位置へ復帰することで、
気泡発生領域11と第1液流路14の吐出口に近い領域
との液体の流抵抗が大きくなるような形態の場合、前述
のVD1から気泡発生領域11に向かっての液体の流れ
が妨げられる。しかし、本発明のヘッド構造において
は、気泡発生領域に液体を供給するための流れVD1が
あるため、液体の供給性能が非常に高くなり、可動部材
31で気泡発生領域11を覆うような吐出効率向上を求
めた構造を取っても、液体の供給性能を落とすことがな
い。
動部材の側部(スリット35)を介してVD1から行わ
れるものもある。しかし、気泡発生時の圧力をさらに有
効に吐出口に導くために図1で示すように気泡発生領域
の全体を覆う(発熱体面を覆う)ように大きな可動部材
を用い、可動部材31が第1の位置へ復帰することで、
気泡発生領域11と第1液流路14の吐出口に近い領域
との液体の流抵抗が大きくなるような形態の場合、前述
のVD1から気泡発生領域11に向かっての液体の流れ
が妨げられる。しかし、本発明のヘッド構造において
は、気泡発生領域に液体を供給するための流れVD1が
あるため、液体の供給性能が非常に高くなり、可動部材
31で気泡発生領域11を覆うような吐出効率向上を求
めた構造を取っても、液体の供給性能を落とすことがな
い。
【0110】ところで、可動部材31の自由端32と支
点33の位置は、例えば図5で示されるように、自由端
が相対的に支点より下流側にある。このような構成のた
め、前述した発泡の際に気泡の圧力伝搬方向や成長方向
を吐出口側に導く等の機能や効果を効率よく実現できる
のである。さらに、この位置関係は吐出に対する機能や
効果のみならず、液体の供給の際にも液流路10を流れ
る液体に対する流抵抗を小さくしでき高速にリフィルで
きるという効果を達成している。これは図5に示すよう
に、吐出によって後退したメニスカスMが毛管力により
吐出口18へ復帰する際や、消泡に対しての液供給が行
われる場合に、液流路10(第1液流路14、第2液流
路16を含む)内を流れる流れS1、S2、S3に対
し、逆らわないように自由端と支点33とを配置してい
るためである。
点33の位置は、例えば図5で示されるように、自由端
が相対的に支点より下流側にある。このような構成のた
め、前述した発泡の際に気泡の圧力伝搬方向や成長方向
を吐出口側に導く等の機能や効果を効率よく実現できる
のである。さらに、この位置関係は吐出に対する機能や
効果のみならず、液体の供給の際にも液流路10を流れ
る液体に対する流抵抗を小さくしでき高速にリフィルで
きるという効果を達成している。これは図5に示すよう
に、吐出によって後退したメニスカスMが毛管力により
吐出口18へ復帰する際や、消泡に対しての液供給が行
われる場合に、液流路10(第1液流路14、第2液流
路16を含む)内を流れる流れS1、S2、S3に対
し、逆らわないように自由端と支点33とを配置してい
るためである。
【0111】補足すれば、本実施例図1においては、前
述のように可動部材31の自由端32が、発熱体2を上
流側領域と下流側領域とに2分する面積中心3(発熱体
の面積中心(中央)を通り液流路の長さ方向に直交する
線)より下流側の位置に対向するように発熱体2に対し
て延在している。これによって発熱体の面積中心位置3
より下流側で発生する液体の吐出に大きく寄与する圧
力、又は気泡を可動部材31が受け、この圧力及び気泡
を吐出口側に導くことができ、吐出効率や吐出力を根本
的に向上させることができる。
述のように可動部材31の自由端32が、発熱体2を上
流側領域と下流側領域とに2分する面積中心3(発熱体
の面積中心(中央)を通り液流路の長さ方向に直交する
線)より下流側の位置に対向するように発熱体2に対し
て延在している。これによって発熱体の面積中心位置3
より下流側で発生する液体の吐出に大きく寄与する圧
力、又は気泡を可動部材31が受け、この圧力及び気泡
を吐出口側に導くことができ、吐出効率や吐出力を根本
的に向上させることができる。
【0112】さらに、加えて上記気泡の上流側をも利用
して多くの効果を得ている。
して多くの効果を得ている。
【0113】また、本実施例の構成においては可動部材
31の自由端が瞬間的な機械的変位を行っていること
も、液体の吐出に対して有効に寄与している考えられ
る。
31の自由端が瞬間的な機械的変位を行っていること
も、液体の吐出に対して有効に寄与している考えられ
る。
【0114】(実施例2)図6に本発明の第2の実施例
を示す。この図6において、Aは可動部材が変位してい
る状態を示し(気泡は図示せず)、Bは可動部材が初期
位置(第1位置)の状態を示し、このBの状態をもっ
て、発泡領域11を吐出口18に対して実質的に密閉し
ているとする。(ここでは、図示していないがA、B間
には流路壁があり流路と流路を分離している。) 図6における可動部材31は土台34を側部に2点設
け、その間に液供給路12を設けている。これにより、
可動部材の発熱体側の面に沿って、また、発熱体の面と
実質的に平坦もしくは、なだらかにつながる面を持つ液
供給路から液体の供給を成すことができる。
を示す。この図6において、Aは可動部材が変位してい
る状態を示し(気泡は図示せず)、Bは可動部材が初期
位置(第1位置)の状態を示し、このBの状態をもっ
て、発泡領域11を吐出口18に対して実質的に密閉し
ているとする。(ここでは、図示していないがA、B間
には流路壁があり流路と流路を分離している。) 図6における可動部材31は土台34を側部に2点設
け、その間に液供給路12を設けている。これにより、
可動部材の発熱体側の面に沿って、また、発熱体の面と
実質的に平坦もしくは、なだらかにつながる面を持つ液
供給路から液体の供給を成すことができる。
【0115】ここで、可動部材31の初期位置(第1位
置)では、可動部材31は発熱体2の下流側および横方
向に配された発熱体下流壁36と発熱体側壁37に近接
または密着しており、気泡発生領域11の吐出口18側
に実質的に密閉されている。このため、発泡時の気泡の
圧力、特に気泡の下流側の圧力を逃がさず可動部材の自
由端側に集中的に作用させることができる。
置)では、可動部材31は発熱体2の下流側および横方
向に配された発熱体下流壁36と発熱体側壁37に近接
または密着しており、気泡発生領域11の吐出口18側
に実質的に密閉されている。このため、発泡時の気泡の
圧力、特に気泡の下流側の圧力を逃がさず可動部材の自
由端側に集中的に作用させることができる。
【0116】また、消泡時には、可動部材31は第1位
置に戻り、発熱体上への消泡時の液供給は気泡発生領域
31の吐出口側が実質的に密閉状態になるため、メニス
カスの後退抑制等、先の実施例で説明した種々の効果を
得ることができる。また、リフィルに関する効果におい
ても先の実施例と同様の機能、効果を得ることができ
る。
置に戻り、発熱体上への消泡時の液供給は気泡発生領域
31の吐出口側が実質的に密閉状態になるため、メニス
カスの後退抑制等、先の実施例で説明した種々の効果を
得ることができる。また、リフィルに関する効果におい
ても先の実施例と同様の機能、効果を得ることができ
る。
【0117】また、本実施例においては、図2や図6の
ように、可動部材31を支持固定する土台34を発熱体
2より離れた上流に設けると共に液流路10より、小さ
な幅の土台34とすることで前述のような液供給路12
への液体の供給を行っている。また、土台34の形状の
これに限らず、リフィルをスムースに行えるものであれ
ばよい。
ように、可動部材31を支持固定する土台34を発熱体
2より離れた上流に設けると共に液流路10より、小さ
な幅の土台34とすることで前述のような液供給路12
への液体の供給を行っている。また、土台34の形状の
これに限らず、リフィルをスムースに行えるものであれ
ばよい。
【0118】なお、本実施例においては可動部材31と
発熱体2の間隔を15μm程度としたが、気泡の発生に
基づく圧力が十分に可動部材に伝わる範囲であればよ
い。
発熱体2の間隔を15μm程度としたが、気泡の発生に
基づく圧力が十分に可動部材に伝わる範囲であればよ
い。
【0119】(実施例3)図7は、本発明の基本的な概
念の一つを示すもので、本発明の第3実施例となる。図
7は、一つの液流路中に気泡発生領域、そこで発生する
気泡および可動部材との位置関係を示していると共に、
本発明の液体吐出方法やリフィル方法をより分かり易く
した実施例である。
念の一つを示すもので、本発明の第3実施例となる。図
7は、一つの液流路中に気泡発生領域、そこで発生する
気泡および可動部材との位置関係を示していると共に、
本発明の液体吐出方法やリフィル方法をより分かり易く
した実施例である。
【0120】前述の実施例の多くは、可動部材の自由端
に対して、発生する気泡の圧力を集中して、急峻な可動
部材の移動と同時に気泡の移動を吐出口側に集中させる
ことを達成している。これに対して、本実施例は、発生
する気泡の自由度を与えながら、滴吐出に直接作用する
気泡の吐出口側である気泡の下流側部分を可動部材の自
由端側で規制するものである。
に対して、発生する気泡の圧力を集中して、急峻な可動
部材の移動と同時に気泡の移動を吐出口側に集中させる
ことを達成している。これに対して、本実施例は、発生
する気泡の自由度を与えながら、滴吐出に直接作用する
気泡の吐出口側である気泡の下流側部分を可動部材の自
由端側で規制するものである。
【0121】構成上で説明すると、図7では、前述の図
2(第1実施例)に比較すると、図2の素子基板1上に
設けられた気泡発生領域の下流端に位置するバリヤーと
しての凸部(図の斜線部分)が本実施例では設けられて
いない。つまり、可動部材の自由端領域および両側端領
域は、吐出口領域に対して気泡発生領域を実質的に密閉
せずに開放しており、この構成が本実施例である。
2(第1実施例)に比較すると、図2の素子基板1上に
設けられた気泡発生領域の下流端に位置するバリヤーと
しての凸部(図の斜線部分)が本実施例では設けられて
いない。つまり、可動部材の自由端領域および両側端領
域は、吐出口領域に対して気泡発生領域を実質的に密閉
せずに開放しており、この構成が本実施例である。
【0122】本実施例では、気泡の液滴吐出に直接作用
する下流側部分のうち、下流側先端部の気泡成長が許容
されているので、その圧力成分を吐出に有効に利用して
いる。加えて少なくともこの下流側部分の上方へ向かう
圧力(図3のVB、VB、VBの分力)を可動部材の自
由端側部分が、この下流側先端部の気泡成長に加えられ
るように作用するため吐出効率を上述した実施例と同様
に向上する。前記実施例に比較して本実施例は、発熱体
の駆動に対する応答性が優れている。
する下流側部分のうち、下流側先端部の気泡成長が許容
されているので、その圧力成分を吐出に有効に利用して
いる。加えて少なくともこの下流側部分の上方へ向かう
圧力(図3のVB、VB、VBの分力)を可動部材の自
由端側部分が、この下流側先端部の気泡成長に加えられ
るように作用するため吐出効率を上述した実施例と同様
に向上する。前記実施例に比較して本実施例は、発熱体
の駆動に対する応答性が優れている。
【0123】また、本実施例は、構造上簡単であるため
製造上の利点がある。
製造上の利点がある。
【0124】本実施例の可動部材31の支点部は、可動
部材の面部に対して小さい幅の1つの土台34に固定さ
れている。従って、消泡時の気泡発生領域11への液体
供給は、この土台の両側を通って供給される(図の矢印
参照)。この土台は供給性を確保するものであればどの
ような構造でもよい。
部材の面部に対して小さい幅の1つの土台34に固定さ
れている。従って、消泡時の気泡発生領域11への液体
供給は、この土台の両側を通って供給される(図の矢印
参照)。この土台は供給性を確保するものであればどの
ような構造でもよい。
【0125】液体の供給時におけるリフィルは、本実施
例の場合には、可動部材の存在によって気泡の消泡にと
もなって上方から気泡発生領域へ流れ込む流れが制御さ
れるので、従来の発熱体のみの気泡発生構造に対して優
れたものとなる。無論、これによって、メニスカスの後
退量を減じることもできる。
例の場合には、可動部材の存在によって気泡の消泡にと
もなって上方から気泡発生領域へ流れ込む流れが制御さ
れるので、従来の発熱体のみの気泡発生構造に対して優
れたものとなる。無論、これによって、メニスカスの後
退量を減じることもできる。
【0126】本第3実施例の変形実施例としては、可動
部材の自由端に対する両側端(一方でも可)のみを気泡
発生領域11に対して実質的に密閉状態とすることは好
ましいものとして挙げられる。この構成によれば、可動
部材の側方へ向かう圧力をも先に説明した気泡の吐出口
側端部の成長に変更して利用することができるので、一
層吐出効率が向上する。
部材の自由端に対する両側端(一方でも可)のみを気泡
発生領域11に対して実質的に密閉状態とすることは好
ましいものとして挙げられる。この構成によれば、可動
部材の側方へ向かう圧力をも先に説明した気泡の吐出口
側端部の成長に変更して利用することができるので、一
層吐出効率が向上する。
【0127】(実施例4)前述した機械的変位による液
体の吐出力をさらに向上させた例を本実施例で説明す
る。図8はこのようなヘッド構造の横断面図である。図
8においては、可動部材31の自由端の位置が発熱体の
さらに下流側に位置するように、可動部材が延在してい
る実施例を示している。これによって自由端位置での可
動部材の変位速度を高くすることができ、可動部材の変
位による吐出力の発生をさらに向上させることができ
る。
体の吐出力をさらに向上させた例を本実施例で説明す
る。図8はこのようなヘッド構造の横断面図である。図
8においては、可動部材31の自由端の位置が発熱体の
さらに下流側に位置するように、可動部材が延在してい
る実施例を示している。これによって自由端位置での可
動部材の変位速度を高くすることができ、可動部材の変
位による吐出力の発生をさらに向上させることができ
る。
【0128】また、自由端が先の実施例に比較して吐出
口側に近づくことになるので気泡の成長をより安定した
方向成分に集中できるので、より優れた吐出を行うこと
ができる。
口側に近づくことになるので気泡の成長をより安定した
方向成分に集中できるので、より優れた吐出を行うこと
ができる。
【0129】また、気泡の圧力中心部の気泡成長速度に
応じて、可動部材31は変位速度R1で変位するが、こ
の位置より支点33に対して、遠い位置の自由端32は
さらに速い速度R2で変位する。これにより、自由端3
2を高い速度で機械的に液体に作用せしめ液移動を起こ
させることで吐出効率を高めている。
応じて、可動部材31は変位速度R1で変位するが、こ
の位置より支点33に対して、遠い位置の自由端32は
さらに速い速度R2で変位する。これにより、自由端3
2を高い速度で機械的に液体に作用せしめ液移動を起こ
させることで吐出効率を高めている。
【0130】また、自由端形状は、図7と同じように液
流れに対して垂直な形状をすることにより、気泡の圧力
や可動部材の機械的な作用をより効率的に吐出に寄与さ
せることができる。
流れに対して垂直な形状をすることにより、気泡の圧力
や可動部材の機械的な作用をより効率的に吐出に寄与さ
せることができる。
【0131】(実施例5)以下、図面を参照して本発明
に係わる液体吐出ヘッドの実施例について説明する。
に係わる液体吐出ヘッドの実施例について説明する。
【0132】本実施例においても主たる液体の吐出原理
については先の実施例と同じであるが、本実施例におい
ては液流路を複流路構成にすることで、さらに熱を加え
ることで発泡させる液体(発泡液)と、主として吐出さ
れる液体(吐出液)とを分けることができるものであ
る。
については先の実施例と同じであるが、本実施例におい
ては液流路を複流路構成にすることで、さらに熱を加え
ることで発泡させる液体(発泡液)と、主として吐出さ
れる液体(吐出液)とを分けることができるものであ
る。
【0133】図9(a)および(b)は本実施例の液体
吐出ヘッドの液流路内の構造を示す図であって、図9
(a)は、本実施例の液体吐出ヘッドの流路方向の断面
模式図を示し、図9(b)は(a)のa−a線に沿う断
面図を示しており、図10はこの液体吐出ヘッドの部分
破断斜視図を示している。
吐出ヘッドの液流路内の構造を示す図であって、図9
(a)は、本実施例の液体吐出ヘッドの流路方向の断面
模式図を示し、図9(b)は(a)のa−a線に沿う断
面図を示しており、図10はこの液体吐出ヘッドの部分
破断斜視図を示している。
【0134】本実施例の液体吐出ヘッドは、液体に気泡
を発生させるための熱エネルギーを与える発熱体2が設
けられた素子基板1上に、発泡用の第2液流路16があ
り、その上に吐出口18に直接連通した吐出液用の第1
液流路14が配されている。第1液流路14の上流側
は、複数の第1液流路に吐出液を供給するための第1共
通液室15に連通しており、第2液流路16の上流側
は、複数の第2液流路に発泡液を供給するための第2共
通液室17に連通している。第1共通液室15と第2共
通液室17とは分離壁30で仕切られている。
を発生させるための熱エネルギーを与える発熱体2が設
けられた素子基板1上に、発泡用の第2液流路16があ
り、その上に吐出口18に直接連通した吐出液用の第1
液流路14が配されている。第1液流路14の上流側
は、複数の第1液流路に吐出液を供給するための第1共
通液室15に連通しており、第2液流路16の上流側
は、複数の第2液流路に発泡液を供給するための第2共
通液室17に連通している。第1共通液室15と第2共
通液室17とは分離壁30で仕切られている。
【0135】本実施例では、図9(a)に示すように、
第2共通液室17の底部、すなわち素子基板1の上に第
2液流路16に供給される発泡液を所定の温度に加熱
し、分離壁30を介して第1共通液室15の吐出液の温
度を間接的に調整する温度調整用のサブヒータ2aが設
けられている。サブヒータ2aは、ヘッド全体の吐出液
の温度調整を少ない数のヒータで行おうとするものであ
るので、各液流路に対応させた個数だけ必要はなく、図
9(b)に示すように、第2共通液室17内に少数個を
配置すれば十分である。なお、サブヒータ2aは、素子
基板1に液体発泡用の発熱体2を周知の薄膜技術で形成
する際に、それと同一の工程で素子基板1の所定位置に
形成され得る。
第2共通液室17の底部、すなわち素子基板1の上に第
2液流路16に供給される発泡液を所定の温度に加熱
し、分離壁30を介して第1共通液室15の吐出液の温
度を間接的に調整する温度調整用のサブヒータ2aが設
けられている。サブヒータ2aは、ヘッド全体の吐出液
の温度調整を少ない数のヒータで行おうとするものであ
るので、各液流路に対応させた個数だけ必要はなく、図
9(b)に示すように、第2共通液室17内に少数個を
配置すれば十分である。なお、サブヒータ2aは、素子
基板1に液体発泡用の発熱体2を周知の薄膜技術で形成
する際に、それと同一の工程で素子基板1の所定位置に
形成され得る。
【0136】なお、サブヒータ2aは、上述のように発
泡液を所定温度に加熱し、この熱を分離壁30を介して
吐出液に伝導することによって吐出液の温度を所定の温
度に調整するための温度調整手段である。本実施例で
は、発熱体2の他に特別に温度調整手段としてのサブヒ
ータ2aを設けたが、発熱体2のみの構成であっても、
上述の所望の温度調整を行うことができる。発熱体2の
みを用いて吐出液の温度調整を行う場合には、液流路ご
とに温度調整の方法を異ならせる点に特徴がある。すな
わち、液体吐出を行う液流路(ノズル)では、そのノズ
ル内の発熱体2に対して液体を吐出するに十分な熱エネ
ルギを生じさせるためのプリント信号を加えるが、液体
吐出を行わないノズルでも、液体吐出には至らない程度
の熱エネルギを生じさせるためのプリント信号を加え
る。このような方法を採用することにより、液体吐出を
行わないノズル内の発泡液も、ある程度の温度上昇が見
られることになる。この結果、発泡液の有する熱量があ
る程度、均一となり、この発泡液が接する分離壁を介し
て吐出液も比較的緩やかに加温される。このような緩や
かな加温により熱が付与される場合には、吐出液が水に
難溶または不溶の色材を含んでいても、その色材の乳化
状態や分散状態が破壊されることがないが、急激に加熱
される場合には、その色材の乳化状態や分散状態が破壊
され、その色材が水から分離してしまうことがある。そ
して、水から分離した色材は次第に凝集しあい、巨大化
し、ノズルの目詰まりを引き起こし、不吐出を発生させ
てしまう。
泡液を所定温度に加熱し、この熱を分離壁30を介して
吐出液に伝導することによって吐出液の温度を所定の温
度に調整するための温度調整手段である。本実施例で
は、発熱体2の他に特別に温度調整手段としてのサブヒ
ータ2aを設けたが、発熱体2のみの構成であっても、
上述の所望の温度調整を行うことができる。発熱体2の
みを用いて吐出液の温度調整を行う場合には、液流路ご
とに温度調整の方法を異ならせる点に特徴がある。すな
わち、液体吐出を行う液流路(ノズル)では、そのノズ
ル内の発熱体2に対して液体を吐出するに十分な熱エネ
ルギを生じさせるためのプリント信号を加えるが、液体
吐出を行わないノズルでも、液体吐出には至らない程度
の熱エネルギを生じさせるためのプリント信号を加え
る。このような方法を採用することにより、液体吐出を
行わないノズル内の発泡液も、ある程度の温度上昇が見
られることになる。この結果、発泡液の有する熱量があ
る程度、均一となり、この発泡液が接する分離壁を介し
て吐出液も比較的緩やかに加温される。このような緩や
かな加温により熱が付与される場合には、吐出液が水に
難溶または不溶の色材を含んでいても、その色材の乳化
状態や分散状態が破壊されることがないが、急激に加熱
される場合には、その色材の乳化状態や分散状態が破壊
され、その色材が水から分離してしまうことがある。そ
して、水から分離した色材は次第に凝集しあい、巨大化
し、ノズルの目詰まりを引き起こし、不吐出を発生させ
てしまう。
【0137】このような発熱体による吐出液の温度調整
には、発泡液の冷却を目的とした冷却システムが必要と
なる場合がある。例えば、インクジェット捺染のように
長時間の連続運転を必要とする場合である。長時間の運
転では、液流路内の発熱体が常に駆動し、その付近の発
泡液もかなり高温となるため、効果的に冷却する必要が
ある。この冷却システムは、例えば、発熱体が設けられ
た素子基板自体を裏側から冷却するもので、素子基板に
接触するように外部から冷媒を供給する構成となってい
るものである。この冷却システムは、冷媒の温度を調整
する温度調整手段と、この温度調整手段により温度を調
整された冷媒を素子基板近傍に供給する供給手段とから
概略構成されるが、本発明はこれらの構成に限定される
ものではない。なお、吐出液の温度調整手段についての
詳細は、後述する。
には、発泡液の冷却を目的とした冷却システムが必要と
なる場合がある。例えば、インクジェット捺染のように
長時間の連続運転を必要とする場合である。長時間の運
転では、液流路内の発熱体が常に駆動し、その付近の発
泡液もかなり高温となるため、効果的に冷却する必要が
ある。この冷却システムは、例えば、発熱体が設けられ
た素子基板自体を裏側から冷却するもので、素子基板に
接触するように外部から冷媒を供給する構成となってい
るものである。この冷却システムは、冷媒の温度を調整
する温度調整手段と、この温度調整手段により温度を調
整された冷媒を素子基板近傍に供給する供給手段とから
概略構成されるが、本発明はこれらの構成に限定される
ものではない。なお、吐出液の温度調整手段についての
詳細は、後述する。
【0138】但し、発泡液と吐出液を同じ液体とする場
合には、共通液室を一つにして共通化させてもよい。
合には、共通液室を一つにして共通化させてもよい。
【0139】第1と第2の液流路の間には、金属等の弾
性を有する材料で構成された分離壁30が配されてお
り、第1液流路と第2の液流路とを区分している。な
お、発泡液と吐出液とができる限り混ざり合わない方が
よい液体の場合には、この分離壁によってできる限り完
全に第1液流路14と第2液流路16の液体の流通を分
離した方がよいが、発泡液と吐出液とがある程度混ざり
合っても、問題がない場合には、分離壁に完全分離の機
能を持たせなくてもよい。
性を有する材料で構成された分離壁30が配されてお
り、第1液流路と第2の液流路とを区分している。な
お、発泡液と吐出液とができる限り混ざり合わない方が
よい液体の場合には、この分離壁によってできる限り完
全に第1液流路14と第2液流路16の液体の流通を分
離した方がよいが、発泡液と吐出液とがある程度混ざり
合っても、問題がない場合には、分離壁に完全分離の機
能を持たせなくてもよい。
【0140】発熱体の面方向上方への投影空間(以下吐
出圧発生領域という。;図9(a)中のAの領域とBの
気泡発生領域11)に位置する部分の分離壁は、スリッ
ト35によって吐出口側(液体の流れの下流側)が自由
端で、共通液室(15、17)側に支点33が位置する
片持梁形状の可動部材31となっている。この可動部材
31は、気泡発生領域11(B)に面して配されている
ため、発泡液の発泡によって第1液流路側の吐出口側に
向けて開口するように動作する(図中矢印方向)。図1
0においても、発熱体2としての発熱抵抗部と、この発
熱抵抗部に電気信号を印加するための配線電極5とが配
された素子基板1上に、第2の液流路を構成する空間を
介して分離壁30が配置されている。
出圧発生領域という。;図9(a)中のAの領域とBの
気泡発生領域11)に位置する部分の分離壁は、スリッ
ト35によって吐出口側(液体の流れの下流側)が自由
端で、共通液室(15、17)側に支点33が位置する
片持梁形状の可動部材31となっている。この可動部材
31は、気泡発生領域11(B)に面して配されている
ため、発泡液の発泡によって第1液流路側の吐出口側に
向けて開口するように動作する(図中矢印方向)。図1
0においても、発熱体2としての発熱抵抗部と、この発
熱抵抗部に電気信号を印加するための配線電極5とが配
された素子基板1上に、第2の液流路を構成する空間を
介して分離壁30が配置されている。
【0141】可動部材31の支点33、自由端32の配
置と、発熱体との配置の関係については、先の実施例と
同様にしている。
置と、発熱体との配置の関係については、先の実施例と
同様にしている。
【0142】また、先の実施例で液供給路12と発熱体
2との構造の関係について説明したが、本実施例におい
ても第2液流路16と発熱体2との構造の関係を同じく
している。
2との構造の関係について説明したが、本実施例におい
ても第2液流路16と発熱体2との構造の関係を同じく
している。
【0143】次に図11を用いて本実施例の液体吐出ヘ
ッドの動作を説明する。
ッドの動作を説明する。
【0144】ヘッドを駆動させるにあたっては、第1液
流路14に供給される吐出液と第2の液流路16に供給
される発泡液として同じ水系のインクを用いて動作させ
た。発熱体2が発生した熱が、第2液流路の気泡発生領
域内の発泡液に作用することで、先の実施例で説明した
のと同様に発泡液に米国特許第4,723,129号に
記載されているような膜沸騰現象に基づく気泡40を発
生させる。
流路14に供給される吐出液と第2の液流路16に供給
される発泡液として同じ水系のインクを用いて動作させ
た。発熱体2が発生した熱が、第2液流路の気泡発生領
域内の発泡液に作用することで、先の実施例で説明した
のと同様に発泡液に米国特許第4,723,129号に
記載されているような膜沸騰現象に基づく気泡40を発
生させる。
【0145】本実施例においては、気泡発生領域の上流
側を除く、3方からの発泡圧の逃げがないため、この気
泡発生にともなう圧力が吐出圧発生部に配された可動部
材6側に集中して伝搬し、気泡の成長をともなって可動
部材6が図11(a)の状態から図11(b)のように
第1液流路側に変位する。この可動部材の動作によって
第1液流路14と第2液流路16とが大きく連通し、気
泡の発生に基づく圧力が第1液流路の吐出口側の方向
(A方向)に主に伝わる。この圧力の伝搬と、前述のよ
うな可動部材の機械的変位によって液体が吐出口から吐
出される。
側を除く、3方からの発泡圧の逃げがないため、この気
泡発生にともなう圧力が吐出圧発生部に配された可動部
材6側に集中して伝搬し、気泡の成長をともなって可動
部材6が図11(a)の状態から図11(b)のように
第1液流路側に変位する。この可動部材の動作によって
第1液流路14と第2液流路16とが大きく連通し、気
泡の発生に基づく圧力が第1液流路の吐出口側の方向
(A方向)に主に伝わる。この圧力の伝搬と、前述のよ
うな可動部材の機械的変位によって液体が吐出口から吐
出される。
【0146】次に、気泡が収縮するに伴って可動部材3
1が図11(a)の位置まで戻ると共に、第1液流路1
4では吐出された吐出液体の量に見合う量の吐出液体が
上流側から供給される。本実施例においても、この吐出
液体の供給は前述の実施例と同様に可動部材が閉じる方
向であるため、吐出液体のリフィルを可動部材で妨げる
ことがない。
1が図11(a)の位置まで戻ると共に、第1液流路1
4では吐出された吐出液体の量に見合う量の吐出液体が
上流側から供給される。本実施例においても、この吐出
液体の供給は前述の実施例と同様に可動部材が閉じる方
向であるため、吐出液体のリフィルを可動部材で妨げる
ことがない。
【0147】本実施例は、可動部材の変位に伴う発泡圧
力の伝搬、気泡の成長方向、バック波の防止等に関する
主要部分の作用や効果については先の第1実施例等と同
じであるが、本実施例のような2流路構成をとることに
よって、さらに次のような長所がある。
力の伝搬、気泡の成長方向、バック波の防止等に関する
主要部分の作用や効果については先の第1実施例等と同
じであるが、本実施例のような2流路構成をとることに
よって、さらに次のような長所がある。
【0148】すなわち、上述の実施例の構成によると、
吐出液と発泡液とを別液体とし、発泡液の発泡で生じた
圧力によって吐出液を吐出することができる。このため
従来、熱を加えても発泡が十分に行われにくく吐出力が
不十分であったポリエチレングリコール等の高粘度の液
体であっても、この液体を第1の液流路に供給し、発泡
液に発泡が良好に行われる液体(エタノール:水=4:
6の混合液1〜2cP程度等)や低沸点の液体を第2の
液流路に供給することで良好に吐出させることができ
る。
吐出液と発泡液とを別液体とし、発泡液の発泡で生じた
圧力によって吐出液を吐出することができる。このため
従来、熱を加えても発泡が十分に行われにくく吐出力が
不十分であったポリエチレングリコール等の高粘度の液
体であっても、この液体を第1の液流路に供給し、発泡
液に発泡が良好に行われる液体(エタノール:水=4:
6の混合液1〜2cP程度等)や低沸点の液体を第2の
液流路に供給することで良好に吐出させることができ
る。
【0149】また、発泡液として、熱を受けても発熱体
の表面にコゲ等の堆積物を生じない液体を選択すること
で、発泡を安定化し、良好な吐出を行うことができる。
の表面にコゲ等の堆積物を生じない液体を選択すること
で、発泡を安定化し、良好な吐出を行うことができる。
【0150】さらに、本発明のヘッドの構造においては
先の実施例で説明したような効果をも生じるため、さら
に高吐出効率、高吐出力で高粘性液体等の液体を吐出す
ることができる。
先の実施例で説明したような効果をも生じるため、さら
に高吐出効率、高吐出力で高粘性液体等の液体を吐出す
ることができる。
【0151】また、加熱に弱い液体、例えば分散染料、
金属錯塩染料、顔料などを水に分散あるいは乳化させた
液体の場合においてもこの液体を第1の液流路に吐出液
として供給し、第2の液流路で熱的に変質しにくく良好
に発泡を生じる液体を供給すれば、加熱に弱い液体に熱
的な害を与えることなく、しかも上述のように高吐出効
率、高吐出力で吐出することができる。
金属錯塩染料、顔料などを水に分散あるいは乳化させた
液体の場合においてもこの液体を第1の液流路に吐出液
として供給し、第2の液流路で熱的に変質しにくく良好
に発泡を生じる液体を供給すれば、加熱に弱い液体に熱
的な害を与えることなく、しかも上述のように高吐出効
率、高吐出力で吐出することができる。
【0152】<その他の実施例>以上、本発明の液体吐
出ヘッドや液体吐出方法の要部の実施例について説明を
行ったが、以下にこれらの実施例に好ましく適用できる
実施態様例について図面を用いて説明する。但し、以下
の説明においては前述の1流路形態の実施例と2流路形
態の実施例のいずれかを取り上げて説明する場合がある
が特に記載しない限り、両実施例に適用しうるものであ
る。
出ヘッドや液体吐出方法の要部の実施例について説明を
行ったが、以下にこれらの実施例に好ましく適用できる
実施態様例について図面を用いて説明する。但し、以下
の説明においては前述の1流路形態の実施例と2流路形
態の実施例のいずれかを取り上げて説明する場合がある
が特に記載しない限り、両実施例に適用しうるものであ
る。
【0153】<液流路の天井形状>図12は本発明の液
体吐出ヘッドの流路方向断面図であるが、第1液流路1
3(若しくは図1における液流路10)を構成するため
の溝が設けられた溝付き部材50が分離壁30上に設け
られている。本実施例においては可動部材の自由端32
位置近傍の流路天井の高さが高くなっており、可動部材
の動作角度θをより大きく取れるようにしている。この
可動部材の動作範囲は、液流路の構造、可動部材の耐久
性や発泡力等を考慮して決定すればよいが、吐出口の軸
方向の角度を含む角度まで動作することが望ましいと考
えられる。
体吐出ヘッドの流路方向断面図であるが、第1液流路1
3(若しくは図1における液流路10)を構成するため
の溝が設けられた溝付き部材50が分離壁30上に設け
られている。本実施例においては可動部材の自由端32
位置近傍の流路天井の高さが高くなっており、可動部材
の動作角度θをより大きく取れるようにしている。この
可動部材の動作範囲は、液流路の構造、可動部材の耐久
性や発泡力等を考慮して決定すればよいが、吐出口の軸
方向の角度を含む角度まで動作することが望ましいと考
えられる。
【0154】また、この図で示されるように吐出口の直
径より可動部材の自由端の変位高さを高くすることで、
より十分な吐出力の伝達が成される。また、この図で示
されるように、可動部材の自由端32位置の液流路天井
の高さより可動部材の支点33位置の液流路天井の高さ
の方が低くなっているため、可動部材の変位よる上流側
への圧力波の逃げがさらに有効に防止できる。
径より可動部材の自由端の変位高さを高くすることで、
より十分な吐出力の伝達が成される。また、この図で示
されるように、可動部材の自由端32位置の液流路天井
の高さより可動部材の支点33位置の液流路天井の高さ
の方が低くなっているため、可動部材の変位よる上流側
への圧力波の逃げがさらに有効に防止できる。
【0155】<第2液流路と可動部材との配置関係>図
13は、上述の可動部材31と第2の液流路16との配
置関係を説明するための図であり、同図(a)は分離壁
30、可動部材31近傍を上方から見た図であり、同図
(b)は、分離壁30を外した第2液流路16を上方か
ら見た図である。そして、同図(c)は、可動部材6と
第2液流路16との配置関係を、これらの各要素を重ね
ることで模式的に示した図である。なお、いずれの図も
図面下方が吐出口が配されている前面側である。
13は、上述の可動部材31と第2の液流路16との配
置関係を説明するための図であり、同図(a)は分離壁
30、可動部材31近傍を上方から見た図であり、同図
(b)は、分離壁30を外した第2液流路16を上方か
ら見た図である。そして、同図(c)は、可動部材6と
第2液流路16との配置関係を、これらの各要素を重ね
ることで模式的に示した図である。なお、いずれの図も
図面下方が吐出口が配されている前面側である。
【0156】本実施例の第2の液流路16は発熱体2の
上流側(ここでの上流側とは第2共通液室側から発熱体
位置、可動部材、第1流路を経て吐出口に向う大きな流
れの中の上流側のことである。)に狭窄部19を持って
おり、発泡時の圧力が第2液流路16の上流側に容易に
逃げることを抑制するような室(発泡室)構造となって
いる。
上流側(ここでの上流側とは第2共通液室側から発熱体
位置、可動部材、第1流路を経て吐出口に向う大きな流
れの中の上流側のことである。)に狭窄部19を持って
おり、発泡時の圧力が第2液流路16の上流側に容易に
逃げることを抑制するような室(発泡室)構造となって
いる。
【0157】従来のヘッドのように、発泡する流路と液
体を吐出するための流路とが同じで、発熱体より液室側
に発生した圧力が共通液室側に逃げないように狭窄部を
設けるヘッドの場合には、液体のリフィルを充分考慮し
て、狭窄部における流路断面積があまり小さくならない
構成を採る必要があった。
体を吐出するための流路とが同じで、発熱体より液室側
に発生した圧力が共通液室側に逃げないように狭窄部を
設けるヘッドの場合には、液体のリフィルを充分考慮し
て、狭窄部における流路断面積があまり小さくならない
構成を採る必要があった。
【0158】しかし、本実施例の場合、吐出される液体
の多くを第1液流路内の吐出液とすることができ、発熱
体が設けられた第2液流路内の発泡液はあまり消費され
ないようにできるため、第2液流路の気泡発生領域11
への発泡液の充填量は少なくて良い。従って、上述の狭
窄部19における間隔を数μm〜十数μmと非常に狭く
できるため、第2液流路で発生した発泡時の圧力をあま
り周囲に逃がすことをさらに抑制でき、集中して可動部
材側に向けることができる。そしてこの圧力を可動部材
31を介して吐出力として利用することができるため、
より高い吐出効率、吐出力を達成することができる。た
だ、第1液流路16の形状は上述の構造に限られるもの
ではなく、気泡発生に伴う圧力が効果的に可動部材側に
伝えられる形状であれば良い。
の多くを第1液流路内の吐出液とすることができ、発熱
体が設けられた第2液流路内の発泡液はあまり消費され
ないようにできるため、第2液流路の気泡発生領域11
への発泡液の充填量は少なくて良い。従って、上述の狭
窄部19における間隔を数μm〜十数μmと非常に狭く
できるため、第2液流路で発生した発泡時の圧力をあま
り周囲に逃がすことをさらに抑制でき、集中して可動部
材側に向けることができる。そしてこの圧力を可動部材
31を介して吐出力として利用することができるため、
より高い吐出効率、吐出力を達成することができる。た
だ、第1液流路16の形状は上述の構造に限られるもの
ではなく、気泡発生に伴う圧力が効果的に可動部材側に
伝えられる形状であれば良い。
【0159】なお、図13(c)で示されるように可動
部材31の側方は、第2液流路を構成する壁の一部を覆
っており、このことで、可動部材31の第2液流路への
落ち込みが防止できる。これによって、前述した吐出液
と発泡液との分離性をさらに高めることができる。ま
た、気泡のスリットからの逃げの抑制ができるため、さ
らに吐出圧や吐出効率を高めることができる。さらに、
前述の消泡時の圧力による上流側からのリフィルの効果
を高めることができる。
部材31の側方は、第2液流路を構成する壁の一部を覆
っており、このことで、可動部材31の第2液流路への
落ち込みが防止できる。これによって、前述した吐出液
と発泡液との分離性をさらに高めることができる。ま
た、気泡のスリットからの逃げの抑制ができるため、さ
らに吐出圧や吐出効率を高めることができる。さらに、
前述の消泡時の圧力による上流側からのリフィルの効果
を高めることができる。
【0160】なお、図11(b)や図12においては、
可動部材6の第1の液流路14側への変位に伴って第2
の液流路4の気泡発生領域で発生した気泡の一部が第1
の液流路14側に延在しているが、この様に気泡が延在
するような第2流路の高さにすることで、気泡が延在し
ない場合に比べ更に吐出力を向上させることができる。
この様に気泡が第1の液流路14に延在するようにする
ためには、第2の液流路16の高さを最大気泡の高さよ
り低くすることが望ましく、この高さを数μm〜30μ
mとすることが望ましい。なお、本実施例においてはこ
の高さを15μmとした。
可動部材6の第1の液流路14側への変位に伴って第2
の液流路4の気泡発生領域で発生した気泡の一部が第1
の液流路14側に延在しているが、この様に気泡が延在
するような第2流路の高さにすることで、気泡が延在し
ない場合に比べ更に吐出力を向上させることができる。
この様に気泡が第1の液流路14に延在するようにする
ためには、第2の液流路16の高さを最大気泡の高さよ
り低くすることが望ましく、この高さを数μm〜30μ
mとすることが望ましい。なお、本実施例においてはこ
の高さを15μmとした。
【0161】<可動部材および分離壁>図14は可動部
材31の他の形状を示すもので、35は、分離壁に設け
られたスリットであり、このスリットによって、可動部
材31が形成されている。同図(a)は長方形の形状で
あり、(b)は支点側が細くなっている形状で可動部材
の動作が容易な形状であり、同図(c)は支点側が広く
なっており、可動部材の耐久性が向上する形状である。
動作の容易性と耐久性が良好な形状として、図13
(a)で示したように、支点側の幅が円弧状に狭くなっ
ている形態が望ましいが、可動部材の形状は第2の液流
路側に入り込むことがなく、容易に動作可能な形状で、
耐久性に優れた形状であればよい。
材31の他の形状を示すもので、35は、分離壁に設け
られたスリットであり、このスリットによって、可動部
材31が形成されている。同図(a)は長方形の形状で
あり、(b)は支点側が細くなっている形状で可動部材
の動作が容易な形状であり、同図(c)は支点側が広く
なっており、可動部材の耐久性が向上する形状である。
動作の容易性と耐久性が良好な形状として、図13
(a)で示したように、支点側の幅が円弧状に狭くなっ
ている形態が望ましいが、可動部材の形状は第2の液流
路側に入り込むことがなく、容易に動作可能な形状で、
耐久性に優れた形状であればよい。
【0162】先の実施例においては、板状可動部材31
をおよびこの可動部材を有する分離壁5は厚さ5μmの
ニッケルで構成したが、これに限られることなく可動部
材、分離壁を構成する材質としては発泡液と吐出液に対
して耐溶剤性があり、可動部材として良好に動作するた
めの弾性を有し、微細なスリットが形成できるものであ
ればよい。
をおよびこの可動部材を有する分離壁5は厚さ5μmの
ニッケルで構成したが、これに限られることなく可動部
材、分離壁を構成する材質としては発泡液と吐出液に対
して耐溶剤性があり、可動部材として良好に動作するた
めの弾性を有し、微細なスリットが形成できるものであ
ればよい。
【0163】可動部材の材料としては、耐久性の高い、
銀、ニッケル、金、鉄、チタン、アルミニュウム、白
金、タンタル、ステンレス、りん青銅等の金属、および
その合金、または、アクリロニトリル、ブタジエン、ス
チレン等のニトリル基を有する樹脂、ポリアミド等のア
ミド基を有する樹脂、ポリカーボネイト等のカルボキシ
ル基を有する樹脂、ポリアセタール等のアルデヒド基を
持つ樹脂、ポリサルフォン等のスルホン基を持つ樹脂、
そのほか液晶ポリマー等の樹脂およびその化合物、耐イ
ンク性の高い、金、タングステン、タンタル、ニッケ
ル、ステンレス、チタン等の金属、これらの合金および
耐インク性に関してはこれらを表面にコーティングした
もの若しくは、ポリアミド等のアミド基を有する樹脂、
ポリアセタール等のアルデヒド基を持つ樹脂、ポリエー
テルエーテルケトン等のケトン基を有する樹脂、ポリイ
ミド等のイミド基を有する樹脂、フェノール樹脂等の水
酸基を有する樹脂、ポリエチレン等のエチル基を有する
樹脂、ポリプロピレン等のアルキル基を持つ樹脂、エポ
キシ樹脂等のエポキシ基を持つ樹脂、メラミン樹脂等の
アミノ基を持つ樹脂、キシレン樹脂等のメチロール基を
持つ樹脂およびその化合物、さらに二酸化珪素等のセラ
ミックおよびその化合物が望ましい。
銀、ニッケル、金、鉄、チタン、アルミニュウム、白
金、タンタル、ステンレス、りん青銅等の金属、および
その合金、または、アクリロニトリル、ブタジエン、ス
チレン等のニトリル基を有する樹脂、ポリアミド等のア
ミド基を有する樹脂、ポリカーボネイト等のカルボキシ
ル基を有する樹脂、ポリアセタール等のアルデヒド基を
持つ樹脂、ポリサルフォン等のスルホン基を持つ樹脂、
そのほか液晶ポリマー等の樹脂およびその化合物、耐イ
ンク性の高い、金、タングステン、タンタル、ニッケ
ル、ステンレス、チタン等の金属、これらの合金および
耐インク性に関してはこれらを表面にコーティングした
もの若しくは、ポリアミド等のアミド基を有する樹脂、
ポリアセタール等のアルデヒド基を持つ樹脂、ポリエー
テルエーテルケトン等のケトン基を有する樹脂、ポリイ
ミド等のイミド基を有する樹脂、フェノール樹脂等の水
酸基を有する樹脂、ポリエチレン等のエチル基を有する
樹脂、ポリプロピレン等のアルキル基を持つ樹脂、エポ
キシ樹脂等のエポキシ基を持つ樹脂、メラミン樹脂等の
アミノ基を持つ樹脂、キシレン樹脂等のメチロール基を
持つ樹脂およびその化合物、さらに二酸化珪素等のセラ
ミックおよびその化合物が望ましい。
【0164】分離壁の材質としては、前述した温度調整
手段における伝熱効果を考慮すると、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレー
ト、メラミン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポ
リブタジエン、ポリウレタン、ポリエーテルエーテルケ
トン、ポリエーテルサルフォン、ポリアリレート、ポリ
イミド、ポリサルフォン、液晶ポリマー(LCP)等の
近年のエンジニアリングプラスチックに代表される耐熱
性、耐溶剤性、成型性の良好な樹脂、およびその化合
物、もしくは、二酸化珪素、チッ化珪素、ニッケル、
金、ステンレス等の金属、合金およびその化合物、もし
くは表面にチタンや金をコーティングしたものが望まし
い。
手段における伝熱効果を考慮すると、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレー
ト、メラミン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポ
リブタジエン、ポリウレタン、ポリエーテルエーテルケ
トン、ポリエーテルサルフォン、ポリアリレート、ポリ
イミド、ポリサルフォン、液晶ポリマー(LCP)等の
近年のエンジニアリングプラスチックに代表される耐熱
性、耐溶剤性、成型性の良好な樹脂、およびその化合
物、もしくは、二酸化珪素、チッ化珪素、ニッケル、
金、ステンレス等の金属、合金およびその化合物、もし
くは表面にチタンや金をコーティングしたものが望まし
い。
【0165】なお、可動部材31を形成するためのスリ
ット35の幅は本実施例では2μmとしたが、発泡液と
吐出液とが異なる液体であり、両液体の混液を防止した
い場合は、スリット幅を両者の液体間でメニスカスを形
成する程度の間隔とし、夫々の液体同士の流通を抑制す
ればよい。例えば、発泡液として2cP(センチポア
ズ)程度の液体を用い、吐出液として100cP以上の
液体を用いた場合には、5μm程度のスリットでも混液
を防止することができるが、3μm以下にすることが望
ましい。
ット35の幅は本実施例では2μmとしたが、発泡液と
吐出液とが異なる液体であり、両液体の混液を防止した
い場合は、スリット幅を両者の液体間でメニスカスを形
成する程度の間隔とし、夫々の液体同士の流通を抑制す
ればよい。例えば、発泡液として2cP(センチポア
ズ)程度の液体を用い、吐出液として100cP以上の
液体を用いた場合には、5μm程度のスリットでも混液
を防止することができるが、3μm以下にすることが望
ましい。
【0166】本発明における可動部材としてはμmオー
ダーの厚さ(tμm)を対象としており、cmオーダー
の厚さの可動部材は意図していない。μmオーダーの厚
さの可動部材にとって、μmオーダーのスリット幅(W
μm)を対象とする場合、製造のバラツキをある程度考
慮することが望ましい。
ダーの厚さ(tμm)を対象としており、cmオーダー
の厚さの可動部材は意図していない。μmオーダーの厚
さの可動部材にとって、μmオーダーのスリット幅(W
μm)を対象とする場合、製造のバラツキをある程度考
慮することが望ましい。
【0167】スリットを形成する可動部材の自由端ある
いは/且つ側端に対向する部材の厚みが可動部材の厚み
と同等の場合(図11、図12等)、スリット幅と厚み
の関係を製造のバラツキを考慮して以下のような範囲に
することで発泡液と吐出液の混液を安定的に抑制するこ
とができる。このことは限られた条件ではあるが設計上
の観点として、3cP以下の粘度の発泡液に対して高粘
度インク(5cP、10cP等)を用いる場合、W/t
≦1を満足するようにすることで、2液の混合を長期に
わたって抑制することが可能な構成となった。
いは/且つ側端に対向する部材の厚みが可動部材の厚み
と同等の場合(図11、図12等)、スリット幅と厚み
の関係を製造のバラツキを考慮して以下のような範囲に
することで発泡液と吐出液の混液を安定的に抑制するこ
とができる。このことは限られた条件ではあるが設計上
の観点として、3cP以下の粘度の発泡液に対して高粘
度インク(5cP、10cP等)を用いる場合、W/t
≦1を満足するようにすることで、2液の混合を長期に
わたって抑制することが可能な構成となった。
【0168】本発明の「実質的な密閉状態」を与えるス
リットとしては、このような数μmオーダであればより
確実である。
リットとしては、このような数μmオーダであればより
確実である。
【0169】上述のように、発泡液と吐出液とに機能分
離させた場合、可動部材がこれらの実質的な仕切部材と
なる。この可動部材が気泡の生成に伴って移動する際に
吐出液に対して発泡液がわずかに混入することが見られ
る。画像を形成する吐出液は、インクジェット記録の場
合、色材濃度を3%乃至5%程度有するものが一般的で
あることを考慮すると、この発泡液が吐出液滴に対して
20%以下の範囲で含まれても大きな濃度変化をもたら
さない。従って、このような混液としては、吐出液滴に
対して20%以下となるような発泡液と吐出液との混合
を本発明に含むものとする。
離させた場合、可動部材がこれらの実質的な仕切部材と
なる。この可動部材が気泡の生成に伴って移動する際に
吐出液に対して発泡液がわずかに混入することが見られ
る。画像を形成する吐出液は、インクジェット記録の場
合、色材濃度を3%乃至5%程度有するものが一般的で
あることを考慮すると、この発泡液が吐出液滴に対して
20%以下の範囲で含まれても大きな濃度変化をもたら
さない。従って、このような混液としては、吐出液滴に
対して20%以下となるような発泡液と吐出液との混合
を本発明に含むものとする。
【0170】尚、上記構成例の実施では、粘性を変化さ
せても上限で15%の発泡液の混合であり、5cP以下
の発泡液では、この混合比率は、駆動周波数にもよる
が、10%程度を上限とするものであった。
せても上限で15%の発泡液の混合であり、5cP以下
の発泡液では、この混合比率は、駆動周波数にもよる
が、10%程度を上限とするものであった。
【0171】特に、吐出液の粘度を20cP以下にすれ
ばする程、この混液は低減(例えば5%以下)できる。
ばする程、この混液は低減(例えば5%以下)できる。
【0172】次に、このヘッドにおける発熱体と可動部
材の配置関係について、図を用いて説明する。ただし、
可動部材と発熱体の形状および寸法,数は、以下に限定
されるものではない。発熱体と可動部材の最適な配置に
よって、発熱体による発泡時の圧力を吐出圧として有効
に利用することが可能となる。
材の配置関係について、図を用いて説明する。ただし、
可動部材と発熱体の形状および寸法,数は、以下に限定
されるものではない。発熱体と可動部材の最適な配置に
よって、発熱体による発泡時の圧力を吐出圧として有効
に利用することが可能となる。
【0173】熱等のエネルギーをインクに与えること
で、インクに急峻な体積変化(気泡の発生)を伴う状態
変化を生じさせ、この状態変化に基づく作用力によって
吐出口からインクを吐出し、これを被記録媒体上に付着
させて画像形成を行うインクジェット記録方法、いわゆ
るバブルジェット記録方法の従来技術においては、図1
5に示すように、発熱体面積とインク吐出量は比例関係
にあるが、インク吐出に寄与しない非発泡有効領域Sが
存在していることがわかる。また、発熱体上のコゲの様
子から、この非発泡有効領域Sが発熱体の周囲に存在し
ていることがわかる。これらの結果から、発熱体周囲の
約4μm幅は、発泡に関与されていないとされている。
で、インクに急峻な体積変化(気泡の発生)を伴う状態
変化を生じさせ、この状態変化に基づく作用力によって
吐出口からインクを吐出し、これを被記録媒体上に付着
させて画像形成を行うインクジェット記録方法、いわゆ
るバブルジェット記録方法の従来技術においては、図1
5に示すように、発熱体面積とインク吐出量は比例関係
にあるが、インク吐出に寄与しない非発泡有効領域Sが
存在していることがわかる。また、発熱体上のコゲの様
子から、この非発泡有効領域Sが発熱体の周囲に存在し
ていることがわかる。これらの結果から、発熱体周囲の
約4μm幅は、発泡に関与されていないとされている。
【0174】したがって、発泡圧を有効利用するために
は、発熱体の周囲から約4μm以上内側の発泡有効領域
の直上が可動部材の可動領域で覆われるように、可動部
材を配置するのが効果的であると、言える。本実施例に
おいては、発泡有効領域を発熱体周囲から約4μm以上
内側としたが、発熱体の種類や形成方法によっては、こ
れに限定されるものではない。
は、発熱体の周囲から約4μm以上内側の発泡有効領域
の直上が可動部材の可動領域で覆われるように、可動部
材を配置するのが効果的であると、言える。本実施例に
おいては、発泡有効領域を発熱体周囲から約4μm以上
内側としたが、発熱体の種類や形成方法によっては、こ
れに限定されるものではない。
【0175】図16に、58×150μmの発熱体2に
可動領域の総面積が異なる可動部材301((a)
図)、可動部材302((b)図)を配置したときの上
部から見た模式図を示す。
可動領域の総面積が異なる可動部材301((a)
図)、可動部材302((b)図)を配置したときの上
部から見た模式図を示す。
【0176】可動部材301の寸法は、53×145μ
mで、発熱体2の面積よりも小さいが、発熱体2の発泡
有効領域と同じ程度の寸法であり、該発泡有効領域を覆
うように、配置されている。一方、可動部材302の寸
法は、53×220μmで発熱体2の面積よりも大きく
(幅寸法を同じにした場合、支点〜可動先端間の寸法が
発熱体の長さよりも長い)、可動部材301と同じよう
に発泡有効領域を覆うように配置されている。上記2種
の可動部材301、302に対し、それらの耐久性と吐
出効率について測定を行った。測定条件は以下の通りで
ある。
mで、発熱体2の面積よりも小さいが、発熱体2の発泡
有効領域と同じ程度の寸法であり、該発泡有効領域を覆
うように、配置されている。一方、可動部材302の寸
法は、53×220μmで発熱体2の面積よりも大きく
(幅寸法を同じにした場合、支点〜可動先端間の寸法が
発熱体の長さよりも長い)、可動部材301と同じよう
に発泡有効領域を覆うように配置されている。上記2種
の可動部材301、302に対し、それらの耐久性と吐
出効率について測定を行った。測定条件は以下の通りで
ある。
【0177】 発泡液 : エタノール40%水溶液 吐出用インク : 染料インク 電圧 : 20.2V 周波数 : 3kHz この測定条件で実験を行った結果、可動部材の耐久性に
関しては、(a)可動部材301の方は、1×107 パ
ルス印加したところで可動部材301の支点部分に損傷
が見られた。(b)可動部材302の方は、3×108
パルス印加しても、損傷は見られなかった。また、投入
エネルギーに対する吐出量と吐出速度からもとまる運動
エネルギーも約1.5〜2.5倍程度向上することが確
認された。
関しては、(a)可動部材301の方は、1×107 パ
ルス印加したところで可動部材301の支点部分に損傷
が見られた。(b)可動部材302の方は、3×108
パルス印加しても、損傷は見られなかった。また、投入
エネルギーに対する吐出量と吐出速度からもとまる運動
エネルギーも約1.5〜2.5倍程度向上することが確
認された。
【0178】以上の結果から、耐久性、吐出効率の両面
からみても、発泡有効領域の真上を覆うように可動部材
を設け、該可動部材の面積が発熱体の面積よりも大きい
方が、優れていることがわかる。
からみても、発泡有効領域の真上を覆うように可動部材
を設け、該可動部材の面積が発熱体の面積よりも大きい
方が、優れていることがわかる。
【0179】図17に発熱体のエッジから可動部材の支
点までの距離と、可動部材の変位量の関係を示す。ま
た、図18に、発熱体2と可動部材31との位置関係を
側面方向から見た断面構成図を示す。発熱体2は40×
105μmのものを用いた。発熱体2のエッジから可動
部材31の支点33までの距離lが大きい程、変位量が
大きいことがわかる。したがって、要求されるインクの
吐出量や吐出液の流路構造および発熱体形状などによっ
て、最適変位量を求め、可動部材の支点の位置を決める
ことが望ましい。
点までの距離と、可動部材の変位量の関係を示す。ま
た、図18に、発熱体2と可動部材31との位置関係を
側面方向から見た断面構成図を示す。発熱体2は40×
105μmのものを用いた。発熱体2のエッジから可動
部材31の支点33までの距離lが大きい程、変位量が
大きいことがわかる。したがって、要求されるインクの
吐出量や吐出液の流路構造および発熱体形状などによっ
て、最適変位量を求め、可動部材の支点の位置を決める
ことが望ましい。
【0180】また、可動部材の支点が発熱体の発泡有効
領域直上に位置する場合は、可動部材の変位による応力
に加え、発泡圧力が直接支点に加わるため可動部材の耐
久性が低下してしまう。本発明者の実験によると、発泡
有効領域の真上に支点を設けたものでは、1×106 パ
ルス程度で、可動壁に損傷が生じており、耐久性が低下
してしまうことが分かっている。したがって、可動部材
の支点は、発熱体の発泡有効領域直上外に配置すること
で耐久性がそれ程高くない形状や材質の可動部材であっ
ても実用可能性が高くなる。ただし、前記発泡有効領域
直上に支点がある場合でも形状や材質を選択すれば、良
好に用いることができる。かかる構成において、高吐出
効率および耐久性に優れた液体吐出ヘッドが得られる。
領域直上に位置する場合は、可動部材の変位による応力
に加え、発泡圧力が直接支点に加わるため可動部材の耐
久性が低下してしまう。本発明者の実験によると、発泡
有効領域の真上に支点を設けたものでは、1×106 パ
ルス程度で、可動壁に損傷が生じており、耐久性が低下
してしまうことが分かっている。したがって、可動部材
の支点は、発熱体の発泡有効領域直上外に配置すること
で耐久性がそれ程高くない形状や材質の可動部材であっ
ても実用可能性が高くなる。ただし、前記発泡有効領域
直上に支点がある場合でも形状や材質を選択すれば、良
好に用いることができる。かかる構成において、高吐出
効率および耐久性に優れた液体吐出ヘッドが得られる。
【0181】<素子基板>以下に液体に熱を与えるため
の発熱体が設けられた素子基板の構成について説明す
る。
の発熱体が設けられた素子基板の構成について説明す
る。
【0182】図19は本発明の液体吐出ヘッドの縦断面
図を示したもので、図19(a)は後述する保護膜があ
るヘッド、同図(b)は保護膜がないものである。
図を示したもので、図19(a)は後述する保護膜があ
るヘッド、同図(b)は保護膜がないものである。
【0183】素子基板1上に第2液流路16、分離壁3
0、第1液流路14、第1液流路を構成する溝を設けた
溝付き部材50が配されている。
0、第1液流路14、第1液流路を構成する溝を設けた
溝付き部材50が配されている。
【0184】素子基板1には、シリコン等の気体107
に絶縁および蓄熱を目的としたシリコン酸化膜またはチ
ッ化シリコン膜106を成膜し、その上に発熱体を構成
するハフニュウムボライド(HfB2 )、チッ化タンタ
ル(TaN)、タンタルアルミ(TaAl)等の電気抵
抗層105(0.01〜0.2μm厚)とアルミニュウ
ム等の配線電極(0.2〜1.0μm厚)を図11のよ
うにパターニングされている。この2つの配線電極10
4から抵抗層105に電圧を印加し、抵抗層に電流を流
し発熱させる。配線電極間の抵抗層上には、酸化シリコ
ンやチッ化シリコン等の保護層を0.1〜2.0μm厚
で形成し、さらにそのうえにタンタル等の耐キャビテー
ション層(0.1〜0.6μm厚)が成膜されており、
インク等の各種の液体から抵抗層105を保護してい
る。
に絶縁および蓄熱を目的としたシリコン酸化膜またはチ
ッ化シリコン膜106を成膜し、その上に発熱体を構成
するハフニュウムボライド(HfB2 )、チッ化タンタ
ル(TaN)、タンタルアルミ(TaAl)等の電気抵
抗層105(0.01〜0.2μm厚)とアルミニュウ
ム等の配線電極(0.2〜1.0μm厚)を図11のよ
うにパターニングされている。この2つの配線電極10
4から抵抗層105に電圧を印加し、抵抗層に電流を流
し発熱させる。配線電極間の抵抗層上には、酸化シリコ
ンやチッ化シリコン等の保護層を0.1〜2.0μm厚
で形成し、さらにそのうえにタンタル等の耐キャビテー
ション層(0.1〜0.6μm厚)が成膜されており、
インク等の各種の液体から抵抗層105を保護してい
る。
【0185】特に、気泡の発生、消泡の際に発生する圧
力や衝撃波は非常に強く、堅くてもろい酸化膜の耐久性
を著しく低下させるため、金属材料のタンタル(Ta)
等が耐キャビテーション層として用いられる。
力や衝撃波は非常に強く、堅くてもろい酸化膜の耐久性
を著しく低下させるため、金属材料のタンタル(Ta)
等が耐キャビテーション層として用いられる。
【0186】また、液体、液流路構成、抵抗材料の組み
合わせにより上述の保護層を必要としない構成でもよく
その例を図19(b)に示す。このような保護層を必要
としない抵抗層の材料としてはイリジュウム−タンタル
−アルミ合金等が挙げられる。
合わせにより上述の保護層を必要としない構成でもよく
その例を図19(b)に示す。このような保護層を必要
としない抵抗層の材料としてはイリジュウム−タンタル
−アルミ合金等が挙げられる。
【0187】このように、前述の各実施例における発熱
体の構成としては、前述の電極間の抵抗層(発熱部)だ
けででもよく、また抵抗層を保護する保護層を含むもの
でもよい。
体の構成としては、前述の電極間の抵抗層(発熱部)だ
けででもよく、また抵抗層を保護する保護層を含むもの
でもよい。
【0188】本実施例においては、発熱体として電気信
号に応じて発熱する抵抗層で構成された発熱部を有する
ものを用いたが、これに限られることなく、吐出液を吐
出させるのに十分な気泡を発泡液に生じさせるものであ
ればよい。例えば、発熱部としてレーザ等の光を受ける
ことで発熱するような光熱変換体や高周波を受けること
で発熱するような発熱部を有する発熱体でもよい。
号に応じて発熱する抵抗層で構成された発熱部を有する
ものを用いたが、これに限られることなく、吐出液を吐
出させるのに十分な気泡を発泡液に生じさせるものであ
ればよい。例えば、発熱部としてレーザ等の光を受ける
ことで発熱するような光熱変換体や高周波を受けること
で発熱するような発熱部を有する発熱体でもよい。
【0189】なお、前述の素子基板1には、前述の発熱
部を構成する抵抗層105とこの抵抗層に電気信号を供
給するための配線電極104で構成される電気熱変換体
の他に、この電気熱変換素子を選択的に駆動するための
トランジスタ、ダイオード、ラッチ、シフトレジスタ等
の機能素子が一体的に半導体製造工程によって作り込ま
れていてもよい。
部を構成する抵抗層105とこの抵抗層に電気信号を供
給するための配線電極104で構成される電気熱変換体
の他に、この電気熱変換素子を選択的に駆動するための
トランジスタ、ダイオード、ラッチ、シフトレジスタ等
の機能素子が一体的に半導体製造工程によって作り込ま
れていてもよい。
【0190】また、前述のような素子基板1に設けられ
ている電気熱変換体の発熱部を駆動し、液体を吐出する
ためには、前述の抵抗層105に配線電極104を介し
て図20で示されるような矩形パルスを印加し、配線電
極間の抵抗層105を急峻に発熱させる。前述の各実施
例のヘッドにおいては、それぞれ電圧24V、パルス幅
7μsec、電流150mA、電気信号を6kHzで加
えることで発熱体を駆動させ、前述のような動作によっ
て、吐出口から液体であるインクを吐出させた。しかし
ながら、駆動信号の条件はこれに限られることなく、発
泡液を適正に発泡させることができる駆動信号であれば
よい。
ている電気熱変換体の発熱部を駆動し、液体を吐出する
ためには、前述の抵抗層105に配線電極104を介し
て図20で示されるような矩形パルスを印加し、配線電
極間の抵抗層105を急峻に発熱させる。前述の各実施
例のヘッドにおいては、それぞれ電圧24V、パルス幅
7μsec、電流150mA、電気信号を6kHzで加
えることで発熱体を駆動させ、前述のような動作によっ
て、吐出口から液体であるインクを吐出させた。しかし
ながら、駆動信号の条件はこれに限られることなく、発
泡液を適正に発泡させることができる駆動信号であれば
よい。
【0191】<2流路構成のヘッド構造>以下に、第
1、第2の共通液室に異なる液体を良好に分離して導入
でき部品点数の削減を図れ、コストダウンを可能とする
液体吐出ヘッドの構造例について説明する。
1、第2の共通液室に異なる液体を良好に分離して導入
でき部品点数の削減を図れ、コストダウンを可能とする
液体吐出ヘッドの構造例について説明する。
【0192】図21は、このような液体吐出ヘッドの構
造を示す模式図であり、先の実施例と同じ構成要素につ
いては同じ符号を用いており、詳しい説明はここでは省
略する。
造を示す模式図であり、先の実施例と同じ構成要素につ
いては同じ符号を用いており、詳しい説明はここでは省
略する。
【0193】本実施例においては、溝付き部材50は、
吐出口18を有するオリフィスプレート51と、複数の
第1液流路14を構成する複数の溝と、複数の液流路1
4に共通して連通し、各第1の液流路3に液体(吐出
液)を供給するための第1の共通液室15を構成する凹
部とから概略構成されている。
吐出口18を有するオリフィスプレート51と、複数の
第1液流路14を構成する複数の溝と、複数の液流路1
4に共通して連通し、各第1の液流路3に液体(吐出
液)を供給するための第1の共通液室15を構成する凹
部とから概略構成されている。
【0194】この溝付部材50の下側部分に分離壁30
を接合することにより複数の第1液流路14を形成する
ことができる。このような溝付部材50は、その上部か
ら第1共通液室15内に到達する第1液体供給路20を
有している。また、溝付部材50は、その上部から分離
壁30を突き抜けて第2共通液室17内に到達する第2
の液体供給路21を有している。
を接合することにより複数の第1液流路14を形成する
ことができる。このような溝付部材50は、その上部か
ら第1共通液室15内に到達する第1液体供給路20を
有している。また、溝付部材50は、その上部から分離
壁30を突き抜けて第2共通液室17内に到達する第2
の液体供給路21を有している。
【0195】第1の液体(吐出液)は、図21の矢印C
で示すように、第1液体供給路20を経て、第1の共通
液室15、次いで第1の液流路14に供給され、第2の
液体(発泡液)は、図21の矢印Dで示すように、第2
液体供給路21を経て、第2共通液室17、次いで第2
液流路16に供給されるようになっている。
で示すように、第1液体供給路20を経て、第1の共通
液室15、次いで第1の液流路14に供給され、第2の
液体(発泡液)は、図21の矢印Dで示すように、第2
液体供給路21を経て、第2共通液室17、次いで第2
液流路16に供給されるようになっている。
【0196】本実施例では、第2液体供給路21は、第
1液体供給路20と平行して配されているが、これに限
ることはなく、第1共通液室15の外側に配された分離
壁30を貫通して、第2共通液室17に連通するように
形成されればどのように配されてもよい。
1液体供給路20と平行して配されているが、これに限
ることはなく、第1共通液室15の外側に配された分離
壁30を貫通して、第2共通液室17に連通するように
形成されればどのように配されてもよい。
【0197】また、第2液体供給路21の太さ(直径)
に関しては、第2液体の供給量を考慮して決められる。
第2液体供給路21の形状は丸形状である必要はなく、
矩形状等でもよい。
に関しては、第2液体の供給量を考慮して決められる。
第2液体供給路21の形状は丸形状である必要はなく、
矩形状等でもよい。
【0198】また、第2共通液室17は、溝付部材50
を分離壁30で仕切ることによって形成することができ
る。形成の方法としては、図22で示す本実施例の分解
斜視図のように、素子基板上にドライフィルムで共通液
室枠と第2液路壁を形成し、分離壁を固定した溝付部材
50と分離壁30との結合体と素子基板1とを貼り合わ
せることにより第2共通液室17や第2液流路16を形
成してもよい。
を分離壁30で仕切ることによって形成することができ
る。形成の方法としては、図22で示す本実施例の分解
斜視図のように、素子基板上にドライフィルムで共通液
室枠と第2液路壁を形成し、分離壁を固定した溝付部材
50と分離壁30との結合体と素子基板1とを貼り合わ
せることにより第2共通液室17や第2液流路16を形
成してもよい。
【0199】本実施例では、アルミニュウム等の金属で
形成された支持体70上に、前述のように、発泡液に対
して膜沸騰による気泡を発生させるための熱を発生する
発熱体としての電気熱変換素子が複数設けられた素子基
板1が配されている。
形成された支持体70上に、前述のように、発泡液に対
して膜沸騰による気泡を発生させるための熱を発生する
発熱体としての電気熱変換素子が複数設けられた素子基
板1が配されている。
【0200】この素子基板1上には、第2液路壁により
形成された液流路16を構成する複数の溝と、複数の発
泡液流路に連通し、それぞれの発泡液路に発泡液を供給
するための第2共通液室(共通発泡液室)17を構成す
る凹部と、前述した可動壁31が設けられた分離壁30
とが配されている。
形成された液流路16を構成する複数の溝と、複数の発
泡液流路に連通し、それぞれの発泡液路に発泡液を供給
するための第2共通液室(共通発泡液室)17を構成す
る凹部と、前述した可動壁31が設けられた分離壁30
とが配されている。
【0201】符号50は、溝付部材である。この溝付部
材は、分離壁30と接合されることで吐出液流路(第1
液流路)14を構成する溝と、吐出液流路に連通し、そ
れぞれの吐出液流路に吐出液を供給するための第1の共
通液室(共通吐出液室)15を構成するための凹部と、
第1共通液室に吐出液を供給するための第1供給路(吐
出液供給路)20と、第2の共通液室17に発泡液を供
給するための第2の供給路(発泡液供給路)21とを有
している。第2の供給路21は、第1の共通液室15の
外側に配された分離壁30を貫通して第2の共通液室1
7に連通する連通路に繋がっており、この連通路によっ
て吐出液と混合することなく発泡液を第2の共通液室1
5に供給することができる。
材は、分離壁30と接合されることで吐出液流路(第1
液流路)14を構成する溝と、吐出液流路に連通し、そ
れぞれの吐出液流路に吐出液を供給するための第1の共
通液室(共通吐出液室)15を構成するための凹部と、
第1共通液室に吐出液を供給するための第1供給路(吐
出液供給路)20と、第2の共通液室17に発泡液を供
給するための第2の供給路(発泡液供給路)21とを有
している。第2の供給路21は、第1の共通液室15の
外側に配された分離壁30を貫通して第2の共通液室1
7に連通する連通路に繋がっており、この連通路によっ
て吐出液と混合することなく発泡液を第2の共通液室1
5に供給することができる。
【0202】なお、素子基板1、分離壁30、溝付天板
50の配置関係は、素子基板1の発熱体に対応して可動
部材31が配置されており、この可動部材31に対応し
て吐出液流路14が配されている。また、本実施例で
は、第2の供給路を1つ溝付部材に配した例を示した
が、供給量に応じて複数設けてもよい。さらに吐出液供
給路20と発泡液供給路21の流路断面積は供給量に比
例して決めればよい。
50の配置関係は、素子基板1の発熱体に対応して可動
部材31が配置されており、この可動部材31に対応し
て吐出液流路14が配されている。また、本実施例で
は、第2の供給路を1つ溝付部材に配した例を示した
が、供給量に応じて複数設けてもよい。さらに吐出液供
給路20と発泡液供給路21の流路断面積は供給量に比
例して決めればよい。
【0203】このような流路断面積の最適化により溝付
部材50等を構成する部品をより小型化することも可能
である。
部材50等を構成する部品をより小型化することも可能
である。
【0204】以上説明したように本実施例によれば、第
2液流路に第2液体を供給する第2の供給路と、第1液
流路に第1液体を供給する第1の供給路とが同一の溝付
部材としての溝付天板からなることにより部品点数が削
減でき、工程の短縮化とコストダウンが可能となる。
2液流路に第2液体を供給する第2の供給路と、第1液
流路に第1液体を供給する第1の供給路とが同一の溝付
部材としての溝付天板からなることにより部品点数が削
減でき、工程の短縮化とコストダウンが可能となる。
【0205】また第2液流路に連通した第2の共通液室
への、第2液体の供給は、第1液体と第2液体を分離す
る分離壁を突き抜ける方向で第2液流路によって行なわ
れる構造であるため、前記分離壁と溝付部材と発熱体形
成基板との貼り合わせ工程が1度で済み、作りやすさが
向上すると共に、貼り合わせ精度が向上し、良好に吐出
することができる。
への、第2液体の供給は、第1液体と第2液体を分離す
る分離壁を突き抜ける方向で第2液流路によって行なわ
れる構造であるため、前記分離壁と溝付部材と発熱体形
成基板との貼り合わせ工程が1度で済み、作りやすさが
向上すると共に、貼り合わせ精度が向上し、良好に吐出
することができる。
【0206】また、第2液体は、分離壁を突き抜けて第
2液体共通液室へ供給されるため、第2液流路に第2液
体の供給が確実となり、供給量が十分確保できるため、
安定した吐出が可能となる。
2液体共通液室へ供給されるため、第2液流路に第2液
体の供給が確実となり、供給量が十分確保できるため、
安定した吐出が可能となる。
【0207】<吐出液体、発泡液体>先の実施例で説明
したように本発明においては、前述のような可動部材を
有する構成によって、従来の液体吐出ヘッドよりも高い
吐出力や吐出効率でしかも高速に液体を吐出することが
できる。本実施例の内、発泡液と吐出液とに同じ液体を
用いる場合には、発熱体から加えられる熱によって劣化
せずに、また加熱によって発熱体上に堆積物を生じにく
く、熱によって気化、凝縮の可逆的状態変化を行うこと
が可能であり、さらに液流路や可動部材や分離壁等を劣
化させない液体であれば種々の液体を用いることができ
る。
したように本発明においては、前述のような可動部材を
有する構成によって、従来の液体吐出ヘッドよりも高い
吐出力や吐出効率でしかも高速に液体を吐出することが
できる。本実施例の内、発泡液と吐出液とに同じ液体を
用いる場合には、発熱体から加えられる熱によって劣化
せずに、また加熱によって発熱体上に堆積物を生じにく
く、熱によって気化、凝縮の可逆的状態変化を行うこと
が可能であり、さらに液流路や可動部材や分離壁等を劣
化させない液体であれば種々の液体を用いることができ
る。
【0208】このような液体の内、記録を行う上で用い
る液体(記録液体)としては従来のバブルジェット装置
で用いられていた組成のインクを用いることができる。
る液体(記録液体)としては従来のバブルジェット装置
で用いられていた組成のインクを用いることができる。
【0209】一方、本発明の2流路構成のヘッドを用
い、吐出液と発泡液を別液体とした場合には、発泡液と
して前述のような性質の液体を用いればよく、具体的に
は、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソ
プロパノール、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オク
タン、トルエン、キシレン、二塩化メチレン、トリクレ
ン、フレオンTF、フレオンBF、エチルエーテル、ジ
オキサン、シクロヘキサン、酢酸メチル、酢酸エチル、
アセトン、メチルエチルケトン、水等およびこれらの混
合物が挙げられる。
い、吐出液と発泡液を別液体とした場合には、発泡液と
して前述のような性質の液体を用いればよく、具体的に
は、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソ
プロパノール、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オク
タン、トルエン、キシレン、二塩化メチレン、トリクレ
ン、フレオンTF、フレオンBF、エチルエーテル、ジ
オキサン、シクロヘキサン、酢酸メチル、酢酸エチル、
アセトン、メチルエチルケトン、水等およびこれらの混
合物が挙げられる。
【0210】吐出液としては、発泡性の有無、熱的性質
に関係なく様々な液体を用いることができる。また、従
来吐出が困難であった発泡性が低い液体、熱によって変
質、劣化しやすい液体や高粘度液体等であっても利用で
きる。
に関係なく様々な液体を用いることができる。また、従
来吐出が困難であった発泡性が低い液体、熱によって変
質、劣化しやすい液体や高粘度液体等であっても利用で
きる。
【0211】ただし、吐出液の性質として吐出液自身、
又は発泡液との反応によって、吐出や発泡また可動部材
の動作等を妨げるような液体でないことが望まれる。
又は発泡液との反応によって、吐出や発泡また可動部材
の動作等を妨げるような液体でないことが望まれる。
【0212】記録用の吐出液体としては、高粘度インク
等をも利用することができる。その他の吐出液体として
は、熱に弱い医薬品や香水等の液体を利用することもで
きる。
等をも利用することができる。その他の吐出液体として
は、熱に弱い医薬品や香水等の液体を利用することもで
きる。
【0213】本発明においては、吐出液と発泡液の両方
に用いることができる記録液体として以下のような組成
のインクを用いて記録を行ったが、吐出力の向上によっ
てインクの吐出速度が高くなったため、液滴の着弾精度
が向上し非常に良好な記録画像を得ることができた。
に用いることができる記録液体として以下のような組成
のインクを用いて記録を行ったが、吐出力の向上によっ
てインクの吐出速度が高くなったため、液滴の着弾精度
が向上し非常に良好な記録画像を得ることができた。
【0214】 染料インク(粘度2cP)の組成 (C.I.フードブラック2)染料 3重量% ジエチレングリコール 10重量% チオジグリコール 5重量% エタノール 5重量% 水 77重量% また、発泡液と吐出液に以下で示すような組成の液体を
組み合わせて吐出させて記録を行った。その結果、従来
のヘッドでは吐出が困難であった十数cP粘度の液体は
もちろん150cPという非常に高い粘度の液体でさえ
も良好に吐出でき、高画質な記録物を得ることができ
た。
組み合わせて吐出させて記録を行った。その結果、従来
のヘッドでは吐出が困難であった十数cP粘度の液体は
もちろん150cPという非常に高い粘度の液体でさえ
も良好に吐出でき、高画質な記録物を得ることができ
た。
【0215】 発泡液1の組成 エタノール 40重量% 水 60重量% 発泡液2の組成 水 100重量% 発泡液3の組成 イソプロピルアルコール 10重量% 水 90重量% 吐出液1顔料インク(粘度約15cP)の組成 カーボンブラック 5重量% スチレン−アクリル酸−アクリル酸エチル共重合体 1重量% (酸価140、重量平均分子量8000) モノエタノールアミン 0.25重量% グリセリン 69重量% チオジグリコール 5重量% エタノール 3重量% 水 16.75重量% 吐出液2(粘度55cP)の組成 ポリエチレングリコール200 100重量% 吐出液3(粘度150cP)の組成 ポリエチレングリコール600 100重量% ところで、前述したような従来吐出されにくいとされて
いた液体の場合には、吐出速度が低いために、吐出方向
性のバラツキが助長され記録紙上のドットの着弾精度が
悪く、また吐出不安定による吐出量のバラツキが生じこ
れらのことで、高品位画像が得にくかった。しかし、上
述の実施例の構成においては、気泡の発生を発泡液を用
いることで充分に、しかも安定して行うことができる。
このことで、液滴の着弾精度向上とインク吐出量の安定
化を図ることができ記録画像品位を著しく向上すること
ができた。
いた液体の場合には、吐出速度が低いために、吐出方向
性のバラツキが助長され記録紙上のドットの着弾精度が
悪く、また吐出不安定による吐出量のバラツキが生じこ
れらのことで、高品位画像が得にくかった。しかし、上
述の実施例の構成においては、気泡の発生を発泡液を用
いることで充分に、しかも安定して行うことができる。
このことで、液滴の着弾精度向上とインク吐出量の安定
化を図ることができ記録画像品位を著しく向上すること
ができた。
【0216】<液体吐出ヘッドの製造>次に、本発明の
液体吐出ヘッドの製造工程について説明する。
液体吐出ヘッドの製造工程について説明する。
【0217】図2で示したような液体吐出ヘッドの場合
には、素子基板1上に可動部材31を設けるための土台
34をドライフィルム等をパターニングすることで形成
し、この土台34に可動部材31を接着、もしくは溶着
固定した。その後、各液流路10を構成する複数の溝と
吐出口18と共通液室13を構成する凹部を有する溝付
部材を、溝と可動部材が対応するような状態で素子基板
1に接合することで形成した。
には、素子基板1上に可動部材31を設けるための土台
34をドライフィルム等をパターニングすることで形成
し、この土台34に可動部材31を接着、もしくは溶着
固定した。その後、各液流路10を構成する複数の溝と
吐出口18と共通液室13を構成する凹部を有する溝付
部材を、溝と可動部材が対応するような状態で素子基板
1に接合することで形成した。
【0218】次に、図9や図21で示されるような2流
路構成の液体吐出ヘッドの製造工程について説明する。
路構成の液体吐出ヘッドの製造工程について説明する。
【0219】大まかには、素子基板1上に第2液流路1
6の壁を形成し、その上に分離壁30を取り付け、さら
にその上に第1液流路14を構成する溝等が設けられた
溝付き部材50を取り付ける。もしくは、第2液流路1
6の壁を形成した後、この壁の上に分離壁30を取り付
けた溝付き部材50を接合することでヘッドの製造を行
った。
6の壁を形成し、その上に分離壁30を取り付け、さら
にその上に第1液流路14を構成する溝等が設けられた
溝付き部材50を取り付ける。もしくは、第2液流路1
6の壁を形成した後、この壁の上に分離壁30を取り付
けた溝付き部材50を接合することでヘッドの製造を行
った。
【0220】さらに第2液流路の作製方法について詳し
く説明する。
く説明する。
【0221】図23(a)〜(e)は、本発明の液体吐
出ヘッドの製造方法の第1の実施例を説明するための概
略断面図である。
出ヘッドの製造方法の第1の実施例を説明するための概
略断面図である。
【0222】本実施例においては、(a)に示すよう
に、素子基板(シリコンウエハ)1上に半導体製造工程
で用いるのと同様の製造装置を用いてハフニュウムボラ
イドやチッ化タンタル等からなる発熱体2を有する電気
熱変換用素子を形成した後、次工程における感光性樹脂
との密着性の向上を目的として素子基板1の表面に洗浄
を施した。さらに、密着性を向上させるには、素子基板
表面に紫外線−オゾン等による表面改質を行った後、例
えばシランカップリング剤(日本ユニカ製:A189)
をエチルアルコールで1重量%に希釈した液を上記改質
表面上にスピンコートすることで達成される。
に、素子基板(シリコンウエハ)1上に半導体製造工程
で用いるのと同様の製造装置を用いてハフニュウムボラ
イドやチッ化タンタル等からなる発熱体2を有する電気
熱変換用素子を形成した後、次工程における感光性樹脂
との密着性の向上を目的として素子基板1の表面に洗浄
を施した。さらに、密着性を向上させるには、素子基板
表面に紫外線−オゾン等による表面改質を行った後、例
えばシランカップリング剤(日本ユニカ製:A189)
をエチルアルコールで1重量%に希釈した液を上記改質
表面上にスピンコートすることで達成される。
【0223】次に、表面洗浄を行い、密着性を向上した
基板1上に、(b)に示すように、紫外線感光性樹脂フ
ィルム(東京応化製:ドライフィルム オーディルSY
−318)DFをラミネートした。
基板1上に、(b)に示すように、紫外線感光性樹脂フ
ィルム(東京応化製:ドライフィルム オーディルSY
−318)DFをラミネートした。
【0224】次に、(c)に示すように、ドライフィル
ムDF上にフォトマスクPMを配し、このフォトマスク
PMを介してドライフィルムDFのうち、第2の流路壁
として残す部分に紫外線を照射した。この露光工程は、
キヤノン(株)製:MPA−600を用いて行い、約6
00mJ/cm2 の露光量で行った。
ムDF上にフォトマスクPMを配し、このフォトマスク
PMを介してドライフィルムDFのうち、第2の流路壁
として残す部分に紫外線を照射した。この露光工程は、
キヤノン(株)製:MPA−600を用いて行い、約6
00mJ/cm2 の露光量で行った。
【0225】次に、(d)に示すように、ドライフィル
ムDFを、キシレンとブチルセルソルブアセテートとの
混合液からなる現像液(東京応化製:BMRC−3)で
現像し、未露光部分を溶解させ、露光して硬化した部分
を第2液流路16の壁部分として形成した。さらに、素
子基板1表面に残った残渣を酸素プラズマアッシング装
置(アルカンテック社製:MAS−800)で約90秒
間処理して取り除き、引き続き、150℃で2時間、さ
らに紫外線照射100mJ/cm2 を行って露光部分を
完全に硬化させた。
ムDFを、キシレンとブチルセルソルブアセテートとの
混合液からなる現像液(東京応化製:BMRC−3)で
現像し、未露光部分を溶解させ、露光して硬化した部分
を第2液流路16の壁部分として形成した。さらに、素
子基板1表面に残った残渣を酸素プラズマアッシング装
置(アルカンテック社製:MAS−800)で約90秒
間処理して取り除き、引き続き、150℃で2時間、さ
らに紫外線照射100mJ/cm2 を行って露光部分を
完全に硬化させた。
【0226】以上の方法により、上記シリコン基板から
分割、作製される複数のヒータボード(素子基板)に対
し、一様に第2の液流路を精度よく形成することができ
る。シリコン基板を、厚さ0.05mmのダイヤモンド
ブレードを取り付けたダイシングマシン(東京精密製:
AWD−4000)で各々のヒータボード1に切断、分
離した。分離されたヒータボード1を接着剤(東レ製:
SE4400)でアルミベースプレート70上に固定し
た(図30)。次いで、予めアルミベースプレート70
上に接合しておいたプリント配線基板71と、ヒータボ
ード1とを直径0.05mmのアルミワイヤ(図示略)
で接続した。
分割、作製される複数のヒータボード(素子基板)に対
し、一様に第2の液流路を精度よく形成することができ
る。シリコン基板を、厚さ0.05mmのダイヤモンド
ブレードを取り付けたダイシングマシン(東京精密製:
AWD−4000)で各々のヒータボード1に切断、分
離した。分離されたヒータボード1を接着剤(東レ製:
SE4400)でアルミベースプレート70上に固定し
た(図30)。次いで、予めアルミベースプレート70
上に接合しておいたプリント配線基板71と、ヒータボ
ード1とを直径0.05mmのアルミワイヤ(図示略)
で接続した。
【0227】次に、このようにして得られたヒータボー
ド1に、図23(e)に示すように、上述の方法で溝付
部材50と分離壁30との接合体を位置決め接合した。
すなわち、分離壁30を有する溝付部材とヒータボード
1とを位置決めし、押さえバネ78により係合、固定し
た後、インク・発泡液用供給部材80をアルミベースプ
レート70上に接合固定し、アルミワイヤ間、溝付部材
50とヒータボード1とインク・発泡液用供給部材80
との隙間をシリコーンシーラント(東芝シリコーン製:
TSE399)で封止して完成させた。
ド1に、図23(e)に示すように、上述の方法で溝付
部材50と分離壁30との接合体を位置決め接合した。
すなわち、分離壁30を有する溝付部材とヒータボード
1とを位置決めし、押さえバネ78により係合、固定し
た後、インク・発泡液用供給部材80をアルミベースプ
レート70上に接合固定し、アルミワイヤ間、溝付部材
50とヒータボード1とインク・発泡液用供給部材80
との隙間をシリコーンシーラント(東芝シリコーン製:
TSE399)で封止して完成させた。
【0228】以上の製法で、第2の液流路を形成するこ
とにより、各ヒータボードのヒータに対して位置ズレの
ない精度の良い流路を得ることができる。特に、溝付部
材50と分離壁30とをあらかじめ先の工程で接合して
おくことで、第1液流路14と可動部材31の位置精度
を高めることができる。
とにより、各ヒータボードのヒータに対して位置ズレの
ない精度の良い流路を得ることができる。特に、溝付部
材50と分離壁30とをあらかじめ先の工程で接合して
おくことで、第1液流路14と可動部材31の位置精度
を高めることができる。
【0229】そして、これらの高精度製造技術によっ
て、吐出安定化が図られ印字品位が向上する。また、ウ
エハ上に一括で形成することが可能なため、多量に低コ
ストで製造することが可能である。
て、吐出安定化が図られ印字品位が向上する。また、ウ
エハ上に一括で形成することが可能なため、多量に低コ
ストで製造することが可能である。
【0230】なお、本実施例では、第2の液流路を形成
するために紫外線硬化型のドライフィルムを用いたが、
紫外域、特に248nm付近に吸収帯域をもつ樹脂を用
い、ラミネート後、硬化させ、エキシマレーザで第2の
液流路となる部分の樹脂を直接除去することによっても
得ることが可能である。
するために紫外線硬化型のドライフィルムを用いたが、
紫外域、特に248nm付近に吸収帯域をもつ樹脂を用
い、ラミネート後、硬化させ、エキシマレーザで第2の
液流路となる部分の樹脂を直接除去することによっても
得ることが可能である。
【0231】図24(a)〜(d)は、本発明の液体吐
出ヘッドの製造方法の第2の実施例を説明するための概
略断面図である。
出ヘッドの製造方法の第2の実施例を説明するための概
略断面図である。
【0232】本実施例においては、(a)に示すよう
に、SUS基板100上に厚さ15μmのレジスト10
1を第2の液流路の形状でパターニングした。
に、SUS基板100上に厚さ15μmのレジスト10
1を第2の液流路の形状でパターニングした。
【0233】次に、(b)に示すように、SUS基板1
00に対して電気メッキを行ってSUS基板100上に
ニッケル層102を同じく15μm成長させた。メッキ
液としては、スルフォミン酸ニッケルに応力減少剤(ワ
ールドメタル社製:ゼロオール)とほう酸、ピット防止
剤(ワールドメタル社製:NP−APS)、塩化ニッケ
ルを使用した。電着時の電界のかけ方としては、アノー
ド側に電極を付け、カソード側に既にパターニングした
SUS基板100を取り付け、メッキ液の温度を50℃
とし、電流密度を5A/cm2 とした。
00に対して電気メッキを行ってSUS基板100上に
ニッケル層102を同じく15μm成長させた。メッキ
液としては、スルフォミン酸ニッケルに応力減少剤(ワ
ールドメタル社製:ゼロオール)とほう酸、ピット防止
剤(ワールドメタル社製:NP−APS)、塩化ニッケ
ルを使用した。電着時の電界のかけ方としては、アノー
ド側に電極を付け、カソード側に既にパターニングした
SUS基板100を取り付け、メッキ液の温度を50℃
とし、電流密度を5A/cm2 とした。
【0234】次に、(c)に示すように、上記のような
メッキを終了したSUS基板100に超音波振動を与
え、ニッケル層102の部分をSUS基板100から剥
離し、所望の第2の液流路を得た。
メッキを終了したSUS基板100に超音波振動を与
え、ニッケル層102の部分をSUS基板100から剥
離し、所望の第2の液流路を得た。
【0235】一方、電気熱変換用素子を配設したヒータ
ボードを、半導体と同様の製造装置を用いてシリコンウ
エハに形成した。このウエハを先の実施例と同様に、ダ
イシングマシンで各々のヒータボードに分離した。この
ヒータボード1を、予めプリント基板104が接合され
たアルミベースプレート70に接合し、プリント基板7
1とアルミワイヤ(図示略)とを接続することで電気的
配線を形成した。このような状態のヒータボード1上
に、図24(d)に示すように、先の工程で得た第2液
流路と位置決め固定した。この固定に際しては、後工程
で第1の実施例と同様に分離壁を固定した天板と押さえ
バネによって係合・密着されるため、天板接合時に位置
ズレが発生しない程度に固定されていれば十分である。
ボードを、半導体と同様の製造装置を用いてシリコンウ
エハに形成した。このウエハを先の実施例と同様に、ダ
イシングマシンで各々のヒータボードに分離した。この
ヒータボード1を、予めプリント基板104が接合され
たアルミベースプレート70に接合し、プリント基板7
1とアルミワイヤ(図示略)とを接続することで電気的
配線を形成した。このような状態のヒータボード1上
に、図24(d)に示すように、先の工程で得た第2液
流路と位置決め固定した。この固定に際しては、後工程
で第1の実施例と同様に分離壁を固定した天板と押さえ
バネによって係合・密着されるため、天板接合時に位置
ズレが発生しない程度に固定されていれば十分である。
【0236】本実施例では、上記位置決め固定に紫外線
硬化型接着剤(グレースジャパン製:アミコンUV−3
00)を塗布し、紫外線照射装置を用い、露光量を10
0mJ/cm2 として約3秒間で固定を完了した。
硬化型接着剤(グレースジャパン製:アミコンUV−3
00)を塗布し、紫外線照射装置を用い、露光量を10
0mJ/cm2 として約3秒間で固定を完了した。
【0237】本実施例の製法によれば、発熱体に対して
位置ズレのない精度の高い第2の液流路を得ることがで
きることに加え、ニッケルで流路壁を形成しているた
め、アルカリ性の液体に強く、信頼性の高いヘッドを提
供することが可能となる。
位置ズレのない精度の高い第2の液流路を得ることがで
きることに加え、ニッケルで流路壁を形成しているた
め、アルカリ性の液体に強く、信頼性の高いヘッドを提
供することが可能となる。
【0238】図25(a)〜(d)は、本発明の液体吐
出ヘッドの製造方法の第3の実施例を説明するための概
略断面図である。
出ヘッドの製造方法の第3の実施例を説明するための概
略断面図である。
【0239】本実施例においては、(a)に示すよう
に、アライメント穴あるいはマーク100aを有する厚
さ15μmのSUS基板100の両面にレジスト31を
塗布した。ここで、レジストとしては、東京応化製のP
MERP−AR900を使用した。
に、アライメント穴あるいはマーク100aを有する厚
さ15μmのSUS基板100の両面にレジスト31を
塗布した。ここで、レジストとしては、東京応化製のP
MERP−AR900を使用した。
【0240】この後、(b)に示すように、素子基板1
00のアライメント穴100aに合わせて、露光装置
(キヤノン(株)製:MPA−600)を用いて露光
し、第2の液流路を形成すべき部分のレジスト103を
除去した。露光は800mJ/cm2 の露光量で行っ
た。 次に、(c)に示すように、両面のレジスト10
3がパターニングされたSUS基板100を、エッチン
グ液(塩化第2鉄または塩化第2銅の水溶液)に浸漬
し、レジスト103から露出している部分をエッチング
した後、レジストを剥離した。
00のアライメント穴100aに合わせて、露光装置
(キヤノン(株)製:MPA−600)を用いて露光
し、第2の液流路を形成すべき部分のレジスト103を
除去した。露光は800mJ/cm2 の露光量で行っ
た。 次に、(c)に示すように、両面のレジスト10
3がパターニングされたSUS基板100を、エッチン
グ液(塩化第2鉄または塩化第2銅の水溶液)に浸漬
し、レジスト103から露出している部分をエッチング
した後、レジストを剥離した。
【0241】次に、(d)に示すように、先の製造方法
の実施例と同様に、ヒータボード1上に、エッチングさ
れたSUS基板100を位置決め固定して第2の液流路
4を有する液体吐出ヘッドを組み立てた。
の実施例と同様に、ヒータボード1上に、エッチングさ
れたSUS基板100を位置決め固定して第2の液流路
4を有する液体吐出ヘッドを組み立てた。
【0242】本実施例の製法によれば、ヒータに対し位
置ズレのない精度の高い第2液流路4を得ることができ
ることに加え、SUSで流路を形成しているため、酸や
アルカリ性の液体に強く信頼性の高い液体吐出ヘッドを
提供することができる。
置ズレのない精度の高い第2液流路4を得ることができ
ることに加え、SUSで流路を形成しているため、酸や
アルカリ性の液体に強く信頼性の高い液体吐出ヘッドを
提供することができる。
【0243】以上説明したように、本実施例の製造方法
によれば、素子基板状に予め第2液流路の壁を配設する
ことによって、電気熱変換体と第2液流路とが高精度に
位置決めすることが可能となる。また、切断、分離前の
基板上の多数の素子基板に対して第2の液流路を同時に
形成することができるので、多量に、かつ、低コストの
液体吐出ヘッドを提供することができる。
によれば、素子基板状に予め第2液流路の壁を配設する
ことによって、電気熱変換体と第2液流路とが高精度に
位置決めすることが可能となる。また、切断、分離前の
基板上の多数の素子基板に対して第2の液流路を同時に
形成することができるので、多量に、かつ、低コストの
液体吐出ヘッドを提供することができる。
【0244】また、本実施例の液体吐出ヘッドの製造方
法を実施することによって得られた液体吐出ヘッドは、
発熱体と第2液流路とが高精度に位置決めされているの
で、電気熱変換体の発熱による発泡の圧力を効率よく受
けることができ、吐出効率に優れたものとなる。
法を実施することによって得られた液体吐出ヘッドは、
発熱体と第2液流路とが高精度に位置決めされているの
で、電気熱変換体の発熱による発泡の圧力を効率よく受
けることができ、吐出効率に優れたものとなる。
【0245】ここで、本実施例の液体吐出ヘッドにおけ
る吐出液の温度調整手段の実施例について図面を参照し
て説明する。
る吐出液の温度調整手段の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0246】(温度調整手段の実施例1)既に、図9
(a)および(b)に示すように、発泡液側の共通液室
内に温度調整用のサブヒータを設けた構成は、液体吐出
ヘッド全体の吐出液に対する温度調整手段である。
(a)および(b)に示すように、発泡液側の共通液室
内に温度調整用のサブヒータを設けた構成は、液体吐出
ヘッド全体の吐出液に対する温度調整手段である。
【0247】本実施例では、プリント媒体に対しインク
を吐出するための吐出口18をもつ複数の第1の液流路
14にインク(吐出液)を供給する第1共通液室15
と、第1の液流路14と弁(可動部材)31を介して通
じる複数の第2の液流路16へ色材を含まないクリアイ
ンク(発泡液)を供給する第2共通液室17を有する構
成の液体吐出ヘッドである。本構成において、第2共通
液室17に充填された発泡液を加温することで、第1共
通液室15のインクを加温することができる。
を吐出するための吐出口18をもつ複数の第1の液流路
14にインク(吐出液)を供給する第1共通液室15
と、第1の液流路14と弁(可動部材)31を介して通
じる複数の第2の液流路16へ色材を含まないクリアイ
ンク(発泡液)を供給する第2共通液室17を有する構
成の液体吐出ヘッドである。本構成において、第2共通
液室17に充填された発泡液を加温することで、第1共
通液室15のインクを加温することができる。
【0248】第2共通液室17にはサブヒータ2aが設
けられており、パルス状の駆動電圧を印加してヒータを
発熱させる。このサブヒータ2aはノズルでの温度上昇
がスムーズに行くように、予めインクを加熱する。サブ
ヒータ2aに対する駆動パルスの印加はヘッド内にある
センサ(図示略)によって測定された温度が、設定され
たヘッド温度40℃以下の場合に行われる。上記パルス
の印加によって発熱した分の熱量は、ヒータと接する部
分では200℃程度まで液体を加熱するが、ヒータと接
していない部分は、ヒータと接する部分からゆっくりと
熱の伝達を受ける。そして、このように加温された液体
からの熱量で分離壁30を介して各ノズルに通じる液室
内のインクが加温される。
けられており、パルス状の駆動電圧を印加してヒータを
発熱させる。このサブヒータ2aはノズルでの温度上昇
がスムーズに行くように、予めインクを加熱する。サブ
ヒータ2aに対する駆動パルスの印加はヘッド内にある
センサ(図示略)によって測定された温度が、設定され
たヘッド温度40℃以下の場合に行われる。上記パルス
の印加によって発熱した分の熱量は、ヒータと接する部
分では200℃程度まで液体を加熱するが、ヒータと接
していない部分は、ヒータと接する部分からゆっくりと
熱の伝達を受ける。そして、このように加温された液体
からの熱量で分離壁30を介して各ノズルに通じる液室
内のインクが加温される。
【0249】このように異なる2種類の液体を用いて液
体吐出を行う、いわゆる2液式の液体吐出ヘッドでは、
発泡液と吐出液とを分離する分離壁を通じて発泡液側の
熱が吐出液側に伝達される。従って、吐出液(インク)
に対し局部的に過度の熱が与えられることないので、イ
ンクを適切な温度まで加温でき、ノズル内でのスムーズ
な加温で電源投入時においてもさらに濃度ムラのない画
質が得られる。
体吐出を行う、いわゆる2液式の液体吐出ヘッドでは、
発泡液と吐出液とを分離する分離壁を通じて発泡液側の
熱が吐出液側に伝達される。従って、吐出液(インク)
に対し局部的に過度の熱が与えられることないので、イ
ンクを適切な温度まで加温でき、ノズル内でのスムーズ
な加温で電源投入時においてもさらに濃度ムラのない画
質が得られる。
【0250】特に、水に難溶性あるいは不溶の色材を含
み、その色材を乳化あるいは分散状態で存在させている
インクにおいても過度の熱による乳化あるいは分散状態
の破壊を引き起こさず、安定した状態でインクを加温す
ることが可能である。その結果、目詰まりのない安定し
た吐出が可能になる。
み、その色材を乳化あるいは分散状態で存在させている
インクにおいても過度の熱による乳化あるいは分散状態
の破壊を引き起こさず、安定した状態でインクを加温す
ることが可能である。その結果、目詰まりのない安定し
た吐出が可能になる。
【0251】ここでは、サブヒータ2aに対して、50
0μsの周期で駆動電圧24V、100μsの熱量を与
えている。
0μsの周期で駆動電圧24V、100μsの熱量を与
えている。
【0252】(温度調整手段の実施例2)図26(a)
および(b)は本実施例における温度調整において液体
吐出用の発熱体に印加される信号の波形図であり、図2
7は液体吐出を行わない液流路内の温度分布を説明する
ための断面図であり、図28はパルス印加タイミングを
横軸にとったときの図27に示した各部の温度変化を示
すグラフである。
および(b)は本実施例における温度調整において液体
吐出用の発熱体に印加される信号の波形図であり、図2
7は液体吐出を行わない液流路内の温度分布を説明する
ための断面図であり、図28はパルス印加タイミングを
横軸にとったときの図27に示した各部の温度変化を示
すグラフである。
【0253】本実施例における温度調整手段は、先の実
施例1の温度調整専用のサブヒータを設けず、液体吐出
用の発熱体2を用い、液流路(ノズル)ごとに温度調整
を行おうとするものである。すなわち、前述したよう
に、液体吐出を行う液流路(ノズル)では、そのノズル
内の発熱体2に対して液体を吐出するに十分な熱エネル
ギを生じさせるための吐出信号(図26(a)参照)を
加えるが、液体吐出を行わないノズルでも、液体吐出に
は至らない程度の熱エネルギを生じさせるための非吐出
信号(図26(b)参照)を加える。
施例1の温度調整専用のサブヒータを設けず、液体吐出
用の発熱体2を用い、液流路(ノズル)ごとに温度調整
を行おうとするものである。すなわち、前述したよう
に、液体吐出を行う液流路(ノズル)では、そのノズル
内の発熱体2に対して液体を吐出するに十分な熱エネル
ギを生じさせるための吐出信号(図26(a)参照)を
加えるが、液体吐出を行わないノズルでも、液体吐出に
は至らない程度の熱エネルギを生じさせるための非吐出
信号(図26(b)参照)を加える。
【0254】このような方法を採用することにより、液
体吐出を行わないノズル内の発泡液も、ある程度の温度
上昇が見られることになる。この結果、図28に示すよ
うに、発泡液の有する温度(B部)がある程度、均一と
なり、この発泡液が接する分離壁を介して吐出液(C
部)も比較的緩やかに加温される。このような緩やかな
加温により熱が付与される場合には、吐出液が水に難溶
または不溶の色材を含んでいても、その色材の乳化状態
や分散状態が破壊されることなく、濃度ムラのない画像
を常に安定した吐出でプリントできるメリットがある。
体吐出を行わないノズル内の発泡液も、ある程度の温度
上昇が見られることになる。この結果、図28に示すよ
うに、発泡液の有する温度(B部)がある程度、均一と
なり、この発泡液が接する分離壁を介して吐出液(C
部)も比較的緩やかに加温される。このような緩やかな
加温により熱が付与される場合には、吐出液が水に難溶
または不溶の色材を含んでいても、その色材の乳化状態
や分散状態が破壊されることなく、濃度ムラのない画像
を常に安定した吐出でプリントできるメリットがある。
【0255】なお、図27および図28は、非吐出ノズ
ルでのヒータ付近(A)、第2液流路の全体のクリアイ
ンク(B)、第1液流路のインク(C)の温度を示して
いる。ここで、非吐出ノズルのヒータに対して、非吐出
ノズル時に駆動電圧24V、1.3μsの熱量を176
μsの周期で与えている。
ルでのヒータ付近(A)、第2液流路の全体のクリアイ
ンク(B)、第1液流路のインク(C)の温度を示して
いる。ここで、非吐出ノズルのヒータに対して、非吐出
ノズル時に駆動電圧24V、1.3μsの熱量を176
μsの周期で与えている。
【0256】(温度調整手段の実施例3)図29(a)
および(b)は本実施例の液体吐出ヘッドの構成を示す
もので、(a)はヘッドの液流路の構造を示す概略断面
図を示し、(b)は(a)の液流路の温度分布を示すグ
ラフである。
および(b)は本実施例の液体吐出ヘッドの構成を示す
もので、(a)はヘッドの液流路の構造を示す概略断面
図を示し、(b)は(a)の液流路の温度分布を示すグ
ラフである。
【0257】本実施例は、先の実施例1、2に加えてヒ
ータ等の温度調整手段が設けられた素子基板自体を冷却
する冷却手段を設けた点に特徴がある。この冷却手段2
bは、素子基板1の裏面に接触する冷却路2cと、この
冷却路2cの冷媒の温度を調整する冷媒温度調整手段2
dと、この調整手段2dにより温度調整された冷媒を冷
却路2cに供給する供給手段2eとから概略構成されて
いる。この冷却手段2bにより素子基板1が所定温度に
冷却されるので、この素子基板1に接して流れている第
2液流路16、この第2液流路16に発泡液を供給する
第2共通液室17の発泡液を所定の温度まで効率よく冷
却することができる。従って、インクジェット捺染のよ
うに長時間の駆動に際しても、発泡液および吐出液の温
度上昇を抑えることができる。なお、冷媒としては、例
えば水を挙げることができる。
ータ等の温度調整手段が設けられた素子基板自体を冷却
する冷却手段を設けた点に特徴がある。この冷却手段2
bは、素子基板1の裏面に接触する冷却路2cと、この
冷却路2cの冷媒の温度を調整する冷媒温度調整手段2
dと、この調整手段2dにより温度調整された冷媒を冷
却路2cに供給する供給手段2eとから概略構成されて
いる。この冷却手段2bにより素子基板1が所定温度に
冷却されるので、この素子基板1に接して流れている第
2液流路16、この第2液流路16に発泡液を供給する
第2共通液室17の発泡液を所定の温度まで効率よく冷
却することができる。従って、インクジェット捺染のよ
うに長時間の駆動に際しても、発泡液および吐出液の温
度上昇を抑えることができる。なお、冷媒としては、例
えば水を挙げることができる。
【0258】図29(a)に示した液体吐出ヘッドは、
熱記録ヘッドユニット保持されている記録ヘッドであ
る。このマルチノズルヘッドには、図29(a)の紙面
の表裏方向に沿って並ぶ千〜数千のノズルが形成されて
おり、同図は、それらのノズルのうちの1つの断面であ
る。クリアインク(発泡液側)の共通液室である第2共
通液室17から、ノズルごとの個別液室である第2液流
路16に満たされたクリアインクは、パルス電圧が印加
される吐出ヒータ2によって瞬間的に加熱され、その熱
エネルギーによって発生したクリアインク中の気泡によ
って、第1液流路14内のインク(吐出液側)がインク
滴となって被プリント材としての布Aに吐出される。吐
出ヒータ2は、ベースプレート(素子基板)1の表面に
形成されている。ベースプレート1の背面(図29中、
下側)には、冷却路としてのウォータジャケット2cが
取付けられている。ウォータジャケット2cは冷却水に
よってベースプレート1の背面から熱を奪い、その冷却
水は、水温調節器2dによって所定の温度に調整されて
から、冷媒供給手段としてのポンプ2eによって一定の
速度で再度ヘッドのウォータジャケット2cに戻され
る。
熱記録ヘッドユニット保持されている記録ヘッドであ
る。このマルチノズルヘッドには、図29(a)の紙面
の表裏方向に沿って並ぶ千〜数千のノズルが形成されて
おり、同図は、それらのノズルのうちの1つの断面であ
る。クリアインク(発泡液側)の共通液室である第2共
通液室17から、ノズルごとの個別液室である第2液流
路16に満たされたクリアインクは、パルス電圧が印加
される吐出ヒータ2によって瞬間的に加熱され、その熱
エネルギーによって発生したクリアインク中の気泡によ
って、第1液流路14内のインク(吐出液側)がインク
滴となって被プリント材としての布Aに吐出される。吐
出ヒータ2は、ベースプレート(素子基板)1の表面に
形成されている。ベースプレート1の背面(図29中、
下側)には、冷却路としてのウォータジャケット2cが
取付けられている。ウォータジャケット2cは冷却水に
よってベースプレート1の背面から熱を奪い、その冷却
水は、水温調節器2dによって所定の温度に調整されて
から、冷媒供給手段としてのポンプ2eによって一定の
速度で再度ヘッドのウォータジャケット2cに戻され
る。
【0259】図29(b)は前述の印加パルスで、プリ
ントを行っているときのノズルの部分の温度分布を示
す。同図中の上下方向がノズルと冷却水との間に相当す
る。また、同図中の左右方向が温度軸であり、Twは冷
却水の温度を示している。プリントヘッドは、冷却水に
よって一定の割合で冷却され、また前述のように記録動
作中はノズルからのインク滴の吐出の如何にかかわら
ず、プリントヘッドの発熱量が一定となるように設定さ
れているため、ベースプレートにおいて、ノズル側と冷
却水側との間の温度差ΔTは、記録デューティや記録動
作の履歴によらず常に一定となる。したがって、クリア
インクの充填されているヒータの近辺の温度(ノズル温
度)は、冷却水の温度の適切な設定などによって、きわ
めて狭い目標温度域T1内にも確実に収められることに
なる。さらに、このような温度変化の小さいクリアイン
クを介してインクは温調されるため、さらに狭い目標温
度域T0に温度変化は抑えられる。
ントを行っているときのノズルの部分の温度分布を示
す。同図中の上下方向がノズルと冷却水との間に相当す
る。また、同図中の左右方向が温度軸であり、Twは冷
却水の温度を示している。プリントヘッドは、冷却水に
よって一定の割合で冷却され、また前述のように記録動
作中はノズルからのインク滴の吐出の如何にかかわら
ず、プリントヘッドの発熱量が一定となるように設定さ
れているため、ベースプレートにおいて、ノズル側と冷
却水側との間の温度差ΔTは、記録デューティや記録動
作の履歴によらず常に一定となる。したがって、クリア
インクの充填されているヒータの近辺の温度(ノズル温
度)は、冷却水の温度の適切な設定などによって、きわ
めて狭い目標温度域T1内にも確実に収められることに
なる。さらに、このような温度変化の小さいクリアイン
クを介してインクは温調されるため、さらに狭い目標温
度域T0に温度変化は抑えられる。
【0260】このような2液式の液体吐出ヘッドにおい
て色材の含まれていないインクが充填されている液室側
に冷却手段を設けることで、さらにノズル内のインクの
温度変化を小さくできるので、温度上昇の大きい長尺ヘ
ッドにおいても、濃度ムラの少ないなめらかな画質を、
水に難溶性あるいは不溶性の色材(分散染料、顔料な
ど)から成るインクにおいても常に得ることができる。
て色材の含まれていないインクが充填されている液室側
に冷却手段を設けることで、さらにノズル内のインクの
温度変化を小さくできるので、温度上昇の大きい長尺ヘ
ッドにおいても、濃度ムラの少ないなめらかな画質を、
水に難溶性あるいは不溶性の色材(分散染料、顔料な
ど)から成るインクにおいても常に得ることができる。
【0261】次に本実施例におけるインクについて説明
する。本実施例に適するインクとしては、水に不溶性、
あるいは難溶性の色料を分散したインクジェット用イン
クが挙げられる。色料とは、物体に色を付与する性質の
ある物質のことである。ここでは、分散染料、金属錯塩
染料、顔料などが使用される。
する。本実施例に適するインクとしては、水に不溶性、
あるいは難溶性の色料を分散したインクジェット用イン
クが挙げられる。色料とは、物体に色を付与する性質の
ある物質のことである。ここでは、分散染料、金属錯塩
染料、顔料などが使用される。
【0262】分散染料としては、C.I.ディスパーズ
イエロー5、42、54、64、79、82、83、9
3、99、100、119、122、124、126、
160、184:1、186、198、199、20
4、211、224および237;C.I.ディスパー
ズオレンジ13、29、31:1、33、49、54、
55、66、73、118、119および163;C.
I.ディスパーズレッド54、72、73、86、8
8、91、92、93、111、126、127、13
4、135、143、145、152、153、15
4、159、164、:1、177、181、204、
206、207、221、239、240、258、2
77、278、283、288、311、323、34
3、348、356および362;C.I.ディスパー
ズバイオレット33、I.C.ディスパーズブルー5
6、60、73、79、79:1、87、87:1、1
13、128、143、148、154、158、16
5、165:1、165:2、176、183、18
5、197、198、201、214、224、22
5、257、266、267、287、354、35
8、365および368;C.I.ディスパーズグリー
ン6:1および9が好ましいが、これらの染料に限定さ
れるものではない。
イエロー5、42、54、64、79、82、83、9
3、99、100、119、122、124、126、
160、184:1、186、198、199、20
4、211、224および237;C.I.ディスパー
ズオレンジ13、29、31:1、33、49、54、
55、66、73、118、119および163;C.
I.ディスパーズレッド54、72、73、86、8
8、91、92、93、111、126、127、13
4、135、143、145、152、153、15
4、159、164、:1、177、181、204、
206、207、221、239、240、258、2
77、278、283、288、311、323、34
3、348、356および362;C.I.ディスパー
ズバイオレット33、I.C.ディスパーズブルー5
6、60、73、79、79:1、87、87:1、1
13、128、143、148、154、158、16
5、165:1、165:2、176、183、18
5、197、198、201、214、224、22
5、257、266、267、287、354、35
8、365および368;C.I.ディスパーズグリー
ン6:1および9が好ましいが、これらの染料に限定さ
れるものではない。
【0263】さらに、これら染料の含有量(2種以上を
併用して使用する場合は総含有量)は、0.1〜25重
量%、好ましくは0.5〜20重量%、より好ましくは
1〜15重量%の範囲である。分散染料の含有量が0.
1重量%未満の場合は、発色の濃度が不十分である。ま
た25重量%を超えて含有するとインクの保存安定性劣
化やノズル先端付近におけるインク蒸発に伴う増粘や析
出による不吐出を引き起こし易い。
併用して使用する場合は総含有量)は、0.1〜25重
量%、好ましくは0.5〜20重量%、より好ましくは
1〜15重量%の範囲である。分散染料の含有量が0.
1重量%未満の場合は、発色の濃度が不十分である。ま
た25重量%を超えて含有するとインクの保存安定性劣
化やノズル先端付近におけるインク蒸発に伴う増粘や析
出による不吐出を引き起こし易い。
【0264】さらに、本発明に使用するインクの水性媒
体に分散染料を分散させる化合物としては、いわゆる分
散剤、界面活性剤、樹脂等を用いることができる。分散
剤または界面活性剤としては、アニオン系、ノニオン系
のいずれも使用できるが、例えば、アニオン系のものと
しては脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルベ
ンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸
塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルリン酸エス
テル塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリ
オキシエチレンアルキル硫酸エステル塩、およびこれら
の置換誘導体等があり、ノニオン系のものとしては、ポ
リオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレ
ンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪
酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエ
チレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン
アルキルアミン、グリセリン脂肪酸エステル、オキシエ
チレンオキシプロピレンブロックポリマー、およびこれ
らの置換誘導体等が挙げられる。
体に分散染料を分散させる化合物としては、いわゆる分
散剤、界面活性剤、樹脂等を用いることができる。分散
剤または界面活性剤としては、アニオン系、ノニオン系
のいずれも使用できるが、例えば、アニオン系のものと
しては脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルベ
ンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸
塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルリン酸エス
テル塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリ
オキシエチレンアルキル硫酸エステル塩、およびこれら
の置換誘導体等があり、ノニオン系のものとしては、ポ
リオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレ
ンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪
酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエ
チレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン
アルキルアミン、グリセリン脂肪酸エステル、オキシエ
チレンオキシプロピレンブロックポリマー、およびこれ
らの置換誘導体等が挙げられる。
【0265】樹脂分散剤としてはスチレンおよびその誘
導体、ビニルナフタレンおよびその誘導体、α,β−不
飽和カルボン酸の脂肪族アルコールエステル等、アクリ
ル酸およびその誘導体、マレイン酸およびその誘導体、
イタコン酸およびその誘導体、フマール酸およびその誘
導体、酢酸ビニル、ビニルアルコール、ビニルピロリド
ン、アクリルアミド、およびその誘導体等から得られば
れる少なくとも2つ以上の単量体(このうち少なくとも
1つは親水性単量体)からなるブロック共重合体、ラン
ダム共重合体およびグラフト共重合体、ならびにこれら
の塩などを挙げることができる。これらの樹脂は、塩基
を溶解させた水溶液に可溶なアルカリ可溶型樹脂である
ことが好ましい。
導体、ビニルナフタレンおよびその誘導体、α,β−不
飽和カルボン酸の脂肪族アルコールエステル等、アクリ
ル酸およびその誘導体、マレイン酸およびその誘導体、
イタコン酸およびその誘導体、フマール酸およびその誘
導体、酢酸ビニル、ビニルアルコール、ビニルピロリド
ン、アクリルアミド、およびその誘導体等から得られば
れる少なくとも2つ以上の単量体(このうち少なくとも
1つは親水性単量体)からなるブロック共重合体、ラン
ダム共重合体およびグラフト共重合体、ならびにこれら
の塩などを挙げることができる。これらの樹脂は、塩基
を溶解させた水溶液に可溶なアルカリ可溶型樹脂である
ことが好ましい。
【0266】また本発明に使用するインクは、水を主成
分とし、インク全重量に対して10〜93重量%、好ま
しくは25〜87重量%、より好ましくは30〜82重
量%の範囲で含有することが好ましい。さらに、水溶性
有機溶剤を使用することによって、本発明の効果をより
顕著にすることもできる。そのような溶剤としては、例
えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコー
ル等の1価アルコール類、アセトン、ジアセトンアルコ
ールなどのケトンまたはケトアルコール類;テトラヒド
ロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ジエチレングリ
コール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリ
コール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリ
コール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリ
コール等のオキシエチレンまたはオキシプロピレン付加
重合体;エチレングリコール、プロピレングリコール、
トリメチレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシ
レングリコール等のアルキレン基が2〜6個の炭素原子
を含むアルキレングリコール類;1,2,6−ヘキサン
トリオール等のトリオール類;チオジグリコール;ビス
ヒドロキシエチルスルホン;グリセリン;エチレングリ
コールモノメチル(またはエチル)エーテル、ジエチレ
ングリコールモノメチル(またはエチル)エーテル、ト
リエチレングリコールモノメチル(またはエチル)エー
テル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類;ト
リエチレングリコールジメチル(またはエチル)エーテ
ル、テトラエチレングリコールジメチル(またはエチ
ル)エーテル等の多価アルコールの低級ジアルキルエー
テル類;スルホラン、N−メチル−2−ピロリドン、2
−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−2イミダゾリジ
ノン等が挙げられる。上記水溶性有機溶剤の含有量は、
一般的にはインクの全重量に対して重量%で0〜50
%、好ましくは2〜45%の範囲である。
分とし、インク全重量に対して10〜93重量%、好ま
しくは25〜87重量%、より好ましくは30〜82重
量%の範囲で含有することが好ましい。さらに、水溶性
有機溶剤を使用することによって、本発明の効果をより
顕著にすることもできる。そのような溶剤としては、例
えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコー
ル等の1価アルコール類、アセトン、ジアセトンアルコ
ールなどのケトンまたはケトアルコール類;テトラヒド
ロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ジエチレングリ
コール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリ
コール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリ
コール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリ
コール等のオキシエチレンまたはオキシプロピレン付加
重合体;エチレングリコール、プロピレングリコール、
トリメチレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシ
レングリコール等のアルキレン基が2〜6個の炭素原子
を含むアルキレングリコール類;1,2,6−ヘキサン
トリオール等のトリオール類;チオジグリコール;ビス
ヒドロキシエチルスルホン;グリセリン;エチレングリ
コールモノメチル(またはエチル)エーテル、ジエチレ
ングリコールモノメチル(またはエチル)エーテル、ト
リエチレングリコールモノメチル(またはエチル)エー
テル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類;ト
リエチレングリコールジメチル(またはエチル)エーテ
ル、テトラエチレングリコールジメチル(またはエチ
ル)エーテル等の多価アルコールの低級ジアルキルエー
テル類;スルホラン、N−メチル−2−ピロリドン、2
−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−2イミダゾリジ
ノン等が挙げられる。上記水溶性有機溶剤の含有量は、
一般的にはインクの全重量に対して重量%で0〜50
%、好ましくは2〜45%の範囲である。
【0267】上記のごとき媒体を併用する場合は単独で
も混合物としても使用できるが、最も好ましい液媒体組
成は、該溶剤が少なくとも1種の1価または多価アルコ
ールおよびその誘導体を含有するものである。中でもチ
オジグリコール、ビスヒドロキシエチルスルホン、ジエ
チレングリコール、トリエチレングリコール、トリエチ
レングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレング
リコールジメチルエーテル、エタノールは特に良好なも
のである。
も混合物としても使用できるが、最も好ましい液媒体組
成は、該溶剤が少なくとも1種の1価または多価アルコ
ールおよびその誘導体を含有するものである。中でもチ
オジグリコール、ビスヒドロキシエチルスルホン、ジエ
チレングリコール、トリエチレングリコール、トリエチ
レングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレング
リコールジメチルエーテル、エタノールは特に良好なも
のである。
【0268】本発明の捺染方法に使用されるインクの主
成分は上記の通りであるが、その他各種の分散剤、界面
活性剤、粘度調整剤、表面張力調整剤、蛍光増白剤等を
必要に応じて添加することができる。
成分は上記の通りであるが、その他各種の分散剤、界面
活性剤、粘度調整剤、表面張力調整剤、蛍光増白剤等を
必要に応じて添加することができる。
【0269】金属錯塩染料としては、アシッドミーリン
グイエローMR、アシッドミーリングサイアニン5R、
アシッドファーストサイアニングリーンG、アシッドミ
ーリングブラックTLB、アシッドブルーブラック10
B、メタライズドイエローG、メタライズドブリリアン
トブルーG、メタライズドブラウンRR、メタライズド
ブラックBGL、メタライズドブラックGLが好ましい
が、これらの染料に限定されるものではない。
グイエローMR、アシッドミーリングサイアニン5R、
アシッドファーストサイアニングリーンG、アシッドミ
ーリングブラックTLB、アシッドブルーブラック10
B、メタライズドイエローG、メタライズドブリリアン
トブルーG、メタライズドブラウンRR、メタライズド
ブラックBGL、メタライズドブラックGLが好ましい
が、これらの染料に限定されるものではない。
【0270】また顔料としては、ウルトラマリン、酸化
チタニウム、テナール青などの無機顔料のほか、ジアゾ
エロー、ジスアゾオレンジ、パーマネントカーミンF
B、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、
チオインジゴバイオレット、ジオキサジンバイオレット
などの有機顔料がこれらの顔料に限定されるものではな
い。
チタニウム、テナール青などの無機顔料のほか、ジアゾ
エロー、ジスアゾオレンジ、パーマネントカーミンF
B、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、
チオインジゴバイオレット、ジオキサジンバイオレット
などの有機顔料がこれらの顔料に限定されるものではな
い。
【0271】<液体吐出ヘッドカートリッジ>次に、上
記実施例に係る液体吐出ヘッドを搭載した液体吐出ヘッ
ドカートリッジを概略説明する。
記実施例に係る液体吐出ヘッドを搭載した液体吐出ヘッ
ドカートリッジを概略説明する。
【0272】図30は、前述した液体吐出ヘッドを含む
液体吐出ヘッドカートリッジの模式的分解斜視図であ
り、液体吐出ヘッドカートリッジは、主に液体吐出ヘッ
ド部200と液体容器80とから概略構成されている。
液体吐出ヘッドカートリッジの模式的分解斜視図であ
り、液体吐出ヘッドカートリッジは、主に液体吐出ヘッ
ド部200と液体容器80とから概略構成されている。
【0273】液体吐出ヘッド部200は、素子基板1、
分離壁30、溝付部材50、押さえバネ78、液体供給
部材90、支持体70等から成っている。素子基板1に
は、前述のように発泡液に熱を与えるための発熱抵抗体
が、複数個、列状に設けられており、また、この発熱抵
抗体を選択的に駆動するための機能素子が複数設けられ
ている。この素子基板1と可動壁を持つ前述の分離壁3
0との間に発泡液路が形成され発泡液が流通する。この
分離壁30と溝付天板50との接合によって、吐出され
る吐出液体が流通する吐出流路(不図示)が形成され
る。
分離壁30、溝付部材50、押さえバネ78、液体供給
部材90、支持体70等から成っている。素子基板1に
は、前述のように発泡液に熱を与えるための発熱抵抗体
が、複数個、列状に設けられており、また、この発熱抵
抗体を選択的に駆動するための機能素子が複数設けられ
ている。この素子基板1と可動壁を持つ前述の分離壁3
0との間に発泡液路が形成され発泡液が流通する。この
分離壁30と溝付天板50との接合によって、吐出され
る吐出液体が流通する吐出流路(不図示)が形成され
る。
【0274】押さえバネ78は、溝付部材50に素子基
板1方向への付勢力を作用させる部材であり、この付勢
力により素子基板1、分離壁30、溝付部材50と、後
述する支持体70とを良好に一体化させている。
板1方向への付勢力を作用させる部材であり、この付勢
力により素子基板1、分離壁30、溝付部材50と、後
述する支持体70とを良好に一体化させている。
【0275】支持体70は、素子基板1等を支持するた
めのものであり、この支持体70上にはさらに素子基板
1に接続し電気信号を供給するための回路基板71や、
装置側と接続することで装置側と電気信号のやりとりを
行うためのコンタクトパッド72が配置されている。
めのものであり、この支持体70上にはさらに素子基板
1に接続し電気信号を供給するための回路基板71や、
装置側と接続することで装置側と電気信号のやりとりを
行うためのコンタクトパッド72が配置されている。
【0276】液体容器90は、液体吐出ヘッドに供給さ
れる、インク等の吐出液体と気泡を発生させるための発
泡液とを内部に区分収容している。液体容器90の外側
には、液体吐出ヘッドと液体容器との接続を行う接続部
材を配置するための位置決め部94と接続部を固定する
ための固定軸95が設けられている。吐出液体の供給
は、液体容器の吐出液体供給路92から接続部材の供給
路84を介して液体供給部材80の吐出液体供給路81
に供給され、各部材の吐出液体供給路83,71,21
を介して第1の共通液室に供給される。発泡液も同様
に、液体容器の供給路93から接続部材の供給路を介し
て液体供給部材80の発泡液供給路82に供給され、各
部材の発泡液体供給路84,71,22を介して第2液
室に供給される。
れる、インク等の吐出液体と気泡を発生させるための発
泡液とを内部に区分収容している。液体容器90の外側
には、液体吐出ヘッドと液体容器との接続を行う接続部
材を配置するための位置決め部94と接続部を固定する
ための固定軸95が設けられている。吐出液体の供給
は、液体容器の吐出液体供給路92から接続部材の供給
路84を介して液体供給部材80の吐出液体供給路81
に供給され、各部材の吐出液体供給路83,71,21
を介して第1の共通液室に供給される。発泡液も同様
に、液体容器の供給路93から接続部材の供給路を介し
て液体供給部材80の発泡液供給路82に供給され、各
部材の発泡液体供給路84,71,22を介して第2液
室に供給される。
【0277】以上の液体吐出ヘッドカートリッジにおい
ては、発泡液と吐出液が異なる液体である場合も、供給
を行いうる供給形態および液体容器で説明したが、吐出
液体と発泡液体とが同じである場合には、発泡液と吐出
液の供給経路および容器を分けなくてもよい。
ては、発泡液と吐出液が異なる液体である場合も、供給
を行いうる供給形態および液体容器で説明したが、吐出
液体と発泡液体とが同じである場合には、発泡液と吐出
液の供給経路および容器を分けなくてもよい。
【0278】なお、この液体容器には、各液体の消費後
に液体を再充填して使用してもよい。このためには液体
容器に液体注入口を設けておくことが望ましい。又、液
体吐出ヘッドと液体容器とは一体であってもよく、分離
可能としてもよい。
に液体を再充填して使用してもよい。このためには液体
容器に液体注入口を設けておくことが望ましい。又、液
体吐出ヘッドと液体容器とは一体であってもよく、分離
可能としてもよい。
【0279】<液体吐出装置>図31は、前述の液体噴
射ヘッドを搭載した液体吐出装置の概略構成を示してい
る。本実施例では特に吐出液体としてインクを用いたイ
ンク吐出記録装置を用いて説明する液体吐出装置のキャ
リッジHCは、インクを収容する液体タンク部90と液
体吐出ヘッド部200とが着脱可能なヘッドカートリッ
ジを搭載しており、被記録媒体搬送手段で搬送される記
録紙等の被記録媒体150の幅方向に往復移動する。
射ヘッドを搭載した液体吐出装置の概略構成を示してい
る。本実施例では特に吐出液体としてインクを用いたイ
ンク吐出記録装置を用いて説明する液体吐出装置のキャ
リッジHCは、インクを収容する液体タンク部90と液
体吐出ヘッド部200とが着脱可能なヘッドカートリッ
ジを搭載しており、被記録媒体搬送手段で搬送される記
録紙等の被記録媒体150の幅方向に往復移動する。
【0280】不図示の駆動信号供給手段からキャリッジ
上の液体吐出手段に駆動信号が供給されると、この信号
に応じて液体吐出ヘッドから被記録媒体に対して記録液
体が吐出される。
上の液体吐出手段に駆動信号が供給されると、この信号
に応じて液体吐出ヘッドから被記録媒体に対して記録液
体が吐出される。
【0281】また、本実施例の液体吐出装置において
は、被記録媒体搬送手段とキャリッジを駆動するための
駆動源としてのモータ111、駆動源からの動力をキャ
リッジに伝えるためのギア112、113キャリッジ軸
115等を有している。この記録装置及びこの記録装置
で行う液体吐出方法によって、各種の被記録媒体に対し
て液体を吐出することで良好な画像の記録物を得ること
ができた。
は、被記録媒体搬送手段とキャリッジを駆動するための
駆動源としてのモータ111、駆動源からの動力をキャ
リッジに伝えるためのギア112、113キャリッジ軸
115等を有している。この記録装置及びこの記録装置
で行う液体吐出方法によって、各種の被記録媒体に対し
て液体を吐出することで良好な画像の記録物を得ること
ができた。
【0282】図32は、本発明の液体吐出方法および液
体吐出ヘッドを適用したインク吐出記録を動作させるた
めの装置全体のブロック図である。
体吐出ヘッドを適用したインク吐出記録を動作させるた
めの装置全体のブロック図である。
【0283】記録装置は、ホストコンピュータ300よ
り印字情報を制御信号として受ける。印字情報は印字装
置内部の入力インタフェイス301に一時保存されると
同時に、記録装置内で処理可能なデータに変換され、ヘ
ッド駆動信号供給手段を兼ねるCPU302に入力され
る。CPU302はROM303に保存されている制御
プログラムに基づき、前記CPU302に入力されたデ
ータをRAM304等の周辺ユニットを用いて処理し、
印字するデータ(画像データ)に変換する。
り印字情報を制御信号として受ける。印字情報は印字装
置内部の入力インタフェイス301に一時保存されると
同時に、記録装置内で処理可能なデータに変換され、ヘ
ッド駆動信号供給手段を兼ねるCPU302に入力され
る。CPU302はROM303に保存されている制御
プログラムに基づき、前記CPU302に入力されたデ
ータをRAM304等の周辺ユニットを用いて処理し、
印字するデータ(画像データ)に変換する。
【0284】またCPU302は前記画像データを記録
用紙上の適当な位置に記録するために、画像データに同
期して記録用紙および記録ヘッドを移動する駆動用モー
タを駆動するための駆動データを作る。画像データおよ
びモータ駆動データは、各々ヘッドドライバ307と、
モータドライバ305を介し、ヘッド200および駆動
モータ306に伝達され、それぞれ制御されたタイミン
グで駆動され画像を形成する。
用紙上の適当な位置に記録するために、画像データに同
期して記録用紙および記録ヘッドを移動する駆動用モー
タを駆動するための駆動データを作る。画像データおよ
びモータ駆動データは、各々ヘッドドライバ307と、
モータドライバ305を介し、ヘッド200および駆動
モータ306に伝達され、それぞれ制御されたタイミン
グで駆動され画像を形成する。
【0285】上述のような記録装置に適用でき、インク
等の液体の付与が行われる被記録媒体としては、各種の
紙やOHPシート、コンパクトディスクや装飾板等に用
いられるプラスチック材、布帛、アルミニュウムや銅等
の金属材、牛皮、豚皮、人工皮革等の皮革材、木、合板
等の木材、竹材、タイル等のセラミックス材、スポンジ
等の三次元構造体等を対象とすることができる。
等の液体の付与が行われる被記録媒体としては、各種の
紙やOHPシート、コンパクトディスクや装飾板等に用
いられるプラスチック材、布帛、アルミニュウムや銅等
の金属材、牛皮、豚皮、人工皮革等の皮革材、木、合板
等の木材、竹材、タイル等のセラミックス材、スポンジ
等の三次元構造体等を対象とすることができる。
【0286】また上述の記録装置として、各種の紙やO
HPシート等に対して記録を行うプリンタ装置、コンパ
クトディスク等のプラスチック材に記録を行うプラスチ
ック用記録装置、金属板に記録を行う金属用記録装置、
皮革に記録を行う皮革用記録装置、木材に記録を行う木
材用記録装置、セラミックス材に記録を行うセラミック
ス用記録装置、スポンジ等の三次元網状構造体に対して
記録を行う記録装置、又布帛に記録を行う捺染装置等を
も含むものである。
HPシート等に対して記録を行うプリンタ装置、コンパ
クトディスク等のプラスチック材に記録を行うプラスチ
ック用記録装置、金属板に記録を行う金属用記録装置、
皮革に記録を行う皮革用記録装置、木材に記録を行う木
材用記録装置、セラミックス材に記録を行うセラミック
ス用記録装置、スポンジ等の三次元網状構造体に対して
記録を行う記録装置、又布帛に記録を行う捺染装置等を
も含むものである。
【0287】またこれらの液体吐出装置に用いる吐出液
としては、夫々の被記録媒体や記録条件に合わせた液体
を用いればよい。
としては、夫々の被記録媒体や記録条件に合わせた液体
を用いればよい。
【0288】<記録システム>次に、本発明の液体吐出
ヘッドを記録ヘッドとして用い被記録媒体に対して記録
を行う、インクジェット記録システムの一例を説明す
る。
ヘッドを記録ヘッドとして用い被記録媒体に対して記録
を行う、インクジェット記録システムの一例を説明す
る。
【0289】図33は、前述した本発明の液体吐出ヘッ
ド201を用いたインクジェット記録システムの構成を
説明するための模式図である。本実施例における液体吐
出ヘッドは、被記録媒体150の記録可能幅に対応した
長さに360dpiの間隔で吐出口を複数配したフルラ
イン型のヘッドであり、イエロー(Y),マゼンタ
(M),シアン(C),ブラック(Bk)の4色に対応
した4つのヘッドをホルダ202によりX方向に所定の
間隔を持って互いに平行に固定支持されている。
ド201を用いたインクジェット記録システムの構成を
説明するための模式図である。本実施例における液体吐
出ヘッドは、被記録媒体150の記録可能幅に対応した
長さに360dpiの間隔で吐出口を複数配したフルラ
イン型のヘッドであり、イエロー(Y),マゼンタ
(M),シアン(C),ブラック(Bk)の4色に対応
した4つのヘッドをホルダ202によりX方向に所定の
間隔を持って互いに平行に固定支持されている。
【0290】これらのヘッドに対してそれぞれ駆動信号
供給手段を構成するヘッドドライバ307から信号が供
給され、この信号に基づいて各ヘッドの駆動が成され
る。
供給手段を構成するヘッドドライバ307から信号が供
給され、この信号に基づいて各ヘッドの駆動が成され
る。
【0291】各ヘッドには、吐出液としてY,M,C,
Bkの4色のインクがそれぞれ204a〜204dのイ
ンク容器から供給されている。なお、符号204eは発
泡液が蓄えられた発泡液容器であり、この容器から各ヘ
ッドに発泡液が供給される構成になっている。
Bkの4色のインクがそれぞれ204a〜204dのイ
ンク容器から供給されている。なお、符号204eは発
泡液が蓄えられた発泡液容器であり、この容器から各ヘ
ッドに発泡液が供給される構成になっている。
【0292】また、各ヘッドの下方には、内部にスポン
ジ等のインク吸収部材が配されたヘッドキャップ203
a〜203dが設けられており、非記録時に各ヘッドの
吐出口を覆うことでヘッドの保守を成すことができる。
ジ等のインク吸収部材が配されたヘッドキャップ203
a〜203dが設けられており、非記録時に各ヘッドの
吐出口を覆うことでヘッドの保守を成すことができる。
【0293】符号206は、先の各実施例で説明したよ
うな各種、非記録媒体を搬送するための搬送手段を構成
する搬送ベルトである。搬送ベルト206は、各種ロー
ラにより所定の経路に引き回されており、モータドライ
バ305に接続された駆動用ローラにより駆動される。
うな各種、非記録媒体を搬送するための搬送手段を構成
する搬送ベルトである。搬送ベルト206は、各種ロー
ラにより所定の経路に引き回されており、モータドライ
バ305に接続された駆動用ローラにより駆動される。
【0294】本実施例のインクジェット記録システムに
おいては、記録を行う前後に被記録媒体に対して各種の
処理を行う前処理装置251および後処理装置252を
それぞれ被記録媒体搬送経路の上流と下流に設けてい
る。
おいては、記録を行う前後に被記録媒体に対して各種の
処理を行う前処理装置251および後処理装置252を
それぞれ被記録媒体搬送経路の上流と下流に設けてい
る。
【0295】前処理と後処理は、記録を行う被記録媒体
の種類やインクの種類に応じて、その処理内容が異なる
が、例えば、金属、プラスチック、セラミックス等の被
記録媒体に対しては、前処理として、紫外線とオゾンの
照射を行い、その表面を活性化することでインクの付着
性の向上を図ることができる。また、プラスチック等の
静電気を生じやすい被記録媒体においては、静電気によ
ってその表面にゴミが付着しやすく、このゴミによって
良好な記録が妨げられる場合がある。このため、前処理
としてイオナイザ装置を用い被記録媒体の静電気を除去
することで、被記録媒体からごみの除去を行うとよい。
また、被記録媒体として布帛を用いる場合には、滲み防
止、先着率の向上等の観点から布帛にアルカリ性物質、
水溶性物質、合成高分子、水溶性金属塩、尿素およびチ
オ尿素から選択される物質を付与する処理を前処理とし
て行えばよい。前処理としては、これらに限らず、被記
録媒体の温度を記録に適切な温度にする処理等であって
もよい。
の種類やインクの種類に応じて、その処理内容が異なる
が、例えば、金属、プラスチック、セラミックス等の被
記録媒体に対しては、前処理として、紫外線とオゾンの
照射を行い、その表面を活性化することでインクの付着
性の向上を図ることができる。また、プラスチック等の
静電気を生じやすい被記録媒体においては、静電気によ
ってその表面にゴミが付着しやすく、このゴミによって
良好な記録が妨げられる場合がある。このため、前処理
としてイオナイザ装置を用い被記録媒体の静電気を除去
することで、被記録媒体からごみの除去を行うとよい。
また、被記録媒体として布帛を用いる場合には、滲み防
止、先着率の向上等の観点から布帛にアルカリ性物質、
水溶性物質、合成高分子、水溶性金属塩、尿素およびチ
オ尿素から選択される物質を付与する処理を前処理とし
て行えばよい。前処理としては、これらに限らず、被記
録媒体の温度を記録に適切な温度にする処理等であって
もよい。
【0296】一方、後処理は、インクが付与された被記
録媒体に対して熱処理、紫外線照射等によるインクの定
着を促進する定着処理や、前処理で付与し未反応で残っ
た処理剤を洗浄する処理等を行うものである。
録媒体に対して熱処理、紫外線照射等によるインクの定
着を促進する定着処理や、前処理で付与し未反応で残っ
た処理剤を洗浄する処理等を行うものである。
【0297】なお、本実施例では、ヘッドとしてフルラ
インヘッドを用いて説明したが、これに限らず、前述し
たような小型のヘッドを被記録媒体の幅方向に搬送して
記録を行う形態のものであってもよい。
インヘッドを用いて説明したが、これに限らず、前述し
たような小型のヘッドを被記録媒体の幅方向に搬送して
記録を行う形態のものであってもよい。
【0298】<ヘッドキット>以下に、本発明の液体吐
出ヘッドを有するヘッドキットを説明する。図34は、
このようなヘッドキットを示した模式図であり、このヘ
ッドキットは、インクを吐出するインク吐出部511を
有する本発明のヘッド510と、このヘッドと不可分も
しくは分離可能な液体容器であるインク容器520と、
このインク容器にインクを充填するためのインクを保持
したインク充填手段とを、キット容器501内に納めた
ものである。
出ヘッドを有するヘッドキットを説明する。図34は、
このようなヘッドキットを示した模式図であり、このヘ
ッドキットは、インクを吐出するインク吐出部511を
有する本発明のヘッド510と、このヘッドと不可分も
しくは分離可能な液体容器であるインク容器520と、
このインク容器にインクを充填するためのインクを保持
したインク充填手段とを、キット容器501内に納めた
ものである。
【0299】インクを消費し終わった場合には、インク
容器の大気連通口521やヘッドとの接続部や、もしく
はインク容器の壁に開けた穴などに、インク充填手段の
挿入部(注射針等)531の一部を挿入し、この挿入部
を介してインク充填手段内のインクをインク容器内に充
填すればよい。
容器の大気連通口521やヘッドとの接続部や、もしく
はインク容器の壁に開けた穴などに、インク充填手段の
挿入部(注射針等)531の一部を挿入し、この挿入部
を介してインク充填手段内のインクをインク容器内に充
填すればよい。
【0300】このように、本発明の液体吐出ヘッドと、
インク容器やインク充填手段等を一つのキット容器内に
納めてキットにすることで、インクが消費されてしまっ
ても前述のようにすぐに、また容易にインクをインク容
器内に充填することができ、記録の開始を迅速に行うこ
とができる。
インク容器やインク充填手段等を一つのキット容器内に
納めてキットにすることで、インクが消費されてしまっ
ても前述のようにすぐに、また容易にインクをインク容
器内に充填することができ、記録の開始を迅速に行うこ
とができる。
【0301】なお、本実施例のヘッドキットでは、イン
ク充填手段が含まれるもので説明を行ったが、ヘッドキ
ットとしては、インク充填手段を持たず、インクが充填
された分離可能タイプのインク容器とヘッドとがキット
容器510内に納められている形態のものであってもよ
い。
ク充填手段が含まれるもので説明を行ったが、ヘッドキ
ットとしては、インク充填手段を持たず、インクが充填
された分離可能タイプのインク容器とヘッドとがキット
容器510内に納められている形態のものであってもよ
い。
【0302】また、この図34では、インク容器に対し
てインクを充填するインク充填手段のみを示している
が、インク容器の他に発泡液を発泡液容器に充填するた
めの発泡液充填手段をキット容器内に納めた形態のもの
であってもよい。
てインクを充填するインク充填手段のみを示している
が、インク容器の他に発泡液を発泡液容器に充填するた
めの発泡液充填手段をキット容器内に納めた形態のもの
であってもよい。
【0303】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
新たな液体の吐出原理を適用することのできる液体吐出
ヘッドを用い、このヘッドに用いられる液体の組成、性
質等が吐出エネルギとしての熱エネルギにより変化、変
質等しないように液体の温度を適宜調整することによ
り、常に安定した吐出で濃度ムラのない画質を得ること
ができる。
新たな液体の吐出原理を適用することのできる液体吐出
ヘッドを用い、このヘッドに用いられる液体の組成、性
質等が吐出エネルギとしての熱エネルギにより変化、変
質等しないように液体の温度を適宜調整することによ
り、常に安定した吐出で濃度ムラのない画質を得ること
ができる。
【0304】上述したような、可動部材を用いる新規な
吐出原理に基づく本発明の液体吐出方法、ヘッド等によ
ると、発生する気泡とこれによって変位する可動部材と
の相乗効果を得ることができ、吐出口近傍の液体を効率
よく吐出できるため、従来のバブルジェット方式の吐出
方法、ヘッド等に比べて吐出効率を向上できる。
吐出原理に基づく本発明の液体吐出方法、ヘッド等によ
ると、発生する気泡とこれによって変位する可動部材と
の相乗効果を得ることができ、吐出口近傍の液体を効率
よく吐出できるため、従来のバブルジェット方式の吐出
方法、ヘッド等に比べて吐出効率を向上できる。
【0305】また、本発明の特徴的な構成によれば、低
温や低湿で長期放置を行った場合であっても不吐出にな
ることを防止でき、仮に不吐出になっても予備吐出や吸
引回復といった回復処理をわずかに行うだけで正常状態
に即座に復帰できる利点もある。これに伴い、回復時間
の短縮や回復による液体の損失を低減でき、ランニング
コストも大幅に下げることが可能である。
温や低湿で長期放置を行った場合であっても不吐出にな
ることを防止でき、仮に不吐出になっても予備吐出や吸
引回復といった回復処理をわずかに行うだけで正常状態
に即座に復帰できる利点もある。これに伴い、回復時間
の短縮や回復による液体の損失を低減でき、ランニング
コストも大幅に下げることが可能である。
【0306】また、特に本発明のリフィル特性を向上し
た構成によれば、連続吐出時の応答性、気泡の安定成
長、液滴の安定化を達成して、高速液体吐出による高速
記録また高画質記録を可能にすることができた。
た構成によれば、連続吐出時の応答性、気泡の安定成
長、液滴の安定化を達成して、高速液体吐出による高速
記録また高画質記録を可能にすることができた。
【0307】また、2流路構成のヘッドにおいて発泡液
として、発泡しやすい液体や、発熱体上への堆積物(こ
げ等)が生じにくい液体を用いることで、吐出液の選択
の自由度が高くなり、発泡が生じにくい高粘性液体、発
熱体上に体積物を生じやすい液体等、従来のバブルジェ
ット吐出方法で吐出することが困難であった液体につい
ても良好に吐出することができた。
として、発泡しやすい液体や、発熱体上への堆積物(こ
げ等)が生じにくい液体を用いることで、吐出液の選択
の自由度が高くなり、発泡が生じにくい高粘性液体、発
熱体上に体積物を生じやすい液体等、従来のバブルジェ
ット吐出方法で吐出することが困難であった液体につい
ても良好に吐出することができた。
【0308】さらに熱に弱い液体等も、この液体に熱に
よる悪影響を与えず吐出することができた。
よる悪影響を与えず吐出することができた。
【0309】また、本発明の液体吐出ヘッドの製造方法
によると、上述のような液体吐出ヘッドを精度良く製造
でき、また部品点数を少なく、安価に、しかも容易に製
造することができる。
によると、上述のような液体吐出ヘッドを精度良く製造
でき、また部品点数を少なく、安価に、しかも容易に製
造することができる。
【0310】また、本発明の液体吐出ヘッドを記録用の
液体吐出記録ヘッドとして用いることで、さらに高画質
な記録を達成することができた。
液体吐出記録ヘッドとして用いることで、さらに高画質
な記録を達成することができた。
【0311】また、本発明の液体吐出ヘッドを用い、液
体の吐出効率等がさらに向上した液体吐出装置や記録シ
ステム等を提供することができた。
体の吐出効率等がさらに向上した液体吐出装置や記録シ
ステム等を提供することができた。
【0312】また、本発明のヘッドカートリッジやヘッ
ドキットを用いることで、ヘッドの利用、再利用を容易
に成すことができる。
ドキットを用いることで、ヘッドの利用、再利用を容易
に成すことができる。
【図1】本発明の液体吐出ヘッドの一例を示す模式断面
図である。
図である。
【図2】本発明の液体吐出ヘッドの部分破断斜視図であ
る。
る。
【図3】従来のヘッドにおける気泡からの圧力伝搬を示
す模式図である。
す模式図である。
【図4】本発明のヘッドにおける気泡からの圧力伝搬を
示す模式図である。
示す模式図である。
【図5】本発明の液体の流れを説明するための模式図で
ある。
ある。
【図6】本発明の第2の実施例における液体吐出ヘッド
の部分破断斜視図である。
の部分破断斜視図である。
【図7】本発明の第3の実施例における液体吐出ヘッド
の部分破断斜視図である。
の部分破断斜視図である。
【図8】本発明の第4の実施例における液体吐出ヘッド
の断面図である。
の断面図である。
【図9】(a)および(b)は本発明の第5の実施例に
おける液体吐出ヘッド(2流路)の断面図である。
おける液体吐出ヘッド(2流路)の断面図である。
【図10】本発明の第6の実施例における液体吐出ヘッ
ドの部分破断斜視図である。
ドの部分破断斜視図である。
【図11】可動部材の動作を説明するための図である。
【図12】可動部材と第1液流路の構造を説明するため
の図である。
の図である。
【図13】可動部材と液流路の構造を説明するための図
である。
である。
【図14】可動部材の他の形状を説明するための図であ
る。
る。
【図15】発熱体面積とインク吐出量の関係を示す図で
ある。
ある。
【図16】可動部材と発熱体との配置関係を示す図であ
る。
る。
【図17】発熱体のエッジと支点までの距離と可動部材
の変位量の関係を示す図である。
の変位量の関係を示す図である。
【図18】発熱体と可動部材との配置関係を説明するた
めの図である。
めの図である。
【図19】本発明の液体吐出ヘッドの縦断面図である。
【図20】駆動パルスの形状を示す模式図である。
【図21】本発明の液体吐出ヘッドの供給路を説明する
ための断面図である。
ための断面図である。
【図22】本発明のヘッドの分解斜視図である。
【図23】本発明の液体吐出ヘッドの製造方法を説明す
るための工程図である。
るための工程図である。
【図24】本発明の液体吐出ヘッドの製造方法を説明す
るための工程図である。
るための工程図である。
【図25】本発明の液体吐出ヘッドの製造方法を説明す
るための工程図である。
るための工程図である。
【図26】(a)および(b)は本発明の液体吐出ヘッ
ドにおける温度調整において液体吐出用の発熱体に印加
される信号の波形図である。
ドにおける温度調整において液体吐出用の発熱体に印加
される信号の波形図である。
【図27】液体吐出を行わない液流路内の温度分布を説
明するための断面図である。
明するための断面図である。
【図28】パルス印加タイミングを横軸にとったときの
図28に示した各部の温度変化を示すグラフである。
図28に示した各部の温度変化を示すグラフである。
【図29】(a)および(b)は本発明の液体吐出ヘッ
ドの構成を示すもので、(a)はヘッドの液流路の構造
を示す概略断面図を示し、(b)は(a)の液流路の温
度分布を示すグラフである。
ドの構成を示すもので、(a)はヘッドの液流路の構造
を示す概略断面図を示し、(b)は(a)の液流路の温
度分布を示すグラフである。
【図30】液体吐出ヘッドカートリッジの分解斜視図で
ある。
ある。
【図31】液体吐出装置の概略構成図である。
【図32】装置ブロック図である。
【図33】液体吐出記録システムを示す図である。
【図34】ヘッドキットの模式図である。
【図35】従来の液体吐出ヘッドの液流路構造を説明す
るための図である。
るための図である。
1 素子基板 2 発熱体(温度調整手段) 2a サブヒータ(温度調整手段) 2b 冷却手段(温度調整手段) 3 面積中心 10 液流路 11 気泡発生領域 12 供給路 13 共通液室 14 第1液流路 15 第1共通液室 16 第2液流路 17 第2共通液室 18 吐出口 19 狭窄部 20 第1供給路 21 第2供給路 22 第1液流路壁 23 第2液流路壁 24 凸部 30 分離壁 31 可動部材 32 自由端 33 支点 34 支持部材 35 スリット 36 気泡発生領域前壁 37 気泡発生領域側壁 40 気泡 45 液滴 50 溝付き部材 51 オリフィスプレート 70 支持体 78 ばね 80 供給部材
Claims (34)
- 【請求項1】 吐出口に連通する第1の液流路と、気泡
発生領域を有する第2の液流路と、該第2の液流路と前
記第1の液流路との間に配された分離壁と、該分離壁に
形成され前記吐出口側に自由端を有しかつ前記第1の液
流路と前記気泡発生領域との間に配された可動部材とを
有するヘッドを用い、 前記気泡発生領域に気泡を発生させ、該気泡の発生によ
る圧力に基づいて前記可動部材の自由端を前記第1の液
流路側に変位させ、該可動部材の変位によって前記圧力
を前記第1の液流路の吐出口側に導くことで液体を吐出
する際に、 前記気泡発生領域を有する前記第2の液流路内の液体の
温度を調整することによって前記分離壁を介して前記第
1の液流路内の液体の温度を調整することを特徴とする
液体吐出方法。 - 【請求項2】 前記気泡発生領域は、前記可動部材に面
した位置に設けられた発熱体を有することを特徴とする
請求項1記載の液体吐出方法。 - 【請求項3】 前記第2の液流路内の液体の温度調整
を、前記気泡発生領域に設けられた前記発熱体が発生し
た熱により行うことを特徴とする請求項2記載の液体吐
出方法。 - 【請求項4】 前記第2の液流路内の液体の温度調整
を、前記気泡発生領域に設けられた前記発熱体と異なる
別の発熱体が発生した熱により行うことを特徴とする請
求項2記載の液体吐出方法。 - 【請求項5】 前記別の発熱体は、前記第2の液流路の
複数に連通する共通液室内に設けられたことを特徴とす
る請求項4記載の液体吐出方法。 - 【請求項6】 前記熱は、前記可動部材を前記第1の液
流路側に変位させて前記第1の液流路の液体を前記吐出
口から吐出させるに至る程度の圧力を前記可動部材に与
える気泡を発生させないことを特徴とする請求項2〜5
のいずれかの項に記載の液体吐出方法。 - 【請求項7】 前記ヘッドは、複数の第1の液流路と、
該複数の第1の液流路に個別に対応する複数の第2の液
流路とを有しており、前記第2の液流路内の液体の温度
調整を、該複数の第2の液流路ごとに行うことを特徴と
する請求項1〜6のいずれかの項に記載の液体吐出方
法。 - 【請求項8】 前記ヘッドは、複数の第1の液流路と、
該複数の第1の液流路に個別に対応する複数の第2の液
流路とを有しており、前記第2の液流路内の液体の温度
調整を、該複数の第2の液流路全体に対して行うことを
特徴とする請求項1〜6のいずれかの項に記載の液体吐
出方法。 - 【請求項9】 前記第2の液流路内の液体の温度調整
を、前記発熱体を設けた素子基板を冷却することにより
行うことを特徴とする請求項2〜6のいずれかの項に記
載の液体吐出方法。 - 【請求項10】 前記第1の液流路に水に乳化または分
散させた色材を含む液体を供給し、前記気泡発生領域を
有する前記第2の液流路に前記色材を含まない液体を供
給することを特徴とする請求項1〜9のいずれかの項に
記載の液体吐出方法。 - 【請求項11】 前記水に乳化または分散させた色材が
水に不溶性あるいは難溶性の色材であることを特徴とす
る請求項10に記載の液体吐出方法。 - 【請求項12】 吐出口に連通する第1の液流路と、気
泡発生領域を有する第2の液流路と、該第2の液流路と
前記第1の液流路との間に配された分離壁と、該分離壁
に形成され前記吐出口側に自由端を有しかつ前記第1の
液流路と前記気泡発生領域との間に配された可動部材と
を有し、前記気泡発生領域に気泡を発生させ、該気泡の
発生による圧力に基づいて前記可動部材の自由端を前記
第1の液流路側に変位させ、該可動部材の変位によって
前記圧力を前記第1の液流路の吐出口側に導くことで液
体を吐出する液体吐出ヘッドであって、 前記第2の液流路内の液体および前記分離壁を介して前
記第1の液流路内の液体の温度を調整する温度調整手段
を有することを特徴とする液体吐出ヘッド。 - 【請求項13】 前記温度調整手段は、前記第2の液流
路内に設けられ、かつ、前記気泡発生領域を形成する発
熱体と異なる別の発熱体であることを特徴とする請求項
12記載の液体吐出ヘッド。 - 【請求項14】 前記温度調整手段は、前記気泡発生領
域を形成する発熱体が設けられた素子基板を冷却する冷
却手段であることを特徴とする請求項13記載の液体吐
出ヘッド。 - 【請求項15】 前記冷却手段は、前記素子基板の少な
くとも一部に冷媒を供給する冷媒供給手段と、該冷媒供
給手段により前記素子基板に接触するように供給される
前記冷媒の温度を調整する冷媒温度調整手段とを含むこ
とを特徴とする請求項14記載の液体吐出ヘッド。 - 【請求項16】 前記分離壁は、熱伝導材料で構成され
ていることを特徴とする請求項12〜15のいずれかの
項に記載の液体吐出ヘッド。 - 【請求項17】 前記熱伝導材料は金属材料であること
を特徴とする請求項16記載の液体吐出ヘッド。 - 【請求項18】 前記別の発熱体は、前記第2の液流路
の複数に連通する共通液室内に設けられていることを特
徴とする請求項13記載の液体吐出ヘッド。 - 【請求項19】 前記第1の液流路に供給される液体と
前記第2の液流路に供給される液体とが異なる液体であ
る請求項12〜18のいずれかの項に記載の液体吐出ヘ
ッド。 - 【請求項20】 前記第1の液流路に供給される液体
は、水に乳化または分散させた色材を含む液体であり、
前記第2の液流路に供給される液体は、前記色材を含ま
ない液体であることを特徴とする請求項19記載の液体
吐出ヘッド。 - 【請求項21】 前記発熱体は電気信号を受けることで
熱を発生する発熱抵抗体を有する電気熱変換体であるこ
とを特徴とする請求項13〜20のいずれかの項に記載
の液体吐出ヘッド。 - 【請求項22】 前記電気熱変換体は、前記発熱抵抗体
上に保護膜を配したものであることを特徴とする請求項
21の液体吐出ヘッド。 - 【請求項23】 請求項12〜22のいずれかに記載の
液体吐出ヘッドと、該液体吐出ヘッドに供給される液体
を保持する液体容器とを有することを特徴とするヘッド
カートリッジ。 - 【請求項24】 前記液体吐出ヘッドと、前記液体容器
とは分離可能であることを特徴とする請求項23記載の
ヘッドカートリッジ。 - 【請求項25】 前記液体容器には、液体が再充填され
ていることを特徴とする請求項24記載のヘッドカート
リッジ。 - 【請求項26】 前記液体容器には、液体を再充填する
ための液体注入口が設けられていることを特徴とする請
求項24記載のヘッドカートリッジ。 - 【請求項27】 請求項12〜22のいずれかに記載の
液体吐出ヘッドと、第1の液流路に供給される第1の液
体と、第2の液流路に供給される第2の液体とを保持す
る液体容器とを有することを特徴とするヘッドカートリ
ッジ。 - 【請求項28】 請求項12〜22のいずれかに記載の
液体吐出ヘッドと、該液体吐出ヘッドから液体を吐出さ
せるための駆動信号を供給する駆動信号供給手段と、を
有することを特徴とする液体吐出装置。 - 【請求項29】 請求項12〜22のいずれかに記載の
液体吐出ヘッドと、該液体吐出ヘッドの前記第2の液流
路の液体を冷却して温度調整する温度調整手段とを有す
ることを特徴とする液体吐出装置。 - 【請求項30】 請求項12〜22のいずれかに記載の
液体吐出ヘッドの前記吐出口から前記液体を吐出し、布
帛に前記液体を付着させることで記録を行うことを特徴
とする液体吐出装置。 - 【請求項31】 請求項12〜22のいずれかに記載の
液体吐出ヘッドの前記吐出口が被記録媒体の記録可能領
域の全幅に渡って、複数配されていることを特徴とする
液体吐出装置。 - 【請求項32】 請求項12〜22のいずれかに記載の
液体吐出ヘッドと、該液体吐出ヘッドに供給される液体
を保持した液体容器と、を内包したことを特徴とするヘ
ッドキット。 - 【請求項33】 請求項12〜22のいずれかに記載の
液体吐出ヘッドと、該液体吐出ヘッドに供給される液体
を保持した液体容器と、該液体容器に対して液体を充填
するための液体充填手段と、を有することを特徴とする
請求項32記載のヘッドキット。 - 【請求項34】 前記液体は、記録を行うためのインク
であることを特徴とする請求項32または33に記載の
ヘッドキット。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP20314896A JPH1029306A (ja) | 1996-07-12 | 1996-07-12 | 液体吐出方法、液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP20314896A JPH1029306A (ja) | 1996-07-12 | 1996-07-12 | 液体吐出方法、液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1029306A true JPH1029306A (ja) | 1998-02-03 |
Family
ID=16469228
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP20314896A Pending JPH1029306A (ja) | 1996-07-12 | 1996-07-12 | 液体吐出方法、液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1029306A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006026900A (ja) * | 2004-07-12 | 2006-02-02 | Miyakoshi Printing Machinery Co Ltd | インクジェット記録装置 |
| JP2009248550A (ja) * | 2008-04-11 | 2009-10-29 | Mimaki Engineering Co Ltd | インクジェットプリンタ及びインクジェットプリントヘッドユニット |
| JP2012532047A (ja) * | 2009-07-02 | 2012-12-13 | フジフィルム ディマティックス, インコーポレイテッド | ジェット射出アセンブリの位置決め |
| JP2020131697A (ja) * | 2019-02-19 | 2020-08-31 | キヤノン株式会社 | 液体吐出ヘッド、液体吐出モジュール、液体吐出装置、および液体吐出ヘッドの製造方法 |
-
1996
- 1996-07-12 JP JP20314896A patent/JPH1029306A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006026900A (ja) * | 2004-07-12 | 2006-02-02 | Miyakoshi Printing Machinery Co Ltd | インクジェット記録装置 |
| JP2009248550A (ja) * | 2008-04-11 | 2009-10-29 | Mimaki Engineering Co Ltd | インクジェットプリンタ及びインクジェットプリントヘッドユニット |
| JP2012532047A (ja) * | 2009-07-02 | 2012-12-13 | フジフィルム ディマティックス, インコーポレイテッド | ジェット射出アセンブリの位置決め |
| JP2020131697A (ja) * | 2019-02-19 | 2020-08-31 | キヤノン株式会社 | 液体吐出ヘッド、液体吐出モジュール、液体吐出装置、および液体吐出ヘッドの製造方法 |
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