JPH10295418A - スライドファスナーの補強テープ及びファスナーテープ端部補強方法 - Google Patents

スライドファスナーの補強テープ及びファスナーテープ端部補強方法

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JPH10295418A
JPH10295418A JP9124765A JP12476597A JPH10295418A JP H10295418 A JPH10295418 A JP H10295418A JP 9124765 A JP9124765 A JP 9124765A JP 12476597 A JP12476597 A JP 12476597A JP H10295418 A JPH10295418 A JP H10295418A
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tape
reinforcing
fastener
adhesive
layer
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JP9124765A
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Kozo Watanabe
幸三 渡辺
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YKK Corp
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  • Slide Fasteners (AREA)
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  • Laminated Bodies (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スライドファスナーのファスナーテープ端部
に充分な接着強度で貼着でき、しかも、洗濯やドライク
リーニング後にも剥離強度の低下が少ない補強テープ及
びそれを用いたファスナーテープ端部補強方法を提供す
る。 【解決手段】 スライドファスナーの開離嵌挿具を取付
けるファスナーテープ1の端部に、補強層4と、融点が
110〜120℃、200℃での溶融粘度が1,000
〜2,000ポイズのホットメルト型接着剤の接着層3
からなる補強テープ2を、上記接着層を介して加熱圧着
する。熱源としては、補強層が樹脂フィルムの場合には
超音波、平織り繊維の場合には熱板(ヒーター)を用い
ることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、開離可能なスライ
ドファスナーのファスナーテープ端部の補強構造に関
し、さらに詳しくは、開離嵌挿具を取付けるファスナー
テープの端部に貼着する補強テープ(補強シート材)及
びそれによってファスナーテープ端部を補強する方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】ファスナーテープの端部に貼着する補強
テープとしては、従来、種々のタイプのものが知られて
いる。例えば、ファスナーテープの色彩に合わせて種々
の色彩に染色した補強テープを準備する必要をなくして
在庫管理の手数を省くために、透明な合成樹脂フィルム
を積層して用いることで染色されたファスナーテープの
色彩を透視できるようにしたもの、例えば、実公昭44
−25843号に開示されているように、溶融点の異な
る二層の透視可能な合成樹脂フィルムからなる補強片を
用い、融点の低い方のフィルムを溶融してファスナーテ
ープに取付けるようにしたもの、また特開昭62−14
9780号に開示されているように、ファスナーテープ
の基布の色柄を透過して見えるように、透明なナイロン
6又はナイロン66のフィルムの片面に、融点が200
℃以下の透明なポリエステル共重合体フィルムを積層し
て横貼りテープを構成したものが知られている。
【0003】また、特開平8−299033号には、柔
軟性を付与し、それによって折り曲げによりファスナー
テープの芯部形状に合致して成形し易くし、また補強テ
ープの折り曲げを繰り返しても折り曲げ部が白化し難い
ように、表面層に透明なエラストマーフィルムを用い、
その裏面に接着層を積層した補強テープが開示されてい
る。さらに、米国特許第3,490,970号には、金
属又は合成樹脂製の金網を熱可塑性樹脂を用いてファス
ナーテープに加熱加圧下に接着し、ファスナーテープの
端部を補強する方法が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記のように、従来、
種々のタイプの補強テープが知られているが、その基本
的な構成は、ファスナーテープの端部に接着層を介して
透明な樹脂フィルムや平織り繊維等からなる補強層を加
熱圧着するものである。そして、上記接着層として、一
般に融点が130〜140℃、200℃における溶融粘
度が4,000〜6,000ポイズの高融点、高粘度の
ホットメルト型接着剤が用いられている。しかしなが
ら、このように高い溶融粘度の接着層を用いて補強テー
プをファスナーテープに接着した場合、ファスナーテー
プを装着した製品を洗濯したり、ドライクリーニングす
ると、補強テープとファスナーテープとの間の剥離強度
が低下し、補強テープが剥離し易くなるという問題があ
った。また、補強テープをファスナーテープに加熱圧着
する際に、補強層が樹脂フィルムの場合には接着層とフ
ァスナーテープの間(ファスナーテープの上に接着層と
補強層を重ねて加熱圧着する場合には、さらに接着層と
補強層の間)に気泡が入って外観を損なったり、補強層
が平織り繊維からなる場合には繊維が脆化する現象が見
られることもあったが、従来、このような現象と熱源と
の関係に関する報告はない。
【0005】従って、本発明の目的は、スライドファス
ナーのファスナーテープ端部に充分な接着強度で貼着で
き、しかも、洗濯やドライクリーニング後にも剥離強度
の低下が少ない補強テープを提供することにある。本発
明の他の目的は、補強テープとファスナーテープの間に
気泡が入ったり、繊維の脆化等の問題もなく、ファスナ
ーテープの端部に高い安定した接着強度で補強テープを
貼着できるファスナーテープ端部の補強方法を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明によれば、補強層と接着層とからなる補強テ
ープにおいて、上記接着層として、融点が110〜12
0℃、200℃での溶融粘度が1,000〜2,000
ポイズのホットメルト型接着剤を用いたことを特徴とす
るスライドファスナーの補強テープが提供される。さら
に本発明によれば、スライドファスナーのファスナーテ
ープ端部補強方法も提供される。その一つの態様におい
ては、スライドファスナーのファスナーテープの端部
に、樹脂フィルムからなる補強層を、融点が110〜1
20℃、200℃での溶融粘度が1,000〜2,00
0ポイズのホットメルト型接着剤からなる接着層を介し
て、超音波により加熱して圧着することを特徴としてお
り、他の態様においては、平織り繊維からなる補強層
を、上記ホットメルト型接着剤からなる接着層を介し
て、熱板により加熱して圧着することを特徴としてい
る。
【0007】
【発明の実施の形態】前記したように、接着層として融
点が130〜140℃、200℃における溶融粘度が
4,000〜6,000ポイズの高融点、高粘度のホッ
トメルト型接着剤を用いて補強テープをファスナーテー
プに接着した場合、ファスナーテープを装着した製品を
洗濯したり、ドライクリーニングすると、補強テープと
ファスナーテープとの間の剥離強度が低下して剥離し易
くなるという問題があった。本発明者は、上記現象につ
いて鋭意研究を行った結果、洗濯やドライクリーニング
後の剥離強度の低下は、ホットメルト型接着剤の溶融粘
度が高過ぎるため、ホットメルト型接着剤を介して補強
テープをファスナーテープに接着した時に、接着剤がフ
ァスナーテープの繊維間に浸透し難く、充分なアンカー
効果が得られなかったためであることを見い出した。そ
こで、本発明者は、このようなアンカー効果と接着層と
して用いるホットメルト型接着剤の性質との関係につい
てさらに研究を行った結果、充分なアンカー効果を得る
ためには、ホットメルト型接着剤の融点及び溶融粘度が
特定の範囲内になければならないことを見い出し、本発
明を完成するに至ったものである。
【0008】すなわち、本発明は、補強テープの接着層
として、融点が110〜120℃、200℃における溶
融粘度が1,000〜2,000ポイズのホットメルト
型接着剤を用いることを特徴としている。このような比
較的に低融点、低粘度のホットメルト型接着剤を用いた
場合、補強テープをファスナーテープに加熱圧着する
際、ホットメルト型接着剤が容易に溶融し、かつ溶融樹
脂がファスナーテープの繊維間に浸透し易く、また、放
冷・固化後に繊維間に存在する樹脂によって高いアンカ
ー効果が得られる。その結果、このように端部補強され
たファスナーテープを装着した製品を洗濯したり、ドラ
イクリーニングした後でも、補強テープとファスナーテ
ープとの間の高い剥離強度が維持される。
【0009】本発明の補強テープにおいては、接着層と
して前記した特性を有するホットメルト型接着剤を用い
る以外、他の構成要素は従来の補強テープと同様でよ
い。例えば、補強層としては合成樹脂のフィルムもしく
は多層フィルム、繊維強化フィルムなどの樹脂フィルム
や、平織り繊維(タフタ)などを用いることができる。
しかしながら、さらに本発明者の研究によれば、用いる
補強層の種類によって最適の熱源が異なり、樹脂フィル
ムの場合には超音波、平織り繊維の場合にはヒーター
(熱板)が最適であることが見い出された。
【0010】前記したように、補強テープをファスナー
テープに加熱圧着する際に、補強層が樹脂フィルムの場
合には、補強テープの接着層とファスナーテープの間
(ファスナーテープの上に接着層を塗着した後、補強層
を積層する場合には、さらに接着層と補強層の間)に気
泡が入り易く、外観を損なうという問題があった。これ
は、合成繊維又は天然繊維から織成又は編成された布地
のファスナーテープが凹凸状表面を有するため、該凹凸
状表面に平坦な補強テープを貼着した場合、ファスナー
テープ表面の凹部と補強テープとの間に存在する空気が
気泡として残り易くなるためと考えられる。本発明者の
研究によれば、このような問題は熱源として超音波を用
いることにより解決できることが見い出された。
【0011】超音波による接着工程について説明する
と、まず、ファスナーテープと補強テープとの間に接着
層を介在させ、アンビルとホーンによって両者を挟んで
押さえつける。次いで、超音波振動により発熱させ、両
者を接着する。その後、超音波振動を止め、アンビルと
ホーンはファスナーテープと補強テープを押さえ込んだ
状態で冷却する。このような接着工程によれば、接着剤
が完全にファスナーテープと補強テープを密着固定する
まで、アンビルとホーンがファスナーテープと補強テー
プを挟み込んで押圧しており、また、アンビルとホーン
が超音波振動しながらファスナーテープと補強テープと
を挟み込んで押さえているので、振動により気泡が徐々
に両者の間より押し出される。その結果、ファスナーテ
ープと補強テープ(接着層)の間に気泡が入り難くな
る。また、溶融樹脂がファスナーテープの繊維間に入り
込み易くなり、ファスナーテープと補強テープの接着強
度が増大すると共に、型内で冷却固化できるため、外観
に優れたファスナー製品が得られる。さらに、熱源とし
て超音波を用いた場合、熱源として熱板を用いた場合に
比べて冷却速度が速く、生産性が高いという利点が得ら
れる。なお、接着工程の際に接着層と補強層の間に気泡
が入らないように、補強層に接着層を予め積層した一体
物の補強テープを作製しておき、これをファスナーテー
プに接着することが好ましい。
【0012】一方、補強層が平織り繊維(タフタ)の場
合、加熱手段として超音波を用いると平織り繊維が脆化
してしまう恐れがあるため、この場合は熱板を用いる方
が好ましい。また、平織り繊維の場合、繊維自体に剛性
が殆どないので、接着層の剛性は補強層として樹脂フィ
ルムを用いた場合よりも高い方が接着工程の作業性がよ
くなる。接着層の硬さは、ショアーD硬度40以上程度
が好ましい。
【0013】以下、添付図面を参照しながら本発明につ
いてさらに詳しく説明する。図1は、本発明に従ってス
ライドファスナーのファスナーテープ1の端部に取付け
た補強テープ2の構造の一例を示しており、ファスナー
テープ1上に接着層3を介して補強層4が積層され、補
強テープ2を構成している。なお、図1ではファスナー
テープ1の片面にのみ補強テープ2が積層された構造を
示しているが、表裏両面に積層できることは言うまでも
なく、一般には表裏両面に積層される。
【0014】ファスナーテープ1の端部を補強するに当
っては、ファスナーテープ1の端部表面に接着層3を塗
工した後、補強層4を重ね、加熱圧着することもできる
が、前記したように補強層4の片面にドライラミネート
法、共押出法等の従来公知の積層法によって接着層3を
コーティングした補強テープ2を予め作製し、これをフ
ァスナーテープ1の端部表面に接着層3を介して加熱圧
着することが好ましい。加熱圧着時の加熱方法として
は、熱板、超音波、高周波等の加熱手段を用いることが
できるが、前記したように補強層が樹脂フィルムの場合
には超音波、平織り繊維(タフタ)の場合には熱板(ヒ
ーター)を用いることが好ましい。
【0015】接着層3としては、前記したように融点が
110〜120℃、200℃での溶融粘度が1,000
〜2,000ポイズのホットメルト型接着剤であればよ
く、特定のものに限定されないが、ファスナーテープ1
の材質となじみ易いホットメルト型接着剤、特に同一系
統の樹脂を原料とするホットメルト型接着剤を用いるこ
とが好ましい。例えば、ファスナーテープの材質がナイ
ロンの場合、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン61
0、ナイロン612などのモノマーを共重合させて得ら
れる3元以上の低融点の透明なナイロン共重合体をベー
スポリマーとするポリアミドホットメルト型接着剤を好
適に用いることができる。また、ファスナーテープ1の
材質がポリエステル繊維の場合、透明性のポリエステル
共重合体をベースポリマーとするポリエステルホットメ
ルト型接着剤を好適に用いることができる。接着層3の
厚さは、一般に30〜120μmが適当であり、好まし
くは50〜70μm程度である。
【0016】補強層4としては、各種熱可塑性エラスト
マーや補強テープの表面層として一般に用いられている
ナイロン6、ナイロン66等のポリアミドや、ポリエチ
レンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタ
レート(PBT)、PET/PBTポリマーアロイ等の
ポリエステルなどの熱可塑性樹脂のフィルムや平織り繊
維(タフタ)を用いることができる。特に柔軟性の点か
ら、補強層の材料としては熱可塑性エラストマーが好ま
しい。熱可塑性エラストマーとしては、従来公知のポリ
エステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑
性エラストマーが好適に用いられるが、他にもポリオレ
フィン系熱可塑性エラストマーやフッ素系熱可塑性エラ
ストマーなどを用いることもできる。また、繊維強化材
層の片面又は両面に熱可塑性エラストマー又は熱可塑性
樹脂からなる透明フィルム層を積層した繊維強化樹脂フ
ィルムを用いることもできる。繊維強化材層としては、
熱可塑性樹脂製モノフィラメントよりなる網状体(メッ
シュ)や、熱可塑性樹脂繊維の薄層不織布(繊維間を接
着固定していない極薄シート)などを好適に用いること
ができる。このような繊維強化材層が存在することによ
り、充分な柔軟性を保持すると共に捻りや横引きに対し
て弱いというフィルムの欠点を補い、高い捻り強度、横
引強度を確保できる。特に透明フィルム層の材料として
熱可塑性エラストマーを用いることにより、高い柔軟性
を確保できる。なお、透明フィルム層と繊維強化材層の
素材としては、同一系統の熱可塑性樹脂を用いることが
望ましい。なお、補強層が樹脂フィルムの場合、アイロ
ンの熱に対する耐性の点から融点170℃以上の熱可塑
性樹脂を用いることが好ましい。
【0017】補強層4の厚さとしては、一般に50〜2
00μmが適当である。一方、補強層が繊維強化材層と
透明フィルム層の積層体からなる場合、表面層の透明フ
ィルム層5の厚さとしては50〜150μm程度、下層
の透明フィルム層6の厚さとしては20〜50μm程度
が好ましい。これら透明フィルム層の厚さが厚くなり過
ぎると、補強テープ全体の厚みが増し、柔軟性が低くな
るので好ましくない。繊維強化材層が網状体よりなる場
合、それを構成するモノフィラメントの径は50〜12
0μmが適当であり、また縦横の密度はそれぞれ1cm
当り20〜70本程度が好ましい。一方、薄層不織布の
場合でもその厚さは50〜120μm程度が好ましい。
モノフィラメントの径あるいは薄層不織布の厚さが上記
範囲よりも大き過ぎると、補強テープの捻り強度や横引
強度は大きくなるものの、柔軟性がなくなり、また透明
性を低下し易くなるので好ましくなく、一方、上記範囲
よりも小さ過ぎると、充分な捻り強度や横引強度を確保
し難くなるので好ましくない。網状体を構成するモノフ
ィラメントの径や薄層不織布の厚さ、並びにそれらの密
度は、強度と柔軟性、透明性のバランスがとれるよう
に、透明フィルム層や接着層の厚さ等を考慮して好まし
くは上記範囲内で適宜設定すればよい。
【0018】図2及び図3は一対のファスナーテープ1
1a,11b下端部の開離嵌挿具取付け部に本発明の補
強テープ20a,20bを設けたスライドファスナー1
0の一例の下部を示している。図2に示すスライドファ
スナー10は、一対のファスナーテープ11a,11
b、各ファスナーテープ11a,11bの下端部に溶着
される一対の補強テープ20a,20b、各ファスナー
テープの内側縁部に取り付けられたコイルエレメント等
の務歯列12a,12b、スライダー13、及びファス
ナーテープ11a、11bの下端部に溶着した補強テー
プ20a、20bの内側縁部に取付けられた開離嵌挿具
である蝶棒14、箱棒15、箱体16を含んでいる。ス
ライダー13は務歯12a、12bを噛合、解離するた
めに務歯列に摺動自在に取り付けられている。図2はス
ライドファスナー10を閉じた状態を、また図3は開い
た状態を示している。ポリエステル、ナイロン等の合成
繊維や綿等の天然繊維よりなる繊維素材を織成又は編成
して作製された一対のファスナーテープ11a、11b
の各下端部には、補強テープ20a、20bがそれぞれ
溶着されている。これらの対向する補強テープの一方2
0aの内側縁部には、開離嵌挿具の取付金具である蝶棒
14が、また他方20bの対向する内側縁部には蝶棒1
4が嵌挿される箱体16とその箱棒15が取付けられて
いる。蝶棒14は箱体16のスロット中に開離自在に係
合可能である。なお、箱体16と箱棒15は一体成形さ
れたワンピース物である。
【0019】上記のように、ファスナーテープ11a,
11bの端部には、その色彩を透視できる透明もしくは
半透明の、柔軟性に優れた補強テープ20a,20bが
高い接着強度で貼着され、補強されている。補強テープ
20a,20bは全体的に透明に近いのでファスナーテ
ープ11a,11bの色彩がそのまま透視され、補強テ
ープが染色されたファスナーテープの色彩と殆ど同色彩
に見えるので外観を損うこともない。また、1種類の補
強テープを種々の色調のファスナーテープに適用でき
る。なお、補強テープの表面光沢を低減させ、また柔軟
性を増すために、加熱圧着後又は加熱圧着時に補強テー
プ表面の補強層にローレット加工を施すこともできる。
【0020】
【実施例】
実施例1及び比較例1,2 務歯を噛み合わせた状態のスライドファスナーの表面及
び裏面に、下記表1に示す樹脂フィルム層に接着層がラ
ミネートされた補強テープを上記接着層が接触するよう
に、かつ務歯列と交差するように横方向に重ね、加圧下
に超音波接着して試料を作製した。超音波接着は、40
kHzの超音波発振器を用い、エアー圧4.0kg/c
m2 、ダイのヒーター設定温度50℃(実測値60
℃)、ホーンとダイの間隔0.45mm、発振時間0.
6秒の条件で行った。
【表1】
【0021】次いで、接着後、5回洗濯後及び5回ドラ
イクリーニング後の剥離強度をそれぞれ測定した。な
お、洗濯は、JIS L 0844「洗濯に対する染色
堅ろう度試験方法」に規定する洗濯試験A−4法に従っ
て5回繰り返し行った。また、ドライクリーニングは、
試料をパークロロエチレン中に石けんを投入した洗浄液
で室温で3分間洗い、パークロロエチレンで3分間のす
すぎを2回行った後、3分間高速回転させて脱液し、こ
の間にスプレーマチックによって加工(帯電防止、柔軟
仕上げ、抗菌防臭)を施した後、70℃で15分間乾燥
し、さらに5分間徐冷乾燥する一連の工程を5回繰り返
して行った。また、剥離強度は、務歯の噛合部の中心に
沿って補強テープを切断し、切断縁部から右側の補強テ
ープを剥がしながら測定した。なお、剥離強度は表面及
び裏側それぞれについて測定した。
【0022】結果を図4乃至図6に示す。これらの図か
ら明らかなように、低融点、低溶融粘度の接着層を用い
た図4に示す実施例1の試料の剥離強度が、接着後、5
回洗濯後及び5回ドライクリーニング後(図中には5回
ドライ後と表示)のいずれについても、図5に示す比較
例1及び図6に示す比較例2の各試料の剥離強度よりも
高かった。なお、剥離強度の規格は、接着後では1,5
00g/cm、洗濯後及びドライクリーニング後ではい
ずれも1,000g/cmである。
【0023】実施例2及び比較例3 下記表2に示す樹脂フィルム層に接着層がラミネートさ
れた補強テープを用い、これを、務歯を噛み合わせた状
態のスライドファスナーの表面及び裏面に、加熱源とし
てヒーターを用いて加熱圧着して試料を作製した以外
は、前記実施例1と同様にして接着後、5回洗濯後及び
5回ドライクリーニング後の剥離強度を測定した。な
お、ヒーター設定温度は、実施例2の場合165℃、比
較例3の場合185℃であった。
【表2】
【0024】結果を図7及び図8に示す。これらの図か
ら明らかなように、低融点、低溶融粘度の接着層を用い
た図7に示す実施例2の試料の剥離強度が、接着後、5
回洗濯後及び5回ドライクリーニング後のいずれについ
ても、図8に示す比較例3の試料の剥離強度よりも高か
った。また、図8から明らかなように、比較例3の試料
の場合、表側の補強テープの剥離強度が裏側のそれより
もかなり弱く、表裏の接着力に大きな差があることがわ
かる。これに対し、実施例2の試料の場合には、ファス
ナーテープに補強テープが表裏でバランスよく接着され
ていることがわかる。
【0025】
【発明の効果】以上のように、本発明の補強テープは、
補強層と接着層とから構成され、該接着層として融点が
110〜120℃、200℃での溶融粘度が1,000
〜2,000ポイズの低融点、低粘度のホットメルト型
接着剤を用いているため、接着層の樹脂がファスナーテ
ープの繊維間に入り込み易く、充分なアンカー効果が得
られる。そのため、本発明の補強テープは、スライドフ
ァスナーテープ端部に充分な接着強度で貼着することが
でき、洗濯やドライクリーニング後にも剥離強度の低下
は殆ど見られない。また、補強テープをファスナーテー
プに加熱加圧下で接着する際、補強層の材質に応じて加
熱手段を適切に選択することによって、接着後のファス
ナーテープの外観あるいは強度の低下を防ぐことができ
る。例えば、補強層が樹脂フィルムの場合、熱源として
超音波を用いることで補強テープとファスナーテープと
の間に気泡が入るのを防ぐことができ、また、補強層が
平織り繊維の場合には、熱源として熱板(ヒーター)を
用いることにより、補強層の平織り繊維を脆化させるこ
となく補強テープをファスナーテープに接着することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の補強テープを設けたファスナーテープ
端部の部分断面図である。
【図2】本発明の補強テープを設けたスライドファスナ
ーの下部を示す部分平面図である。
【図3】開離した状態の図2のスライドファスナーの下
部を示す部分平面図である。
【図4】実施例1の試料のファスナーテープと補強テー
プの剥離強度を示すグラフである。
【図5】比較例1の試料のファスナーテープと補強テー
プの剥離強度を示すグラフである。
【図6】比較例2の試料のファスナーテープと補強テー
プの剥離強度を示すグラフである。
【図7】実施例2の試料のファスナーテープと補強テー
プの剥離強度を示すグラフである。
【図8】比較例3の試料のファスナーテープと補強テー
プの剥離強度を示すグラフである。
【符号の説明】
1,11a,11b ファスナーテープ、2,20a,
20b 補強テープ、3 接着層、4 補強層、12
a,12b 務歯、13 スライダー、14 蝶棒、1
5 箱棒、16 箱体

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 補強層と接着層とからなる補強テープに
    おいて、上記接着層として、融点が110〜120℃、
    200℃での溶融粘度が1,000〜2,000ポイズ
    のホットメルト型接着剤を用いたことを特徴とするスラ
    イドファスナーの補強テープ。
  2. 【請求項2】 スライドファスナーのファスナーテープ
    の端部に、樹脂フィルムからなる補強層を、融点が11
    0〜120℃、200℃での溶融粘度が1,000〜
    2,000ポイズのホットメルト型接着剤からなる接着
    層を介して、超音波により加熱して圧着することを特徴
    とするスライドファスナーのファスナーテープ端部補強
    方法。
  3. 【請求項3】 スライドファスナーのファスナーテープ
    の端部に、平織り繊維からなる補強層を、融点が110
    〜120℃、200℃での溶融粘度が1,000〜2,
    000ポイズのホットメルト型接着剤からなる接着層を
    介して、熱板により加熱して圧着することを特徴とする
    スライドファスナーのファスナーテープ端部補強方法。
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