JPH10297910A - 六フッ化硫黄の精製方法 - Google Patents

六フッ化硫黄の精製方法

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JPH10297910A
JPH10297910A JP9109866A JP10986697A JPH10297910A JP H10297910 A JPH10297910 A JP H10297910A JP 9109866 A JP9109866 A JP 9109866A JP 10986697 A JP10986697 A JP 10986697A JP H10297910 A JPH10297910 A JP H10297910A
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敏夫 大井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 不純物を含む六フッ化硫黄から簡便かつ効率
的に有害不純物を除去する六フッ化硫黄の精製方法を得
る。 【解決手段】 不純物を含む六フッ化硫黄を、アルカリ
土類金属化合物、アルミン酸アルカリ金属塩およびテト
ラアルキルアンモニウム塩からなる群から選ばれた1種
以上の化合物と炭素質固体とからなる精製剤と接触させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、六フッ化硫黄の精
製方法に関するものであり、特に有害不純物を含む回収
六フッ化硫黄ガスを精製剤と接触させて精製する方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】六フッ化硫黄(以下「SF6 」と記す)
は、気体として優れた電気絶縁性を有することから、遮
断機や変圧器などの気体絶縁媒体として需要が増大して
いる。SF6 それ自体は化学的に安定であり、毒性も腐
食性も認められないが、例えば縮小型変電設備の機器な
どに用いられると、コロナ放電や遮断時に発生するアー
クなどの強い電気的ストレスに曝され、分解して種々の
不純物を生成し障害をもたらすようになる。例えば、電
気的ストレスにより分解して生成する不純物の中で、四
フッ化硫黄(以下「SF4 」と記す)、二フッ化硫黄
(以下「SF2 」と記す)、一フッ化硫黄(以下「S2
2」と記す)などは非常に反応性に富む物質であり、
機器内に微量の水分が存在すると、これと反応してフッ
化水素(以下「HF」と記す)、亜硫酸ガス(以下「S
2 」と記す)、フッ化チオニル(以下「SOF2 」と
記す)、フッ化スルフリル(以下「SO22」と記す)
などの強酸性物質や微量の五フッ化硫黄(以下「S2
10」と記す)を生成する。これらの不純物を含むSF6
ガスを使用し続けると、機器類の金属部材を腐食するな
どの障害が現れるので、適宜に機器から抜き出して新し
いSF6 と入れ替えが行われる。
【0003】しかしSF6 ガスは高価であるばかりでな
く、地球温暖化など環境への影響も無視できない状況下
で、前記の有害不純物を含むSF6 は、回収して精製処
理した後リサイクルすることが求められるようになって
きた。この課題に対しては従来からも種々の精製方法が
提案されている。例えば、乾式法としては、回収ガス
を活性アルミナ、X型合成ゼオライトと接触させる方法
(特公昭47−6205号公報)、転化剤を用いて不
純物ガス成分を固体合成物と生成ガスとに転化させ、次
いでガス吸収剤を用いて前記の生成ガスを吸収除去する
方法(特開昭60−54723号公報)など、また湿式
法としては、回収ガスをアルカリ槽(水酸化カルシウ
ム水溶液)で処理する方法(浜野,ほか;大電力試験場
におけるSF6 ガス回収装置;平成8年電気学会全国大
会)、リチウム置換した巨大網状構造ポリマーと接触
させる方法(特開平6−211506号公報)などが知
られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来提案され
ている前記の各精製方法にはそれぞれ問題があった。例
えば前記の方法では、SO2 、SOF2 、SO22
2 10などに対して十分な吸着効果が得られない、
の方法は、不純物を水酸化カルシウムと反応させて水素
を発生させ、この水素ガスを吸着除去するものである
が、可燃性の水素ガスを発生させる問題がありまた十分
な処理能力が得られない、の方法は湿式法であり設備
が大規模となる、は高価な吸収剤を用いるほか、湿式
法であるため大量の水分が混入する、などの問題があ
り、何れも工業的に採用できる経済的な方法ではなかっ
た。本発明は、上記の課題を解決するためになされたも
のであって、従ってその目的は、不純物を含むSF6
ら簡便かつ効率的に有害不純物を除去することができる
SF6 の精製方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに本発明は、不純物を含むSF6 を、アルカリ土類金
属化合物、アルミン酸アルカリ金属塩およびテトラアル
キルアンモニウム塩からなる群から選ばれた1種以上の
化合物と炭素質固体とからなる精製剤と接触させるSF
6 の精製方法を提供する。前記の不純物を含むSF
6 は、不純物としてHF、SO2 、S22、SF2 、S
4 、S2 10、SOF2 およびSO22からなる群の
何れか1種以上を含むものであってよい。前記精製剤の
アルカリ土類金属化合物は、カルシウム、マグネシウ
ム、バリウムおよびストロンチウムの酸化物、水酸化
物、炭酸塩および硝酸塩からなる群から選ばれたもので
あることが好ましい。またアルミン酸アルカリ金属塩
は、アルミン酸リチウム、アルミン酸ナトリウム、アル
ミン酸カリウムおよびアルミン酸セシウムからなる群か
ら選ばれたものであることが好ましい。またテトラアル
キルアンモニウム塩は、水酸化テトラメチルアンモニウ
ム、水酸化テトラエチルアンモニウム、炭酸テトラメチ
ルアンモニウム、炭酸テトラエチルアンモニウム、塩化
テトラメチルアンモニウム、塩化テトラエチルアンモニ
ウム、アルミン酸テトラメチルアンモニウムおよびアル
ミン酸テトラエチルアンモニウムからなる群から選ばれ
たものであることが好ましい。前記精製剤の炭素質固体
は、コークス粉末、チャー炭、石炭、ピッチ、木炭、活
性炭およびカーボンブラックからなる群から選ばれた1
種以上であることが好ましい。前記精製剤の比表面積
は、80m2 /g〜1000m2 /gの範囲内であるこ
とが好ましい。また前記精製剤の平均細孔径は、7オン
グストローム〜1500オングストロームの範囲内であ
ることが好ましい。前記により精製されたSF6 中に含
まれるHF濃度は、0.1重量ppm以下とされること
が好ましい。また、前記のSF6 の精製方法は、脱水工
程が付加されていることが好ましい。この脱水工程は、
脱水剤としてゼオライトを用いるものであることが好ま
しい。前記により精製されたSF6 中に含まれる水分濃
度は、50重量ppm以下とされることが好ましい。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。本発明のSF6 の精製方法は、例えばガス遮断器
(GCB)などのガス絶縁機器に使用されて、コロナ放
電や遮断時に発生する電気アークなどにより分解し有害
な不純物を生成したSF6 (以下「不純SF6 」と記
す)からこの有害不純物を除去し、リサイクルする際な
どの精製工程に適用される。これらのガス絶縁機器に使
用された後の不純SF6 は、一般にSF4 、SF2 、S
22、SO2 、SOF2 、SO22、S2 10などの腐
食性有害不純物を含んでいる。
【0007】本発明の精製方法の一実施形態において
は、アルカリ土類金属化合物、アルミン酸アルカリ金属
塩および/またはテトラアルキルアンモニウム塩と炭素
質固体とからなる精製剤を、例えば反応管に充填し、こ
の反応管に室温で、前記の不純SF6 をガス流として流
通させる。これにより、不純SF6 中の不純物は精製剤
に吸着され、実質的に有害不純物を含まないSF6 (以
下「精製SF6 」と記す)を、簡便かつ効果的に回収す
ることができる。
【0008】得られた精製SF6 を前記のガス絶縁機器
などにリサイクルするに際しては、精製SF6 中の水分
が50重量ppm以下とされることが好ましい。これ
は、前記のSF6 精製工程に、例えば脱水剤としてゼオ
ライトを用いる脱水工程を付加することにより達成する
ことができる。
【0009】以下、本発明の構成要素について詳しく説
明する。本発明に用いる精製剤は、アルカリ土類金属化
合物、アルミン酸アルカリ金属塩およびテトラアルキル
アンモニウム塩からなる群から選ばれた1種以上の化合
物と炭素質固体とからなる。
【0010】前記のアルカリ土類金属化合物の例として
は、カルシウム、マグネシウム、バリウムまたはストロ
ンチウムの酸化物、水酸化物、炭酸塩または硝酸塩など
を挙げることができる。これらは1種を単独で用いても
よく、または2種以上の混合物として用いてもよい。就
中、カルシウムの酸化物、水酸化物、炭酸塩または硝酸
塩が好ましく、安価に入手できて取扱いが容易な点で生
石灰、消石灰、または石灰石が更に好適である。
【0011】前記のアルミン酸アルカリ金属塩の例とし
ては、アルミン酸リチウム、アルミン酸ナトリウム、ア
ルミン酸カリウムまたはアルミン酸セシウムなどを挙げ
ることができる。これらは1種を単独で用いてもよく、
または2種以上の混合物として用いてもよい。就中、ア
ルミン酸ナトリウムまたはアルミン酸カリウムが入手の
容易さの点で好適である。特にアルミン酸ナトリウムが
好ましい。
【0012】前記のテトラアルキルアンモニウム塩の例
としては、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テ
トラエチルアンモニウム、炭酸テトラメチルアンモニウ
ム、炭酸テトラエチルアンモニウム、塩化テトラメチル
アンモニウム、塩化テトラエチルアンモニウム、アルミ
ン酸テトラメチルアンモニウムまたはアルミン酸テトラ
エチルアンモニウムなどを挙げることができる。これら
は1種を単独で用いてもよく、または2種以上の混合物
として用いてもよい。就中、水酸化テトラメチルアンモ
ニウム、炭酸テトラメチルアンモニウム、塩化テトラメ
チルアンモニウムまたはアルミン酸テトラメチルアンモ
ニウムが入手の容易さの点で好適である。特に炭酸テト
ラメチルアンモニウムが好ましい。炭酸テトラメチルア
ンモニウムとアルミン酸テトラメチルアンモニウムはそ
れぞれ、水酸化テトラメチルアンモニウムに炭酸ガスま
たは水酸化アルミニウムを反応させて製造することがで
きる。
【0013】前記の炭素質固体の例としては、コークス
粉末、チャー炭、石炭、ピッチ、木炭、活性炭およびカ
ーボンブラックなどを挙げることができる。これらは1
種を単独で用いてもよく、または2種以上の混合物とし
て用いてもよい。炭素質固体の形状としては、粉末また
は細粒状またはペレット状であることが好ましい。細粒
状の場合は、球形であっても破砕形であってもいずれで
もよい。これらの炭素質固体は、比表面積が100m2
/g〜2500m2 /gの範囲内、特に500m2 /g
〜2000m2 /gの範囲内であることが好ましい。特
に好適な炭素質固体の例としては、粉末状のものではチ
ャー炭、細粒状のものでは活性炭を挙げることができ
る。
【0014】本発明に用いる精製剤は、種々の方法で調
製することができる。例えばアルミン酸ナトリウムなど
の水溶液に炭素質固体として活性炭などを浸漬し、攪拌
後に乾燥すれば、担持型の精製剤が得られる。また、例
えば消石灰粉末などとチャー炭粉末などとを所定の割合
に混合し、水を加えて混練し、取扱い易い粒径のペレッ
ト状に成形した後乾燥すれば、ペレット型の精製剤が得
られる。
【0015】精製剤が担持型である場合、例えばアルミ
ン酸アルカリ金属塩および/またはテトラアルキルアン
モニウム塩の炭素質固体への担持量は、炭素質固体とし
て活性炭を用いる場合、活性炭100mlに対する担持
量gとして1重/容%〜30重/容%の範囲内、特に5
重/容%〜20重/容%の範囲内とすることが好まし
い。1重/容%未満では効果が不十分であり、30重/
容%を越えると炭素質固体の細孔閉塞などが起こって逆
に効率が低下する。
【0016】精製剤がペレット型である場合、例えばア
ルカリ土類金属化合物と炭素質固体の混合割合は、組成
物の種類にもよるが、同重量割合かまたはアルカリ土類
金属化合物の割合を大きくすることが好ましい。担持型
であってもペレット型であっても、精製剤は十分に乾燥
する必要があり、乾燥には乾燥ガスとして窒素、ヘリウ
ム、アルゴンなどの不活性ガスを用いることが好まし
い。
【0017】精製剤の比表面積は、80m2 /g〜10
00m2 /gの範囲内、特に100m2 /g〜700m
2 /gの範囲内とすることが好ましい。また精製剤の平
均細孔径は、7オングストローム〜1500オングスト
ロームの範囲内、特に7オングストローム〜1100オ
ングストロームの範囲内とすることが好ましい。これら
の範囲外では精製効率が低下する。前記範囲の比表面積
および平均細孔径は、精製剤の調製に際して素材、配合
割合、調製法などを選択することにより実現できる。
【0018】前記の精製剤を用いて不純SF6 を精製す
るに際しては、不純SF6 をこの精製剤と接触させる。
この接触工程において、不純SF6 中の不純物濃度は
2.0重量%以下であることが好ましい。不純物がこれ
以上含まれていると、大量の精製剤が必要となり、また
精製時間も多くかかるので好ましくない。
【0019】接触に際して不純SF6 は気体であっても
液体であってもよいが、通常は気体として接触させるこ
とが好ましい。接触方法としては一般に流体−固体接触
に用いられる方法が何れも採用可能である。従って流動
床方式や移動床方式も用いることができるが、一般には
固定床方式が好ましい。気−固接触方式を採用する場
合、接触工程の圧力は特に限定されないが、経済的見地
から大気圧〜2MPaの範囲内とすることが好ましい。
また接触工程の温度も特に限定されないが、例えば−4
0℃〜100℃の範囲内で適宜選択することができる。
特別な事情がなければ、経済的見地から接触温度は常温
とすることが好ましい。
【0020】以上説明した精製剤との接触工程によっ
て、不純SF6 は、例えばHF濃度として0.1重量p
pm以下(ハロゲンイオン分析、イオンクロマトグラフ
ィー)のレベルまで精製することができる。この精製条
件でSイオン量はSO4 -として0.1重量ppm以下
(イオンクロマトグラフィー)となる。更に他の有害不
純物であるSO2 、SF2 、SF4 、SO22およびS
OF2 も、ガスクロマトグラフィー(GC)およびガス
クロマトグラフィー/質量分析(GC/MAS)におい
て検出限界以下(0.1重量ppm以下)とすることが
できる。
【0021】前記の接触工程で得られた精製SF6 を気
体絶縁媒体としてリサイクルするためには、SF6 分解
の一要因をなす水分を十分に除去する必要がある。そこ
で、本発明のSF6 の精製方法には、水分含量を厳重に
管理できる脱水工程を付加することが好ましい。この脱
水工程は、前記の接触工程の後に、好ましくは脱水剤と
して合成ゼオライトなどを用いる気−固接触により行う
ことが好ましい。この工程で用いるに好適な脱水剤は合
成ゼオライトであり、特に「モレキュラーシーブ(商品
名)」として一般に知られている分子ふるいの中から、
好適な細粒径範囲のものを選択して用いることが好まし
い。
【0022】前記の分子ふるいを脱水剤として用いる気
−固接触脱水工程は、圧力が大気圧〜2MPaの範囲
内、温度が−40℃〜100℃の範囲内、特に常温にお
いて運転することが経済的見地から好ましい。この脱水
工程によって、精製SF6 中の水分含量を50重量pp
m以下、更に、特に好ましい水分含量限界である10重
量ppm以下にすることができる。
【0023】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳しく説明
する。不純SF6 試料 :試験のため、下記の不純SF6 試料を
調製した。
【0024】(不純SF6 試料1)六フッ化硫黄(昭和
電工社製、純分99.999%以上、ハロゲンイオン1
重量ppm以下)を、ガス絶縁開閉試験装置に約0.5
MPaの充填圧まで充填し、ガス絶縁開閉試験を繰り返
した後、このガスを、真空乾燥し冷却したシリンダー容
器に採取し、不純SF6 試料1とした。この試料の分析
結果を以下に示す。分析方法は、電子捕獲型分析法(G
C/ECD)、炎光光度分析法(GC/FPD)、熱伝
導度法(GC/TCD)、ガスクロマトグラフィー/質
量分析法(GC/MAS)、ハロゲンイオン分析法(イ
オンクロマトグラフィー)および水分分析法(水晶発振
子法)によった。分析結果は、水分を除くガス成分の重
量ppmで表し、H2 Oは別途に重量ppmで表示し
た。(以下、全ての分析結果を同様に表示する。) 成分分析値(単位は重量ppm); SF6 99.8430 CF4 0.0620 C26 0.0063 C24 0.0012 SOF2 0.0512 SO22 0.0022 SO2 0.0013 HF 0.0328 H2O 0.0086
【0025】(不純SF6 試料2)前記の不純SF6
料1に更に市販の四フッ化硫黄(SF4 )および五フッ
化硫黄(S2 10)を添加し、不純SF6 試料2とし
た。この試料の分析結果を以下に示す。S2 10の分析
方法は電子捕獲型分析法(GC/ECD)によった。 成分分析値(単位は重量ppm); SF6 99.8422 CF4 0.0620 C26 0.0063 C24 0.0012 SOF2 0.0512 SO22 0.0022 SO2 0.0013 SF4 0.0005 S2 10 0.0003 HF 0.0328 H2O 0.0118
【0026】精製剤の調製:下記の3種の精製剤を調製
した。 (精製剤1)アルミン酸ナトリウムの25%水溶液40
mlに、粒状活性炭(比表面積1200m2 /g、粒径
0.5mm〜2mm)100mlを浸漬し、攪拌後、乾
燥窒素ガスにて200℃で3時間乾燥させ、水分を含ま
ないアルミン酸ナトリウム担持活性炭(NaAlO2
持量10g/100ml活性炭)を調製し、精製剤1と
した。精製剤1は、比表面積が約570m2 /g、平均
細孔径が約14オングストロームであった。
【0027】(精製剤2)水酸化テトラメチルアンモニ
ウムの25%水溶液40mlに、粒状活性炭(比表面積
1200m2 /g、粒径0.5mm〜2mm)100m
lを浸漬し、攪拌後、乾燥窒素ガスにて50℃で5時間
乾燥させ、水分を含まないテトラメチルアンモニウム担
持活性炭((CH34NOH担持量10g/100ml
活性炭)を調製し、精製剤2とした。精製剤2は、比表
面積が約560m2 /g、平均細孔径が約13オングス
トロームであった。
【0028】(精製剤3)粒度250μm以下のチャー
炭と粒度250μm以下の消石灰とを、重量比1:3の
割合で配合し、ヘンシェルミキサーで混合しながら水を
加えて造粒し、次いで110℃で4時間乾燥し、更に窒
素雰囲気下800℃で8時間熱処理して脱水焼成し、得
られた焼成物を2mm〜4mmのペレットに整粒して精
製剤3を調製した。精製剤3は炭素(C)と酸化カルシ
ウム(CaO)が主成分であり、比表面積が約120m
2 /g、平均細孔径が約1000オングストロームであ
った。
【0029】精製実験: (実施例1)容積75mlのSUS製シリンダーに、前
記の精製剤1を40ml充填し、これに前記の不純SF
6 試料1を、室温で12NL/hrの速度で供給した。
シリンダーの出口でガスを採取し、ガス分析およびハロ
ゲンイオン分析を行った。ハロゲンイオン分析は、超純
水に出口ガスを一定時間吹き込み、この試料をイオンク
ロマトグラフィーにより分析した。分析結果を以下に示
す。 成分分析値(単位は重量ppm,−は測定限界以下); SF6 99.9467 CF4 0.0482 C26 0.0051 C24 − SOF2 − SO22 − SO2 − HF − F- <0.001 SO4 - 0.004 H2 O 0.0129 上記の結果から、精製剤1によって、不純SF6 試料1
中の有害不純物が効果的に除去されたことは明かであ
る。
【0030】(実施例2)容積75mlのSUS製シリ
ンダーに、前記の精製剤2を40ml充填し、これに前
記の不純SF6 試料1を、室温で20NL/hrの速度
で供給した。シリンダーの出口でガスを採取し、実施例
1と同様にしてガス分析およびハロゲンイオン分析を行
った。分析結果を以下に示す。 成分分析値(単位は重量ppm,−は測定限界以下); SF6 99.9415 CF4 0.0528 C26 0.0057 C24 − SOF2 − SO22 − SO2 − HF − F- <0.01 SO4 - 0.01 H2 O 約150 上記の結果から、精製剤1によって、不純SF6 試料1
中の有害不純物が効果的に除去されたことは明かであ
る。
【0031】(実施例3)実施例2で得られた出口ガス
から水分を除去する実験を行った。容積75mlのSU
S製シリンダーに、市販の合成ゼオライト(ユニオン昭
和社製モレキュラーシーブ3A)を60ml充填し、こ
れに前記の実施例2で得られた出口ガスを導入し、排出
ガス中の水分を分析した。分析値は5重量ppm以下で
あった。この実施例3の方法によりSF6 試料中の水分
が所定限度以下まで効果的に除去されたことは明かであ
る。
【0032】(実施例4)容積75mlのSUS製シリ
ンダー2本を直列に連結し、第一のシリンダーには精製
剤3を40ml充填し、第二のシリンダーには精製剤1
を40ml充填し、第一のシリンダーから不純SF6
料1を、室温で20NL/hrの速度で供給した。第二
シリンダーの出口でガスを採取し、実施例1と同様にし
てガス分析およびハロゲンイオン分析を行った。分析結
果を以下に示す。 成分分析値(単位は重量ppm,−は測定限界以下); SF6 99.9579 CF4 0.0389 C26 0.0032 C24 − SOF2 − SO22 − SO2 − HF − F- <0.001 SO4 - 0.002 H2 O 0.005 上記の結果から、精製剤3および精製剤1の併用は、不
純SF6 試料1中の有害不純物の除去に有効であるばか
りでなく、パーフルオロカーボン類(CF4 、C26
の除去にも有効であることがわかる。
【0033】(実施例5)容積75mlのSUS製シリ
ンダーに、前記の精製剤1を40ml充填し、これに前
記の不純SF6 試料2を、室温で12NL/hrの速度
で供給した。シリンダーの出口でガスを採取し、実施例
1と同様にしてガス分析およびハロゲンイオン分析を行
った。S2 10の分析方法は電子捕獲型分析法(GC/
ECD)によった。分析結果を以下に示す。 成分分析値(単位は重量ppm,−は測定限界以下); SF6 99.8423 CF4 0.0472 C26 0.0050 C24 − SOF2 − SO22 − SO2 − SF4 − S2 10 <0.0001 HF − F- <0.001 SO4 - 0.003 H2 O 0.0124 上記の結果から、精製剤1によって、不純SF6 試料2
中のSF4 およびS210も、他の有害不純物と同様に
効果的に除去されたことは明かである。
【0034】
【発明の効果】本発明の六フッ化硫黄の精製方法は、不
純物を含む六フッ化硫黄を、アルカリ土類金属化合物、
アルミン酸アルカリ金属塩またはテトラアルキルアンモ
ニウム塩から選ばれた1種以上の化合物と炭素質固体と
からなる精製剤と接触させるものであるので、大規模な
設備を必要とせず、簡便かつ効果的に有害不純物を除去
することができる。更に本発明の精製方法は、脱水工程
を付加することによりSF6 分解の一要因をなす水分を
除去することができて、精製SF6 を気体絶縁媒体とし
てリサイクルさせることができるようになる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大野 博基 神奈川県川崎市川崎区扇町5−1 昭和電 工株式会社化学品研究所内 (72)発明者 中條 哲夫 神奈川県川崎市川崎区扇町5−1 昭和電 工株式会社化学品研究所内 (72)発明者 大井 敏夫 神奈川県川崎市川崎区扇町5−1 昭和電 工株式会社川崎工場内 (72)発明者 丸茂 国臣 神奈川県川崎市川崎区扇町5−1 昭和電 工株式会社化学品研究所内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不純物を含む六フッ化硫黄を、アルカリ
    土類金属化合物、アルミン酸アルカリ金属塩およびテト
    ラアルキルアンモニウム塩からなる群から選ばれた1種
    以上の化合物と炭素質固体とからなる精製剤と接触させ
    る六フッ化硫黄の精製方法。
  2. 【請求項2】 不純物としてフッ化水素、亜硫酸ガス、
    一フッ化硫黄、二フッ化硫黄、四フッ化硫黄、五フッ化
    硫黄、フッ化チオニルおよびフッ化スルフリルからなる
    群の何れか1種以上を含む六フッ化硫黄を、請求項1に
    記載の精製剤と接触させる六フッ化硫黄の精製方法。
  3. 【請求項3】 アルカリ土類金属化合物が、カルシウ
    ム、マグネシウム、バリウムおよびストロンチウムの酸
    化物、水酸化物、炭酸塩および硝酸塩からなる群から選
    ばれたものである請求項1に記載の六フッ化硫黄の精製
    方法。
  4. 【請求項4】 アルミン酸アルカリ金属塩が、アルミン
    酸リチウム、アルミン酸ナトリウム、アルミン酸カリウ
    ムおよびアルミン酸セシウムからなる群から選ばれたも
    のである請求項1に記載の六フッ化硫黄の精製方法。
  5. 【請求項5】 テトラアルキルアンモニウム塩が、水酸
    化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアン
    モニウム、炭酸テトラメチルアンモニウム、炭酸テトラ
    エチルアンモニウム、塩化テトラメチルアンモニウム、
    塩化テトラエチルアンモニウム、アルミン酸テトラメチ
    ルアンモニウムおよびアルミン酸テトラエチルアンモニ
    ウムからなる群から選ばれたものである請求項1に記載
    の六フッ化硫黄の精製方法。
  6. 【請求項6】 炭素質固体がコークス粉末、チャー炭、
    石炭、ピッチ、木炭、活性炭およびカーボンブラックか
    らなる群から選ばれた1種以上である請求項1に記載の
    六フッ化硫黄の精製方法。
  7. 【請求項7】 精製剤の比表面積が80m2 /g〜10
    00m2 /gの範囲内である請求項1に記載の六フッ化
    硫黄の精製方法。
  8. 【請求項8】 精製剤の平均細孔径が7オングストロー
    ム〜1500オングストロームの範囲内である請求項1
    に記載の六フッ化硫黄の精製方法。
  9. 【請求項9】 精製された六フッ化硫黄中に含まれるフ
    ッ化水素濃度を0.1重量ppm以下とする請求項1に
    記載の六フッ化硫黄の精製方法。
  10. 【請求項10】 脱水工程が付加された請求項1に記載
    の六フッ化硫黄の精製方法。
  11. 【請求項11】 脱水工程が、脱水剤としてゼオライト
    を用いるものである請求項9に記載の六フッ化硫黄の精
    製方法。
  12. 【請求項12】 精製された六フッ化硫黄中に含まれる
    水分濃度を50重量ppm以下とする請求項10に記載
    の六フッ化硫黄の精製方法。
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