JPH10305087A - セルロース系消臭剤の製造方法 - Google Patents

セルロース系消臭剤の製造方法

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JPH10305087A
JPH10305087A JP9130559A JP13055997A JPH10305087A JP H10305087 A JPH10305087 A JP H10305087A JP 9130559 A JP9130559 A JP 9130559A JP 13055997 A JP13055997 A JP 13055997A JP H10305087 A JPH10305087 A JP H10305087A
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pulp
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Kazuya Akata
和哉 赤田
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Kohjin Co
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 消臭機能が高く安定である第一鉄イオンを担
持したセルロース系消臭剤を、安価にかつ簡便に製造す
る工業的に有利な製造方法を提供する。 【構成】 天然パルプを主体としたセルロース繊維を分
散した第一鉄化合物の水溶液に、アルカリ性物質を添加
してpHを6.5〜7として湿式成型法で成型する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、多くの悪臭に対す
る良好且つ安全で安価な、第1鉄イオンを担持したセル
ロース系消臭剤の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、産業分野のみならず一般的な日常
生活に於いても、悪臭に対する意識はますます深まって
きている。これらの悪臭に対する消臭剤としては、第1
鉄イオンを用いたものが多用されており、これをセルロ
ース系繊維に担持させた報告も多い。ところで、第一鉄
イオンは、使用雰囲気中の酸素により酸化され易く、安
定に使用するのは困難であるという問題点があるため、
アスコルビン酸等のオキシカルボン酸類をはじめとして
種々の化合物を併用する安定化方法が多数提案されてい
る(例えば、特開昭58−156539号公報、特開昭
60−142856号公報、特開昭63−84554号
公報、特開昭63−143068号公報、等)。しかし
ながらこれらの方法は、第1鉄イオンが比較的安定であ
る酸性溶液でセルロース系繊維に塗布や含浸するもので
あり、セルロース系繊維が湿っている際には物質移動に
時間がかかり、逆に、乾燥している際には比較的第1鉄
溶液の吸収は速いが、結果的にセルロース系繊維を2度
以上乾燥する必要がある等効率が悪く、また、溶液が酸
性であると、セルロース系繊維の飽和含液率以上に第1
鉄溶液を保持させる事が出来ず、第1鉄イオンを含有さ
せる量に自ずと制限が出来てしまう等の欠点があった。
【0003】一方、中性領域でセルロース系繊維に塗布
あるいは含浸する報告もある(例えば、特開昭61−1
06162号公報、等)が、中性領域で生じた水酸化鉄
フロックの為成分が内部まで達せず主に表面に付着する
だけとなる為、乾燥後に脱落が生じやすく、かつ、担持
や第1鉄イオンの安定化に必要なセルロースの表面積が
減少しているためと思われるが、第1鉄イオンの安定性
も悪化する。また、オキシカルボン酸類は、その多くが
中性領域での安定性に欠け、分解しやすくなるので、こ
れらを併用しても第1鉄イオンを安定化させる事は困難
であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これら欠点を解消する
ため、本発明者らは、酸化セルロースにpH6〜11、
好ましくはpH8〜9で金属イオンを担持させる方法
(特開平2−52660号公報)、あるいは、セルロー
ス系粉末状物にキトサンを固定化した後pH5〜11、
好ましくはpH8〜9で鉄イオンを固定化する方法(特
開平4−193275号公報)をそれぞれ提案した。こ
れらは、担持する金属種によって良好な消臭材料を得る
ことが出来るが、比較的高価な酸化セルロースを用いた
り、操作が煩雑であるという欠点があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる課
題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、天然パルプを主
体としたセルロース繊維を分散させた第一鉄化合物溶液
を、アルカリ性物質を添加してpHを6.5〜7とし、
湿式成型法で成型することにより、消臭機能の高い、か
つ長期にわたり安定なセルロース系消臭剤が高収率で得
られることを見いだし、本発明を完成するに至った。す
なわち本発明は、第一鉄イオンを担持したセルロース系
消臭剤の工業的に有利な製造方法を提供するものであ
る。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。天然パル
プを主体としたセルロース繊維は、第一鉄化合物の水溶
液に分散させる。本発明に用いられるセルロース繊維と
しては、天然パルプである木材パルプ、もみがら、そば
殻等のパルプ化物を挙げることができる。また、天然パ
ルプを主体とするが、他の消臭剤系と共存させたり成型
物の強度を増す等の目的で天然パルプ以外のセルロース
繊維、例えば酸化セルロース、メチルセルロース、カル
ボキシメチルセルロース等を添加することも可能であ
る。これら天然パルプ以外のセルロース繊維は、価格、
作業性等の観点から天然パルプに対して30重量%以下
であることが好ましい。本発明において、天然パルプを
主体としたセルロース繊維が第1鉄イオンと化学的に作
用し、第1鉄イオンを雰囲気中酸素による酸化に対して
非常に顕著な安定性を付与するため、長期間の空気中暴
露に於いてもその消臭機能が持続し、消臭繊維としての
能力を発揮する事が出来る。
【0007】本発明に用いられる第1鉄化合物として
は、第1鉄イオンに良好に解離するものであれば特に制
限はないが、具体例としては、硫酸第1鉄、塩化第1鉄
を始めとした無機化合物、ぎ酸第1鉄、酢酸第1鉄、ア
スコルビン酸第1鉄、クエン酸第1鉄、酒石酸第1鉄等
の有機化合物を例示することができる。これら第一鉄化
合物は、単独であっても二種以上を併用してもよい。
【0008】第一鉄化合物の溶液は、0.1〜2モル/
L程度が好ましく、セルロース繊維の分散濃度は、通常
の抄紙条件程度で十分である。第一鉄イオンの量は、天
然パルプを主体としたセルロース繊維100重量部に対
して0.01〜50重量部、好ましくは0.1〜10重
量部が望ましい。第1鉄イオンがこの範囲より少ないと
十分な消臭効果が得られ難く、一方、この範囲より多い
とセルロース繊維への担持が非常に困難になり、また経
済性も悪化するので好ましくない。
【0009】天然パルプを主体としたセルロース繊維を
分散させた液は、アルカリ性物質を添加することによ
り、pHを6.5〜7に調整する。この操作により、天
然パルプを主体としたセルロース繊維への第1鉄イオン
分の歩留まりは飛躍的に向上する。これは、系が酸性で
あると、第1鉄イオンの水溶性が極めて高いため、調整
時に設備への付着、系外への流出等により歩留まりが低
下するという、問題点を解決したものである。本発明に
用いられるアルカリ性物質としては、特に制限はない
が、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸
化アルカリ類やアンモニアといった一般的な無機アルカ
リ性物質を例示することができる。
【0010】pHを調整された分散液は、湿式成型法で
成型される。成型されるセルロース系消臭剤の形状とし
ては、消臭機能が維持できる範囲で様々な形状が可能で
あるが、例えば、シート状物、顆粒状物、抄紙した紙状
物、不織布等が例示され、シート状物であれば例えば一
般的な抄紙機を用いることにより、顆粒状物であれば例
えば回転式造粒機を用いることにより成型することがで
きる。
【0011】本発明において、第一鉄化合物溶液、pH
調整時、あるいは成型前に、必要に応じてオキシカルボ
ン酸、オキソカルボン酸等を添加して第1鉄イオンを安
定化させる事もできるが、オキシカルボン酸、オキソカ
ルボン酸等は中性領域では安定性が十分ではなく、容易
に分解、失活をするため、本発明においては、特に大き
な効果を奏するものではない。
【0012】
【実施例】
実施例1 硫酸第1鉄0.5mol/lの水溶液を10l調整し、
これに離解したN−DPパルプ(針葉樹溶解パルプ)を
乾燥重量で3.0kg添加し、よく混合した。その後、
10%水酸化ナトリウムで約60分かけて徐々にpHを
6.5として調整物を得た。これを抄紙し、105℃で
3時間乾燥し、第1鉄イオン含有シートを得た。
【0013】実施例2 硫酸第1鉄0.5mol/lの水溶液を10l調整し、
これに離解したリンターパルプを乾燥重量で3.0kg
添加し、よく混合した。その後、10%水酸化ナトリウ
ムで約60分かけて徐々にpHを6.5として調整物を
得た。これを抄紙し、105℃で3時間乾燥し、第1鉄
イオン含有シートを得た。
【0014】実施例3 硫酸第1鉄0.5mol/lの水溶液を10l調整し、
これに離解したパウダー状パルプ(60メッシュ/イン
チ通過)を乾燥重量で3.0kg添加し、よく混合し
た。その後、10%水酸化ナトリウムで約60分かけて
徐々にpHを6.5として調整物を得た。これを脱水
後、回転式造粒機で粒径3mmの顆粒状成型物とした
後、105℃で3時間乾燥し、第1鉄イオン含有顆粒状
物を得た。
【0015】比較例1 硫酸第1鉄0.5mol/lの水溶液を10l調整し、
これに離解したパルプを乾燥重量で3.0kg添加し、
よく混合した。その後、10%水酸化ナトリウムで約6
0分かけて徐々にpHを8.0として調整物を得た。こ
れを抄紙し、105℃で3時間乾燥し、第1鉄イオン含
有シートを得た。
【0016】比較例2 硫酸第1鉄0.5mol/lの水溶液を10l調整し、
これに離解した晒クラフトパルプを乾燥重量で3.0k
g添加し、よく混合した。その後、10%水酸化ナトリ
ウムで約60分かけて徐々にpHを6.5として調整物
を得た。これを抄紙し、105℃で3時間乾燥し、第1
鉄イオン含有シートを得た。
【0017】比較例3 パルプを乾燥重量で3.0kg十分に離解し、これを抄
紙した後105℃で3時間乾燥し、パルプシートを得
た。別に硫酸第1鉄0.5mol/lの水溶液を10l
調整し、液中に前に得たパルプシートを浸積して1時間
放置した後、10%水酸化ナトリウムで約60分かけて
徐々にpHを7.0とした。第1鉄イオン含有パルプシ
ートを液中より取り出し105℃で3時間乾燥してサン
プルシートを得た。
【0018】比較例4 パルプを乾燥重量で3.0kg十分に離解し、これを抄
紙した後105℃で3時間乾燥し、パルプシートを得
た。別に硫酸第1鉄5mol/lの水溶液を1lにアス
コルビン酸0.1molを添加した水溶液を調整し、1
0%水酸化ナトリウムで約60分かけて徐々にpHを
7.0として、中性第1鉄イオン水溶液を得た。パルプ
シート上に中性第1鉄イオン水溶液を均一に滴下した
後、105℃で3時間乾燥してサンプルシートを得た。
【0019】実施例及び比較例で得られたシート等の外
見を比較すると、実施例1〜3、比較例2は若干の着色
はあるがシートの形状には問題なかった。一方、比較例
1、3、4は極めて濃い酸化鉄の着色が斑に生じ、形状
は実施例のシートに比べると凹凸が多く、特に比較例
3、4のシートは他と比較して若干変形していた。また
比較例1、3及び4は触ると手に鉄分と思われる一部着
色した粉体が付着した。また、各シート等の消臭成分で
ある鉄分の含有量をEDTAを用いたキレート滴定法で
測定を行い比較した。その結果を表1に示した。
【0020】
【表1】
【0021】評価例 実施例1〜3及び比較例1〜4で得られたシート等を用
いて、消臭成分としての第1鉄イオンの安定性を比較し
た。方法は一定日数放置する事による消臭能力の変化を
調べる方法で行った。放置条件は送風式恒温装置内で各
サンプルを同様にトレーに並べ、放置温度は30℃で行
った。消臭試験は、1l三角フラスコ内に50ppmの
トリメチルアミン(以下TMAと記す)を封入し、この
中にサンプルを乾燥重量合計で1.0g加えて放置し、
30分後に三角フラスコ内部のTMA濃度を測定した。
TMA濃度の測定は検知管法で行った。結果を表2に示
す。本発明の製造方法によって得られたシート等の安定
性は非常に高く、表面に若干の変色があったものの30
日を越える過酷な条件でも全く消臭効果の低下は見られ
なかった。また、比較例1は経時的な消臭効果の悪化は
小さいものの初期の消臭能力が低く、比較例2は本発明
品とほぼ同等の消臭効果を示した。
【0022】
【表2】
【0023】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明による
と、安価にかつ簡便に、消臭機能が高く安定であるセル
ロース系消臭剤の工業的に有利な製造方法が提供され
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 天然パルプを主体としたセルロース繊維
    を分散した第1鉄化合物の水溶液に、アルカリ性物質を
    添加してpHを6.5〜7とし、湿式成型法で成型する
    ことを特徴とする、第1鉄イオンを担持したセルロース
    系消臭剤の製造方法。
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