JPH10306073A - 天然カロチノイド含有粒状組成物及びその製造方法 - Google Patents

天然カロチノイド含有粒状組成物及びその製造方法

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JPH10306073A
JPH10306073A JP13282997A JP13282997A JPH10306073A JP H10306073 A JPH10306073 A JP H10306073A JP 13282997 A JP13282997 A JP 13282997A JP 13282997 A JP13282997 A JP 13282997A JP H10306073 A JPH10306073 A JP H10306073A
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carotenoid
natural
granular composition
natural carotenoid
particles
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JP13282997A
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Taku Akamatsu
卓 赤松
Susumu Sakurai
進 桜井
Kentarou Kiyama
健太郎 貴山
Kazuo Nagaai
一雄 永合
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Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 天然カロチノイドを120〜180℃で
油脂類に溶解した油相に賦形剤を含有する水相を加えた
後、造粒して含水状態のカロチノイド含有粒子を形成
し、この含水カロチノイド含有粒子を20℃以下の温度
条件下に保持した後、乾燥することによってJIS Z
8721に従って表示される粒状組成物の色が色相
2.5R〜10R、明度3.5以上、彩度6以上である
天然カロチノイド含有粒状組成物を調製する。 【効果】 本発明の天然カロチノイド含有粒状組成物の
製造方法によれば、カロチノイド本来の色調を有する天
然カロチノイド含有粒状組成物や色調の一貫した天然カ
ロチノイド含有粒状組成物を製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、天然カロチノイド
を顆粒化又はマイクロカプセル化した天然カロチノイド
含有粒状組成物及びその製造方法に関し、更に詳述する
と、色調が改善されて、カロチノイドそのものの色に近
い明るい色調を呈する天然カロチノイド含有粒状組成物
及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】カロチ
ノイドは、黄色、橙色から赤色を示す脂溶性のポリエン
色素であり、一重項酸素の消去作用、フリーラジカル捕
捉作用、紫外線の有害作用に対する予防、プロビタミン
A作用、免疫増強作用等の生理活性物質として、また、
飲食品、医薬品、香粧品、飼料等の着色剤として、最近
ではカロチノイドの抗酸化効果を期待した健康食品原料
として繁用されている。しかしながら、カロチノイド
は、水やアルコール等にほとんど溶解しないために、従
来より、カロチノイドを配合する場合、カロチノイドを
油懸濁液としたり、顆粒化又はマイクロカプセル化して
から配合することが行われている。これらの中で、顆粒
化やマイクロカプセル化して配合する方法は、油懸濁液
として配合する方法に比べて、カロチノイドを安定に製
品中に配合することができる点で有利である。そして、
上記のようなカロチノイドの製剤化は、例えばコロイド
分散カロチノイド調剤の製造方法(特開平3−6661
5号公報)、液体又は粉末の調製物(特開平2−515
94号公報)、マイクロカプルセルの製造方法及びその
装置(特開平6−254382号公報)などに示されて
いる方法によって行われている。
【0003】一方、カロチノイドには天然品及び合成品
があるが、近年の市場における消費者の好みは天然指向
にあり、天然のカロチノイドがより好まれている。しか
しながら、従来の天然カロチノイドを顆粒化又はマイク
ロカプセル化した天然カロチノイド含有粒状組成物の場
合、天然カロチノイドの製剤化に伴って上記カロチノイ
ド本来の色が変調して黒色〜黒褐色の色調を呈するよう
になり、ニンジンの色に代表されるようなカロチノイド
の色のイメージとは程遠いものとなってしまうため、例
えば天然カロチノイド含有粒状組成物を食品用配合剤や
医薬品用配合剤などの用途に利用する場合に、特にその
色調の改善が望まれていた。また、このような色調の変
化は、天然カロチノイドを組成物中に高配合しようとす
ると特に顕著なものとなっていた。
【0004】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、人体に対して良好な生理作用を有する天然カロチノ
イドを製剤化して天然カロチノイド含有粒状組成物とし
た場合でも、カロチノイド本来の赤色に近く、且つ均一
な色調を有し、飲食品、医薬品、医薬部外品、香粧品及
び飼料などの配合剤等の各種用途に好適に使用すること
ができる天然カロチノイド含有粒状組成物及び該天然カ
ロチノイド含有粒状組成物を好適に製造することができ
る天然カロチノイド含有粒状組成物の製造方法を提供す
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者は、上記目的を達成するため、天然カロチノイド
を顆粒化又はマイクロカプセル化して粒状に調製した場
合でも、色調に優れる天然カロチノイド含有粒状組成物
が得られる技術を開発すべく鋭意検討を重ねた結果、カ
ロチノイド含有粒子を含水状態で20℃以下の温度条件
下で一旦保存した後に、乾燥して組成物中の水分を除去
すると、驚いたことに乾燥後の粒状組成物の色調が従来
のように黒色〜黒褐色ではなく、カロチノイドそのもの
の色調に近い赤色を呈する天然カロチノイド含有粒状組
成物が得られることを見出し、本発明をなすに至った。
【0006】即ち、本発明は、天然カロチノイド及び油
脂類を含有すると共に、賦形剤により粒状に調製された
天然カロチノイド含有粒状組成物であって、JIS Z
8721に従って表示される粒状組成物の色が色相
2.5R〜10R、明度3.5以上、彩度6以上である
ことを特徴とする天然カロチノイド含有粒状組成物、及
び天然カロチノイドを120〜180℃で油脂類に溶解
した油相に賦形剤を含有する水相を加えた後、造粒して
含水状態のカロチノイド含有粒子を形成し、この含水カ
ロチノイド含有粒子を20℃以下の温度条件下に保持し
た後、乾燥することを特徴とする天然カロチノイド含有
粒状組成物の製造方法を提供する。ここで、上記製造方
法により天然カロチノイドをマイクロカプセル化して天
然カロチノイド含有粒状組成物を製造する場合、上記賦
形剤として温度変化によりゲル化する水溶性高分子化合
物を使用すると共に、上記天然カロチノイドと油脂類と
を含有する油相と上記高分子化合物を含有する水相とを
混合して上記油相を分散質とするO/W型乳化物を形成
し、次いで上記O/W型乳化物の水相を固化させて、上
記油相を芯物質とする上記高分子化合物のマイクロカプ
セル膜を形成することにより、含水カロチノイド含有粒
子を調製すると、より好適である。
【0007】以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の天然カロチノイド含有粒状組成物は、天然カロ
チノイドを油脂類及び賦形剤を用いて顆粒化又はマイク
ロカプセル化して粒状に調製したものであって、JIS
Z 8721の三属性による色の表示方法に従って表
示される粒状組成物の色が色相2.5R〜10R、即ち
赤色であり、明度3.5以上、彩度6以上であることを
特徴とするものである。なお、本発明の天然カロチノイ
ド含有粒状組成物が顆粒化されたものである場合、本発
明の天然カロチノイド含有粒状組成物は天然カロチノイ
ドと油脂類とからなる油相が賦形剤により形成される粒
子の中に均一に分散された粒状組成物であり、一方、マ
イクロカプセル化されたものである場合、本発明の天然
カロチノイド含有粒状組成物は、天然カロチノイドと油
脂類とからなる芯物質が賦形剤からなるマイクロカプセ
ル膜に内包された単芯型構造又は多芯型構造の粒状組成
物である。
【0008】ここで、本発明の天然カロチノイドとして
は、パーム油カロチノイド、ドナリエラ藻カロチノイ
ド、人参カロチノイド、アルファルファカロチノイド、
トウモロコシカロチノイド、トマトカロチノイド等を挙
げることができ、これらは1種単独で又は2種以上を適
宜組合わせて使用することができる。これらの中でも、
α―カロチン、β―カロチン、γ―カロチン及びリコペ
ンから選ばれる2種以上のカロチンを含有することがよ
り好ましく、このような天然カロチノイドとして、具体
的には、パーム油カロチノイドがα―カロチン、β―カ
ロチン、γ―カロチン及びリコペンを含有し、発ガン抑
制作用などの人体に良好な生理作用を有する点から特に
好適である。なお、本発明の場合、使用する天然カロチ
ノイドに合成β―カロチン等の合成品が配合されていて
もよく、例えば100%結晶である合成β―カロチンの
ような合成品は組成の自由度が広いという点を考慮すれ
ば、このような合成品を必要に応じて適宜割合で天然カ
ロチノイドと組み合わせて使用しても好適である。
【0009】上記カロチノイドの配合量(合成品を含む
場合は合計配合量、以下同様)は、天然カロチノイド含
有粒状組成物の用途等により適宜選定することができる
が、組成物全量に対して、好ましくは0.1〜5%(重
量%、以下同様)、より好ましくは1〜30%、特に好
ましくは5〜20%程度が望ましい。上記カロチノイド
の配合量が少なすぎるとカロチノイド配合の効果が十分
に得られないのみならず、本発明の目的にそぐわなくな
る場合があり、一方、配合量が多すぎるとカロチノイド
の安定性が悪くなる場合がある。
【0010】本発明の油脂類としては、その種類が特に
制限されるものではないが、本発明の天然カロチノイド
含有粒状組成物の好適な用途を考慮すれば、可食性の油
脂が好適であり、例えば植物油、動物油、合成油等が好
適に使用される。具体的には、植物油としては、落花生
油、大豆油、綿実油、コーン油等が挙げられる。また、
動物油としては、牛脂、豚脂、イカ油、鯨油等が挙げら
れる。合成油としては、中鎖トリグリセリド等が挙げら
れる。これらの油脂類は、1種単独で又は2種以上を適
宜組合わせて使用することができる。
【0011】上記油脂類の配合量は、天然カロチノイド
含有粒状組成物の用途等により適宜選定することができ
るが、組成物全量に対して、好ましくは5〜50%、よ
り好ましくは10〜30%程度が望ましい。この場合、
上記カロチノイドと油脂類の使用割合は、重量比で好ま
しくは5:95〜95:5の範囲、より好ましくは1
0:90〜60:40、特に好ましくは25:75〜4
0:60の範囲とすることが望ましい。油脂類の割合が
高くなりすぎると天然カロチノイド含有粒状組成物から
油脂類が漏れ出して使用時の取り扱い性が悪くなる場合
があり、一方、カロチノイドの割合が高くなりすぎると
カロチノイドを油脂類に溶解した場合にその粘度が高く
なり、製造時の取扱い性が悪くなる場合がある。
【0012】次に、本発明の賦形剤としては、上記カロ
チノイドを顆粒化又はマイクロカプセル化して粒状に成
型することができるものであれば、その種類は特に制限
されるものではないが、本発明の天然カロチノイド含有
粒状組成物の好適な用途を考慮すれば、食品分野や医薬
品分野等において賦形剤として使用されているものが好
適であり、このような賦形剤として、例えばゼラチン、
寒天、カラギーナン、でんぷん、ジェランガム、カード
ラン、ファーセラン、グルコマンナン、アルギン酸ナト
リウム、キサンタンガム、ローカストビーンガム、ペク
チン等を挙げることができ、これらは1種単独で又は2
種以上を適宜組み合わせて使用することができる。
【0013】ここで、本発明の天然カロチノイド含有粒
状組成物がマイクロカプセル化されたものである場合、
上記賦形剤の中でも、特に高温から低温の温度変化によ
ってゲル化して膜形成する水溶性高分子化合物がより好
ましく、具体的には、例えばゼラチン、寒天、カラギー
ナン、ジェランガム、グルコマンナン及びファーセラン
等を好適に使用することができる。なお、カラギーナン
(カッパカラギーナン)はカリウムイオン、ファーセラ
ンはアルカリの存在下で高温から低温への温度変化によ
ってそれぞれゲル化する。
【0014】上記賦形剤の配合量は、天然カロチノイド
含有粒状組成物の剤型、賦形剤の種類等により適宜選定
することができるが、通常組成物全量に対して、好まし
くは10〜60%、より好ましくは20〜55%程度が
望ましい。賦形剤の配合量が少なすぎると粒状に成型す
るのが困難となる場合があり、一方、配合量が多すぎる
と相対的に天然カロチノイドの含有量が低下してしまう
ので好ましくない。
【0015】本発明の天然カロチノイド含有粒状組成物
は、以上の成分から構成されるものであるが、天然カロ
チノイドが酸化しやすいことを考慮すれば、抗酸化剤を
配合することが望ましく、抗酸化剤としては、例えばア
スコルビン酸、アスコルビン酸のアルカリ金属塩、トコ
フェロール、没食子酸やアスコルビン酸のエステル類、
エリソルビン酸、ブチル化ヒドロキシトルエン(BH
T)、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)などが
挙げられ、これらは1種単独で又は2種以上を適宜組合
わせて用いられる。なお、上記抗酸化剤を本発明の天然
カロチノイド含有粒状組成物に配合する場合、油溶性の
ものは油相中に配合され、水溶性のものは水相中に配合
される。ここで、本発明の天然カロチノイド含有粒状組
成物の場合、上記抗酸化剤は、水相(マイクロカプセル
膜)及び油相(芯物質)の両方に配合されていることが
好ましく、特に、水相にアスコルビン酸、油相にトコフ
ェロールやアスコルビン酸エステル類を配合することが
より好ましい。なお、アスコルビン酸エステル類として
は、アスコルビン酸パルミテートやアスコルビン酸ステ
アレート等が好適に用いられる。
【0016】上記抗酸化剤の配合量は抗酸化有効量であ
り、通常天然カロチノイド含有粒状組成物全体に対して
0.01〜15%である。
【0017】また、本発明の天然カロチノイド含有粒状
組成物には、本発明の効果を妨げない範囲で上記成分に
加えて、糖類、安定剤等を適宜常用量配合することがで
きる。具体的には、糖類としては、単糖類、二糖類及び
多糖類を用いることができ、単糖類としては、例えばア
ラビノース、キシロース、ガラクトース、グルコース、
マンノース、イノシトール、マンニトール、グルコン酸
等が挙げられる。二糖類としては、例えばマルトース、
アガラビオース、イソマルトース、サッカロース、ソホ
ース、ラクトース、スタキオース等が挙げられ、多糖類
としては、例えばアガロース、アミロース、グルコマン
ナン、デキストラン等が挙げられ、これらは1種単独で
又は2種以上を適宜組合わせて使用することができる。
また、安定剤としては、クエン酸、リン酸、フィチン酸
及びこれらのアルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩等が
挙げられ、これらは1種単独で又は2種以上を適宜組合
わせて使用することができる。
【0018】本発明の天然カロチノイド含有粒状組成物
の平均粒子径は、好ましくは50〜3000μm、より
好ましくは100〜2000μmの範囲である。平均粒
子径が小さすぎると粒子のハンドリングが悪くなる場合
があり、大きすぎると粒状組成物の外観が悪くなる場合
がある。なお、本発明の天然カロチノイド含有粒状組成
物が多芯型構造のマイクロカプセル粒子である場合、天
然カロチノイド及び油脂類を含有する芯物質の平均粒子
径は、好ましくは0.01〜5μm、より好ましくは
0.01〜1μmの範囲である。芯物質の平均粒子径が
上記範囲を逸脱するとマイクロカプセル粒子の強度が不
十分となる場合がある。そして、上記芯物質の平均粒子
径とマイクロカプセル粒子の平均粒子径との比率は、好
ましくは1/50以下、より好ましくは、1/100以
下である。この比率が1/50を超えるとマイクロカプ
セル粒子の強度が不十分となる場合がある。
【0019】そして、本発明の天然カロチノイド含有粒
状組成物がマイクロカプセル化されたものである場合、
マイクロカプセル膜の水分含量を組成物全体の乾燥重量
に対し10重量%以下にすることが望ましい。水分含量
が多すぎるとマイクロカプセル膜の強度が低くなる場合
がある。更に、雑菌などの繁殖を抑える目的から、水分
含量を7重量%以下に抑えることがより望ましい。ここ
で、本発明における水分含量は、食品添加物公定書記載
の一般試験法、乾燥減量試験法(温度:105℃、時
間:1時間)に従って測定されたものである。また、こ
の水分含量は、主に、マイクロカプセル膜中に存在する
自由水の量を示すものである。
【0020】本発明の天然カロチノイド含有粒状組成物
は、上述したように粒状組成物の色をJIS Z 87
21の三属性による色の表示方法に従って表示すると、
色相Hが赤色であることを示す2.5R〜10Rの間、
好ましくは5R〜10Rであり、明度Vが3.5以上、
好ましくは4〜6であって、且つ彩度Cが6以上、好ま
しくは8〜14であることを特徴とするものである。な
お、従来の黒色〜黒褐色を呈する天然カロチノイド含有
粒状組成物を上記表示方法に従って表示すると、色相H
が2.5R〜10R、明度Vが2以上3.5未満であっ
て、且つ彩度Cが2〜4である。
【0021】なお、上記天然カロチノイド含有粒状組成
物の色は、「JIS Z 8721準拠 標準色票(光
沢版)」(財団法人 日本規格協会、昭和34年11月
1日発行)に記載された測色方法に準じて測色すること
ができる。以下、その測色方法について説明する。 <測色方法>JIS Z 8721に準拠して製作され
た標準色票(色票の数1928色)を用い、粒状組成物
と標準色票とを左右方向に隣接して並べ、無彩色のマス
クをそれぞれ粒状組成物と標準色票との上において周辺
視野を整えた後、粒状組成物と標準色票とを同一照明条
件下で比較観察して、標準色票の各チャートの中から粒
状組成物に最も近い色相のチャートを捜し出し、そのチ
ャートの中で粒状組成物に最も近い色票につけられてい
る表示記号(色相記号は各チャートの右上に表示され、
明度は縦軸(V)の数値、彩度は横軸(C)の数値)を
粒状組成物の色の表示とする。この場合、色相をH、明
度をV、彩度をCとして、HV/Cで表示される。な
お、粒状組成物の色に近似する色票がなく、二つ以上の
色票の間に位置するときは、粒状組成物の色相に最も近
いと思われる二つの色票を選び出し、二つの色票間の距
離をそれぞれの属性に分けて5段階評定により視感で補
間すると好適である。
【0022】本発明の天然カロチノイド含有粒状組成物
の製造方法は、特に制限されるものではないが、上記カ
ロチノイドを120〜180℃で上記油脂類に溶解した
油相に上記賦形剤を含有する水相を加えた後、造粒して
含水状態のカロチノイド含有粒子を形成し、この含水カ
ロチノイド含有粒子を20℃以下の温度条件下で保持し
た後、乾燥することを特徴とする本発明の天然カロチノ
イド含有粒状組成物の製造方法によって好適に製造する
ことができる。
【0023】即ち、本発明の製造方法は、まず、上記カ
ロチノイド及び油溶性のその他の適宜成分を上記油脂類
に溶解することによって油相を調製する。ここで、上記
天然カロチノイドを油脂類に溶解する際の溶解温度は、
120〜180℃、好ましくは140〜170℃であ
る。溶解温度が低すぎるとカロチノイドが油脂類に溶解
せず、色むらのある組成物となってしまう可能性が高く
なり、溶解温度が高すぎるとカロチノイドが熱劣化して
しまう。また、上記カロチノイドを油脂類に溶解する方
法は、溶解温度以外は特に制限されるものではないが、
カロチノイドを完全に溶解させて粒状組成物に色むらが
生じるのを防ぐという点から、上記溶解温度で30分間
以上撹拌して、カロチノイドの未溶解部分がないように
することが望ましい。
【0024】また、水相の調製方法は、特に制限される
ものではなく、常法により上記賦形剤及びその他の水溶
性の適宜成分に水を加えて、これら成分を水に溶解する
ことによって、水相を調製することができる。なお、水
の配合量は、造粒方法等によって適宜選定することがで
きる。
【0025】上記油相に賦形剤を含有する上記水相を加
えて、含水状態の天然カロチノイド含有粒子を形成する
方法としては、公知の顆粒化又はマイクロカプセル化の
造粒方法を採用することができ、天然カロチノイドを顆
粒化する場合、例えば上記水相と油相とを混合物が固ま
らないように60〜90℃で十分に混合、混練し、更に
適宜結合剤を使用して、60〜90℃で押し出し造粒
法、流動層造粒法、破砕造粒法、転動造粒法等の一般的
な造粒法により、天然カロチノイドを含有する含水状態
の顆粒を好適に製造することができる。
【0026】一方、天然カロチノイドをマイクロカプセ
ル化する場合、上記油相と温度変化によりゲル化する上
記水溶性高分子化合物(賦形剤)を含有する水相とを混
合して上記油相を分散質とするO/W型乳化物を形成
し、次いで上記O/W型乳化物の水相を固化させて、上
記油相を芯物質とする上記高分子化合物のマイクロカプ
セル膜を形成することにより、含水カロチノイド含有粒
子を調製すると好適である。この場合、上記油相と上記
高分子化合物を含有する水相とを混合してO/W型乳化
物を形成してもよいが、より好ましくは上記水相全体の
50〜80%の水相と芯物質となる油相とでW/O型乳
化物を形成したのち、残りの水相を添加し、転相乳化さ
せて、O/W型乳化物を形成することが望ましい。な
お、乳化機としては、アジホモミキサー、ニーダー、マ
イルダーなどが用いられるが、芯物質(油相)を短時間
で好ましい粒径で分散するように乳化させることを考慮
すれば、これらの中でも特にアジホモミキサーが好まし
い。また、温度条件としては、特に制限されず、例えば
常温で乳化させることもできるが、賦形剤としてゲル化
する水溶性高分子化合物を用いる場合は、該化合物がゲ
ル化する温度領域(ゲル化領域)を避けて乳化させるこ
とが望ましい。
【0027】次に、このO/W型乳化物の水相によって
マイクロカプセル膜を形成する方法としては、公知の造
粒法を採用することができるが、本発明の場合、特に液
中硬化法、スプレークーリング法又は粉床法が好適であ
る。ここで液中硬化法とは、油脂等の分散媒中でO/W
型乳化物の粒子を硬化後、分散媒を分離除去することに
より含水状態のマイクロカプセル粒子を得る方法であ
る。具体的には、得られたO/W型乳化物を200〜1
000重量%の食用油脂中に上記水溶性高分子化合物が
ゲル化しない温度領域で分散し、含水粒子が50〜30
00μmの平均粒子径となるよう、分散力をコントロー
ルする。その後、食用油脂の温度を上記水溶性高分子化
合物がゲル化する温度領域に設定して、該化合物のゲル
化領域で含水粒子の水相を固化させた後、濾過等により
食用油脂を除去し、更に、エチルアルコールやヘキサン
を用い、含水粒子に付着した食用油脂を完全に除去し、
含水マイクロカプセル粒子を製造する方法である。
【0028】スプレークーリング法とは、O/W型乳化
物を噴霧し、水相を固化させた後、捕集することにより
含水状態のマイクロカプセル粒子を得る方法である。具
体的には、O/W型乳化物のゲル化領域の温度雰囲気に
設定した塔中に、ゲル化しない温度状態のO/W型乳化
物を回転円盤式ノズルや二流体加圧ノズルなどを用いて
含水粒子が50〜3000μmの平均粒子径となるよう
に噴霧し、水相を固化させた後、捕集する方法である。
【0029】粉床法とは、O/W型乳化物を粉床に噴霧
し、水相を固化させた後、粉床中から含水粒子を捕集し
て、含水マイクロカプセル粒子を得る方法である。具体
的には、ゲル化しない温度状態のO/W型乳化物をでん
ぷん等の粉床中に回転円盤式ノズルや二流体加圧ノズル
などを用いて含水粒子が50〜3000μmの平均粒子
径となるよう噴霧し、水相を固化させた後、粉床から含
水粒子を捕集する方法である。なお、含水粒子に付着し
た余分な粉は、通常乾燥後に除去する。
【0030】本発明の天然カロチノイド含有粒状組成物
の製造方法は、上記のようにして形成された含水カロチ
ノイド含有粒子を20℃以下、特に−20〜10℃に保
持した後に乾燥することが重要である。温度が高すぎる
と色調の改善効果が低くなり、特にゲル化する水溶性高
分子化合物によりマイクロカプセル膜を形成した場合、
膜が溶けてしまう可能性も生じる。なお、含水カロチノ
イド含有粒子を0℃以下の温度条件下で保持すると、含
水カロチノイド含有粒子は凍結するが、本発明の場合、
含水カロチノイド含有粒子が凍結してしまっても、乾燥
後に得られる粒状組成物の色調を改善することができ、
むしろ温度が低い程、均一で明るい赤色の粒状組成物を
得ることができ、また、そのような粒状組成物を得るた
めの保持時間も短くなる。但し、温度が低くなりすぎる
と、冷却に多くのエネルギーを要するので不経済となっ
てしまう。
【0031】ここで、上記温度条件で保持する時間は、
保持温度や目的とする粒状組成物の色調により適宜選定
することができるが、好ましくは3日間以下、より好ま
しくは12時間〜3日間である。保持時間が長すぎても
それ以上の色調の明るい粒状組成物、例えば色相が10
Rであり、明度が4.5であって、且つ彩度が11であ
る(10R 4.5/11)粒状組成物を得ることがで
きず、製造効率が悪くなる場合がある。なお、保持時間
を例えば12時間〜3日間とすると、通常明度が3.5
以上で、彩度が6以上の赤色の粒状組成物が得られ、1
2時間未満では、通常明度が3.5未満で彩度が6未満
の暗い黒褐色の粒状組成物となる。
【0032】従って、本発明の製造方法の場合、上記含
水カロチノイド含有粒子の保持温度及び保持時間を調節
することによって、最終的に得られる天然カロチノイド
含有粒状組成物の色調を、例えば黒色〜黒褐色〜赤色、
即ち明度を2〜4.5、彩度を2〜11の範囲で種々調
整することができ、特に上記含水カロチノイド含有粒子
を20℃以下、特に10℃以下の温度条件下で例えば1
2時間以上保持することによって、色相が2.5R〜1
0Rであって、明度3.5以上、彩度6以上の均一で明
るい色調を呈する赤色の粒状組成物を容易に調製するこ
とができる。
【0033】このようにして20℃以下の温度条件下で
所定時間保持した含水カロチノイド含有粒子を乾燥する
方法としては、公知の方法を採用することができ、例え
ば減圧乾燥、通風乾燥、流動層乾燥などを用いて常法に
より乾燥して、粒子中の水分を除去することができる。
ここで、天然カロチノイド含有粒状組成物としてマイク
ロカプセル粒子を製造する場合、上述したようにマイク
ロカプセル膜中の水分含量が10重量%以下となるよう
に調整することが望ましく、その乾燥方法については、
特に制限されないが、マイクロカプセル膜がゲル化する
水溶性高分子化合物により形成されている場合には、マ
イクロカプセル粒子同士の凝集を防ぐため、上記水溶性
化合物のゲル化領域で乾燥することが好ましい。なお、
このような方法により得られたマイクロカプセル粒子
は、上記油相からなる芯物質が上記水溶性高分子化合物
からなるマイクロカプセル膜中に分散した多芯型構造、
又は上記油相からなる芯物質を上記水溶性高分子化合物
からなるマイクロカプセル膜が被覆した単芯型構造を有
するものである。
【0034】このようにして得られた本発明の天然カロ
チノイド含有粒状組成物は、そのまま顆粒剤等として所
用の用途に供することができ、また、更に硬カプセル又
は軟カプセルに充填してカプセル剤としたり、錠剤等に
成型して用いることもできる。本発明の天然カロチノイ
ド含有粒状組成物を錠剤化するに際しては、例えば乳
糖、ステアリン酸マグネシウム、スターチ、糖エステル
等の錠剤用賦形剤などと共に、打錠圧200〜2000
kg/cm2、特に300〜1500kg/cm2で打錠
することが好ましい。この場合、本発明の天然カロチノ
イド含有粒状組成物の錠剤中の含有量は、0.1〜30
%、特に1〜20%とすることが好ましい。
【0035】本発明の天然カロチノイド含有粒状組成物
は、従来よりカロチノイドが用いられてきた用途と同様
の用途に使用されるが、特に本発明のカロチン含有粒状
組成物は、健康食品、油脂食品、乳製品、菓子、めん
類、調味料、飼料等の食品用配合剤、錠剤、カプセル
剤、顆粒剤等の医薬品用配合剤などの各種用途に好適な
ものである。そして、本発明の天然カロチノイド含有粒
状組成物の製造方法によれば、造粒後の含水状態にある
カロチノイド含有粒子の保持温度、保持時間を調節する
ことによって、乾燥後の天然カロチノイド含有粒状組成
物の色調を調整することができるので、均一で明るい赤
色の色調を呈する粒状組成物を容易に得ることが可能で
あり、本発明の天然カロチノイド含有粒状組成物を好適
に製造することができる。
【0036】
【発明の効果】本発明の天然カロチノイド含有粒状組成
物は、天然カロチノイドを顆粒化したりマイクロカプセ
ル化して粒状に調製したものであるにもかかわらず、カ
ロチノイド本来の色調を呈するものである。そして、上
記天然カロチノイド含有粒状組成物に含有される天然カ
ロチノイドは、人体に対して良好な生理作用を有すると
共に、着色料としても有用であり、これらの機能を利用
して、本発明の天然カロチノイド含有粒状組成物は、食
品、健康食品、医薬品などの各種用途に好適に用いられ
るものである。
【0037】また、本発明の天然カロチノイド含有粒状
組成物の製造方法は、得られる粒状組成物の色調を調整
することができるので、カロチノイド本来の色調を有す
る天然カロチノイド含有粒状組成物や色調の一貫した天
然カロチノイド含有粒状組成物を製造することができる
のみならず、天然カロチノイドを高配合しても明るい赤
色の天然カロチノイド含有粒状組成物を調製することが
可能となる。
【0038】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるも
のではない。
【0039】[実施例1〜4及び比較例1,2]撹拌機
を備えた溶解槽中に、表1、2に示す天然カロチノイ
ド、油脂類、抗酸化剤を所定の割合で添加し、表1、2
に示す溶解温度まで加熱して、表1、2に示す溶解時間
で天然カロチノイドを油脂類に溶解したのち、70℃ま
で冷却して油相を調製した。別に、水の中へ表1、2に
示す所定量の水溶性高分子化合物、糖類、抗酸化剤を加
え、70℃に加熱し、溶解することにより水相を調製し
た。
【0040】次いで、溶解槽中の油相を70℃に保ち、
この油相に対して、水相を70重量%の割合で添加し、
よくかき混ぜてW/O型乳化物を形成した後、更に、残
りの水相を添加して、転相乳化法によりO/W型乳化物
を形成した。このO/W型乳化物を、通常行われている
スプレークーリング法、液中硬化法又は粉床法によりマ
イクロカプセル化した後、表1、2に示す保持温度、時
間で保持した後、20℃、−600mmHgにおいて減
圧静置乾燥を行い、表1、2に示す平均粒子径を有し、
天然カロチノイドを包含した多芯型構造のマイクロカプ
セル製剤(天然カロチノイド含有粒状組成物)を製造し
た。なお、表中の造粒後の温度は、造粒により得られた
含水粒子の温度である。
【0041】[実施例5]撹拌機を備えた溶解槽中に、
表1に示す天然カロチノイド、油脂類、抗酸化剤を所定
の割合で添加し、表1に示す溶解温度まで加熱して、表
1に示す溶解時間で天然カロチノイドを油脂類に溶解し
たのち、70℃まで冷却して油相を調製した。別に、混
練機中で、水に表1に示す所定量の水溶性高分子化合
物、糖類、抗酸化剤を加え、70℃に保ちながら捏和
し、ペースト状態の水相を調製した。
【0042】次いで、混練機中の水相を70℃に保ち、
この油相に水相を添加し、よく混練してO/W型乳化物
を形成した。その後、このO/W型乳化物を押出し造粒
機により粒子化して、表1に示す保持温度、時間で保持
した後、20℃、−600mmHgにおいて減圧静置乾
燥を行い、表1に示す平均粒子径(乾燥状態)を有す
る、天然カロチノイドを包含した顆粒剤(天然カロチノ
イド含有粒状組成物)を製造した。
【0043】上記各天然カロチノイド含有粒状組成物の
色をJIS Z 8721の三属性による色の表示方法
に準じた上記測定方法により測定した。結果を表1及び
表2に併記する。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永合 一雄 東京都墨田区本所1丁目3番7号 ライオ ン株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 天然カロチノイド及び油脂類を含有する
    と共に、賦形剤により粒状に調製された天然カロチノイ
    ド含有粒状組成物であって、JIS Z 8721に従
    って表示される粒状組成物の色が色相2.5R〜10
    R、明度3.5以上、彩度6以上であることを特徴とす
    る天然カロチノイド含有粒状組成物。
  2. 【請求項2】 天然カロチノイドを120〜180℃で
    油脂類に溶解した油相に賦形剤を含有する水相を加えた
    後、造粒して含水状態のカロチノイド含有粒子を形成
    し、この含水カロチノイド含有粒子を20℃以下の温度
    条件下に保持した後、乾燥することを特徴とする天然カ
    ロチノイド含有粒状組成物の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記賦形剤として温度変化によりゲル化
    する水溶性高分子化合物を使用すると共に、上記天然カ
    ロチノイドと油脂類とを含有する油相と上記高分子化合
    物を含有する水相とを混合して上記油相を分散質とする
    O/W型乳化物を形成し、次いで上記O/W型乳化物の
    水相を固化させて、上記油相を芯物質とする上記高分子
    化合物のマイクロカプセル膜を形成することにより、含
    水カロチノイド含有粒子を調製する請求項2記載の天然
    カロチノイド含有粒状組成物の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010514423A (ja) * 2006-12-22 2010-05-06 ケミン、インダストリーズ、インコーポレーテッド カロテノイドに基づく着色剤
JP2010527285A (ja) * 2007-04-26 2010-08-12 シグモイド・ファーマ・リミテッド 複数のミニカプセルの製造
JP2012006943A (ja) * 2002-02-01 2012-01-12 Kemin Foods Lc 高いカロチノイド含有量を有するマイクロカプセル類

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JP2012006943A (ja) * 2002-02-01 2012-01-12 Kemin Foods Lc 高いカロチノイド含有量を有するマイクロカプセル類
JP2010514423A (ja) * 2006-12-22 2010-05-06 ケミン、インダストリーズ、インコーポレーテッド カロテノイドに基づく着色剤
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