JPH10309317A - マルチドーズ型粉末薬剤投与デバイス - Google Patents

マルチドーズ型粉末薬剤投与デバイス

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JPH10309317A
JPH10309317A JP12057697A JP12057697A JPH10309317A JP H10309317 A JPH10309317 A JP H10309317A JP 12057697 A JP12057697 A JP 12057697A JP 12057697 A JP12057697 A JP 12057697A JP H10309317 A JPH10309317 A JP H10309317A
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JP
Japan
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medicine
drug
powder
pump means
administration device
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Application number
JP12057697A
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English (en)
Inventor
Hideo Matsuki
秀夫 松木
Hiroyuki Kawabe
洋之 川辺
Yasuhide Ueshima
康秀 上嶋
Yuji Makino
悠治 牧野
Takao Fujii
隆雄 藤井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 携帯性、操作性、及び簡便性に優れ、また比
較的安価なマルチドーズ型粉末薬剤投与デバイスを提供
する。 【解決手段】 内部に空気溜部を兼ねた粉末薬剤収容空
間を規定する薬剤収容部兼ポンプ手段1、一定量の粉末
薬剤を保持することのできる薬剤保持部2、及び薬剤保
持部の内部空間と外部とを連通する薬剤導出部4とから
なり、薬剤収容部兼ポンプ手段1に収容される粉末薬剤
を薬剤保持部に移動させることはできるように薬剤収容
部兼ポンプ手段は薬剤保持部と連通しており、薬剤保持
部の内部空間は薬剤導出部を通じてのみ外部に連通して
おり、薬剤導出部は、一端に薬剤保持部の外部側に位置
する薬剤噴霧口を有し、かつ他端に薬剤保持部の内部空
間内に位置する薬剤吸込口を有する管状構造からなる。
薬剤収容部兼ポンプ手段の可撓性の壁部を押圧すること
により、底部に保持される一定量の粉末薬剤を薬剤噴霧
口を介して外部に噴出させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は粉末状薬剤の投与デ
バイスに関する。さらに詳しくは、本発明は、複数回分
の粉末状薬剤の投与量を容器内に保持した、体腔内また
はその他の患部に噴霧または吸入投与するための、携帯
に便利で、使用時の操作が簡便かつ比較的安価なマルチ
ドーズ型粉末薬剤投与デバイスに関する。
【0002】
【従来の技術】鼻アレルギー、喘息、扁平苔癬、広範囲
びらん性口内炎等の患者に対し、粉末状の薬剤を鼻腔ま
たは口腔内に投与する治療が実施されている。このよう
な薬剤投与においては、粉末状薬剤施薬装置あるいは容
器が使用されるが、このような施薬装置は粉末状薬剤の
収納方式から大きく二つに分類される。第1の種類は単
回投与操作分の量(ユニットドーズ)の粉末状薬剤が一
つの単位として分割されて適当な容器に収納されてお
り、各投与操作で1ユニットドーズ毎に投与されるユニ
ットドーズ施薬装置あるいは容器である。第2の種類は
複数回の投与操作分の量(マルチドーズ)の粉末状薬剤
が適当な容器に集合して収納されており、単回の投与操
作の度にユニットドーズの粉末状薬剤が、集合して収納
された容器から正確に分割されて投与されるマルチドー
ズ施薬装置あるいは容器である。また、前者のユニット
ドーズ施薬装置の一つとして単回投与操作の度に廃棄可
能な簡便な装置、すなわちディスポーザブル装置を兼ね
たディスポーザブル容器もある。
【0003】ユニットドーズ施薬容器の例としては、特
開昭59−34267号公報、特公昭63−6024号
公報等が公知である。これらの装置では一般的に、カプ
セル等に収納されたユニットドーズ容器の保持部、それ
を穿孔する手段、および穿孔され容器から粉末状薬剤を
患者の鼻腔内等に噴霧するための空気流の導入手段など
が備えられている。さらに、そのディスポーザブル容器
の例としては、特表平2−500172号公報がある。
同公報には、粉末状薬剤が封入され、且つその頭部には
該粉末状薬剤噴霧または吸入用の開口部が形成されるよ
うに構成されている薬剤保持部と、空気導入手段とから
なり、該薬剤保持部の底部が、該粉末状薬剤不透過性で
通気性の隔膜を介して該空気導入手段と連設せしめられ
ている粉末状薬剤施薬容器が開示されている。さらに
は、これを改良した粉末状薬剤投与デバイスもある(W
O97/04826号明細書)。
【0004】一方、マルチドーズ施薬容器の例として
は、WO94/26338号明細書がある。同明細書に
は、装置本体と、該本体に着脱自在に取り付けられかつ
複数回投与操作分(マルチドーズ)の粉末状薬剤を貯蔵
可能な貯蔵室と、単回投与操作分(ユニットドーズ)の
容量を持った収納室を有し充填位置にて該収容室を前記
貯蔵室に連通させて収容室内の粉末状薬剤を投与可能に
するべく、前記本体に可動に取り付けられた薬剤分配手
段と、該分配手段を充填位置と投与位置との間で移動可
能とする手段と、充填位置にて前記収納室を通して前記
貯蔵室へ空気を噴射して貯蔵室内の粉末状薬剤を攪拌す
るポンプ手段とを具備し、攪拌後の一定量の粉末状薬剤
を前記ポンプ手段による吸引力及び/又は重力によって
前記貯蔵室から前記収納室へ充填させることを特徴とす
る装置が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述の如く従来多くの
施薬装置あるいは容器が考案されているにもかかわらず
それぞれには課題が認められる。すなわち、特開昭59
−34267号公報、特公昭63−6024号公報等の
ユニットドーズ施薬装置は薬剤容器を穿孔する手段を具
備する必要がある。そのために、装置がある程度大型化
し、携帯に不便であるという課題がある。さらに各投与
操作ごとに薬剤容器を装置に入れ、穿孔し、投与後は除
去する操作が必要で煩雑であることなど、使用時の操作
性に課題がある。また、WO94/26338号明細書
などのマルチドーズ施薬装置は、薬剤貯蔵部、単回投与
分薬剤収容室、薬剤定量分割手段、ポンプ手段等から構
成されるため、かなり大型化し携帯に不便であることな
どが課題として挙げられる。
【0006】一方、 WO97/04826号明細書の
ディスポーザブル容器では、ユニットドーズ型装置とし
ては上記の問題点は解決されているが、複数回投与分を
携帯するには容器を複数個携帯することになり、かさば
ってしまうという問題点がある。すなわち、従来の粉末
状薬剤施薬装置あるいは投与デバイスでは、小型化によ
る携帯性、操作の簡便性、操作の迅速性、製造工程の簡
易性、部品数の最小化、低価格等をすべて満足するもの
はないのが現状である。特に携帯性、簡便性を重要と考
えるとき、製造工程が簡易でありかつ安価な、比較的短
期間の使用を前提としたマルチドーズ型投与器が強く望
まれている。また、鼻腔部の疾患を対象とする粉末状薬
剤投与デバイスにおいて、両方の鼻腔内に均等に粉末状
薬剤を噴霧可能であることが必要とされている。
【0007】ここで、ユニットドーズ型粉末状薬剤施薬
装置あるいは投与デバイスを用いて両鼻腔に均等に薬剤
を噴霧投与するためには、投与デバイスを片鼻に1個ず
つの計2個用いるか、投与デバイス1個で両鼻腔内に同
時に薬物を投与できるように噴霧口を2カ所備えたもの
を用いることなどが考えられる。また、噴霧口を1箇所
しか持たない粉末状薬剤投与デバイスを1つだけ用い
て、その内部に収納される粉末状薬剤を両鼻腔内に交互
に噴霧投与を行い、薬剤を両鼻腔内に均等に投与するこ
とが考えられる。携帯性、簡便性、低価格等の条件を考
えると、投与デバイスを2個用いる方法や噴霧口を2カ
所備えたものは好ましくなく、投与デバイスを1つだけ
用いて、その内部に収納される粉末状薬剤を両鼻腔内に
交互に噴霧投与を行い、均等に薬剤を鼻腔内に投与する
ことが望ましいが、そのためには、例えば右、左、左、
右・・・といった順に薬剤を鼻腔内に投与することが考
えられる。このとき、およそ6〜10回の噴霧操作が必
要となり、非常に煩雑である。
【0008】従って、1〜数回の噴霧操作で片鼻1回分
の投与量が噴霧可能なマルチドーズ型粉末状薬剤施薬装
置あるいは投与デバイスが強く望まれている。以上に説
明した従来技術における問題点、並びに課題に鑑み、本
発明の目的は、携帯性、操作の簡便性・迅速性、製造工
程の簡易性、部品数の最小化・低価格化等の経済性、及
び/又は定量噴霧性を備えたマルチドーズ型粉末薬剤投
与デバイスを提供することである。
【0009】
【課題を解決する手段】すなわち、本発明は、内部に空
気溜部を兼ねた粉末薬剤収容空間を規定するその少なく
とも一部が可撓性の壁部を有する薬剤収容部兼ポンプ手
段(1)、一定量の粉末薬剤を保持することのできる薬
剤保持部(2)、及び該薬剤保持部の内部空間と外部と
を連通する薬剤導出部(4)とからなり、該薬剤収容部
兼ポンプ手段(1)に収容される粉末薬剤を該薬剤保持
部(2)に移動させることはできるように該薬剤収容部
兼ポンプ手段(1)は該薬剤保持部(2)と連通してお
り、該薬剤保持部(2)の内部空間は該薬剤導出部
(4)を通じてのみ外部に連通しており、該薬剤導出部
(4)は、一端に該薬剤保持部(2)の外部側に位置す
る薬剤噴霧口(5)を有し、かつ他端に該薬剤保持部の
内部空間内に位置する薬剤吸込口(6)を有する管状構
造からなり、該薬剤吸込口(6)の直下に該薬剤保持部
(2)の内部空間の底部(3)が位置すると共に、該薬
剤吸込口(6)が該底部(3)に近接して配置され、該
薬剤収容部兼ポンプ手段(1)の該可撓性の壁部を押圧
・弛緩することにより、該底部(3)に保持される一定
量の粉末薬剤を該薬剤噴霧口(5)を介して外部に噴出
させるようにしたことを特徴とするマルチドーズ型粉末
薬剤投与デバイスである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明においては、薬剤収容部兼
ポンプ手段(1)の壁部の少なくとも一部が可撓性材料
からなる。ここで、少なくとも一部が可撓性材料からな
るとは、可撓性材料からなる部分を押圧・弛緩すること
によって、薬剤保持部の内部に収納された粉末状薬剤を
噴霧、吸入可能ならしめるように薬剤収容部兼ポンプ手
段が空気溜部としての機能も有することを意味する。薬
剤収容部兼ポンプ手段の全体をかかる可撓性材料で構成
する場合や、あるいは例えば薬剤収容部兼ポンプ手段の
うち薬剤保持部との接合部付近をのぞく部分を可撓性材
料で構成し、それ以外は非可撓性材料で構成する場合も
含まれる。かかる可撓性材料としては、例えばポリエチ
レン、ポリプロピレン等の弾性を有するプラスチック
ス、又は天然もしくは合成ゴム等を挙げることができ
る。これらの中でもポリエチレン、ポリプロピレン等の
プラスチックスが好ましい。薬剤収容部兼ポンプ手段の
大きさは、内部に空気溜部を兼ねた粉末薬剤収容空間を
規定するという薬剤収容部兼ポンプ手段の役割上、収容
される粉末状薬剤の量、後記する薬剤保持部及び薬剤導
出部の断面積にも依存するが、通常薬剤収容部兼ポンプ
手段を複数回押圧・弛緩することによって、薬剤保持部
に収納されている粉末状薬剤をほとんど全部排出できる
程度の空気量を有するのが好ましい。また、単回の押圧
操作により薬剤保持部等の内部に残存した粉末状薬剤を
薬剤保持部等の内部で十分に流動攪拌できる程度の空気
量を有するものが好ましい。
【0011】本発明の薬剤保持部(2)は、後記する薬
剤導出部(4)のみを通じてその内部空間と外部とが連
通し、同時にまた、本発明の薬剤保持部(2)と前記の
薬剤収容部兼ポンプ手段(1)とは、薬剤収容部兼ポン
プ手段に収容される粉末薬剤を薬剤保持部に移動させる
ことはできるように連通している。ここで、薬剤収容部
兼ポンプ手段に収容される粉末薬剤を薬剤保持部に移動
させることはできるようにとは、薬剤収容部兼ポンプ手
段から薬剤保持部に移動された粉末薬剤のうち、後記の
ように薬剤保持部の底部に保持させようとする一定量を
超える量の粉末薬剤を、そのままで、あるいは本発明の
デバイスを傾けるなどすることにより、薬剤収容部兼ポ
ンプ手段に戻すこと可能であることをさまたげるもので
はない。なかでも、本発明の薬剤保持部(2)として
は、本発明のデバイスの全体を傾けることにより、薬剤
収容部兼ポンプ手段に収容される粉末薬剤の一定量を薬
剤保持部に移動させることができるように、薬剤保持部
と薬剤収容部兼ポンプ手段とが連通しているのが好まし
い。かかる薬剤保持部(2)は、一定量の粉末薬剤を保
持することができるので、その形状としては、その内部
空間の底部(3)の領域に一定量の粉末薬剤、好ましく
は単回投与分の微量の粉末薬剤、を集中的に溜めるよう
にするために、底面が平坦な形状ではなく、例えば上下
方向に延びた楕円状、卵状、球状、ナス状、ナシ状等の
形状が望ましい。特に薬剤導出部(4)の薬剤噴霧口
(5)を上側、薬剤吸込口(6)を下側の垂直状に本発
明のマルチドーズ型粉末薬剤投与デバイスを保持したと
きに、薬剤収容部兼ポンプ手段に連通されている薬剤保
持部の接合部において、接合部の下端を通る水平面と薬
剤保持部の底部との間に規定される空間が微量の1回使
用量の粉末薬剤の体積に等しくするために、接合部下端
より底部領域が絞り込まれている形状がより望ましい。
【0012】薬剤保持部の底面が平坦な形状であって
も、粉末薬剤をその底部に集中的に溜めることが可能で
あれば、薬剤保持部の形状は前記の形状以外でも問題な
い。例えば、薬剤保持部の形状が円筒状である場合にお
いては、後記するように薬剤導出部の一端の薬剤吸込口
の直下に薬剤保持部の内部空間の底部(3)が位置しこ
の薬剤吸込口に対面する薬剤保持部の底部が平面となる
が、その面積が広くなりすぎると押圧弛緩による噴霧排
出操作時にやはり薬剤が保持部内部に残留してしまう。
従って、薬剤吸込口に対面する平面状の薬剤保持部底面
の面積は薬剤が残留しない範囲に限定され、例えば、通
常の粉末薬剤の場合、薬剤吸込口断面を半径rの円とす
ると、薬剤保持部の底面を半径Rの円としたとき、R<5
rであるのが望ましい。前記の薬剤保持部の薬剤収容部
兼ポンプ手段との接合部下端を通る水平面と底部との間
に規定される空間の体積は、微量の1回使用量の粉末薬
剤の体積に等しくするのが望ましいため、その場合には
空間の体積は使用する粉末状薬剤の1回投与量、比重等
に依存する。通常使用される粉末薬剤の見掛け比重が約
0.1〜3.0であり、また粉末薬剤の一回の使用量が
約5〜200 mgであることを考慮すると、薬剤収容部
兼ポンプ手段との接合部下端を通る水平面と底部との間
に規定される空間の体積は約2〜2000mm3であるの
が望ましい。
【0013】薬剤導出部(4)は、薬剤保持部(2)の
外部側に位置するその一端には、開口した薬剤噴霧口
(5)を有し、該薬剤保持部の内部側に位置するその他
端には、開口した薬剤吸込口(6)を有する管状構造か
らなる。このような構造を有することにより、薬剤保持
部の内部と外部とを連通することができる。すなわち、
薬剤保持部の内部は、この薬剤導出部を介してのみ薬剤
保持部の外部と連通することができる。薬剤導出部は管
状の形状を有するが、その断面形状としては特に制限は
なく、例えば円状、楕円状等の形状を挙げることができ
る。その断面積については特に制限はないが、一回分の
投与量を完全に噴霧投与することが可能であることが望
ましいことを考え会わせると、断面形状を製造の簡易性
から真円の管状とする場合、その内半径が約2mm以下で
あることが望ましい。薬剤導出部は直管状でも良いし、
また粉末状薬剤の吸入・噴霧が妨げられない範囲で湾曲
しているものであっても良いが、直線状の管状構造とす
るのが噴霧性、製造の容易性等の点で好ましい。薬剤導
出部は薬剤保持部と同様の可撓性材料を用いることもで
きるし、あるいはその他の材料を用いることもできる。
なかでも薬剤保持部と同様のポリエチレン、ポリプロピ
レン等のプラスチックスを用いるのが好ましい。薬剤導
出部は、薬剤導出部の薬剤吸込口の直下に薬剤保持部の
底部が位置するように薬剤吸込口を薬剤保持部の底部に
近接して配置される。これによって、薬剤保持部に収納
された粉末薬剤は、薬剤収容部兼ポンプ手段を複数回押
圧・弛緩すると、薬剤導出部の薬剤吸込口から吸入さ
れ、ついでこの粉末薬剤が薬剤保持部の内部から外部
へ、薬剤噴霧口を介して噴霧又は吸入されることにな
る。ここで、薬剤導出部と薬剤保持部とは近接している
のが望ましい。何故ならば、距離が遠いと薬剤保持部を
押圧、弛緩を繰り返しても薬剤保持部内の粉末薬剤を薬
剤導出部の吸込口から吸入することが困難だからであ
る。薬剤導出部と薬剤保持部との最も近接する間隔は、
薬剤収容部兼ポンプ手段の容積や薬剤導出部の内径、薬
剤保持部に収納される粉末薬剤の量、比重等に依存す
る。通常使用される粉末薬剤の見掛け比重が約0.1〜
3.0であり、また粉末薬剤の一回の保持量(噴霧量に
等しい)が約5〜200 mgであることを考慮すると、
収納される粉末薬剤を残留することなく噴霧するために
は当該間隔は5mm以下であることが好ましい。薬剤導出
部は、例えば薬剤保持部の底部とは反対側の外部に設け
られた薬剤導出部の断面に適合する開口部からこの薬剤
導出部を薬剤保持部内に挿入し、次いで融着するか、圧
入するか、予め切ってあったネジにはめ込む等の手段に
よって薬剤保持部と一体化せしめ、結果として薬剤導出
部と薬剤保持部とを接合することができる。
【0014】この場合、薬剤導出部の一端に設けられた
薬剤噴霧口は薬剤保持部の表面と同一面状に存在するよ
うに薬剤導出部を薬剤保持部と接合することもできる
し、あるいはこの薬剤噴霧口は薬剤保持部の外部表面か
ら突出するように薬剤導出部を薬剤保持部と接合するこ
ともできる。特に粉末薬剤を例えば鼻腔内等の比較的限
定された範囲の体腔内部に噴霧投与する場合には、この
薬剤噴霧口が薬剤保持部の外部に突出している方が使用
に便利なので好ましい。薬剤導出部の薬剤噴霧口は、適
当な手段で蓋をして使用時以外は粉末薬剤が外部へ漏出
しないようにすることができるが、さらに使用時には蓋
をはずして外部と内部を連通させるような、着脱可能な
蓋を具備するようにするのが好ましい。そのような蓋と
して、薬剤噴霧口にかぶせる形式、栓状にはめ込む形
式、ネジ式などが使用できる。
【0015】このようにして得られた本発明のマルチド
ーズ型粉末薬剤投与デバイスは、鼻腔内投与用または口
腔内投与用デバイスとして用いるのが好ましいが、必ず
しも体腔内投与用に限定されるものではない。このよう
に製造された本発明の投与デバイスは、使用にあたって
は、薬剤収容部兼ポンプ手段に収容された粉末薬剤を本
体部全体を傾斜させることにより薬剤保持部に移動さ
せ、軽く揺することにより微量の1回使用量だけを薬剤
保持部の粉末状薬剤収容空間に保持させる。薬剤噴霧口
を上側、薬剤吸込口を下側とした状態で、空気溜部を兼
ねた薬剤収容部兼ポンプ手段の可撓性の壁部を押圧する
ことで、内部空間内の圧力が急激に増加し、内部の空気
が薬剤導出部の薬剤吸込口から外部へ流出しようとす
る。その際、粉末薬剤が薬剤吸込口に吸い込まれ、薬剤
噴霧口から外部へ噴霧され、患部に投与される。その
後、薬剤収容部兼ポンプ手段の可撓性の壁部は弛緩され
るが、その際、管状の薬剤導出部に溜まっていた粉末薬
剤は逆に内部空間に吸い込まれ、薬剤保持部の内部空間
に残留した粉末薬剤と共に攪拌される。このような操作
を繰り返すことにより殆ど全ての粉末薬剤を噴霧排出す
ることができる。
【0016】薬剤噴霧口及び薬剤吸込口の数は、それぞ
れ一つであることが収納された粉末状薬剤を薬剤保持部
内に残存させずにほとんど全て噴霧又は吸入投与するこ
とができるので好ましい。しかしながら、薬剤噴霧口に
ついては、例えば鼻腔内に粉末状薬剤を噴霧投与する場
合には薬剤噴霧口を一箇所とするか、又は薬剤噴霧口近
傍で二股に二分させた後それぞれの末端に薬剤噴霧口を
一箇所ずつ設け計二箇所とする等、目的に応じて複数箇
所の薬剤噴霧口を設けることもできる。このように本発
明に係る投与デバイスは、携帯に便利で、使用時の操作
が簡便で、且つ比較的安価なマルチドーズ型粉末薬剤投
与デバイスである。特に一回の使用量が微量の粉末状薬
剤の複数回分の量を容器内に収納した投与デバイスとし
て適している。
【0017】
【実施例】以下、本発明を添付の図面に基づく実施例に
より説明する。図1は、薬剤保持部(2)の底部(3)
が半球状を有する本発明のマルチドーズ型粉末薬剤投与
デバイスの全体構成を示す断面図である。薬剤収容部兼
ポンプ手段(1)はポリエチレン、半球状の底部(3)
を有する薬剤保持部(2)、薬剤噴霧口(5)及び薬剤
吸込口(6)の開口部を両端に有する直線状の管状構造
の薬剤導出部(4)および蓋(7)はポリプロピレンで
それぞれ成型加工した。なお、薬剤導出部の薬剤噴霧口
は、薬剤保持部の外部側表面よりも外側に突出するよう
に設計されている。また、薬剤吸込口の真下に薬剤保持
部の底部が近接するように設計されている。薬剤収容部
兼ポンプ手段と薬剤保持部とは、所定の量の粉末薬剤を
その底部に保持して薬剤収容部兼ポンプ手段に連通でき
るように設けた薬剤保持部の下側開口部を介して接合せ
しめることができる。これらの薬剤収容部兼ポンプ手段
(1)、薬剤保持部(2)、薬剤導出部(4)、及び蓋
(7)を用い、まず薬剤収容部兼ポンプ手段に粉末薬剤
(8)を500mg充填し、薬剤保持部の下側開口部に挿入
後、接触部を加熱し接合した。さらに、薬剤保持部の底
部とは反対側の外部に設けられた薬剤導出部の断面に適
合する開口部からこの薬剤導出部を薬剤保持部内に挿入
し、次いで接触部を加熱し接合して薬剤保持部と一体化
せしめた。その後、薬剤噴霧口に蓋(7)を被せ、本発
明のマルチドーズ型粉末薬剤投与デバイスとした。図2
はそれぞれ1.薬剤収容部兼ポンプ手段、2.薬剤保持
部、4.薬剤導出部、7.蓋の断面図である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は実施例における本発明のマルチドーズ型
粉末薬剤投与デバイスの構成を示す断面図である。
【図2】図2は1.薬剤収容部兼ポンプ手段、2.薬剤
保持部、4.薬剤導出部、7.蓋の部品の断面図であ
る。なお、1(a).は、1.の水平断面図を、1
(b).は1.の垂直断面図をそれぞれあらわす。
【符号の説明】
1.薬剤収容部兼ポンプ手段 2.薬剤保持部 3.薬剤保持部の底部 4.薬剤導出部 5.薬剤噴霧口 6.薬剤吸込口 7.蓋 8.粉末薬剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 牧野 悠治 東京都千代田区内幸町2丁目1番1号 帝 人株式会社内 (72)発明者 藤井 隆雄 東京都日野市旭が丘4丁目3番2号 帝人 株式会社東京研究センター内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に空気溜部を兼ねた粉末薬剤収容空
    間を規定するその少なくとも一部が可撓性の壁部を有す
    る薬剤収容部兼ポンプ手段(1)、一定量の粉末薬剤を
    保持することのできる薬剤保持部(2)、及び該薬剤保
    持部の内部空間と外部とを連通する薬剤導出部(4)と
    からなり、 該薬剤収容部兼ポンプ手段(1)に収容される粉末薬剤
    を該薬剤保持部(2)に移動させることはできるように
    該薬剤収容部兼ポンプ手段(1)は該薬剤保持部(2)
    と連通しており、 該薬剤保持部(2)の内部空間は該薬剤導出部(4)を
    通じてのみ外部に連通しており、 該薬剤導出部(4)は、一端に該薬剤保持部(2)の外
    部側に位置する薬剤噴霧口(5)を有し、かつ他端に該
    薬剤保持部の内部空間内に位置する薬剤吸込口(6)を
    有する管状構造からなり、 該薬剤吸込口(6)の直下に該薬剤保持部(2)の内部
    空間の底部(3)が位置すると共に、該薬剤吸込口
    (6)が該底部(3)に近接して配置され、 該薬剤収容部兼ポンプ手段(1)の該可撓性の壁部を押
    圧・弛緩することにより、該底部(3)に保持される一
    定量の粉末薬剤を該薬剤噴霧口(5)を介して外部に噴
    出させるようにしたことを特徴とするマルチドーズ型粉
    末薬剤投与デバイス。
  2. 【請求項2】 該マルチドーズ型粉末薬剤投与デバイス
    の全体を傾けることにより、該薬剤収容部兼ポンプ手段
    (1)に収容される粉末薬剤の一定量を該薬剤保持部
    (2)に移動させることを特徴とする請求項1に記載の
    マルチドーズ型粉末薬剤投与デバイス。
  3. 【請求項3】 該薬剤保持部(2)が、該底部(3)の
    領域に一定量の粉末薬剤を溜める形状をなし、該薬剤噴
    霧口(5)が上側で該薬剤吸込口(6)が下側となるよ
    う垂直状に該マルチドーズ型粉末薬剤投与デバイスを保
    持したしたときに、該薬剤収容部兼ポンプ手段(1)に
    連通せしめられている該薬剤保持部(2)の接合部にお
    いて、該接合部の下端を通る水平面と該底部(3)の最
    下部との間に規定される空間が微量の1回使用量の粉末
    薬剤の体積に等しいことを特徴とする請求項1又は2に
    記載のマルチドーズ型粉末薬剤投与デバイス。
  4. 【請求項4】 該薬剤導出部(4)が、直線状の管状構
    造を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1
    項に記載のマルチドーズ型粉末薬剤投与デバイス。
  5. 【請求項5】 該薬剤噴霧口(5)が、該薬剤保持部
    (2)の外部側表面よりも外側に突出していることを特
    徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のマルチド
    ーズ型粉末薬剤投与デバイス。
  6. 【請求項6】 該薬剤噴霧口(5)が、着脱可能な蓋を
    具備することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項
    に記載のマルチドーズ型粉末薬剤投与デバイス。
  7. 【請求項7】 鼻腔内投与用または口腔内投与用である
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の
    マルチドーズ型粉末薬剤投与デバイス。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114870224A (zh) * 2022-05-30 2022-08-09 河南中医药大学第三附属医院 一种消化内科患者用的食道上药装置

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