JPH10309582A - 酸性電解水の製造方法および酸性電解水 - Google Patents
酸性電解水の製造方法および酸性電解水Info
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- JPH10309582A JPH10309582A JP9135769A JP13576997A JPH10309582A JP H10309582 A JPH10309582 A JP H10309582A JP 9135769 A JP9135769 A JP 9135769A JP 13576997 A JP13576997 A JP 13576997A JP H10309582 A JPH10309582 A JP H10309582A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 電解後の酸性電解水の次亜塩素酸濃度の低下
を遅延させ、殺菌効果を維持する。 【解決手段】 一定濃度の電解質溶液を一定量電解して
酸性電解水を生成し、この生成した酸性電解水に無機酸
の緩衝液添加して水素イオン濃度を調整して、酸性電解
水の次亜塩素酸濃度の経時変化を減少させ、良好な殺菌
効果を維持する。
を遅延させ、殺菌効果を維持する。 【解決手段】 一定濃度の電解質溶液を一定量電解して
酸性電解水を生成し、この生成した酸性電解水に無機酸
の緩衝液添加して水素イオン濃度を調整して、酸性電解
水の次亜塩素酸濃度の経時変化を減少させ、良好な殺菌
効果を維持する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生物を扱う実験室
等における種々の器具や作業者の手の滅菌や、病院等に
おける消毒、植物栽培等における消毒等の、医療、食品
工業、飲食業、獣医・畜産業、衛生を要する公共的な場
所や殺菌消毒を要する場所等で用いる殺菌剤として使用
する殺菌性,抗菌性等の消毒効果を有する酸性電解水、
および、該酸性電解水を製造する方法に関する。
等における種々の器具や作業者の手の滅菌や、病院等に
おける消毒、植物栽培等における消毒等の、医療、食品
工業、飲食業、獣医・畜産業、衛生を要する公共的な場
所や殺菌消毒を要する場所等で用いる殺菌剤として使用
する殺菌性,抗菌性等の消毒効果を有する酸性電解水、
および、該酸性電解水を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】蒸留水や電解質溶液を電解すると、陽極
側には酸性の電解水が生成され、陰極側にはアルカリ性
の電解水が生成されることが知られている。一般に、ア
ルカリ性の電解水はアルカリ水,アルカリイオン水など
と呼ばれ、一方、酸性の電解水は酸性水,強酸化水,強
酸性水,超酸化水などと呼ばれている。従来、この酸性
電解水は殺菌性や抗菌性を備える場合があることが経験
的に知られている。
側には酸性の電解水が生成され、陰極側にはアルカリ性
の電解水が生成されることが知られている。一般に、ア
ルカリ性の電解水はアルカリ水,アルカリイオン水など
と呼ばれ、一方、酸性の電解水は酸性水,強酸化水,強
酸性水,超酸化水などと呼ばれている。従来、この酸性
電解水は殺菌性や抗菌性を備える場合があることが経験
的に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来、酸性電解水を殺
菌水として使用する場合、酸性電解水の殺菌性や抗菌性
の殺菌効果の程度は、酸性電解水を製造時における殺菌
効果の程度や、製造後の経時変化等に伴う殺菌効果の低
下に依存している。
菌水として使用する場合、酸性電解水の殺菌性や抗菌性
の殺菌効果の程度は、酸性電解水を製造時における殺菌
効果の程度や、製造後の経時変化等に伴う殺菌効果の低
下に依存している。
【0004】そのため、酸性電解水による殺菌効果をよ
り有効なものとし、時間経過後においても酸性電解水の
殺菌効果を高い状態とするためには、製造時に高い濃度
の酸性電解水を製造したり、大量の酸性電解水を使用す
る必要がある。
り有効なものとし、時間経過後においても酸性電解水の
殺菌効果を高い状態とするためには、製造時に高い濃度
の酸性電解水を製造したり、大量の酸性電解水を使用す
る必要がある。
【0005】しかしながら、一般に酸性電解水の持つ酸
性等の化学特性が環境に与える影響は酸性電解水の濃度
に依存するため、高濃度の酸性電解水や大量の酸性電解
水を使用することにより環境に与える影響が増大するお
それがある。
性等の化学特性が環境に与える影響は酸性電解水の濃度
に依存するため、高濃度の酸性電解水や大量の酸性電解
水を使用することにより環境に与える影響が増大するお
それがある。
【0006】そこで、本発明は従来の問題点を解決し、
電解後の酸性電解水の次亜塩素酸濃度の低下を遅延さ
せ、殺菌効果の低下が少ない酸性電解水の製造方法、お
よび該製造方法によって得られる酸性電解水を提供する
ことを目的とし、これによって、低濃度で殺菌効果が高
く、環境に対する影響を低減した電解水を得る。
電解後の酸性電解水の次亜塩素酸濃度の低下を遅延さ
せ、殺菌効果の低下が少ない酸性電解水の製造方法、お
よび該製造方法によって得られる酸性電解水を提供する
ことを目的とし、これによって、低濃度で殺菌効果が高
く、環境に対する影響を低減した電解水を得る。
【0007】
【課題を解決するための手段】電解質溶液は、塩素,臭
素,ヨウ素等の1価の陰イオンになりやすい電気陰性度
の大きいハロゲン族の元素を含む溶液である。イオン透
過隔膜を挟んで陽極と陰極とを対峙させた電解槽内に電
解質溶液を注入し、陽極と陰極の間に電圧を印加して電
解質溶液を電解すると、陽極側には酸性の電解水が生成
し陰極側にはアルカリ性の電解水が生成する。
素,ヨウ素等の1価の陰イオンになりやすい電気陰性度
の大きいハロゲン族の元素を含む溶液である。イオン透
過隔膜を挟んで陽極と陰極とを対峙させた電解槽内に電
解質溶液を注入し、陽極と陰極の間に電圧を印加して電
解質溶液を電解すると、陽極側には酸性の電解水が生成
し陰極側にはアルカリ性の電解水が生成する。
【0008】本特許出願の出願人は、酸性電解水の殺菌
性について検討した結果、電解水の殺菌効果と次亜塩素
酸濃度との間に相関関係があることを見いだし、電解水
の殺菌効果は主に電解水中に含まれる次亜塩素酸により
生じることを確認し、殺菌効果を備えた電解水の製造方
法等についての特許出願を行っている。さらに、本特許
出願の出願人は、殺菌水の定量的な殺菌効果の測定方法
についても特許出願を行っている(特願平7−2667
7号)。
性について検討した結果、電解水の殺菌効果と次亜塩素
酸濃度との間に相関関係があることを見いだし、電解水
の殺菌効果は主に電解水中に含まれる次亜塩素酸により
生じることを確認し、殺菌効果を備えた電解水の製造方
法等についての特許出願を行っている。さらに、本特許
出願の出願人は、殺菌水の定量的な殺菌効果の測定方法
についても特許出願を行っている(特願平7−2667
7号)。
【0009】本特許出願の出願人は、酸性電解水の水素
イオン濃度と次亜塩素酸濃度および殺菌効果との関係に
ついて検討し、水素イオン濃度の調整により次亜塩素酸
濃度の低下が遅延することを見いだした。
イオン濃度と次亜塩素酸濃度および殺菌効果との関係に
ついて検討し、水素イオン濃度の調整により次亜塩素酸
濃度の低下が遅延することを見いだした。
【0010】そこで、本発明の酸性電解水の製造方法
は、一定濃度の電解質溶液を一定量電解して酸性電解水
を生成し、酸性電解水中に無機酸の緩衝液の添加によっ
て水素イオン濃度を調整し、酸性電解水中の次亜塩素酸
濃度を安定させ、経時変化を減少させる。
は、一定濃度の電解質溶液を一定量電解して酸性電解水
を生成し、酸性電解水中に無機酸の緩衝液の添加によっ
て水素イオン濃度を調整し、酸性電解水中の次亜塩素酸
濃度を安定させ、経時変化を減少させる。
【0011】水素イオン濃度の調整による次亜塩素酸濃
度の低下の減少は、pH値が3.5〜5.5の調整で効
果が認められ、望ましくはpH値が4.5の水素イオン
濃度に調整することによって、次亜塩素酸濃度の低下を
遅延させ、殺菌効果の維持することができる。
度の低下の減少は、pH値が3.5〜5.5の調整で効
果が認められ、望ましくはpH値が4.5の水素イオン
濃度に調整することによって、次亜塩素酸濃度の低下を
遅延させ、殺菌効果の維持することができる。
【0012】水素イオン濃度の調整に使用する無機酸の
緩衝液は、酢酸,酢酸の溶液,酢酸の塩基性塩,又は酢
酸の塩基性塩の溶液、あるいは塩酸,塩酸の溶液,塩酸
の塩基性塩,又は塩酸の塩基性塩の溶液、あるいはリン
酸,リン酸の溶液,リン酸の塩基性塩,又はリン酸の塩
基性塩の溶液を用いることができる。
緩衝液は、酢酸,酢酸の溶液,酢酸の塩基性塩,又は酢
酸の塩基性塩の溶液、あるいは塩酸,塩酸の溶液,塩酸
の塩基性塩,又は塩酸の塩基性塩の溶液、あるいはリン
酸,リン酸の溶液,リン酸の塩基性塩,又はリン酸の塩
基性塩の溶液を用いることができる。
【0013】また、本発明の酸性電解水は、前記した製
造方法によって製造することによって、次亜塩素酸濃度
の低下を遅延させ、殺菌効果を維持することができる酸
性電解水とすることができる。
造方法によって製造することによって、次亜塩素酸濃度
の低下を遅延させ、殺菌効果を維持することができる酸
性電解水とすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図を
参照しながら詳細に説明する。図1は本発明の酸性電解
水の製造を行うための概略構成図である。図1におい
て、電解槽11は選択性イオン交換膜15を挟んで分離
した2室を備え、各室には電極13および電極14を配
設する。電極13および電極14には直流電圧源12を
接続し、電極13には正の電圧を印加して陽極を構成
し、電極14には負の電圧を印加して陰極を構成する。
なお、電極13を陽極に電極14を陰極に固定する必要
はなく、極性を切り換えることによって電極の劣化を抑
制することができる。電解槽11内には、バルブ16を
介して電解質溶液1を注入し、電気分解により得られる
酸性電解水2を陽極側から抽出し、アルカリ性電解水3
を陰極側から抽出する。
参照しながら詳細に説明する。図1は本発明の酸性電解
水の製造を行うための概略構成図である。図1におい
て、電解槽11は選択性イオン交換膜15を挟んで分離
した2室を備え、各室には電極13および電極14を配
設する。電極13および電極14には直流電圧源12を
接続し、電極13には正の電圧を印加して陽極を構成
し、電極14には負の電圧を印加して陰極を構成する。
なお、電極13を陽極に電極14を陰極に固定する必要
はなく、極性を切り換えることによって電極の劣化を抑
制することができる。電解槽11内には、バルブ16を
介して電解質溶液1を注入し、電気分解により得られる
酸性電解水2を陽極側から抽出し、アルカリ性電解水3
を陰極側から抽出する。
【0015】四方バルブ17は、酸性電解水2およびア
ルカリ性電解水3のいずれかを電解槽11から選択して
抽出する。バルブ18は四方バルブ17から抽出した電
解水に無機酸緩衝液5を添加する構成であり、これによ
って、酸性電解水2の水素イオン濃度の調整を行う。無
機酸緩衝液5を添加した酸性電解水6は、酸性電解水容
器7内に溜めておくことができる。pHメータ8は、製
造した酸性電解水6の水素イオン濃度を測定する。ま
た、図1に示す構成では四方バルブ17およびバルブ1
9を介して、水素イオン濃度の調整を行わない酸性電解
水2あるいはアルカリ性電解水3を抽出することもでき
る。
ルカリ性電解水3のいずれかを電解槽11から選択して
抽出する。バルブ18は四方バルブ17から抽出した電
解水に無機酸緩衝液5を添加する構成であり、これによ
って、酸性電解水2の水素イオン濃度の調整を行う。無
機酸緩衝液5を添加した酸性電解水6は、酸性電解水容
器7内に溜めておくことができる。pHメータ8は、製
造した酸性電解水6の水素イオン濃度を測定する。ま
た、図1に示す構成では四方バルブ17およびバルブ1
9を介して、水素イオン濃度の調整を行わない酸性電解
水2あるいはアルカリ性電解水3を抽出することもでき
る。
【0016】本発明の酸性電解水の製造において、塩
素,臭素,ヨウ素等の1価の陰イオンになりやすい電気
陰性度の大きいハロゲン元素を含む電解質溶液1を電解
槽11内に注水し、該電解槽11内に対峙して配置した
陽極13と陰極14の電極間に電圧を印加して電解質溶
液1を電解する。この電解によって、陽極13側には酸
性電解水が生成され、陰極14側にはアルカリ性電解水
が生成される。
素,臭素,ヨウ素等の1価の陰イオンになりやすい電気
陰性度の大きいハロゲン元素を含む電解質溶液1を電解
槽11内に注水し、該電解槽11内に対峙して配置した
陽極13と陰極14の電極間に電圧を印加して電解質溶
液1を電解する。この電解によって、陽極13側には酸
性電解水が生成され、陰極14側にはアルカリ性電解水
が生成される。
【0017】本発明の酸性電解水6は、電解によって得
られた酸性電解水2に無機酸緩衝液5を添加して水素イ
オン濃度を調整した酸性電解水を得るものである。
られた酸性電解水2に無機酸緩衝液5を添加して水素イ
オン濃度を調整した酸性電解水を得るものである。
【0018】なお、図1の構成は一構成例であって、本
発明の酸性電解水の製造方法を限定するものではなく、
その他の構成によって本発明を実施することもできる。
発明の酸性電解水の製造方法を限定するものではなく、
その他の構成によって本発明を実施することもできる。
【0019】次に、本発明による酸性電解水の製造方法
について、緩衝液を用いて水素イオン濃度を調整する場
合と、塩基性溶液を用いて水素イオン濃度を調整する場
合について説明する。
について、緩衝液を用いて水素イオン濃度を調整する場
合と、塩基性溶液を用いて水素イオン濃度を調整する場
合について説明する。
【0020】図1に示す酸性電解水製造装置において、
緩衝液を用いて水素イオン濃度を調整する場合には、電
解槽11で電解して得た酸性電解水2を四方バルブ17
で選択し、該酸性電解水2にバルブ18を介して酢酸緩
衝液、塩酸緩衝液、またはリン酸緩衝液の無機酸緩衝液
5を注入して水素イオン濃度の調整を行う。なお、無機
酸緩衝液は、溶液に含まれる次亜塩素酸を分解せず殺菌
効果を変えることなく水素イオン濃度を調整する特性を
備えた緩衝液であり、無機酸緩衝液5の濃度は、調整す
る水素イオン濃度に応じて調整したものを用いる。これ
によって、無機酸緩衝液の添加による酸性電解水中の次
亜塩素酸の分解を考慮することなく、水素イオン濃度の
みの調整を行うことができる。さらに、酸性電解水中の
次亜塩素酸濃度の経時変化を減少させることができる。
緩衝液を用いて水素イオン濃度を調整する場合には、電
解槽11で電解して得た酸性電解水2を四方バルブ17
で選択し、該酸性電解水2にバルブ18を介して酢酸緩
衝液、塩酸緩衝液、またはリン酸緩衝液の無機酸緩衝液
5を注入して水素イオン濃度の調整を行う。なお、無機
酸緩衝液は、溶液に含まれる次亜塩素酸を分解せず殺菌
効果を変えることなく水素イオン濃度を調整する特性を
備えた緩衝液であり、無機酸緩衝液5の濃度は、調整す
る水素イオン濃度に応じて調整したものを用いる。これ
によって、無機酸緩衝液の添加による酸性電解水中の次
亜塩素酸の分解を考慮することなく、水素イオン濃度の
みの調整を行うことができる。さらに、酸性電解水中の
次亜塩素酸濃度の経時変化を減少させることができる。
【0021】図2,3は各pHにおける次亜塩素酸ナト
リウム水溶液のラマンスペクトルである。なお、図2の
ラマンスペクトルは酢酸(CH3COOH) を添加して
pHを調整した場合を示し、図3のラマンスペクトルは
塩酸(HCl)を添加してpHを調整した場合を示して
いる。
リウム水溶液のラマンスペクトルである。なお、図2の
ラマンスペクトルは酢酸(CH3COOH) を添加して
pHを調整した場合を示し、図3のラマンスペクトルは
塩酸(HCl)を添加してpHを調整した場合を示して
いる。
【0022】このラマンスペクトルにおいて、SO4 2-
は980(cm-1)付近、ClO3 -は930(cm-1)
付近、HClOは714(cm-1)付近、ClO- は7
28(cm-1)付近、Cl2 は540(cm-1)付近に
ピークを持っている。
は980(cm-1)付近、ClO3 -は930(cm-1)
付近、HClOは714(cm-1)付近、ClO- は7
28(cm-1)付近、Cl2 は540(cm-1)付近に
ピークを持っている。
【0023】次亜塩素酸を溶存する溶液では、HClO
はClO- やCl2 と化学平衡状態にあり、各濃度はp
Hに応じ値となる。この溶液を完全密閉形でない開放さ
れた容器内で静置すると、Cl2 はわずかずつ大気中に
放出される。HClO,ClO- ,およびCl2 間の化
学平衡は、Cl2 の放出に伴って移動し、さらにCl2
が放出される。このCl2 の放出が進むと、化学平衡に
よってHClOからClO- やCl2 方向への移動が進
み、HClOの濃度が低下する。
はClO- やCl2 と化学平衡状態にあり、各濃度はp
Hに応じ値となる。この溶液を完全密閉形でない開放さ
れた容器内で静置すると、Cl2 はわずかずつ大気中に
放出される。HClO,ClO- ,およびCl2 間の化
学平衡は、Cl2 の放出に伴って移動し、さらにCl2
が放出される。このCl2 の放出が進むと、化学平衡に
よってHClOからClO- やCl2 方向への移動が進
み、HClOの濃度が低下する。
【0024】図2,3のラマンスペクトルによれば、C
l2 のピーク強度はpHが低い条件で強く検出される。
pHが低い条件では、Cl2 は溶液中で高濃度に存在す
る。そのため、前記化学平衡で示したように、Cl2 の
大気中への放出が進んで次亜塩素酸が溶液から失われる
ことになる。したがって、pHが低い場合には、Cl2
の放出に伴って次亜塩素酸が減少して、殺菌効果が低下
することになる。
l2 のピーク強度はpHが低い条件で強く検出される。
pHが低い条件では、Cl2 は溶液中で高濃度に存在す
る。そのため、前記化学平衡で示したように、Cl2 の
大気中への放出が進んで次亜塩素酸が溶液から失われる
ことになる。したがって、pHが低い場合には、Cl2
の放出に伴って次亜塩素酸が減少して、殺菌効果が低下
することになる。
【0025】本発明の酸性電解水は、このpH(水素イ
オン濃度)を調整することにより、酸性電解水中の次亜
塩素酸の濃度を安定させ、これによって、殺菌効果を維
持する。図2のラマンスペクトルは、溶液に酢酸(CH
3COOH) を添加してpHを調整した場合である。図
2のラマンスペクトルにおいて、540(cm-1)付近
に現れるCl2 のピークのpHによる変化は、pHが
3.9および4.4では、わずかにピークが検出される
が、pHが5.2以上の条件では全く検出されない。ま
た、図3のラマンスペクトルは、溶液に塩酸(HCl)
を添加してpHを調整した場合である。図3のラマンス
ペクトルにおいて、540(cm-1)付近に現れるCl
2 のピークのpHによる変化は、pHが7.9以上の条
件では全く検出されない。
オン濃度)を調整することにより、酸性電解水中の次亜
塩素酸の濃度を安定させ、これによって、殺菌効果を維
持する。図2のラマンスペクトルは、溶液に酢酸(CH
3COOH) を添加してpHを調整した場合である。図
2のラマンスペクトルにおいて、540(cm-1)付近
に現れるCl2 のピークのpHによる変化は、pHが
3.9および4.4では、わずかにピークが検出される
が、pHが5.2以上の条件では全く検出されない。ま
た、図3のラマンスペクトルは、溶液に塩酸(HCl)
を添加してpHを調整した場合である。図3のラマンス
ペクトルにおいて、540(cm-1)付近に現れるCl
2 のピークのpHによる変化は、pHが7.9以上の条
件では全く検出されない。
【0026】このように、pHが高い条件では、Cl2
は溶液中にほとんど存在せず、Cl2 の放出による次亜
塩素酸の低下はなくなる。
は溶液中にほとんど存在せず、Cl2 の放出による次亜
塩素酸の低下はなくなる。
【0027】したがって、製造した電解水を、ある程度
高いpHで保存することによって、Cl2 の放出による
次亜塩素酸の低下を防ぐことができる。
高いpHで保存することによって、Cl2 の放出による
次亜塩素酸の低下を防ぐことができる。
【0028】また、次亜塩素酸を溶存する溶液は、pH
が4.5付近で最も高い殺菌力を示すことが知られてい
る。このpHが4.5付近は、化学平衡において次亜塩
素酸の存在率が最も高いpHの領域と一致している。
が4.5付近で最も高い殺菌力を示すことが知られてい
る。このpHが4.5付近は、化学平衡において次亜塩
素酸の存在率が最も高いpHの領域と一致している。
【0029】したがって、製造した電解水のpHを酢酸
で4.5付近に調整して保存した場合には、次亜塩素酸
濃度の低下をかなり効果的に防ぐことができ、また、製
造した電解水のpHを塩酸で4.5付近に調整して保存
した場合には、次亜塩素酸濃度の低下をある程度防ぐこ
とができる。
で4.5付近に調整して保存した場合には、次亜塩素酸
濃度の低下をかなり効果的に防ぐことができ、また、製
造した電解水のpHを塩酸で4.5付近に調整して保存
した場合には、次亜塩素酸濃度の低下をある程度防ぐこ
とができる。
【0030】また、製造した電解水をpHが4.5より
もかなり高い条件で保存し、殺菌に用いるときに、pH
を4.5付近に下げて使用することもできる。この場合
には、pHを高い条件に調整する試薬は、上記酢酸や塩
酸に限らず他のpH調整試薬を用いることができる。
もかなり高い条件で保存し、殺菌に用いるときに、pH
を4.5付近に下げて使用することもできる。この場合
には、pHを高い条件に調整する試薬は、上記酢酸や塩
酸に限らず他のpH調整試薬を用いることができる。
【0031】pHを高い条件に調整する試薬として酢酸
を使用した場合には、pHを4.5付近とすることによ
って、溶液の保存と使用を同一のpHで行うことがで
き、次亜塩素酸濃度の低下防止と高い殺菌効果の両効果
を同時に得ることができる。
を使用した場合には、pHを4.5付近とすることによ
って、溶液の保存と使用を同一のpHで行うことがで
き、次亜塩素酸濃度の低下防止と高い殺菌効果の両効果
を同時に得ることができる。
【0032】上記説明では、緩衝液として塩酸と酢酸に
ついて示しているが、リン酸についても同様の効果を奏
することができる。
ついて示しているが、リン酸についても同様の効果を奏
することができる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
電解後の酸性電解水の次亜塩素酸の濃度低下を遅延さ
せ、殺菌効果を維持することができる。
電解後の酸性電解水の次亜塩素酸の濃度低下を遅延さ
せ、殺菌効果を維持することができる。
【図1】本発明の酸性電解水の製造を行うための概略構
成図である。
成図である。
【図2】酢酸でpH調整した場合の次亜塩素酸ナトリウ
ム溶液のラマンスペクトルである。
ム溶液のラマンスペクトルである。
【図3】塩酸でpH調整した場合の次亜塩素酸ナトリウ
ム溶液のラマンスペクトルである。
ム溶液のラマンスペクトルである。
1 電解質溶液 2 酸性電解水 3 アルカリ性電解水 4 塩基性溶液 5 無機酸緩衝液 6 水素イオン濃度を調整した酸性電解水 7 酸性電解水容器 8 pHメータ 11 電解槽 12 直流電圧源 13 陽極電極 14 陰極電極 15 選択性イオン交換膜 16,18,19 バルブ 17 四方バルブ 21 ポンプ
Claims (6)
- 【請求項1】 一定濃度の電解質溶液を一定量電解して
酸性電解水を生成し、該酸性電解水に無機酸の緩衝液を
添加して水素イオン濃度を調整し、酸性電解水中次亜塩
素酸濃度を安定させることを特徴とする酸性電解水の製
造方法。 - 【請求項2】 pH値が3.5から5.5の水素イオン
濃度に調整することを特徴とする請求項1記載の酸性電
解水の製造方法。 - 【請求項3】 前記無機酸の緩衝液は酢酸,酢酸の溶
液,酢酸の塩基性塩,酢酸の塩基性塩の溶液,塩酸,塩
酸の溶液,塩酸の塩基性塩,塩酸の塩基性塩の溶液,リ
ン酸,リン酸の溶液,リン酸の塩基性塩,又はリン塩酸
の塩基性塩の溶液であることを特徴とする請求項1,又
は2記載の酸性電解水の製造方法。 - 【請求項4】 一定濃度の電解質溶液を一定量電解して
生成される酸性電解水に次亜塩素酸濃度の低下を減少さ
せる緩衝液を添加したことを特徴とする酸性電解水。 - 【請求項5】 pH値が3.5から5.5の水素イオン
濃度であることを特徴とする請求項5記載の酸性電解
水。 - 【請求項6】 前記無機酸の緩衝液は酢酸,酢酸の溶
液,酢酸の塩基性塩,酢酸の塩基性塩の溶液,塩酸,塩
酸の溶液,塩酸の塩基性塩,塩酸の塩基性塩の溶液,リ
ン酸,リン酸の溶液,リン酸の塩基性塩,又はリン塩酸
の塩基性塩の溶液であることを特徴とする請求項4,又
は5記載の酸性電解水。
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|---|---|---|---|
| JP9135769A JPH10309582A (ja) | 1997-05-12 | 1997-05-12 | 酸性電解水の製造方法および酸性電解水 |
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|---|---|---|---|
| JP9135769A JPH10309582A (ja) | 1997-05-12 | 1997-05-12 | 酸性電解水の製造方法および酸性電解水 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10309582A true JPH10309582A (ja) | 1998-11-24 |
Family
ID=15159439
Family Applications (1)
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| JP9135769A Withdrawn JPH10309582A (ja) | 1997-05-12 | 1997-05-12 | 酸性電解水の製造方法および酸性電解水 |
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